JP3603493B2 - 接続装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して外部機器よりの情報信号を伝達するための接続装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して、外部機器より情報信号を伝達するための接続装置が提案されている。このような接続装置は、例えば、車載用のカセットテーププレーヤ装置(いわゆるカーステレオ装置)を介して、携帯用の光ディスクプレーヤ装置より出力される情報信号、すなわち、光ディスクの再生信号に基づく音響再生を行う場合に使用される。
【0003】
このような接続装置は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されるように構成された筐体を有して構成されている。この筐体は、上記カセットテーププレーヤ装置において信号記録媒体として使用される磁気テープをカセットに収納して構成され該カセットテーププレーヤ装置に装着されるテープカセットの該カセットと同様の形状に構成されている。すなわち、この筐体は、上記カセットテーププレーヤ装置に対して、上記テープカセットを装着する操作と同様の操作によって、装着される。
【0004】
上記筐体内には、上記カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッドに対して情報信号の伝達を行う信号伝達ヘッドが内蔵されている。この信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドと略々同様に、磁気ギャップ部を有するコア及び該磁気ギャップ部内に磁界を発生させるコイルを有して構成されている。この信号伝達ヘッドのコイルは、上記筐体の外方側に引き出された接続コードに接続されている。この接続コードの先端側には、上記光ディスクプレーヤ装置の如き外部機器の信号出力端子に接続される接続プラグが設けられている。すなわち、この接続プラグを上記外部機器の信号出力端子に接続し、該外部機器を作動させることにより、この外部機器より出力される情報信号が上記信号伝達ヘッドのコイルに供給される。上記外部機器より情報信号を供給されたコイルは、上記磁気ギャップ部内に、該情報信号に応じた磁界を発生させる。
【0005】
上記信号伝達ヘッドは、上記筐体が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記磁気ヘッドに対して互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態に前面部同士を当接され、磁気ギャップ部内に情報信号に応じた磁界を発生させることにより、該情報信号を該磁気ヘッドに伝達させる。すなわち、上記磁気ヘッドにおいては、上記信号伝達ヘッドの磁気ギャップ部内に発生する磁界は、情報信号が記録された磁気テープがこの磁気ヘッドの磁気ギャップ部に近接して走行された場合にこの磁気テープより伝達される磁界と同様のものとして作用する。
【0006】
このような接続装置において、上記信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドに対して情報信号の確実な伝達を行うためには、該磁気ヘッドに対して、確実に前面部同士を当接させる必要がある。また、この信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドに対して、互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態となされていなければ、該磁気ヘッドに対する情報信号の良好な伝達を行うことができない。
【0007】
そして、上記カセットテーププレーヤ装置における上記磁気ヘッドの取付け位置は、一定の公差の範囲内には収まっているとしても、製品の個々で若干の違いがある。したがって、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して正確に位置決めされて取付けられているとしても、上記カセットテーププレーヤ装置の製品個々の上記磁気ヘッドの位置ずれに依って、該筐体を該カセットテーププレーヤ装置に装着したときに、該磁気ヘッドに対して正確に当接されない場合がある。
【0008】
そのため、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対する位置をこの接続装置の使用者が調整できるようになされている。
【0009】
すなわち、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して、位置調整機構を介して取付けられている。この位置調整機構においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して、コイルバネの如き弾性体を介在して支持され、移動可能となされている。そして、この位置調整機構は、上記筐体の外方側より移動操作可能となされた調整ノブを有している。この位置調整機構においては、上記調整ノブを移動操作すると、この調整ノブの移動がカムを介して上記信号伝達ヘッドに伝達され、該信号伝達ヘッドが移動操作されることとなる。
【0010】
この接続装置の使用者は、上記調整ノブを介して上記信号伝達ヘッドを移動操作することにより、この信号伝達ヘッドより上記磁気ヘッドへの情報信号の伝達が良好に行われることとなるような、該信号伝達ヘッドの位置を探すこととなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような接続装置においては、上記位置調整機構を設けることによって、上記信号伝達ヘッドの上記筐体に対する位置調整を可能にしているため、構成が複雑なものとなっている。上記位置調整機構を構成するには、例えば、上記筐体に対して移動可能に取付けられた調整ノブ、この調整ノブに連結されたカム、該筐体に対して固定されるヘッドホルダ、このヘッドホルダと上記信号伝達ヘッドとの間に介在されるコイルバネ、該信号伝達ヘッドの移動経路を規制するガイド部材等の部品が必要であり、また、これらの部品を該筐体内に収納しなければならない。
【0012】
また、上述の接続装置においては、上記信号伝達ヘッドの上記筐体に対する位置の調整操作が煩雑であり、さらに、正しい調整操作が行われないまま使用されたり、あるいは、調整操作を忘れたまま使用されるといった誤った使用状態におかれる可能性がある。
【0013】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、構成が簡素化され、使用にあたっての操作が容易化されながら、再生装置の磁気ヘッドに対する確実な情報信号の伝達を行うことができる接続装置の提供という課題を解決しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る接続装置は、磁気テープを記録媒体として用いる再生装置の磁気ヘッドに対して前端面部を当接され該磁気ヘッドに対して情報信号を伝達する信号伝達ヘッドと、この信号伝達ヘッドを収納し該再生装置に対して装着される筐体と、この筐体内において該信号伝達ヘッドを支持する支持手段とを備え、上記支持手段は、上記磁気ヘッドに当接する方向である上記筐体の前端面側に上記信号伝達ヘッドを付勢するとともに、この信号伝達ヘッドを該筐体の前端面に沿い該筐体の厚み方向に直交する方向の軸回りに揺動可能として支持していることとしたものである。
【0015】
この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記支持手段に支持されていることにより、上記筐体が上記再生装置に装着されたときに、何等の操作なく自ずから前面部を該再生装置の磁気ヘッドの前面部に対して倣わせる。
【0016】
また、本発明は、上記接続装置において、上記支持手段は、上記信号伝達ヘッドに取付けられてこの信号伝達ヘッドを揺動可能とする支持部材と、該信号伝達ヘッドを付勢する付勢部材とを有して構成されていることとしたものである。
【0017】
さらに、本発明は、上記接続装置において、上記支持部材は、上記筐体の内壁に当接する円弧状凸部を有しており、この円弧状凸部を該筐体の内壁に摺接させることにより上記信号伝達ヘッドを揺動可能とすることとしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
