JP3598948B2 - 液晶装置及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各画素(絵素ともいう)にスイッチングするアクティブ素子を配置し、このアクティブ素子により画素の液晶に対する電圧印加を制御するアクティブマトリックス型液晶装置に関し、特に、各画素において液晶層に対して横電界(層方向)をかけるタイプの液晶装置に関する。
【0002】
また、本発明は上記液晶装置を用いた電子機器に関する。
【0003】
【従来の技術】
現在、ノートパソコンや液晶テレビなどに用いられている液晶装置は、ほとんどがTN(Twisted Nematic)モードである。しかし、このTNモードは観察方向によって異なる見え方がする。この視角特性を改善する方法として、特開昭56−091277号公報や特開平06−160878号公報で横電界を用いたIPS(In Plane Switching)モードが提案されている。
【0004】
以下に、IPSモードの動作原理について図面を用いて簡単に説明する。図4(a)(b)はIPSモードを用いた液晶パネル内での液晶の動作を示す断面図であり、図4(a)は電圧無印加時のセル断面図、図4(b)は液晶やしきい値を越えた電圧印加時のセル断面図である。また、図4(c)は図4(a)の平面図、図4(d)は図4(b)の平面図である。図4において、401、409は一対の偏光板、402、408は液晶を挟持する一対の基板、403はカラーフィルタ、404、406は配向膜、405は模式的に示した液晶分子を示す。また、410は画素電極、411は画素における画素電極の対向電極となる共通電極、412は画像信号線(ソース線)、407は画素電極410と共通電極411の層を隔てる絶縁層である。IPSモードの液晶装置においては、このように一方の基板上に液晶に電界を印加する画素電極及び共通電極を並置する構造をなす。また、413は下側偏光板の吸収軸、414は上側偏光板の吸収軸である。
【0005】
図4はTFT(Thin Film Transistor)などのアクティブ素子を省略した模式図である。この模式図は、図5中のX−X’部分の断面図及び点線で囲まれた部分の拡大図である。図5は1画素の構成図であり、この構成図では1画素内に共通電極502が2本と画素電極501が1本長手方向に存在する。これはあくまで模式的な図面であり、1画素内に数本の共通電極502と数本の画素電極501が存在しても構わない。また、同図において、503は走重信号線(ゲート線)、504は画像信号線(ソース線)、505は薄膜トラシジスタ(TFT)を示す。
【0006】
電圧無印加時の図4(a)(c)において、一対の基板402・408のうち、上側基板402上にはカラーフィルタ403が形成され、下側基板408の内側に線状の共通電極411と画素電極410が形成され、さらに液晶分子405を並べるための配向膜404・406が形成されている。一対の基板402・408間には液晶が挟持されており、液晶分子405は電圧無印加時に線状電極(共通電極411、画素電極410)の長手方向と所定の角度(0度から45度)を有して、均一に配向している。図4ではこの角度を30度とした。また、この液晶セルの両側に偏光板401・409を配置している。上側偏光板401は吸収軸414を液晶の配向方向と平行に、下側偏光板409は垂直に配置してある。この状態が、黒表示状態である。液晶材料には誘電異方性が正の材料を用いた。
【0007】
次に、電界415を印加すると、図4(b)(d)に示すように液晶分子405は電界415方向にその長軸を揃えようとするので、液晶分子405は印加電界の強度に対応して偏光板の吸収軸に対してある角度を持つようになる。この印加電界の強度に応じ、液晶セルの配向する角度を制御することにより液晶の複屈折が制御できる。それにより、一対の偏光板を透過する光透過率を制御でき、それにより階調表示を行うことができる。
【0008】
しかしながら、液晶に電界を印加するための画素電極410及び共通電極411が一方の基板上のみに形成されていて、他方の基板上には電極が全く形成されていないので、静電気で帯電しやすいという問題が生じる。静電気で帯電してしまうと、液晶の配向が乱れ、高画質の表示を行うことができない。また、一度静電気によって帯電してしまうと、他方の基板に電極が存在しないため、この静電気を容易に除去することはできない。
【0009】
そこで、本発明は静電気の影響を受けにくくさらに静電気に帯電しにくい高画質な液晶装置を実現することを目的とする。
【0010】
【発明の開示】
本発明は、一対の基板間に液晶が挟持され、一方の該基板上に、マトリクス状に配置された走査信号線及び画像信号線、該走査信号線と該画像信号線の交差に応じて配置されたアクティブ素子、該アクティブ素子に接続された画素電極、共通電極が配置され、前記画素電極と前記共通電極の間の液晶に実質的に基板面と平行な電界が印加できるように構成される液晶装置において、前記一方の基板と対向する他方の前記基板の対向面側には金属遮光膜を有するカラーフィルタが形成されているとともに、該カラーフィルタの前記液晶側には該液晶を駆動するための電極が形成されておらず、前記金属遮光膜には前記一対の基板間を電気的に接続する銀ペースト又は異方性導電膜を介して前記一方の基板側から一定電位が印加されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記金属遮光膜には、前記共通電極と同電位、前記画像信号線に供給される画像信号の中心電位、前記走査信号線に印加される走査信号の非選択電位、該液晶装置を駆動する駆動手段のロジック電位のいずれかの一定電位が印加されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記金属遮光膜は、前記液晶が駆動される画素エリアの周辺部で前記共通電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、前記他方の基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。前記他方の基板に一定電位である金属遮光膜が存在しなければ、この基板が静電気で帯電してしまい、前記一方の基板上の画素電極や共通電極との間に数万V以上の大きな電位差を生じ、液晶がこの電位差に応答してしまう。このため、高画質な表示を得るためには液晶を駆動するための電極を持たない前記他方の基板に一定電位の金属遮光膜を設けることは重要である。前記金属遮光膜には、クロム(Cr)やニッケル(Ni)銅(Cu)の合金などが適している。
