JP3930775B2 - 高濃度有機性排水の浄化処理装置 - Google Patents

高濃度有機性排水の浄化処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は豚舎等の畜産施設から排出されるし尿や、食品加工工場からの排水あるいは一般家庭からの生活雑排水等の有機性排水中を、河川等の公共水域に放流することができるように浄化処理するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
有機性排水の浄化処理には従来から活性汚泥法や固液分離法等の主に下水処理場で用いられる処理方法や、微生物の好気性発酵による堆肥化処理等の各種の方法がある。
【0003】
従来の殆どの処理方法では、処理後に多量の余剰汚泥や堆肥が発生し、余剰汚泥が発生する方法の場合は余剰汚泥を焼却処分や埋め立て処分するが、大気汚染や土壌汚染等の新たな環境汚染を惹き起こすおそれがあり、堆肥が発生する方法の場合は微生物担体を頻繁に補充しなければならず、ランニングコストが嵩み、また、処理施設が農業地域に隣接していなければ堆肥の利用が円滑に行なわれず、堆肥の処分方法も問題となる。
【0004】
ところで、微生物の好気性発酵による処理方法では上述した堆肥化以外に有機物を炭酸ガス、アンモニア、水及び無機塩等にまで分解する方法もあり、この場合には木質細片等の微生物担体に担持された微生物への十分な空気の供給、担体中の水分量及び温度の管理を厳密に行なわなければならない。
【0005】
また、有機排水の浄化処理する他の方法として、有機排水中にオゾンを混入する方法や活性炭によって吸着・濾過する方法があり、これらの方法では有機排水の脱色を行なうこともできるが、いずれの方法も多量の有機性排水を処理するためにはコストが非常に嵩むという問題があって実用的でない。
【0006】
すなわち、オゾンによる方法の場合は殺菌や脱色の作用を十分に得るためには大規模なオゾン生成装置が必要となり、活性炭による方法の場合は活性炭を頻繁に交換する必要があって活性炭の再生用施設も設けなければならず、いずれの方法も少量の排水かあるいは有機物濃度の極めて低い排水に対しては有効であるが、畜産施設から排出されるし尿や、食品加工工場からの排水のように排出量が大であって高濃度の有機性排水に対する処理方法としては採用できない。
【0007】
【目的】
本発明の目的とするところは、大量に排出される高濃度の有機性排水を河川等の公共水域に十分放流可能な水にまで浄化することができ、しかも装置コストおよびランニングコストの低減を期すことのできる浄化処理装置を提供することにある。
【0008】
【発明の構成】
上記目的を達成するために、本発明に係る処理装置は、処理前の有機性排水たる原水を貯留する第1貯留槽と、攪拌装置を備える槽内に微生物担体たる木質細片が収容され、同第1貯留槽内に設けられた送水ポンプの駆動により原水が上記木質細片に散布される1次処理槽を備え、この1次処理槽内の木質細片層を通過した原水が1次処理水として送り出される1次処理部と、上記1次処理水を貯留する第1受水槽と、攪拌装置を備える槽内に微生物担体たる木質細片が収容され、第1受水槽からの1次処理水が上記木質細片に散布される2次処理槽と、同2次処理槽内に空気を常時供給するブロアを備え、2次処理槽内の木質細片層を通過した1次処理水が2次処理水として送り出される2次処理部と、上記2次処理水を貯留する第2受水槽を備え、また、オーバーフロー管にて直列に接続された嫌気処理槽と好気処理槽を備え、嫌気処理槽と好気処理槽とを流過した処理水のうちの一定量がこれら嫌気処理槽と好気処理槽との間に上記オーバーフロー管とは別に設けた還流管の送水ポンプの駆動により、嫌気処理槽と好気処理槽の間を繰り返し循環させられ、前記第2受水槽から同槽内の送水ポンプの駆動により嫌気処理槽と好気処理槽に2次処理水が供給されてオーバーフローした処理水が3次処理水として送り出される3次処理部と、上記3次処理水を貯留する第3貯留槽と、同第3貯留槽内の送水ポンプの駆動により送水管を介して3次処理水が供給されるオゾン反応槽を備え、上記送水管の途中に、オゾン発生装置からのオゾンが供給され、このオゾンと送水管内の3次処理水とを混合せしめる気液混合器とを備え、オゾン反応槽内にてオゾンと十分に接触して有機物の分解および脱色、脱臭が十分に行なわれた3次処理水が放流可能な4次処理水として送り出される4次処理部とを備える構成のものとしてある。
【0009】
また、前記1次処理部は、複数基の1次処理槽を並列に備え、前記第1貯留槽からの原水が所定日数のサイクルでいずれかの1次処理槽に順次供給され、原水が供給されない1次処理槽においては、所定の間隔で前記攪拌装置による木質細片の攪拌が行なわれるようにした構成のものとしてある。
【0010】
【実施例】
本発明に係る浄化処理装置の実施例を添付図面に示す具体例に基づいて説明する。
