JP3600441B2 - 排煙脱硫用触媒ボード - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種燃料を燃焼させるボイラ、ガスタービン、エンジン、燃焼炉等から排出される排ガス中の硫黄酸化物（ＳＯＸ ）を除去する際に用いる排煙脱硫用触媒ボードに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法として、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用いて、硫黄分を石膏として回収する石灰−石膏法が採用されている。
他の方法として、活性炭による吸着法が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の石灰−石膏法では、多量の水および硫黄酸化物の吸収剤が必要である。そのため、脱硫設備の大型化や複雑化が避けられない。
また、活性炭による吸着法の場合、活性炭に吸着した硫黄分を水洗によって脱離させるため、大量の水を必要とする。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄や、吸着材の乾燥処理等が必要になる。
本発明者らは、硫黄酸化物の吸収剤や大型の脱硫設備を必要としない簡易な排煙脱硫方法を検討した結果、脱硫反応用活性炭素繊維を触媒として、排ガス中のＳＯ２ をＳＯ３ に酸化し、更にＳＯ３ と水との反応によって硫酸を得る方法を見い出している。
本発明は、この方法をより効率的に実施するための排煙脱硫用触媒ボードを提供するものである。
【０００４】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードは、両面に亘って貫通する多数の孔を有する芯材ボードと、該芯材ボードの孔の内部を充填し、かつ、該芯材ボードの両面に被覆層を形成する脱硫反応用活性炭素繊維とからなり、芯材ボードの両面へ活性炭素繊維層のボードを合わせて、加熱、加圧下で融着させてなることを特徴とする（請求項１）。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる芯材ボードは、グラスファイバー、ポリプロピレンファイバー等の材質からなる。芯材ボードの厚みは、通常、０．１〜１．０ｍｍ程度である。
芯材ボードは、その両面に亘って貫通する多数の孔を有する。孔は、その内部に充填される脱硫反応用活性炭素繊維と、芯材ボードの両面上に形成される脱硫反応用活性炭素繊維層を連絡するためのものであり、任意の断面形状を採り得る。
両面に亘って貫通する多数の孔を有する芯材ボードの例としては、グラスファイバーボードをパンチングしたものや、グラスファイバー製のメッシュボード等が挙げられる。
【０００６】
芯材ボードとして、パンチングしたボードを用いる場合、孔の直径は、例えば、０．２〜５ｍｍ程度であり、孔同士の間隔は、中心間の距離で、例えば、０．５〜１０ｍｍ程度である。
芯材ボードとして、メッシュボードを用いる場合、芯材のワイヤーの直径は、例えば、０．０５〜０．２ｍｍ程度であり、メッシュ同士の間隔（格子間隔）は、例えば、０．１〜２ｍｍ程度である。
パンチングしたボードを芯材ボードとして用いた場合の脱硫用触媒ボードの断面図を図１に示す。
図１において、芯材ボード１の多数の孔２の内部には、脱硫反応用活性炭素繊維３が充填されると共に、芯材ボード１の両面には、脱硫反応用活性炭素繊維層４，５が形成されている。
【０００７】
本発明の排煙脱硫用触媒ボード（以下、単に「触媒ボード」ともいう。）は、芯材ボードの両面に形成された脱硫反応用活性炭素繊維層が、芯材ボードの孔の内部の脱硫反応用活性炭素繊維によって連絡された構造となっているので、水分が、触媒ボード内に良好に浸透する。すなわち、孔のない芯材ボードの両面に脱硫反応用活性炭素繊維層を形成させた場合と比べて、触媒ボードの表面からの任意の深さにおける水分の保持量が大きくなり、脱硫反応が促進される。また、脱硫反応用活性炭素繊維層の芯材ボードへの密着性が高まる。
【０００８】
本発明で用いる脱硫反応用活性炭素繊維は、排ガス中のＳＯ２ がＳＯ３ に酸化する際に触媒として働く。
