JP3599788B2 - 抗菌性を示す不溶な金属キレートポリマー類 - Google Patents
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Description
【関連出願に対する交差参照】
本出願は、1993年7月22日付けで出願した共出願中の出願連続番号08/096,128の部分的継続である。
【0002】
本発明は、ソフトコンタクトレンズの加工で用いられ得る、抗菌特性を示す、金属キレートヒドロゲルポリマー類に関する。本発明はまた、上記金属キレートポリマー類を含んでいるソフトコンタクトレンズの製造方法、並びに上記ポリマー類の製造で用いられる金属キレートモノマー類の製造方法にも関する。
【0003】
【発明の背景】
コンタクトレンズを用いることに関係している最も重大な不利な応答は角膜潰瘍である。上記潰瘍が発病する危険性は、特に長期着用様式でソフトレンズを用いること、即ち就寝中も取り外すことなく連続的にレンズを着用している時の使用に関係している。このような潰瘍により角膜せん孔がもたらされ得るか、或は角膜にかさぶたを残す可能性があり、これは、部分的失明を永久的に生じさせ得る。最も恐ろしい潰瘍は、アカントアメーバの如き微生物体または表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌および緑膿菌などの如き細菌によって引き起こされる潰瘍である。
【0004】
健康な目は、病原性細菌による感染からそれ自身を防御する数多くの機構を利用している。涙の中に見られる主要蛋白質の1つであるリゾチームは、普通のグラム陽性細菌が有する外膜の一部の加水分解を生じさせて溶かすことによって、グラム陽性細菌を死滅させることは知られている。他の蛋白質様の涙成分、例えば補体蛋白質および免疫グロブリン類、例えば分泌IgAなどがこの防御システムに貢献している。ラクトフェリンは、鉄に結合してそれが細菌に利用されないようにする能力を有していることで静菌性を示す涙蛋白質である。細菌は、鉄が存在していないと持続した増殖を維持することができない。また、他の微量金属元素、例えばカルシウム、銅、マグネシウム、モリブデンおよび亜鉛などは、プロテイナーゼ類の如き数多くの細菌酵素類に必須な共因子である。多くの場合、目に細菌が感染している間に生じる損傷の多くの原因は、上記酵素類が目の組織に対して示す作用である。
【0005】
本発明は、金属キレート官能性(metal chelating functionality)を含んでいるポリマー類からソフトコンタクトレンズを製造することが可能であり、そしてこのようなレンズは、鉄、カルシウム、銅、マグネシウム、モリブデンおよび亜鉛の如き金属とキレート化合物を生じる能力を有しており、従って上記金属が細菌に利用されないようにすることが可能であることの発見を基にしている。
【0006】
【発明の簡単な要約】
1種以上の親水性モノマー類、例えばメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルなど、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマーを重合させることによって製造したポリマーの水膨潤ゲルを含んでいるソフトコンタクトレンズ。
【0007】
【従来技術】
Hedlund他の米国特許第4,863,964号、
DeVoe他の米国特許第4,530,963号および
Mahoney他「急性鉄毒−巨大分子キレーターを用いたレスキュー」、J.Clin.Invest.、84、1362−1366頁(1989)。
【0008】
【発明の詳細な記述】
本発明で用いる反応性モノマー混合物は、主要成分としての親水性モノマー、例えばメタアクリル酸2−ヒドロキシエチル(「HEMA」)など、1種以上の架橋用モノマー類、任意に他のモノマー類、例えばメタアクリル酸などを少量、そして金属キレート官能性を含んでいるモノマー類を1種以上含んでいる。HEMAが1つの好適な親水性モノマーである。用いられ得る他の親水性モノマー類には、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸3−ヒドロキシプロピル、N−ビニルピロリドン、モノメタアクリル酸グリセロール、モノアクリル酸グリセロール、N,N−ジメチルメタアクリルアミドなどが含まれる。
【0009】
本発明で用いられ得る追加的親水性モノマー類には、重合性二重結合を含んでいる官能基で末端ヒドロキシル基の1個以上が置換されているポリオキシエチレンポリオール類が含まれる。その例には、カルバメートもしくはエステル基などの如き連結部分を通してポリエチレンポリオールに結合している末端重合性オレフィン基、例えばメタアクリレート基またはスチリル基などを1個以上有するポリエチレンポリオールを生じさせるように、1モル当量以上のエンドキャッピング(end−capping)グループ、例えばメタアクリル酸イソシアナトエチル(「IEM」)、無水メタアクリル酸、塩化メタアクリロイル、塩化ビニルベンゾイルなどと反応させた、ポリエチレングリコール、エトキシル化アルキルグリコシドおよびエトキシル化ビスフェノールAなどが含まれる。
【0010】
