JP3603196B2 - 切断装置及び切断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、肉類の切断装置に関する。詳しくは、肉塊を一度に薄くスライスすることのできる切断装置に関する。特に、新鮮な魚肉を一度に薄く切断して、薄造り等に好適な切断片を得ることのできる切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、特開平08・023875号公報に記載されているような魚肉の自動切断装置が提供されている。
【0003】
上記自動切断装置は、魚類を自動的に切断して食感に優れた切り身あるいは刺身を、能率的に生産することを目的としている。この目的を達成するため、上下運動と揺動との複合した運動をする刃体を備え、被切断物に様々な切り口を付与させながら切断を行えるように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載されている切断装置は、まな板上の被切断物を所定幅に切断するための送り機構を設けて構成されており、被切断物を上記送り幅に対応した厚さに順次自動的に切断できる。
【0005】
ところが、一つの刃体が、上記送り機構に同期して作動させられるため、一回の切断工程で一枚の切り身しか切断できない。このため、切断作業を自動化できるものの、多数の切り身を切断するためには相当の時間を必要とする。
【0006】
また、被切断物は、端面から順に切断されるため、刺身用の魚肉等の弾力のある被切断物を切断する場合には、被切断物が切断中に変形して、均等な厚さに切断できない場合もある。このため、厚さの薄い切り身を切断することは困難であり、ふぐ等の薄造りに適用することはできない。
【0007】
しかも、被切断が切断されたときに、刃体はまな板表面上でしかも被切断物内に位置しているため、被切断物の厚さが薄い場合には、被切断物を刃体から分離させるのが困難になる場合もある。
【0008】
さらに、被切断物は端から順次切断されるため、切断片を切刃の切断動作ごとに分離された状態で取り出す必要がある。このため、各切断片が空気に触れて変色したり、切断面が乾燥して食味が低下するといった問題が生じやすい。
【0009】
本願発明は上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題を解決し、被切断物を一度に多数の薄片に切断することができるとともに、切断された被切断物をまとめて容易に取り出すことができる、切断装置を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0011】
本願発明は、薄板帯状をした複数の刃体を張力を作用させた状態で所定の切断間隔をあけて平行かつ階段状に保持した切刃群と、上記切刃群に対向する上面に被切断物を収容保持できる凹部を設けるとともに、上記切刃群の各刃体を案内できる複数のスリットを設けた切断台と、上記切刃群と上記切断台との一方又は双方を各刃体の切刃方向に相対動させるとともに、上記切刃群と上記切断台の一方又は双方を各刃体を含む平面に沿って近接させることにより、上記凹部に保持された被切断物を切断する駆動機構とを備え、上記凹部に保持された被切断物の切断が終了したとき、上記各刃体が上記各スリット奥方に収容されるように構成したものである。
【0012】
本願発明に係る切断装置においては、薄板帯状の刃体を張力を作用させた状態で所定の切断間隔をあけて平行かつ階段状に保持した切刃群を用いて、被切断物を一度の工程で多数の切断片に切断処理できる。
【0013】
また、薄板帯状の刃体を採用し、これらを張力を作用させた状態で保持することにより、これら刃体をわずかな間隔をあけて保持することができる。これにより、被切断物を上記刃体の間隔に応じた厚さの薄片に切断できる。
【0014】
一方、被切断物は、上記刃体に対応したスリットを備える切断台の上に載置されて切断が行われる。上記スリットは、切刃群の各刃体の厚さに対応して形成されており、各刃体は、上記スリットに案内されながら被切断物の切断を行う。そして、切断が終了した刃体は、被切断物から自動的に離間させられ、上記切断台の各スリットの奥方に収容される。
【0015】
上記スリットは、ブロック状の切断台に各刃体に対応した複数のスリットを切削等により形成してもよいし、請求項4に記載した発明のように、複数の矩形プレートをスペーサを介して積層保持することにより形成してもよい。