本発明で用いる脱硫反応用活性炭素繊維の製造方法を以下、説明する。
原料となる活性炭素繊維の種類としては、特に制限はなく、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、フェノール系、セルロース系等の活性炭素繊維を用いることができる。これらの中でも、特に活性炭素繊維の表面の疎水性のより高いものが望ましく、具体的にはピッチ系活性炭素繊維等を挙げることができる。
【０００９】
活性炭素繊維は、窒素ガス等の非酸化雰囲気下で、通常６００〜１，２００℃程度の温度で熱処理される。処理時間は、処理温度等に応じて適宜定めればよい。この熱処理により、本発明で用いる脱硫反応用炭素繊維を得ることができる。脱硫反応用活性炭素繊維は、熱処理により親水性である酸素官能基の一部または全部がＣＯ、ＣＯ２ 等として除去されているので、処理前に比べて疎水性の大きな表面となっている。このため、ＳＯ２ の酸化活性点へのＳＯ２ の吸着が容易に起こり、しかも生成する硫酸の排出も速やかに進行する結果、触媒の機能が阻害されることなく、脱硫反応が促進される。
【００１０】
脱硫反応用活性炭素繊維の製造例の具体例は、例えば、次の通りである。
具体例１
ピッチ系活性炭素繊維（「ＯＧ−２０Ａ」、アドール（株）製）を用い、これを窒素雰囲気中で９００〜１，２００℃の温度範囲内で１時間焼成する。
具体例２
ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維（「ＦＥ−３００」、東邦レーヨン（株）製）を用い、これを窒素雰囲気中で８００〜１，２００℃の温度範囲内で１時間焼成する。
【００１１】
本発明で用いられる脱硫反応用活性炭素繊維の性状は、通常、太さが７〜２０μｍ、比表面積が５００〜２，５００ｍ２ ／ｇ、外表面積が０．２〜２．０ｍ２ ／ｇ、細孔直径が４５オングストローム以下である。
ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、フェノール系、セルロース系の各脱硫反応用活性炭素繊維の組成式等を表１に示す。なお、表１中の数値は、通常の値を示すにすぎず、これらの数値範囲外のものも存在し得る。
【００１２】
【表１】
【００１３】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードの製造方法は、以下の通りである。メッシュボードあるいはパンチングボードを芯材とし、両面へ活性炭素繊維層（ボード）を合わせて、加熱（８０〜１１０℃）、加圧（３〜１０ｋｇ／ｃｍ２ Ｇ）下で融着させる。
【００１４】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードを用いた排煙脱硫システムの一例を、図１を参照しつつ説明する。
図１において、ボイラ１１から排出された硫黄酸化物を含有する排ガスは、ガス−ガスヒータ（ＧＧＨ）１３によって冷却された後、集塵器（ＥＳＰ）１４内で除塵され、ファン１２を経由して、導入口１５から吸収塔１６内に導入される。吸収塔１６への導入時の排ガスの温度は、９０℃程度である。吸収塔内に導入された排ガスは、排ガスの増湿冷却用の水の散布器１７から散布される水と接触して、７０℃以下に冷却されると共に、相対湿度が増加し、通常、飽和状態（相対湿度＝１００％）となる。ここで、温度が７０℃を超えると、脱硫用活性炭素繊維層での水分の蒸発量が多くなり、水の供給量を大きくしなければならないという不都合がある。
【００１５】
増湿冷却された排ガスは、吸収塔１６内の中央部に充填されている脱硫反応用活性炭素繊維層１８内を下方に向かって通過する。なお、脱硫反応用活性炭素繊維層１８は、予め、脱硫反応用活性炭素繊維層１８の上方または近傍に設けられる水の供給器１９によって水を供給し、活性炭素繊維の表面に水が付着した状態としておく。
ここで、脱硫反応用活性炭素繊維層１８は、例えば、ボックス状のフレーム内に本発明の触媒ボードを一定間隔で縦に多数並べたものを、吸収塔内に設置することによって形成することができる。
【００１６】
