JP3598763B2 - 投写型表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源ランプユニットから出射された光束を光学的に処理し、画像を投写レンズユニットにより投写面上に拡大投写する光学ユニットと、この光学ユニットに電力を供給する電源ユニットと、前記光学ユニットおよび前記電源ユニットを収納する外装ケースとを備えた投写型表示装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、光源ランプユニットから出射された光束を光学的に処理し、画像を投写レンズユニットにより投写面上に拡大投写する光学ユニットと、この光学ユニットに電力を供給する電源ユニットと、前記光学ユニットおよび前記電源ユニットを収納する外装ケースと、光学ユニットを制御するための複数の回路基板とを備えた投写型表示装置が知られている。
【0003】
投写型表示装置の光学ユニットは、通常上述した光源ランプユニットおよび投写レンズユニットの他、光源ランプから出射された光束を3原色の光束に分離する色分離光学系と、分離された光束のそれぞれを画像情報に基づいて変調光束として出射する変調系と、各々の変調光束を合成して投写レンズユニットに出射する色合成光学系とを備えている。
【0004】
このような、投写型表示装置においては、取り扱いの容易化のために、装置を一体化し、かつ必要最小限に小型化することが切望されている。
【0005】
一方、上述した投写型表示装置では、外装ケース内に収納される光源ランプ、電源ユニット、回路基板を冷却するために冷却機構が組み込まれている。
【0006】
ここで、電源ユニットを冷却する必要があるのは、当該電源ユニットが一次側アクティブフィルタ、パワーサプライおよびバラスト等を備え、これらに搭載される素子が発熱源となるので、各素子にヒートシンクを固定して熱を滞留する必要があり、このヒートシンクを冷却するためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような投写型表示装置では、上述した各種の光学系を搭載し、かつ、平行光束を得る必要があるので、外装ケース内に光学系の占める割合が大きくなってしまう。
【0008】
従って、装置内の冷却を十分に行おうとすると、装置の各構成部品を余り密に配置することができず、小型化に限界があるという問題がある。
【0009】
また、無理に各構成部品を密に配置しても、効率のよい冷却を行えないという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、光源ランプユニットから出射された光束を光学的に処理し、画像を投写レンズユニットにより投写面上に拡大投写する光学ユニットと、この光学ユニットに電力を供給する電源ユニットと、前記光学ユニットおよび前記電源ユニットを収納する外装ケースとを備えた投写型表示装置において、装置の小型化を図ることができ、かつ効率よく装置内部を冷却することのできる投写型表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本出願に係る投写型表示装置は、光源ランプユニットから出射された光束を光学的に処理し、画像を投写レンズユニットにより投写面上に拡大投写する光学ユニットと、この光学ユニット及び光源ランプユニットに電力を供給する電源ユニットと、前記光学ユニットおよび前記電源ユニットを収納する外装ケースとを備えた投写型表示装置であって、前記外装ケースには、装置外部から冷却用空気を取り入れる空気取り入れ口と、装置内部の空気を外部に排出する排気口とが形成され、前記電源ユニットの一方の端部は前記空気取り入れ口の近傍に配置され、前記一方の端部には、前記電源ユニット内部に冷却用空気を取り入れる吸気用開口が設けられ、前記電源ユニットの他方の端部には、前記電源ユニット内部の空気を排出する排気用開口が設けられ、前記光源ランプユニットは、ランプ本体、および、このランプ本体から射出される光束を反射する反射面を有するリフレクタから構成される光源ランプを備え、前記外装ケースに形成された排気口と前記電源ユニットの他の端部に設けられる排気用開口との間に設けられ、前記他の端部に形成される排気用開口から排出される空気は、前記光源ランプユニットから射出される光束光軸直交方向から前記リフレクタの反射面に沿って流通し、前記光学ユニットを冷却した空気は、前記光軸直交方向から前記リフレクタの反射面とは反対側の面に沿って流通し、当該光源ランプの冷却用空気として利用されることを特徴とする。
【0012】
このような発明によれば、電源ユニットが吸気用開口と、排気用開口とを備えているので、他の部分とは独立して電源ユニット内部の冷却を効率よく行うことが可能となり、光学ユニットと電源ユニットとを密に配置して装置の小型化を図ることが可能となる。
