JP3604424B2 - 曲げ部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、自動車車体を構成する筒状のフレーム部材のような被加工材を曲げ加工する曲げ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の車体は、鋼板をプレス成形して得られた様々なフレーム部材をスポット溶接等を用いて組み合わせることにより製造されているが、近年においては車体の軽量化を図るために、アルミ材を使用する例が多くなってきている。例えば、車体前方のエンジンルーム下部から後方に延びて客室フロアのフレーム部材に接続されるフロントサイドメンバーは、一定の矩形断面を有する筒状の部材であるため、押出成形したアルミの角管から効率よく成形できる部材として以前より着目されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6に示すように、上記フロントサイドメンバー1は、タイヤとの当たりを避けながら客室フロアのフレーム部材に接続するために、後方に延びる途中で一般的には外側に向かって曲げられている。したがって、このフロントサイドメンバーをアルミ材で成形するには、矩形断面に押し出し成形されたアルミの角管を、プレス加工等により曲げ加工する方法が最も効率が良い。しかしながら、アルミの角管は鋼製の角管と違って強度や剛性が低いため、単に曲げ加工を施したのでは、図7に示すように、角管2の壁面にしわ3が発生し易いという問題がある。そして、このように角管2の壁面にしわ3が生じると、圧縮加工硬化により割れ等が発生し易く強度上問題であると共に、上記しわ3が発生した面が取付面となる場合には、所定の平面度が確保できないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従来、曲げ加工時に生じ易かったしわの発生を円滑に防止することができ、所望の品質の製品を確実に得ることができる曲げ加工方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1は、予め曲げの中立面の曲率半径を低減するような曲率半径低減手段が付加された被加工材を曲げ加工後に、前記被加工材から前記曲率半径低減手段の全部または一部を除去することを特徴とする。請求項2は、請求項1において、前記曲率半径低減手段は、被加工材から突出したフランジであることを特徴とする。請求項3は、請求項2において、前記フランジは被加工材の曲げ内面側に対して垂直に突出させられたことを特徴とする。
【0006】
【作用】
本発明の請求項1の曲げ加工方法にあっては、曲率半径低減手段が設けられているので、中立面が曲げ中心側にへ移動するので、被加工材の本体部にしわが生じることがなく、かつ、曲げ加工後に曲率半径低減手段を除去するので、しわが存在しない被加工材を得ることができる。請求項2、3のフランジは、単純な形状であるから容易に形成することができ、また、容易に被加工材から除去することができる。
【0007】
【実施例】
以下、図1に基づいて本発明の第1実施例を説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1は、予め曲げの中立面の曲率半径を低減するような曲率半径低減手段が一体に付加された被加工材を曲げ加工後に、前記被加工材から前記曲率半径低減手段の全部または一部を除去することを特徴とする。請求項2は、請求項1において、前記曲率半径低減手段は、被加工材から突出したフランジであることを特徴とする。請求項3は、請求項2において、前記フランジは被加工材の曲げ内面側に対して垂直に突出させられたことを特徴とする。
【0009】
次いで、曲げ加工が終了した被加工材10においては、上記フランジ11を切断除去する。この結果、被加工材10の本体部12にしわ等の加工不良のない所望の製品が得られる。前記フランジを除去する手段としては、切削、せん断、シェービングや、レーザー、プラズマによる溶断等、一般に用いられる各種の切断方法から、フランジ除去形状に応じて選択すればよい。なお、上記被加工材2の形状、用途等は、上記実施例に限られるものではなく、押出材の曲げ加工に広く適用することができる。
【0010】
前記被加工材10は、図1および図2に示すように被加工材10が曲げられる面と垂直な方向にフランジ11が形成されるようにして曲げ加工する場合に、特に中立面を移動させる効果が大きいが、被加工材の用途、使用部位などによっては、図3の矢印方向が曲げ中心となるように曲げた場合のように、曲げられる面と平行な方向へフランジ11を向けた場合にも、ある程度の曲率半径の低減(中立面の移動)を得ることができる。