単独もしくは組み合わせとして用いられ得る架橋用モノマー類には、ジメタアクリル酸エチレングリコール(「EGDMA」)、トリメタアクリル酸トリメチロールプロパン(「TMPTMA」)、トリメタアクリル酸グリセロール、ジメタアクリル酸ポリエチレングリコール(ここで、このポリエチレングリコールは例えば約5000に及ぶ分子量を有している)、並びに他のポリアクリル酸エステルおよびポリメタアクリル酸エステル類、例えば末端メタアクリレート部分を2個以上含んでいる上記エンドキャップした(end−capped)ポリオキシエチレンポリオール類などが含まれる。この架橋用モノマーはまた、以下に説明する如く、キレート官能性を含んでいるモノマーであってもよい。この架橋用モノマーは、例えば反応性モノマー混合物100グラム当たり約0.000415から約0.0156モルの通常量で用いられる。
【0011】
用いられ得る他のモノマー類にはメタアクリル酸が含まれ、これは、そのヒドロゲルが平衡時に吸収する水の量に影響を与える目的で用いられる。メタアクリル酸は通常親水性モノマー100重量部当たり約0.2から約8部の量で用いられる。この重合混合物の中に存在させ得る他のモノマー類には、メタアクリル酸メトキシエチル、アクリル酸、紫外線吸収モノマー類などが含まれる。
【0012】
このモノマー混合物の中に重合触媒を含有させる。この重合触媒は、適当に上昇させた温度でフリーラジカルを発生するラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イソプロピルパーカーボネート、アゾビスイソブチロニトリルなどの如き化合物であってもよいか、或はこの重合触媒は、光開始剤システム、例えば芳香族α−ヒドロキシケトンまたは第三アミンとジケトンなどであってもよい。光開始剤システムの説明的例は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンおよびカンファキノンと4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸エチルとの組み合わせである。この触媒は、HEMAの如き親水性モノマー100重量部当たり例えば約0.1から約2重量部の如き触媒有効量でその重合反応混合物内で用いられる。
【0013】
本発明の主要な新規性は、キレート官能性を含んでいるモノマーを使用することにある。典型的なキレート化合物には、エチレンジアミンテトラ酢酸(「EDTA」)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(「DTPA」)、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸などの如きアミノポリカルボン酸類が含まれる。上記化合物をオレフィン系不飽和を含んでいる化合物と反応させることによって、本発明のヒドロゲルポリマーを製造する目的で用いる反応性モノマー混合物の中に入っている、金属キレート官能性を含んでおりそして重合し得る重合性モノマーを生じさせることができる。キレート官能性を含んでいるモノマーとして(メタ)アクリルアトヒドロキサム酸((Meth)acrylatohydroxamic acid)を用いることも可能である。
【0014】
【実施例】
本発明の1つの面において、該金属キレート官能性を含んでいるモノマーは、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸の如きアミノポリカルボン酸と(b)アルキル基が2から約18個の炭素原子、好適には2から6個の炭素原子を有するアクリル酸もしくはメタアクリル酸である(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとのエステルである。上記キレート官能性を含んでいるモノマーの製造を説明する目的で、二無水物形態のEDTAまたはDTPAとHEMAとを反応させて、エステル結合を通してこのEDTAまたはDTPA部分に結合しているHEMA部分を含んでいるモノマーを生じさせる。以下に示す実施例は、上記モノマーの製造を説明するものである。
【0015】
実施例1
1.50グラムのDTPA無水物を、0.67グラムのHEMA(HEMA:DTPA無水物のモル比は約5:4である)、29.17グラムのトリエチルアミン(「TEA」)、8.33グラムのアセトニトリルおよび12.50グラムのDMSO(ジメチルスルホキサイド)と一緒にする。この得られる透明な2相混合物を室温で1時間撹拌する。その下層を50℃で蒸発させた後、減圧下で蒸発させることにより、黄色油状物が得られる。この生じる組成物は、下記の式:
【0016】
【化1】
【0017】
で表される1:1付加体を非イオン化形態で含んでいる。
【0018】
2付加体もまたいくらか生じると期待され、これは、架橋用モノマーとして働き得る。
【0019】
本発明の別の面において、該金属キレート官能性を含んでいるモノマーは、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸の如きアミノポリカルボン酸と(b)アルキル基が2から約18個の炭素原子、好適には2から6個の炭素原子を有するアミノアルキルアクリルアミドまたはメタアクリルアミドとのアミドである。アミド類は通常エステル類よりも加水分解的に安定であることから、本発明のこの面が好適である。下記の実施例は説明的である。
【0020】
実施例2
