JP3599787B2 - 窓口用貨幣処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、銀行などの金融機関の窓口用貨幣処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
窓口用貨幣処理装置の基本的な構成は、特開昭61−60192号公報にも示されるように、顧客データなどを含んだ入金データの、入力、表示、印字及び記憶を行なうとともに中央処理装置にオンライン接続されたテラーズマシンと、入金される紙幣の真偽及び金種判別を行なって入金金額を計数等する紙幣処理機と、入金される硬貨の真偽及び金種判別を行なって入金金額を計数等する硬貨処理機とにより構成されている。
そして、テラーは、顧客より入金すべき貨幣を受け取ったときには、貨幣を紙幣と硬貨とに分け、紙幣を紙幣処理機の入金口に、硬貨を硬貨処理機の入金口にセットし、それぞれの処理機に設けられている入金計数の開始を指示する入金スタート釦を操作することにより、各処理機による機械計数を開始させ、他方、顧客データなどを含んだ入金データの入力をテラーズマシンにより行なっていた。ところで、窓口用貨幣処理装置は、これを設置しようとする金融機関の規模、支店環境などにより、テラーズマシンに接続する機器を、入金処理を行なう硬貨処理機のみとする場合、あるいは、入金処理を行なう硬貨処理機と入金処理を行なう紙幣処理機とする場合、または、総合窓口である場合には、入金とともに出金も可能な処理機を採用したり、さらには、資金の効率化の観点から入金された貨幣を出金用として利用する循環式の処理機を採用するなど、種々の処理機が接続される。
そのため、これら処理機は、どのような接続のされ方であっても問題とならないように、簡単な表示部及び操作部などが設けられ、各処理機の操作部の中には、貨幣の入金時に、これら処理機による入金計数の開始を指示する入金スタート釦が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そして、テラーズマシンに硬貨を入金させる硬貨処理機と紙幣を入金させる紙幣処理機との両方が接続されたシステムにあっては、テラーは、顧客より入金すべき貨幣を受け取ったときには、貨幣を紙幣と硬貨に分け、紙幣を紙幣処理機の入金口に、硬貨を硬貨処理機の入金口にセットし、それぞれの処理機に設けられている入金計数の開始を指示する入金スタート釦を操作する必要があり、テラーズマシンにより、顧客データなどを含んだ入金データを入力しなければならないこの時点において、それぞれの処理機の入金スタート釦を操作しなければならないことは、非常に煩雑な作業あり、時として、一方の処理機の入金スタート釦を操作し忘れることもあるという問題があった。
【0004】
したがって、本発明の目的は、それぞれの処理機の入金スタート釦を操作することなく入金計数動作を開始し得る窓口用貨幣処理装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の窓口用貨幣処理装置は、顧客データを含んだ入金データの入力、表示及び記憶を行なうテラーズマシンと、硬貨の少なくとも入金計数処理を行なう硬貨処理機と、紙幣の少なくとも入金計数処理を行なう紙幣処理機とを有するものであって、硬貨処理機及び紙幣処理機の両処理機には、それぞれ、入金スタート釦と、当該処理機における入金スタート釦が操作されたことを検出して、接続される他方の処理機に入金命令信号を出力する入金命令信号発信手段と、接続される他方の処理機から発信された入金命令信号を受信可能な入金命令信号受信手段と、当該処理機において入金スタート釦が操作されたこと、及び、当該処理機の入金命令信号受信手段により他方の処理機から入金命令信号が出力されたことのいずれか一方を検出した場合に、当該処理機の入金計数処理を開始させる計数開始連動手段と、を有することを特徴としている。
【0006】
本発明の請求項2記載の窓口用貨幣処理装置は、上記に加えて、硬貨処理機及び紙幣処理機の両処理機には、それぞれ、貨幣が入金される入金口において貨幣を検出する検出手段と、当該処理機において入金スタート釦が操作されたこと、及び、当該処理機の入金命令信号受信手段により他方の処理機から入金命令信号が出力されたことのいずれ一方を検出した場合に、当該処理機の入金口の貨幣が検出手段により検出されない場合には、当該処理機の入金計数処理を開始させず、他方、検出手段により当該処理機の入金口の貨幣が検出された場合には、当該処理機の入金計数処理を開始させる連動制御手段と、を有することを特徴としている。
