JP3604450B2 - 低温反応性接着添加剤を含む硬化性オルガノシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、種々の無機及び有機の基体、特にガラス、金属及びプラスチックに強い結合を実現する手段としての特定の種類の複数の有機ケイ素化合物を含む硬化性オルガノシロキサン組成物に関する。他の接着性添加剤と相違して、本発明組成物は100℃未満の温度で硬化する組成物に対して有効である。
【0002】
【従来の技術】
オルガノシロキサン組成物の硬化特性及びそれらの硬化した材料の性質は、種々の用途、特に電気及びエレクトロニクス分野において望ましい。それらは、集積回路及び他のエレクトロニクス装置用の保護皮膜、埋め込み材料(potting materials)及びカプセル材として、又は印刷回路基板用の皮膜として有用である。
【0003】
オルガノシロキサン組成物、特に白金族金属で触媒されるヒドロシリル化反応によって硬化するものの短所は、それらが多数の基体、特にプラスチック及びある種の金属への強い接着力を発達させることができないことである。この欠陥を克服する1つの方法は、プライマー組成物、又はケイ素に結合した複数の加水分解性基及び少なくとも1つの炭素原子を通してケイ素に結合した少なくとも1つの有機官能性置換基を有する1もしくはそれ以上のシラン及び/もしくはオルガノシロキサンを含む接着促進性添加剤を用いることである。プライマー組成物は、接着が望まれる基体に、硬化性オルガノシロキサン組成物を適用する前に適用される。接着促進剤は、硬化性オルガノシロキサン組成物中に存在する。
【0004】
先行技術に記載された接着促進剤は、典型的には少なくとも2つの官能基を含み、以下のものに記載されている:米国特許No.3772026、米国特許No.3873334、米国特許No.4196273、米国特許No.4329273、米国特許No.4082726、米国特許No.4087585、米国特許No.4732932、米国特許No.5106933、米国特許No.4659851、米国特許No.4719262、米国特許No.4906686、米国特許No.4077943、米国特許No.4786701、米国特許No.4677161、米国特許No.2349338、米国特許No.2776307、米国特許No.3992429、米国特許No.2630446、及び米国特許No.3029269。
【0005】
この問題に関する外国の文献の代表は、JP−A 1/085224、GB−A 0450875及び“The Preparation of Alkoxysilanes from Glycols and Glycol Monoethers”, J. Inorg. Nucl. Chem., Vol. 30 (3), p.721, 1968である。
【0006】
上記のいずれの特許も刊行物も接着が、100℃未満の温度で、また種々の物質について実現できることを証明していない。
【0007】
アルキルオルトシリケートと飽和多価アルコールの反応生成物は先行文献に記載されているが、これらの反応生成物をオルガノシロキサン組成物用の接着促進剤として使用することは記載されていなく示唆もされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、オルガノシロキサン組成物中に存在するとき、100℃未満の温度で比較的短い時間間隔での硬化の間に硬化された物質と種々の物質との間の強い凝集結合を生じる一群のケイ素化合物を特定することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明の目的は、特定の群のハイドロカルビルオキシ(hydrocarbiloxy)置換有機ケイ素化合物又はこれら化合物の縮合生成物が、硬化性オルガノシロキサン組成物中に存在することによって達成される。各ケイ素原子上の少なくとも1つのハイドロカルビルオキシ基は、1分子あたり少なくとも2つのヒドロキシル基を含有するアルコールから誘導される。
【0010】
本発明は、有機及び無機の物質への接着を示す硬化性オルガノシロキサン組成物を提供し、前記組成物は次のものを含む:
(A)硬化性ポリオルガノシロキサン;
(B)前記組成物を硬化するに充分な量の硬化剤;
(C)前記組成物の硬化を促進するに充分な量の硬化触媒;及び
(D)前記組成物の硬化の間にこの組成物が接触する物質への接着を達成するに充分な量の接着促進性添加剤であって、式R1 (OH)n で示される多価アルコールと、式R3 m Si(OR2 )4-m で示されるシラン及び式(R2 O)3 SiR4 Si(OR2 )3 で示されるビスシリルアルカンから選ばれる有機ケイ素化合物との少なくとも1つの反応生成物を含み、
ここにR1 は価数(valence)nで、実質的にエチレン性不飽和を有しない非置換の又は置換された炭化水素基を表し;OR2 はアルコキシ又はエノールオキシ基から選ばれ;R3 は非置換の又は置換された1価の炭化水素基から選ばれ;R4 はアルキレン基を表し;mは0又は1であり;nは2〜4である。
【0011】
用語「硬化」とは、本発明組成物のポリオルガノシロキサン(成分A)の上に存在する基とオルガノハイドロジェンシロキサン硬化剤(成分B)との反応により、液体又は半固体組成物が架橋した弾性のある又は樹脂状の物質に変換することをいう。ラジカルによって開始されるもの以外の硬化反応は、一般には触媒を使用する必要がある。
【0012】
本発明の接着促進剤は、有機ケイ素化合物が関与することが知られているどんな反応によっても硬化するオルガノシロキサン組成物と共に使用することができる。
【0013】
本発明組成物を硬化するのに用いられる反応としては、ケイ素に結合した水素原子とアルケニル基との反応(ヒドロシリル化ともいう);ケイ素に結合した水素原子とシラノール基との反応;ケイ素に結合した加水分解性基と大気中の水蒸気の存在下でのシラノール基との反応;酸素と適切な触媒、典型的にはキレート化有機金属化合物、例えばコバルトセンの存在下でのメルカプト基間の反応;典型的には金属カルボキシレート又はフェロセンのようなキレート化された有機金属化合物である触媒の存在下でのメルカプト基とアルケニル基との反応;並びに感光性化合物の紫外線照射によって形成されるラジカル又はカチオンを伴う反応及びエレクトロンビーム中に存在するような高エネルギー粒子によって開始される反応が挙げられる。
【0014】
好ましい硬化反応としては:(1)白金又は白金化合物を触媒として使用するヒドロシリル化;(2)ヒドロシリル化反応に用いられるのと同じ触媒、錫化合物又はアミン、特にヒドロキシルアミンの存在下でのポリオルガノシロキサン上のシラノール基と硬化剤上のケイ素に結合した水素原子との反応;(3)ケイ素に結合したエチレン性不飽和基、例えばアクリロキシ、メタクリロキシ、アクリルアミド及びメタクリルアミドの重合を伴うラジカル反応(ここに、前記ラジカルはα−ヒドロキシケトンのような感光性化合物への放射線照射によって発生する);並びに(4)有機ケイ素化合物上に存在するエポキサイド基又はビニルエーテル基のカチオン性重合であって、紫外線の存在下に開始カチオン種としてのオニウム化合物の分解を伴うものが挙げられる。
【0015】
本発明の接着促進剤は、100℃未満の温度で硬化するオルガノシロキサン化合物中で用いるとき特に有効である。
【0016】
本発明の硬化性オルガノシロキサン組成物の特徴とする態様は、少なくとも3つのケイ素に結合したアルコキシ又はエノールオキシ基を含むシラン又はビス−シリルアルカンと、実質的にエチレン性不飽和のない多価アルコールとの少なくとも1つの反応生成物の、接着促進剤としての存在である。この成分を以後成分Dと呼ぶ。
【0017】
成分Dのアルコキシ基又はエノールオキシ基は他の加水分解性基、例えばケトキシモで置き換えることができる。但し、これらの代替基が本発明のオルガノシロキサン組成物の硬化又は貯蔵を阻害してはならない。
【0018】
成分Dの1つの具体例は、次式で示される有機ケイ素化合物である:
1) R1 〔OSiR3 m (OR2 )3-m 〕n 、
ここに、R1 は価数(valence)nで、実質的にエチレン性不飽和を有しない非置換の又は置換された炭化水素基を表し;OR2 はアルコキシ又はエノールオキシ基から選ばれ;R3 は非置換の又は置換された1価の炭化水素基を表し;mは0又は1である。
