JP3600839B2 - 木質複合板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材用または家具用部材として用いられる木質複合板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より建材用、家具用部材として用いられる木質板としては、強度性能、寸法安定性に優れた合板が広く用いられてきた。しかし、近年の優良大径木の減少など資源上の問題や小径間伐木や廃材の利用など環境上の問題から、木質板は低質な資源を有効に活用できるOSB、パーティクルボード、繊維板などへ転換されている。
【0003】
特に、構造用途としてはOSBの利用が拡大している。しかし、OSBは、コスト的な問題から我が国では生産されておらず、また輸入品にも寸法安定性(吸水厚さ膨張率)に問題があった。そこで、OSBをより安価に生産するために、表裏層に原木等からの木材薄片、内層に廃材など安価な木材小片を用いた木質複合板の検討が行われてきた。
【0004】
そして、内層に木材小片を用いたための強度性能の不足や、表裏層に木材薄片を用いたための吸水厚さ膨張率の増大に対して改善が図られてきた(第47回日本木材学会大会研究発表要旨集277頁、木材学会誌Vol.45,No.6,471−478頁、木材学会誌Vol.46,No.6,581−586頁)。さらに、接着剤添加率の低減と製品の軽量化が検討されてきた(第50回日本木材学会大会研究発表要旨集271頁)。
【0005】
しかし、製品サイズが大きい場合、熱圧時に内部水蒸気が抜けにくいために生じるパンクの問題や、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力の影響が検討されていないなどの問題があった。また、接着剤添加率の低減と製品の軽量化を目的としているため、寸法安定性や強度性能の向上が検討されていないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明における課題は、合板やOSBに代わり、我が国の原料事情に適した、表裏層に原木等からの木材薄片、内層に廃材からの安価な木材小片を用いる木質複合板について、パンクの問題や熱圧時の最大圧力の影響を検討し、その寸法安定性や強度性能を飛躍的に改善することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決する手段は、表裏層に木材薄片、内層に木材小片を用いる木質複合板において、フォーミング後の表裏層の含水率、熱圧温度、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力の3条件を制御して熱圧成形することを特徴とする寸法安定性と強度性能に優れた木質複合板の製造方法による。
【0008】
【作用】
従来、OSBのように全層に木材薄片を用いる場合、熱圧時に金網状のコール板を用いずにパンクを生じさせないためには、フォーミング後の全層の含水率を7%および熱圧温度を150℃以下にする必要があった。しかし、本発明により開発された木質複合板の製造方法は、内層に熱圧時の内部水蒸気が放出されやすい木材小片を用いることにより、フォーミング後の表裏層の含水率を10〜14%、熱圧温度を160℃以上に高めることが可能となる。
【0009】
木質板の厚さ方向の密度分布は、強度性能の面からは表裏層が高密度であることが望ましい。また、吸水厚さ膨張率の面からは、熱圧時のフォーミングマットに圧力が発生した時点から最大圧力到達を経て1.0MPaまで緩和される時間(有効加圧時間)が短いほうが望ましいことが知られている。
【0010】フォーミング後の表裏層の含水率を10〜12%、熱圧温度を160〜240℃とし、フォーミングマットに発生する最大圧力を3.5〜6.0MPaに制御して熱圧成形するという3条件がそろった場合、最も高い表裏層密度が形成され、かつ、熱圧時の有効加圧時間が最も短くなる。
【0011】
高い表裏層密度が形成される結果、内層に木材小片を用いる場合でも、強度性能に優れた木質複合板が得られる。さらに、熱圧時の有効加圧時間が短縮される結果、吸水厚さ膨張率が抑制されるため、寸法安定性にも優れた木質複合板が得られるという格別の作用を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の木質複合板の製造方法を詳細に説明する。表裏層に用いる木材薄片の寸法の平均値は、長さ20〜300mm、幅5〜100mm、厚さ0.2〜0.8mmが適当である。長さが20mmより短いと、板の強度性能が不十分となり、逆に長さが300mmより長いと、製造工程上、取り扱いが難くなる。また、厚さが0.2mmより薄いと製造工程上、取り扱いが難しくなり、逆に0.8mmより厚いと板の寸法安定性や強度性能が不十分となる。
【0013】
内層には木材小片を用いる。本発明における木材小片とは、主にパーティクルボードに使われている木材小片を指すが、表裏層に用いた木材薄片のダストを含む場合もある。層構成は重量比で表層:内層:裏層=1:2:1〜1:5:1程度である。内層の割合が1:2:1より小さいと、安価な木材小片の割合が減少し、内層の割合が1:5:1より大きくなると、表裏層に内層の木材小片が露出するなどの問題が生じる。
【0014】
製品の気乾密度は0.40〜0.80g/cm3が好ましい。気乾密度が0.40g/cm3より低いと十分な強度性能が得られず、また、0.80g/cm3より高いと、その重さゆえに取り扱い上不都合を生じる。
【0015】
接着剤は、メラミン・ユリア共縮合樹脂、イソシアネート樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂など通常のあらゆる接着剤を使用することができる。
【0016】
フォーミングは、異方性の小さな材料が要求される場合、表裏内層ともに無配向が好ましい。一方、長さ方向の強度性能が要求される材料の場合、表裏層の木材薄片を長さ方向に配向させることが好ましい。
【0017】フォーミング後の表裏層の含水率は10〜12%、好ましくは10〜11%、内層の含水率は熱圧時間や製品の表裏層密度との関係から10%以下が適当である。表裏層の含水率が10%より低いと、熱圧時の有効加圧時間が長くなり、吸水厚さ膨張率が高くなる、製品の表裏層密度が高くならず十分な強度性能が得られないなどの問題を生じる。一方、表裏層の含水率が15%以上であると、熱圧時の過程で内部水蒸気が放出されずにパンクを生じるなどの問題を生じる。また、表裏層の含水率が12%以上であると熱圧時間が長くなる傾向がある。
【0018】
熱圧温度は160℃〜240℃、好ましくは200℃とする。熱圧温度が160℃より低い場合、熱圧時間が長くなるため生産効率が低下することや、製品の表裏層密度が高くならないため十分な強度性能が得られないなどの問題を生じる。一方、240℃より高い場合には、製品表面が熱劣化により脆弱化し、強度性能が低下するなどの問題を生じる。
【0019】
熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力は3.5〜6.0MPa、好ましくは5.5MPa程度である。フォーミングマットに発生する最大圧力が3.5MPaより低い場合には、熱圧時の有効加圧時間が長くなる、製品の表裏層密度が高くならないなどの問題を生じる。一方、フォーミングマットに発生する最大圧力が6.0MPaより高い場合にも、製品の表裏層密度が高まらないなどの問題を生じる。