【0007】
【作用】
本発明の請求項1記載の窓口用貨幣処理装置によれば、硬貨を硬貨処理機にセットし、紙幣を紙幣処理機にセットした状態で、硬貨処理機及び紙幣処理機のいずれか一方の入金スタート釦を操作すると、この入金スタート釦が操作された一方の処理機が、計数開始連動手段により当該一方の処理機の入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段により、他方の処理機に入金命令信号を出力する。すると、他方の処理機も、入金命令信号を入金命令信号受信手段で受信することにより、計数開始連動手段が当該他方の処理機の入金計数処理を自動的に開始させる。
【0008】
本発明の請求項2記載の窓口用貨幣処理装置によれば、硬貨処理機及び紙幣処理機のいずれか一方の処理機の入金口のみに貨幣をセットして、該貨幣がセットされた処理機の入金スタート釦を操作すると、この貨幣がセットされた一方の処理機は、計数開始連動手段により当該一方の処理機の入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段により、接続される他方の処理機に入金命令信号を出力させることになる。しかしながら、この他方の処理機は、前記入金命令信号の出力を入金命令信号受信手段で検出しても、連動制御手段が、処理機の入金口の貨幣が検出手段により検出されない場合には、当該他方の処理機の入金計数処理を開始させることがない。
【0009】
【実施例】
本発明の一実施例による窓口用貨幣処理装置を図面を参照して以下に説明する。
本実施例の窓口用貨幣処理装置は、顧客データなどを含んだ入金データの入力、表示、印字及び記憶を行なうテラーズマシン10と、紙幣の入金計数処理及び出金計数処理を行なう紙幣入出金機(紙幣処理機)11aと、硬貨の入金計数処理及び出金計数処理を行なう硬貨入出金機(硬貨処理機)11bとで構成されており、これら個々の機器の主たる構成及び機能は、従来のものと同様となっている。
【0010】
ここで、テラーズマシン10、紙幣入出金機11a及び硬貨入出金機11bの制御系は図1及び図2にブロック図で示す構成となっており、以下、紙幣入出金機11aに関連するものには添字aを付し、硬貨入出金機11bに関連するものには添字bを付して説明する。
テラーズマシン10は、その作動を制御するCPU13、その作動に必要な情報等が予め記憶されているROM14、テラーにより入力された、顧客データなどを含んだ入金データ(顧客識別番号、入金金額等)及び出金データ等を記憶するRAM15、テラーにより入力された、顧客データなどを含んだ入金データ及び出金データ等を表示させる表示部16、テラーによりデータの入力等が行なわれる操作部17、顧客データなどを含んだ入金データを印字させる印字部18、紙幣入出金機11aに接続されるとともに、該紙幣入出金機11aと該紙幣入出金機11aを介して接続された硬貨入出金機11bとの間のデータの入出力が行なわれるインターフェース19、及び、その他必要な処理を行なう手段20で主に構成されている。
【0011】
紙幣入出金機11aは、入金計数処理及び出金計数処理等、紙幣入出金機11aの作動を制御するCPU23aと、その作動に必要な情報等が予め記憶されているROM24aと、入金計数処理及び出金計数処理の処理内容(入金金額、出金金額等)等を記憶するRAM25aと、紙幣入出金機11aの駆動を行なう駆動部26aと、入金口において紙幣を検出する入金検出手段(検出手段)27a及びリジェクト口において紙幣を検出するリジェクト検出手段28aを含み、入金計数処理及び出金計数処理等において紙幣の正損真偽及び金種判別等を行なうセンサ部29aと、入金計数処理及び出金計数処理の処理内容(入金金額、出金金額等)を表示させる表示部30aと、テラーによりデータの入力等が行なわれる、入金スタート釦31aを含む操作部32aと、テラーズマシン10及び硬貨入出金機11bとの間のデータの入出力が行なわれるインターフェース33aとで主に構成されている。