本発明に係る接続装置は、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して、外部機器より出力された情報信号を伝達するための装置である。この接続装置は、例えば、車載用のカセットテーププレーヤ装置(いわゆるカーステレオ装置)を介して、携帯用の光ディスクプレーヤ装置より出力される情報信号、すなわち、光ディスクの再生信号に基づく音響再生を行う場合に使用される。
【0020】
そして、この実施の形態においては、接続の対象となる再生装置を、いわゆる「コンパクトカセット」(商標名)と称されるテープカセットを用いるカセットテーププレーヤ装置であることとしている。このテープカセットは、上記カセットテーププレーヤ装置における信号記録媒体となる磁気テープ及びこの磁気テープが巻装された一対のテープリールをカセットに収納して構成されている。
【0021】
この接続装置は、図1に示すように、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されるように構成された筐体3を有して構成されている。この筐体3は、互いに対をなす上下ハーフ1,2が突き合わせ結合されることにより、上記テープカセットのカセットと同様に、略々矩形の上下主面部を有する薄い筐体として構成されている。上記下ハーフ2は、図2に示すように、四隅部のそれぞれにネジ孔50を有しており、これらネジ孔50に対応して下方側より挿通された図示しないビスが上記上ハーフ1の内壁部に設けられた複数のネジボス部に対応して螺入されることにより、該上ハーフ1に対して結合される。
【0022】
この筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に対して、上記テープカセットを装着する操作と同様の操作によって、装着される。すなわち、この筐体3は、両側面部分に対をなす位置決め突条19,19を有している。また、この筐体3は、前端側部分に、図3及び図5に示すように、上記カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101が進入されるための上下方向に膨出形成された拡幅部59を有している。上記筐体3の前面部には、図4に示すように、上記拡幅部59に対応して、中央部に磁気ヘッド進入孔10、この磁気ヘッド進入孔10の両側側に一対の検出部材進入孔9,11、さらに、これら検出部材進入孔9,11の両側側に一対のピンチローラ進入孔8,12が開設されている。
【0023】
また、上記筐体3は、上記拡幅部59上に位置して、上面部及び下面部にそれぞれ一対の位置決め孔15,16、15,16と、キャプスタン軸挿通孔13,14、13,14とを有している。さらに、この筐体3は、上面部及び下面部にそれぞれ一対のリール軸挿通孔4,5、4,5を有している。
【0024】
上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、図3に示すように、下面側(カセットテーププレーヤ装置のシャーシ側)の一対の位置決め孔15,16に該カセットテーププレーヤ装置の一対の位置決めピン106,106を嵌合されるとともに、後縁部を図示しない板バネにより前方側に押圧され、さらに、上記一対の位置決め突条19,19を図示しない位置決め壁に沿わせることにより、このカセットテーププレーヤ装置のテープカセット装着部に位置決めされる。
【0025】
また、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記各リール軸挿通孔4,5に、該カセットテーププレーヤ装置の一対のリール駆動軸104,105を対応して挿通される。これらリール駆動軸104,105は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットのテープリールのハブ部に係合してこのテープリールを回転操作するものである。
【0026】
さらに、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記各キャプスタン軸通孔13,14の一方、または、双方に、該カセットテーププレーヤ装置のキャプスタン軸103を挿通される。このキャプスタン軸103は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットの磁気テープを後述するピンチローラ102と共働して送り操作するものである。
【0027】
そして、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記磁気ヘッド進入孔10に該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101を対向されるとともに、上記各ピンチローラ進入孔8,12の一方、または、双方に該カセットテーププレーヤ装置のピンチローラ102を対向される。上記磁気ヘッド101は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットの磁気テープより情報信号を読み出すものである。上記ピンチローラ102は、支軸102aにより回転可能に支持されたゴムローラであって、上記キャプスタン軸103と共働して上記磁気テープを挟持し、このキャプスタン軸103が定速で回転操作されることにより、このキャプスタン軸103に追従して回転し、該磁気テープを送り操作するものである。
【0028】
上記筐体3内には、図2に示すように、上記テープカセットにおけるテープリールに相当する位置に、一対のリールハブ体24,25が回転可能に配設されている。これらリールハブ体24,25は、略々円環状に形成され、中央孔6,7の部分を上記各リール軸挿通孔4,5に対応させている。これら中央孔6,7の内周部には、上記リール駆動軸104,105の外周面部が係合するための複数の突起が設けられている。すなわち、上記各リールハブ体24,25は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、それぞれ中央孔6,7に上記リール駆動軸104,105を挿通され、これらリール駆動軸104,105の外周面部に係合される。
【0029】
上記各リールハブ体24,25の外周面部には、それぞれギヤ部26,30が設けられている。そして、上記各リールハブ体24,25の間には、伝達ギヤ(アイドルギヤ)27が、上記筐体3内に設けられた支軸28に軸支されて回転可能に配設されている。この伝達ギヤ27の外周部のギヤ部29は、上記各リールハブ体24,25のギヤ部26,30に両側側において噛合している。すなわち、上記各リールハブ体24,25は、上記伝達ギヤ27を介して、互いに回転を伝達するようになされている。
【0030】
上記リールハブ体24,25のうちの一方、すなわち、上記カセットテーププレーヤ装置において上記磁気テープを順方向に送り操作する場合におけるテイクアップリールに相当する側のリールハブ体24の外周部には、無端ゴムベルト18が巻掛けられている。この無端ゴムベルト18は、上記ギヤ部26に対しては上記リールハブ体24の軸方向にずれた位置において該リールハブ体24の外周部に巻掛けられている。この無端ゴムベルト18は、上記一方のリールハブ体24と、該一方のリールハブ体24側のピンチローラ進入孔12の両側側に位置する一対のガイドローラ34,36との間に亘って巻掛けられている。これら各ガイドローラ34,36は、円筒状に形成され、上記筐体3内に設けられた支軸33,35に軸支されて回転可能となされている。
【0031】
また、上記無端ゴムベルト18は、上記筐体3中の支軸31にコイル部を支持された捻りコイルバネ32の一方のアーム部が掛合され、この捻りコイルバネ32の弾性力により、一定のテンション(張力)を生じさせられている。上記捻りコイルバネ32の他方のアーム部は、上記ピンチローラ進入孔12の内方側に設けられた壁部38の後方側に位置し、上記筐体内に設けられた掛止ピン37に当接して掛止されている。
【0032】
上記無端ゴムベルト18は、上記筐体3の前端側部分において、上記ピンチローラ進入孔12内の上記キャプスタン軸挿通孔14の前縁付近に位置している。すなわち、この無端ゴムベルト18は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、この筐体3の前方側部分において上記キャプスタン軸103の前側に位置し、上記ピンチローラ進入孔12に上記ピンチローラ102が進入されると、このピンチローラ102と該キャプスタン軸103とによって挟持される。このとき、上記キャプスタン軸103が回転操作されると、上記無端ゴムベルト18は、上記テープカセットの磁気テープと同様に、該キャプスタン軸103及び上記ピンチローラ102により送り操作され、上記一方のリールハブ体24を回転操作する。上記一方のリールハブ体24が回転操作されると、他方のリールハブ体25も回転操作される。