【0020】
【実施例1】
表裏層用に、長さの平均値が60mm、幅の平均値が24mm、厚さの平均値が0.5mmの木材薄片、内層用にナイフリングフレーカーで切削された4.3mmふるい下かつ2.2mmふるい上の木材小片を作成した。これら木材薄片および木材小片にメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤を表裏内層ともに添加率(全乾木質重量に対する接着剤の固形分重量比)10%、エマルジョンタイプの撥水剤を表裏内層ともに添加率0.5%、フォーミング後の含水率を所定の値に調整するための添加水を混合した接着剤溶液を添加した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成は重量比で表層:芯層:裏層=1:4:1とし、製品の気乾密度0.65g/cm3となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は14%、内層の含水率は7%とした。熱圧温度170℃、熱圧時間6分で、厚さ12mm、長さ900mm、幅900mmの試験体を熱圧成形した結果、パンクを生じなかった。
【0021】
【比較例1】
実施例1と同じ表裏層用木材薄片と内層用木材小片に実施例1と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。実施例1と同様に配向は行わず、実施例1と同じ層構成、製品の気乾密度となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は15%、内層の含水率は7%とした。熱圧温度170℃、熱圧時間6分で実施例1と同一寸法の試験体を熱圧成形した結果、パンクを生じた。
【0022】
【比較例2】
表裏層、内層ともに実施例1と同じ木材薄片を用い、実施例1と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。実施例1と同様に配向は行わず、実施例1と同じ層構成、製品の気乾密度となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は7%、内層の含水率は7%とした。熱圧温度150℃、熱圧時間6分で実施例1と同一寸法の試験体を熱圧成形した結果、パンクを生じなかった。
【0023】
【比較例3】
表裏層、内層ともに実施例1と同じ木材薄片を用い、実施例1と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。実施例1と同様に配向は行わず、実施例1と同じ層構成、製品の気乾密度となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は7%、内層の含水率は7%とした。熱圧温度160℃、熱圧時間6分で実施例1と同一寸法の試験体を熱圧成形した結果、パンクを生じた。
【0024】
これらの結果から明らかなように、本発明による木質複合板の製造方法は、内層に木材小片を用いることにより、表裏層含水率を上限で14%、プレス温度を160℃以上にできる。
【0025】
【実施例2】
実施例1と同様の表裏層用木材薄片と内層用木材小片を作製した。これら木材薄片と木材小片にメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤を表裏内層とも添加率10%、エマルジョンタイプの撥水剤を表裏内層ともに添加率0.5%、フォーミング後の含水率を所定の値に調整するための添加水を混合した接着剤溶液を添加した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成は重量比で表層:芯層:裏層=1:4:1とし、製品の気乾密度0.65g/cm3、製品寸法が厚さ12mm、長さ300mm、幅350mmとなるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は9%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力4.2MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、JIS A 5908に従って、気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表1に示す。
【0026】
【比較例4】
実施例2と同じ木材薄片と木材小片に実施例2と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成、製品密度、製品寸法ともに実施例2と同じとした。フォーミング後の表裏層の含水率は8%、内層の含水率は9%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力3.4MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例2と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表1に示す。
【0027】
【比較例5】
実施例2と同じ木材薄片と木材小片に実施例2と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成、製品密度、製品寸法ともに実施例2と同じとした。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は9%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力3.1MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例2と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表1に示す。
【0028】
【比較例6】
実施例2と同じ木材薄片と木材小片に実施例2と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるように添加水の量は調整した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成、製品密度、製品寸法ともに実施例2と同じとした。フォーミング後の表裏層の含水率は8%、内層の含水率は9%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力4.2MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例2と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
表1から明らかなように、本発明により製造された実施例2の木質複合板は、比較例4,5,6の木質複合板と比較して強度性能と寸法安定性が顕著に向上している。
【0031】
【実施例3】
