JP3600555B2 - 動画像編集装置及び動画像編集方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にはディジタル動画像データを編集するための動画像編集装置に関し、特に動画像編集用画面の表示方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディジタルビデオカメラの普及や、ディジタル放送の推進化等により、放送局以外に、一般ユーザを対象として、ディジタル映像である動画像を編集するための動画像編集装置が注目されている。この動画像編集装置は、一般的には動画像データを入出力するためのインターフェースを有するパーソナルコンピュータやディジタルビデオカメラなどのハードウエアおよび編集用ソフトウェアから構成されている。
【0003】
ここで、動画像は、フレームと呼ばれる1枚毎の静止画像が所定のフレームレート(fps:frame per second)で連続的に表示されることにより表現される。従って、動画像データとは、多数のフレームから構成されている。フレームレートとは、通常では1秒間の単位時間に連続的に表示されるフレーム枚数を意味する。例えばテレビジョン放送では、1秒間に30フレーム(コマ)を連続的に表示するフレームレート(30fps)により、映像が画面上に表示される。
【0004】
ところで、動画像編集装置は、動画像の編集処理としてフレーム単位の削除、交換、追加等の編集操作を実現するために、動画像を構成する各フレームをディスプレイ(モニタ)の画面上に表示できる機能を備えている。この場合、編集操作上の観点から、各フレームの表示方法には各種の工夫が要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の動画像編集装置には、動画像に含まれる各フレームの画像を縮小表示する機能を有するものが提案されている(例えば特開平10−285532号公報を参照)。また、モニタの画面上に、水平方向のM個と、垂直方向のN個からなる各フレームを圧縮して表示する装置が提案されている(例えば特開平8−23520号公報を参照)。
【0006】
しかしながら、画面上に各フレームの縮小画像を一列に表示するだけでは、ユーザの編集操作性を向上できるとは限らない。また、後者の装置のように、画面上の水平及び垂直方向に各フレームを配列して表示すれば、前者の装置と比較すれば、編集操作性の向上を図ることが可能である。しかし、動画像は、フレームレート(単位時間当たりのフレーム枚数)に基づいた表示単位時間の概念が重要である。従って、動画像編集操作では、フレームレートに基づいた表示単位時間を認識できるフレーム表示を実現する必要がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、フレームレートに基づいた表示単位時間を意識した動画像の編集操作を可能にして、結果として編集操作性を向上できる動画像編集装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、動画像に含まれる各フレームをフレームレートに基づいてマトリクス構成で表示し、表示単位時間を認識した編集用表示機能を有する動画像編集装置に関するものである。
【0009】
具体的には、本発明の動画像編集装置は、単位時間に表示可能な複数のフレームから構成される動画像データを入力する入力手段と、動画像データを画面上に各フレーム毎に表示する表示手段と、入力手段により入力された動画像データのフレームレート及び表示単位時間に基づいて、画面上に表示する縦及び横方向のフレーム数を決定し、当該フレーム数に従ったマトリクス構成の各フレームを表示するように表示手段を制御する編集制御手段とを備えたものである。
【0010】