【0019】
式1で示される具体例は、多価アルコール1分子あたりnモルのアルコキシ−又はエノールオキシシラン残基を含み、各ケイ素原子は多価アルコールの唯1つの残基に結合している。
【0020】
第2の具体例は、多価アルコールと一般式(R2 O)3 SiR4 Si(OR2 )3 で示されるビス−シリルアルカンとの反応生成物である。この具体例において、R4 は好ましくはメチレン、エチレン又はプロピレンである。
【0021】
式1中のOR2 で示されるアルコキシ基は1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含み、最も好ましくはメチル又はエチルである。
【0022】
OR2 がエノールオキシ基であるときは、OR2 は式−OCR=CR’R”で示され、ここに、Rはアルキル基を表し、R’及びR”は独立に水素原子及び炭素原子数1〜4のアルキル基から選ばれる。但し、前記エノールオキシ基は炭素原子数3〜8である。R及びR’は連合してシクロアルケニル基であり得る。好ましくは、Rはメチルであり、R’及びR”は水素原子であり、エノールオキシ基はイソプロペニルオキシである。
【0023】
式1は成分Dに対する唯1つの式を表すものではないことは明らかである。もし、1個より多くの多価アルコール残基が各ケイ素原子に結合しているならば、この生成物の一般式は(R1 O)q SiR3 m (OR2 )4-m-q (ここにqは1より大きな整数である)で示される。
【0024】
もし、この後者の式におけるR1 Oで示される多価アルコール残基が1個より多くのケイ素原子に結合しているならば、得られた生成物はオリゴマー又はポリマーであろう。
【0025】
前記有機ケイ素化合物及び多価アルコールの両方が1個より多くの反応性基を有するならば、成分Dは典型的にはモノマー性化合物及びオリゴマー性化合物の混合物であろう。これらの種の1つが通常、優勢であろう。前記優勢な種は、成分Dを調製するのに用いた多価アルコール中に存在する炭素原子及び水酸基の数、この成分を調製するために用いた有機ケイ素化合物及び多価アルコールの相対量、並びに前記有機ケイ素化合物及びアルコールを反応させた条件を含む多数の変数に依存する。
【0026】
成分Dを調製する好ましい方法は、式R3 m Si(OR2 )4-m で示されるシランをエチレン性不飽和のない式R1 (OH)n で示される多価アルコールと反応させることである。ここに、R1 は価数(valence)nで、実質的にエチレン性不飽和を有しない非置換の又は置換された炭化水素基を表し;OR2 はアルコキシ又はエノールオキシ基から選ばれ;R3 は非置換の又は置換された1価の炭化水素基を表し;mは0又は1である。
【0027】
好ましくは、mは、OR2 がエノールオキシであるときは1であり、nは2、3又は4であり、OR2 で示されるアルコキシ基は炭素原子数1〜4であり、OR2 がエノールオキシ基であるときは、それは好ましくは炭素原子数3〜8である。特に好ましいアルコキシ基はメトキシ及びエトキシであり、特に好ましいエノールオキシ基はイソプロペニルオキシである。
【0028】
R3 は、非置換の又は置換された1価の炭化水素基を表し、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアラルキルを含む。R3 は、このシランを調製するのに用いられる中間体のコスト及び入手容易性に基づいて、好ましくはメチル、フェニル又は3,3,3−トリフルオロプロピルである。
【0029】
好ましいシラン反応体は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメチルオルトシリケート、テトラエチルオルトシリケート及びメチルトリイソプロペニルオキシシランである。
【0030】
式1に対応する化合物を調製するのが望まれるときは、反応混合物は、多価アルコール1モルあたり少なくともnモルのアルコキシ−又はエノールオキシシランを含む。
【0031】
前記アルコキシシランは多価アルコールとの反応に先立って調製し単離することもできるが、対応するクロロシランと望みの一価アルコールと反応させて調製し、同じ反応器中で続いて前記多価アルコールと反応させることもできる。
【0032】
成分Dを調製するのに用いられる多価アルコールは、炭素原子数2〜20であり、実質的にエチレン性不飽和を有しないものである。好ましい多価アルコールは炭素原子数2〜10であり、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,2−トリメチロールプロパン、2,2,2,2−テトラメチロールプロパン及び1,10−デカンジオールを含む。
【0033】
前記多価アルコール中の水酸基の数が式1中のnで示される数を超えるならば、追加の水酸基の少なくとも一部はエーテル化又はエステル化されうる。
【0034】
多価アルコールと有機ケイ素化合物との反応は、アルコキシ−又はエノールオキシシランとアルコールとの交換反応として一般的な条件の下で行われる。これらの反応は、一般には、不活性、無水の雰囲気、例えば窒素の下で、周囲温度〜200℃の温度で行われ、触媒、例えばオルガノチタン化合物を用いうる。適当なオルガノチタン化合物は、テトラアルキルチタネート、例えばテトライソプロピルチタネート及びテトラ−n−ブチルチタネート及びキレート化されたオルガノチタン化合物、例えば2,5−ジイソプロポキシ−ビス−エチルアセトアセテートチタンである。
【0035】
触媒重量は、典型的には、全反応体の総重量の0.1〜5%である。
【0036】
ケイ素に結合したアルコキシ基及びエノールオキシ基の交換を伴う反応は、当初のケイ素に結合していたアルコキシ基又はエノールオキシ基に対応するアルコール及びケトンを副生成物として発生する。これらの反応はしばしば可逆性なので、反応が進行するに従って、蒸発によりこの副生アルコール又はケトンを除くのが通常望ましい。
【0037】
アルコールとケトンの副生物の発生と除去を伴う交換反応の過程は、集めた副生物の量を測定することによって容易に追跡できる。
【0038】
メタノール及びエタノールは最も沸点の低いアルコールなので、本発明接着促進添加剤の調製の間に最も容易に除去できる。従って、上記の式におけるOR2 で示される、本発明接着添加剤のアルコキシ基は、メトキシ又はエトキシであることが好ましい。同じ理由で、前記エノールオキシ基は好ましくはイソプロペニルオキシである。
【0039】
前記反応体と触媒は実質的に反応を完了させるに充分な期間加熱する。この反応の終了は上記のように、集めた副生物のアルコール及びケトンの量によって示される。この期間は一般には1〜5時間であり、前記反応混合物は好ましくは50〜200℃に加熱される。
【0040】
これら反応体の溶媒としても機能する液体希釈剤をこの反応混合物に添加するのが好ましい。適当な希釈剤としては、周囲温度で液体であり、50〜200℃で沸騰する脂肪族又は芳香族炭化水素が挙げられる。代表的な希釈剤はアルコール、例えばメタノール、エタノール及びイソプロパノール、脂肪族炭化水素、例えばヘキサン及びヘプタン並びに液体芳香族炭化水素、例えばトルエン及びキシレンである。
【0041】
本発明の接着促進添加剤は白金族金属で触媒された100℃未満の温度のヒドロシリル化反応で硬化するオルガノシロキサン組成物中で特に有用である。この添加剤は、周囲温度で水蒸気の存在下にシラノールとケイ素に結合したアルコキシ又は他のケイ素に結合した加水分解性基の縮合反応により硬化するオルガノシロキサン組成物中でも有用である。両方のタイプのオルガノシロキサン組成物は多数の特許及び技術文献に記載されている。
【0042】
本発明組成物を用いて調製される硬化された物質によって示される鉱物質の物質、例えばガラス及びアルミニウムへの接着力は、この硬化性組成物に第2の接着促進剤(以下、成分D’という)を添加することにより改善される。この成分は、ヒドロシリル化反応に参加する少なくとも1つの基及び少なくとも1つのシラノール又はケイ素に結合した加水分解性基を含む有機ケイ素化合物である。もし、シラノール及び/又は加水分解性の基も硬化反応に参加しているならば、成分D’は一般には必要でない。
【0043】
