JP3599449B2 - 岩盤改良用パッカー、その製造方法、及びそれを用いた岩盤改良方法 - Google Patents

岩盤改良用パッカー、その製造方法、及びそれを用いた岩盤改良方法 Download PDF

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空ボルトを利用して、軟弱岩盤や破砕した岩盤などの改良を目的に岩盤改良用充填材を注入する際の地山と中空ボルトの隙間に使用する岩盤改良用パッカーの製造方法、その岩盤改良用パッカー、及びそれを用いた岩盤改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来より、軟弱な岩盤、地山、又は地殻変動等の大きな力で地山が破砕された地層帯等でトンネル掘削を実施する場合、トンネル切羽の天盤の崩落等の防止のために切羽先端の天盤部に孔を削孔し、この孔内に中空ボルトを挿入し、その中空ボルトから、例えば、ポリオールとイソシアネートを混合した二液型発泡ウレタン等の薬液を注入する注入式先受けボルト工法(フォアパイリング工法)により、地山を強化する工法が実施されている(特開昭62−288213号公報)。
この工法で薬液を注入する場合、地山に設けられた孔と中空ボルトの隙間から注入する薬液の漏れを防止するために何らかの詰め物、即ち、パッカーが必要となっている。
【0003】
従来、このパッカーとしては、二液発泡ウレタンをウエスに浸し、そのウエスを隙間に詰め込んでパッカーとする方法や、中空ボルトにあらかじめ袋状のものを取り付けておき、この袋状のものに、混合した発泡ウレタンを注入してパッカーとする方法などが提案されていた(特公平7−9158号、特公平7−9159号)。
しかしながら、ウレタンを浸したウエスを隙間に詰め込んでパッカーとする方法は作業性が悪く、手や服にウレタンが付着する等の課題があった。
【0004】
また、袋状のものに混合した発泡ウレタンを注入してパッカーとする方法は、袋そのものが高価であることや、ウレタンを注入するためのポンプが必要であり、機械の配置や準備に手間が掛かる等の課題があった。
【0005】
本発明者は、前記課題を解決するため種々検討した結果、特定の方法により形成したパッカーを使用することで、前記課題を解消できる知見を得て本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、中空ボルトを利用して、岩盤改良用充填材を注入する際に、発泡後硬化する発泡材料を容器に充填し、該容器に連結するチューブを介して、該発泡材料自らの発泡時の発泡圧力で、該発泡材料を該容器から、地山と中空ボルトの隙間の空隙に注入して、袋等を使用せず、該発泡材料のみを硬化させることを特徴とする岩盤改良用パッカーの製造方法であり、該製造方法で形成してなる岩盤改良用パッカーであり、該岩盤改良用パッカーを用いて、岩盤改良用充填材を注入することを特徴とする岩盤改良方法である。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明の岩盤改良用パッカー(以下本パッカーという)は、発泡後硬化する発泡材料を充填する容器とその容器に接続するチューブを介して、発泡時の自らの発泡圧力で形成してなるものである。
【0009】
本発明で使用する発泡後硬化する発泡材料(以下本発泡材料という)としては、発泡後硬化する材料であれば特に制限されるものではない。具体的には、発泡ウレタンや、セメントに起泡剤を混合したものの使用が可能である。
【0010】
発泡ウレタンは、例えば、ポリオール、水ガラス、又は炭酸アルカリを含有するA液と、イソシアネートを含有するB液の2液を混合して発泡させるもので、その発泡ウレタン材料としては、ポリオール−イソシアネート系、水ガラス−イソシアネート系、及び炭酸アルカリ−イソシアネート系等が挙げられる。
【0011】
ここでイソシアネートとは、2個以上のイソシアネート基を有するもので、具体的には、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)やポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシアネート(ポリメリックMDI)などが挙げられる。
【0012】
また、ポリオール、水ガラス、及び炭酸アルカリは、各々イソシアネートを含有する液と反応するもので、具体的には、ポリオールとしては、ポリプロピレングリコールやポリエチレングリコールなどが、水ガラスとしては、通常、NaO・nSiO・xHOと示されるケイ酸ナトリウム水溶液が、炭酸アルカリとしては、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0013】
本発泡材料の配合割合は特に限定されるものではないが、A液とB液を容積比で0.3〜1:1程度の割合で配合することが通常行われている。
【0014】