このような構成の動画像編集装置であれば、フレームレートに基づいて表示単位時間を意識した各フレーム構成を画面上で容易に認識することができる。この場合、画面上に表示されるフレーム画像は、通常の画像サイズ、縮小画像、または拡大画像のいずれでもよい。要するに、フレームレート(単位時間当たりのフレーム枚数)に基づいた表示単位時間の概念を有する動画像を認識できるようにフレーム表示することで、任意の表示単位時間内でのフレームの編集操作(削除,交換,追加など)を実現することができる。また、フレームレートを変更した場合のフレーム表示を実現できるため、当該フレームレートの変更に応じた動画像の再生状態を画面上で容易に推測できる効果もある。換言すれば、一般ユーザには、編集処理後の動画像の再生状態(再生時間など)を直感的に認識できる効果がある。更に、マトリクス構成の各フレームを同一画面上に表示するため、表示単位時間での任意のフレーム集合の編集が容易である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
(動画像編集装置の構成)
図1は、本実施形態に関係する動画像編集装置の要部を示すブロック図である。
【0013】
同装置は、図1に示すように、制御・編集部10と、入力操作部11と、表示部12と、記憶部13と、入出力インターフェース14とを有する。制御・編集部10は、パーソナルコンピュータやディジタルビデオカメラに内蔵されているCPU及びそのソフトウェアに相当する構成要素である。入力操作部11は、動画像編集操作に必要な各種の入力を行なうための要素であり、具体的にはキーボード、マウスなどに相当する。
【0014】
表示部12は、例えば液晶表示器(LCD)やCRTディスプレイなどの表示画面(以下単に画面と表記する場合がある)を有し、同実施形態に関する動画像編集用画面(フレーム表示)を表示する。記憶部13は、動画像データ(ディジタル映像データ)を蓄積・保存するための記憶装置である。具体的には、記憶部13は、メモリカード、ハードディスクドライブ(HDD)、ディジタルビデオテープ(DVテープ)のドライブなどである。なお、同実施形態では、同一の記憶部13において、編集前の原画像である動画像データ130及び編集後に出力された動画像データ131をそれぞれ蓄積・保存する構成を想定する。当然ながら、両者のデータ130,131を、異なる種類の記憶部13に蓄積・保存する構成でもよい。入出力インターフェース14は、記憶部13から制御・編集部10への動画像データ130の入力、及び制御・編集部10から記憶部13への動画像データ131の出力を行なうためのインターフェースである。
【0015】
なお、制御・編集部10は、後述するように、特にMPEG (Moving Pictures Experts Group)規格により動画圧縮処理を実行する動画圧縮部(回路及びソフトウェアを含む要素)100を有する(図9を参照)。
【0016】
(動画像編集処理)
以下図1と共に、図2のフローチャート、及び図3から図8を参照して、同実施形態に関する動画像編集処理を説明する。
【0017】
ここで、同実施形態では、動画像の編集操作とは、動画像に含まれるフレーム自体の削除、追加、フレーム間の交換、フレーム内の画像の変更、及び表示された複数のフレームのグループ化等の操作を含む。
【0018】
まず、記憶部13には、編集前の原画像である動画像データ130が保存されている場合を想定する。この動画像データ130は、例えばディジタルビデオカメラにより撮影された動画像や、テレビ受信機により受信されたディジタル映像データに相当するものである。
【0019】
制御・編集部10は、動画像データ130から編集対象の開始フレームが入力操作部11から設定されているか否かを判定する(ステップS1)。ここで、制御・編集部10は、各フレームをフレーム番号(変数FNで表記する)で管理する。ユーザにより開始フレームが入力操作部11から設定されている場合には、制御・編集部10は、ユーザの設定したフレーム番号(任意番号NU)を変数FNに設定する(ステップS1のYES,S3)。一方、ユーザの設定が無い場合には、制御・編集部10は、初期フレーム番号(1又は01)を変数FNに設定する(ステップS1のNO,S2)。
【0020】
次に、制御・編集部10は、表示単位時間(変数IT)が入力操作部11から設定されているか否かを判定する(ステップS4)。ここで、動画像データ130は、所定のフレームレート(ここでは10fpsとする)が設定されている場合を想定する(図3を参照)。ユーザにより表示単位時間が入力操作部11から設定されている場合には、制御・編集部10は、ユーザの設定した表示単位時間(任意時間TU秒)を変数ITに設定する(ステップS4のYES,S6)。一方、ユーザの設定が無い場合には、制御・編集部10は、1秒を示す値(1)を変数ITに設定する(ステップS4のNO,S5)。
