JP3602858B2 - 油圧回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、フィルタを備え、1つのタンクの油を主管路とパイロット管路に供給する油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
1つのタンクの油を、油圧ポンプで主管路へ供給するとともに、パイロットポンプでパイロット管路へ供給する油圧回路は、作業機械等に広く用いられている。このような油圧回路を図により説明する。
【0003】
図2は従来の油圧回路の回路図である。図で、1は原動機、2は原動機1で駆動される油圧ポンプ、3は同じく原動機1で駆動されるパイロットポンプである。4A、4Bは油圧ポンプ2で駆動される油圧アクチュエータ(図示の場合油圧シリンダ)、5A、5Bはそれぞれ油圧シリンダ4A、4Bの駆動方向および駆動速度を制御する方向切換弁、6A、6Bはチェック弁であり、これらにより方向切換弁群5が構成される。7A1 、7A2 は方向切換弁5Aを作動させる電磁弁、8A1 、8A2 は図示しない操作レバーの操作に比例した信号を出力して電磁弁7A1 、7A2 を駆動するレバー信号発生器である。7B1 、7B2 は方向切換弁5Bの電磁弁、8B1 、8B2 は方向切換弁5Bのレバー信号発生器である。9は油圧ポンプ2の圧油供給管路(主管路)の最大圧力を規定するリリーフ弁、10はパイロットポンプ3の圧油供給管路(パイロット管路)の最大圧力を規定するリリーフ弁である。11は各方向切換弁5A、5Bのタンクポートからタンク13への戻り管路に介在するリターンフィルタ、12はパイロットポンプ3の吐出側に設けられたパイロットフィルタである。
【0004】
例えば油圧シリンダ4Aのロッドを伸長させる場合、オペレータは図示しない操作レバーを所定方向に任意量操作する。これにより、レバー信号発生器8A2 から当該操作量に比例した電気信号が出力され、この信号に応じて電磁弁7A2 を開く。したがって、パイロットポンプ3の圧油はパイロットフィルタ12、電磁弁7A2 を介して方向切換弁5Aに与えられ、この方向切換弁5Aは、電磁弁7A2 の開度に応じて図示右側位置に切り換えられる。この結果、油圧ポンプ2の圧油は方向切換弁5Aを介して油圧シリンダ4Aのボトム側に供給され、そのロッド側の圧油は方向切換弁5A、リターンフィルタ11を介してタンク13へ戻され、油圧シリンダ4Aのロッドが伸長駆動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の油圧回路において、油中にごみ等の異物が混入していると、これが油圧回路中を循環しているうちに各方向切換弁5A、5B、各電磁弁7A1 、7A2 、7B1 、7B2 等に噛み込まれてそれらに損傷を与える。上記リターンフィルタ11およびパイロットフィルタ12は、油中に混入した異物を濾過して上記各弁の損傷を防止するする機能を有する。
【0006】
ところで、従来の油圧回路においては、これらリターンフィルタ11およびパイロットフィルタ12の濾過メッシュは同一サイズのものが用いられていた。しかし、この場合、濾過メッシュのサイズが小さいと(濾過メッシュが細かいと)、上記油圧回路では圧油の全てが必ずリターンフィルタ11とパイロットフィルタ12とを通過する回路構成となっているため、目詰まりが早くなり、絶えずフィルタ交換を行わねばならないという問題が生じていた。
【0007】
又、逆に、濾過メッシュのサイズが大きいと(濾過メッシュが粗いと)フィルタが本来有する機能を果たすことができず、特に電磁弁7A1 〜7B2 に異物が噛み込まれると、例えば電磁弁が導通したままとなる作動不良が生じ、オペレータが操作レバーを中立位置に戻しても方向切換弁が切換位置に保持されたままとなり、油圧シリンダが作動を継続して極めて危険な状態を生じるおそれがあった。
【0008】
上記の欠点を除去するため、パイロットフィルタ12の濾過メッシュのみを小さくする手段も採用されていたが、リターンフィルタ11で除去されない小さな異物が全てパイロットフィルタ12に溜まるので、パイロットフィルタ12の目詰まりが早くなって頻繁な交換が必要となり、交換を疎かにするとパイロットフィルタ12が破損する事態を生じる。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、電磁弁の作動不良を確実に防止することができ、フイルタの頻繁な交換も不要とすることができる油圧回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、主管路に圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、パイロットポンプと、このパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、前記油圧ポンプにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータの駆動をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記パイロットポンプの圧油により前記複数の方向切換弁のそれぞれの切り換えを制御する複数の電磁弁と、前記油圧ポンプおよび前記パイロットポンプへ供給する油を蓄積するタンクと、前記方向切換弁から前記タンクに戻る管路に介在するリターンフィルタとを備えた油圧回路において、前記パイロットポンプと前記パイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁とを結ぶ管路から分岐した管路上であって、前記複数の電磁弁の全てに対して最上流となる位置にパイロットフィルタを設けるとともに、このパイロットフィルタの濾過メッシュを前記リターンフィルタの濾過メッシュより細かくしたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