【0013】
ここで、上述した吸気用開口には、吸気ファンが設けられているのが好ましい。
【0014】
すなわち、吸気ファンによって冷却用空気を電源ユニットの内部に強制的に取り入れることができるので、電源ユニット内部の冷却効率を一層向上することが可能となる。
【0015】
また、上述した排気口には、当該排気口を内側から覆う遮光手段が設けられているのが好ましく、例えば、排気口をまたがる長さ寸法を有する板状材を複数重ねて形成されるルーバ状のものを採用するのが好ましい。
【0016】
すなわち、排気口に遮光手段が設けられているので、光源ランプユニットが排気口の近傍に配置されても、当該排気口から漏光することがなく、投写型表示装置の使い勝手が一層向上する。
【0017】
また、遮光手段がルーバ状に形成されているので、遮光手段によって排気口からの排気を遮ることがなく、適切な排気状態が確保される。
【0018】
さらに、上述した光源ランプユニットは、前記光源ランプを収納する箱状のランプハウジングを備え、前記リフレクタの開口面と略直交する前記ランプハウジングの側面には、前記冷却用空気を前記ランプ本体に導く通気孔が形成されているのが好ましい。
【0019】
すなわち、光源ランプユニットを構成するランプハウジングが通気孔を備えているので、この通気孔によって冷却用空気がランプ本体に供給され、光源ランプユニットの冷却効率が促進される。
【0020】
そして、上述した通気孔には、冷却用空気をランプ本体に導く整流板が設けられているのが好ましい。
【0021】
すなわち、通気孔に整流板が設けられているので、当該通気孔を冷却用空気が流通した場合、適切にランプ本体を冷却することが可能となり、光源ランプユニットの冷却効率が一層促進される。
【0022】
また、光学ユニットが光束を複数の光束に分離する色分離光学系と、分離された光束のそれぞれを画像情報に基づいて変調して変調光束として出射する変調系と、各々の変調光束を合成して投写レンズユニットに出射する色合成光学系とを備えている場合、上述した空気取り入れ口は、前記色合成光学系の下方に形成されているのが好ましい。
【0023】
すなわち、空気取り入れ口が色合成光学系の下方に形成されているので、外部から取り入れられる冷却用空気は、まず色合成光学系および変調系を冷却する。そして、これらを冷却した後、冷却用空気は、より高温の光源ランプユニット、電源ユニット、回路基板等の他の部分を冷却することが可能となるので、装置内の冷却が無駄なく効率よく行われる。
【0024】
さらに、光学ユニットの上部に当該光学ユニットを制御する回路基板が設けられている場合、空気取り入れ口から取り入れられる冷却用空気は、一部が前記色合成光学系の上部に集められ、この回路基板に沿って流通して前記排気口から排出されるのが好ましい。
【0025】
ここで、光学ユニットの上部に設けられる回路基板は、1枚のみならず異なる機能を有する複数の回路基板を積層して設けてもよく、例えば、ドライバ基板とビデオ基板とを重ねて光学ユニット上に設けてもよい。
【0026】
すなわち、冷却用空気が色合成工学系および変調系よりも高温の回路基板に沿って流通するので、色合成光学系および変調系を冷却した空気を回路基板用の冷却用空気として利用し、さらには、冷却後の空気をより高温な光源ランプユニットの冷却用空気として利用することが可能となり、装置内の冷却効率が一層向上する。
【0027】
そして、上述した空気取り入れ口が色合成光学系の下方に形成されている場合、色合成光学系の上部には防塵手段が設けられているのが好ましい
すなわち、色合成手段の上方に防塵手段が設けられているので、冷却用空気をの流れが停止した際に、色合成光学系側へ塵等が逆流するのを防止することができる。
【0028】
また、前記電源ユニットは、前記光学ユニットの側方に略L字型に配置され、当該電源ユニットの一方の端部が前記投写レンズユニットの近傍に配置されることが好ましい
【0029】
このような発明によれば、電源ユニットの吸気用開口が投写レンズユニットの近傍に形成されるので、外装ケースと投写レンズユニットとの隙間から冷却用空気を導入することが可能となり、上述と同様に、電源ユニットを効率よく冷却することが可能となり、装置の小型化が可能となる。特に、電源ユニットが略L字型に構成されているので、外装ケースと、光学ユニットと、投写レンズユニットとによって仕切られるスペースに効率よく電源ユニットを収納することができ、装置の小型化が一層図られる。
【0030】
ここで、上述した電源ユニットの一方の端部には、電源ユニット内に前記冷却用空気を取り入れる吸気用開口が設けられ、電源ユニットの他方の端部には、前記電源ユニット内の空気を排出する排気用開口が設けられ、電源ユニットの前記一方の端部は、外装ケースに設けられる空気取り入れ口の近傍に配置されている。