【0012】
硬貨入出金機11bは、入金計数処理及び出金計数処理等、硬貨入出金機11bの作動を制御するCPU23bと、その作動に必要な情報等が予め記憶されているROM24bと、入金計数処理及び出金計数処理の処理内容(入金金額、出金金額等)等を記憶するRAM25bと、硬貨入出金機11bの駆動を行なう駆動部26bと、入金口において硬貨を検出する入金検出手段(検出手段)27b及びリジェクト口において硬貨を検出するリジェクト検出手段28bを含み、入金計数処理及び出金計数処理等において硬貨の正損真偽及び金種判別等を行なうセンサ部29bと、入金計数処理及び出金計数処理の処理内容(入金金額、出金金額等)を表示させる表示部30bと、テラーによりデータの入力等が行なわれる、入金スタート釦31bを含む操作部32bと、紙幣入出金機11aに接続されるとともに、該紙幣入出金機11aと該紙幣入出金機11aを介して接続されたテラーズマシン10との間のデータの入出力が行なわれるインターフェース33bとで主に構成されている。
【0013】
紙幣入出金機11aのCPU23a及び硬貨入出金機11bのCPU23bは、それぞれ、図2に示すブロック図で構成されている。
すなわち、紙幣入出金機11aのCPU23aは、紙幣入出金機11aの主たる作動を制御するCPU本体35aと、当該紙幣入出金機11aにおける操作部32aに設けられた入金スタート釦31aが操作されたことを検出して、接続される他方の処理機である硬貨入出金機11bの後述する入金命令信号受信手段36bに入金命令信号を出力する入金命令信号発信手段37aと、硬貨入出金機11bの後述する入金命令信号発信手段37bから発信された入金命令信号を受信可能な入金命令信号受信手段36aと、当該紙幣入出金機11aにおいて入金スタート釦31aが操作されたこと、及び、当該紙幣入出金機11aの入金命令信号受信手段36aにより硬貨入出金機11bの後述する入金命令信号発信手段37bから入金命令信号が出力されたことのいずれか一方を検出した場合に、当該紙幣入出金機11aの入金計数処理を開始させる計数開始連動手段38aとを有している。
【0014】
さらに、本実施例において、CPU23aは、紙幣が入金される入金口において紙幣を検出する入金検出手段27aに接続されており、当該紙幣入出金機11aにおいて入金スタート釦31aが操作されたこと、及び、当該紙幣入出金機11aの入金命令信号受信手段36aにより硬貨入出金機11bの入金命令信号発信手段37bから入金命令信号が出力されたことのいずれ一方を検出した場合に、当該紙幣入出金機11aの入金口の紙幣が入金検出手段27aにより検出されない場合には、当該紙幣入出金機11aの入金計数処理を開始させず、他方、入金検出手段27aにより当該紙幣入出金機11aの入金口の紙幣が検出された場合には、当該紙幣入出金機11aの入金計数処理を開始させる連動制御手段39aと、を有している。
【0015】
また、硬貨入出金機11bのCPU23bは、硬貨入出金機23bの主たる作動を制御するCPU本体35bと、当該硬貨入出金機11bにおける操作部32bに設けられた入金スタート釦31bが操作されたことを検出して、接続される他方の処理機である紙幣入出金機11aの入金命令信号受信手段36aに入金命令信号を出力する入金命令信号発信手段37bと、紙幣入出金機11aの入金命令信号発信手段37aから発信された入金命令信号を受信可能な入金命令信号受信手段36bと、当該硬貨入出金機11bにおいて入金スタート釦31bが操作されたこと、及び、当該硬貨入出金機11bの入金命令信号受信手段36bにより紙幣入出金機11aの入金命令信号発信手段37aから入金命令信号が出力されたことのいずれか一方を検出した場合に、当該硬貨入出金機11bの入金計数処理を開始させる計数開始連動手段38bとを有している。
【0016】
さらに、本実施例において、CPU23bは、硬貨が入金される入金口において硬貨を検出する入金検出手段27bに接続されており、当該硬貨入出金機11bにおいて入金スタート釦31bが操作されたこと、及び、当該硬貨入出金機11bの入金命令信号受信手段36bにより紙幣入出金機11aの入金命令信号発信手段37aから入金命令信号が出力されたことのいずれ一方を検出した場合に、当該硬貨入出金機11bの入金口の硬貨が入金検出手段27bにより検出されない場合には、当該硬貨入出金機11bの入金計数処理を開始させず、他方、入金検出手段27bにより当該硬貨入出金機11bの入金口の硬貨が検出された場合には、当該硬貨入出金機11bの入金計数処理を開始させる連動制御手段39bと、を有している。