【0014】
また、本発明は、一対の基板間に液晶が挟持され、一方の該基板上に、マトリクス状に配置された走査信号線及び画像信号線、該走査信号線と該画像信号線の交差に応じて配置されたアクティブ素子、該アクティブ素子に接続された画素電極、共通電極が配置され、前記画素電極と前記共通電極の間の液晶に実質的に基板面と平行な電界が印加できるように構成される液晶装置において、前記一方の基板と対向する他方の前記基板の対向面側には前記液晶を駆動するための電極が形成されておらず、前記他方の基板の前記液晶が駆動される画素エリアの周辺部に導電膜が形成されてなり、当該導電膜には前記一対の基板間を電気的に接続する銀ペースト又は異方性導電膜を介して前記一方の基板側から一定電位が印加されていることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、前記他方の基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。前記他方の基板に一定電位である導電膜が存在しなければ、この基板が静電気で帯電してしまい、前記一方の基板上の画素電極や共通電極との間に数万V以上の大きな電位差を生じ、液晶がこの電位差に応答してしまう。このため、高画質な表示を得るためには液晶を駆動するための電極を持たない前記他方の基板に一定電位の導電膜を設けることは重要である。前記導電膜は、表示部以外に形成されるので、透明である必要がなく多種多様な金属材料を用いることができる。
【0016】
なお、画素エリアとは、図3に示すような液晶セルにおける点線で示した領域303のことで、実際に文字や絵などの表示を行うことができる部分のことである。画素エリアの周辺領域とは、その周辺で表示を行うことができない領域304のことである。
【0017】
また、本発明は、前記一定電位が、接地電位、共通電極の電位、画像信号振幅の中心電位、走査信号の非選択電位、外部駆動手段のロジック電位のいずれかであることを特徴とする。
【0018】
上記構成によれば、新たな電位をつくる必要がなく液晶装置内に既に存在する電位を用いることができる。このことによって、コストアップなしに静電気に強い高画質な液晶装置が実現できる。
【0019】
なお、共通電極電位、画像信号振幅の中心電位、走査信号の非選択電位とは、TFT素子を用いた液晶パネルの駆動波形図の図6における606、605、607の電位のことである。図6の駆動波形を図7のTFT素子の等価回路を用いて簡単に簡明する。602及び603は走査信号線703及び画像信号線704の信号であり、それぞれTFT素子705のゲート、ソースに印加される。NTSC方式の画像信号はインタレースされた2つのフィールドからなり、第1フィールド610と第2フィールド611を合わせて1フレーム612とし1枚の絵を構成する。選択期間608において、走査信号線703に選択パルスが印加されTFT素子705がオンすると、画素電極701の電位604は画像信号線704の電位603とほぼ等しくなる。非選択期間609では、TFT素子705がオフし液晶容量706に書き込まれた信号は保持される。このようにして、すべての走査信号線703が1本ずつ順次選択され、すべての画素のデータは1フィールドにつき1回ずつ書き換えられることになる。
【0031】
また、本発明は、前記一方の基板側にはバックライト光源が配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記いずれかの液晶装置を種々の電子機器の表示装置として用いたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0033】
(実施例1)
図1は本発明に係る液晶装置の構成の要部を示す図である。(a)がカラーフィルタ形成基板104の平面図であり、(b)が液晶装置の断面図である。まず、構成を説明する。1.1mm厚の透明ガラス基板104・109を2枚重ね合わせた構造をとっており、その間に液晶層106が挟持される。上側ガラス基板104は内側にクロム(Cr)遮光膜101、赤緑青(RGB)カラーフィルタ102及び配向膜105が順次形成されており、外側には偏光板103が配置されている。下側ガラス基板109は、内側に共通電極111、絶縁層108、画素電極112及び配向膜107が形成されており、外側には偏光板110が配置されている。
【0034】
各画素は下側ガラス基板の平面図となる先に説明した図5に示されるように、走査信号線(ゲート線)503、画像信号線(ソース線)504がマトリクス状に配置されており、その交点近傍に、ゲート電極が走査信号線503、ソース電極が画像信号線504、ドレイン電極が画素電極501(112)に接続された薄膜トランジスタ(TFT素子)505が形成されている。
【0035】
図1のCr遮光膜101は、下側基板に形成されたTFT素子及び画像信号線・走査信号線の領域を遮光するように形成されるものである。
【0036】