発泡ウレタン材料を採用する場合、容器に充填する本発泡材料は、通常、岩盤注入に使用する二液発泡ウレタンが使用できるが、二液を混合し、その混合液を容器に充填する作業が必要であることから反応時間は30秒以上が好ましい。30秒未満では充分に圧入される前に、反応が終了してしまう場合がある。
また、発泡ウレタン材料の発泡倍率は1.5〜30倍が好ましい。1.5倍未満では多量の本発泡材料や大きな充填容器が必要となり、経済的でない場合がある。
【0015】
本発泡材料を充填する容器は、チューブ連結部以外は密封できる構造であれば特に制限されるものではない。
具体的には、ネジ構造等で容器本体に取り付けられる形式である蓋の部分にチューブが連結できる孔の開いた容器等が使用可能である。
蓋を含む容器の材質は特に限定されるものではなく、金属やポリエチレンなどが使用可能である。
容器の大きさは特に制限されるものではないが、大きすぎると作業性が悪く、小さすぎると充分な量が供給できない。通常、本パッカーを形成しようとする隙間の量により異なり、一義的に決めることはできないが、50〜100ml程度が適当である。
【0016】
チューブの材質も特に限定されるものではなく、容器と同様に、金属やポリエチレンなどが使用可能である。
チューブの長さは、施工上30〜150cm程度が好ましい。30cm未満では作業性が不良となる場合があり、150cmを越えると圧送抵抗圧が上昇し、本パッカー形成に時間がかかるとともに、容器の耐圧性の面から好ましくない。
また、チューブ径は内径で4〜15mmが好ましい。4mmより細いと本発泡材料の圧入性能が低下する場合があり、15mmより太いと圧入性能は良いが、本発泡材料の使用量が多くなり経済的でなく、また、隙間へのチューブ挿入性も悪くなる場合がある。
【0017】
容器の蓋とチューブとの接続は、発泡圧がかかるため、確実に接続可能な方法が好ましく、溶着又は接着したりして一体化することが好ましい。
また、本発泡材料の容器内での発泡圧力を利用して、内側より押されると密着する構造をとることも可能である。
【0018】
本パッカーの中空ボルトへの取付は各種の方法が可能で、中空ボルトを孔に設置後、隙間にチューブを差し込む方法、あるいは事前にチューブをボルトに固定しその後孔に差し込む方法などがある。
本パッカー形成時、本発泡材料が所定の所以外に漏れることを防止する方法は、圧入するウレタンが発泡中であり、既に流動性の無いものであることから、簡便な方法で良い。
しかし、湧水部や打設角度が垂直に近い場合など、漏れが発生しやすい場合は、隙間にウエスを軽く詰める方法や、中空チューブ出口部にウエスを巻く等の方法が好ましい。
【0019】
このように形成された本パッカーを用いて、岩盤改良用充填材を注入して岩盤を改良する。
岩盤改良用充填材としては特に限定されるものではないが、二液発泡ウレタンやセメントミルクなどが挙げられる。
注入方法は特に限定されるものではないが、二液発泡ウレタンを使用する場合はAir駆動又は電動のギヤーポンプを用いたり、セメントミルクを使用する場合はプランジャーポンプを用いることが好ましい。
注入時間は通常数10分から、最大でも数時間程度が好ましい。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明する。
【0021】
実施例1
500ccのポリエチレン製容器の蓋に、内径4mm、長さ75cmのチューブの一端を連結し、チューブの他端を地山と中空ボルトの隙間に差し込んだ。
ポリオールを含有するA液とイソシアネートを含有するB液との容積比1:1の混合物をポリエチレン製容器に詰め蓋をして機密にした。
5分後、容器中の発泡ウレタンは発泡して、自らの発泡圧力で隙間に圧入され硬化して本パッカーを形成した。
ついで、中空ボルトより、二液発泡ウレタンを注入したところ、何の漏れもなく最大注入圧力10kg/cmで30kg注入良することができ、岩盤を改良することができた。
【0022】
【発明の効果】
本発明法により、容器に充填された発泡材料自らの発泡圧力を利用してパッカーを形成することにより、▲1▼大きな設備を必要とせず、作業性に優れる、▲2▼使用する資材が簡便であり、経済的である、▲3▼手や服を汚さず、衛生的な作業が可能である、▲4▼発泡中のウレタンを圧入することにより、少量で効果的なパッカーが形成できる、等の効果を奏する。

Claims (3)

  1. 中空ボルトを利用して、岩盤改良用充填材を注入する際に、発泡後硬化する発泡材料を容器に充填し、該容器に連結するチューブを介して、該発泡材料自らの発泡時の発泡圧力で、該発泡材料を該容器から、地山と中空ボルトの隙間の空隙に注入して、袋等を使用せず、該発泡材料のみを硬化させることを特徴とする岩盤改良用パッカーの製造方法。
  2. 請求項1記載の岩盤改良用パッカーの製造方法で形成してなる岩盤改良用パッカー。
  3. 請求項2記載の岩盤改良用パッカーを用いて、岩盤改良用充填材を注入することを特徴とする岩盤改良方法。
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