成分D’は、式R5 d R6 e Si(OX)4-d-e で示されるシラン又はシロキサン単位の少なくとも一部が式R5 d R6 e SiO(4-d-e)/2 及び(OX)f R6 g SiO(4-f-g)/2 で示される。これらの式において、R5 はこの組成物を硬化させるのに用いられる反応に参加する。例えば、この組成物がヒドロシリル化反応を用いて硬化するときは、R5 は水素原子又はヒドロシリル化を行いうる1価のエチレン性不飽和基から選ばれる。この組成物が光開始ラジカル反応によって硬化するときは、R5 は、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、メルカプト(−SH)又はアルケニルである。R6 は1価の非置換の又は置換された炭化水素基であり、d及びfは1、2又は3であり;e及びgは0、1、2又は3であり;d+eの合計及びf+gの合計は両方とも3を超えない。
【0044】
OXは、ヒドロキシ、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又はエノールオキシ基を表す。成分Dに関しては、アルコキシ又はエノールオキシ基は、これらの代替基が本発明接着添加剤を含むオルガノシロキサン組成物の硬化や貯蔵安定性を阻害しない限り他の加水分解性基で置き換えることができる。
【0045】
成分D’がシロキサンであるときは、R5 置換基を含む好ましくは1より多いシロキサン単位が存在し、これらの置換基は同じでも異なってもよい。本発明接着促進添加剤を含む組成物を硬化させるのに用いられる反応に依存して、R5 で示される置換基は、炭素原子数2〜20のエチレン性不飽和炭化水素基、例えばビニル、アリル、5−ヘキセニル、10−ウンデシレニル、3(メタ)アクリロキシプロピル及び3−グリシドキシプロピルを含む。
【0046】
R5 は、好ましくは水素原子、アルケニル基又は3−メタクリロキシプロピル基であり、R6 は、好ましくは炭素原子数1〜4のアルキルである。これらが好ましいのは、これらの成分を調製するのに必要な有機ケイ素化合物のコスト及び入手の容易さに基づいている。
【0047】
シラノール及び/又は加水分解性基並びにヒドロシリル化反応に参加することのできる置換基に加えて、成分D’は、炭素を経由してこの成分のケイ素原子に結合している接着促進性反応性基、例えばエポキサイド基を含みうる。但し、これらの接着性促進性基がこの成分を含むオルガノシロキサン組成物の硬化と貯蔵安定性を阻害してはならない。
【0048】
成分D’上に存在しうるエポキシ置換炭化水素基はグリシドキシプロピル及び4−エポキシシクロヘキシルエチルである。
【0049】
成分D’の好ましい具体例において、シラノール又はOXで示される加水分解性基を含むケイ素原子は、次式で示されるシロキサン単位の一部であり:
【化1】
ここに、OR2 はアルコキシ又はエノールオキシを表し、R7 はアルキレン基を表し、R8 は1価の非置換の又は置換された炭化水素基であり、成分D’の各分子はケイ素に結合した1〜10個の水素原子を含む。
【0050】
成分D’として用いられるオルガノシロキサンの分子構造は直鎖状でも枝分かれしていてもよい。必要なシロキサン単位に加えて、成分D’は一般には、一般式R9 f SiO(4-f)/2 で示される1又はそれ以上の種類の追加のシロキサン単位を含む。但し、ここに、R9 は独立に1価の非置換の又は置換された炭化水素基から選ばれ、fは0、1、2又は3である。
【0051】
成分D’の好ましい具体例において、R9 は好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロアルキル又はフェニルである。最も好ましくは、各シロキサン単位の上にある少なくとも1つの炭化水素基はメチルであり、もしあれば、残りの炭化水素基はフェニル及び/又は3,3,3−トリフルオロプロピルである。式SiO4/2 で示されるシロキサン単位が存在するときは、これらは成分D’中に存在するシロキサン単位の50%までを構成しうる。
【0052】
本発明組成物の成分D’として使用するに適したオルガノシロキサンを調製する方法は当技術分野において、記載されたものがある。1つの方法は少なくとも2つの加水分解性基を含む2又はそれ以上のシランの共加水分解である。これらのシランの少なくとも1つはエチレン性不飽和炭化水素基又はケイ素に結合した水素原子を含む。例えば、任意のエポキシ基を含むシロキサンはジメチルメトキシシラン、1又はそれ以上の種類の環状ジメチルシロキサン及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの反応によって調製される。
【0053】
トリアルコキシシリルアルキル基を含む成分D’の具体例は、ジメチルビニルシロキシ及びSiO4/2 単位を含むオルガノシロキサンコポリマーを、ケイ素に結合した水素原子及び3つの加水分解性基を有するトリエトキシシランのようなシランと反応させることによって調製できる。この反応はヒドロシリル化反応触媒の存在下に行うことができる。
【0054】
ヒドロシリル化反応によって硬化するオルガノシロキサン組成物中の成分D’として使用可能なシランは、少なくとも1つのケイ素に結合した水素原子又はエチレン性不飽和炭化水素基及び少なくとも1つのケイ素に結合した加水分解性基又はシラノール基を含む。
【0055】
適当なエチレン性不飽和基は、ビニル、アリル、5−ヘキセニル、10−ウンデシレニル及び3(メタ)アクリロキシプロピルである。
【0056】
好ましいシランは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、5−ヘキセニルトリメトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
【0057】
成分D及び成分D’を含む接着促進性添加剤の濃度は、硬化した組成物の望みの表面への凝集結合を与えるに充分なものである。これは一般に硬化性組成物の重量を基準として少なくとも1重量%の接着促進剤を必要とする。2.5〜10wt%の濃度が好ましい。
【0058】
オルガノシロキサン組成物が望みの条件下で完全に硬化する能力及び/又は硬化した組成物の性質は、接着促進性添加剤の濃度が、硬化性組成物の重量を基準として10wt%を超えると、悪影響をうける。
【0059】
本発明の目的にとって、凝集結合は凝集破壊(CF)によって特徴付けられ、これは硬化したオルガノシロキサン材料と基体の間の結合力が、硬化した材料の引っ張り強度を超えるとき生じる。典型的な接着力試験において、硬化した材料の層が基体から離れるまで、増大する力が硬化した材料の層に加えられる。
【0060】
凝集破壊は、硬化したオルガノシロキサン材料とそれが硬化反応の間に接していた基体との界面よりもむしろ、この材料の体内で起こる。硬化した材料の少なくとも一部は基体に接着したまま残る。
【0061】
成分D’が存在するときは、それは、一般には全接着促進性添加剤の10〜50wt%、好ましくは20〜40wt%を構成する。
【0062】
本発明の好ましい硬化性オルガノシロキサン組成物のポリオルガノシロキサン成分、即ち成分Aは、これら組成物の重要な成分である。これらの組成物はヒドロシリル化反応により硬化するから、成分Aは少なくとも2個のケイ素に結合したアルケニル基を各分子中に有する。
【0063】
適当なアルケニル基は1〜10個の炭素原子を含み、例えばビニル、アリル及び5−ヘキセニルがある。成分A中に存在するアルケニル基以外のケイ素に結合した有機基は、一般には1価の炭化水素基又はハロゲン化された1価の炭化水素基であり、アルキル基、例えばメチル、エチル及びプロピル;アリール基、例えばフェニル;並びにハロゲン化アルキル基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピルが例示される。
【0064】
成分Aの分子構造は、本発明にとって重要ではなく、最終の硬化された組成物に望まれる物性によって決定されるであろう。この組成物を硬化することにより調製されるエラストマー及び他の生成物の引っ張り強度の有用な水準を実現するためには、この成分の分子量は25℃での粘度を0.1Pa・sより大きくするに充分であるべきである。
【0065】
成分Aの分子量の上限は特に限定されず、一般には硬化性オルガノシロキサン組成物の加工性によってのみ限定される。このポリオルガノシロキサンは、注入できる液体から、ウィリアムス可塑性値(Williams plasticity values)によって特徴付けられるガムタイプポリマーの範囲にわたる。