1.50グラムのDTPA無水物を、0.67グラムのアミノプロピルメタアクリルアミド塩酸塩(「APMA」)[DTPA無水物:APMAのモル比は約4.2:3.7である]、29.17グラムのTEA、8.33グラムのアセトニトリルおよび12.50グラムのDMSOと一緒にする。この得られる2相混合物を室温で1時間撹拌する。その下層を50℃で蒸発させた後、減圧下で蒸発させることにより、粘性を示す黄色油状物が得られる。水を5.0mL加えた後、再びこのブレンド物の蒸発を行う。イソプロピルアルコールを100mL加えた後、その得られる白色固体を濾過し、乾燥させることによって、生成物が1.63グラム得られ、これは、下記の式:
【0021】
【化2】
【0022】
で表される1:1付加体を非イオン化形態で含んでいる。
【0023】
2付加体もまたいくらか生じると期待され、これは、架橋用モノマーとして働き得る。
【0024】
HEMAおよびアミノプロピルメタアクリルアミドに加えて、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸または他のアミノポリカルボン酸などの如きキレート剤と反応してキレート官能性を含んでいる重合性モノマーを生じ得る他の重合性化合物には、ビニルベンジルアミン、アリルアミン、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシプロピルなどが含まれる。
【0025】
好適には、(1)(a)主要な割合で1種以上の親水性モノマー類、例えばメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルなど、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマー、を含んでいるモノマー混合物、および
(b)置換可能不活性希釈剤、
を含んでいる重合混合物を、上記モノマー混合物の重合を生じさせる条件下、成形またはキャスティングを行うことで、上記モノマー類のコポリマーと上記希釈剤の成形ゲルを生じさせ、そして
(2)その後、上記希釈剤を水で置換する、
段階を含んでいる方法を用いて、コンタクトレンズの形状で直接本発明のヒドロゲルポリマー類のキャスティングまたは成形を行う。
【0026】
これらの使用する希釈剤は、最終的には水置換可能である。即ち、上記モノマー類のコポリマーと上記希釈剤の成形ゲルを溶媒で処理することによって、その希釈剤を除去しそして最終的にそれを水で置換する。多くの場合、この不活性希釈剤を除去する目的で用いる溶媒は水である(或は生理食塩水の如き水溶液)。しかしながら、望まれるならばそして本発明の方法で用いる不活性希釈剤が示す溶解度特性に応じて、この不活性希釈剤を置換する目的で最初に用いる溶媒は、エタノール、メタノール、アセトン、グリセロール、それらの混合物などの如き有機液体であるか、或は水と1種以上の上記有機液体との混合物であってもよく、その後、純水(または生理食塩水)を用いた抽出を行うことによって、水で膨潤した上記モノマー類のコポリマーを含む形成ゲルを生じさせることができる。グリセロールまたはグリセロールのホウ酸エステル類が、本発明で用いるに好適な置換可能不活性希釈剤である。
【0027】
実施例1および2に記述したモノマー類をソフトコンタクトレンズの製造で使用することを、以下の2つの実施例の中に記述する。
【0028】
実施例3
実施例1で得られる油状物の0.40グラムを、2.0グラムのHEMA(メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル)[このHEMAはまたジメタアクリル酸エチレングリコールを約0.15重量%含んでいる]、1.0グラムのグリセリン、0.50グラムの水および0.03グラムのDAROCUR 1173(α−ヒドロキシ−α,α−ジメチルアセトフェノン)と一緒にする。このブレンド物を濾過した後、UV光照射を0.5時間行うことによって、コンタクトレンズ用ポリスチレン製鋳型の中で硬化を行う。この鋳型を開けて、ホウ酸塩緩衝食塩溶液の中に入れることにより、レンズの離型を行うと共にそれの水和を行う。
【0029】
実施例4
実施例2の生成物0.5グラムを、2.08グラムのHEMA[このHEMAはまたジメタアクリル酸エチレングリコールを約0.15重量%含んでいる]、1.04グラムのグリセリン、0.5グラムの水および0.03グラムのDAROCUR 1173と一緒にする。この得られるブレンド物を濾過した後、これを用いて、実施例3の操作に従ってレンズを作成する。
【0030】
実施例3および4で製造したレンズを、下記の操作により、それらが鉄とキレート化合物を生じる能力に関して試験した。
【0031】
鉄分析方法
「Fundamentals of Analytical Chemistry」、(第3版)、761頁の中に記述されている如きSkoog and Westの方法に従い、下記の溶液を製造した。
【0032】
ヒドロキシルアミン − pHを4.5にするに充分な量でクエン酸ナトリウムを加えた100mLの水の中に10グラムのH2NOH・HClが入っている。
【0033】
クエン酸ナトリウム − これの250gを水で希釈して1リットルにする。
【0034】
o−フェナントロリン(o−Phenanthroline) − 水中0.3%。
【0035】
81ppmのFe+2 − 0.400グラムのFeSO4・7H2Oと1mLのH2SO4を水で希釈して1リットルにする。
【0036】
レンズを吸い取り紙で吸い取って過剰の表面水を除去した後、81ppmのFe+2溶液が100μLそして水が900μL入っている小びんの中に入れる。これらの小びんを48時間振とうする。その得られるサンプル溶液の500μLを、3.6μLのクエン酸ナトリウム溶液、33.3μLのヒドロキシエチルアミン溶液および100μLのo−フェナントロリン溶液と一緒にする。5分後、この溶液を水で希釈して5.0mLにする。