【0033】
このようにして、上記ピンチローラ102が上記ピンチローラ進入孔12内に進入されたとき、すなわち、上記カセットテーププレーヤ装置が再生モードを実行しているときに、上記無端ゴムベルト18を介して上記各リールハブ体24,25が回転操作され、上記各リール駆動軸104,105が回転されることにより、該カセットテーププレーヤ装置が、いわゆるオートシャットオフ機能を有している場合においても、このカセットテーププレーヤ装置の再生モードの実行が維持される。
【0034】
そして、上記筐体3内には図6及び図7に示すように、上記磁気ヘッド進入孔10の内方側に位置して、上記磁気ヘッド101に情報信号を伝達する信号伝達ヘッド17が収納されている。この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101と略々同様に、磁気ギャップ部58を有するコア及び該磁気ギャップ部内に磁界を発生させる図示しないコイルを有して構成されている。この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ギャップ部58が設けられた前面部を、上記筐体3の前方側に向けて配設されている。
【0035】
この信号伝達ヘッド17のコイルは、上記筐体3の外方側に引き出された接続コード21に対して、該筐体3内に収納されたリード線48及び中継基板49を介して接続されている。この接続コード21は、上記上ハーフ1の上面部後方側の側縁部分に設けられたコード引き出し孔20を介して、上記筐体3内より外方側に引き出されている。この接続コード21の先端側には、上記光ディスクプレーヤ装置の如き外部機器の信号出力端子に接続される接続プラグ22が設けられている。この接続プラグ22は、先端側が端子部23となされている。この端子部23は、互いに絶縁された同軸状のグランド端子、R(右)チャンネル端子及びL(左)チャンネル端子23a,23b,23cから構成されている。
【0036】
上記接続プラグ22を上記外部機器の信号出力端子に接続し、該外部機器を作動させることにより、この外部機器より出力される情報信号が、上記中継基板49及び上記リード線48を介して上記信号伝達ヘッド17のコイルに供給される。上記外部機器より情報信号を供給されたコイルは、上記磁気ギャップ部58内に、該情報信号に応じた磁界を発生させる。この磁気ギャップ部58内に発生される磁界の方向は、この磁気ギャップ部58のいわゆるギャップ方向であり、上記磁気ヘッド101のギャップ方向と同一であって、また、この磁気ヘッド101に対する上記磁気テープの走行方向と同一である。
【0037】
上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101に対向される。そして、この信号伝達ヘッド17は、上記カセットテーププレーヤ装置が再生モードとなされると、上記磁気ヘッド101が、図5乃至図7中矢印Aで示すように、前進操作されて上記磁気ヘッド進入孔10内に進入されるので、該磁気ヘッド101に対して互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態に前面部同士を当接される。このとき、上記ピンチローラ102は、上記ピンチローラ進入孔12内に進入し、このピンチローラ進入孔12内において、上記キャプスタン軸103と共働して上記無端ゴムベルト18を挟持する。
【0038】
この状態において、上記信号伝達ヘッド17は、上記磁気ギャップ部58内に上記情報信号に応じた磁界を発生させることにより、該情報信号を上記磁気ヘッド101に伝達させる。すなわち、上記磁気ヘッド101においては、上記信号伝達ヘッド17の磁気ギャップ部58内に発生する磁界は、情報信号が記録された磁気テープがこの磁気ヘッド101の磁気ギャップ部に近接して走行された場合にこの磁気テープより伝達される磁界と同様のものとして作用する。
【0039】
そして、この接続装置において、上記信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101に対する情報信号の確実な伝達を行うためには、該磁気ヘッド101に対して、確実に前面部同士を当接させる必要がある。また、この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101に対して、互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態となされていなければ、該磁気ヘッド101に対する情報信号の良好な伝達を行うことができない。
【0040】
そして、上記カセットテーププレーヤ装置における上記磁気ヘッド101の取付け位置は、一定の公差の範囲内には収まっているとしても、製品の個々で若干の違いがある。そのため、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3内において、支持手段によって支持されていることとしている。
【0041】
この支持手段は、上記磁気ヘッド101に当接する方向である上記筐体3の前端面側に上記信号伝達ヘッド17を付勢するとともに、この信号伝達ヘッド17を該筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向(すなわち、上記磁気ギャップ部58のギャップ方向(発生される磁界方向)に沿う方向)の軸回りに揺動可能として支持する機能を有するものである。
【0042】
この支持手段は、上記信号伝達ヘッド17に取付けられてこの信号伝達ヘッド17を揺動可能とする支持部材となるヘッドホルダ43と、該信号伝達ヘッド17を前方側に付勢する付勢部材となる板バネ44を有して構成されている。
【0043】
上記ヘッドホルダ43は、合成樹脂材料の如き材料により、前方側中央部に上記信号伝達ヘッド17が位置される欠損部43aを有し、この欠損部43aの両側側において前方側に向けて延設されたアーム部を有して、略々「コ」の字状(または、「U」の字状や馬蹄形状)の部材として形成されている。このヘッドホルダ43には、上記欠損部43a内に位置して、上記各アーム部に両側側を支持されて、上記信号伝達ヘッド17が取付けられている。
【0044】
上記ヘッドホルダ43は、上記筐体3内において、上記磁気ヘッド進入孔10の内方側に設けられた一対のガイド壁39,40により、両側面部をガイドされて、前後方向及び上下方向(筐体3の厚み方向)に移動可能となされている。また、上記各ガイド壁39,40間の間隔は上記磁気ヘッド進入孔10の横幅よりも広くされており、この磁気ヘッド進入孔10の両脇部分と上記各ガイド壁39,40との間の部分は、上記筐体3の内方側(後方側)に向いた左右一対の当接壁41,42となされている。上記ヘッドホルダ43は、上記各アーム部の先端部を上記各当接壁41,42に当接させることにより、上記磁気ヘッド進入孔10を介して上記筐体3より前方側に脱落することが防止されている。
【0045】
そして、上記ヘッドホルダ43は、図6及び図7に示すように、上記各アーム部の前端側に位置して、両側側の上下に、それぞれ上記筐体3の上下内壁に当接する円弧状凸部51,52,55,56を有している。これら円弧状凸部51,52,55,56は、上記筐体3内における上記ヘッドホルダ43の上下方向の移動を規制している。そして、上記ヘッドホルダ43の上面側に設けられた円弧状凸部51,55の上端部は、それぞれ上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする上方に凸の円弧状となされている。また、上記ヘッドホルダ43の下面側に設けられた円弧状凸部52,56の下端部は、それぞれ上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする下方に凸の円弧状となされている。すなわち、上記ヘッドホルダ43は、上記各円弧状凸部51,52,55,56の先端部を上記筐体3の内壁に摺接させることにより、図5乃至図7中矢印Rで示すように、上記信号伝達ヘッド17を、上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸として揺動(回動)可能としている。
【0046】
なお、上記ヘッドホルダ43の一側面部には、上記ガイド壁40との摺接を円滑化するための一対の摺接突条53,54が設けられている。これら摺接突条53,54は、半円柱状(蒲鉾型)の突起であって、それぞれのなす円筒面の軸心を上下方向に向けて上記ヘッドホルダ43に一体的に形成されている。また、上記ヘッドホルダ43の他端側には、後方側に位置して、リード線押さえ57が設けられている。このリード線押さえ57は、上記ヘッドホルダ43に一体的に形成された鈎状の部材であり、上記リード線48を該ヘッドホルダ43の上面部と共働して挟み込み、このリード線48を該ヘッドホルダ43に対して固定している。