【0021】
さらに、制御・編集部10は、表示部12の画面上でフレーム画像を表示する場合の表示位置の初期化を行なう(ステップS7)。ここでは、図3に示すように、表示部12の画面上には、現在の編集対象である動画像データ130に関する情報を表示する表示エリア300、及び動画像データ130に含まれる各フレームを表示するフレーム表示エリア301が設定される。フレーム表示エリア301には、後述するように、マトリクス構成の各フレーム(静止画像、Frame01…Frame60で示す)302が表示される。制御・編集部10は、フレーム表示エリア301の横方向の座標を変数Xで、縦方向の座標を変数Yで管理し、左上を基準座標(表示開始フレームの基準位置、X=0,Y=0)とする。なお、図3は、フレームレートが10fps(1秒間に10枚のフレーム)の動画像を編集する場合の編集用画面である。また、表示単位時間(IT)を1秒と設定し、開始フレームを最初のフレーム(FN=1)とした場合の具体的な表示画面である。
【0022】
以上のような準備処理の後に、制御・編集部10は、記憶部13からインターフェース14を介して動画像データ130に含まれる各フレームの入力(取り込み)を開始する(ステップS8のNO)。即ち、制御・編集部10は、変数FNに設定されたフレーム番号(ここでは01番目)からフレームを入力し、表示エリア301の座標(X,Y)の位置に表示する(ステップS9,S10)。
【0023】
具体的には、図3に示すように、指定された表示単位時間(ここではIT=1秒)に対応するフレーム数(ここでは10枚)の表示処理が終了するまで、制御・編集部10は、座標Xを更新(次の座標Xとの表示間隔HDを加算する)しながら、1列目の各フレーム(フレーム番号10)を表示する(ステップS11のNO,S12,S14)。そして、表示単位時間の表示処理が終了すると、制御・編集部10は、座標Yを更新(次の座標Yとの表示間隔VDを加算する)して、次の2列目の各フレーム(フレーム番号11から20まで)を表示する(ステップS11のYES,S13,S14)。
【0024】
以上のような表示処理を繰り返すことにより、図3に示すように、フレーム表示エリア301には、フレームレート(10fps)に基づいて、横方向には指定された表示単位時間に応じた10フレーム数毎の各フレームが表示されて、かつ縦方向には表示単位時間毎に変化する各フレームが表示される(ステップS8のYES)。制御・編集部10は、当該表示画面上において、入力操作部11からの操作指示によりフレーム単位の編集操作を実行し、編集処理後の各フレーム(動画像データ131)をインターフェース14を介して記憶部13に出力する(ステップS15,S16)。ここで、制御・編集部10は、マトリクス構成の各フレームの表示枚数を、フレームレート及び表示単位時間以外に、フレーム表示エリア301のサイズや画像表示サイズにより決定する。従って、編集対象の各フレームを1画面では表示できない場合には、ステップS7からの処理を全フレームの表示と編集処理が終了するまで繰り返す(ステップS17)。
【0025】
以上のように同実施形態の動画像編集装置によれば、ユーザは、図3に示すように、編集対象の動画像のフレームレートに基づいて、例えば1秒間の表示単位時間で表示される各フレーム列(X座標の横方向)、および縦方向(Y座標)に表示単位時間で変化する各フレーム列を、表示画面上で容易に認識することができる。これにより、フレームレート(単位時間当たりのフレーム枚数)に基づいた表示単位時間の概念を有する動画像を認識できるため、任意の表示単位時間内でのフレームの編集操作(削除,交換,追加など)を実現することができる。換言すれば、一般ユーザには、編集処理後の動画像の再生状態(再生時間など)を直感的に認識できる。
【0026】
(編集用表示画面の変形例)
図4から図8は、同実施形態の編集用表示画面の変形例を示す図である。
【0027】
図4は、フレームレートを5fpsとし、表示単位時間(IT)を1秒間として設定した場合の変形例1を示す。ここで、符号400は、前述したように、マトリクス構成において、横方向(X座標)での次のフレームまでの表示間隔(HD)を示す。また、符号401は、縦方向(Y座標)での次のフレーム列までの表示間隔(VD)を示す。本変形例1は、フレームレート(5fps)と表示単位時間(1秒間)に基づいて、1秒間に5枚のフレーム(静止画像)からなるフレーム列を表示単位時間1秒で開始フレーム(01)から表示し、縦方向に1秒間隔で変化するフレーム列を表示する場合である。