【0037】
ポリHEMA製の対照コンタクトレンズ1も同様に鉄に暴露し、そしてまた対照として、レンズを入れないで溶液を作成した。[1 HEMAを96.8重量%、メタアクリル酸を1.97重量%、ジメタアクリル酸エチレングリコール(EGDMA)を0.78重量%、トリメタアクリル酸トリメチロールプロパン(TEMPTMA)を0.1重量%およびDAROCUR 1173を0.34重量%含んでいる反応性モノマー混合物から製造したポリマーを用いて作成したコンタクトレンズ]。
【0038】
鉄なしで調製した溶液を参照として用い、そして通過長が1cmのセルを用いて、各溶液の吸光度を508nmで測定する。
【0039】
このように、実施例3のレンズは、上記溶液から鉄を97%除去した。
【0040】
実施例3のレンズを試験する目的で用いた上記操作に続いて、実施例4のレンズに関する鉄キレート化試験を行うことにより、下記の結果が得られた。
【0041】
このように、実施例4のレンズは、上記溶液から鉄を85%除去した。
【0042】
実施例5
実施例1で得られる油状物の0.2グラムを9.0グラムのイソプロピルアルコールと一緒にする。このブレンド物を濾過した後、その得られる白色固体を乾燥させることで、生成物が0.12グラム得られる。この生成物を用い、実施例3に記述した操作に従うと共にそこに記述した反応性モノマー混合物を用いて、レンズを作成する。これらのレンズの水含有量(Brennenの方法「International Contact Lens Clinic、357−362頁、1983に従う屈折率で測定)は66.6%であり、ここで、
である。
【0043】
上に記述した操作に従って鉄キレート試験を行った結果、下記の結果が得られた:
このように、実施例5のレンズは、上記溶液から鉄を99%除去した。
【0044】
実施例6
実施例3で得られるレンズを、100μLの66ppm Fe+3(500mLの水に入っている0.16グラムのFeCl3・6H2Oと1.0グラムのH2SO4)および900μLの水と一緒にする。30分後、上に記述した操作を用いて、その得られる溶液を鉄に関して分析することにより、以下に示す鉄吸収結果が得られた。
【0045】
このように、実施例6のレンズは、上記溶液から鉄を96%除去した。
【0046】
実施例7
実施例4で得られるレンズ2個をホウ酸塩緩衝食塩溶液の中で3時間沸騰させ、種々の間隔でそれらを取り出してそれらの直径を測定する(表1)。
【0047】
表1
時間(時) レンズ直径(mm)
0.0 14.98、14.90
0.5 14.94、14.87
1.0 14.84、14.79
2.0 14.80、14.80
3.0 14.80、14.80
これらの沸騰させたレンズに関して鉄キレート化試験を行った結果、下記の結果が得られた。
【0048】
このように、これらのレンズは、長期間沸騰させた後でも、それらが鉄とキレート化合物を生じる能力を保持していた。
【0049】
実施例8
実施例2の方法で製造したDPTA無水物/APMA付加体を0.59グラム、HEMAを1.25グラム、DAROCUR 1173を0.03グラムおよびグリセロールを0.61グラム含んでいる反応性モノマー混合物から、実施例3に記述した方法を用いてレンズを作成した。
【0050】
その得られるレンズが示す水含有量は52.1±0.4であった。
【0051】
実施例9
実施例2の方法で製造したDPTA無水物/APMA付加体を0.59グラム、HEMAを1.23グラム、メタアクリル酸を0.02グラム、DAROCUR 1173を0.03グラムおよびグリセロールを0.61グラム含んでいる反応性モノマー混合物から、実施例3に記述した方法を用いてレンズを作成した。
【0052】
その得られるレンズが示す水含有量は57.8±0.6であった。
【0053】
金属キレート官能性を含んでいるモノマーを含有している反応性モノマー混合物から作成したソフトコンタクトレンズが、このレンズが貯蔵されているか或は目に取り付けられた状態で存在している所に隣接した周囲に存在している必須微量金属の量を本質的に低くするに有効性を示す、ような量で、この金属キレート官能性を含んでいるモノマーを用いる。典型的な割合に関しては、上の実施例の中で説明を行った。一般的には、この金属キレート官能性を含んでいるモノマーは、反応性モノマー混合物100グラム当たり約0.01から約10ミリモルの割合で用いられる。
【0054】
実施例10
27グラムの無水エタノールの中に0.20グラムのDTPA無水物と0.20グラムのトリエチルアミンが入っている溶液に、0.10グラムのAPMAを加えた。この溶液を75℃に加熱するにつれて、この溶液が透明になってきた。30分後、これを室温にまで冷却した後、1.0Mのエーテル系HClを数ミリリットル加え、そしてpH紙を用いてこの溶液が酸性であることを確認した。次に、この溶液を還流に8時間加熱した。減圧下で脱溶媒を行った。その残渣に飽和NaHCO3を20mL加えた後、その生成物をCH2Cl2の中に抽出した。TLC(シリカゲルプレート、NH4OHが痕跡量入っているCH2Cl2を用いて溶離)により、DTPAのペンタエチルエステルに加えて主要生成物が存在していることが示された。溶媒を蒸発させることによって、この生成物を油状物として単離した。