【0047】
そして、上記板バネ44は、後端側部分を上記筐体3内に突設された係止ピン45,47間に挟まれて係止されるとともに、後端部近傍を該筐体3内に突設された係止壁46に当接させて係止され、前端側を上記ヘッドホルダ43の後面部に当接させている。この板バネ44は、弾性力により、図5乃至図7中矢印Pで示すように、上記ヘッドホルダ43を介して、上記信号伝達ヘッド17を前方側方向、すなわち、上記磁気ヘッド進入孔10を介して進入される上記磁気ヘッド101側に弾性付勢している。
【0048】
したがって、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする揺動及び前後方向の移動のみが可能となされており、上記板バネ44により前方側に弾性付勢されている。そのため、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着され再生モードが実行されたときには、自ずから前面部を該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101の前面部に対して倣わせることとなる。また、このとき、上記信号伝達ヘッド17の、上下方向を軸とする回動(前面部を横方向に振る回動)及び前後方向を軸とする回動(前面部を横に傾ける回動)は、上記各ガイド壁30,40により防止されている。
【0049】
すなわち、この接続装置においては、何等の調整操作を行うことなく、上記信号伝達ヘッド17の位置が、この信号伝達ヘッド17の前面部が上記磁気ヘッド101の前面部に対して確実に当接され該信号伝達ヘッド17より該磁気ヘッド101への情報信号の伝達が良好に行われることとなる位置となされる。また、この接続装置は、上記信号伝達ヘッド17の上記磁気ヘッド101に対する位置を調整するための位置調整機構を設けることを要しないので、構成が簡素化されている。
【0050】
ところで、上記信号伝達ヘッド17の上記ヘッドホルダ43への取付けは、図8及び図9に示すように、中央部を該信号伝達ヘッド17の下面部に固着され両端側部分をこの信号伝達ヘッド17の両側側に突出させた取付け板60を介してなされている。この取付け板60は、薄い金属板により形成されている。この取付け板60は、一端側に取付け孔64が開設され、他端側に取付け用切り欠き部63が設けられている。
【0051】
そして、上記ヘッドホルダ43の上記各アーム部の底面部には、前端側に位置して、一対のボス61a,61aが一体的に突設されている。これらボス61a,61aは、上記信号伝達ヘッド17を上記ヘッドホルダ43に取付ける工程において、図8に示すように、上記取付け孔64及び取付け用切り欠き部63に対応して挿通される。そして、これらボス61a,61aは、上記信号伝達ヘッド17を上記ヘッドホルダ43に取付ける工程において、熔着冶具201によって、先端側を熔かされて押し潰される。
【0052】
すなわち、上記熔着冶具201は、上記各ボス61a,61aに対応する一対の熔着アーム202,202を有している。これら熔着アーム202,202の先端部は、凹部として形成された熔着部203,203となされている。この熔着冶具201は、図8中矢印Bで示すように、上記各熔着部203,203を上記各ボス61a,61aの先端部に押し付けることにより、これらボス61a,61aの先端側を溶かして押し潰す。
【0053】
上記熔着冶具201によって先端側を溶かされて押し潰されたボス61a,61aは、図9に示すように、先端側が潰されてフランジ状に拡径された熔着済みボス61,61となる。この熔着済みボス61,61は、先端側部分によって上記取付け板60の両端側を保持し、上記信号伝達ヘッド17と上記ヘッドホルダ43との連結状態を維持する。
【0054】
このようにして、上記各ボス61a,61aを用いた熔着によって上記信号伝達ヘッド43を上記ヘッドホルダ43に取付けることとすると、従来の取付け方法を採用する場合に比して、該ヘッドホルダ43の構成の簡素化、該信号伝達ヘッド43の該ヘッドホルダ43への取付け作業の容易化を図ることができる。従来の取付け方法は、図10に示すように、上記ヘッドホルダ43の各アーム部の前端側の底面部に一対のネジ孔66,66を設けておき、上記取付け板60の取付け孔64及び取付け用切り欠き部63に対応して挿通させた止めネジ65,65を該各ネジ孔66,66に螺入させ、これら止めネジ65,65のネジ頭により該取付け板60を保持するものであった。このような従来の取付け方法においては、上記各止めネジ65,65が特殊な微小サイズのネジであることもあり、該各止めネジ65,65を螺入させる作業が煩雑であった。
【0055】
なお、上記筐体3の内壁部であって上記各熔着済みボス61,61が対向する位置、すなわち、上記信号伝達ヘッド17の直下位置の両側側位置には、これら熔着済みボス61,61と該筐体3の内壁部との当接を回避するため、左右一対のボス逃げ溝62,62が設けられている。これらボス逃げ溝62,62は、上記信号伝達ヘッド17の前後方向への移動に伴う上記各熔着済みボス61,61の移動範囲に対応して形成されている。
【0056】
本発明に係る接続装置は、上述の実施の形態においては、上記ヘッドホルダ43に上記各円弧状凸部51,52,55,56が突設されていることとしているが、上記筐体3の内面部に該ヘッドホルダ43に対応して円弧状の凹部を形成すること、または、該筐体3の内面部に該ヘッドホルダ43に対応して円弧状の凸部を形成することによって、上記信号伝達ヘッド17を揺動可能に支持して構成されたものとしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る接続装置においては、再生装置に対して装着される筐体内において信号伝達ヘッドを支持する支持手段は、該再生装置の磁気ヘッドに当接する方向である該筐体の前端面側に該信号伝達ヘッドを付勢するとともに、この信号伝達ヘッドを該筐体の前端面に沿い該筐体の厚み方向に直交する方向の軸回りに揺動可能として支持している。
【0058】
したがって、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体が上記再生装置に装着されたときに、何等の操作なく自ずから前面部を該再生装置の磁気ヘッドの前面部に対して倣わせることができる。そして、上記信号伝達ヘッドは、前面部を上記再生装置の磁気ヘッドに対して確実に当接させることにより、該磁気ヘッドに対して良好に情報信号を伝達することができる。
【0059】
すなわち、本発明は、構成が簡素化され、使用にあたっての操作が容易化されながら、再生装置の磁気ヘッドに対する確実な情報信号の伝達を行うことができる接続装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接続装置の外観の構成を示す斜視図である。
【図2】上記接続装置の内部の構成を示す平面図である。
【図3】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す平面図である。
【図4】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す正面図である。
【図5】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す縦断面図である。
【図6】上記接続装置の要部となる信号伝達ヘッド回りの構成を示す要部拡大縦断面図である。
【図7】上記接続装置の要部となる信号伝達ヘッド回りの構成を示す要部拡大斜視図である。
【図8】上記接続装置の製造工程において信号伝達ヘッドをヘッドホルダに取付ける工程を示す正面図及び底面図である。
【図9】上記接続装置の製造工程において信号伝達ヘッドがヘッドホルダに取付けられた状態を示す正面図及び底面図である。
【図10】上記接続装置の従来の製造工程において信号伝達ヘッドがヘッドホルダに取付けられた状態を示す正面図及び底面図である。
【符号の説明】
3 筐体、17 信号伝達ヘッド、43 ヘッドホルダ、44 板バネ、51,52,55,56 円弧状凸部、101 磁気ヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して外部機器よりの情報信号を伝達するための接続装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して、外部機器より情報信号を伝達するための接続装置が提案されている。このような接続装置は、例えば、車載用のカセットテーププレーヤ装置(いわゆるカーステレオ装置)を介して、携帯用の光ディスクプレーヤ装置より出力される情報信号、すなわち、光ディスクの再生信号に基づく音響再生を行う場合に使用される。
