JP3601693B2 - ミネラルホールド材を用いた水処理方法及び装置 - Google Patents

ミネラルホールド材を用いた水処理方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はミネラルホールド材を用いた水処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来食品加工工場の廃水や生ゴミから分離された廃水等主として有機物を含有する廃水又は汚濁水等の処理は、主に濾過や爆気処理又は化学剤を用いた処理が主体である。また水道水,井戸水等を浄化する場合も、活性炭やゼオライト等の吸着剤又はイオン交換剤を用いた濾過処理が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような処理は、簡単な装置では処理結果に満足が得られず、十分な処理性能を期待すると複雑で過大且つ大コストになり、化学処理剤を用いる場合は残留する化学処理剤による二次汚染や残留化学剤処理を行う必要がある等の欠点があった。さらに水道水や井戸水等の濾過による処理は濾過剤の交換や洗浄,乾燥等のメンテナンス作業を繰り返し行う必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の方法は、第1に草木,藻類,魚介類含む多種類の生物を高温加熱して一次的に燃焼させて得た灰化物を、さらに二次加熱することにより未燃焼の炭化物を燃焼させて除去し灰化させることによって抽出された灰化物であり、少なくともCa,Cl,K,Mg,Na,P,S,Siと、それ以外の微量元素を含む多種類のミネラルからなる生物ミネラルを、セラミック原料である粘土類に添加して混練し、成形して焼成したセラミックからなるミネラルホールド材58を流動する処理水の流動経路中に直接処理水が接触するように配置することにより、該処理水中の有機質を分解して処理水を浄化処理することを特徴としている。
【0005】
第2に、処理水59を水処理槽54内に収容し、上記処理水59を循環させ又は撹拌させて流動させるとともに、該流動経路中にミネラルホールド材58を配置することによって浄化処理することを特徴としている。
【0006】
また同じく本発明の装置は、第1に処理水59を収容する水処理槽54と、上記水処理槽の処理水59を循環又は撹拌させて移動させる流動駆動装置と、該処理水の移動経路中に配置されて移動中の処理水に直接接触して処理水を浄化処理する処理材とを備えた装置において、処理材が、草木,藻類,魚介類含む多種類の生物を高温加熱して一次的に燃焼させて得た灰化物をさらに二次加熱することにより未燃焼の炭化物を燃焼させて除去し灰化させることによって抽出され、少なくともCa,Cl,K,Mg,Na,P,S,Siと、それ以外の微量元素を含む多種類の生物ミネラルをセラミック原料である粘土類に添加して混練し、成形して焼成した多数の粒状のセラミックであり、処理水中の有機質を分解するミネラルホールド材58であることを特徴としている。
【0007】
第2に、水処理槽54内の処理水59中に多量の微細な水泡を噴出形成するバブリング装置66を配置し、処理水59中の溶存酸素量を高めるとともに、含有する固体微粒子を付着して浮上させる構成としたことを特徴としている。
【0008】
第3に、バブリング装置66に濃縮酸素を供給する酸素供給装置76を設けてなることを特徴としている。
【0009】
第4に、バブリング装置にオゾンを供給するオゾン供給装置77を設けてなることを特徴としている。
【0010】
第5に、処理済みの処理水59を順次下流側に移送して処理を繰り返して行うように複数基の水処理槽54a〜54dを連結してなることを特徴としている。
【0011】
第6に、複数基の水処理槽54a〜54dを上下方向に配置又は積み重ねて配置してなることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の方法及び装置を利用した廃棄物処理の工程及び装置配置の説明図で、この例では生ゴミ,食品加工や処理場等の加工屑,汚泥,し尿,畜糞等のように相当量の水分を含む有機廃棄物又は食品加工廃水のように有機物を含む廃水を対象としている。
【0013】
生ゴミ等の処理物のうち、未切断の野菜や魚のあら、固体の塊が大きい場合は、後述する分解処理を容易にするためにディスポーザ51に投入して細片に粉砕した後、固液分離(脱水)装置52によって固体と液体(廃液)に分離する。
【0014】
これに対し、処理物内の固体が分解処理が容易な程度の大きさであるものは、直接固液分離装置52に投入して固液の分離を行う。ディスポーザ51及び固液分離装置52はいずれも既存のものを用いるので詳細な説明は割愛する。
【0015】
また処理物が食品加工場等から排出される有機物を含む廃液は、そのまま本発明の方法により処理すべく次の工程に送られる。他方液体と分離(脱水)された固体の有機廃棄物は後述するように有機廃棄物処理装置11により分解処理される。