本発明の浄化処理装置は、1次処理から4次処理の4段階の処理過程によって有機性排水の浄化処理を行なう構成としてあり、1次処理部1と2次処理部2では主として浮遊物質量(SS)および生物化学的酸素要求量(BOD)を低減せしめ、3次処理部3においては窒素含有量および燐含有量を低減せしめ、4次処理部4においては主として化学的酸素要求量(COD)の低減と殺菌および脱色を行なう構成としてあり、以下に各処理部の具体的な構成について説明する。
【0011】
<1次処理部>
1次処理部1は、図2に示されるように沈砂槽5と第1貯留槽6に続いて2基の1次処理槽7、7を並列に設けてあって、沈砂槽5によって畜舎等の有機性排水の排出源からの原水(処理前の有機性排水)中から寸法の大きな固形混入物や比重の大なる汚泥を除去し、第1貯留槽6に一旦原水を貯留することによって1次処理槽7、7への原水の供給を制御し、さらに1次処理槽7、7によって原水中の有機物を濾過し、微生物の高温好気性発酵によって有機物を分解、消化する構成としてある。
【0012】
前記沈砂槽5は、原水供給用の原水管8が接続された入口5aに例えば金網よりなるストレーナ9を有し、このストレーナは原水中の大きな寸法の固形混入物を分離・除去するためのものとしてあって着脱可能に設けられており、ストレーナを取り外すと入口5aはメンテナンスホールとして使用できるようになっていて、沈砂槽内に汚泥が堆積した場合には同入口5aから例えばバキューム車によって汚泥を吸引除去する。
【0013】
また、沈砂槽5内には送水ポンプP1を設けてあり、この送水ポンプに一端が接続された送水管10の他端が前記第1貯留槽6に接続されている。
【0014】
上記第1貯留槽6内には、槽外に設けられたブロアBL1から送気管11を介して外気が常時供給され、この外気の供給によって有機物が槽内に沈殿するのを防止し、かつ若干の曝気処理作用が得られるようにしてあり、また、この第1貯留槽内には2台の送水ポンプP2a、P2bを設けてあって、各ポンプに一端が接続された送水管12、12が2基の1次処理槽7、7それぞれに接続されている。
【0015】
上記1次処理槽7は、図3、4に示されるようにケーシング13内に、微生物担体たる木質細片14を収容してあって、攪拌装置15の駆動によって木質細片を攪拌できるようにしてある。
【0016】
具体的には、ケーシング13内に縦仕切板13aによって攪拌室16とモータ室17に区画され、攪拌室内に前記木質細片14が収容されているとともに攪拌装置15が設けられている。
【0017】
この攪拌装置15は、回転軸18まわりに互いに巻き方向の異なる左右の螺旋状の羽根15a、15bを有し、回転軸18の一端がモータ室17内に臨み、モータM1の回転軸とプーリ機構19を介して接続されていて、回転軸の回転駆動によって木質細片を攪拌する構成となっている。
【0018】
前記攪拌室16内の上部には、前記第1貯留槽6からの送水管12に続く散水管20が設けられており、この散水管は下側に多数の散水口を有し、これらの散水口から木質細片14上全体に原水を散布できるようになっている。
【0019】
また、攪拌室16の下部における底板13bは、前記攪拌羽根15a、15bの回転軌跡に倣う断面半円状に形成されていて、底板13bの下部にドレンパン21が設けられており、このドレンパンは底板に設けた透水板22の孔によって攪拌室16内と連通し、ドレンパンに一端が接続された送水管23aの他端がケーシング13外に導出されている。
【0020】
前記透水板22は例えばステンレス製パンチングメタル等の有孔板で構成されていて、孔は水が十分に透過し、かつ目詰まりを起こさないが、木質細片は通過できない径、例えば1.2〜2.5mm程度とする。
【0021】
また、前記攪拌室まわりにはヒータ24を設けてあり、外気温度の低い冬季においても攪拌室内の温度が微生物の発酵に十分な温度を維持できるようにしてある。
【0022】
さらに、ケーシング13の上部には着脱式の蓋を有するメンテナンスホール25を設けてあり、このメンテナンスホールから攪拌室内の点検、修理や木質細片の補充を行なうことができるようになっている。
【0023】
なお、図3、4中の符号26は攪拌室内への給気口、27は排気口を示しており、微生物の好気性発酵に十分な空気が供給されるようにしてあり、必要に応じて排気口27に脱臭器を設ける場合もある。
【0024】
各1次処理槽7、7からの送水管23a、23aの他端は送水管23の一端に合流するように接続されていて、同送水管23の他端は2次処理部2の第1受水槽28に接続されており、前記1次処理槽7、7を通過した処理水は1次処理水として2次処理部2へ送られる。
【0025】
<2次処理部>
2次処理部2は、図5に示されるように第1受水槽28、曝気槽29、沈殿槽30、第2貯留槽31および2次処理槽32がこの順に直列に接続された構成となっていて、第1受水槽28で1次処理水を一旦溜め、曝気槽29で1次処理水中の有機物を好気性発酵により分解し、沈殿槽30で比重の大なる汚泥を除去し、第2貯留槽31によって2次処理槽32へ送る処理水の供給を制御し、さらに2次処理槽32によって1次処理水中の有機物を濾過し、微生物の高温好気性発酵によって有機物を分解、消化する構成としてある。