【0028】
図5は、フレームレートを3fps(1秒間に3枚のフレームからなる)とし、表示単位時間(IT)を1秒間として設定した場合の変形例2を示す。即ち、本変形例2は、フレームレート(3fps)と表示単位時間(1秒間)に基づいて、1秒間に3枚のフレーム(静止画像)からなるフレーム列を表示単位時間1秒で開始フレーム(01)から表示し、縦方向に1秒間隔で変化するフレーム列を表示する場合である。
【0029】
図6は、フレームレートを3fps(1秒間に3枚のフレームからなる)とし、表示単位時間(IT)を2秒間として設定した場合の変形例3を示す。即ち、本変形例3は、フレームレート(3fps)と表示単位時間(2秒間)に基づいて、1秒間に3枚のフレーム(静止画像)からなるフレーム列を表示単位時間2秒で開始フレーム(01)から表示し、縦方向に2秒間隔で変化するフレーム列を表示する場合である。ここで、符号600は、マトリクス構成において、横方向(X座標)での次のフレームまでの表示間隔(HD)を示す。また、符号601は、縦方向(Y座標)での次のフレーム列までの表示間隔(VD)を示す。
【0030】
要するに、本変形例3のように、ユーザが任意に表示単位時間を設定できるため、動画編集対象となるフレームマトリクス構成を任意に変更することが可能となる。
【0031】
図7は、フレームレートを6fps(1秒間に6枚のフレームからなる)とし、表示単位時間(IT)を1秒間として設定した場合の変形例4を示す。符号700は、マトリクス構成において、横方向(X座標)での次のフレームまでの表示間隔(HD)を示す。また、符号701は、縦方向(Y座標)での次のフレーム列までの表示間隔(VD)を示す。
【0032】
ここで、本変形例4は、前述の各変形例とは異なり、縦軸に表示単位時間を取り、上から下へ左から右へと時間が経過するように表示する場合である。即ち、縦方向が表示単位時間(ここでは1秒間)に表示されるフレーム列であり、横方向が表示単位時間の間隔(ここでは1秒間隔)で変化するフレーム列である。要するに、本変形例4は、動画編集対象となるフレームマトリクス構成において、縦方向と横方向のフレームの関係を逆にした場合を示す。
【0033】
図8は、フレームレートを6fps(1秒間に6枚のフレームからなる)とし、表示単位時間(IT)を1秒間として設定した場合の変形例4と同様の変形例5を示す。ここで、ユーザがフレームレート(6fps)の原画像である動画像からフレームレート(1fps)の動画像を作成する編集方法の具体例を説明する。
【0034】
ユーザによる入力操作部11からの操作指示により、図8に示すように、フレームレート(6fps)の動画像において、1秒間の中で最初に表示されるフレーム集合800が選択された場合を想定する。このフレーム集合800を、例えばフレームレート(1fps)の動画像に編集する場合には、フレーム番号(01)から、フレーム番号(07)、フレーム番号(13)、フレーム番号(19)、フレーム番号(25)、フレーム番号(31)の順番で1秒ごとに各フレームが表示される動画像データが作成される。また、フレームレート(6fps)の動画像において、1秒間の中で5番目に表示されるフレーム集合801が選択された場合を想定する。このフレーム集合801を、例えばフレームレート(1fps)の動画像に編集する場合には、フレーム番号(05)から、フレーム番号(11)、フレーム番号(17)、フレーム番号(23)、フレーム番号(29)、フレーム番号(35)の順番で1秒ごとに各フレームが表示される動画像データが作成される。
【0035】