【0016】
次に上記廃液の処理方法及び装置につき詳述すると、図1,図2において53は有機物(質)を含む廃水の処理装置を示し、この処理装置53は複数基の処理槽54(54a〜54d)を上下方向にタワー状に積み重ね又は上下方向に所定間隔を介してタワー状に固定配置している。
【0017】
最上段の処理槽54aには廃水を導入する導入管55が、最下段の処理槽54dには処理済みの水を排出する排水管57がそれぞれ設けられている。隣接する上段の処理槽と下段の処理槽間には移送管56が設けられ、上段で一定の処理が施された廃水は下段の処理槽に一括して又は順次移送できる構成になっている。
【0018】
各処理槽54内には、周壁が自由に通水できる網状又は多孔板で箱状、篭状又は上部開放型の筒状に形成された処理材ケース57が周壁の片側寄りに設置されている。該処理材ケース57内には砕石状に粉砕されたセラミック製の粒状のミネラルホールド材58が収容されている。
【0019】
上記ミネラルホールド材は、主として野生植物を主材とした生物を灰化して得られる多種類のミネラルをセラミック原料(粘土)に混入して成形乾燥及び焼成したセラミックを5〜20mm位の径の粒状に粉砕したもので、その具体的構成及び製法は後述する有機廃棄物処理装置に投入して有機廃棄物の分解処理に使用するものと同一であるため、ここでは詳しい説明を割愛する。
【0020】
上記処理材ケース57の上方と処理槽54の底部側には、処理槽54内の処理水59を循環させて放出する配管61の吐出口62と吸入口63とが開口しており、ポンプ64によって処理水が循環駆動させられる。その結果は処理水59は常にミネラルホールド材58に接触し又はその近傍を流通移動し、このことによって後に実験結果を示すように、処理水中に溶存又は浮遊する有機物(質)が順次分解され、水は浄化される。
【0021】
処理槽54内の残余のスペースの底部側中央には、処理水59を他の位置から吸引して底部より内部に吐出するとともに、外部よりエア供給を受けて処理水中に数ミクロンの微小径の多量の微小バブルを発生噴出させる公知のマイクロバブリング装置66(協和エンジニアリング株式会社製)が取り付けられ、67はマイクロバブリング装置にバブル発生水を供給するポンプ、68はマイクロバブリング装置にエアを供給するエア配管、69はコンプレッサー,ファン等からなるエア供給装置である。
【0022】
処理水中に噴出された微小バブルは、底部側から上昇浮上する際に水中の微小な固体や浮遊物,沈殿物等を付着凝集させながら上方に浮上させ、バブルと共に水面に沈殿物状に積層状態で浮遊する。微小バブルによって水面に浮上した浮遊物71は、処理槽54上方の周壁に設けられた排出口72より外部に流出し、又は他の取出手段(図示しない)によって取り出される。
【0023】
73は上記浮遊物71を貯留させる貯留槽で、処理槽54の外周壁又はその近傍に設けられ、取出口74より外部に取り出され、後述する有機廃棄物処理装置11を用い、あるいはその他の手段により処理される。
【0024】
また廃水処理装置53の近傍には公知の濃縮酸素供給(発生)装置76及びオゾン供給(発生)装置77が設けられ、配管78を介して上記マイクロバブリング装置66に濃縮酸素やオゾンを供給し、バブリングと同時に処理水の溶存酸素量の増大を図って処理水内の有機物その他の不純物の分解を早め、あるいはオゾンによる殺菌,消臭,脱色作用を行わせることが可能な構成になっている。
【0025】
上記酸素供給装置76は特公平5−23809号等に示されるもので、松下電器産業株式会社製酸素富化装置「Pana O2」その他の市販品が使用され、オゾン供給装置77としては環境保全開発株式会社製「PSA酸素富化式」又は「EDP型」のオゾナイザー等が使用される。
【0026】
上記装置においては、ミネラルセラミックホールド材からなる処理材によって処理水中の有機廃棄物その他の不純物等を分解処理させる一方で、水中の溶存酸素量を増やすことによりその分解をさらに助け、殺菌等も実現するとともに、マイクロバブリング装置により、水中に浮遊する微小な固体を浮上させて捕集除去するものである。
【0027】
次に上記廃水処理装置53のマイクロバブリング装置66及び濃縮酸素及びオゾンを使用しないで生物ミネラルホールド材のみによって行った廃水処理実験例を示す。
【0028】
<生物ミネラルホールド材(セラミック)を用いた魚解体処理水の浄化実験>
1)実験内容
魚を解体処理した水を生物ミネラルホールド材を用いて浄化を図る。
実験1 処理槽に魚解体処理水を入れ、その中に砕石状のミネラルホールド材を入れた 通水可能なネットを置く。セラミックスの量は500gとし、水は60リットル である。
実験装置は、概ね図2の処理槽54aと同様に循環装置を付け、水はこの装置 を通して流動し、上方より滝のように流れ落ちる仕組みになっている。又、ポン プによって空気を送り込み、水中の酸素量を増加させ、好気性状態を作った。