【0026】
前記第1受水槽28内には送水ポンプP3を設けてあり、この送水ポンプに一端が接続された送水管33の他端が曝気槽29に接続されている。
【0027】
上記曝気槽29内には、槽外に設けられたブロアBL2から送気管34を介して外気が常時供給され、この外気の供給によって1次処理水内に棲息する好気性微生物が有機物の分解、消化を行なう。
【0028】
曝気槽29はオーバーフロー管35によって沈殿槽30に接続されていて、この沈殿槽は下部が下細りテーパー状に形成されていて沈殿物たる汚泥を後述する下部排出管30aから排出しやすい形状に構成してあり、沈殿槽の適所には外部から沈殿物の堆積状態を目視できるように覗き窓30bを設けてある。
【0029】
上記沈殿槽30はさらにオーバーフロー管36によって第2貯留槽31に接続されていて、この第2貯留槽内の水は同槽内に設けられた送水ポンプP4の駆動によって送水管37を経て前記2次処理槽32の散水管38に送られるようになっている。
【0030】
2次処理槽32は有底、有蓋の円筒状に構成されていて、槽内下部が例えばステンレス製パンチングメタル等の有孔板よりなる透水板39で仕切られており、この透水板上に微生物担体たる木質細片14を収容してある。
【0031】
なお、上記透水板39の孔は前述した1次処理槽7の透水板と同様に、水が十分に透過し、かつ目詰まりを起こさないが、木質細片は通過できない径、例えば1.2〜2.5mm程度とする。
【0032】
また、2次処理槽32は攪拌装置40を備えていて、この攪拌装置は2次処理槽の中心部を上下に縦断する回転軸40aまわりに棒状の攪拌体40b、40bを備え、前記回転軸が2次処理槽の蓋部上に設けたモータM2によって回転駆動される構成のものとしてある。
【0033】
さらに、2次処理槽32内には、槽外に設けられたブロアBL3から送気管41を介して外気が常時供給され、この外気の供給によって2次処理槽内の木質細片に担持されている微生物に十分な空気が供給されるようにしてあって、送気管からの外気は木質細片内を通過して槽上部に設けた排気口32aから外部に排出されるようになっている。
【0034】
上記送気管41の槽内側は例えば槽内壁に沿ってループ状に構成され、このループ状の部分に多数の通気孔をあけたものとしてある。
なお、前記2次処理槽32の外周には槽内が高温好気性発酵に適した温度に維持されるよう1次処理槽7と同様にヒータ32bを設けてある。
【0035】
また、2次処理槽32の蓋部と側面下部にはそれぞれ着脱可能な蓋を有するメンテナンスホール32c、32dが設けられていて、槽内の木質細片14の交換や槽内の機構の保守点検を容易に行なうことができるようにしてある。
【0036】
上述のように構成された2次処理槽32の下部には、槽内の処理水を外部へ送り出す送水管42の一端が接続されていて、木質細片14層を通過し、透水板39を透過して槽内下部に流下した1次処理水が2次処理水として3次処理部3に送られるようになっている。
【0037】
前記曝気槽29、沈殿槽30および第2貯留槽31の各下部には、それぞれ槽内の下部に沈殿する汚泥を排出するための下部排出管29a、30a、31aがそれぞれ接続されていて、これら排出管の他端はそれぞれ通常は閉ざされているが、各槽内の沈殿物を排出する際に開かれる開閉バルブV1、V2、V3を介して第1ドレン槽43に接続されていて、同ドレン槽43内の処理水および沈殿物は同ドレン槽内に設けたポンプP5の駆動により、戻し管44を介して前記1次処理部の第1貯留槽6に送られるようになっている。
【0038】
なお、上記第1ドレン槽43から第1貯留槽6へ処理水および沈殿物を戻す作業は、メンテナンス時にのみ行なうので、上記ポンプP5および戻し管44を設けず、メンテナンス時に携帯用の水中用ポンプと同ポンプに接続されたホースを使用して行なう場合もある。
【0039】
<3次処理部>
3次処理部3は、図6に示されるように第2受水槽45、第1嫌気処理槽46、第2嫌気処理槽47、第1好気処理槽48および第2好気処理槽49をこの順に直列に接続し、かつ第2好気処理槽49内の水を第1嫌気処理槽46に戻す還流管50を備える構成となっており、第2受水槽において嫌気処理槽および好気処理槽への水の供給量を調整し、第1および第2の嫌気処理槽46、47においては嫌気性菌によって、また第1および第2の好気処理槽48、49においては好気性菌によって有機物の分解、消化が行なわれ、さらに上記還流管によって好気処理槽から嫌気処理槽へ処理水を還流することにより、嫌気処理および好気処理を繰り返して水中の窒素成分および燐成分を分解する構成となっている。
【0040】
前記第2受水槽45内には送水ポンプP6を設けてあり、この送水ポンプに一端が接続された送水管51の他端が第1嫌気処理槽46に接続されている。
【0041】
第1嫌気処理槽46および第2嫌気処理槽47内にはいずれも嫌気性菌を繁殖させるための床52を設けてあり、この床は例えば金網内にゴルフボール大の多数の黒炭を収容したものとしてあって、メンテナンス時には金網を槽内から引き上げることによって黒炭の交換や洗浄等の作業を行なうことができるようにしてある。