【0031】
すなわち、電源ユニットが略L字型をなしているので、吸気用開口を空気取り入れ口の近傍に配置することができ、電源ユニットの冷却効率が一層向上される。
【0032】
また、上述した光源ランプユニットは、前記外装ケースに形成された排気口と電源ユニットの他方の端部に設けられた排気用開口との間に配置されている。
【0033】
すなわち、排気口と排気用開口との間に光源ランプユニットが配置されているので、電源ユニット内部を冷却した冷却用空気をより高温な光源ランプユニットの冷却に利用することが可能となり、装置内の冷却効率の一層の向上が図られる。
【0034】
また、本発明では、装置外部の温度を検出する外部温度検出手段と、装置内部の温度を検出する内部温度検出手段とを有し、前記内部温度検出手段によって検出される内部温度と、前記外部温度検出手段によって検出される外部温度との温度差に応じて、当該投写型表示装置の冷却制御が行われることが好ましい
【0035】
ここで、装置の冷却制御とは、例えば、装置内に設けられる吸気ファン、排気ファン等の送風量を制御したり、発熱量の大きい光源ランプユニットのランプ本体を消灯させたりする制御等をいう。
【0036】
このような発明によれば、外部温度と内部温度との温度差に応じて装置の冷却制御を行うので、排出される冷却用空気の温度によって、装置の構成部品の実際の温度を把握することが可能となり、適切な冷却制御を行うことができる。
【0037】
以上において、上述した投写型表示装置外部温度検出手段が検出する外部温度は、外装ケースに設けられた空気取り入れ口から取り入れられる空気の温度であるのが好ましい。
【0038】
すなわち、外部検出手段によって検出する温度が空気取入口から取り入れられる空気の温度であるため、投写型表示装置の各構成部分の冷却前直前の外部温度を検出することが可能となり、より高精度の冷却制御を行うことが可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の一形態である投写型表示装置を説明する。
【0040】
1.装置の全体構成
図1(A)、(B)には、第1実施形態に係る投写型表示装置1の正面図、背面図が示され、図2(A)、(B)には、投写型表示装置1の上面図、底面図が示されている。
【0041】
前記投写型表示装置1は、略直方体形状を有し、内部に後述する光学ユニット10が収納される外装ケース2と、図1(A)から判るように、この外装ケース2の正面に突出して設けられる投写レンズユニット6とを含んで形成される。
【0042】
外装ケース2は、この投写レンズユニット6の略中央部分で上下に分割され、投写型表示装置1の上面部分を覆うアッパーケース3と、底面部分を覆うロアーケース4と、図1(B)に示す投写型表示装置1の背面部分を覆うリアケース5とから構成されている。
【0043】
2.外装ケースの構造
アッパーケース3は、長方形の上壁3aと、その後側を除く三方の辺からほぼ垂直に下方に延びている左右の側壁3b、3cと、前壁3dとから構成されている。
【0044】
アッパーケース3の上壁3aの前方側の左右の端には、図2(A)に示すように、多数の連通孔25R、25Lが形成され、これらの連通孔25R、25Lに対応する装置内部の部分には、内蔵スピーカ(図示略)が設けられている。また、上壁3aの略中央部分には、投写型表示装置1の画質、ピント等を調整するための操作スイッチ26が設けられている。
【0045】
尚、図1(A)から判るように、装置の前面には、操作スイッチ26と同様の機能を有するリモコンを受光する受光板351が設けられ、当該投写型表示装置1を遠隔操作することが可能となっている。
【0046】
ロアーケース4は、長方形の底壁4aと、その後側を除く三方の辺からほぼ垂直に起立している左右の側壁4b、4cおよび前壁4dから形成されている。
【0047】
底壁4aには、図2(B)に示すように、内部に収納される光源ランプユニット8(後述)を交換するためのランプ交換蓋27と、装置内部を冷却するための空気取り入れ口240が形成されたエアーフィルタカバー23が設けられている。
【0048】
尚、ランプ交換蓋27には、多数の吸気孔271が形成されていて、空気取り入れ口240からのみならず、この吸気孔271からも装置内部に冷却用空気が供給される。
【0049】
また、底壁4aには、図1および図2(B)に示すように、その後端の左右の角部に後端フット31R、31Lが設けられ、前端の投写レンズユニット6に対応する位置には、高さ調整用の前端フット31Cが設けられ、これらは底壁4aの下面側に突出している。
【0050】