【0016】
切断された各切断片は、切断面が互いに重なり合うようにして切断台上に保持される。これにより、各切断片の切断面が空気に触れて変色したり、乾いたりすることがなくなる。したがって、被切断物の鮮度及び食味の低下を防止できる。また、切断が終了した被切断物は、切断前とほぼ同様な形状の塊で切断台の上に保持される。このため、被切断物の切断面に作業者の手指等が触れることはなく、切断された切断片の集合体を切断装置から一度に取り出すことができる。したがって、衛生性も高い。
【0017】
また、上記切断台には、被切断物を収容する凹部が形成されており、被切断物はこの凹部に収容された状態で切断される。上記凹部を設けることにより、切断を行う際に刃体から被切断物に作用する切刃方向の力をバックアップすることができる。したがって、被切断物が切断中に切断台で滑ったり、変位することがない。
【0018】
しかも、非常に薄い切り身を同時に多数切断しても、上記刃体をスリットに案内させるようにして切断を行うことができる。このため、厚さの薄い刃体を採用しても刃体が変位したり変形することがない。また、刃体の切断動作が安定するばかりでなく、上記刃体の間隔に応じた厚さで被切断物を精度高く切断することが可能となる。この結果、ふぐの薄造りのような非常に薄い厚さの切断片を得ることも可能となった。
【0019】
さらに、本願発明は、上記切刃群と上記切断台との一方又は双方を各刃体の切刃方向に相対動させるとともに、上記切刃群と上記切断台の一方又は双方を各刃体を含む平面に沿って近接させることにより、上記凹部に保持された被切断物を切断する駆動機構を備える。
【0020】
上記駆動機構によって、被切断物を包丁で引き切るようにして、被切断物に応じた切り込み量で刃体を被切断物に切り込むことができる。したがって、切断中に刃体から被切断物に大きな力が作用することがなく、被切断物が変形させられた状態で切断が行われることがなくなる。このため、新鮮で弾力のある魚肉等を切断した場合にも均等な厚さの見栄えのよい切断片を得ることができる。また、切断片の厚さを非常に薄く切断することも可能となり、従来の切断装置では不可能であった魚の薄造り等を容易に形成できる。
【0021】
本願発明に係る切断装置においては、切断台の上記凹部に被切断物を収容した後、上記駆動機構を作動させて、上記切刃群を上記切断台と切刃方向に相対動させる。この切刃方向相対動とともに、切刃群が切断台に近接させられて切断が行われる。そして、切断が終了すると、上記切刃群が上記切断台と交差するようにして、各刃体が、上記スリットの奥方に収容される。
【0022】
上記各スリット間の上面は、実質的に切断台の載置面を構成しているため、被切断物が切断台表面上に保持された状態で、各刃体が上記スリット内に入り込み、各切断片と各刃体とが円滑に分離される。
【0023】
また、切断後には、切断片の切断面が互いに重なりあうようにして密着するため、被切断物は、切断片が積層された状態で切断前と同様の塊状で上記凹部内に保持されている。このため、被切断物を凹部からまとめて容易に取り出すことができる。
【0024】
本願の請求項2に記載した発明は、上記駆動機構を、上記切刃群を上記切断台に対して切刃方向に往復動させる第一の駆動機構と、上記切断台を上記切刃群に対して近接させる第二の駆動機構とを備えて構成したものである。
【0025】
第一の駆動機構によって、刃体を切刃方向に動かす。一方、第二の駆動機構によって、切断台の送りを生じさせて刃体を被切断物に食い込ませる。上記第一の駆動機構と第二の駆動機構を設けることにより、被切断物の特性に応じた切刃スピード及び切り込み送り量を設定できる。もちろん、一つの駆動機構によって切刃方向の動きと切刃の送りの双方を達成できるように構成してもよい。
【0026】
本願の請求項3に記載した発明は、上記切刃群の各刃体及び上記切断台の各スリットを、所定の傾斜角度を有する平面に沿って配置することにより、被切断物の長手方向軸に対して斜め方向に切断できるように構成したものである。たとえば、切刃群と切断台とを上下方向に近接させて切断を行う切断装置において、各刃体を所定間隔をあけて水平面から傾斜する面に沿って階段状に配置するとともに、上記傾斜面に平行な載置面を設けた切断台に、各切刃を収容するスリット群を階段状に形成し、上記載置面に設けた凹部に被切断物を保持して切断を行うように構成することができる。