実験2 水槽に魚解体処理水を入れ、その中に筒に砕石状のミネラルホールド材を詰め たものを収納し、処理水は必ずこの筒内のミネラルホールド材を通過する循環装 置で浄化実験を行った。
又、水槽内にはポンプによって空気を送り込む方式も備え、循環浄化中、連続 的に空気を送って実験した。
【0029】
2)実験期間
実験1は4日間連続浄化、実験2は3日間連続浄化を行った。
【0030】
3)検査項目
魚解体処理水の水質検査項目は、次のとおりである。
外観と色,臭い,透明度,PHは毎日測定観察し、COD,BOD,亜硝酸性窒 素,硝酸性窒素は浄化開始前と4日後の2回行った。
【0031】
4)実験結果
実験1 表1,2に測定結果を一覧として示した。
【0032】
【表1】
Figure 0003601693
【0033】
【表2】
Figure 0003601693
【0034】
【表3】
Figure 0003601693
【0035】
上記実験の結果、実験開始前の処理水は赤褐色でかなり濁り、ホールド材の入ったネットも良く見えない状態、臭いも強烈な魚臭で水槽から2〜3m離れても臭うほどの状態である。
【0036】
開始1日後には、全体に白濁化し、ネットが見えるようになり、魚臭も水槽上部で分かる程度になった。2日後には白い泡が表面に出現し、水は白濁でやや不透明程度にまで浄化され、臭いもわずかになった。3日後には白濁もかなり薄く透明度を増し、魚臭は殆ど無い。4日後には無色透明で臭いも全くしない状態になった。
【0037】
COD,BODは開始前が83mg/リットル,130mg/リットルで、4日後には19mg/リットル,4.5mg/リットルとかなり低下しているのがわかる。
【0038】
亜硝酸性窒素,硫酸性窒素も0.93mg/リットル,0.61mg/リットルから2.30mg/リットル,1.53mg/リットルと蛋白の分解による作用が出ているが、水質基準濃度10mg/リットルをはるかに下回ったデータである。
この例では処理開始4日後の色度は20、濁度は0.7で、殆ど無色透明となった。
【0039】
実験2 観察経過は実験1と同様であるが、2日後には透明となり、臭気も無く実験1 よりも早く浄化された。
CODは240から12と低下が著しく、又、亜硝酸性窒素,硝酸性窒素は0 .02未満から0.96mg/リットル,1.07mg/リットルとなり、いずれも 基準値をはるかに下回る結果であった。
【0040】
5)考察
以上の結果から、ミネラルホールド材は魚の解体処理水のような生物体由来の汚水に対して、循環方式に空気を付加し、汚水が酸素リッチになることによって、好気性状態が保たれ、COD,BOPの低下、そして、動物性蛋白質の分解による亜硝酸性窒素、硝酸性窒素の増加によっても処理水中の血液その他の有機質が分解されている事が示されている。
この様な循環方式の場合、浄化塔を設け、配管式に汚水がミネラルホールド材を循環していくような設備が実現できるので、広い水槽の必要が無い。但し、この実験で分かるように数日間の循環浄化が必要なので、図1に示すように必要に応じた水処理槽のユニット数を配備しなければならない。また処理原水は前処理により捕集可能な混入物を除去するように第1次濾過は行う必要があると考えられる。
【0041】
なお図1〜2に示す装置で水を流動させるのは循環ポンプ以外に、例えば撹拌装置や爆気装置等を用いてもよい。また水処理装置53の処理槽54を多槽連結にすることにより、単一の槽の容量を1日に排出される廃液量と対応させることにより、必要処理日数分(例えば図1に示すように4日分)揃えておけば毎日分が順調に処理され、各処理槽のおける処理度合に応じて、処理の程度や種類を変化させることを可能にする。
さらに多段式にすることにより、各槽間の処理水の移動にポンプ等の動力を用いる必要がなく且つ設置スペースの節約が実現する。その他図1〜2中に示すように各配管68,78等には必要に応じて電磁バルブその他の制御バルブが設けられ、処理水や空気、酸素、オゾン等の供給がコントロールされる機能となっている
【0042】
の他温泉水の流路中に生物ミネラルホールド材を置くことにより、管路内壁のスケール(無機物)が除去され、その後の付着が抑制される等の事実も確認されている。これらはいずれも処理水がミネラルホールド材によって何らかのエネルギーを受け、活性を与えられ、浄化され若しくは水質改良されたと推測する以外にない。
【0043】
ちなみに、学理上必ずしも明らかにされている方法ではないと解されているものの、生体特に人体に対する水等の影響度を計測する方法として「共鳴磁場」又は「共鳴波動」の計測により、上記処理方法で処理した水道水(東京都杉並区)と無処理の水道水及び市販のミネラル水の計測値を比較した処、無処理水の値が4〜7、市販ミネラル水(am/pm「富士山頂の自然水」)が6〜9であるのに対し、上記処理水は15〜20の値を示し、前述した諸現象と何らかの因果関係があるものと推測される。上記計測に使用された共鳴波動計測装置は有限会社マイクロエネルギー社(東京都品川区)製の「PWAパーソナルウェーブアナライザー」である。