尚、後端フット31Rには、回転により突出量を調整することのできる調整機構が設けられ、これにより、投写画面の水平方向の調整ができるとともに、前端フット31Cには、図1(A)及び図2(A)に示されるフットボタン310によって投写画面の上下方向の調整ができる調整機構が設けられている。
【0051】
このようなロアーケース4の内部には、図3に示すように、電源ケーブルシールド板243が設けられ、この電源ケーブルシールド板243は、AC入力ラインを覆う配線挿通部244を備えている。
【0052】
電源ケーブルシールド板243は、AC入力ラインから発生するノイズを遮断するために設けられ、加えて、後述する電源ユニット7、ビデオ基板11、ドライバ基板13のアースのバスラインを兼ねている。
【0053】
また、前述した空気取り入れ口240は、スポンジ状のエアーフィルタ241で覆われており、この部分からの塵等の侵入を防ぐことができるようになっている。また、空気取り入れ口240の周囲部分には、発泡ウレタン製のクッション材242が配置され、空気取り入れ口240の周囲部分からの塵等の侵入も防ぐことができるようになっている。
【0054】
図2から判るように、アッパーケース3の前壁3dおよびロアーケース4の前壁4dは、中央部分が僅かに前方に凸状態に湾曲しており、この部分には環状リム32が周囲に形成された円形の開口33が形成され、この開口33から上述した投写レンズユニット6の前端側の部分が突出している。
【0055】
この投写レンズユニット6の先端部分は、底壁4aに沿って延出して設けられるガード部42によって支持される。このガード部42は、投写レンズユニット6の先端部分をフード状に覆う肉厚のリムである。このガード部42に手を添えることにより、投写レンズユニット6に負担を掛けることなく、装置前端側を持ち上げることができる。
【0056】
リアケース5は、アッパーケース3およびロアーケース4のインロー部分を外側から案内、保持する構造を基本としている。
【0057】
尚、図1(B)では図示を略したが、リアケース5は、その上端がアッパーケース3の内側端縁に沿って形成される3箇所のフック部分に係合されるとともに、下端がロアーケース4の内側からねじ固定されることによって保持されている。
【0058】
リアケース5の後壁5dには、図1(B)からわかるように、左側に外部電力供給用のACインレット51や各種の入出力端子群50が配置されており、また、その右側には、張り出し部分501が形成されている。張り出し部分501には、装置内部の空気を排出する排気口160が設けられている。
【0059】
このように、リアケース5の後壁5dに信号ケーブル等のコードが接続されるACインレット51や入出力端子群50が配置されているので、利用者が通常、位置する装置側面部に信号ケーブル等が接続されることがなく、使い勝手がよい。
【0060】
3.装置の内部構造
図4及び図5には、投写型表示装置1の内部構造が示されている。図4から判るように、上述した外装ケース2の内部には、画像情報を拡大投写する光学ユニット10と、この光学ユニット10の側方に配置され、当該光学ユニット10に電力を供給する電源ユニット7とが収納されている。
【0061】
また、光学ユニット10の光源ランプユニット8に隣接する部分には、装置内部の空気を排出する排気ファン16と、排気口160とが設けられている。
【0062】
さらに、図5から判るように、光学ユニット10のプリズムユニット910の下方には、装置内へ外部の空気を取り入れる吸気ファン24と空気取り入れ口240とが設けられている。
【0063】
そして、光学ユニット10の上方には、装置駆動制御用のドライバ基板13およびビデオ基板11が積層配置されている。
【0064】
3−1.光学ユニットの構造
光学ユニット10は、図4(A)に示すように、光源ランプユニット8と、この光源ランプユニット8から出射された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成する光学レンズユニット9と、光学レンズユニット9によって形成された光学像を合成するプリズムユニット910と、合成された光学像を投写面上に拡大投写する投写レンズユニット6とを含んで構成される。
【0065】
光源ランプユニット8および光学レンズユニット9は、平面略L字状の光路が確保されたライトガイド100に収納される。プリズムユニット910は、ライトガイド100の切り欠き9001、9002部分(図6参照)に配置され、投写レンズユニット6はこのライトガイド100の側面から突出して設けられている。
【0066】
光源ランプユニット8から投写レンズユニット6に至る光路は全体として略L字状になっている。従って、ライトガイド100の平面形状は、これに対応して、略L字形となっている。ライトガイド100は、外装ケース2の内部空間の後側半分以上を占有している。