【0017】
次に、このような構成を有する窓口用貨幣処理装置のテラーズマシン10における各処理のうちの入金モード部分について図3のフローチャートを参照して説明する。
テラーが、紙幣及び硬貨の少なくとも一方を窓口用貨幣処理装置に入金するため、操作部17で入金モードを選択すると、テラーが操作部17で入金しようとする金額データ及び顧客データ等の入金データを入力する(ステップA1,A2)。そして、テラーは、必要に応じて紙幣入出金機11a及び硬貨入出金機11bの少なくともいずれか一方に貨幣をセットして機械計数を実行させる(なお、以下においては、説明の便宜上、紙幣及び硬貨がともにセットされた場合について説明するが、勿論、いずれか一方のみがセットされた場合についてはこのセットされた貨幣についてのみ以下の処理が行なわれる)。
【0018】
紙幣入出金機11aによって、該紙幣入出金機11aにセットされた紙幣の機械計数が、硬貨入出金機11bによって、該硬貨入出金機11bにセットされた硬貨の機械計数が行なわれ、それぞれの機械計数データがインターフェース19に入力された場合には、入力された機械計数データを、RAM15のそれぞれ対応するエリアに記憶させる(ステップA3,A4)。そして、機械計数が行なわれた際に、紙幣入出金機11aあるいは硬貨入出金機11bで、損券・損貨等、機械計数ができず排除されたものがある場合には、この排除されたものをテラーが操作部17に手操作により入力し、この手入力データをRAM15のそれぞれ対応するエリアに記憶させる(ステップA5,A6)。
【0019】
機械計数データと手入力データとを加えた金額データと、テラーが、操作部17に入力した入金データの金額データとの照合を行なう場合には、これらの金額データが一致したか否かを判定し、一致していない場合にはアラームを発生させ(ステップA7,A8,A9)、一致していた場合には、入金された紙幣を紙幣入出金機11aに、硬貨を硬貨入出金機11bに収納させる(ステップA7,A8,A10)。
また、上記金額データの照合を行なわない場合(ステップA7)及び照合により不一致でアラームが発生された場合(ステップA8,A9)に、テラーが操作部17の操作でキャンセルを選択すると、紙幣が紙幣入出金機11aから、硬貨が硬貨入出金機11bから返却される(ステップA11,A12)。一方、上記金額データの照合を行なわない場合及び照合により不一致でアラームが発生された場合に、テラーが操作部17の操作でキャンセルを行なわない旨選択すると(ステップA11)、機械計数を再度行ない得る状態となる。
【0020】
次に、テラーズマシン10における各種処理の実行と関連して行なわれる紙幣入出金機11a及び硬貨入出金機11bの各種処理のうちの入金計数処理部分について図4のフローチャートを参照して説明する。
なお、紙幣入出金機11a及び硬貨入出金機11bのいずれも同様の処理が行なわれることになるため、以下においては、これらを入出金機と総称し取扱うものを貨幣と総称して、さらに紙幣入出金機に関連して付した添字a及び硬貨入出金機に関連して付した添字bを略して説明する。
【0021】
入出金機11の入金スタート釦31が操作された場合には、当該入出金機11の入金命令信号発信手段37から、当該入出金機11に接続された他方の入出金機11の入金命令信号受信手段36に向けて入金命令信号を出力した後に、入金計数処理を行なうべく、当該入出金機11の入金検出手段27により入金口の貨幣の有無を検出させる(ステップB1,B2,B3)。一方、当該入出金機11の入金スタート釦31が操作されていない場合には、当該入出金機11の入金命令信号受信手段36が、当該入出金機11に接続された他方の入出金機11の入金命令信号発信手段37から出力された入金命令信号を受けたなら、当該入出金機11の計数開始連動手段38が、入金計数処理を行なうべく、入金検出手段27により当該入出金機11の入金口の貨幣の有無を検出させる(ステップB1,B4,B3)。
【0022】