【0042】
前記第1および第2の好気処理槽48、49内には、槽外に設けられたブロアBL4から延びる送気管53の各分岐管53a、53bにより、外気が常時供給され、この外気の供給によって水中に棲息する好気性菌が有機物の分解、消化を行なうようになっている。
【0043】
なお、上記第1嫌気処理槽46と第2嫌気処理槽47との間、同第2嫌気処理槽と第1好気処理槽48との間および同第1好気処理槽と第2好気処理槽49との間はいずれもオーバーフロー管54a、54b、54cで接続されている。
【0044】
しかして、第2好気処理槽49に一端が接続された前記還流管50の他端は、送水ポンプP7を介して第1嫌気処理槽46に接続してあり、第2好気処理槽内から常に一定量の処理水を第1嫌気処理槽に戻すようにしてあり、その還流量は例えば第2受水槽45から第1嫌気処理槽46に送られる処理水の総量の10倍程度とする。
【0045】
したがって、還流管50によって第1嫌気処理槽46に戻される処理水と同量の処理水は常に第1嫌気処理槽から第1好気処理槽を循環し、第2受水槽45から第1嫌気処理槽46に送られた処理水と同量の処理水が第2好気処理槽49からオーバーフロー管55によって4次処理部4へ3次処理水として送り出される。
【0046】
前記第1および第2の嫌気処理槽と、第1および第2好気処理槽の各下部には、前述した2次処理部2と同様に、それぞれ槽内の下部に沈殿する汚泥を排出するための下部排出管46a、47a、48a、49aがそれぞれ接続されていて、これら排出管の他端はそれぞれ通常は閉ざされているが、各槽内の沈殿物を排出する際に開かれる開閉バルブV4、V5、V6、V7を介して第2ドレン槽56に接続されていて、同ドレン槽56内の水および沈殿物は同ドレン槽内に設けたポンプP8の駆動により、戻し管57を介して前記1次処理部の第1貯留槽6に送られるようになっている。
【0047】
なお、上記第2ドレン槽56から第1貯留槽6へ処理水および沈殿物を戻す作業は、前述した第1ドレン槽43から第1貯留槽6へ戻す作業と同様にメンテナンス時にのみ行なうので、上記ポンプP8および戻し管57を設けず、メンテナンス時に携帯用の水中用ポンプと同ポンプに接続されたホースを使用して行なう場合もある。
【0048】
上述した3次処理部の構成では、2つの好気処理槽48、49にブロアBL4からの空気を供給するようにしてあるが、下段の好気処理槽49には空気を供給せず、この処理槽49を好気処理槽としてではなく、汚泥を沈殿させて分離するための整水槽として使用する場合もある。
【0049】
<4次処理部>
4次処理部4は、図7に示されるように第3貯留槽58、オゾン発生装置59、オゾン反応槽60および点検槽61を備え、第3貯留槽58からの3次処理水にオゾン発生装置59からのオゾンを混入し、オゾン反応槽60内にてオゾンを処理水と十分に接触させ、3次処理水の有機物を分解するとともに、殺菌及び脱色を行なう構成としてある。
【0050】
上記第3貯留槽58内には送水ポンプP9が設けられていて、この送水ポンプに一端が接続された送水管62の他端が気液混合器63を介してオゾン反応槽60に接続されている。
【0051】
前記オゾン発生装置59は、酸素濃縮部59aとオゾン発生部59bを備え、外部のコンプレッサ64から供給される圧縮空気中の酸素が酸素濃縮部59aにて濃縮されてオゾン発生部59bに送られ、このオゾン発生部内における放電によってオゾンが生成される構成のものとしてあり、オゾン発生部には例えば回転電極式のものを使用する。
【0052】
オゾン発生装置59のオゾン出口に一端が接続されたオゾン送り管65の他端は前記気液混合器63に接続されていて、この気液混合器63にて第3貯留槽58からの3次処理水とオゾンが混合されるようになっており、気液混合器には例えばスタティックミキサを使用する。
【0053】
しかして前記送水管62のオゾン反応槽60側の端部は、同オゾン反応槽内の底部中央に設けた攪拌器66上に臨むように設けられていて、この攪拌器66は基台66aの上部に鉛直軸まわりに回転可能に取り付けられた回転体66bを備えるものとしてあり、この回転体は上部が拡がる中空円錐状にして上部が開口する形状のものとしてあり、側面に多数のフラップを有し、回転体に上部から水が吹き付けられると回転体が鉛直軸まわりに回転して槽内の水を攪拌する構成となっている。
【0054】
また、オゾン反応槽60の下部に一端が接続され、攪拌用ポンプP10を途中に備える送水管67の他端がオゾン反応槽内の水面よりも上部に臨んでおり、上記攪拌用ポンプP10の駆動により槽内下部の水が槽内上部に汲み上げられて、前記攪拌器とともに槽内の水を攪拌してオゾンと処理水とが十分に接触できるようになっている。
【0055】
なお、上記オゾン反応槽60、攪拌器66、送水管67および攪拌用ポンプP10は、いずれもオゾンの強力な酸化力に対する耐蝕性を有するものを使用する。
【0056】