排ガス中のＳＯ２ は、触媒として作用する脱硫反応用活性炭素繊維の表面で、排ガス中の酸素（Ｏ２ ）と反応し、ＳＯ３ に酸化される。生成したＳＯ３ は、脱硫反応用活性炭素繊維に付着している水と反応して、硫酸（Ｈ２ ＳＯ４ ）となる。生成した硫酸は、脱硫反応用活性炭素繊維層１８から落下して、吸収塔１６の底部から排出され、ポンプ２０を経て、硫酸貯留槽２１に貯留され、工業用に用いられる。
【００１７】
排ガスの増湿冷却用の水として、系外から導入される水を用いるか、または、図示するように、吸収塔の下部から排出される水（希硫酸）をポンプ２２によって循環させて用いることができる。循環水を用いると、水の使用量を節減することができる。
脱硫反応用活性炭素繊維層１８に硫酸生成用に供給される水についても、同様に、系外からの水または吸収塔から排出される循環水を用いることができる。
排ガスの増湿冷却用の水の散布器１７と、脱硫反応用活性炭素繊維層への硫酸生成用の水の供給器１９は、兼用してもよい。
吸収塔１６内で脱硫された排ガスは、吸収塔１６の下部の排出口２３から排出されて、ガス−ガスヒータ１３で加熱された後、煙突２４から排出される。
【００１８】
【発明の効果】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードによれば、ボード内の水分保持量が大きくなり、脱硫反応が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の排煙脱硫用触媒ボードの断面図である。
【図２】本発明の脱硫用触媒ボードを用いた排煙脱硫システムの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
１ 芯材ボード
２ 孔
３ 脱硫反応用活性炭素繊維
４，５ 脱硫反応用活性炭素繊維層
１１ ボイラ
１２ ファン
１３ ガス−ガスヒータ
１４ 集塵器
１５ 導入口
１６ 吸収塔
１７ 水の散布器
１８ 脱硫反応用活性炭素繊維層
１９ 水の供給器
２０ ポンプ
２１ 硫酸貯留槽
２２ ポンプ
２３ 排出口
２４ 煙突
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種燃料を燃焼させるボイラ、ガスタービン、エンジン、燃焼炉等から排出される排ガス中の硫黄酸化物（ＳＯＸ ）を除去する際に用いる排煙脱硫用触媒ボードに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法として、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用いて、硫黄分を石膏として回収する石灰−石膏法が採用されている。
他の方法として、活性炭による吸着法が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の石灰−石膏法では、多量の水および硫黄酸化物の吸収剤が必要である。そのため、脱硫設備の大型化や複雑化が避けられない。
また、活性炭による吸着法の場合、活性炭に吸着した硫黄分を水洗によって脱離させるため、大量の水を必要とする。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄や、吸着材の乾燥処理等が必要になる。
本発明者らは、硫黄酸化物の吸収剤や大型の脱硫設備を必要としない簡易な排煙脱硫方法を検討した結果、脱硫反応用活性炭素繊維を触媒として、排ガス中のＳＯ２ をＳＯ３ に酸化し、更にＳＯ３ と水との反応によって硫酸を得る方法を見い出している。
本発明は、この方法をより効率的に実施するための排煙脱硫用触媒ボードを提供するものである。
【０００４】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードは、両面に亘って貫通する多数の孔を有する芯材ボードと、該芯材ボードの孔の内部を充填し、かつ、該芯材ボードの両面に被覆層を形成する脱硫反応用活性炭素繊維とからなり、芯材ボードの両面へ活性炭素繊維層のボードを合わせて、加熱、加圧下で融着させてなることを特徴とする（請求項１）。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる芯材ボードは、グラスファイバー、ポリプロピレンファイバー等の材質からなる。芯材ボードの厚みは、通常、０．１〜１．０ｍｍ程度である。