【0067】
なお、光源ランプユニット8は、図3に示す光源ランプユニット収納部800の位置に交換可能な状態で収納される。
【0068】
3−2.電源ユニットの構造
一方、電源ユニット7は、図4(A)から判るように、投写レンズユニット6と、外装ケース2に収納されたライトガイド100の占有部分以外の部分、すなわち、図3に示す電源ユニット収納部700に収納されている。そして、光源ランプユニット8の近傍を基端として外装ケース2の側壁2cに沿って前方に延びる本体部分と、この本体部分71の前方端部で屈曲し、投写レンズユニット6に臨む延設部分72とを備えた平面形状が略L字形となっている。
【0069】
電源ユニット7の一方の端部となる延設部分72の端部側面には、吸気用開口75が形成されているとともに、他方の端部となる本体部分71の端部側面には、排気用開口77が形成されている。
【0070】
尚、外装ケース2に形成される空気取り入れ口240は、プリズムユニット910の下方に位置するので、吸気用開口75は空気取り入れ口240の近傍でありかつ投写レンズユニット6の近傍に配置されることとなる。
【0071】
また、この電源ユニット7内には、図4では図示を略したが、一次側アクティブフィルターと、パワーサプライと、バラストとが収納されている。
【0072】
そして、一次側アクティブフィルターは発信用FETを備え、パワーサプライは整流用ダイオードブリッジ、D/Dコンバータ用発振トランジスター、D/Dコンバータ用3端子レギュレーターを備え、バラストはチョッパー回路用ドライブFET、チョッパー回路用逆流防止用ダイオードを備え、これらの各素子が回路基板上に搭載されている。
【0073】
このような各素子は発熱するため、素子自体の温度上昇を防止するためにヒートシンクが固定されていて、前記吸気用開口75に設けられる吸気ファン17によってヒートシンクを強制的に冷却する構造となっている。
【0074】
このように、光学ユニット10が略L字形であることを逆に利用して、電源ユニット7も略L字形とすると、ライトガイド100、投写レンズユニット6、並びに外装ケース2によって区画された領域が無駄にならない。すなわち、光学ユニット10と電源ユニット7とを狭い領域内に効率よく配置することができるので、投写型表示装置1の小型化を図ることができる。
【0075】
尚、図4では図示を略したが、電源ユニット7から光源ランプユニット8への入力線は、コネクタを介して光源ランプユニット8と接続されている。そして、この入力線はシールド材によってシールドされ、ノイズが生じないようになっている。
【0076】
3−3.基板の配置構造
図5(A)に示すように、光学ユニット10の上方には、液晶駆動制御用のドライバ基板13が光学ユニット10の上面にねじ止め固定され、その上面側にはこれに平行にビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板11が配置されている。 これらの2枚の基板11、13のうち、下段側の位置するドライバ基板13と光学ユニット10との間にはシート状のシールド材12が配置されている。
【0077】
各基板11、13間の電気的接続は次のようになっている。まず、ビデオ基板11の下面にはコネクタ110が配置され、ドライバ基板13の上面には、コネクタ110に差し込み接続可能なコネクタ130が配置されている。
【0078】
したがって、各基板11、13を所定位置に積層配置した状態においては、コネクタ110とコネクタ130とが接続した状態になる。
【0079】
このように、本実施形態では、各基板間の接続がリード線等を引き回すことなく行われている。したがって、ノイズ発生源が少なく、ノイズの発生を抑制することができる。
【0080】
また、ドライバ基板13およびビデオ基板11はいずれも、端部がリアケース5の後壁5dの近くに配置されている。そして、ビデオ基板11のリアケース5の後壁5dに近い端部には、D−subコネクタの入出力端子類が直接取り付けられ、リアケース5の入出力端子群50の一部を構成している。
【0081】
従って、リアケース5の後壁5dに配置されている入出力端子50と、ドライバ基板13およびビデオ基板11との間での配線距離を短くできるので、高速かつ微弱な信号を処理する回路系がノイズなどの影響を受けにくい。
【0082】
さらに、図5(A)からわかるように、シールド材12には延設部分12aが設けられ、当該延設部分12aによってコネクタ110、130の少なくとも一部が覆われるようになっている。したがって、コネクタ110、130のほぼ真下に配置されている光源ランプユニット8(図5では図示略)等から発生するノイズが、これらのコネクタ110、130から混入するのをも防止することが可能である。