以上のように、同実施形態の動画像編集用画面上において、例えばフレームレート(1fps)の動画像に編集する場合には、表示単位時間を1秒に設定して、編集対象の縦方向の行を選択する。これにより、当該行を上から下に確認することにより、編集後に作成される動画像を容易に認識することができる。また、例えばフレームレート(2fps)の動画像に編集する場合には、表示単位時間を1秒に設定し、編集対象の縦方向の行を2つ選択すればよい。具体例としては、図8において、フレーム集合800とフレーム集合801とを選択することにより、フレーム番号(01)から、フレーム番号(05)、フレーム番号(07)、フレーム番号(11)、フレーム番号(13)、フレーム番号(17)、フレーム番号(19)、フレーム番号(23)、フレーム番号(25)、フレーム番号(29)、フレーム番号(32)、フレーム番号(35)の順番で1/2秒ごとに各フレームが表示される動画像データが作成される。さらに、フレームレート(2fps)の動画像に編集する場合に、表示単位時間を0.5秒に設定し、編集対象の縦方向の1行を選択することにより実現することも可能である。要するに、表示単位時間を任意に設定することにより、フレームレートを変更した動画像編集を容易に行なうことが可能である。
【0036】
(変形例)
図9のフローチャートは、同実施形態の変形例を示すものである。
【0037】
前述したように、同実施形態の動画像編集装置では、制御・編集部10は、MPEG (Moving Pictures Experts Group)規格(1,2,4)により動画圧縮処理を実行する動画圧縮部100を有する。本変形例は、当該動画圧縮部100により動画像編集処理時に画像圧縮処理を行なう場合に、ユーザが指定したフレームを圧縮基本フレームとして設定し、当該圧縮基本フレームを使用したMPEG式の画像圧縮(フレーム間予測符号化方式を利用した圧縮処理)を行なう場合である。圧縮基本フレームは、前後のフレームからの差分圧縮ではなくて、1フレーム内符号化データ(Iピクチャフレーム)であり、他のフレームの圧縮処理に必要な予測画像データに相当する。以下、当該圧縮基本フレームをIフレームと表記する。
【0038】
図9のフローチャートを参照して、本変形例を具体的に説明する。
【0039】
本変形例のステップS21からS34に示す処理手順は、図2のステップS1からS14に示す処理手順と同様である。即ち、制御・編集部10は、動画像データ130から編集対象の開始フレームが入力操作部11から設定されているか否かを判定する(ステップS21)。ユーザにより開始フレームが入力操作部11から設定されている場合には、制御・編集部10は、ユーザの設定したフレーム番号(任意番号NU)を変数FNに設定する(ステップS21のYES,S23)。一方、ユーザの設定が無い場合には、制御・編集部10は、初期フレーム番号(1又は01)を変数FNに設定する(ステップS21のNO,S22)。
【0040】
次に、制御・編集部10は、表示単位時間(変数IT)が入力操作部11から設定されているか否かを判定する(ステップS24)。ユーザにより表示単位時間が入力操作部11から設定されている場合には、制御・編集部10は、ユーザの設定した表示単位時間(任意時間TU秒)を変数ITに設定する(ステップS24のYES,S26)。一方、ユーザの設定が無い場合には、制御・編集部10は、1秒を示す値(1)を変数ITに設定する(ステップS24のNO,S25)。さらに、制御・編集部10は、表示部12の画面上でフレーム画像を表示する場合の表示位置の初期化を行なう(ステップS27)。
【0041】
以上のような準備処理の後に、制御・編集部10は、記憶部13からインターフェース14を介して動画像データ130に含まれる各フレームの入力(取り込み)を開始する(ステップS28のNO)。即ち、制御・編集部10は、変数FNに設定されたフレーム番号のフレームを入力し、表示エリア301の座標(X,Y)の位置に表示する(ステップS29,S30)。制御・編集部10は、座標Xを更新しながら、1列目の各フレーム(フレーム番号10)を表示する(ステップS31のNO,S32,S34)。そして、表示単位時間の表示処理が終了すると、制御・編集部10は、座標Yを更新して、次の2列目の各フレームを表示する(ステップS31のYES,S33,S34)。
【0042】
以上のような表示処理が実行された後に、制御・編集部10は、当該表示画面上において、入力操作部11からの操作指示によりフレーム単位の編集操作を実行する(ステップS28のYES,S35)。ここで、制御・編集部10は、ユーザにより入力操作部11から動画圧縮時のIフレーム(ここでは図8に示すフレーム集合800を想定する)の指定がなされている場合には、当該Iフレームを使用してMPEG方式の画像圧縮処理を実行する(ステップS36のYES,S37)。一方、ユーザからIフレームの指定が無い場合には、通常のMPEG方式の画像圧縮処理を実行する(ステップS36のNO,S38)。そして、制御・編集部10は、動画圧縮処理を含む編集処理後の各フレームをインターフェース14を介して記憶部13に出力し、全ての編集処理が終了するまで繰り返す(ステップS39,S40)。