表裏層用に、長さの平均値が60mm、幅の平均値が23mm、厚さの平均値が0.3mmの木材薄片、内層用に実施例1と同様の木材小片を作成した。これら木材薄片および木材小片にイソシアネート樹脂接着剤を表裏層に添加率8%、内層に添加率5%、エマルジョンタイプの撥水剤を表裏内層ともに添加率0.5%、フォーミング後の含水率を所定の値に調整するための添加水を混合した接着剤溶液を添加した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成は重量比で表層:芯層:裏層=1:4:1とし、製品の気乾密度0.65g/cm3、製品寸法が厚さ12mm、長さ900mm、幅900mmとなるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は11%、内層の含水率は7%とし、熱圧温度170℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力4.6MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、JIS A 5908に従って、気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表2に示す。
【0032】
【実施例4】
実施例3と同じ表裏層用木材薄片と内層用木材小片に実施例3と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるよう添加水の量は調整した。実施例3と同様に配向は行わず、実施例3と同じ層構成、製品の気乾密度、製品寸法となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は7%とし、熱圧温度170℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力4.6MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例3と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表2に示す。
【0033】
【実施例5】
実施例3と同じ表裏層用木材薄片と内層用木材小片に実施例3と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。ただし、フォーミング後の含水率が所定の値となるよう添加水の量は調整した。実施例3と同様に配向は行わず、実施例3と同じ層構成、製品の気乾密度、製品寸法となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は14%、内層の含水率は7%とし、熱圧温度170℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力5.0MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例3と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
表2から明らかなように、本発明による木質複合板の製造方法は、フォーミング後の表裏層含水率が11〜14%いずれの場合も、強度性能と寸法安定性に優れている。
【0036】
【実施例6】
実施例1と同様の表裏層用木材薄片と内層用木材小片を作成した。これら木材薄片および木材小片にメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤を表裏内層ともに添加率5%、エマルジョンタイプの撥水剤を表裏内層ともに添加率0.5%、フォーミング後の含水率を所定の値に調整するための添加水を混合した接着剤溶液を添加した。表裏内層ともに配向は行わず、層構成は重量比で表層:芯層:裏層=1:4:1とし、製品の気乾密度0.58g/cm3、製品寸法が厚さ12mm、長さ300mm、幅350mmとなるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は8%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力4.8MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、JIS A 5908に従って、気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表3に示す。
【0037】
【実施例7】
実施例6と同じ表裏層用木材薄片と内層用木材小片に実施例6と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。実施例6と同様に配向は行わず、実施例6と同じ層構成、製品の気乾密度、製品寸法となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は7%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力5.4MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例6と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表3に示す。
【0038】
【比較例7】
実施例6と同じ表裏層用木材薄片と内層用木材小片に実施例6と同じ接着剤溶液を同じ添加率で添加した。実施例6と同様に配向は行わず、実施例6と同じ層構成、製品の気乾密度、製品寸法となるようにフォーミングを行った。フォーミング後の表裏層の含水率は12%、内層の含水率は8%とした。熱圧温度200℃、熱圧時間6分、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力6.7MPaで熱圧成形した。得られた木質複合板について、実施例6と同様の気乾密度、はく離強さ、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率を測定した。その結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
表3から明らかなように、本発明により製造された実施例6,7の木質複合板は、比較例7の木質複合板と比較して寸法安定性と強度性能が向上している。
【0041】
【発明の効果】
本発明の製造方法により得られた木質複合板は、従来の優良大径木を原料とする合板や海外生産されているOSBに代わり、国内の小径間伐木や廃材など低質な原料を有効利用できる安価で環境にやさしい材料としての普及が期待できる。また、原料は低質であるが、合板に代わる木質板として従来問題とされていた寸法安定性や強度性能が大きく改善されているため、建材用または家具用部材として広く用いられることが期待できる。
Claims (1)
- 表裏層に木材薄片、内層に木材小片を用いた木質複合板において、フォーミング後の表裏層の含水率を10〜12%に調整し、熱圧温度160〜240℃で、熱圧時のフォーミングマットに発生する最大圧力を3.5〜6.0MPaに制御して熱圧成形することにより、熱圧時のフォーミングマットに圧力が発生した時点から最大圧力到達を経て1.0MPaまで緩和される時間が短縮され、かつ、高い厚さ方向の表裏層密度が形成されることを特徴とした寸法安定性と強度性能に優れた木質複合板の製造方法。
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