【0083】
なお、ドライバ基板13が光学ユニット10の上面にねじ止め固定された構造は、光学ユニット10を部品として売る場合に便利である。すなわち、通常、光学ユニット10に組み込まれたライトバルブ925R、925G、925Bの動作特性は、光学ユニット10毎に微妙に異なる。したがって、すべての光学ユニット10で同質な画像を得るためには、この動作特性の相違を電気的な調整により補償しなければならない。このような電気的調整は、ライトバルブ925R、925G、925Bの駆動条件を変えることにより可能である。すなわち、ドライバ基板13に組み込まれた回路に、所定の駆動条件を記憶させておけば良いのである。本実施形態のように、ドライバ基板13を光学ユニット10の上面にねじ止め固定された構造を採用すれば、光学ユニット10とドライバ基板13とをセットにした状態で、すなわち、電気的調整が終了した状態で光学ユニット10を売ることが可能であり、顧客側では何ら電気的調整を行う必要がない。
【0084】
光学ユニット10の下面側にはマウスなどから入力される信号処理を行うためのリモート信号処理回路が搭載されたリモート基板14が配置され、このリモート基板14と光学ユニット10との間にはシールド板15が配置されている。ここで、リモート基板14は、装置後端側すなわちリアケース5の後壁5d側から挿抜可能に配置されている。このため、マウスなどに対するリモート用回路について機種によって異なる回路構成の回路基板を用いる必要があっても、装置後端側からリモート基板14を入れ替えることにより容易に対応することができる。光学ユニット10のリアケース5側の端面とリアケース5との間にはテレビ画像や音声信号のインターフェースを行うオーディオ基板18が当該端面に対して水平に配置され、このオーディオ基板18はビデオ基板11の端部に配線によって接続されている。さらに、図5(B)に示すように、このオーディオ基板18とリアケース5との間には金属製のシャーシ19が配置されている。シャーシ19とシールド板15とはねじ止めされ、シャーシ19はグランド電位に設定されている。このようにして、各基板間を近接配置することにより、相互の配線距離を短縮し、ノイズの影響を受けにくいように構成してある。
【0085】
また、オーディオ基板18はシャーシ19の一部に設けられた曲げ起こし部19aにねじ20によって固定され、オーディオ基板18に実装されているインターフェース端子に加わる挿抜力に耐え得るようになっている。
【0086】
4.光学系
図4(B)を参照して、光学ユニット10に組み込まれている光学系について説明する。
【0087】
本実施形態の光学系は、光源ランプユニット8と、3つのライトバルブ925R、925G、925Bを照明する光の面内照度分布を均一化する照明光学系923と、この照明光学系923から出射される光束を、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する色分離光学系924と、各色光束を変調する変調系を構成する3つのライトバルブ925R、925G、925Bと、変調された色光束を再合成する色合成光学系としてのプリズムユニット910と、合成された光束をスクリーン上に拡大投写する投写レンズユニット6とから構成される。
【0088】
4−1.光源ランプユニット
光源ランプユニット8は、図6に示すように、光源ランプ801と、これを内蔵している略箱状のランプハウジング802とから構成されている。
【0089】
光源ランプ801は、メタルハライドランプ等のランプ本体805と、リフレクタ806とから構成されており、ランプ本体805からの光を光学レンズユニット9の側に向けて出射する。
【0090】
ランプハウジング802は、光軸方向の前面が開口され、この前面に略直交する左右の側面には、冷却用空気を導入、排出するための通気口808、809が形成されている。一方、リフレクタ806の左右の側面にも、冷却用空気を導入、排出するための通気口803、804が形成されている。
【0091】
また、冷却用空気の通気口808の入り口には、図6(B)に示すように、整流板820が設けられており、冷却用空気をリフレクタ806の反射面806aやランプ本体805に向けて効率よく導けるようになっている。この整流板841は、ランプハウジング802の通気口808近傍の側壁807に、これを挟み込むように装着され、かつ側壁807に設けたダボ807aに位置決めされている。
【0092】
さらに、ランプハウジング802のうち、通気口809側の側面の一部には、冷却用空気の流れを妨げないように切り欠き部810が設けられている。また、ランプハウジングの側面には、ランプハウジングへの電源供給を行うための電源プラグ811が設けられている。