主管路に圧油を供給する油圧ポンプの圧油の供給管路からタンクに戻される油はリターンフィルタにより濾過され、一方、パイロットポンプの圧油のうち電磁弁へ供給される圧油は、リターンフィルタに比べて濾過メッシュの細かいパイロットフィルタにより濾過される。その際、パイロットポンプから吐出される圧油の量は全体の使用量からみると少なく、大部分の圧油はリターンフィルタを通るので、パイロットポンプからパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を介してタンクに戻る管路にフィルタを設けなくとも異物濾過機能はリターンフィルタによって充分に達成される。又、電磁弁へ圧油を供給する管路への圧油の供給量、すなわちパイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路への圧油の供給量は、油圧ポンプの供給管路への圧油の供給量よりも少ないことはもちろんのこと、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路への圧油の供給量よりもさらに少ないので、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路上に設けられるパイロットフィルタが、濾過メッシュを細かくしたにもかかわらず短期間で目詰まりすることはなく、パイロットフィルタの交換期間を長くすることができるとともに、電磁弁の作動不良を防止することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例に係る油圧回路の回路図である。図で、図2に示す部分と同一又は等価な部分には同一符号を付して説明を省略する。15はパイロットポンプ3の圧油をリリーフ弁10を介してタンク13に戻す管路、16は管路15から分岐し、パイロットポンプ3の圧油を各電磁弁7A1 〜7B2 へ供給する管路である。17は管路16の上流に設けられたパイロットフィルタである。このパイロットフィルタ17の濾過メッシュには、リターンフィルタ11の濾過メッシュより細かいメッシュが使用されている。
【0013】
パイロットポンプ3からの圧油は、いずれかの操作レバーが操作されたとき、管路16、パイロットフィルタ17を通って対応する電磁弁に供給され方向切換弁を切り換え作動させる。電磁弁に供給される圧油は濾過メッシュの細かいパイロットフィルタ17を通るので、極めて小さな異物でも除去することができ、電磁弁が作動不良になることはない。
【0014】
ところで、管路15のリリーフ弁10は、通常、30kgf程度の低い圧力に設定されているので、パイロットポンプ3の圧油は、電磁弁7A1 〜7B2 が駆動されない場合はリリーフ弁10を介して常時タンク13に戻されている。又、パイロットポンプ3から吐出される圧油の量は約20リットル程度であり、このうち操作レバーが操作されたとき電磁弁へ供給される量は約4リットル程度である。
【0015】
このように、パイロットポンプ3から吐出される圧油の量は全体の圧油の使用量からみると少なく、大部分の圧油はリターンフィルタ11を通る。したがって本実施例のように、管路15にフィルタを設けなくても異物濾過機能はリターンフィルタ11によって充分に達成される。又、管路16への圧油の供給量はさらに少ないので、パイロットフィルタ17は目詰まりしにくくなり、さらにパイロットフィルタ17の濾過メッシュを細かくしても短時間で目詰まりを生じることはなく、頻繁な交換の必要はない。上記流量からみると、図2に示す従来のパイロットフィルタ12に対して本実施例のパイロットフィルタ17は、交換期間を同一としたとき5倍の細かいメッシュを使用することができ、電磁弁の作動不良の発生を確実に防止することができる。又、濾過メッシュをこれより粗くするとパイロットフィルタ17の交換期間を長くすることができる。
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁とを結ぶ管路から分岐した管路上であって、全ての電磁弁に対して最上流となる位置に、リターンフィルタに比べて濾過メッシュの細かいパイロットフィルタを設けるようにしてあり、大部分の圧油はリターンフィルタを通るので異物濾過機能は充分果たされ、又、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路に設けられるパイロットフィルタを通る圧油の供給量は、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路への圧油の供給量よりもさらに少ないので、濾過メッシュを細かくしたにもかかわらずパイロットフィルタは目詰まりしにくくなり、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路にパイロットフィルタを設けることに比べて、そのパイロットフィルタを頻繁に交換する必要がなくなるとともに、電磁弁の作動不良を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る油圧回路の回路図である。