芯材ボードは、その両面に亘って貫通する多数の孔を有する。孔は、その内部に充填される脱硫反応用活性炭素繊維と、芯材ボードの両面上に形成される脱硫反応用活性炭素繊維層を連絡するためのものであり、任意の断面形状を採り得る。
両面に亘って貫通する多数の孔を有する芯材ボードの例としては、グラスファイバーボードをパンチングしたものや、グラスファイバー製のメッシュボード等が挙げられる。
【０００６】
芯材ボードとして、パンチングしたボードを用いる場合、孔の直径は、例えば、０．２〜５ｍｍ程度であり、孔同士の間隔は、中心間の距離で、例えば、０．５〜１０ｍｍ程度である。
芯材ボードとして、メッシュボードを用いる場合、芯材のワイヤーの直径は、例えば、０．０５〜０．２ｍｍ程度であり、メッシュ同士の間隔（格子間隔）は、例えば、０．１〜２ｍｍ程度である。
パンチングしたボードを芯材ボードとして用いた場合の脱硫用触媒ボードの断面図を図１に示す。
図１において、芯材ボード１の多数の孔２の内部には、脱硫反応用活性炭素繊維３が充填されると共に、芯材ボード１の両面には、脱硫反応用活性炭素繊維層４，５が形成されている。
【０００７】
本発明の排煙脱硫用触媒ボード（以下、単に「触媒ボード」ともいう。）は、芯材ボードの両面に形成された脱硫反応用活性炭素繊維層が、芯材ボードの孔の内部の脱硫反応用活性炭素繊維によって連絡された構造となっているので、水分が、触媒ボード内に良好に浸透する。すなわち、孔のない芯材ボードの両面に脱硫反応用活性炭素繊維層を形成させた場合と比べて、触媒ボードの表面からの任意の深さにおける水分の保持量が大きくなり、脱硫反応が促進される。また、脱硫反応用活性炭素繊維層の芯材ボードへの密着性が高まる。
【０００８】
本発明で用いる脱硫反応用活性炭素繊維は、排ガス中のＳＯ２ がＳＯ３ に酸化する際に触媒として働く。
本発明で用いる脱硫反応用活性炭素繊維の製造方法を以下、説明する。
原料となる活性炭素繊維の種類としては、特に制限はなく、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、フェノール系、セルロース系等の活性炭素繊維を用いることができる。これらの中でも、特に活性炭素繊維の表面の疎水性のより高いものが望ましく、具体的にはピッチ系活性炭素繊維等を挙げることができる。
【０００９】
活性炭素繊維は、窒素ガス等の非酸化雰囲気下で、通常６００〜１，２００℃程度の温度で熱処理される。処理時間は、処理温度等に応じて適宜定めればよい。この熱処理により、本発明で用いる脱硫反応用炭素繊維を得ることができる。脱硫反応用活性炭素繊維は、熱処理により親水性である酸素官能基の一部または全部がＣＯ、ＣＯ２ 等として除去されているので、処理前に比べて疎水性の大きな表面となっている。このため、ＳＯ２ の酸化活性点へのＳＯ２ の吸着が容易に起こり、しかも生成する硫酸の排出も速やかに進行する結果、触媒の機能が阻害されることなく、脱硫反応が促進される。
【００１０】
脱硫反応用活性炭素繊維の製造例の具体例は、例えば、次の通りである。
具体例１
ピッチ系活性炭素繊維（「ＯＧ−２０Ａ」、アドール（株）製）を用い、これを窒素雰囲気中で９００〜１，２００℃の温度範囲内で１時間焼成する。
具体例２
ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維（「ＦＥ−３００」、東邦レーヨン（株）製）を用い、これを窒素雰囲気中で８００〜１，２００℃の温度範囲内で１時間焼成する。
【００１１】
本発明で用いられる脱硫反応用活性炭素繊維の性状は、通常、太さが７〜２０μｍ、比表面積が５００〜２，５００ｍ２ ／ｇ、外表面積が０．２〜２．０ｍ２ ／ｇ、細孔直径が４５オングストローム以下である。
ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、フェノール系、セルロース系の各脱硫反応用活性炭素繊維の組成式等を表１に示す。なお、表１中の数値は、通常の値を示すにすぎず、これらの数値範囲外のものも存在し得る。
【００１２】