【0027】
被切断物をその長手方向軸に対して斜め方向に切断することにより、細長いあるいは偏平な被切断物から大きな形のよい切断片を形成できるとともに、切断面の美観を向上させることができる。
【0028】
本願の請求項4に記載した発明は、上記切断台を、複数の矩形プレートを上記スリットに対応する間隔をあけて積層保持することにより構成したものである。
【0029】
上記構成を採用することにより、切断台の表面が上記矩形プレートの上面部の集合によって形成される。上記矩形プレートを一定の間隔で保持するには、たとえば、スリットの厚さに対応したプレート状のスペーサを各々の矩形プレートの間に挟み込んで連結保持するように構成するとよい。
【0030】
上記矩形プレートを積層して切断台を構成することにより、非常に小さな間隔で上記スリットを形成することが可能となる。このため、非常に薄い切断片を得ることが可能となる。
【0031】
本願の請求項5に記載した発明は、上記切刃群を、複数の刃体を枠体に張設保持して構成したものである。
【0032】
厚さの薄い切断片を形成するには、薄板帯状の刃体の保持間隔を小さくしなければならない。また、刃体自体の厚さを小さくする必要がある。一方、刃体の厚さが小さくなるほど、刃体の剛性は低下し、外力によって変形し易くなる。
【0033】
本願発明では、複数の刃体を枠体に張設保持する。各刃体は、枠体によって張力が作用した状態で互いに平行に保持される。このため、各刃体の変形抵抗が高まり、非常に薄い刃体を採用することも可能となる。
【0034】
また、請求項6に記載した発明のように、刃体をワイヤ等を用いて張設保持する構造を採用すると、隣接する刃体の張設機構を離して設けることが可能となる。例えば、ワイヤの掛止部を千鳥状に配置することにより、各掛止部の間隔を大きく設定できる。したがって、刃体の間隔を小さく設定できるとともに、張設作業等が容易になる。この結果、薄い刃体を小さい間隔をあけて保持し、たとえば、2mm以下の間隔で多数の刃体を張設保持し、非常に薄い切断片を形成することも可能となった。これにより、従来の自動切断装置では不可能であったふぐ等の薄造り等を容易に、しかも大量に切断調理することができる。
【0035】
本願の請求項7に記載した発明は、上記切断台を、上記切刃群から水平方向に離間した被切断物のセット位置と、上記切刃群の下方に位置する切断位置との間をスライド移動できるように構成したものである。 これにより、上記セット位置において被切断物を上記凹部にセットする一方、上記切断位置において、上記切刃群と上記切断台とを近接・交差させて被切断物の切断を行うとともに、上記切刃群を上記スリットの奥方に収容して被切断物から離間させ、上記被切断物を取り出すことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明に係る実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0037】
図1は本願発明に係る切断装置の平面図、図2は右側面図を、図3は背面図である。これらの図に示すように、切断装置1は、本体フレーム2と、この本体フレーム2上に配置される切刃群3と、この切刃群3を切刃方向に揺動させる第一の駆動機構4と、被切断物5を載置する切断台6と、この切断台6を上下方向に駆動させる第二の駆動機構7と、この切断台6を水平方向へ移動させる切断台スライド機構8とを備えて大略構成される。
【0038】
本実施の形態では、上記本体フレーム2を矩形中空鋼を接合して構成する。上記本体フレーム2は、下方に設けられる直方体枠状の基部9と、上方に突出形成された支柱部10a,10b,10c,10d,10e,10fとを備える。
【0039】
上記切刃群3は、4つの枠部材11a,11b,11c,11dを方形に組み合わせた枠体11の上記枠部材11a,11cとの間に、薄板帯状をした多数の刃体12を張設保持して構成されている。
【0040】
図4に示すように、上記枠体11の枠部材11a,11cの両端部に延出させた支持腕部13a,13b,13c,13dの下面には、リニアベアリング14が取付られている。一方、支柱部10aと10b、10cと10dにそれぞれ掛け渡された桟15a,15bの上面には、レール16a,16b,16c,16dが設置されている。上記枠体11は、上記リニアベアリング14を介して上記レール16a,16b,16c,16dに沿ってスライドできるように構成されている。上記桟15a,15bは、高さが異なる位置に平行に掛け渡されており、図2に示すように、上記枠体11を傾斜した状態でスライド可能に保持している。