【0066】
成分Aの好ましい具体例は、次の一般式Iで示されるポリジオルガノシロキサンであり:
【化2】
ここに、各R10は、独立に1価の炭化水素基から選ばれ、R11は、ビニル又は他のアルケニル基を表し、nは粘度が少なくとも100センチポアズ(0.1Pa・s)、好ましくは0.1〜10Pa・sに等しい重合度を表す。
【0067】
この明細書で用いているように、1価の炭化水素基としては、炭素原子数1〜20のアルキル、例えばメチル、エチル、n−ヘキシル及びn−ドデシル;アルケニル、例えばビニル及びアリル;シクロアルキル、例えばシクロヘキシル;アリール基、例えばフェニル及びナフチル;アラルキル、例えばベンジル及びアルカリール、例えばトリル及びキシリルが挙げられる。
【0068】
R10で示される炭化水素基は、非置換のものであるか、又は貯蔵安定性及び硬化に悪影響を与えず、またこれら組成物から調製した硬化した物の性質に悪影響を与えない置換基、例えばハロゲン原子を含みうる。
【0069】
式I中の各ケイ素原子上の2つのR10置換基は、同一であるか又は異なり、炭素原子数1〜20である。炭素原子数1〜10の範囲が、対応するモノマーの入手の容易さの故に好ましい。最も好ましくは、各ケイ素原子上の少なくとも1つの炭化水素基がメチルであり、もし残りがあれば、それらはビニル、フェニル及び/又は3,3,3−トリフルオロプロピルである。この優先性はポリジオルガノシロキサンを調製するのに一般に用いられる反応体の入手の容易性、及びこれらポリジオルガノシロキサンから調製された硬化されたエラストマーの性質に基づく。同じ理由から、R11は好ましくはビニル又は5−ヘキセニルである。
【0070】
エチレン性不飽和炭化水素基を末端位置に含む成分Aの具体例の代表は、ジメチルビニルシロキシ−末端ポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシロキシ−末端ポリメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン、ジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルシロキサン/3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサンコポリマー及びジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサンコポリマーである。
【0071】
対応するハロシランの加水分解及び縮合による、又は環状ポリジオルガノシロキサンの縮合による本発明組成物の成分Aの調製方法は、特許及び他の文献に充分に開示されているので、この明細書で詳細に説明する必要はない。
【0072】
高水準の物性、例えば引き裂き強さを要求する用途には、この硬化性オルガノシロキサン組成物中にエチレン性不飽和炭化水素基を両末端及び非末端のケイ素原子に結合して含む第2のポリジオルガノシロキサンを添加することが望ましいであろう。
【0073】
本発明の好ましい硬化性オルガノシロキサン組成物は、成分Aの硬化剤として機能する少なくとも1つのオルガノハイドロジェンシロキサンを含む。ヒドロシリル化触媒、即ち成分Cの存在下に、成分B中のケイ素に結合した水素原子は、成分A中のケイ素に結合したアルケニル基と、ヒドロシリル化と呼ばれる付加反応を行い、本発明組成物の架橋と硬化をもたらす。
【0074】
成分Bは、各分子中に少なくとも2つのケイ素に結合した水素原子を有する。もし、成分Aが1分子あたり唯2つのアルケニル基を含むときは、成分Bは、最終的に硬化した生成物中に架橋構造を実現するために、平均して2より多くのケイ素に結合した水素原子を有しなければならない。
【0075】
成分B中に存在するケイ素に結合した有機基は、成分Aの有機基と同じ1価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基から選ばれる。成分B中の有機基は、好ましくはエチレン性及びアセチレン性不飽和が実質的にない。成分Bの分子構造は直鎖状、枝を有する直鎖状、環状又はネットワークでありうる。
【0076】
成分Bの分子量は特に限定されないが、粘度が25℃で3〜10,000センチポアズ(0.003〜10Pa・s)であるのが好ましい。
【0077】
成分Bの濃度は、硬化性組成物中のケイ素に結合した水素原子対アルケニル基のモル比が0.5〜20となるに充分なものである。0.5〜2の範囲が好ましい。
【0078】
硬化性組成物が、アルケニル基1モルあたりのケイ素に結合した水素原子の含量が0.5モルより小さいときは、硬化後に望みの物性を実現することは不可能であろう。この比が、アルケニル基1モルあたりケイ素に結合した水素が20モルを超えるときは、硬化した物の物性は、時間と共に変化するであろう。
【0079】
本発明組成物の硬化は、周期律表の白金族からの金属又はそのような金属の化合物であるヒドロシリル化触媒によって触媒される。これらの金属としては、白金、パラジウム及びロジウムが挙げられる。ヒドロシリル化反応におけるこれら触媒の高い活性レベルの故に、白金及び白金化合物が好ましい。
【0080】
好ましい硬化触媒の例としては、白金黒、種々の固体担体上の金属白金、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、並びにオレフィンのようなエチレン性不飽和化合物、及びケイ素に結合したエチレン性不飽和炭化水素基を含むオルガノシロキサンのような液体エチレン性不飽和化合物との塩化白金酸の錯体がある。エチレン性不飽和炭化水素基を含む上記オルガノシロキサンとの塩化白金酸の錯体は、米国特許No.3419593に記載されており、これは好ましい触媒を教えている。
【0081】
本発明組成物における成分Cの濃度は、白金金属の重量を基準として、成分A及びBの合計重量に対して、0.1〜500ppm 、好ましくは1〜50ppm 、である。
【0082】
硬化は白金0.1ppm 未満では満足に進行せず、一方500ppm より多くを用いても硬化速度の増加はさほど認められず、不経済である。上記成分A、B及びCの混合物は周囲温度で硬化を始めるであろう。比較的長い作業時間、即ち「ポットライフ」を得るために、周囲条件下での触媒の活性を、適当な抑制剤の添加によって遅延させ又は抑制することができる。
【0083】
公知の白金触媒抑制剤は、米国特許No.3445420に開示されたアセチレン性化合物を含む。2−メチル−3−ブチン−2−オールのようなアセチレン性アルコールは、25℃での白金含有触媒の活性を抑制する好ましい種類の抑制剤である。これらの触媒抑制剤を含む組成物は、実用的な速度で硬化させるためには、一般に70℃又はそれ以上に加熱する必要がある。
【0084】
周囲条件下での硬化性組成物のポットライフを増すことを望むならば、これは米国特許No.3989667に記載された種類のアルケニル置換シロキサンを用いて達成することができる。環状メチルビニルシロキサンが好ましい。
【0085】
白金1モルあたり抑制剤1モルという低い濃度でも、場合によっては貯蔵安定性及び硬化速度を与えるであろう。他の例では、白金1モルあたり抑制剤500モル又はそれ以上の濃度が必要である。与えられた組成物における与えられた抑制剤の最適濃度は日常的実験によって容易に決定できるので本発明の一部を構成しない。
【0086】
成分A、B及びCとして上に述べたポリオルガノシロキサン、硬化剤及び触媒に代えて、本発明接着促進添加剤に用いるに適した代替オルガノシロキサン組成物の一種は、1分子あたり少なくとも2個のシラノール基を有するポリオルガノシロキサン、硬化剤としてのケイ素に結合した少なくとも3つの加水分解性基を含む有機ケイ素化合物、及び任意の硬化触媒を含む。適当な加水分解性基としてはアルコキシ、エノールオキシ、ケトキシモ及びアセトキシのようなカルボキシが挙げられる。
【0087】
第2の種類の代替組成物は、公知の種類の化合物が紫外線又は高エネルギー電子のような放射線に曝されたときに発生するラジカル又はカチオンの反応を用いて硬化する。
【0088】