【表１】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードの製造方法は、以下の通りである。メッシュボードあるいはパンチングボードを芯材とし、両面へ活性炭素繊維層（ボード）を合わせて、加熱（８０〜１１０℃）、加圧（３〜１０ｋｇ／ｃｍ２ Ｇ）下で融着させる。
【００１４】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードを用いた排煙脱硫システムの一例を、図１を参照しつつ説明する。
図１において、ボイラ１１から排出された硫黄酸化物を含有する排ガスは、ガス−ガスヒータ（ＧＧＨ）１３によって冷却された後、集塵器（ＥＳＰ）１４内で除塵され、ファン１２を経由して、導入口１５から吸収塔１６内に導入される。吸収塔１６への導入時の排ガスの温度は、９０℃程度である。吸収塔内に導入された排ガスは、排ガスの増湿冷却用の水の散布器１７から散布される水と接触して、７０℃以下に冷却されると共に、相対湿度が増加し、通常、飽和状態（相対湿度＝１００％）となる。ここで、温度が７０℃を超えると、脱硫用活性炭素繊維層での水分の蒸発量が多くなり、水の供給量を大きくしなければならないという不都合がある。
【００１５】
増湿冷却された排ガスは、吸収塔１６内の中央部に充填されている脱硫反応用活性炭素繊維層１８内を下方に向かって通過する。なお、脱硫反応用活性炭素繊維層１８は、予め、脱硫反応用活性炭素繊維層１８の上方または近傍に設けられる水の供給器１９によって水を供給し、活性炭素繊維の表面に水が付着した状態としておく。
ここで、脱硫反応用活性炭素繊維層１８は、例えば、ボックス状のフレーム内に本発明の触媒ボードを一定間隔で縦に多数並べたものを、吸収塔内に設置することによって形成することができる。
【００１６】
排ガス中のＳＯ２ は、触媒として作用する脱硫反応用活性炭素繊維の表面で、排ガス中の酸素（Ｏ２ ）と反応し、ＳＯ３ に酸化される。生成したＳＯ３ は、脱硫反応用活性炭素繊維に付着している水と反応して、硫酸（Ｈ２ ＳＯ４ ）となる。生成した硫酸は、脱硫反応用活性炭素繊維層１８から落下して、吸収塔１６の底部から排出され、ポンプ２０を経て、硫酸貯留槽２１に貯留され、工業用に用いられる。
【００１７】
排ガスの増湿冷却用の水として、系外から導入される水を用いるか、または、図示するように、吸収塔の下部から排出される水（希硫酸）をポンプ２２によって循環させて用いることができる。循環水を用いると、水の使用量を節減することができる。
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排ガスの増湿冷却用の水の散布器１７と、脱硫反応用活性炭素繊維層への硫酸生成用の水の供給器１９は、兼用してもよい。
吸収塔１６内で脱硫された排ガスは、吸収塔１６の下部の排出口２３から排出されて、ガス−ガスヒータ１３で加熱された後、煙突２４から排出される。
【００１８】
【発明の効果】
本発明の排煙脱硫用触媒ボードによれば、ボード内の水分保持量が大きくなり、脱硫反応が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の排煙脱硫用触媒ボードの断面図である。
【図２】本発明の脱硫用触媒ボードを用いた排煙脱硫システムの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
１ 芯材ボード
２ 孔
３ 脱硫反応用活性炭素繊維
４，５ 脱硫反応用活性炭素繊維層
１１ ボイラ
１２ ファン
１３ ガス−ガスヒータ
１４ 集塵器
１５ 導入口
１６ 吸収塔
１７ 水の散布器
１８ 脱硫反応用活性炭素繊維層
１９ 水の供給器
２０ ポンプ
２１ 硫酸貯留槽
２２ ポンプ
２３ 排出口
２４ 煙突
Claims (1)
- 両面に亘って貫通する多数の孔を有する芯材ボードと、該芯材ボードの孔の内部を充填し、かつ、該芯材ボードの両面に被覆層を形成する脱硫反応用活性炭素繊維とからなり、芯材ボードの両面へ活性炭素繊維層のボードを合わせて、加熱、加圧下で融着させてなることを特徴とする排煙脱硫用触媒ボード。
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