【0044】
次に本発明の実施に使用した生ゴミ処理を主とする有機廃棄物処理装置とその使用方法につき説明する。
図3,4において11は本発明に係る処理装置であり、廃棄される有機廃棄物(処理物)12を本発明の処理方法によって、分解作用を促進するミネラル類からなる促進剤13と攪拌混合しながら分解(分解気化)させて消滅処理するものである。
この実施形態で示す処理装置11は、図3,図4に示すように、処理物12や促進剤(ミネラル類)13並びに促進剤13の媒体としての調整材16等を収容するように形成された箱型の処理槽1と、該処理槽1内で処理物12と促進剤13並びに調整材6等をそれぞれ均一に分布させるために攪拌混合する攪拌体17と、処理槽1内の処理温度を加熱調節等の手段によって所定の温度に加温維持させるヒーター等からなる加温装置15と、後述する補助機器18等から構成している。尚、調整材16は本実施形態ではおが屑のほか木材チップや繊維質の資材でもよい。
【0045】
処理槽1の側方には、攪拌体17の回転軸19を攪拌駆動する駆動モータ20、後述する補助機器18、酸素富化装置7等の機器類を収容する補助機体21、処理槽1何に外部から空気を供給する送風機2並びに各機器装置の作動コントロールを行う制御盤23等を設けている。
【0046】
処理槽1の上方開口部は処理物12の投入口24を構成し、該投入口24の前後には前方と後方から各別に回動開閉可能な2個の山形断面の蓋26が左右方向に設けられている。また各蓋26の下方の処理槽1内には、左右方向に軸支された2本の各回転軸19のまわりに放射状に突設したサポート杆を介して螺旋体27を付してなる撹拌体17がそれぞれ設けられている。
【0047】
上記撹拌体17は上記モータ20により互いに逆方向回転することにより、投入した処理物12及び調整材16等が、処理槽1内で撹拌されながら平面視でループ状に循環移動する構造になっている。
【0048】
また処理槽1は加温装置15によって適正な処理温度に維持しながら運転し、処理物12の分解処理を促進させるようにしている。即ち、攪拌体17の回転軌跡に沿わせて湾曲状に形成した処理槽1の内壁28の裏面には、加温装置15の面状発熱体等からなるヒータ31を付設すると共に、処理槽1内の空隙部に温度センサ32を設け、該温度センサ32による温度の検出値に基づき、ヒータ31を制御盤23の指令によって作動させ内壁28を加熱して温度調節をすることにより、必要に応じ処理槽1内における処理温度を所定に維持させるものである。
尚、処理槽1を囲繞する機体側壁は適宜な断熱材による断熱施工を行うと共に、加温装置15は上記構成のほか、大気中から新鮮な空気を送り込む送風機2側の送風口33から温風を送給する等の方式を併用してもよい。
【0049】
また処理槽1内で処理物12が分解処理する際に生ずるガスは、側面視で山形状に形成した蓋26の頂部の側端に設けた排気口34から排出される。処理槽1の上方中央部には受皿状の排出樋36を設けて、その側端に設けた排水口35より処理槽1内で生ずる水蒸気を水滴として機外へ排出を行う。
【0050】
37は処理槽1の上方中央部に横設した送出管であり、該送出管37は補助機21側に設置されたタンク及びポンプ等を備えた給液装置38に通じ、該給液装置38内に湿度調整用の水等を、自動的に或いは手動操作によって適宜処理槽1内の母材に供給可能に構成している。これにより運転中に蓋26を開くことなく、水や促進剤13の補充を簡単且つ適切に行うことができるようにしている。
尚、この実施形態における給液装置38は、後述する「生物ミネラル」を含有したホールド材に水を接触通過させることによってミネラル水を生成し、このミネラル水を送出管37から固体状のミネラルからなる促進剤13に併せて補助的に供給することにより、処理の促進を図ることができる。
【0051】
処理槽1の底部には収容物を取り出すためのメンテナンス用の排出口41が設けられている。また処理槽1内での分解を促進し又は殺菌,排ガスの脱臭等を行うために、酸素供給装置76,オゾン供給装置77を、配管78を介して処理槽1に接続している。
【0052】
次に本発明の方法に用いる「生物ミネラル」の抽出方法と「生物ミネラル」のホールド材について説明する。
1.「生物ミネラル」の抽出及び処理
この発明の実施に使用するミネラルは植物や動物を燃焼させて灰化させたものであり、例えば本発明者等が先に提案している特開平10−52240号公報等に開示されている。
【0053】
上記公報(特開平10−52240号)に示されるミネラルは、各種の有効なミネラルを含有する薬草等の草木、海藻(草)等の藻類、しじみ、小魚等の魚介類を乾燥させ又は生のまま高温加熱(燃焼)し、有機質及び有機質からなる毒物等の生体への有害物を除去した残存物から得られるミネラルである。