図1において、1画素内で共通電極111(502)と画素電極112(501)は絶縁層108を介して異なる層に配置されている。図1中の113は電界の方向を示している。基板間のギャップを4.5μmとし、液晶材料106には屈折率異方性△n=0.070で誘電異方性が正のネマティツク液晶を用いた。線状の共通電極111と画素電極112の間の距離を10μmとし、両電極の線幅を5μmとした。液晶分子の分子長軸方向が線状電極(共通電極111、画素電極112)の長手方向と30度の角度を有するようラビング配向処理を施した。上側ガラス基板104の偏光板103は吸収軸を液晶の配向方向と平行に、下側ガラス基板109の偏光板110は垂直に配置してある。この状態が、黒表示状態であり、外部駆動手段からの印加電圧に応じて液晶分子の配向する角度が変化し、それにより液晶の複屈折率が変化するので階調表示が可能となっている。なお、下基板109側には、バックライト光源が配置される。この液晶分子の配向の仕方及び偏光板の吸収軸の設定は、先に説明した図4と同様である。
【0037】
また、図1のCr遮光膜101は、下側基板に形成されたTFT素子及び画像信号線・走査信号線の領域を遮光するように形成されるものである。
【0038】
次に、図6及び図7を用いて、以上に説明したアクティブマトリックス型液晶装置の駆動方法について説明する。図7は液晶装置の1画素の等価回路図であり、図6は駆動波形を示す。図7において、703は図5の503に相当する走査信号線であり、704は図5の504に相当する画像信号線でり、705は図5の505に相当するTFT素子である。TFT素子705のゲート電極は走査信号線503に接続され、ソース電極は画像信号線704に接続され、ドレイン電極は図5の501(図1の112)に相当する画素電極701に接続される。706は液晶容量であり、702は図5の502(図1の111)に相当する共通電極502である。図6は1画素における駆動を時系列的に示したものであり、607は走査信号線に印加される走査信号、608はTFT素子を導通させる選択期間、609はTFT素子を非導通させて液晶に印加した電圧を保持する非選択期間である。選択期間608においては、画像信号線に供給される画像信号603がTFT素子を介して画素電極に供給される。612は1フレーム期間を示し、610は第1フィールド、611は第2フィールドを示す。画像信号603は第1フィールドと第2フィールドとで、画像信号の振幅中心電位605を基準として電圧極性が反転されている。604は画素電極の電位であり、共通電極の電位606との間の電位差が液晶に印加される電圧となる。選択期間608においてTFT素子を介して画像信号606が画素電極に印加され、画素電極の電位は画像信号606の電位になる。しかし、選択期間608において、TFT素子のドレイン電極とゲート電極の間に寄生する容量に蓄積された電荷が、非選択期間609に画素電極側に流れ込み画素電極の電位は△V降下する。このため、共通電極電位606を画像信号の振幅中心電位605から予め△Vだけ下げておく。これにより、画素電極の電位は共通電極電位を基準としてフィールド毎に実質的に対称に極性反転する。なお、液晶容量706だけでなく、これと並列に蓄積容量を画素内に設けることができる。この場合、この蓄積容量は、図5における画素の周辺部にて、画素電極501と共通電極502の絶縁膜を介してオーバーラップさせることで形成される。
【0039】
さて、このような構成の液晶装置において、本実施例では、図8に示すように上側ガラス基板801(図1の104)のCr遮光膜807(図1の101)を、下側ガラス基板802(図1の109)に形成された共通電極808(図1の111)と同電位になるように、液晶セルの画素エリア803の周辺部804で銀ペースト805を介して短絡している。図8の(a)は液晶パネルの平面図であり、(b)は上下基板を銀ペーストによって短絡させた拡大断面図である。図8においてCr遮光膜は画素エリア803内ではTFT素子と画素間を遮光するが、画素エリアの周辺部804では画素エリア803とシール部806の間では画素エリアを取り囲むように形成することにより画素エリアの見切りとすることができる。
【0040】
周辺部804のシール部の外側に引き出されたCr遮光膜807(101)は、銀ペースト805によって液晶パネルのシール部(一対の基板を接着するシールであり画素エリア803を取り囲むように配置される)806の外側4点で、画素エリアから引き出された共通電極808(111)と電気的に短絡されている。複数の箇所で遮光膜と共通電極とを接続しているのは、画素エリア全体において遮光膜の電圧分布を均一化するためのものである。
【0041】
図8(b)において、共通電極808から引き出された端子部は、異方性導電膜(ACF:Aisotoropic Conducting Film)809を介して、液晶ドライバを実装する又は、回路基板と液晶パネルを接続するフレキシブル基板810上に形成されて共通電極電位を供給する電極配線811に電気的に接続される。
【0042】
このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0043】
以上の実施例1のような液晶装置の構成にすると、金属遮光膜であるCrが一定電位(共通電極電位)であるので、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。カラーフィルタ形成基板に一定電位である金属遮光膜が存在しなければ、静電気によって上側基板と下側基板上の画素電極や共通電極との間に大きな電位差を生じ、液晶がこの電位差に応答してしまう。このため、高画質な表示を得るためには液晶を駆動するための電極を持たないカラーフィルタ形成基板に一定電位の金属遮光膜を設けることが重要となってくる。また、本実施例で金属遮光膜の電位として用いた共通電極電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。よって、液晶装置の静電対策を低コストで実現できる。