【0041】
上記切断台6は、図2に示すように、上下方向に移動可能な基台17に4本の脚部18a,18b,18c,18dを介して傾斜状態に支持されたテーブル19上に支持されている。上記テーブル19の傾斜角度は、上記枠体11の傾斜角度に一致するように設定されている。
【0042】
本実施の形態に係る上記切断台6は、多数の矩形状樹脂プレート20を上記刃体12を収納できるスリットを介して保持することにより形成されている。
【0043】
上記脚部18aと18d,18bと18cの下端部にそれぞれ掛け渡された部材21a、21bの両端部下面にリニアベアリング22が取付られている。一方、上記基台17上にはレール23a,23bが敷設されている。これにより、上記テーブル19をスライドさせて、切断台6を上記切刃群3から水平方向に離間させた被切断物5のセット位置と、切刃群3の下方に位置する切断位置との間をスライド移動できるように構成している。
【0044】
上記テーブル19をスライド移動させる切断台のスライド機構8は、送り螺子8aを上記基台17上に回転可能に保持する一方、上記部材21a,21bに掛け渡される梁8bに上記送り螺子8aに螺合される螺子部材8dを設けて上記送り螺子8aに螺合させ、モータ8cで上記送り螺子8aを回転させることにより、上記テーブル19とともに上記切断台6を上記レール23a,23bに沿ってスライド移動させるように構成している。
【0045】
上記基台17は、図2に示すように、本体フレーム2の基部9内に設けた第二の駆動機構7によって上下方向に移動させられる。本実施の形態に係る第二の駆動機構7は、上記基台17の下面に連結された棒部材26を上下方向に移動させるリニア駆動装置27を備えて構成されており、上基台17、上記テーブル19を介して、上記切断台6を上記切刃群3に対して近接離間させることができる。
【0046】
上記基台17の側部下方には、上下動を案内する案内部材17aが設けられている一方、フレーム本体に上記案内部材17aと上下方向摺動可能に係合する支持部材17bが設けられている。
【0047】
一方、上記第一の駆動機構4は、図1に示すように、上記枠体11を、リンク部材28を介してモータ29の軸に連結した円盤30に連結して構成されている。上記リンク部材28は、上記円盤30の偏心位置に連結されている。上記モータ29を回転させると上記リンク部材28が上記枠体11をレール16a,16b,16c,16dに沿って、上記刃体12の切刃方向に往復動させる。
【0048】
上記第一の駆動機構4によって刃体12を切刃方向に揺動させるとともに、上記第二の駆動機構7によって上記切断台6を上記刃体12に近接させ、被切断物5が切断される。
【0049】
本実施の形態では、多数の刃体12を非常に小さい隙間をあけて張設保持できる。図5に示すように、刃体12の両端部は、枠部材11a,11cの内縁下方に設けた支持プレート33a,33bのスリット45内に収容された状態で張設されている。本実施の形態では、厚さ約0.2mmの刃体12を採用する一方、これら刃体12を約2mmの間隔をあけて保持している。
【0050】
上記刃体12の両端部には、張設ワイヤ34a,34bを通挿する係止穴31a,31bが形成されており、2枚一組の刃体12,12を、上記ワイヤ34a,34bを介して張設している。一方の枠部材11aには、図5及び図7に示すように、多数の係止ボルト35が千鳥状に螺締されており、ループ状に形成された上記ワイヤ34aが上記係止ボルト35に係止されている。上記係止ボルト35を千鳥状に設けることにより、図7に示すように、係止ボルト35を離して設けることができるとともに、多数の刃体12を小さな隙間をあけて張設保持することが可能となる。
【0051】
一方、枠部材11cには、図5に示すように、上下方向に貫通する係止穴36が千鳥状に形成されている。上記係止穴36には、下端部にL字状のフック部39を備えるとともに上端部にねじ部40を形成した係止部材37が通挿されている。2枚一組の刃体12,12の上記係止穴31bに通挿されたループ状のワイヤ34bが、上記フック部39に係止されている。上記ネジ部40は枠部材11cの上方へ延出させられ、ナット41が螺合させられている。上記ナット41を回動させて上記係止部材37を上方へ引き上げると上記ワイヤ34bに張力が与えられ、上記刃体12を軸方向へ牽引する。