【0054】
例えば上記高温加熱し(燃焼させ)た残存物(灰化物)に含まれる残存炭化物(未燃焼カーボン)を更に二次加熱することによって燃焼除去して完全に灰化させた後、200〜300メッシュに微粉砕する。
この操作により多種類のミネラルのうちの当該加熱・燃焼によっては除去されない高沸点・高昇華点のミネラルが主として残存する。したがって燃焼温度や二次加熱が低く且つ時間が短い程低沸点・低昇華点のミネラルを多く含むことになる。
尚、上記生物体は、植物の芋類,でん粉類,穀物,豆類,野菜類,樹木やその葉及び根,果物類,茸類,各種野草,魚貝類や鳥獣類及びこれらの内蔵,骨,甲殻等で、殆ど全ての動植物(生物)を対象とすることが可能である。
【0055】
このようにして生物原料から抽出したミネラルの組成及び微量元素は表4中の2に示す通りであり、全体が例えば比較的量の多いCa,K,Mg,P,Siや、それ以下の微量又は極微量等多種類のミネラルを含んでいる。ちなみに表4で明らかなように1で示す原料の灰を加熱精製すると減量するミネラル又は増量するミネラルがある。以下のいずれの実験にもこの生物ミネラルを用いたが、これらの含有ミネラルは原料の種類や量によって、多少異なるものの多種類の原料を定量的に用いることによって概ね近似した値になる。この生物ミネラルは乾燥した原料に対して5〜10%程度抽出でき、高温処理する程減量は大きい。ここでは上記のように生物原料から抽出した多種類のミネラルの混合体からなるミネラルを生物ミネラルと称する。
【0056】
【表4】
Figure 0003601693
【0057】
また上記ミネラルには容水溶性のものと難水溶性又は不溶性のものが含まれており、以下に述べる生物ミネラルホールド材を製造する場合に、水溶性ミネラルを特に必要としない場合又は水溶性ミネラルがミネラルホールド材の製造過程で消失され易い場合(例えばセラミック化する場合)等はミネラル分を有効利用するために水溶性ミネラルと不(難)溶性ミネラルを加水濾過によって分離し、不(難)溶性ミネラルのみを用いる場合もある。逆にホールド材がプラスチック材である場合のように、水溶性ミネラルの保持も可能な場合は、水溶性ミネラルの溶液又はその溶液から抽出した水溶性ミネラルパウダーのみを混入して坦持(保持)させる場合もある。
【0058】
2.ミネラルホールド材の種類と製法
既述のように生物ミネラル自体は灰化され又はさらに微粉砕されるので、粉(パウダー)状であり、そのままの状態で、有機廃棄物処理に使用すると処理物内での拡散が十分でないため、これを他のホールド材(坦体又は増量材)によって増量させるとともに、多様な使用環境の中でその機能を保持しつつ繰り返し使用や長時間又は長期間の使用が可能な保持形態であることが望ましい。
【0059】
このため以下の実施形態では粘土等のセラミック材、天然ゼオライト等の機能性を備えた鉱物,セメントや人造石等の人工的な鉱物質等からなる無機質材料を増量材又は坦体(ホールド材)として用いる。
【0060】
(1)セラミックホールド材
生物ミネラルをセラミックに坦持させる場合、主として不溶性ミネラルからなる上記生物ミネラルをセラミック化したものを用いており、本例では表中の2に示す生物ミネラルを18g、粉砕花崗岩を200g、セラミック原料である白雲土等の粘土類を200gに水を添加した後混練して形成乾燥したものを、1,100℃前後の高熱処理によって約6時間位焼成した。表中の3はこのようにして得た生物ミネラル入りのセラミックの素成分析値を示しており、セラミック化することにより熱の影響、粘土成分との合算その他によりミネラル量に増減がある。
【0061】
この実施例に用いるホールド材は、レンガ状又はタイル状、ブロック状その他の形状に成形焼成したものを微粉砕して砂状又は粉状の粉体にして用いる。 セラミック原料は上記のものに限定されるものではなく一般に使用される陶磁器用の粘土でよい。なおここで示すセラミックホールド材は前述した水処理装置53の処理材の例として使用したものである。
【0062】
(2)ゼオライトホールド材
吸着性、脱臭性、イオン交換能等を備えていることで知られるゼオライトをホールド材として用いる場合、上記不溶性ミネラル又は上記(1)によって粉末化されたミネラルセラミックを、粉状又は細粒砂状のゼオライトとを水又はさらに必要に応じて有機バインダーを加えて造粒乾燥し、1000℃前後で高温乾燥したものを用いることができる。後述する有機廃棄物の処理実験では、島根県産の天然ゼオライトを粉末化したものと、少量の活性炭粉末とに水と50〜70%重量比の生物ミネラルを加えて混練し、8mm径位に造粒乾燥後、1,000℃位で1〜3分位加熱したものを用いた。
【0063】
その他天然のゼオライト鉱石を粒状に粉砕したゼオライト粒、又は粉状のゼオライトをバインダー等を用いて造粒乾燥したゼオライト粒(必要に応じ活性炭その他の混入物を添加してもよい)の表面に、前記(1)に示した粉状のミネラルセラミックを付着させ、1000℃位の温度で数分間加熱して一体化することにより、ゼオライトホールド材を得ることができる。