【0044】
(実施例2)
図9に示すように、実施例1と同様な液晶装置の構成において、上側ガラス基板のCr遮光膜903(図1の101)を接地した。このときの構成を図9を用いて説明する。図9(a)は液晶パネルの平面図であり、(b)は上下基板を銀ペーストによって短絡させた拡大断面図である。上側基板901(図1の104)内側のCr遮光膜903はシール部906の外側で銀ペースト905を介して下側基板902(図1の109)内側のダミー電極904に接続される。そして、このダミー電極904は、図9(b)に示すように、異方性導電膜(ACF)907を介して、液晶ドライバを実装する又は、回路基板と液晶パネルを接続するフレキシブル基板909上に形成されて接地電位を供給する電極配線908に電気的に接続される。液晶駆動用回路基板における接地電位配線に接続した。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0045】
以上の実施例2のような液晶装置の構成にすると、金属遮光膜であるCrが一定電位(接地電位)であるので、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。Cr遮光膜の電位を接地電位とすると、Cr遮光膜と画素電極、共通電極との間で若干の電位差を生じる。しかし、Cr遮光膜上にはカラーフィルタ層、配向膜などが存在するので、この部分で電圧降下がおき実際に液晶に印加される電位差はきらに小さくなり無視できる程度となる。また、一定電位であるCr遮光膜が存在しなければ、静電気によってカラーフィルター形成基板が帯電すると数万Vの電位差が液晶に印加されることになってしまい、表示装置として機能しなくなってしまう。このため、高画質な表示を得るには液晶を駆動するための電極を持たないカラーフィルタ形成基板に一定電位(接地電位)の金属遮光膜を設けることが重要となってくる。接地電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がなく低コストで静電気に強い高画質な液晶装置が実現できる。
【0046】
(実施例3)
実施例1と同様な液晶装置の構成において、上側ガラス基板のCr遮光膜を画像信号の振幅における中心電位(図6の605)に接続した。このときの接続方法は図9のようにし、ダミー電極904を、液晶パネルに実装されるフレキシブル基板909に配線される画像信号振幅の中心電位の電位配線に接続することで実現した。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0047】
以上の実施例3のような液晶装置の構成にすると、金属遮光膜であるCrが一定電位(画像信号の振幅の中心電位)であるので、実施例1、実施例2と同様な理由によりカラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。また、画像信号の中心電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。
【0048】
(実施例4)
実施例1と同様な液晶装置の構成において、上側ガラス基板のCr遮光膜を走査信号線(図5の503)に印加される非選択電位(図6の走査信号607の非選択期間609の電位)に接続した。このときの接続方法は図9のようにし、ダミー電極904を、液晶パネルに実装されるフレキシブル基板909における走査信号線の非選択電位の電位配線に接続することで実現した。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0049】
以上の実施例4のような液晶装置の構成にすると、金属遮光膜であるCrが一定電位(走査信号の非選択電位)であるので、実施例1、実施例2と同様な理由により、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。また、走査信号の非選択電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。
【0050】
(実施例5)
実施例1と同様な液晶装置の構成において、上側ガラス基板のCr遮光膜を液晶駆動回路のロジツク電位に接続した。このときの接続方法は図9のようにし、ダミー電極を、液晶パネルに実装されるフレキシブル基板909におけるロジック電位配線に接続することで実現した。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0051】
以上の実施例5のような液晶装置の構成にすると、金属遮光膜であるCrが一定電位(ロジック電位)であるので、実施例1、実施例2と同様な理由により、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しないようになり、高画質な表示が可能になる。また、ロジック電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。
【0052】
なお、以上の実施例ではCr金属膜を遮光膜としたが、Cr以外のTa、Al、Auなどの金属膜でも同様の効果があることを確認した。
【0053】
(実施例6)
図2(a)は本発明に係る液晶装置の構造の要部を示す図である。
まず、構成を説明する。1.1mm厚の透明ガラス基板203・210を2枚重ね合わせた構造をとっており、その間に液晶層207が挟持される。上側ガラス基板203には内側に赤線青(RGB)カラーフィルタ204、樹脂遮光膜205及び配向膜206が順次形成されており、外側にはITO透明導電膜202及び偏光板201が配置されている。下側ガラス基板210は、内側に共通電極213、絶縁層209、画素電極212及び配向膜208が形成されており、外側には偏光板211が配置されている。