【0003】
このような接続装置は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されるように構成された筐体を有して構成されている。この筐体は、上記カセットテーププレーヤ装置において信号記録媒体として使用される磁気テープをカセットに収納して構成され該カセットテーププレーヤ装置に装着されるテープカセットの該カセットと同様の形状に構成されている。すなわち、この筐体は、上記カセットテーププレーヤ装置に対して、上記テープカセットを装着する操作と同様の操作によって、装着される。
【0004】
上記筐体内には、上記カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッドに対して情報信号の伝達を行う信号伝達ヘッドが内蔵されている。この信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドと略々同様に、磁気ギャップ部を有するコア及び該磁気ギャップ部内に磁界を発生させるコイルを有して構成されている。この信号伝達ヘッドのコイルは、上記筐体の外方側に引き出された接続コードに接続されている。この接続コードの先端側には、上記光ディスクプレーヤ装置の如き外部機器の信号出力端子に接続される接続プラグが設けられている。すなわち、この接続プラグを上記外部機器の信号出力端子に接続し、該外部機器を作動させることにより、この外部機器より出力される情報信号が上記信号伝達ヘッドのコイルに供給される。上記外部機器より情報信号を供給されたコイルは、上記磁気ギャップ部内に、該情報信号に応じた磁界を発生させる。
【0005】
上記信号伝達ヘッドは、上記筐体が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記磁気ヘッドに対して互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態に前面部同士を当接され、磁気ギャップ部内に情報信号に応じた磁界を発生させることにより、該情報信号を該磁気ヘッドに伝達させる。すなわち、上記磁気ヘッドにおいては、上記信号伝達ヘッドの磁気ギャップ部内に発生する磁界は、情報信号が記録された磁気テープがこの磁気ヘッドの磁気ギャップ部に近接して走行された場合にこの磁気テープより伝達される磁界と同様のものとして作用する。
【0006】
このような接続装置において、上記信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドに対して情報信号の確実な伝達を行うためには、該磁気ヘッドに対して、確実に前面部同士を当接させる必要がある。また、この信号伝達ヘッドは、上記磁気ヘッドに対して、互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態となされていなければ、該磁気ヘッドに対する情報信号の良好な伝達を行うことができない。
【0007】
そして、上記カセットテーププレーヤ装置における上記磁気ヘッドの取付け位置は、一定の公差の範囲内には収まっているとしても、製品の個々で若干の違いがある。したがって、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して正確に位置決めされて取付けられているとしても、上記カセットテーププレーヤ装置の製品個々の上記磁気ヘッドの位置ずれに依って、該筐体を該カセットテーププレーヤ装置に装着したときに、該磁気ヘッドに対して正確に当接されない場合がある。
【0008】
そのため、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対する位置をこの接続装置の使用者が調整できるようになされている。
【0009】
すなわち、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して、位置調整機構を介して取付けられている。この位置調整機構においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体に対して、コイルバネの如き弾性体を介在して支持され、移動可能となされている。そして、この位置調整機構は、上記筐体の外方側より移動操作可能となされた調整ノブを有している。この位置調整機構においては、上記調整ノブを移動操作すると、この調整ノブの移動がカムを介して上記信号伝達ヘッドに伝達され、該信号伝達ヘッドが移動操作されることとなる。
【0010】
この接続装置の使用者は、上記調整ノブを介して上記信号伝達ヘッドを移動操作することにより、この信号伝達ヘッドより上記磁気ヘッドへの情報信号の伝達が良好に行われることとなるような、該信号伝達ヘッドの位置を探すこととなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような接続装置においては、上記位置調整機構を設けることによって、上記信号伝達ヘッドの上記筐体に対する位置調整を可能にしているため、構成が複雑なものとなっている。上記位置調整機構を構成するには、例えば、上記筐体に対して移動可能に取付けられた調整ノブ、この調整ノブに連結されたカム、該筐体に対して固定されるヘッドホルダ、このヘッドホルダと上記信号伝達ヘッドとの間に介在されるコイルバネ、該信号伝達ヘッドの移動経路を規制するガイド部材等の部品が必要であり、また、これらの部品を該筐体内に収納しなければならない。
【0012】
また、上述の接続装置においては、上記信号伝達ヘッドの上記筐体に対する位置の調整操作が煩雑であり、さらに、正しい調整操作が行われないまま使用されたり、あるいは、調整操作を忘れたまま使用されるといった誤った使用状態におかれる可能性がある。
【0013】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、構成が簡素化され、使用にあたっての操作が容易化されながら、再生装置の磁気ヘッドに対する確実な情報信号の伝達を行うことができる接続装置の提供という課題を解決しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る接続装置は、磁気テープを記録媒体として用いる再生装置の磁気ヘッドに対して前端面部を当接され該磁気ヘッドに対して情報信号を伝達する信号伝達ヘッドと、この信号伝達ヘッドを収納し該再生装置に対して装着される筐体と、この筐体内において該信号伝達ヘッドを支持する支持手段とを備え、上記支持手段は、上記磁気ヘッドに当接する方向である上記筐体の前端面側に上記信号伝達ヘッドを付勢するとともに、この信号伝達ヘッドを該筐体の前端面に沿い該筐体の厚み方向に直交する方向の軸回りに揺動可能として支持していることとしたものである。
【0015】
この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記支持手段に支持されていることにより、上記筐体が上記再生装置に装着されたときに、何等の操作なく自ずから前面部を該再生装置の磁気ヘッドの前面部に対して倣わせる。
【0016】
また、本発明は、上記接続装置において、上記支持手段は、上記信号伝達ヘッドに取付けられてこの信号伝達ヘッドを揺動可能とする支持部材と、該信号伝達ヘッドを付勢する付勢部材とを有して構成されていることとしたものである。
【0017】
さらに、本発明は、上記接続装置において、上記支持部材は、上記筐体の内壁に当接する円弧状凸部を有しており、この円弧状凸部を該筐体の内壁に摺接させることにより上記信号伝達ヘッドを揺動可能とすることとしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
本発明に係る接続装置は、いわゆるカセットテーププレーヤ装置の如き再生装置の磁気ヘッドに対して、外部機器より出力された情報信号を伝達するための装置である。この接続装置は、例えば、車載用のカセットテーププレーヤ装置(いわゆるカーステレオ装置)を介して、携帯用の光ディスクプレーヤ装置より出力される情報信号、すなわち、光ディスクの再生信号に基づく音響再生を行う場合に使用される。
【0020】