上記オゾン反応槽60に一端が接続されたオーバーフロー管68の他端は点検槽61内に臨んでおり、第3貯留槽58からオゾン反応槽60に供給された処理水とほぼ同量の処理水が4次処理水として点検槽61に送られる。
【0057】
上記点検槽61は、4次処理水の水質が放流可能なものであるか否かを定期的に点検するために設けられたものであり、また、オゾン反応槽において水中に混入されたオゾンがそのまま放流されないよう、点検槽内に一旦貯留することによって残留オゾンがこの点検槽内で自然分解できるようにしてあり、点検槽内の4次処理水はオーバーフロー管よりなる放流管69によって河川等の公共水域に排出される。
【0058】
なお、この点検槽61と第1貯留槽6との間に、途中にポンプを備える戻し管を設け、装置の不具合によって浄化が十分に行なわれない場合には上記ポンプを駆動せしめて点検槽内の4次処理水を第1貯留槽に戻し、浄化処理をやり直すことができるようにする場合もある。
【0059】
次ぎに、上述のように構成した本発明の装置の作用を、養豚施設のし尿を原水とし、1日に5m3の原水を浄化する場合の具体例に基づいて説明する。
【0060】
まず、1次処理部1における沈砂槽5、第1貯留槽6および1次処理槽7の容量をいずれも例えば4m3とし、沈砂槽5内の送水ポンプP1および第1貯留槽6内の送水ポンプP2a、P2bにいずれも送水能力が100リットル/分程度のものを使用する。
【0061】
各送水ポンプP1、P2aおよびP2bは、いずれも槽内の水位が所定の上限値になると一定時間あるいは水位が所定の下限値になるまで駆動されるように構成してあり、沈砂槽5内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の原水は送水ポンプP1の駆動によって第1貯留槽6に送られ、また第1貯留槽6内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の原水は2台の送水ポンプP2a、2bのうちのいずれか一方の駆動によって2基の1次処理槽7、7のうちのいずれか一方に供給される。なお、上記2台の送水ポンプP2a、P2bの駆動は1日交代で行なわれるものとしてあり、具体的な駆動制御については後述する。
【0062】
しかして、1次処理槽7に送られた原水は散水管20によって攪拌室16内の木質細片14に散布され、木質細片層を通過して透水板22の孔を透過し、ドレンパン21から送水管23a、23を経て2次処理部に送られる。なお、原水中の有機物は、木質細片を流過する際にその大部分が木質細片に付着して除去される。
【0063】
1次処理槽7内においては、原水が貯留されることなく濾過されて透水板22の孔から送り出されるので、木質細片14の水分量は木質細片の保水量だけになって有機物の発酵に好適な65%前後に維持され、しかも過剰な水分がないので、温度は微生物の発酵による発熱と、必要に応じては攪拌室まわりのヒータ24の加熱によって有機物の発酵に好適な40〜70℃に保たれ、木質細片に付着した有機物は、木質細片に担持されている微生物の活発な高温・好気性発酵によって炭酸ガス、アンモニア、水及び無機塩等にまで分解、消化される。
【0064】
前述したように、2台の送水ポンプP2a、P2bの駆動が1日交代で行なわれ、したがって2基の1次処理槽7、7は一方の1次処理槽へ原水が供給される給水日であれば他方の1次処理槽は給水休止日となり、この給水休止日の間に所定の時間おきに攪拌装置15による木質細片の攪拌が行なわれ、この攪拌により木質細片がほぐされて有機物が木質細片全体に均一に分散されるとともに微生物に十分な空気が供給されて微生物の活発な高温・好気性発酵が行なわれ、1次処理槽の容量が小であっても十分な有機物の分解、消化が行なわれる。
【0065】
しかして、上述した1次処理部1における送水ポンプおよび1次処理槽の駆動制御の具体例について図8に示す動作チャートに基づいて説明する。
沈砂槽5においては、槽内の水位が上限値に達したら送水ポンプP1が駆動され、例えば1分当たり80リットルの送水をタイマ制御により2.5分間行なって200リットルの原水を第1貯留槽6に送る。
【0066】
第1貯留槽6内の水位が上限値に達すると、まず、給水日に当たっている一方の1次処理槽7内の攪拌装置が所定時間、例えば2分間駆動され、攪拌装置の停止後に2台の送水ポンプP2a、P2bのうちのいずれか一方が駆動され、例えば1分当たり80リットルの送水をタイマ制御により5分間行なって400リットルの原水を一方の1次処理槽7に送り、給水休止日に当たる他方の1次処理槽には送水を行なわない。
【0067】
上述のように、1次処理槽7への給水前に攪拌装置15を所定時間駆動させると、給水前に予め木質細片がほぐされて木質細片と原水との接触が十分に行なわれ、より確実に原水の濾過が行なわれる。
【0068】
また、給水休止日に当たる他方の1次処理槽においては、第1貯留槽6内の水位とは関係なく攪拌装置15が所定時間間隔で駆動と停止が繰り返され、例えば20分間の連続攪拌の後、40分間攪拌を停止するという1時間のサイクルが24時間繰り返される。