そして、当該入出金機11の入金口に貨幣が検出された場合は、検出されなくなるまで入金計数処理が行なわれ、検出されなくなると、入金計数結果を出力して当該入出金機11の表示部30に表示させる(ステップB3,B5〜B7)。また、当該入出金機11の入金口に貨幣が検出されない場合は、入金計数処理の実行をキャンセルする(ステップB3)。
なお、出力される入金計数結果は、真の貨幣として機内に一時貯留されている(すなわちリジェクトされた分を含まない)貨幣の入金計数結果(枚数及び金額の少なくともいずれか一方)をいい、この計数結果データは、図4のフローチャートに示した、その他の命令受信及びその処理に含まれる、入金収納命令(一時貯留された貨幣を金庫に収納するための命令)もしくは返却命令(一時貯留された貨幣を収納することなく、機外に返却するための命令)があるまで、各入出金機11の計数結果データとして加算記憶されるものである。ここで、加算記憶とは、リジェクトされた貨幣が再度入金口にセットされ入金スタート釦31が操作された場合に、再度の入金計数処理を行ない、既に一度目の入金計数処理で一時貯留されている貨幣に計数値を加算する処理のことである。
【0023】
続いて、当該入出金機11において、貨幣を外部にリジェクトさせるためのリジェクト口でリジェクト検出手段28により貨幣が検出されると、リジェクト口からリジェクト貨幣がテラーにより取り除かれるまでアラームを発生させて(ステップB8〜B10)、リジェクト貨幣の存在をテラーが忘れてしまうことを防止することになる。
【0024】
以上に述べたように、本実施例の窓口用貨幣処理装置によれば、紙幣を紙幣入出金機11aにセットし硬貨を硬貨入出金機11bにセットした状態で、入出金機11a,11bの入金スタート釦31a,31bのうちのいずれか一方を操作すると、例えば、入金スタート釦31aが操作されたと仮定すれば、この操作された入金スタート釦31aを備えた入出金機11aが、計数開始連動手段38aにより当該一方の入出金機11aの入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段37aにより、他方の入出金機11bに入金命令信号を出力する。すると、他方の入出金機11bも、入金命令信号を入金命令信号受信手段36bで受信することにより、計数開始連動手段38bが当該他方の入出金機11bの入金計数処理を自動的に開始させる。したがって、それぞれの入出金機11a,11bの入金スタート釦31a,31bを双方操作することなく、いずれか一方の入出金機11a,11bの入金スタート釦31a,31bを操作するだけで両入出金機11a,11bの入金計数動作を開始することができる。
【0025】
しかも、入出金機11a,11bのいずれか一方の入金口のみに貨幣がセットされ、該貨幣がセットされた入出金機11a,11bの入金スタート釦31a,31bを操作した場合に、例えば、入金スタート釦31aが操作されたと仮定すれば、この貨幣がセットされた入出金機11aは、計数開始連動手段38aにより当該入出金機11aの入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段37aにより、接続される他方の入出金機11bに入金命令信号を出力させることになる。しかしながら、この他方の入出金機11bは、前記入金命令信号の出力を入金命令信号受信手段36bで検出しても、連動制御手段39bが、入出金機11bの入金口の貨幣が入金検出手段27bにより検出されない場合には、当該他方の入出金機11bの入金計数処理を開始させることがない。したがって、貨幣がセットされていない入出金機11a,11bにおいて不要な入金計数動作が開始されてしまうことを防止できる。
加えて、リジェクトされた貨幣がある場合にはアラームを発生させることになるため、リジェクト貨幣を忘れて次の作業に進んでしまうこと等の不具合を防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の窓口用貨幣処理装置によれば、硬貨を硬貨処理機にセットし、紙幣を紙幣処理機にセットした状態で、硬貨処理機及び紙幣処理機のいずれか一方の入金スタート釦を操作すると、この入金スタート釦が操作された一方の処理機が、計数開始連動手段により当該一方の処理機の入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段により、他方の処理機に入金命令信号を出力する。すると、他方の処理機も、入金命令信号を入金命令信号受信手段で受信することにより、計数開始連動手段が当該他方の処理機の入金計数処理を自動的に開始させる。したがって、それぞれの処理機の入金スタート釦を操作することなく、いずれか一方の処理機の入金スタート釦を操作するだけで両処理機の入金計数動作を開始することができる。