【0011】
次に、図4に本発明の第2実施例を示す。
この実施例は、前記の実施例と同様、被加工材10Aは曲率半径低減手段としてのフランジ11Aと、本体12とを一体的に押出成形したものである。
【0012】
そして、まずフランジ11Aが曲げ中心に向くように曲げ加工を施した後、フランジ11Aのうち、少なくとも曲げ部近傍のフランジ14(図4では斜線部で示す)を前述した適宜な手段により除去するとともに、局部的にフランジ11Aを残し、これを例えば取付ブラケット等として使用する。
これにより本体部12の曲げ中心側の壁面13にシワ等の生じない曲げ部材を製造することができる。
【0013】
図5は本発明の第3実施例を示し、複数個の部品を同時成形する場合を示すものである。この実施例の被加工材10Bは、第1の本体部12Bと、第2の本体部12Cとをフランジ部11Bによって一体化した構造となっている。さらに詳しくは、図示のように、第1の本体部の12Bと第2の本体部12Cとは、これらを構成する面のいずれかが共通の平面に含まれるように配置され、しかも、その平面内に前記フランジ部11Bが含まれるような構成となっている。
【0014】
この第3実施例においては、前述の各実施例と同様にフランジ部11Bを含む平面内で図5の矢印方向が曲げ中心となるように曲げ加工した場合に、第2の本体部12Cはほぼ全域にわたり、圧縮力が作用するため、シワ等が発生するが、第1の本体部12Bには、殆ど圧縮力は作用しないため、シワ等の発生はない。そこで、フランジ部11Bは、曲げ加工後、本体部12B,12Cのいずれかまたは双方に付属するように切断すればよい(図5に鎖線で示されるような切断線を介して切断すれば、第2の本体部12Cに付属することになる)。また、いずれの本体部からも切り離すようにしてもよいのはもちろんである。このようにして、第1の本体部12Bは、外観品質や強度等の要求レベルの高い曲げ部材として使用し、一方、第2の本体部12Cは、これらの要求レベルが比較的緩い曲げ部材として使用することにより、2部品を同時に製造することができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1は、予め曲げの中立面の曲率半径を低減するような曲率半径低減手段が付加された被加工材を曲げ加工することを特徴とするから、中立面が曲げ中心側へ移動するので、被加工材の本体部にしわが生じることがない。請求項2は、請求項1において、曲げ加工後に前記被加工材から前記曲率半径低減手段の全部または一部を除去するから、しわのない曲げ材を得ることができる。請求項3は、請求項1または2において、前記曲率半径低減手段として、加工材側から突出したフランジを設けたものであるから、容易に製造することができる。また、フランジを曲げ平面内に設けると、同一寸法のフランジによってより大きな中立面の移動効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2の被加工材の他の使用例の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【図6】自動車のフロントサイドメンバーを示す斜視図である。
【図7】従来の曲げ加工方法により生じたしわを示す斜視図である。
【符号の説明】
10,10A,10B 被加工材
11,11A フランジ
12 本体部
A 中立面
Claims (3)
- 予め曲げの中立面の曲率半径を低減するような曲率半径低減手段が一体に付加された被加工材を曲げ加工後に、前記被加工材から前記曲率半径低減手段の全部または一部を除去することを特徴とする曲げ部材の製造方法。
- 前記曲率半径低減手段は、被加工材から突出したフランジであることを特徴とする請求項1に記載の曲げ部材の製造方法。
- 前記フランジは被加工材の曲げ内面側に対して垂直に突出させられたことを特徴とする請求項2に記載の曲げ部材の製造方法。
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JP5419401B2 (ja) * | 2008-08-21 | 2014-02-19 | 株式会社神戸製鋼所 | ロール曲げ加工した部材及びロール曲げ加工方法 |
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1994
- 1994-07-28 JP JP17732394A patent/JP3604424B2/ja not_active Expired - Fee Related
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