そして、この実施の形態においては、接続の対象となる再生装置を、いわゆる「コンパクトカセット」(商標名)と称されるテープカセットを用いるカセットテーププレーヤ装置であることとしている。このテープカセットは、上記カセットテーププレーヤ装置における信号記録媒体となる磁気テープ及びこの磁気テープが巻装された一対のテープリールをカセットに収納して構成されている。
【0021】
この接続装置は、図1に示すように、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されるように構成された筐体3を有して構成されている。この筐体3は、互いに対をなす上下ハーフ1,2が突き合わせ結合されることにより、上記テープカセットのカセットと同様に、略々矩形の上下主面部を有する薄い筐体として構成されている。上記下ハーフ2は、図2に示すように、四隅部のそれぞれにネジ孔50を有しており、これらネジ孔50に対応して下方側より挿通された図示しないビスが上記上ハーフ1の内壁部に設けられた複数のネジボス部に対応して螺入されることにより、該上ハーフ1に対して結合される。
【0022】
この筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に対して、上記テープカセットを装着する操作と同様の操作によって、装着される。すなわち、この筐体3は、両側面部分に対をなす位置決め突条19,19を有している。また、この筐体3は、前端側部分に、図3及び図5に示すように、上記カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101が進入されるための上下方向に膨出形成された拡幅部59を有している。上記筐体3の前面部には、図4に示すように、上記拡幅部59に対応して、中央部に磁気ヘッド進入孔10、この磁気ヘッド進入孔10の両側側に一対の検出部材進入孔9,11、さらに、これら検出部材進入孔9,11の両側側に一対のピンチローラ進入孔8,12が開設されている。
【0023】
また、上記筐体3は、上記拡幅部59上に位置して、上面部及び下面部にそれぞれ一対の位置決め孔15,16、15,16と、キャプスタン軸挿通孔13,14、13,14とを有している。さらに、この筐体3は、上面部及び下面部にそれぞれ一対のリール軸挿通孔4,5、4,5を有している。
【0024】
上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、図3に示すように、下面側(カセットテーププレーヤ装置のシャーシ側)の一対の位置決め孔15,16に該カセットテーププレーヤ装置の一対の位置決めピン106,106を嵌合されるとともに、後縁部を図示しない板バネにより前方側に押圧され、さらに、上記一対の位置決め突条19,19を図示しない位置決め壁に沿わせることにより、このカセットテーププレーヤ装置のテープカセット装着部に位置決めされる。
【0025】
また、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記各リール軸挿通孔4,5に、該カセットテーププレーヤ装置の一対のリール駆動軸104,105を対応して挿通される。これらリール駆動軸104,105は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットのテープリールのハブ部に係合してこのテープリールを回転操作するものである。
【0026】
さらに、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記各キャプスタン軸通孔13,14の一方、または、双方に、該カセットテーププレーヤ装置のキャプスタン軸103を挿通される。このキャプスタン軸103は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットの磁気テープを後述するピンチローラ102と共働して送り操作するものである。
【0027】
そして、上記筐体3は、上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、上記磁気ヘッド進入孔10に該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101を対向されるとともに、上記各ピンチローラ進入孔8,12の一方、または、双方に該カセットテーププレーヤ装置のピンチローラ102を対向される。上記磁気ヘッド101は、上記カセットテーププレーヤ装置に上記テープカセットが装着されたとき、このテープカセットの磁気テープより情報信号を読み出すものである。上記ピンチローラ102は、支軸102aにより回転可能に支持されたゴムローラであって、上記キャプスタン軸103と共働して上記磁気テープを挟持し、このキャプスタン軸103が定速で回転操作されることにより、このキャプスタン軸103に追従して回転し、該磁気テープを送り操作するものである。
【0028】
上記筐体3内には、図2に示すように、上記テープカセットにおけるテープリールに相当する位置に、一対のリールハブ体24,25が回転可能に配設されている。これらリールハブ体24,25は、略々円環状に形成され、中央孔6,7の部分を上記各リール軸挿通孔4,5に対応させている。これら中央孔6,7の内周部には、上記リール駆動軸104,105の外周面部が係合するための複数の突起が設けられている。すなわち、上記各リールハブ体24,25は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、それぞれ中央孔6,7に上記リール駆動軸104,105を挿通され、これらリール駆動軸104,105の外周面部に係合される。
【0029】
上記各リールハブ体24,25の外周面部には、それぞれギヤ部26,30が設けられている。そして、上記各リールハブ体24,25の間には、伝達ギヤ(アイドルギヤ)27が、上記筐体3内に設けられた支軸28に軸支されて回転可能に配設されている。この伝達ギヤ27の外周部のギヤ部29は、上記各リールハブ体24,25のギヤ部26,30に両側側において噛合している。すなわち、上記各リールハブ体24,25は、上記伝達ギヤ27を介して、互いに回転を伝達するようになされている。
【0030】
上記リールハブ体24,25のうちの一方、すなわち、上記カセットテーププレーヤ装置において上記磁気テープを順方向に送り操作する場合におけるテイクアップリールに相当する側のリールハブ体24の外周部には、無端ゴムベルト18が巻掛けられている。この無端ゴムベルト18は、上記ギヤ部26に対しては上記リールハブ体24の軸方向にずれた位置において該リールハブ体24の外周部に巻掛けられている。この無端ゴムベルト18は、上記一方のリールハブ体24と、該一方のリールハブ体24側のピンチローラ進入孔12の両側側に位置する一対のガイドローラ34,36との間に亘って巻掛けられている。これら各ガイドローラ34,36は、円筒状に形成され、上記筐体3内に設けられた支軸33,35に軸支されて回転可能となされている。
【0031】
また、上記無端ゴムベルト18は、上記筐体3中の支軸31にコイル部を支持された捻りコイルバネ32の一方のアーム部が掛合され、この捻りコイルバネ32の弾性力により、一定のテンション(張力)を生じさせられている。上記捻りコイルバネ32の他方のアーム部は、上記ピンチローラ進入孔12の内方側に設けられた壁部38の後方側に位置し、上記筐体内に設けられた掛止ピン37に当接して掛止されている。
【0032】
上記無端ゴムベルト18は、上記筐体3の前端側部分において、上記ピンチローラ進入孔12内の上記キャプスタン軸挿通孔14の前縁付近に位置している。すなわち、この無端ゴムベルト18は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、この筐体3の前方側部分において上記キャプスタン軸103の前側に位置し、上記ピンチローラ進入孔12に上記ピンチローラ102が進入されると、このピンチローラ102と該キャプスタン軸103とによって挟持される。このとき、上記キャプスタン軸103が回転操作されると、上記無端ゴムベルト18は、上記テープカセットの磁気テープと同様に、該キャプスタン軸103及び上記ピンチローラ102により送り操作され、上記一方のリールハブ体24を回転操作する。上記一方のリールハブ体24が回転操作されると、他方のリールハブ体25も回転操作される。
【0033】
このようにして、上記ピンチローラ102が上記ピンチローラ進入孔12内に進入されたとき、すなわち、上記カセットテーププレーヤ装置が再生モードを実行しているときに、上記無端ゴムベルト18を介して上記各リールハブ体24,25が回転操作され、上記各リール駆動軸104,105が回転されることにより、該カセットテーププレーヤ装置が、いわゆるオートシャットオフ機能を有している場合においても、このカセットテーププレーヤ装置の再生モードの実行が維持される。