【0027】
本発明の請求項2記載の窓口用貨幣処理装置によれば、硬貨処理機及び紙幣処理機のいずれか一方の処理機の入金口のみに貨幣をセットして、該貨幣がセットされた処理機の入金スタート釦を操作すると、この貨幣がセットされた一方の処理機は、計数開始連動手段により当該一方の処理機の入金計数処理を開始させるとともに、入金命令信号発信手段により、接続される他方の処理機に入金命令信号を出力させることになる。しかしながら、この他方の処理機は、前記入金命令信号の出力を入金命令信号受信手段で検出しても、連動制御手段が、処理機の入金口の貨幣が検出手段により検出されない場合には、当該他方の処理機の入金計数処理を開始させることがない。したがって、貨幣がセットされていない処理機において不要な入金計数動作が開始されてしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による窓口用貨幣処理装置の制御系のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による窓口用貨幣処理装置の紙幣入出金機および硬貨入出金機のCPUの構成等を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による窓口用貨幣処理装置のテラーズマシンの各処理のうちの入金モード部分を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例による窓口用貨幣処理装置の紙幣入出金機及び硬貨入出金機の各種処理のうちの入金計数処理部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 テラーズマシン
11a 紙幣入出金機(紙幣処理機)
11b 硬貨入出金機(硬貨処理機)
27a,27b 入金検出手段(検出手段)
31a,31b 入金スタート釦
36a,36b 入金命令信号受信手段
37a,37b 入金命令信号発信手段
38a,38b 計数開始連動手段
39a,39b 連動制御手段
Claims (2)
- 顧客データを含んだ入金データの入力、表示及び記憶を行なうテラーズマシンと、硬貨の少なくとも入金計数処理を行なう硬貨処理機と、紙幣の少なくとも入金計数処理を行なう紙幣処理機とを有する窓口用貨幣処理装置において、
硬貨処理機及び紙幣処理機の両処理機には、それぞれ、
入金スタート釦と、
当該処理機における入金スタート釦が操作されたことを検出して、接続される他方の処理機に入金命令信号を出力する入金命令信号発信手段と、
接続される他方の処理機から発信された入金命令信号を受信可能な入金命令信号受信手段と、
当該処理機において入金スタート釦が操作されたこと、及び、当該処理機の入金命令信号受信手段により他方の処理機から入金命令信号が出力されたことのいずれか一方を検出した場合に、当該処理機の入金計数処理を開始させる計数開始連動手段と、
を有することを特徴とする窓口用貨幣処理装置。 - 硬貨処理機及び紙幣処理機の両処理機には、それぞれ、
貨幣が入金される入金口において貨幣を検出する検出手段と、
当該処理機において入金スタート釦が操作されたこと、及び、当該処理機の入金命令信号受信手段により他方の処理機から入金命令信号が出力されたことのいずれ一方を検出した場合に、当該処理機の入金口の貨幣が検出手段により検出されない場合には、当該処理機の入金計数処理を開始させず、他方、検出手段により当該処理機の入金口の貨幣が検出された場合には、当該処理機の入金計数処理を開始させる連動制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の窓口用貨幣処理装置。
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