【0055】
フラッシュクロマトグラフィーにより、この生成物の混合物からこの生成物の少量サンプルを単離した。1H NMR(CDCl3)1.23ppm(t、9H、7Hz)、1.68ppm(m、4H)、1.96ppm(s、6H)、2.7−3.4ppm(m、26H)、4.12ppm(q、2H、7Hz)、4.14ppm(q、4H、7Hz)、5.29ppm(m、2H)、5.77ppm(s、2H)、7.03ppm(br t、2H)、7.97ppm(br t)。この1H NMRは、Et=エチルである下記の構造に一致していた。
【0056】
【化3】
【0057】
実施例11
200mLの無水エタノールの中に入っている5.00グラムのエチレンジアミンテトラ酢酸二無水物と8.08グラムのトリエチルアミンに、3.50グラムのAPMAを加えた。この混合物を還流下で2時間加熱した。次に、pH紙によりこの溶液が酸性になるまで、1Mのエーテル系HClを加えた。この溶液を6時間還流させた。この冷却した溶液に、飽和NaHCO3を200mL、H2Oを100mLそしてEtOAc(酢酸エチル)を200mL加えた。このEtOAc層を飽和NaClで2回洗浄した後、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を除去するにつれて、結晶が生成してきた。これらを新鮮なEtOAcで洗浄した後、乾燥させることで白色結晶が3.1グラム得られ、これをEtOAcで再結晶化させた後の融点は124−126℃であった。1H NMR(CDCl3)1.27ppm(t、6H、7Hz)、1.70ppm(m、4H)、1.98ppm(s、6H)、2.7−3.5ppm(m、20H)、4.17ppm(q、4H、7Hz)、5.32ppm(m、2H)、5.77ppm(s、2H)、6.88ppm(br s、2H)、7.88ppm(br s、2H);IR(ニート(neat))3310、2920、1735、1656、1619、1532、1202、1138、1028、929cm−1。このデータは、Et=エチルである下記の構造に一致していた。
【0058】
【化4】
【0059】
実施例10および11は本発明の重要な面を説明するものであり、ここでは、低級アルカノール(例えばC1−6アルカノール)内で反応を実施することで遊離カルボン酸基を相当するC1−6アルキルエステルに変化させることによって、エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸無水物とアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとの反応生成物の回収が容易になる。その後、このようにしてエステル化した生成物を、実施例11に説明するように、ある場合には結晶として、より純粋な形態で回収することができる。
【0060】
本発明のこの面に従い、
(a)エチレンジアミンテトラ酢酸無水物またはジエチレントリアミンペンタ酢酸無水物とアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとを、C1−6アルカノール反応媒体の中で、エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸と上記アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとのアミド[モノ−もしくはジ−アミドが通常生じる − 本明細書の実施例では、ジ−アミドの製造を説明する]を含んでいる付加生成物を生じさせるに充分な時間と温度で反応させ、ここで、上記付加生成物が有する遊離カルボキシル基をC1−6アルキルエステル基に変化させ、そして
(b)上記付加生成物を回収する、
段階を含んでいる方法を提供する。
【0061】
本明細書で教示する如く、これらのキレートモノマー類の上記エステル形態をヒドロゲルレンズの中に組み込む場合、これらのエステルの加水分解が生じて再び遊離カルボキシル基が生じるまで、これらはキレーターとしての活性を示さない。この加水分解は、以下の実施例13および14に示すように、このレンズを水中で加熱することによって容易に達成される。実施例13および14の中に報告する実験では、これらのレンズを120℃の水の中で7時間加熱した。しかしながら、本分野の技術者に明らかなように、通常の加水分解条件を使用することができる。アミノアルキル(メタ)アクリルアミドと上記無水物部分との反応で生じるアミド基は、上記エステル基よりも加水分解に対して高い安定性を示し、これらは、上記エステル基から再び遊離カルボキシルを生じさせる目的で通常に用いられる条件下では加水分解を生じない。
【0062】
実施例12
3.0グラムのN−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸を、43グラムのメタノールおよびエーテル中1MのHClの約12グラムと一緒にした後、還流に6時間加熱した。次に、溶媒を蒸発させた後、NaHCO3を約50mL加え、そしてその生成物をCH2Cl2の中に抽出した。溶媒を蒸発させた後、その生成物を無色油状物として2.0グラム回収し、これは1735cm−1に強い吸収を示した。
【0063】
この油状物を、40mLのCH2Cl2の中に入っている0.71グラムのメタアクリロイルクロライドおよび0.54グラムのピリジンと一緒にした。室温で24時間撹拌した後、この溶液を飽和NaHCO3水溶液で2回抽出し、そしてNa2SO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させた後、麦藁色の油状物が得られた。