【0064】
これらのゼオライトホールド材は、後述する生物ミネラルの作用に加えゼオライト自体のもつ吸着性、脱臭性、イオン交換能を兼ね備えたものとなる。またゼオライト粉末を用いる場合、天然ゼオライト鉱石採掘現場で大量に発生する粉状又は粒状のゼオライト鉱石屑を有効利用に資することができる。
【0065】
次に、上記のように構成した処理装置1及びホールド材を用いて処理物12を処理する処理方法について説明する。
先ず、表5に示す内容で処理物12の処理を行った実験方法及びその結果について説明する。
【0066】
【表5】
Figure 0003601693
【0067】
この実験では、装置条件として処理槽1内の処理温度を人間の体温程度の略35℃程度とし、攪拌体17の回転数を略1.5rpm程度にし、処理時間を1時間に設定すると共に、処理槽1内に以下の促進剤13と調整材16及び水を、表の割合を以て混入混合することにより水分量40〜70%程度の処理母材を形成し、実験例ではこの中に動物性及び植物性の処理物2として、全姿の鰯500g分と葉を剥がしたレタス100g分の割合を以て計600gを投入し、その処理の状況を後述する第1実験群,第2実験群,第3実験群の種別に分けて確認した。
尚、本実験では処理物12の量が少ないこと及び処理の計測を適正に行うために、処理槽5容量が比較的小さい略30リットル程度の処理装置11を用いて行った。
【0068】
調整材16は後述するようにおが屑に限ることなく処理時の減容の少ない植物繊維を含む材質のもののほか、含水性,保水性を備え、加熱や撹拌によって含んだ水分を蒸散させる性質のものであればその目的を達成できるが、処理後の母材を肥料や家畜の飼料として再利用する場合は、生物体に無害で環境汚染のないものが望ましい。
【0069】
この実験において第1実験群では粉砕化された前述の粉状のセラミックホールド材を用いている。なお以下の実験例に使用するセラミック促進剤は特にことわりのない限り、上記使用例と同一のセラミックを用いる。
【0070】
また第2実験群は、促進剤13として前述したゼオライトホールド材を用いている。
尚、第1実験群及び第2実験群は、上記セラミック促進剤で濾過・接触させて生物ミネラルを溶出せしめた水をそれぞれ500ml供給するようにしている。
また第3実験群は、促進剤13としての生物ミネラルを投入しないで、調整材16と水道水による場合の処理物12の処理状況を確認する実験例を示している。
【0071】
また調整材16は、処理槽1内において水分調整を行うと共に、吸水性と保水性に優れ加温により水分を蒸散させ易い材質であること、及び長時間の処理作業においてそれ自身は分解され難く大きく減容しないで、生物ミネラルを一時的に保持させて処理物12に均一に接触させ易い媒体になること、且つ大量のものを廉価に入手できて無害である等の条件が必要で、これらの条件を備えた炭水化物で繊維性の強い植物繊維を含む材質からなるものが好ましい。
従ってこのような調整材16として、おが屑,籾殻,蕎麦殻,乾草等の使用が可能であり、これらを単独或いは適宜組み合わせて使用してもよいものであるが、この実験では処理状況を粒径以上の網目で篩い選別して確認することが容易にできると共に、材料の入手を簡単に行うことができて汎用性を有する木材チップを調整材16に用いている。
【0072】
以上のように構成した処理装置11を用い、表5に示すように各条件を設定して行った実験の結果は以下のとおりである。
即ち、処理作業の1時間後における処理物12の計測結果は、セラミック促進剤を用いた第1実験群では、処理物12の残存量は略30gで残存率は略5.0%程度であり、またゼオライト促進剤を用いた第2実験群の処理物12の残存量は略50gで残存率は略8.3%程度であった。
【0073】
この結果何れも、微生物菌主体で処理する在来の処理装置のものでは、最低数日間から数週間の処理時間を要するのに比較して、本発明方法では処理物12を速やかに分解処理することができ、格段に短い時間内で処理物12の形態を肉眼及び触感では殆ど確認し得ない程度に、消滅処理できたことを観察することができた。
また生物ミネラルを添加しない第3実験群では、処理物12の残存率は略75%程度であり、水分の蒸散によって減容されるものの殆ど処理物12の原型を止めていた。
【0074】
尚、上記1時間後における処理物12の残存状況は、第1実験群及び第2実験群とも、鰯並びにレタス共その消滅状況は良好で母材も適正な湿りを有しながらさらさらとした粉状であり、鰯の大きな骨部とレタス芯の極く一部がわずかな形をとどめながら残存していたが、これらは計測後において処理装置11を30分程度継続運転することによって、完全に分解処理することができ、肉眼による確認は残存が全く確認できなかった。