【0043】
以上のように本変形例によれば、動画像編集処理時に、特にMPEG方式の画像圧縮処理を合わせて実行する場合に、ユーザが指定したフレーム(フレーム集合)をIフレーム(画像基本フレーム)として設定し、当該Iフレームを使用した画像圧縮処理を実行できる。具体例としては、図8に示すフレームレート(6fps)の動画像の画像圧縮を実行する場合に、ユーザが指定したフレーム集合800をIフレームとするMPEG方式の画像圧縮処理を実行できる。
【0044】
以上要するに、同実施形態によれば、動画像編集操作において、フレームレートに基づいた表示単位時間を認識できるマトリクス構成のフレーム表示を実現することが可能となる。従って、ユーザは、表示単位時間を意識した動画像の編集操作を可能にして、結果として編集操作性を向上できる。要するに、フレームレート(単位時間当たりのフレーム枚数)に基づいた表示単位時間の概念を有する動画像を認識できるようにフレーム表示することで、任意の表示単位時間内でのフレームの編集操作(削除,交換,追加など)を実現することができる。また、フレームレートを変更した場合のフレーム表示を実現できるため、当該フレームレートの変更に応じた動画像の再生状態を画面上で容易に推測できる効果もある。換言すれば、一般ユーザには、編集処理後の動画像の再生状態(再生時間など)を直感的に認識できる効果がある。更に、マトリクス構成の各フレームを同一画面上に表示するため、表示単位時間での任意のフレーム集合の編集が容易である。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、フレームレートに基づいた表示単位時間を意識した動画像の編集操作を可能にして、結果として編集操作性を向上できる動画像編集装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関する動画像編集装置の要部を示すブロック図。
【図2】同実施形態に関するフレーム表示処理及び編集操作の手順を説明するためのフローチャート。
【図3】同実施形態に関する編集用表示画面の一例を示す図。
【図4】同実施形態に関する編集用表示画面の変形例1を示す図。
【図5】同実施形態に関する編集用表示画面の変形例2を示す図。
【図6】同実施形態に関する編集用表示画面の変形例3を示す図。
【図7】同実施形態に関する編集用表示画面の変形例4を示す図。
【図8】同実施形態に関する編集用表示画面の変形例5を示す図。
【図9】同実施形態の変形例に関するフレーム表示処理及び編集操作の手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
10…制御・編集部
11…入力操作部
12…表示部
13…記憶部
14…入出力インターフェース
100…動画圧縮部
Claims (11)
- 複数のフレームからなり、単位時間当たりの所定のフレーム数を表すフレームレートが設定された動画像データを格納している記憶手段と、
表示単位時間を任意に設定可能な入力手段と、
前記フレームレート及び前記入力手段により設定された表示単位時間に基づいて、前記動画像データを当該フレームレートのフレーム数を単位として前記表示単位時間分のフレーム数からなるフレーム列毎に分割し、表示画面上の横方向又は縦方向に対して当該各フレーム列を順次表示するように制御する制御手段と、
前記制御手段の制御に従って、前記動画像データを前記表示画面上に前記表示単位時間に応じたフレーム列毎に表示する表示手段と
を具備したことを特徴とする動画像編集装置。 - 前記制御手段は、
表示開始フレームの指定に応じて、前記表示画面上の所定の基準表示位置に当該表示開始フレームを表示し、当該表示開始フレームを基準とするマトリクス構成の各フレームを表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1記載の動画像編集装置。 - 前記制御手段は、