【0064】
実施例13
実施例10で得られる油状物の0.84グラムを、1.26グラムのHEMA、0.92グラムのグリセリンホウ酸エステル(1モルのグリセリン当たり0.16モルのホウ素)および0.02グラムのDAROCUR 1173と一緒にした。このブレンド物を濾過した後、UV光照射を0.5時間行うことによって、ポリスチレン製コンタクトレンズ用鋳型の中で硬化を行った。この鋳型を開けて、ホウ酸塩緩衝食塩溶液の中に入れることにより、レンズの離型を行うと共にそれの水和を行った。次に、これらのレンズを、120℃のオートクレーブの中に入っている緩衝食塩水の中で7時間加熱した。オートクレーブに入れる前のレンズの直径は11.9mmであった。オートクレーブにかけた後のレンズ直径は15.2mmであった。
【0065】
このレンズを300μLのFe+2溶液および700μLの水と一緒にし、48時間振とうした後、その得られるレンズ溶液の鉄含有量を分析する以外は、上に記述した操作に従う鉄キレート化試験を行った。
【0066】
このように、実施例13のレンズは、上記溶液から鉄を95%除去した。
【0067】
実施例14
実施例11で得られる結晶性生成物の0.04グラムを1.36グラムのHEMA、0.62グラムのグリセリンホウ酸エステル(1モルのグリセリン当たり0.16モルのホウ素)および0.01グラムのDAROCUR 1173と一緒にしたブレンド物から、レンズを作成した。次に、これらのレンズを、120℃のオートクレーブの中に入っている緩衝食塩水の中で7時間加熱した。オートクレーブに入れる前のレンズの直径は13.4mmであった。オートクレーブにかけた後のレンズ直径は13.9mmであった。
【0068】
このレンズを100μLのFe+2溶液および900μLの水と一緒にし、24時間振とうした後、その得られるレンズ溶液の鉄含有量を分析する以外は、上に記述した操作に従う鉄キレート化試験を行った。
【0069】
このように、実施例14のレンズは、上記溶液から鉄を74%除去した。
【0070】
実施例15
実施例11で得られる結晶性生成物の0.14グラムを1.26グラムのHEMA、0.62グラムのグリセリンホウ酸エステル(1モルのグリセリン当たり0.16モルのホウ素)および0.01グラムのDAROCUR 1173と一緒にしたブレンド物から、レンズを作成した。次に、これらのレンズを、120℃のオートクレーブの中に入っている緩衝食塩水の中で7時間加熱した。オートクレーブに入れる前のレンズの直径は13.2mmであった。オートクレーブにかけた後のレンズ直径は14.8mmであった。
【0071】
このレンズを100μLのFe+2溶液および900μLの水と一緒にし、24時間振とうした後、その得られるレンズ溶液の鉄含有量を分析する以外は、上に記述した操作に従う鉄キレート化試験を行った。
【0072】
このように、実施例15のレンズは、上記溶液から鉄を97%除去した。
【0073】
実施例16
実施例12で得られる油状物の0.84グラムを、1.24グラムのHEMA、0.91グラムのグリセリン、0.03グラムのEGDMA(ジメタアクリル酸エチレングリコール)および0.02グラムのDAROCUR 1173と一緒にした。このブレンド物を濾過した後、UV光照射を0.5時間行うことによって、コンタクトレンズ用ポリスチレン製鋳型の中で硬化を行った。この鋳型を開けて、ホウ酸塩緩衝食塩溶液の中に入れることにより、レンズの離型を行うと共にそれの水和を行った。次に、これらのレンズを、120℃のオートクレーブの中に入っている緩衝食塩水の中で7時間加熱した。オートクレーブに入れる前のレンズの直径は12.2mmであった。オートクレーブにかけた後のレンズ直径は14.6mmであった。
【0074】
実施例17
実施例11で得られる結晶性生成物の1.0グラムを12グラムのエタノールおよび12グラムの水と一緒にした。この溶液のpHが11になるまで2.0%のNaOH水溶液を加えた。30分後、37%HClを滴下してpHを7に調整した。溶媒を蒸発させた後、メタノールを10グラム加えた。この混合物を濾過し、そしてその得られるメタノール溶液を蒸発させることにより、白色結晶性生成物が得られた。
【0075】
実施例18
上に記述した操作を用い、実施例17で得られる生成物の0.13グラムを1.27グラムのHEMA、0.64グラムのグリセリンホウ酸エステルおよび0.02グラムのDAROCUR 1173と一緒にしたものから、レンズを作成した。
【0076】
このレンズを300μLのFe+2溶液および700μLの水と一緒にし、48時間振とうした後、その得られるレンズ溶液の鉄含有量を分析する以外は、上に記述した操作に従う鉄キレート化試験を行った。
【0077】
このように、実施例18のレンズは、上記溶液から鉄を86%除去した。
【0078】
実施例19