【図2】従来の油圧回路の回路図である。
【符号の説明】
2 油圧ポンプ
3 パイロットポンプ
4A、4B 油圧シリンダ
5A、5B 方向切換弁
7A1 、7A2 、7B1 、7B2 電磁弁
11 リターンフィルタ
17 パイロットフィルタ
【産業上の利用分野】
本発明は、フィルタを備え、1つのタンクの油を主管路とパイロット管路に供給する油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
1つのタンクの油を、油圧ポンプで主管路へ供給するとともに、パイロットポンプでパイロット管路へ供給する油圧回路は、作業機械等に広く用いられている。このような油圧回路を図により説明する。
【0003】
図2は従来の油圧回路の回路図である。図で、1は原動機、2は原動機1で駆動される油圧ポンプ、3は同じく原動機1で駆動されるパイロットポンプである。4A、4Bは油圧ポンプ2で駆動される油圧アクチュエータ(図示の場合油圧シリンダ)、5A、5Bはそれぞれ油圧シリンダ4A、4Bの駆動方向および駆動速度を制御する方向切換弁、6A、6Bはチェック弁であり、これらにより方向切換弁群5が構成される。7A1 、7A2 は方向切換弁5Aを作動させる電磁弁、8A1 、8A2 は図示しない操作レバーの操作に比例した信号を出力して電磁弁7A1 、7A2 を駆動するレバー信号発生器である。7B1 、7B2 は方向切換弁5Bの電磁弁、8B1 、8B2 は方向切換弁5Bのレバー信号発生器である。9は油圧ポンプ2の圧油供給管路(主管路)の最大圧力を規定するリリーフ弁、10はパイロットポンプ3の圧油供給管路(パイロット管路)の最大圧力を規定するリリーフ弁である。11は各方向切換弁5A、5Bのタンクポートからタンク13への戻り管路に介在するリターンフィルタ、12はパイロットポンプ3の吐出側に設けられたパイロットフィルタである。
【0004】
例えば油圧シリンダ4Aのロッドを伸長させる場合、オペレータは図示しない操作レバーを所定方向に任意量操作する。これにより、レバー信号発生器8A2 から当該操作量に比例した電気信号が出力され、この信号に応じて電磁弁7A2 を開く。したがって、パイロットポンプ3の圧油はパイロットフィルタ12、電磁弁7A2 を介して方向切換弁5Aに与えられ、この方向切換弁5Aは、電磁弁7A2 の開度に応じて図示右側位置に切り換えられる。この結果、油圧ポンプ2の圧油は方向切換弁5Aを介して油圧シリンダ4Aのボトム側に供給され、そのロッド側の圧油は方向切換弁5A、リターンフィルタ11を介してタンク13へ戻され、油圧シリンダ4Aのロッドが伸長駆動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の油圧回路において、油中にごみ等の異物が混入していると、これが油圧回路中を循環しているうちに各方向切換弁5A、5B、各電磁弁7A1 、7A2 、7B1 、7B2 等に噛み込まれてそれらに損傷を与える。上記リターンフィルタ11およびパイロットフィルタ12は、油中に混入した異物を濾過して上記各弁の損傷を防止するする機能を有する。
【0006】
ところで、従来の油圧回路においては、これらリターンフィルタ11およびパイロットフィルタ12の濾過メッシュは同一サイズのものが用いられていた。しかし、この場合、濾過メッシュのサイズが小さいと(濾過メッシュが細かいと)、上記油圧回路では圧油の全てが必ずリターンフィルタ11とパイロットフィルタ12とを通過する回路構成となっているため、目詰まりが早くなり、絶えずフィルタ交換を行わねばならないという問題が生じていた。
【0007】
又、逆に、濾過メッシュのサイズが大きいと(濾過メッシュが粗いと)フィルタが本来有する機能を果たすことができず、特に電磁弁7A1 〜7B2 に異物が噛み込まれると、例えば電磁弁が導通したままとなる作動不良が生じ、オペレータが操作レバーを中立位置に戻しても方向切換弁が切換位置に保持されたままとなり、油圧シリンダが作動を継続して極めて危険な状態を生じるおそれがあった。
【0008】
上記の欠点を除去するため、パイロットフィルタ12の濾過メッシュのみを小さくする手段も採用されていたが、リターンフィルタ11で除去されない小さな異物が全てパイロットフィルタ12に溜まるので、パイロットフィルタ12の目詰まりが早くなって頻繁な交換が必要となり、交換を疎かにするとパイロットフィルタ12が破損する事態を生じる。