【0075】
また上記処理作業において一般的な有機廃棄物は、炭素(C),水素(H),酸素(O),窒素(N)を主体に構成されているところ、処理の進行に伴いガス状に分解されて、排気口34から排出されるので、処理槽内を高圧にすることなく、また機外に放出されるにガスに腐臭等の悪臭を伴うことないが、醗酵臭を伴う。
【0076】
さらに、完全分解後における処理物12は、カルシウム(Ca),マグネシウム(Mg)等のミネラルがガス化しない元素として母材中に残るだけなので、該母材は処理物12を処理したことによる見かけ上の量の増減は確認できない程度であると共に、この状態における母材には、ホールド材中に坦持された状態の生物ミネラルと共に、有機廃棄物中の非蒸散のミネラル類が累積残留しているため、促進剤13や調整材16の新たな補充を行う必要がない。このため次回の処理物12の投入による処理作業を、長期間に渡って繰り返し連続的に行うことが可能である。
【0077】
この際、上記構成した処理装置11は、処理槽1内に促進剤13と調整材16を投入した状態において、おが屑はやや乾燥状態にあり水分量が不足しているので、このような場合には、母材の水分量が60〜70%程度になるように人為的又は給液装置38によって給水し、加温装置15によって初期の立上がり温度35℃〜70℃に加温すると共に、促進剤13と調整材16を攪拌体17で連続的に攪拌し、母材を酸素富化空気と接触させながら好気性の分解(発酵)をさせ、処理物12の処理作業を行う。上記初期加熱は分解の立上がりを早めるためで、分解開始後は分解熱(最高50℃前後)が発生するので、以後の加熱は補助的なものとなる。
処理槽1内の母材は所定の処理温度に維持されながら連続的に攪拌されて、生物ミネラルの存在に伴う有効菌に対し好条件の環境を提供維持することができ、投入された処理物12を増殖及び活性化した有効菌によって完全分解作用を促進して、悪臭ガスの発生や未処理物による汚水の発生等を抑制した分解作用を行うことができる。
【0078】
従って、従来の処理方法による廃棄物処理用の微生物菌を種々選定し着床させた促進剤によって処理する処理装置は、処理の進行に伴い母材の減容が大きいため大量の調整材や促進剤を要すると共に、長時間の運転時における微妙な条件の変化に左右されて不完全処理状態を生じ易いが、本発明のものは、処理物自体に付着した菌類が増殖しながら処理物を消滅処理するものと考えられ、廃棄物処理用の特定な微生物菌を敢えて準備することなく処理物12の分解作用ができること、及び母材の減容に大きな変化がないので大量の調整材や促進剤の補充等が節減できると共に、処理時間が従来のものの数十分の1と大幅に短くなり、また運転時に微小な条件の変化によって処理性能が大きく左右されることがない等の利点がある。
【0079】
特に生ゴミや後述する畜糞等のように悪臭の強い処理物は、撹拌により処理物が1〜2回撹拌されて促進剤と混合された時点で直ちに悪臭を発生しなくなり、調整材を含む母材が2回目以降使用される時は特に顕著である。
【0080】
その他上記実験とは別途に、家畜(牛,豚等)の糞尿を処理槽1内に投入したところ、これの分解処理も良好且つ速やかに行うことができたが、この場合には、尿は前処理で分離させて糞のみを処理すると能率を上げることができると共に、糞の中には多量の繊維質を含有しているので、脱水後は敢えて調整材16を必要としないでそれ自体が母材を形成して効率よく分解処理することができる。処理後における排出物は作物等の有効な肥料になることはもとより、家畜の飼料として有効的に再利用することができる等の好結果を得ることができた。
【0081】
また上記のような糞尿処理にあたっては、促進剤3は前述のホールド材に形成したものを用いると、糞尿の処理を少ない生物ミネラルで能率よく処理することができる等の利点がある。
【0082】
なお生ゴミや畜糞を肥料化する場合、分解処理後に残存する母材は、それ自体が多量のミネラルを含んでいるので、肥料や土壌改良材として有効利用できる。
【0083】
これに対し、処理対象物それ自体を堆肥化する場合は、一次処理として給排気等を伴う好気性環境下で分解処理を行い、二次処理として処理物が消滅する前に、エアの供給、排出を行わない嫌気性雰囲気下で適度な切り返し(撹拌)を行いながら処理することによって実現できる。但し、二次処理は必ずしも同一装置や施設で行う必要はない。
【0084】
なお上記の生ゴミの急速な分解作用や水の浄化や活性化に生物ミネラルがどのように作用しているかの生化学的、物理的なメカニズムについては現段階では推論による以外は解明されていない。
【0085】
発明者において敢えてこの点を推論すると、生物体に含まれる多種類の多量,微量又は極微量のミネラル類のいずれか一種又は二種以上のものが、電子授受促進作用を通じて、第1に分解菌等の生物のエネルギー代謝を促進している可能性がある点、第2に電子の吸着又は反発を促進して分解反応を促進させる可能性、第3に反応の触媒作用を行っている可能性(処理物分解後もミネラル類の減少が認められない)等が推測できる。