【0034】
そして、上記筐体3内には図6及び図7に示すように、上記磁気ヘッド進入孔10の内方側に位置して、上記磁気ヘッド101に情報信号を伝達する信号伝達ヘッド17が収納されている。この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101と略々同様に、磁気ギャップ部58を有するコア及び該磁気ギャップ部内に磁界を発生させる図示しないコイルを有して構成されている。この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ギャップ部58が設けられた前面部を、上記筐体3の前方側に向けて配設されている。
【0035】
この信号伝達ヘッド17のコイルは、上記筐体3の外方側に引き出された接続コード21に対して、該筐体3内に収納されたリード線48及び中継基板49を介して接続されている。この接続コード21は、上記上ハーフ1の上面部後方側の側縁部分に設けられたコード引き出し孔20を介して、上記筐体3内より外方側に引き出されている。この接続コード21の先端側には、上記光ディスクプレーヤ装置の如き外部機器の信号出力端子に接続される接続プラグ22が設けられている。この接続プラグ22は、先端側が端子部23となされている。この端子部23は、互いに絶縁された同軸状のグランド端子、R(右)チャンネル端子及びL(左)チャンネル端子23a,23b,23cから構成されている。
【0036】
上記接続プラグ22を上記外部機器の信号出力端子に接続し、該外部機器を作動させることにより、この外部機器より出力される情報信号が、上記中継基板49及び上記リード線48を介して上記信号伝達ヘッド17のコイルに供給される。上記外部機器より情報信号を供給されたコイルは、上記磁気ギャップ部58内に、該情報信号に応じた磁界を発生させる。この磁気ギャップ部58内に発生される磁界の方向は、この磁気ギャップ部58のいわゆるギャップ方向であり、上記磁気ヘッド101のギャップ方向と同一であって、また、この磁気ヘッド101に対する上記磁気テープの走行方向と同一である。
【0037】
上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着されたとき、該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101に対向される。そして、この信号伝達ヘッド17は、上記カセットテーププレーヤ装置が再生モードとなされると、上記磁気ヘッド101が、図5乃至図7中矢印Aで示すように、前進操作されて上記磁気ヘッド進入孔10内に進入されるので、該磁気ヘッド101に対して互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態に前面部同士を当接される。このとき、上記ピンチローラ102は、上記ピンチローラ進入孔12内に進入し、このピンチローラ進入孔12内において、上記キャプスタン軸103と共働して上記無端ゴムベルト18を挟持する。
【0038】
この状態において、上記信号伝達ヘッド17は、上記磁気ギャップ部58内に上記情報信号に応じた磁界を発生させることにより、該情報信号を上記磁気ヘッド101に伝達させる。すなわち、上記磁気ヘッド101においては、上記信号伝達ヘッド17の磁気ギャップ部58内に発生する磁界は、情報信号が記録された磁気テープがこの磁気ヘッド101の磁気ギャップ部に近接して走行された場合にこの磁気テープより伝達される磁界と同様のものとして作用する。
【0039】
そして、この接続装置において、上記信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101に対する情報信号の確実な伝達を行うためには、該磁気ヘッド101に対して、確実に前面部同士を当接させる必要がある。また、この信号伝達ヘッド17は、上記磁気ヘッド101に対して、互いの磁気ギャップ部同士を略々対向させる状態となされていなければ、該磁気ヘッド101に対する情報信号の良好な伝達を行うことができない。
【0040】
そして、上記カセットテーププレーヤ装置における上記磁気ヘッド101の取付け位置は、一定の公差の範囲内には収まっているとしても、製品の個々で若干の違いがある。そのため、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3内において、支持手段によって支持されていることとしている。
【0041】
この支持手段は、上記磁気ヘッド101に当接する方向である上記筐体3の前端面側に上記信号伝達ヘッド17を付勢するとともに、この信号伝達ヘッド17を該筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向(すなわち、上記磁気ギャップ部58のギャップ方向(発生される磁界方向)に沿う方向)の軸回りに揺動可能として支持する機能を有するものである。
【0042】
この支持手段は、上記信号伝達ヘッド17に取付けられてこの信号伝達ヘッド17を揺動可能とする支持部材となるヘッドホルダ43と、該信号伝達ヘッド17を前方側に付勢する付勢部材となる板バネ44を有して構成されている。
【0043】
上記ヘッドホルダ43は、合成樹脂材料の如き材料により、前方側中央部に上記信号伝達ヘッド17が位置される欠損部43aを有し、この欠損部43aの両側側において前方側に向けて延設されたアーム部を有して、略々「コ」の字状(または、「U」の字状や馬蹄形状)の部材として形成されている。このヘッドホルダ43には、上記欠損部43a内に位置して、上記各アーム部に両側側を支持されて、上記信号伝達ヘッド17が取付けられている。
【0044】
上記ヘッドホルダ43は、上記筐体3内において、上記磁気ヘッド進入孔10の内方側に設けられた一対のガイド壁39,40により、両側面部をガイドされて、前後方向及び上下方向(筐体3の厚み方向)に移動可能となされている。また、上記各ガイド壁39,40間の間隔は上記磁気ヘッド進入孔10の横幅よりも広くされており、この磁気ヘッド進入孔10の両脇部分と上記各ガイド壁39,40との間の部分は、上記筐体3の内方側(後方側)に向いた左右一対の当接壁41,42となされている。上記ヘッドホルダ43は、上記各アーム部の先端部を上記各当接壁41,42に当接させることにより、上記磁気ヘッド進入孔10を介して上記筐体3より前方側に脱落することが防止されている。
【0045】
そして、上記ヘッドホルダ43は、図6及び図7に示すように、上記各アーム部の前端側に位置して、両側側の上下に、それぞれ上記筐体3の上下内壁に当接する円弧状凸部51,52,55,56を有している。これら円弧状凸部51,52,55,56は、上記筐体3内における上記ヘッドホルダ43の上下方向の移動を規制している。そして、上記ヘッドホルダ43の上面側に設けられた円弧状凸部51,55の上端部は、それぞれ上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする上方に凸の円弧状となされている。また、上記ヘッドホルダ43の下面側に設けられた円弧状凸部52,56の下端部は、それぞれ上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする下方に凸の円弧状となされている。すなわち、上記ヘッドホルダ43は、上記各円弧状凸部51,52,55,56の先端部を上記筐体3の内壁に摺接させることにより、図5乃至図7中矢印Rで示すように、上記信号伝達ヘッド17を、上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸として揺動(回動)可能としている。
【0046】
なお、上記ヘッドホルダ43の一側面部には、上記ガイド壁40との摺接を円滑化するための一対の摺接突条53,54が設けられている。これら摺接突条53,54は、半円柱状(蒲鉾型)の突起であって、それぞれのなす円筒面の軸心を上下方向に向けて上記ヘッドホルダ43に一体的に形成されている。また、上記ヘッドホルダ43の他端側には、後方側に位置して、リード線押さえ57が設けられている。このリード線押さえ57は、上記ヘッドホルダ43に一体的に形成された鈎状の部材であり、上記リード線48を該ヘッドホルダ43の上面部と共働して挟み込み、このリード線48を該ヘッドホルダ43に対して固定している。
【0047】