本発明組成物を用いて調製される前記硬化したエラストマーの高水準の引き裂き強さ及び他の物性を実現するためには、微細に分割したシリカのような強化充填材を加えるのが好ましい。硬化性組成物の加工の間に「クレーピング(creping)」又は「クレープ硬化(crepe hardening)」と呼ばれる現象を防ぐために、シリカ及び他の強化充填材がしばしば、1又はそれ以上の公知の充填材処理剤で処理される。
【0089】
微細に分割された形のシリカは好ましい強化充填材である。ヒュームドシリカは特に好ましい。なぜなら、それらは比較的大きい表面積を有し、その面積は典型的には少なくとも50m2/gであるからである。少なくとも200m2/gの表面積を有する充填材は、本発明方法に使用するに特に好ましい。
【0090】
これら組成物に用いられる微細に分割されたシリカ又は他の強化充填材の量は、少なくとも部分的には硬化したエラストマーに望まれる物性によって決定される。液体の、又はポンプ輸送可能なポリオルガノシロキサン組成物は、ポリジオルガノシロキサンの重量を基準として、典型的には10〜60wt%のシリカを含む。この値は、好ましくは30〜50wt%である。
【0091】
前記充填材処理剤は、加工の間、オルガノシロキサン組成物のクレーピングを防ぐのに適していることが開示された低分子量有機ケイ素化合物のいずれであってもよい。前記処理剤は、典型的には1分子あたり平均2〜20個の反復単位を有する液体ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサン、及び充填材を処理するときに用いられる条件下に加水分解し縮合するヘキサオルガノジシロキサン及びヘキサオルガノジシラザンのような有機ケイ素化合物である。好ましくは、処理剤上にあるケイ素に結合した炭化水素基の一部は、成分A及びB中に存在する大部分の炭化水素基と同じである。少量の水が加工助剤としてシリカ処理剤と共に加えられていてもよい。
【0092】
この処理剤は、シリカ又は他の充填剤の表面上に存在するケイ素に結合した水酸基と反応して、硬化性組成物中に存在するこれら粒子とポリオルガノシロキサンの間の相互作用を減らすように機能する、と考えられる。
【0093】
シリカ充填材を使用するときは、これは、好ましくは本発明の組成物の他の成分の少なくとも一部の存在下で、この充填材が完全に処理され均一に分散されて均質な材料を形成するまで混合することにより処理する。
【0094】
この充填材の処理の間に存在する成分は、典型的にはシリカ処理剤と、ここで成分Aと呼ぶポリジオルガノシロキサンの少なくとも一部を一般には含む。
【0095】
本発明のオルガノシロキサン組成物は、接着性に加えて硬化された組成物にある種の物性を与えもしくはこれを高めるために、又は硬化性組成物の加工を便ならしめるために、この種の硬化性組成物中に従来存在した1又はそれ以上の添加剤を加えることができる。
【0096】
典型的な添加剤は、非強化性充填材、例えば石英、アルミナ、マイカ及び炭酸カルシウム;顔料、例えばカーボンブラック及び二酸化チタン;染料;難燃剤並びに熱及び/又は紫外線安定剤である。硬化したオルガノシロキサン組成物の物性を改善するために、1又はそれ以上の強化充填材の代わりに、又はこれとの組み合わせで樹脂状オルガノシロキサンコポリマーを用いることができる。
【0097】
樹脂状コポリマーの好ましいタイプは、一般式R12 3 SiO1/2 で示されるトリオルガノシロキシ単位及び一般式CH2 =CH(R13)2 SiO1/2 で示されるジオルガノビニルシロキサン単位に加えて、一般式SiO4/2 で示される反復単位を含む。R12及びR13は独立に、先に成分AのR9 基について定義したような、1価の炭化水素基又は置換された1価の炭化水素基である。
【0098】
この樹脂状コポリマーにおけるトリオルガノシロキシ単位及びジオルガノビニルシロキサン単位の組み合わせ対SiO4/2 単位のモル比は0.7〜1.2である。前記ビニル含有単位は前記コポリマーの2〜8wt%を占め、このコポリマーは好ましくは1分子あたり少なくとも2個のビニル基を含む。このコポリマーの好ましい具体例において、ジオルガノビニルシロキシ単位対トリオルガノシロキシ単位対SiO4/2 単位のモル比の範囲は0.08〜0.1対0.06〜1対1.0である。
【0099】
前記樹脂状コポリマーは米国特許No.2676182に記載されているようにして調製でき、この特許はこれら樹脂の調製と範囲を教えている。この特許に記載されたコポリマーは、2〜23wt%の水酸基を含み、これは本発明コポリマーの前駆体についての好ましい最大値約0.8wt%よりかなり高い。この前駆体の水酸基含量は、米国特許No.2676182の濃度範囲よりも高い濃度のトリオルガノシロキシ単位を用いることにより望みのレベルに、好都合に減らすことができる。
【0100】
本発明の組成物は、全ての成分を周囲温度で組み合わせることにより調製することができる。先行技術に述べられたどんな混合方法及び装置もこの目的のために用いることができる。用いられる特定の装置は成分及び最終的な硬化性組成物の粘度によって決定されるであろう。適当なミキサーは、パドル型ミキサー、ニーダー型ミキサー及び2本ロール又は3本ロールミルを含む。
【0101】
混合中の成分の冷却は、この組成物の時期尚早の硬化を避けるために望ましいであろう。
【0102】
ヒドロシリル化反応によって硬化する硬化性オルガノシロキサン組成物にとって好ましい貯蔵安定性を最大にするために、これらの組成物は好ましくは、使用されるまで閉じた容器中に保持される。もし、比較的大きな貯蔵安定性が望まれるならば、これらの組成物は、2又はそれ以上の容器中に、オルガノハイドロジェンシロキサン(成分B)及び白金族金属触媒(成分C)は別々の容器に、詰めることができる。
【0103】
成分A及びBの種類及び濃度に依存して、本発明組成物を用いて調製した硬化したオルガノシロキサン材料は、その性質がもろい樹脂ないしエラストマーないしゲルに変化することができ、皮膜として、成形物として又は押し出し物として、種々の末端用途に有用である。充填材のない材料は、トランジスター及び集積回路のような傷付きやすいエレクトロニクス装置を、この装置を作動に悪影響を与えうる水蒸気及び他の環境物質からの損傷から保護するための接着剤、保護皮膜、カプセル剤及びポッティング組成物として特に有用である。この組成物は個々の装置又は他のエレクトロニクス部品と共にマウントされた(mounted)多数のこれら装置を含む回路基板を被覆するのに用いうる。
【0104】
本発明組成物は、スプレー、浸漬、流し込み、押し出しにより、又ははけ塗り、ローラーもしくは被覆棒を用いることによって、基体に適用できる。個々の適用方法の選択は、少なくとも部分的に硬化性組成物の粘度によって決定されるであろう。この組成物の粘度は、当技術分野で公知の適当な希釈溶媒又は反応性希釈剤を用いて減らすことができる。
【0105】
本発明の接着添加剤を含むオルガノシロキサン組成物は、25℃という低い温度で硬化の間に凝集力で種々の有機又は無機の基体に接合する。比較的低い温度で硬化させるときに接着を発達させる、これら組成物の能力は、中には白金族金属触媒を抑制しうるものもある先行技術の接着添加剤を含む類似のオルガノシロキサン組成物を硬化させる100℃を超えるような高い温度には耐えられない、傷つきやすい材料へ、これら組成物を適用するに適したものとする。
【0106】
好ましい組成物は、周囲条件下で数時間の期間で硬化する。白金で触媒されるヒドロシリル化反応により硬化する他の組成物についてそうであるように、硬化は加熱により促進される。25℃〜80℃の硬化温度が好ましい。
【0107】
【実施例】
以下の例は本発明の好ましい硬化性組成物を述べるものである。特に断らない限り、例中の全ての部及びパーセンテージは重量基準であり、粘度は25℃で測定した。
【0108】
多価アルコールとアルコキシシランの部分エステル交換反応生成物を調製するのに用いられた一般的な方法は、次のようである:
【0109】
三つ口丸底ガラス反応器にアルコキシシラン及びテトラアルキルチタネートを装填した。次いで、この反応器に、磁気攪拌機、温度計、添加ロート、蒸留ヘッド(distillation head)、コンデンサー、ドライアイスで冷却した受器フラスコ、ドライアイスで冷却したフィンガートラップ(finger trap)及び窒素を反応器に導入する管を装備した。全てのガラス器は使用の前に120℃で乾燥した。多価アルコール及び等重量のエチルアルコールを添加ロートに入れた。