【0093】
なお、本実施形態では、ランプハウジング802に光源ランプ801が固定されている。したがって、先に述べた外装ケースのランプ交換蓋27(図2参照)部分から光源ランプ801を交換する場合は、ランプハウジング802ごと着脱する。
【0094】
4−2.照明光学系
照明光学系923は、微小レンズの集合体を備え、かつ、この微小レンズによって光源ランプユニット8から出射された光を複数の部分光束に分割するインテグレータレンズ921、922と、偏光方向がランダムな光の集合体である部分光束を、それぞれ同じ偏光方向の光に変換する偏光変換素子920と、同じ偏光方向の光に変換された部分光束のそれぞれを、ライトバルブ925R、925G、925Bの面に重畳させる重畳レンズ930とを含んで構成される。
【0095】
ここで、偏光変換素子920は、図7に示すように、偏光ビームスプリッタアレイ9201と、選択位相差板9202とを備え、偏光ビームスプリッタアレイ9201は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性板材9203が、貼り合わされた形状を有している。
【0096】
透光性板材9203の界面には、偏光分離膜9204と反射膜9205とが交互に形成されている。
【0097】
尚、この偏光ビームスプリッタアレイ9201は、偏光分離膜9204と反射膜9205が交互に配置されるように、これらの膜が形成された複数枚の板ガラスを貼り合わせて、所定の角度で斜めに切断することによって作製される。
【0098】
そして、インテグレータレンズ921、922によって分割された部分光束は、それぞれ偏光分離膜9204によってP偏光光とS偏光光とに分離され、P偏光光は、選択位相差板9202に選択的に形成されるλ/2位相差層9206によってS偏光光に変換されて出射される。
【0099】
一方、S偏光光は、偏光分離膜9204によって反射され、さらに反射膜9205によって反射された後、S偏光光のまま出射される。
【0100】
このようにしてS偏光光に揃えられた光束は、図4(B)に示されるように、ライトガイド100の角部に配置される反射ミラー931で反射されて色分離光学系924に送られる。
【0101】
このように、照明光学系923が偏光変換素子920を備えているので、P偏光およびS偏光が混在しているランダム偏光をそのまま利用する場合に比べて光の利用効率が増し、しかも後述するダイクロイックミラー941、942での色分離性が改善される。また、S偏光はP偏光に比べて反射率が良いので、光量損失等を抑制することができるという利点もある。
【0102】
4−3.色分離光学系および変調系
色分離光学系924は、図4(B)に示すように、赤緑反射ダイクイロックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943とから構成される。
【0103】
照明光学系923から出射された光束に含まれている青色光束Bは、赤緑反射ダイクロイックミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、青色光束の出射部からプリズムユニット910の側に出射される。
【0104】
赤および緑の光束R、Gはミラー941で反射され緑反射ダイクロイックミラー942において、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束の出射部から色合成光学系の側に出射される。
【0105】
このミラー942を通過した赤色光束Rは、赤色光束の出射部から導光系927の側に出射される。
【0106】
色分離光学系924の赤色光束R、緑色光束Gの出射部の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が配置され、各出射部から出射した光束は、これらの集光レンズ951、952によって平行化される。
【0107】
4−4.変調系および色合成光学系
このように平行化された青色および緑色の光束B、Gはライトバルブ925B、925Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。
【0108】
すなわち、これらのライトバルブ925B、925Gは、不図示の駆動手段によって画像情報に応じてスイッチング制御され、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。
【0109】
このような駆動手段は公知の手段をそのまま使用することができる。
【0110】
一方、赤色光束Rは、導光系927を介して対応するライトバルブ925Rに導かれて、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。