追加物が入っていないMeuller−Hintonブロスの10mLの中で、緑膿菌のプロテアーゼ産生株を培養し、230rpmで一晩37℃で増殖させた。この培養物から遠心分離で細菌を除去した。この無菌ブロスの1.0mL部分(1/10の希釈率)に、(1)金属キレートモノマーの存在有り無しで作成した無菌コンタクトレンズを1から3個(使用したレンズは、上の実施例4に記述したポリHEMA対照レンズおよび上の実施例13と15に記述したレンズであった)か、或は(2)10から40μMのEDTA二ナトリウム塩を加えた後、室温で撹拌しながら24時間インキュベートした。次に、E.Kessler、H.E.KennahおよびS.I.Brown著「シュードモナスプロテアーゼ。精製、部分的特徴付け、並びにコラーゲン、プロテオグリカンおよびラビット角膜に対するそれの効果」、Invest.Ophthalmology Visual Science、1977、16:488−97の中に記述されている如きアゾカゼインアッセイを用いて、その蛋白分解活性を測定した。図1として示すグラフの中に示す結果は、本キレートモノマー類を用いて製造したコンタクトレンズは、可溶EDTAと同様、緑膿菌プロテアーゼを強力に阻害することを示している。実施例15のレンズを3個用いたとき全く蛋白分解が検出されなかったことを特記する。
【0079】
実施例20
氷水浴の中で冷却されている3.50グラムの塩酸ヒドロキシルアミンと16.0グラムの炭酸ナトリウムと40mLのエタノールから成る撹拌している混合物に、4.74グラムの塩化メタアクリロイルを分割して加えた。この混合物を48時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターにかけることによって、白色固体が得られた。この固体をイソプロピルアルコールで抽出し、この抽出液を蒸発させることにより、半固体生成物が5.42グラム得られた。この半固体を酢酸エチルと一緒にすると、白色結晶性のメタアクリルアトヒドロキサム酸が分離してきて、これを濾過で回収した後、追加的酢酸エチルを用いて濯いだ。メタアクリルアトヒドロキサム酸は式:
CH2=C(CH3)−CO−NH−OH
で表される。
【0080】
上に記述した操作を用い、0.75グラムのグリセリンホウ酸エステル(グリセリン1モル当たり0.16モルのホウ素)、0.66グラムのHEMA、0.01グラムのメタアクリル酸、0.01グラムのジメタアクリル酸エチレングリコールおよび0.15グラムのメタアクリルアトヒドロキサム酸から成るブレンド物から、コンタクトレンズを作成した。
【0081】
この実施例20のレンズを100μLのFe+2溶液および900μLの水と一緒にした後、21時間振とうした。その得られる溶液の鉄分析を行った結果、その水から鉄が90%除去されたことが示された。
【0082】
メタアクリルアトヒドロキサム酸は加水分解的に比較的不安定であり、従ってこのモノマーを含んでいるレンズを長期間に渡って水中で加熱してはならない。
本発明の特徴および態様は以下のとうりである。
【0083】
1.1種以上の親水性モノマー類、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマーを重合させることによって製造したポリマーの水膨潤ゲルを含んでいるソフトコンタクトレンズ。
【0084】
2.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーがアミノポリカルボン酸である第1項のソフトコンタクトレンズ。
【0085】
3.該親水性モノマーがメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0086】
4.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸と(b)アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとのエステルである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0087】
5.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸と(b)アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとのエステルである第3項のソフトコンタクトレンズ。
【0088】
6.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸と(b)アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドとのアミドである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0089】
7.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンテトラ酢酸、またはエチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸と(b)アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドとのアミドである第3項のソフトコンタクトレンズ。
【0090】
8.該アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルがメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである第4項のソフトコンタクトレンズ。
【0091】
9.該アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルがメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである第5項のソフトコンタクトレンズ。