【0052】
図5及び図6に示すように、上記係止部材37も千鳥状に設けられており、上述した係止ボルト35と同様に、各停止部材37の間隔を大きく設定できるとともに、上記ワイヤ38を小さな隙間で張設することが可能となる。
【0053】
上記係止ボルト35と上記刃体12、上記係止部材37と上記刃体12と間には、円柱状の中間部材42a,42bが設けられている。上記中間部材42a,42bの円筒外周面にワイヤ38を掛け回して各刃体12を張設することにより、各刃体12が枠部材11a,11cに対して傾斜している影響を吸収して、各刃体12,12を軸線方向に牽引することができる。
【0054】
上記第一の駆動機構4、第二の駆動機構7及び上記スライド機構8の動きは、本体フレーム2の基部に設置される制御装置46によって制御駆動されるとともに、支柱10aに設けた操作スイッチ部47によって操作できる。
【0055】
図8ないし図10に、本実施の形態に係る切断装置1による切断の様子を示す。これらの図に示すように、刃体12が所定間隔をあけて水平面から傾斜する平面に沿って階段状に配置されている。本実施の形態では、上記傾斜角度を25°に設定している。一方、上記切断台6は、上記刃体に対応する数の樹脂プレート20を上記刃体12と同じ厚さのスペーサ43を介して、各上縁部が上記切刃群3の傾斜角度と平行になるように積層保持することにより形成されている。上記各プレート20の上端部は、上記刃体12が進入しやすいように縁部が切り欠かれている。切断台6には、凹部44が形成されており、この凹部44に被切断物5を保持して切断が行われる。
【0056】
上記刃体12を、第一の駆動機構4によって切刃方向、すなわち水平方向に揺動させるとともに上記切断台6を、第二の駆動機構7によって上方へ送る。すると、図9に示すように、刃体12が上記スリット45間に入り込むとともに、被切断物5に食い込んで切断が行われる。上記被切断物5が上記凹部44に収容保持されているため、刃体12から切刃方向に作用する力をバックアップすることができる。このため、被切断物5が滑って移動することもなく、刃体12を被切断物5に確実に食い込ませて切断を行うことができる。
【0057】
また、上記刃体12は、上記樹脂プレート20間に形成されたスリット45に案内されるようにして切断が行われるため、上記刃体12が切断中に曲がることもない。このため、精度の高い切断を行うことが可能となり、薄くて均等な厚さの切断片を確実に得ることができる。
【0058】
被切断物5の切断が終了すると、図10に示すように、上記刃体12が上記スリット45の奥方に収容された状態となる。このとき、被切断物5は、切断面48が互いに密着して切断前の形態とほぼ同じ形態を備える。このため、被切断物5の切断面48に空気が接触して変色等することもない。また、切断の終わった被切断物5を切断台6からまとめて一度に取り出すことができる。しかも、作業者の手指を被切断物5の切断面48に触れることなく、被切断物5を取り出すことができるため、衛生性も高い。
【0059】
本願発明の範囲は上述した実施の形態に限定されることはない。実施の形態では、複数の樹脂プレート20をスペーサ43を介して積層することにより切断台6を形成したが、ブロックに切削等により複数のスリットを形成して構成することもできる。
【0060】
また、実施の形態では、切刃群3を切刃方向に揺動させる一方、切断台6を切刃群に向かって移動させたが、切断台を揺動させる一方、切刃群を送るように構成することもできる。また、一つの駆動機構で揺動と送り動とを達成するように構成してもよい。
【0061】
また、実施の形態では、各刃体を2mmの間隔をあけて張設保持したが、本願発明を適用することにより、さらに小さな間隔をあけて張設保持することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る切断装置の平面図である。
【図2】図1に示す切断装置の右側面図である。
【図3】図1に示す切断装置の背面図である。
【図4】図1に示す切断装置の要部の断面図であり、図1のIV−IV線に沿う断面を示す図である。