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、電磁弁の作動不良を確実に防止することができ、フイルタの頻繁な交換も不要とすることができる油圧回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、主管路に圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、パイロットポンプと、このパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、前記油圧ポンプにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータの駆動をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記パイロットポンプの圧油により前記複数の方向切換弁のそれぞれの切り換えを制御する複数の電磁弁と、前記油圧ポンプおよび前記パイロットポンプへ供給する油を蓄積するタンクと、前記方向切換弁から前記タンクに戻る管路に介在するリターンフィルタとを備えた油圧回路において、前記パイロットポンプと前記パイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁とを結ぶ管路から分岐した管路上であって、前記複数の電磁弁の全てに対して最上流となる位置にパイロットフィルタを設けるとともに、このパイロットフィルタの濾過メッシュを前記リターンフィルタの濾過メッシュより細かくしたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
主管路に圧油を供給する油圧ポンプの圧油の供給管路からタンクに戻される油はリターンフィルタにより濾過され、一方、パイロットポンプの圧油のうち電磁弁へ供給される圧油は、リターンフィルタに比べて濾過メッシュの細かいパイロットフィルタにより濾過される。その際、パイロットポンプから吐出される圧油の量は全体の使用量からみると少なく、大部分の圧油はリターンフィルタを通るので、パイロットポンプからパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を介してタンクに戻る管路にフィルタを設けなくとも異物濾過機能はリターンフィルタによって充分に達成される。又、電磁弁へ圧油を供給する管路への圧油の供給量、すなわちパイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路への圧油の供給量は、油圧ポンプの供給管路への圧油の供給量よりも少ないことはもちろんのこと、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路への圧油の供給量よりもさらに少ないので、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路上に設けられるパイロットフィルタが、濾過メッシュを細かくしたにもかかわらず短期間で目詰まりすることはなく、パイロットフィルタの交換期間を長くすることができるとともに、電磁弁の作動不良を防止することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例に係る油圧回路の回路図である。図で、図2に示す部分と同一又は等価な部分には同一符号を付して説明を省略する。15はパイロットポンプ3の圧油をリリーフ弁10を介してタンク13に戻す管路、16は管路15から分岐し、パイロットポンプ3の圧油を各電磁弁7A1 〜7B2 へ供給する管路である。17は管路16の上流に設けられたパイロットフィルタである。このパイロットフィルタ17の濾過メッシュには、リターンフィルタ11の濾過メッシュより細かいメッシュが使用されている。
【0013】
パイロットポンプ3からの圧油は、いずれかの操作レバーが操作されたとき、管路16、パイロットフィルタ17を通って対応する電磁弁に供給され方向切換弁を切り換え作動させる。電磁弁に供給される圧油は濾過メッシュの細かいパイロットフィルタ17を通るので、極めて小さな異物でも除去することができ、電磁弁が作動不良になることはない。
【0014】
ところで、管路15のリリーフ弁10は、通常、30kgf程度の低い圧力に設定されているので、パイロットポンプ3の圧油は、電磁弁7A1 〜7B2 が駆動されない場合はリリーフ弁10を介して常時タンク13に戻されている。又、パイロットポンプ3から吐出される圧油の量は約20リットル程度であり、このうち操作レバーが操作されたとき電磁弁へ供給される量は約4リットル程度である。
【0015】
このように、パイロットポンプ3から吐出される圧油の量は全体の圧油の使用量からみると少なく、大部分の圧油はリターンフィルタ11を通る。したがって本実施例のように、管路15にフィルタを設けなくても異物濾過機能はリターンフィルタ11によって充分に達成される。又、管路16への圧油の供給量はさらに少ないので、パイロットフィルタ17は目詰まりしにくくなり、さらにパイロットフィルタ17の濾過メッシュを細かくしても短時間で目詰まりを生じることはなく、頻繁な交換の必要はない。上記流量からみると、図2に示す従来のパイロットフィルタ12に対して本実施例のパイロットフィルタ17は、交換期間を同一としたとき5倍の細かいメッシュを使用することができ、電磁弁の作動不良の発生を確実に防止することができる。又、濾過メッシュをこれより粗くするとパイロットフィルタ17の交換期間を長くすることができる。