【0086】
さらに上記ミネラルは一旦生物体への蓄積を通して集積されているほか、高温(燃焼等)の処理により有害有機化合物が除去されているため、生体に馴染まない有害物を含まない点、多種類のミネラルが少量で複合的に全方向性をもって作用する点等に特徴がある。
【0087】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の方法及び装置によれば、多種類のミネラル、生物ミネラルを保持するミネラルホールド材(処理材)により、それ以外の処理材を用いない場合でも浄化による水処理が可能であり、特に流動中の処理水に対し特定の位置にミネラルホールド材を浸漬配置することにより、上記処理作用はより向上する。
【0088】
そして上記処理において、処理材に有機質等が付着しても付着した状態のまま放置することにより水中で自然分解され、処理材の能力低下もみられないので、処理材の洗浄や交換等のメンテナンスが必要ない等の利点がある。
【0089】
また本発明によれば、他の処理材(剤)等を必要としないので、二次的な環境汚染やそのための防止策も必要がないほか、処理コスト等の面でも便利であるほか、酸素富化空気やオゾン等を併用すれば一層効果的な水処理が可能となり且つこれらと処理材との反応による二次汚染その他の不都合も生じない等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法及び装置の構成を示す概念図である。
【図2】本発明の実施に用いた水処理装置の概要を示す断面図である。
【図3】本発明の方法に用いる処理装置の要部を示す正面断面図である。
【図4】同じく処理装置要部を示す側面断面図である。
【符号の説明】
53 水処理装置
54(54a〜54d) 水処理槽
57 容器(ケース)
58 ミネラルホールド材(処理材)
59 処理水
66 バブリング装置
76 酸素供給装置
77 オゾン供給装置

Claims (8)

  1. 草木,藻類,魚介類含む多種類の生物を高温加熱して一次的に燃焼させて得た灰化物を、さらに二次加熱することにより未燃焼の炭化物を燃焼させて除去し灰化させることによって抽出された灰化物であり、少なくともCa,Cl,K,Mg,Na,P,S,Siと、それ以外の微量元素を含む多種類のミネラルからなる生物ミネラルを、セラミック原料である粘土類に添加して混練し、成形して焼成したセラミックからなるミネラルホールド材(58)を流動する処理水の流動経路中に直接処理水が接触するように配置することにより、該処理水中の有機質を分解して処理水を浄化処理するミネラルホールド材を用いた水処理方法。
  2. 処理水(59)を水処理槽(54)内に収容し、上記処理水(59)を循環させ又は撹拌させて流動させるとともに、該流動経路中にミネラルホールド材(58)を配置することによって浄化処理する請求項1のミネラルホールド材を用いた水処理方法。
  3. 処理水(59)を収容する水処理槽(54)と、上記水処理槽の処理水(59)を循環又は撹拌させて移動させる流動駆動装置と、該処理水の移動経路中に配置されて移動中の処理水に直接接触して処理水を浄化処理する処理材とを備えた装置において、処理材が、草木,藻類,魚介類含む多種類の生物を高温加熱して一次的に燃焼させて得た灰化物をさらに二次加熱することにより未燃焼の炭化物を燃焼させて除去し灰化させることによって抽出され、少なくともCa,Cl,K,Mg,Na,P,S,Siと、それ以外の微量元素を含む多種類の生物ミネラルをセラミック原料である粘土類に添加して混練し、成形して焼成した多数の粒状のセラミックであり、処理水中の有機質を分解するミネラルホールド材(58)であるミネラルホールド材を用いた水処理装置。
  4. 水処理槽(54)内の処理水(59)中に多量の微細な水泡を噴出形成するバブリング装置(66)を配置し、処理水(59)中の溶存酸素量を高めるとともに、含有する固体微粒子を付着して浮上させる構成とした請求項3のミネラルホールド材を用いた水処理装置。
  5. バブリング装置(66)に濃縮酸素を供給する酸素供給装置(76)を設けてなる請求項4のミネラルホールド材を用いた水処理装置。
  6. バブリング装置にオゾンを供給するオゾン供給装置(77)を設けてなる請求項4又は5のミネラルホールド材を用いた水処理装置。
  7. 処理済みの処理水(59)を順次下流側に移送して処理を繰り返して行うように複数基の水処理槽(54a〜54d)を連結してなる請求項3又は4又は5又は6のミネラルホールド材を用いた水処理装置。
  8. 複数基の水処理槽(54a〜54d)を上下方向に配置又は積み重ねて配置してなる請求項7のミネラルホールド材を用いた水処理装置。
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