前記表示画面上の表示サイズに基づいて、前記各フレーム列毎の前記動画像データをマトリクス構成で表示できるように画像圧縮処理を実行する画像圧縮手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の動画像編集装置。 - 前記制御手段は、
前記表示手段の表示画面上に表示されたマトリクス構成の各フレーム毎に、削除、交換、追加の編集操作を実現する編集手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の動画像編集装置。 - 前記編集手段により編集処理されたマトリクス構成の各フレームから構成される動画像データを外部装置に出力する出力手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の動画像編集装置。
- 前記制御手段は、
フレーム間予測符号化方式を利用して動画像データを圧縮する動画像圧縮手段を有し、
前記表示手段の表示画面上に表示された各フレームの中で指定されたフレームをフレーム内符号化データである圧縮基本フレームとして設定し、当該圧縮基本フレームを予測画像データとして前記動画像圧縮手段を制御する手段を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の動画像編集装置。 - 動画像データを入力して、各フレーム単位での動画像編集機能を有する動画像編集装置に適用する動画像編集方法であって、
前記動画像編集装置は、複数のフレームからなり、単位時間当たりの所定のフレーム数を表すフレームレートが設定された動画像データを格納している記憶手段と、表示単位時間を任意に設定可能な入力手段とを有し、
前記フレームレート及び前記入力手段により設定された表示単位時間に基づいて、前記動画像データを当該フレームレートのフレーム数を単位として前記表示単位時間分のフレーム数からなるフレーム列毎に分割し、表示画面上の横方向又は縦方向に対して当該各フレーム列を順次表示するように制御するステップと、
前記制御ステップの制御に従って、前記動画像データを前記表示画面上に前記表示単位時間に応じたフレーム列毎に表示するステップと
からなる動画像編集方法。 - 前記表示画面上の表示サイズに基づいて、前記各フレーム列毎の前記動画像データをマトリクス構成で表示できるように画像圧縮処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項7記載の動画像編集方法。
- 前記表画面上に表示されたマトリクス構成の各フレーム毎に、削除、交換、追加の編集処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の動画像編集方法。
- 前記動画像編集装置は、フレーム間予測符号化方式を利用して動画像データを圧縮する動画像圧縮手段を有し、
前記表示ステップにより前記表示画面上に表示された各フレーム列の中で指定されたフレームをフレーム内符号化データである圧縮基本フレームとして設定し、当該圧縮基本フレームを予測画像データとして前記動画像圧縮手段を制御するステップを有することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の動画像編集方法。 - 動画像データを入力して、各フレーム単位での動画像編集機能を有するコンピュータシステムにおいて、
前記コンピュータシステムは、複数のフレームからなり、単位時間当たりの所定のフレーム数を表すフレームレートが設定された動画像データを格納している記憶手段と、表示単位時間を任意に設定可能な入力手段とを有し、
前記フレームレート及び前記入力手段により設定された表示単位時間に基づいて、前記動画像データを当該フレームレートのフレーム数を単位として前記表示単位時間分のフレーム数からなるフレーム列毎に分割し、表示画面上の横方向又は縦方向に対して当該各フレーム列を順次表示するように制御する機能と、
前記制御ステップの制御に従って、前記動画像データを前記表示画面上に前記表示単位時間に応じたフレーム列毎に表示する機能と
を前記コンピュータシステムに実現させるためのプログラム。
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