【0054】
各画素は下側ガラス基板の平面図となる先に説明した図5に示されるように、走査信号線(ゲート線)503、画像信号線(ソース線)504がマトリクス状に配置されており、その交点近傍に、ゲート電極が走査信号線503、ソース電極が画像信号線504、ドレイン電極が画素電極501(212)に接続された薄膜トランジスタ(TFT素子)505が形成されている。なお、駆動方法は実施例1と同様である。
【0055】
図2において、1画素内で共通電極213と画素電極212は絶縁層209を介して異なる層に配置されている。図2(a)中の214は、電界の方向を示している。この実施例では実施例1とギャップ、電極間距離、ラビング方向を若干変更している。すなわち、基板間のギャップを4.0μmとし、液晶材料207には屈折率異方性△n=0.070で誘電異方性が正のネマティツク液晶を用いた。線状の共通電極213と画素電極212の間の距離を15μmとし、両電極の線幅を5μmとした。液晶分子が電圧無印加時に線状電極(共通電極213、画素電極212)の長手方向と45度の角度を有するようにラビング配向処理を施した。上側ガラス基板203の偏光板201は吸収軸を液晶の配向方向と平行に、下側ガラス基板210の偏光板211は垂直に配置してある。この状態が、黒表示状態であり、外部駆動手段からの印加電圧に応じて液晶分子の配向角度が変化することにより階調表示が可能となつている。また、下基板210側にバックライト光源を配置している。
【0056】
なお、図2(a)において、遮光膜205は、下側基板に形成されたTFT素子及び画像信号線・走査信号線の領域を遮光するように配置される。
【0057】
本実施例においては、上側ガラス基板203のITO透明導電膜202の電位は画素エリア以外の領域から電気配線により液晶駆動回路基板上の接地電位に接続されている。
【0058】
図3は液晶パネルの平面図を示す図であり、図中302は下側基板(図2(a)の210)、301は上側基板(図2(a)の203)、303は画素エリア、304はその周辺部である。本実施例では、上側基板の外側における画素エリア303と周辺部304に透明導電膜202が形成される。
【0059】
透明導電膜への接地電位の接続方法としては、この透明導電膜を周辺部の端部にて露出させ、一定電位(接地電位)が印加されている金属製の外枠(図示せず)等に接触させる又は接続部材を介して接続することにより、透明導電膜に一定電位(接地電位)を与えることが考えられる。外枠に一定電位(接地電位)が印加されていれば、この外枠ケース自体も液晶装置のシールド機能を有することになるので、静電気保護がより一層確実になる。但し、接地電位への透明導電膜の接続方法は、上記の例に限定されるものではなく、種々の方法が採用されて良い。
【0060】
このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。
【0061】
以上の実施例6のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電せず、高画質な表示が可能になる。また、接地電位は液晶装置内に従来から存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。
【0062】
本実施例では、ITO透明導電膜の電位を接地電位としたが、実施例2〜5のように、共通電極電位、画像信号振幅の中心電位、走査信号の非選択電位、外部駆動手段のロジック電位のような一定電位としても構わない。また、透明導電膜にはITOを用いたが、SnOなどの透明導電膜でも構わない。透明導電膜は全面に形成する必要はなく、部分的な形成でも構わない。
【0063】
(実施例7)
実施例6に示すような液晶装置において、上側基板におけるITO透明導電膜の代わりに画素エリア303を除く周辺部304にCr金属膜を形成した。上側ガラス基板のCr金属膜の電位は接地電位とした。この周辺部304のCr金属膜は画素エリア303の周辺を遮光する見切り板として機能させることもできる。電位の接続方法は、実施例6と同様に種々考えられる。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0064】
以上の実施例7のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しにくく、高画質な表示が可能になる。また、接地電位は既に液晶装置内に存在する電位であるので、新たにつくる必要がない。
【0065】
本実施例では、Cr金属膜の電位を接地電位としたが、共通電極電位、画像信号の中心電位、走査信号の非選択電位、外部駆動手段のロジック電位のような一定電位としても静電気の影響を受けず良好な表示を行うことができた。
【0066】
また、本実施例では、Cr金属膜を液晶パネル基板の外側面上の画素エリア以外の領域に形成したが、実施例1と同様に、Cr金属膜を液晶パネル基板の内側面上の周辺部の領域に形成しても同様の効果を確認した(但し、本実施例の場合は、画素エリア内でのTFT素子及び画素間の遮光は樹脂遮光膜による)。
【0067】
また、Cr以外のTa、Al、Auなどの金属膜でも同様の効果があることを確認した。
【0068】
(実施例8)
本実施例は、実施例6で説明した図2(a)の構成を変更した構成である。本実施例においては、基板間のギャップを4.0μmとし、液晶材料207には屈折率異方性△n=0.070で誘電異方性が正のネマティツク液晶を用いた。線状の共通電極213と画素電極212の間の距離を15μmとし、両電極の線幅を10μmとした。液晶分子が電圧無印加時に線状電極(共通電極213、画素電極212)の長手方向と45度の角度を有するようにラビング配向処理を施した。上側ガラス基板203の偏光板201は吸収軸を液晶の配向方向と平行に、下側ガラス基板210の偏光板211は垂直に配置してある。この状態が、黒表示状態であり、外部駆動手段からの印加電圧に応じて液晶分子の配向角度が変化することにより階調表示が可能となっている。また、下基板210側にはパックライト光源が配置される。