【0069】
なお、給水休止側の1次処理槽において攪拌装置15の運転と停止を繰り返すのは、運転を24時間連続して行なうよりも駆動動力が少なくて済むというランニングコスト上のメリットだけではなく、攪拌の停止時間を設けることにより、過剰な攪拌によって木質細片が潰れたり分断したりして保水力が低下するのを防止し、保水力の低下によって木質細片が分解あるいは堆肥化されないようにすることができるというメリットもあるからである。
【0070】
1次処理部1において有機物の分解、消化が行なわれた後の1次処理水は、送水管23によって2次処理部2の第1受水槽28に送られる。
【0071】
まず、2次処理部2における第1受水槽28の容量は例えば2m3とし、曝気槽29、沈殿槽30および第2貯留槽31の容量をいずれも例えば4m3とし、2次処理槽32の容量は例えば16m3とする。
また、第1受水槽28内の送水ポンプP3および第2貯留槽31内の送水ポンプP4にいずれも送水能力が100リットル/分程度のものを使用する。
【0072】
各送水ポンプP3およびP4は、いずれも槽内の水位が所定の上限値になると一定時間あるいは水位が所定の下限値になるまで駆動されるように構成してあり、第1受水槽28内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の1次処理水は送水ポンプP3の駆動によって曝気槽29に送られ、同曝気槽において水中の好気性微生物により1次処理水中の有機物が分解され、同曝気槽からの水はオーバーフロー管35により沈殿槽30に送られ、この沈殿槽30で比重の大なる汚泥が除去され、オーバーフロー管36を経て第2貯留槽31に送られる。
【0073】
第2貯留槽内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の水は送水ポンプP4の駆動によって2次処理槽32に供給される。
【0074】
なお、上記送水ポンプP3およびP4はそれぞれ第1受水槽28、第2貯留槽31内の水位が上限値に達すると、例えば1分当たり80リットルの送水をタイマ制御により5分間行なって400リットルの水をそれぞれ曝気槽29、2次処理槽32に送る。
また、前記オーバーフロー管35、36は曝気槽と沈殿槽の水位差が例えば50〜80mm程度となるように設ける。
【0075】
しかして、2次処理槽32に送られた原水は散水管38によって2次処理槽内の木質細片14に均一に散布され、木質細片層を通過して透水板39の孔を透過し、送水管42を経て3次処理部に送られる。なお、1次処理水中に残っている有機物は1次処理槽内と同様に木質細片層を通過する際にその大部分が木質細片に付着して除去される。
【0076】
2次処理槽32内においては、1次処理槽内と同様に1次処理水が貯留されることなく濾過されて透水板39の孔から送り出されるので、木質細片14の水分量は木質細片の保水量だけになって有機物の発酵に好適な65%前後に維持され、しかも過剰な水分がないので、温度は微生物の発酵による発熱と、必要に応じてはヒータ32bの加熱によって有機物の発酵に好適な40〜70℃に保たれ、木質細片に付着した有機物は、木質細片に担持されている微生物の活発な高温・好気性発酵によって炭酸ガス、アンモニア、水及び無機塩等にまで分解、消化される。
【0077】
また、2次処理槽32内にブロアBL3からの空気が常時供給されて微生物に十分な空気が与えられ、また攪拌装置40が所定の時間間隔で駆動されて木質細片がほぐされ、この攪拌によっても微生物に十分な空気が供給される。
【0078】
2次処理部2において有機物の分解、消化が行なわれた後の2次処理水は、送水管42によって3次処理部3の第2受水槽45に送られる。
【0079】
まず、3次処理部3における第2受水槽45の容量は例えば2m3とし、嫌気処理槽46、47および好気処理槽48、49の容量をいずれも例えば4m3とし、また、第2受水槽45内の送水ポンプP6と、戻し管50の送水ポンプP7はそれぞれ送水能力が100リットル/分、500リットル/分程度のものを使用する。
【0080】
第2受水槽45内の送水ポンプP6は、槽内の水位が所定の上限値になると一定時間あるいは水位が所定の下限値になるまで駆動されるように構成してあり、第2受水槽45内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の2次処理水は送水ポンプP6の駆動によって第1嫌気処理槽46に送られて、オーバーフロー管54a、54b、54cにより第2嫌気処理槽47、第1好気処理槽48、第2好気処理槽49に送られ、同第2好気処理槽内の処理水のうちの殆どは常時駆動される送水ポンプP7によって還流管50を経て第1嫌気処理槽46に戻され、これら第1嫌気処理槽から第2好気処理槽を循環し、各嫌気処理槽内の床52に棲息する嫌気性菌と、常時駆動されるブロアBL4からの空気が十分に供給されて好気処理槽内の水中で繁殖する好気性菌による分解が交互に繰り返し行なわれ、水中の窒素成分および燐成分が分解される。
【0081】