【0110】
次いで、反応器を乾燥窒素でフラッシュし、内容物を攪拌し、75℃に加熱し、このとき多価アルコール溶液をゆっくりと加えた。窒素の流れを反応を通じて維持した。次いで、反応混合物を105℃に加熱し、追加の留出物が集まらなくなるまでこの温度に維持した。これには一般に0.5〜1.5時間を要し、このとき反応器内部の圧力を40mmHg(5.3kPa)に減らし、このレベルで20分維持した。
【0111】
得られた反応混合物を周囲温度に冷却し、大気圧にした。留出物は、真空をかける前は、主にエチルアルコールであった。減圧下では、エチルアルコールとテトラエチルオルトシリケートの混合物が集まった。
【0112】
テトラエチルオルトシリケート(87.04g,0.418モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及びエチレングリコール(12.96g,0.209モル)を反応させて、接着添加剤D1を調製した。一般的な方法に述べられているような同重量のエチルアルコールの代わりに、乾燥テトラヒドロフランで、その多価アルコールを50mLに希釈した。多価アルコールを54分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を105℃に加熱し、1.5時間大気圧下に保った。この期間に集まった52.3gの留出物は、ガス液クロマトグラフィー(GLC)を用いて分析したところ、28.5%のエチルアルコール、15.0%のテトラエチルオルトシリケート及び56.4%のテトラヒドロフランを含んでいた。減圧下にこの反応混合物の加熱を20分続けた。この期間に集まった11.4gの留出物は、GLC分析で、0.2%のエチルアルコール、及び99.4%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。
【0113】
前記反応器は51.3gの不透明な流体を含んでいた。放置すると、少量の白い析出物が沈殿し、この液体は濁った。以下この液体を成分D1と呼ぶ。
【0114】
テトラエチルオルトシリケート(84.56g,0.406モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び1,2−プロパンジオール(15.44g,0.203モル)を反応させて、接着添加剤D2を調製した。その多価アルコールを60分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を沸点に加熱し、20分大気圧下に保った。この期間に集まった29.5gの留出物は、GLC分析で、87.3%のエチルアルコール及び12.6%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。減圧下に加熱を続け、この期間に集まった14.5gの留出物は、GLC分析で、23.7%のエチルアルコール及び76.1%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は64.2gの黄褐色透明な流体を含み、以下これを成分D2という。
【0115】
テトラエチルオルトシリケート(82.22g,0.395モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び1,2−ブタンジオール(17.78g,0.197モル)を反応させて、接着添加剤D3を調製した。その多価アルコールを43分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸点で44分加熱した。この期間に集まった32.3gの留出物は、GLC分析で、89.2%のエチルアルコール及び10.7%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。次いで、反応混合物を沸点で、減圧下に加熱した。この期間に集まった8.5gの留出物は、GLC分析で、45.0%のエチルアルコール及び54.8%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は72.8gの黄褐色透明な流体を含み、以下これを成分D3という。
【0116】
テトラエチルオルトシリケート(82.22g,0.395モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び1,3−ブタンジオール(17.78g,0.197モル)を反応させて、接着添加剤D4を調製した。その多価アルコールを52分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸点で105分加熱した。この期間に集まった36.2gの留出物は、GLC分析で、88.1%のエチルアルコール及び11.2%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。反応混合物の加熱を、減圧下で20分続けた。この期間に集まった15.0gの留出物は、GLC分析で、1.0%のエチルアルコール及び91.4%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は59.6gの黄褐色透明な流体を含み、以下これを成分D4という。
【0117】
テトラエチルオルトシリケート(79.71g,0.382モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及びジエチレングリコール(20.29g,0.191モル)を反応させて、接着添加剤D5を調製した。その多価アルコールを58分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸点で26分加熱した。この期間に集まった35.5gの留出物は、GLC分析で、86.4%のエチルアルコール及び13.6%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。次いで、反応器の内容物を減圧下で加熱したとき、集まった18.4gの留出物は、GLC分析で、34.9%のエチルアルコール及び64.2%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は59.6gの黄褐色透明な流体を含み、以下これを成分D5という。
【0118】
テトラエチルオルトシリケート(75.65g,0.363モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び1,2,6−ヘキサントリオール(24.35g,0.196モル)を反応させて、接着添加剤D6を調製した。そのアルコールを40分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸点で35分加熱した。この期間に集まった44.18gの留出物は、GLC分析で、86.6%のエチルアルコール及び13.4%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応混合物を減圧下で加熱したとき、3.9gの留出物が集まり、これは、GLC分析で、69.4%のエチルアルコール及び30.6%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この時点で、液体の表面にフィルムが現れ始めた。次いで、この反応器中の圧力を大気圧に戻し、加熱を停止した。この反応器は93.8gの輝黄色の流体を含み、これは周囲温度に冷却すると透明な黄色の固体になった。以下これを成分D6という。
【0119】
テトラエチルオルトシリケート(87.17g,0.418モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及びグリセロール(12.83g,0.139モル)を反応させて、接着添加剤D7を調製した。その多価アルコールを133分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸騰させながら45分加熱した。この期間に集まった31.2gの留出物は、GLC分析で、86.6%のエチルアルコール及び13.4%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。減圧下での蒸留はこの生成物については行わなかった。この反応器は78.2gの透明な流体を含んでおり、この流体は少量の懸濁した固体を含み、これは放置すると沈殿した。この物質を以下成分D7という。