【図5】各刃体の取り付け構造を示す断面図である。
【図6】各刃体の取り付け構造を示す図であり、図5のVI矢視図である。
【図7】各刃体の取り付け構造を示す図であり、図5のVII 矢視図である。
【図8】本願発明に係る切断装置の作用を説明する断面図である。
【図9】本願発明に係る切断装置の作用を説明する断面図である。
【図10】本願発明に係る切断装置の作用を説明する断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 切断装置
3 切刃群
4 第一の駆動機構
5 被切断物
6 切断台
7 第二の駆動機構
12 刃体
44 凹部
45 スリット

Claims (10)

  1. 薄板帯状をした複数の刃体を張力を作用させた状態で所定の切断間隔をあけて平行かつ階段状に保持した切刃群と、
    上記切刃群に対向する上面に被切断物を収容保持できる凹部を設けるとともに、上記切刃群の各刃体を案内できる複数のスリットを設けた切断台と、
    上記切刃群と上記切断台との一方又は双方を各刃体の切刃方向に相対動させるとともに、上記切刃群と上記切断台の一方又は双方を各刃体を含む平面に沿って近接させることにより、上記凹部に保持された被切断物を切断する駆動機構とを備え、
    上記凹部に保持された被切断物の切断が終了したとき、上記各刃体が上記各スリット奥方に収容されるように構成した、切断装置。
  2. 上記駆動機構は、上記切刃群を上記切断台に対して切刃方向に往復動させる第一の駆動機構と、上記切断台を上記切刃群に対して近接させる第二の駆動機構とを備えて構成した、請求項1に記載の切断装置。
  3. 上記切刃群の各刃体及び上記切断台の各スリットを、水平面から所定の傾斜角度を有する平面に沿って配置することにより、被切断物の長手方向軸に対して斜め方向に切断できるように構成した、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の切断装置。
  4. 上記切断台は、複数の矩形プレートを上記スリットに対応する間隔を開けて積層保持することにより構成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の切断装置。
  5. 上記切刃群は、各刃体を枠体に張設保持して構成される、請求項1から請求項4のいずれかに記載の切断装置。
  6. 上記各切刃の一端部又は両端部を、ワイヤを介して牽引保持するように構成した、請求項5に記載の切断装置。
  7. 上記切断台は、上記切刃群から水平方向に離間した被切断物のセット位置と、上記切刃群の下方に位置する切断位置との間をスライド移動できるように構成されている、請求項1から請求項6のいずれかに記載の切断装置。
  8. 薄板帯状をした複数の刃体を張設保持した切刃群を、被切断物を保持した切断台に対して切刃方向に相対動させるとともに、上記切刃群と上記切断台とを近接させて、被切断物を所定の厚さを備える複数の切断片に切断する切断方法であって、
    上記複数の刃体を所定間隔をあけて水平面から傾斜する平面に沿って階段状に配置することにより上記切刃群を構成する一方、
    上記切刃群の傾斜角度に対応する傾斜角度に設定されるとともに、上記各切刃を案内できるスリットを設けた切断台上の凹部に被切断物を保持させ、
    上記切刃群と上記切断台とを上下方向に近接及び交差させて上記被切断物の切断を行うとともに、
    被切断物の切断が終了したときに、上記各刃体を上記スリットの奥方に収容して上記被切断物から離間させる、切断方法。
  9. 上記切断台を、上記切刃群の下方に位置する切断位置とこの切断位置から水平方向に離間した被切断物のセット位置との間でスライド移動可能に保持し、
    上記セット位置において被切断物を上記凹部にセットする一方、
    上記切断位置において、上記切刃群と上記切断台とを近接・交差させて被切断物の切断を行うとともに、
    上記切刃群を上記スリットの奥方に収容して被切断物から離間させ、上記被切断物を取り出す、請求項8に記載の切断方法。
  10. 被切断物をその長手方向軸に対して斜め方向に切断する請求項8又は請求項9のいずれかに記載の切断方法。
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