なお、第2受水槽45内の送水ポンプP6は同受水槽内の水位が上限値に達すると、例えば1分当たり80リットルの送水をタイマ制御により5分間行なって400リットルの2次処理水を第1嫌気処理槽46に送り、また還流管50の送水ポンプP7は毎分500リットルの送水を常時行なう。
【0082】
また、前記オーバーフロー管54a、54b、54cと第2好気処理槽49からのオーバーフロー管55は隣り合う各槽の水位差が例えば50〜80mm程度となるように設ける。
【0083】
3次処理部3において嫌気性菌および好気性菌による有機物の分解、消化が行なわれた後の3次処理水は、上記オーバーフロー管55によって4次処理部4の第3貯留槽58に送られる。
【0084】
まず、4次処理部4における第3貯留槽58の容量は例えば4m3とし、オゾン反応槽60の容量を例えば2.2m3とし、また、点検槽45の容量を例えば1m3とし、第3貯留槽58内の送水ポンプP9と、オゾン反応槽60の攪拌用ポンプP10はいずれも送水能力が100リットル/分程度のものを使用する。
【0085】
第3貯留槽58内の送水ポンプP9は、槽内の水位が所定の上限値になると一定時間あるいは水位が所定の下限値になるまで駆動されるように構成してあり、第3貯留槽58内の水位が上昇して上限値に達すると同槽内の3次処理水は送水ポンプP9の駆動によって送水管62により気液混合器63を経てオゾン反応槽60に送られる。
【0086】
しかして、上記気液混合器63において、3次処理水にオゾン発生装置59からのオゾンが混合され、さらにオゾン反応槽内にて3次処理水とオゾンとが槽内の攪拌器66の回転と攪拌用ポンプP10の駆動による循環とによって十分に接触させられ、3次処理水中の残留有機物および細菌がオゾンの強力な酸化力によって分解、殺菌され、しかも3次処理水の色や臭いが脱色、脱臭され、4次処理水として点検槽61に送られる。
【0087】
点検槽61においては、4次処理水中に残っているオゾンを自然分解させて河川等の公共水域に放流されたり、あるいは農業用水等の中水として田畑に散布されたりして使用される。
なお、点検槽61内の4次処理水に対しては定期的に水質の検査を行ない、処理装置が適正に機能しているか否かを確認する。
【0088】
前記第3貯留槽58内の送水ポンプP9は同槽内の水位が上限値に達すると、例えば1分当たり80リットルの送水をタイマ制御により5分間行なって400リットルの3次処理水をオゾン反応槽60に送り、またオゾン反応槽の攪拌用ポンプP10は毎分80リットルの送水を常時行なう。
【0089】
上述のように構成された本発明の処理装置により、養豚施設からのし尿を主とする原水を浄化処理して第2受水槽45内の2次処理水、第3貯留槽58内の3次処理水および点検槽61内の4次処理水(放流水)を採取し、有機物等の濃度を分析したところ、図9の分析結果表に示される結果が得られた。
【0090】
この分析結果から、1次処理部1および2次処理部2において生物化学的酸素要求量(BOD)および浮遊物質量(SS)がいずれも原水に比して格段に低減し、3次処理部3において窒素含有量が1次処理水の約6分の1、燐含有量が約3分の1に低減し、さらに4次処理部4において化学的酸素要求量(COD)が格段に低減し、かつ充分な脱色および殺菌が行なわれ、放流水たる4次処理水が、水質汚濁防止法に規定された有機物等の許容量を満たし、しかも同規定よりもさらに厳格な上乗せ基準をも十分にクリアすることが確認された。
なお、上乗せ基準としては群馬県の排水量10m3以上の特定事業所に対する基準を例示した。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、1次処理部と2次処理部において微生物の高温・好気性発酵による有機物の分解、消化処理が2段階に亘って行なわれ、しかも3次処理部において嫌気処理と好気処理が繰り返し行なわれ、これら1次乃至3次処理部において殆ど有機物が分解、除去された処理水に対し、さらに4次処理部においてオゾンによる強力な酸化作用による有機物の分解処理が行なわれるので、有機性排水中の有機物濃度を格段に低レベルに低減せしめることができ、しかも脱色、脱臭および殺菌も十分に行なわれ、結果として河川や湖沼等の公共水域に放流したり、あるいは自家用の洗浄用水や農業用水等に中水として再利用することのできる良質の水とすることができる。
【0092】
また、1次処理部における1次処理槽および2次処理部における2次処理槽において微生物担体たる木質細片に付着した有機物は微生物による高温、好気性発酵により分解、消化され、堆肥や余剰汚泥を殆ど生じることなく有機性排水の浄化処理を行なうことができる。
【0093】
さらに、1次処理部においては2基の1次処理槽への有機性排水の供給が1日交代で行なわれるので、給水が停止されている側の1次処理槽では槽内の水分量および温度が有機性排水の供給による変動の影響を受けず、微生物の高温・好気性発酵に好適な水分量、温度に維持され、安定した環境下で微生物による活発な有機物を分解、消化が行なわれる。
【0094】