【0069】
本実施例においては、上側ガラス基板203のITO透明導電膜202の電位はフローティング状態とし、電気的な接続は全く施していない。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。
【0070】
以上の実施例8のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しにくく、高画質な表示が可能になる。また、前記透明導電膜の電位がフローティング状態であるので、電気的な接続をしなくてもよく、低コストで静電気対策が可能となる。
【0071】
(実施例9)
図2(b)は本発明に係る液晶装置の構造の要部を示す図である。
まず、構成を説明する。1.1mm厚の透明ガラス基板216・224を2枚重ね合わせた構造をとっており、その間に液晶層221が挟持されている。上側ガラス基板216には内側に赤緑青(RGB)カラーフィルタ218、樹脂遮光膜217、ITO透明導電膜219及び配向膜220が順次形成されており、外側には偏光板215が配置されている。下側ガラス基板224は、内側に共通電極227、絶縁層223、画素電極228及び配向膜222が形成されており、外側には偏光板225が配置されている。
【0072】
各画素は下側ガラス基板の平面図となる先に説明した図5に示されるように、走査信号線(ゲート線)503、画像信号線(ソース線)504がマトリクス状に配置されており、その交点近傍に、ゲート電極が走査信号線503、ソース電極が画像信号線504、ドレイン電極が画素電極501(228)に接続された薄膜トランジスタ(TFT素子)505が形成されている。なお、駆動方法は実施例1と同様である。
【0073】
1画素内で共通電極227と画素電極228は絶縁層223を介して異なる層に配置されている。図2(b)中の226は、電界の方向を示している。この実施例では実施例1と基板間のギャップ、屈折率異方性、電極間距離、ラビング方向を若干変更している。すなわち、基板間のギャップを4.0μmとし、液晶材料221には屈折率異方性△n=0.085で誘電異方性が正のネマティック液晶を用いた。線状の共通電極227と画素電極228の間の距離を12μmとし、両電極の線幅を5μmとした。液晶分子が電圧無印加時に線状電極(共通電極227、画素電極228)の長手方向と40度の角度を有するようにラビング配向処理を施した。上側ガラス基板216の偏光板215は吸収軸を液晶の配向方向と平行に、下側ガラス基板224の偏光板225は垂直に配置してある。この状態が、黒表示状態であり、外部駆動手段からの印加電圧に応じて液晶分子の配向角度が変化することにより階調表示が可能となっている。また、下基板224側にはバックライト光源が配置される。
【0074】
なお、図2(a)において、遮光膜205は、下側基板に形成されたTFT素子及び画像信号線・走査信号線の領域を遮光するように配置される。
【0075】
本実施例においては、上側ガラス基板216のITO透明導電膜219の電位はフローティング状態とし、電気的な接続は全く施していない。このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0076】
以上の実施例9のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しにくく、高画質な表示が可能になる。また、前記透明導電膜の電位がフローティング状態であるので、電気的な接続をしなくてもよく、低コストで静電気対策が可能となる。通常透明導電膜を液晶層と接する面つまり液晶セル内部に形成すると、画素電極や共通電極との間に電界が発生して画質を低下させてしまうが、導電膜の電位がフローティング状態にあるので、画質低下を極力抑えることができる。
【0077】
本実施例では、ITO透明導電膜を上側基板のカラーフィルタ層と配向膜の間に設けたが、基板とカラーフィルタ層の間に設けても構わない。
【0078】
(実施例10)
本実施例では、実施例8及び実施例9における図2の樹脂遮光膜205・217をCrなどの金属遮光膜に変更する。また、このとき金属遮光膜をTFT素子及び画素間の遮光膜として機能させるだけでなく、画素エリアの周辺部にて実施例1から実施例5の図8に示されるように一定電位に接続する。
【0079】
さらに実施例8及び実施例9で示したようなフローティング状態のITO透明導電膜を、図2に示すように上側基板の外側面または内側面に形成するようにして、Cr遮光膜とフローティング状態のITO透明導電膜とを組み合わせる。
【0080】
このようにすると、静電気を吸収するフローティング状態のITO透明導電膜と静電気から液晶をシールドする金属遮光膜とが存在するので、静電気に対してさらに耐久性があがる。
【0081】
但し、上側基板の内側面に金属遮光膜と透明導電膜を積層して形成する場合は、両者をカラーフィルタまたは絶縁膜等によって絶縁する必要がある。
【0082】
本実施例では、ITO透明導電膜を上側基板のカラーフィルタ層と配向膜の間に設けたが、基板とカラーフィルタ層の間に設けても構わない。
【0083】
(実施例11)
実施例8及び実施例9に示すような液晶装置において、ITO透明導電膜の代わりに、図3に示す画素エリア303の周辺部304の上側ガラス基板の外側面または内側面上にCr金属膜を形成した。上側ガラス基板のCr金属膜の電位はフローティング状態とした。
【0084】
このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0085】
以上の実施例11のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しにくく、高画質な表示が可能になる。また、Cr金属膜の電位がフローティング状態であるので、電気的な接続をしなくてもよく、低コストで静電気対策が可能となる。また、この遮光膜には画素エリアの見切り機能を持たせることもできる。
【0086】
以上述べたように、本発明によれば、静電気の影響を受けにくい高画質な液晶装置を実現することができる。
【0087】
(実施例12)
本実施例は、図1(b)、又は図2(a)若しくは(b)の構成において、上側偏光板103、201、215に導電性を持たせたものである。このような偏光板は、偏光板のフィルム材料に導電性粒子を混入させる、或いは偏光フィルムに透明導電層を貼り付けて一体化させる等により、容易に製造することができる。
【0088】
この導電性偏光板は、フォローティング状態にするか、或いは導電性偏光板又は偏光板の導電層を露出させて、これに対して、実施例6と同様の方法により、一定電位(共通電極電位、接地電位、走査信号の非選択電位、外部駆動手投のロジック電位のいずれか)を印加するかすれば良い。一定電位を印加する場合は、実施例6と同様な接続方法を採用することができる。
【0089】
このような液晶装置に、約1kVの静電気で静電耐圧試験を行っても、全く帯電せずに良好な表示が行えた。また、液晶配向の乱れも観察されなかった。
【0090】
以上の実施例のような液晶装置の構成にすると、カラーフィルタ形成基板が外部からの静電気等で帯電しにくく、高画質な表示が可能になる。
【0091】
なお、下側偏光板も併せて、導電性を有する偏光板とし、液晶パネルを上下から導電性偏光板で挟めば、より一層静電気に対して良好な表示を行うことができる。
【0092】
さらに、本実施例は、他の実施例1〜11のいずれの実施例とも組み合わせて、液晶パネルに採用しても良い。そうすることにより、より一層の静電気対策ができる。
【0093】
(実施例13)
上述の実施例1〜12の液晶装置を用いて構成される電子機器の実施例について以下に説明する。
【0094】
液晶装置を用いた電子機器は、図10に示す表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、表示駆動回路1004、液晶パネルなどの表示パネル1006、クロック発生回路1008及び電源回路1010を含んで構成される。表示情報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002は、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。表示駆動回路1004は、走査側駆動回路及びデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1006を表示駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に電力を供給する。
【0095】
このような構成の電子機器として、図11に示すマルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)の他、図12に示すページャ、あるいは携帯電話、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などを挙げることができる。
【0096】
図11に示すパーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示画面1206とを有する。
【0097】
図12に示すページャ1300は、金属製フレーム1302内に、ガラス基板1304、バックライト1306aを備えたライトガイド1306、回路基板1308、第I,第2のシールド板1310,1312、2つの弾性導電体1314,1316、及びフィルムキャリアテープ(フレキシブル基板)1318を有する。2つの弾性導電体1314,1316及びフィルムキャリアテープ1318は、ガラス基板1304と回路基板1308とを接続するものである。
【0098】
ここで、基板1304は、2枚の透明ガラス基板1304a,1304bの間に液晶を封入したもので、これにより少なくとも液晶パネル装置が構成される。一方の透明基板に、図10に示す駆動回路1004、あるいはこれに加えて表示情報処理回路1002を形成することができる。基板1304に搭載されない回路は、基板の外付け回路とされ、図12の場合には回路基板1308に搭載できる。
【0099】
図12はページャの構成を示すものであるから、ガラス基板1304以外に回路基板1308が必要となるが、電子機器用の一部品として液晶表示装置が使用される場合であって、透明基板に表示駆動回路などが搭載される場合には、その液晶表示装置の最小単位は基板1304である。あるいは、基板1304を筐体としての金属フレーム1302に固定したものを、電子機器用の一部品である液晶装置として使用することもできる。さらに、バックライト式の場合には、金属製フレーム1302内に、基板1304と、バックライト1306aを備えたライトガイド1306とを組み込んで、液晶表示装置を構成することができる。これらに代えて、図13に示すように、基板1304を構成する2枚の透明基板1304a,1304bの一方に、金属の導電膜が形成されたポリイミドテープ(フレキシブル基板)1322にICチップ1324を実装したTCP(TapeCarrier Package)1320を接続して、電子機器用の一部品である液晶装置として使用することもできる。