【0092】
10.該アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドがアミノプロピルメタアクリルアミドである第6項のソフトコンタクトレンズ。
【0093】
11.該アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドがアミノプロピルメタアクリルアミドである第7項のソフトコンタクトレンズ。
【0094】
12.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸と(b)アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとのエステルである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0095】
13.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸と(b)アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドとのアミドである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0096】
14.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸と(b)アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとのエステルである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0097】
15.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸と(b)アミノアルキルアクリルアミドもしくはメタアクリルアミドとのアミドである第2項のソフトコンタクトレンズ。
【0098】
16.該金属キレート官能性を含んでいるモノマーが、(メタ)アクリルアトヒドロキサム酸である第1項のソフトコンタクトレンズ。
【0099】
17.(1)(a)主要な割合で1種以上の親水性モノマー類、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマーを含んでいるモノマー混合物、および
(b)置換可能不活性希釈剤、
を含んでいる重合混合物を、上記モノマー混合物の重合を生じさせる条件下、コンタクトレンズの形状で成形またはキャスティングを行うことにより、上記モノマー類のコポリマーと上記希釈剤の成形ゲルを生じさせ、そして
(2)その後、上記希釈剤を水で置換する、
段階を含んでいる方法。
【0100】
18.(a)エチレンジアミンテトラ酢酸無水物またはジエチレントリアミンペンタ酢酸無水物とアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとを、C1−6アルカノール反応媒体の中で、エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸と上記アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとのアミドを含んでいる付加生成物を生じさせるに充分な時間と温度で反応させ、ここで、上記付加生成物が有する遊離カルボキシル基をC1−6アルキルエステル基に変化させ、そして
(b)上記付加生成物を回収する、
段階を含んでいる方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンタクトレンズおよび本発明外のコンタクトレンズのプロテアーゼ阻害能を比較して示すグラフである。
Claims (3)
- 1種以上の親水性モノマー類、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマーを重合させることによって製造したポリマーの水膨潤ゲルを含んでいるソフトコンタクトレンズ。
- (1)(a)主要な割合で1種以上の親水性モノマー類、1種以上の架橋用モノマー類、および金属キレート官能性を含んでいるモノマーを含んでいるモノマー混合物、および
(b)置換可能不活性希釈剤、
を含んでいる重合混合物を、上記モノマー混合物の重合を生じさせる条件下、コンタクトレンズの形状で成形またはキャスティングを行うことにより、上記モノマー類のコポリマーと上記希釈剤の成形ゲルを生じさせ、そして
(2)その後、上記希釈剤を水で置換する、
段階を含んでいる方法。 - (a)エチレンジアミンテトラ酢酸無水物またはジエチレントリアミンペンタ酢酸無水物とアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとを、C1−6アルカノール反応媒体の中で、エチレンジアミンテトラ酢酸またはジエチレントリアミンペンタ酢酸と上記アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとのアミドを含んでいる付加生成物を生じさせるに充分な時間と温度で反応させ、ここで、上記付加生成物が有する遊離カルボキシル基をC1−6アルキルエステル基に変化させ、そして
(b)上記付加生成物を回収する、
段階を含んでいる方法。
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