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁とを結ぶ管路から分岐した管路上であって、全ての電磁弁に対して最上流となる位置に、リターンフィルタに比べて濾過メッシュの細かいパイロットフィルタを設けるようにしてあり、大部分の圧油はリターンフィルタを通るので異物濾過機能は充分果たされ、又、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路から分岐した管路に設けられるパイロットフィルタを通る圧油の供給量は、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路への圧油の供給量よりもさらに少ないので、濾過メッシュを細かくしたにもかかわらずパイロットフィルタは目詰まりしにくくなり、パイロットポンプとパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁を結ぶ管路にパイロットフィルタを設けることに比べて、そのパイロットフィルタを頻繁に交換する必要がなくなるとともに、電磁弁の作動不良を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る油圧回路の回路図である。
【図2】従来の油圧回路の回路図である。
【符号の説明】
2 油圧ポンプ
3 パイロットポンプ
4A、4B 油圧シリンダ
5A、5B 方向切換弁
7A1 、7A2 、7B1 、7B2 電磁弁
11 リターンフィルタ
17 パイロットフィルタ
Claims (1)
- 主管路に圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、パイロットポンプと、このパイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁と、前記油圧ポンプにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータの駆動をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記パイロットポンプの圧油により前記複数の方向切換弁のそれぞれの切り換えを制御する複数の電磁弁と、前記油圧ポンプおよび前記パイロットポンプへ供給する油を蓄積するタンクと、前記方向切換弁から前記タンクに戻る管路に介在するリターンフィルタとを備えた油圧回路において、
前記パイロットポンプと前記パイロットポンプの吐出油の最大圧力を規定するリリーフ弁とを結ぶ管路から分岐した管路上であって、前記複数の電磁弁の全てに対して最上流となる位置にパイロットフィルタを設けるとともに、
このパイロットフィルタの濾過メッシュを前記リターンフィルタの濾過メッシュより細かくしたことを特徴とする油圧回路。
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JP23181892A JP3602858B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 油圧回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23181892A JP3602858B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 油圧回路 |
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JPH0681815A JPH0681815A (ja) | 1994-03-22 |
JP3602858B2 true JP3602858B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=16929503
Family Applications (1)
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JP23181892A Expired - Fee Related JP3602858B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 油圧回路 |
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Families Citing this family (5)
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CN103174704B (zh) * | 2013-03-29 | 2016-02-17 | 中联重科股份有限公司渭南分公司 | 液压油过滤系统和液压挖掘机 |
CN107504017B (zh) * | 2017-06-09 | 2023-10-27 | 上海航兴机电工程有限公司 | 一种水利闸门液压系统的液压油智能净化系统 |
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JP2024063956A (ja) | 2022-10-27 | 2024-05-14 | ナブテスコ株式会社 | 流体バルブ |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP23181892A patent/JP3602858B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0681815A (ja) | 1994-03-22 |
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