【0100】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0101】
実施例1〜12との関連では、液晶装置には図10の電源回路1010から種々の一定電位が供給されるものであり、実施例にて遮光膜や透明導電膜に印加される一定電位は、上記電源回路から、または駆動回路1004から供給されることになる。また、実施例にて説明されたように、遮光膜は共通電極やダミー電極に接続されるものであるが、共通電極やダミー電極は、図12のテープ1318や図13のテープ1322により、一定電位の配線に接続される。
【0102】
また、上側ガラス基板の外側面に形成した透明導電膜や金属膜に一定電位を印加する場合は、先に説明したように、金属製外枠となる図12のフレーム1302に図10の電源回路1010から一定電位を与え、これを介して上側基板1304aの透明導電膜や金属膜に一定電位を供給するようにすれば良い。
【0103】
なお、以上の実施例では、Cr金属膜を用いたが、Cr以外のTa、Al、Auの他、CrとNiやCuとの合金の金属膜でも同様の効果があることを確認した。また、以上の実施例では透明導電膜にはITOを用いたが、SnOなどの透明導電膜でも構わない。さらに透明導電膜は全面に形成する必要はなく、部分的な形成でも構わない。
【0104】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる液晶装置は、広視野角を有するアクティブマトリックス型液晶装置であるので、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等の表示装置として、さらにマルティメディア端末機器やテレビ等のモニターとして用いることができる。特に、静電気の発生しやすい環境、例えば電子機器の多いオフィス等の環境において、液晶装置を静電気から保護するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶装置の構成図である。
【図2】本発明の液晶装置の断面構成図である。
【図3】本発明の液晶セルの平面図である。
【図4】IPSモードの説明図である。
【図5】本発明の液晶装置における1画素の構成図である。
【図6】TFT型液晶装置の駆動波形を示す図である。
【図7】本発明の液晶装置における1画素の等価回路図である。
【図8】本発明における銀ペーストによって上下基板の内面の電極を短絡させた液晶セルの平面図と拡大断面図である。
【図9】本発明における銀ペーストによって上下基板の内面の電極を短絡させた液晶セルの断面図である。
【図10】本発明の液晶装置の駆動回路図である。
【図11】本発明の液晶装置を用いたパーソナルコンピュータの例を示す図である。
【図12】本発明の液晶装置を用いたペ−ジャの構成例を示す図である。
【図13】本発明の液晶装置の実装構造例を示す図である。

Claims (7)

  1. 一対の基板間に液晶が挟持され、一方の該基板上に、マトリクス状に配置された走査信号線及び画像信号線、該走査信号線と該画像信号線の交差に応じて配置されたアクティブ素子、該アクティブ素子に接続された画素電極、共通電極が配置され、前記画素電極と前記共通電極の間の液晶に実質的に基板面と平行な電界が印加できるように構成される液晶装置において、
    前記一方の基板と対向する他方の前記基板の対向面側には金属遮光膜を有するカラーフィルタが形成されているとともに、該カラーフィルタの前記液晶側には該液晶を駆動するための電極が形成されておらず、前記金属遮光膜には前記一対の基板間を電気的に接続する銀ペースト又は異方性導電膜を介して前記一方の基板側から一定電位が印加されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記金属遮光膜には、前記共通電極と同電位、前記画像信号線に供給される画像信号の中心電位、前記走査信号線に印加される走査信号の非選択電位、該液晶装置を駆動する駆動手段のロジック電位のいずれかの一定電位が印加されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記金属遮光膜は、前記液晶が駆動される画素エリアの周辺部で前記共通電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  4. 一対の基板間に液晶が挟持され、一方の該基板上に、マトリクス状に配置された走査信号線及び画像信号線、該走査信号線と該画像信号線の交差に応じて配置されたアクティブ素子、該アクティブ素子に接続された画素電極、共通電極が配置され、前記画素電極と前記共通電極の間の液晶に実質的に基板面と平行な電界が印加できるように構成される液晶装置において、
    前記一方の基板と対向する他方の前記基板の対向面側には前記液晶を駆動するための電極が形成されておらず、前記他方の基板の前記液晶が駆動される画素エリアの周辺部に導電膜が形成されてなり、当該導電膜には前記一対の基板間を電気的に接続する銀ペースト又は異方性導電膜を介して前記一方の基板側から一定電位が印加されていることを特徴とする液晶装置。
  5. 前記導電膜には、前記共通電極と同電位、前記画像信号線に供給される画像信号の中心電位、前記走査信号線に印加される走査信号の非選択電位、該液晶装置を駆動する駆動手段のロジック電位のいずれかの一定電位が印加されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶装置。
  6. 前記一方の基板側にはバックライト光源が配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の液晶装置を用いたことを特徴とする電子機器。
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