そして、上記板バネ44は、後端側部分を上記筐体3内に突設された係止ピン45,47間に挟まれて係止されるとともに、後端部近傍を該筐体3内に突設された係止壁46に当接させて係止され、前端側を上記ヘッドホルダ43の後面部に当接させている。この板バネ44は、弾性力により、図5乃至図7中矢印Pで示すように、上記ヘッドホルダ43を介して、上記信号伝達ヘッド17を前方側方向、すなわち、上記磁気ヘッド進入孔10を介して進入される上記磁気ヘッド101側に弾性付勢している。
【0048】
したがって、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3の前端面に沿い該筐体3の厚み方向に直交する方向を軸とする揺動及び前後方向の移動のみが可能となされており、上記板バネ44により前方側に弾性付勢されている。そのため、上記信号伝達ヘッド17は、上記筐体3が上記カセットテーププレーヤ装置に装着され再生モードが実行されたときには、自ずから前面部を該カセットテーププレーヤ装置の磁気ヘッド101の前面部に対して倣わせることとなる。また、このとき、上記信号伝達ヘッド17の、上下方向を軸とする回動(前面部を横方向に振る回動)及び前後方向を軸とする回動(前面部を横に傾ける回動)は、上記各ガイド壁30,40により防止されている。
【0049】
すなわち、この接続装置においては、何等の調整操作を行うことなく、上記信号伝達ヘッド17の位置が、この信号伝達ヘッド17の前面部が上記磁気ヘッド101の前面部に対して確実に当接され該信号伝達ヘッド17より該磁気ヘッド101への情報信号の伝達が良好に行われることとなる位置となされる。また、この接続装置は、上記信号伝達ヘッド17の上記磁気ヘッド101に対する位置を調整するための位置調整機構を設けることを要しないので、構成が簡素化されている。
【0050】
ところで、上記信号伝達ヘッド17の上記ヘッドホルダ43への取付けは、図8及び図9に示すように、中央部を該信号伝達ヘッド17の下面部に固着され両端側部分をこの信号伝達ヘッド17の両側側に突出させた取付け板60を介してなされている。この取付け板60は、薄い金属板により形成されている。この取付け板60は、一端側に取付け孔64が開設され、他端側に取付け用切り欠き部63が設けられている。
【0051】
そして、上記ヘッドホルダ43の上記各アーム部の底面部には、前端側に位置して、一対のボス61a,61aが一体的に突設されている。これらボス61a,61aは、上記信号伝達ヘッド17を上記ヘッドホルダ43に取付ける工程において、図8に示すように、上記取付け孔64及び取付け用切り欠き部63に対応して挿通される。そして、これらボス61a,61aは、上記信号伝達ヘッド17を上記ヘッドホルダ43に取付ける工程において、熔着冶具201によって、先端側を熔かされて押し潰される。
【0052】
すなわち、上記熔着冶具201は、上記各ボス61a,61aに対応する一対の熔着アーム202,202を有している。これら熔着アーム202,202の先端部は、凹部として形成された熔着部203,203となされている。この熔着冶具201は、図8中矢印Bで示すように、上記各熔着部203,203を上記各ボス61a,61aの先端部に押し付けることにより、これらボス61a,61aの先端側を溶かして押し潰す。
【0053】
上記熔着冶具201によって先端側を溶かされて押し潰されたボス61a,61aは、図9に示すように、先端側が潰されてフランジ状に拡径された熔着済みボス61,61となる。この熔着済みボス61,61は、先端側部分によって上記取付け板60の両端側を保持し、上記信号伝達ヘッド17と上記ヘッドホルダ43との連結状態を維持する。
【0054】
このようにして、上記各ボス61a,61aを用いた熔着によって上記信号伝達ヘッド43を上記ヘッドホルダ43に取付けることとすると、従来の取付け方法を採用する場合に比して、該ヘッドホルダ43の構成の簡素化、該信号伝達ヘッド43の該ヘッドホルダ43への取付け作業の容易化を図ることができる。従来の取付け方法は、図10に示すように、上記ヘッドホルダ43の各アーム部の前端側の底面部に一対のネジ孔66,66を設けておき、上記取付け板60の取付け孔64及び取付け用切り欠き部63に対応して挿通させた止めネジ65,65を該各ネジ孔66,66に螺入させ、これら止めネジ65,65のネジ頭により該取付け板60を保持するものであった。このような従来の取付け方法においては、上記各止めネジ65,65が特殊な微小サイズのネジであることもあり、該各止めネジ65,65を螺入させる作業が煩雑であった。
【0055】
なお、上記筐体3の内壁部であって上記各熔着済みボス61,61が対向する位置、すなわち、上記信号伝達ヘッド17の直下位置の両側側位置には、これら熔着済みボス61,61と該筐体3の内壁部との当接を回避するため、左右一対のボス逃げ溝62,62が設けられている。これらボス逃げ溝62,62は、上記信号伝達ヘッド17の前後方向への移動に伴う上記各熔着済みボス61,61の移動範囲に対応して形成されている。
【0056】
本発明に係る接続装置は、上述の実施の形態においては、上記ヘッドホルダ43に上記各円弧状凸部51,52,55,56が突設されていることとしているが、上記筐体3の内面部に該ヘッドホルダ43に対応して円弧状の凹部を形成すること、または、該筐体3の内面部に該ヘッドホルダ43に対応して円弧状の凸部を形成することによって、上記信号伝達ヘッド17を揺動可能に支持して構成されたものとしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る接続装置においては、再生装置に対して装着される筐体内において信号伝達ヘッドを支持する支持手段は、該再生装置の磁気ヘッドに当接する方向である該筐体の前端面側に該信号伝達ヘッドを付勢するとともに、この信号伝達ヘッドを該筐体の前端面に沿い該筐体の厚み方向に直交する方向の軸回りに揺動可能として支持している。
【0058】
したがって、この接続装置においては、上記信号伝達ヘッドは、上記筐体が上記再生装置に装着されたときに、何等の操作なく自ずから前面部を該再生装置の磁気ヘッドの前面部に対して倣わせることができる。そして、上記信号伝達ヘッドは、前面部を上記再生装置の磁気ヘッドに対して確実に当接させることにより、該磁気ヘッドに対して良好に情報信号を伝達することができる。
【0059】
すなわち、本発明は、構成が簡素化され、使用にあたっての操作が容易化されながら、再生装置の磁気ヘッドに対する確実な情報信号の伝達を行うことができる接続装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接続装置の外観の構成を示す斜視図である。
【図2】上記接続装置の内部の構成を示す平面図である。
【図3】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す平面図である。
【図4】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す正面図である。
【図5】上記接続装置における筐体と信号伝達ヘッドとの位置関係を示す縦断面図である。
【図6】上記接続装置の要部となる信号伝達ヘッド回りの構成を示す要部拡大縦断面図である。
【図7】上記接続装置の要部となる信号伝達ヘッド回りの構成を示す要部拡大斜視図である。
【図8】上記接続装置の製造工程において信号伝達ヘッドをヘッドホルダに取付ける工程を示す正面図及び底面図である。
【図9】上記接続装置の製造工程において信号伝達ヘッドがヘッドホルダに取付けられた状態を示す正面図及び底面図である。
【図10】上記接続装置の従来の製造工程において信号伝達ヘッドがヘッドホルダに取付けられた状態を示す正面図及び底面図である。
【符号の説明】
3 筐体、17 信号伝達ヘッド、43 ヘッドホルダ、44 板バネ、51,52,55,56 円弧状凸部、101 磁気ヘッド
Claims (1)
- 記録媒体として磁気テープを用いる再生装置の磁気ヘッドに対して前端面部を当接させて上記磁気ヘッドに対して情報信号を伝達する信号伝達ヘッドと、
上記信号伝達ヘッドを収納して上記再生装置に対して装着される筐体と、
上記筐体内において上記信号伝達ヘッドを支持する支持手段とを備え、
上記支持手段は、
上記信号伝達ヘッドに取付けられるとともに、上記筐体の内壁に当接する円弧状凸部を有し、上記円弧状凸部を上記筐体の内壁に摺接させることにより上記信号伝達ヘッドを上記筐体の前端面に沿い上記筐体の厚み方向に直交する方向の軸回りに揺動可能に支持する支持部材と、
上記信号伝達ヘッドを上記磁気ヘッドに当接する方向である上記筐体の前端面側に付勢する付勢部材とを備えている
ことを特徴とする接続装置。
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