【0120】
テトラエチルオルトシリケート(87.04g,0.418モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び無水エチレングリコール(12.96g,0.209モル)を反応させて、接着添加剤D8を調製した。その多価アルコールを55分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を大気圧下で沸騰させつつ80分加熱した。この期間に集まった30.2gの留出物は、GLC分析で、92.6%のエチルアルコール及び7.4%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この時点で、反応混合物の加熱を、減圧下で継続した。この期間に集まった13.1gの留出物は、GLC分析で、31.9%のエチルアルコール及び67.2%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は67.8gの黄褐色の流体を含み、以下これを成分D8という。
【0121】
テトラエチルオルトシリケート(82.34g,0.395モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及びトリメチロールプロパン(17.66g,0.132モル)を反応させて、接着添加剤D9を調製した。その多価アルコールを82分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を沸騰させつつ32分加熱した。この期間に集まった44.4gの留出物は、GLC分析で、88.8%のエチルアルコール及び11.1%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。反応混合物の加熱を、減圧下で継続した。この期間に集まった18.6gの留出物は、GLC分析で、14.6%のエチルアルコール及び85.1%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器は60gの黄色透明な流体を含み、以下これを成分D9という。
【0122】
テトラエチルオルトシリケート(82.22g,0.395モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及び1,4−ブタンジオール(17.78g,0.197モル)を反応させて、接着添加剤D10を調製した。その多価アルコールはエチルアルコールで希釈せず、この反応混合物に4分の期間かけて加えた。この時点で反応器内容物を大気圧下で沸騰させつつ76分加熱した。この期間に集まった19.8gの留出物は、GLC分析で、84.0%のエチルアルコール及び14.6%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。次いで、反応混合物の加熱を、減圧下で継続した。この期間に13.1gの留出物が集まり、GLC分析で、1.8%のエチルアルコール及び94.9%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。この反応器中に残った68.9gの透明な淡黄色の流体を以下成分D10という。
【0123】
テトラエチルオルトシリケート(81.91g,0.393モル)、テトラブチルチタネート(0.1g)及びグリセロール(18.09g,0.196モル)を反応させて、接着添加剤D11を調製した。エチルアルコールを用いてこの多価アルコールを希釈して50mLとし、同重量を用いることはしなかった。このアルコールを135分の期間かけて加え、この時点で反応混合物を沸点で80分加熱した。この期間に集まった52.8gの留出物は、GLC分析で、89.4%のエチルアルコール及び10.6%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。反応器内の圧力を減らして、追加の液体を除いたとき、反応器内の液体の表面に個体フィルムが形成された。この時点で、この反応器中の圧力を大気圧に戻し、反応混合物の加熱を停止した。
【0124】
この反応器は71.4gの液体を含み、これは冷却すると固化し、やや濁った。70℃に温めると、この生成物は流体となり、これは冷却すると再び固化した。以下この反応生成物を成分D11という。
【0125】
接着添加剤D11(42.53g)を、その融点より高い温度に温め、テトラエチルオルトシリケート(10.60g)と混合することにより接着添加剤D12を調製した。
【0126】
テトラエチルオルトシリケート(TEOS)及びエチルポリシリケート(EPS)を、比較の目的で接着添加剤として用いた。接着の発達の速度を増すための触媒としてテトラブチルチタネート(TBT)を用いた。
【0127】
テトラエチルオルトシリケート(126.33g,0.61モル)、2,5−ジイソプロポキシ−ビスエチルアセトアセテートチタン(0.15g)及びエチレングリコール(23.67g,0.38モル)を反応させて、接着添加剤D13を調製した。そのエチレングリコールを23.67gのエチルアルコールを用いて希釈し、次いでこれを反応器内容物に100分かけて加え、その間反応器温度を80〜85℃に維持した。多価アルコール溶液の添加が終了したとき、この反応混合物を135分かけて大気圧下で130℃に加熱した。この期間に集まった65.83gの留出物は、GLC分析で、86.0%のエチルアルコール及び13.9%のテトラエチルオルトシリケートを含んでいた。反応器中の残留物は103.33gの黄褐色不透明な流体であった。放置すると、沈殿が生じ、この液体は濁っていた。この液相を以下成分D13という。
【0128】
トルエンで希釈して白金含量0.99wt%とした塩化第二白金とsym−テトラメチルジビニルジシロキサンの反応生成物の存在下で、オルガノハイドロジェンシロキサンをアリルグリシジルエーテル及びヘキセニルトリメトキシシランを反応させることによって接着添加剤D14を調製した。磁気で運転された攪拌棒、温度計、添加ロート、蒸留ヘッド(distillation head)、コンデンサー、ドライアイスで冷却した受器フラスコ、ドライアイスで冷却したフィンガートラップ(finger trap)及び窒素と4wt%の酸素の混合物を導入するための管を備えた3つ口丸底ガラス反応器に、ケイ素に結合した水素原子を1wt%含むジメチルハイドロジェンシロキサン/SiO4/2 30.80g、トルエン50.05g、及び上記白金触媒溶液3滴を入れた。このガス混合物をこの反応器を通して循環させた。次いで、この反応混合物を100℃に加熱し、この時点で6.94gのアリルグリシジルエーテル及び12.29gのヘキセニルメトキシシランをトルエンで全体積が50mLとなるように希釈したものの添加を開始した。エチレン性不飽和化合物の添加は4時間15分を要した。この時点でGLC分析は、少なくとも95%の反応が起こっていることを示した。次いで、揮発性液体を100℃、圧力15mmHg(2.0kPa)で反応器から除いた。この反応器中に残っている液体を集めた。以下、これを成分D14という。
【0129】
接着添加剤D15は、ナトリウムメトキサイドから蒸留したヘキセニルトリメトキシシランであった。
【0130】
上記サンプルを室温で1〜3日、又は強制空気循環路中70℃で30分硬化させ、同じ日に接着性について試験し、次いで室温で1日硬化させた。
【0131】
この接着試験は、硬化した皮膜を金属製へらの刃ではぎ取り、皮膜を表面に残すことなく除く(接着破壊、AF)ことができるか、又は皮膜内に破壊が起こって、試験領域中に皮膜材料の少なくとも一部が基体に接着している(凝集破壊、CF)かを測定した。サンプルによっては、皮膜はある領域では接着破壊を示し、他の領域では凝集破壊を示した(AF/CF)。
【0132】
凝集破壊を示す皮膜を更に試験して基体上の残渣及び隣接する被覆物質が指でこすって取り除けるかどうかを測定した。もし皮膜がこのようにして除くことができれば、皮膜を取り除くに必要な圧力を主観的な尺度で、低(WE)、中(WM)又は高(WD)で評価した。
【0133】
(例1)
以下の成分を混合することにより、硬化性オルガノシロキサン組成物を調製した:
【0134】
成分Aとして、粘度0.45Pa・sのジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン98部;
【0135】
充填剤として、平均粒径5μm の石英93部;
【0136】
成分Bとして、1分子あたり平均5つのメチルハイドロジェンシロキサン単位及び3つのジメチルシロキサン単位を持ち、ケイ素に結合した水素原子含量約0.8wt%のトリメチルシロキシ末端ポリジオルガノシロキサン6.0部;
【0137】
成分Cとして、六塩化白金酸と、白金含量0.6wt%となるに充分な量の液体ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンで希釈したsym−テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成物0.2部;
0.9部の酸化亜鉛;
0.5部のカーボンブラック;
0.1部の環状メチルビニルシロキサン。
【0138】
15重量部のこの硬化性オルガノシロキサン組成物に、表1中に掲げた種類及び量の接着促進成分を加えることによって、試験サンプルを調製した。この組成物はまた、0.015部のテトラブチルチタネートも含んでいた。本発明の範囲外の比較サンプルは、番号の前に文字「C」を付けて区別した。
【0139】
【0140】
閉じ込められた気泡を除くために減圧下に置いた後、基体上に0.008インチ(0.2mm)の厚さとなるように、各サンプルの部分をドローダウンした(be drawn down)。
【0141】
それについて、硬化性組成物を評価した基体は、ガラス顕微鏡スライド(ガラス)、寸法7.6×12.7cmのパネルで、タイプ3003 H14合金から形成される艶出し面(mill finish)アルミニウム(Q−Panelから入手可能)(艶出しAl)、寸法2.5×7.6cmのタイプ2024 T3剥き出しの(bare)アルミニウムパネル(剥き出しAl)、寸法2.5×7.6cmのエポキシ結合したファイバーグラスパネル(G−10としてAlmac Plastics, Inc.から入手可能)エポキシ、及び寸法2.5×7.6cmの銅メッキしたエポキサイドパネル(銅)であった。
【0142】
室温での硬化の後の結果は、表2に要約し、炉硬化の後の結果を表3に示す。
【0143】
【0144】
【0145】
表2及び3のデータは、室温であれ、低温での短時間の硬化であれ、C1〜C4に対するC5及びC6の組成物の、多数の基体への優れた接着力を証明している。
【0146】
(例2)
成分D1〜D9を用いて例1に記載したようにして、硬化性組成物を調製した。各サンプルは0.01部のTBTを有していた。接着促進成分の濃度を表4に示す。
【0147】
【0148】
固体成分D6を用いるサンプルC31及びC32を調製するために、接着添加剤を前記硬化性組成物の一部と混合し、攪拌しながら温めて溶解させた。しかしながら、得られた混合物は塊だらけであったので、良好な分散は明らかに得られなかった。それにも拘わらずそれを配合し、評価した。
【0149】
これらのサンプルを評価し、その結果を、室温硬化については表5に、炉硬化については表6に報告する。
【0150】
【0151】
【0152】
(例3)
15部の硬化性組成物、0.015部のTBT、及びそれぞれ組成物C41及びC42のための0.38部又は0.75部の接着添加剤D10を混合することにより、硬化性組成物を調製した。これらの組成物を0.008インチ(0.2mm)の皮膜として、5つの異なる基体に塗布し、室温で1日又は7日硬化させ、接着性を試験した。その結果を表7に報告する。
【0153】
【0154】
(例4)
15部の硬化性組成物、0.015部のTBT及び0.75部の成分D11又はD12を混合することによって、2つの追加のサンプルを調製した。成分D11は使用の前に温めて液化した。先の例に述べた5つの異なる基体上に湿潤厚さ0.008インチ(0.2mm)で堆積し、70℃で30分硬化させた。全てのフィルムは周囲温度に加熱の後、凝集破壊を示した。
【0155】
(例5)
この例に述べる組成物は、水蒸気にさらした後接着性を改善するために多価アルコールのアルコキシシランによる部分エステル交換反応生成物に加えて第2の接着添加剤を加えるという思想を証明するために調製した。接着添加剤D13〜D15を用いて例1に記載したようにして硬化性組成物を調製した。各サンプルは0.04部のテトラブチルチタネートを含んでいた。接着促進成分の濃度を表8に示す。
【0156】
組成物番号の前のCは、これら組成物が比較の目的で作られたことを示す。
【0157】
エポキシで結合したファイバーグラスパネルをAlmac Plastics Inc.から得たグレードFR−4とした他は例1に記載したのと同じ基体に、ドローダウン棒(draw−down bar)を用いて厚さ0.008インチ(0.2mm)の上記組成物のフィルムを塗布した。これら組成物を、室温で、及び70℃で30分硬化させ、次いで更に周囲条件下に1週間硬化させた。この硬化性組成物を、例1に述べたように1週間後に評価し、その結果を表9及び10に乾燥接着性として示す。次いで、サンプルを70℃に加熱された脱イオン水に11日浸漬した。このサンプルを水から取り出し拭き取ることによって乾燥させ(blotting dry)、水に浸漬する前と同様にして接着力を試験し、その結果を表9及び10に、湿潤接着性として示す。
【0158】
C−Aは、基体上のある領域では凝集破壊がおこり、他の領域では接着破壊が起こっている。
【0159】
C−Aは、基体上のある領域では凝集破壊がおこり、他の領域では接着破壊が起こっている。
【0160】
表9及び10に示すデータは、接着添加剤D13が組成物C43及びC49中に単独で存在し、周囲条件下に7日経つと(これを「乾燥接着」と呼ぶ)、これは水蒸気にさらしたとき更に悪くなった。第2の、D14及びD15のような、より加水分解に対して安定な添加剤を含む組成物(44、45及び46)は水に浸漬した後、均等な又は改善された接着性を示した。D14又はD15が、唯一の接着促進剤であるときは、周囲条件下でそして水に浸漬した後の接着性は、これら接着剤と本発明の接着促進剤との組み合わせによって示される接着性よりも劣っていた。
Claims (3)
- 硬化性オルガノシロキサン組成物用の接着促進剤であって、次のものを含むもの:
(1)式R1 (OH)n で示される多価アルコールと、式R3 m Si(OR2 )4-m で示されるシラン及び式(R2 O)3 SiR4 Si(OR 2 )3 で示されるビスシリルアルカンから選ばれる有機ケイ素化合物との反応生成物を含む第1の添加剤、並びに
(2)式R5 d R6 e Si(OX)4-d-e で示されるシラン及びシロキサン単位の少なくとも一部が式R5 d R6 e SiO(4-d-e)/2 又は(OX)f R6 g SiO(4-f-g)/2 で示されるオルガノシロキサンから選ばれる第2の添加剤、
ここに、R1 は価数nを有し、エチレン性不飽和を有しない非置換の又は置換された炭化水素基から選ばれ;OR2 はアルコキシ又はエノールオキシ基から選ばれ;R3 は非置換の又は置換された1価の炭化水素基から選ばれ;R4 はアルキレン基を表し;R5 は水素原子又はヒドロシリル化を行うことのできる1価のエチレン性不飽和基から選ばれ;R6 は非置換の又は置換された1価の炭化水素基から選ばれ;OXは水酸基、アルコキシ基及びエノールオキシ基から選ばれ;d及びfは独立に1、2又は3から選ばれ;e及びgは独立に0、1、2又は3から選ばれ;d+eの合計及びf+gの合計は両方とも3を超えず;mは0又は1であり、nは2〜4であり;前記オルガノシロキサン組成物はヒドロシリル化反応によって硬化する。 - 100℃未満の温度での硬化の後に有機及び無機の両方の基体に接着性を示す硬化性オルガノシロキサン組成物であって、次のものを含むもの:
(A)硬化性ポリオルガノシロキサン;
(B)前記組成物を硬化するに充分な量の硬化剤;
(C)前記組成物の硬化を促進するに充分な量の硬化触媒;及び
(D)請求項1記載の接着促進剤。 - 前記組成物が少なくとも2つの容器に詰められ、前記硬化剤及び前記触媒が別々の容器に入れられる請求項2記載の組成物。
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