また、4次処理部でのオゾンによる浄化処理では、1次乃至3次処理部において既に生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)および浮遊物質量(SS)を低減させてあるので、オゾン発生装置は小型のもので事が足り、装置コストおよびランニングコストを抑えることができる。
【0095】
したがって、小規模の処理施設でも十分な処理能力を得ることができ、各処理部における種々の処理槽をいずれも小型化することができて装置コストの低減を期すことができ、しかも各処理槽の小型化に伴って処理槽内の攪拌装置やヒータの動力も低減せしめることができ、ランニングコストを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の実施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】1次処理部の具体的構成を示す図。
【図3】1次処理槽の縦断正面図。
【図4】1次処理槽の縦断側面図。
【図5】2次処理部の具体的構成を示す図。
【図6】3次処理部の具体的構成を示す図。
【図7】4次処理部の具体的構成を示す図。
【図8】1次処理部における各構成の動作フロー図。
【図9】本発明の装置による浄化作用の分析結果を示す表。
【符号の説明】
1 1次処理部 2 2次処理部
3 3次処理部 4 4次処理部
5 沈砂槽 6 第1貯留槽
7 1次処理槽 8 原水管
9 ストレーナ 10 送水管
11 送気管 12 送水管
13 ケーシング 14 木質細片
15 攪拌装置 16 攪拌室
17 モータ室 18 回転軸
19 プーリ機構 20 散水管
21 ドレンパン 22 透水板
23 送水管 24 ヒータ
25 メンテナンスホール 26 給気口
27 排気口 28 第1受水槽
29 曝気槽 30 沈殿槽
31 第2貯留槽 32 2次処理槽
33 送水管 34 送気管
35 オーバーフロー管 36 オーバーフロー管
37 送水管 38 散水管
39 透水板 40 攪拌装置
41 送気管 42 送水管
43 第1ドレン槽 44 戻し管
45 第2受水槽 46 第1嫌気処理槽
47 第2嫌気処理槽 48 第1好気処理槽
49 第2好気処理槽 50 還流管
51 送水管 52 床
53 送気管
54a、54b、54c、55 オーバーフロー管
56 第2ドレン槽 57 戻し管
58 第3貯留槽 59 オゾン発生装置
60 オゾン反応槽 61 点検槽
62 送水管 63 気液混合器
64 コンプレッサ 65 オゾン送り管
66 攪拌器 67 送水管
68 オーバーフロー管 69 放流管
P1〜P9 送水ポンプ P10 攪拌用ポンプ
BL1〜BL4 ブロア

Claims (2)

  1. (a) 処理前の有機性排水たる原水を貯留する第1貯留槽と、攪拌装置を備える槽内に微生物担体たる木質細片が収容され、同第1貯留槽内に設けられた送水ポンプの駆動により原水が上記木質細片に散布される1次処理槽を備え、この1次処理槽内の木質細片層を通過した原水が1次処理水として送り出される1次処理部
    (b) 上記1次処理水を貯留する第1受水槽と、攪拌装置を備える槽内に微生物担体たる木質細片が収容され、第1受水槽からの1次処理水が上記木質細片に散布される2次処理槽と、同2次処理槽内に空気を常時供給するブロアを備え、2次処理槽内の木質細片層を通過した1次処理水が2次処理水として送り出される2次処理部
    (c) 上記2次処理水を貯留する第2受水槽を備え、また、オーバーフロー管にて直列に接続された嫌気処理槽と好気処理槽を備え、嫌気処理槽と好気処理槽とを流過した処理水のうちの一定量がこれら嫌気処理槽と好気処理槽との間に上記オーバーフロー管とは別に設けた還流管の送水ポンプの駆動により、嫌気処理槽と好気処理槽の間を繰り返し循環させられ、前記第2受水槽から同槽内の送水ポンプの駆動により嫌気処理槽と好気処理槽に2次処理水が供給されてオーバーフローした処理水が3次処理水として送り出される3次処理部
    (d) 上記3次処理水を貯留する第3貯留槽と、同第3貯留槽内の送水ポンプの駆動により送水管を介して3次処理水が供給されるオゾン反応槽を備え、上記送水管の途中に、オゾン発生装置からのオゾンが供給され、このオゾンと送水管内の3次処理水とを混合せしめる気液混合器とを備え、オゾン反応槽内にてオゾンと十分に接触して有機物の分解および脱色、脱臭が十分に行なわれた3次処理水が放流可能な4次処理水として送り出される4次処理部
    上記(a)〜(d)の1次乃至4次処理部をこの順に備える高濃度有機性排水の浄化処理装置。
  2. 前記1次処理部は、複数基の1次処理槽を並列に備え、前記第1貯留槽からの原水が所定日数のサイクルでいずれかの1次処理槽に順次供給され、原水が供給されない1次処理槽においては、所定の間隔で前記攪拌装置による木質細片の攪拌が行なわれるようにした請求項1に記載の高濃度有機性排水の浄化処理装置。
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