【0111】
導光系927は、入射側レンズ974と、入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの間に配置した中間レンズ973と、ライトバルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953とで構成されている。
【0112】
光源ランプユニット8から各ライトバルブ925R、925G、925B迄の光路の長さは、赤色光束Rの場合が最も長く、従って、光の拡散による損失は、赤色光の場合が最も多くなる。しかしながら、このような導光系927を配置することにより、赤色光の損失をある程度抑制することが可能となる。
【0113】
尚、本実施形態におけるライトバルブ925R、925G、925Bは、一対の偏光板と、その間に配置された液晶パネルとからなる液晶ライトバルブである。
【0114】
4−5.色合成光学系
次に、各ライトバルブ925R、925G、925Bを通って変調された各色光束は、色合成光学系を構成するプリズムユニット910に入射され、ここで再合成される。
【0115】
そして、ここで再合成された光束は、投写レンズユニット6を介して、カラー画像として所定の位置にあるスクリーン上に拡大投写される。
【0116】
このように本形態では、光源ランプユニット8から出射された光束は、ライトガイド100内で反射ミラー931によって反射され、ライトガイド100のL字形の平面形状に沿う大回りのL字形の光路を進行して色分離光学系924およびプリズムユニット910に到達する。
【0117】
従って、各光学系部品が狭い領域内に配置されながらも、光路を最大限長く設定してある。それ故、F値の小さなレンズを用いながら、かつ、インテグレータレンズ921、922や偏光変換素子920の配置位置を十分に確保しながら、光源ランプユニット8から出射された光束を平行光束としてライトバルブ925R、925G、925Bに到達させることができる。
【0118】
また、インテグレータレンズ921、922の配置位置を十分広く確保できる分、その分割数を増やすことができる。
【0119】
したがって、インテグレータレンズ921、922を光学的に無理のない状態に配置することができ、結果的には小型化を図ることができる。加えて、インテグレータレンズ921、922を同じサイズにすることにより、より一層テレセントリックな照明光を得ることができるので、前記偏光変換素子920の偏光分離膜9204上に形成される各部分光束の集光像を小さくすることができ、また、それぞれの集光像の大きさのバラツキを抑えることができ、照明光の利用効率を高めることができる。
【0120】
5.ライトガイドの構造
上記の光学系のうち、光源ランプユニット8と、色合成手段を構成するプリズムユニット910と、投写レンズユニット6以外の光学素子の全てが、図8に示す形状をした上下のライトガイド901、902の間に上下から挟まれて保持された構成となっている。光源ランプユニット8は、下ライトガイド901に形成された光源ランプユニット収納部800に収納される。
【0121】
上ライトガイド902、下ライトガイド901は、後述するヘッド板903を介してプリズムユニット910および投写レンズユニット6と一体化され、固定ねじによりロアーケース4に固定される。このため、下ライトガイド901の下面および上ライトガイド902の上面には、プリズムユニット910とヘッド板903とを固定するために、矩形の切り欠き9001、9002が形成されている。
【0122】
また、光源ランプ収納部800の近傍に位置する下ライトガイド901の仕切り壁9003には、光源ランプユニット8へ冷却用空気を供給するための開口部9004が形成されている。
【0123】
さらに、光学ユニット10の照明光学系923が収納される領域900の側面および底面部分には、照明光学系923を冷却するための開口部907、908が形成されている。
【0124】
そして、上ライトガイド902の上部には開口部9021が形成され、この開口部9021と上述した開口部9004とは、ダクト9028によって連絡されている。
【0125】
6.ヘッド板の構造
プリズムユニット910は、図9に示すマグネシウムのダイキャスト板である薄手のヘッド板903の表面側(図9に向かって手前側)に固定ねじによって固定される。
【0126】
ヘッド板903は、装置の幅方向に向けて垂直な姿勢で延びる垂直壁91と、この垂直壁91の下端から水平に延びてプリズムユニット910を支持する底壁92とから基本的に構成されている。
【0127】
垂直壁91の中央部分には、プリズムユニット910からの出射光が通過するための矩形の開口91bが形成されている。この垂直壁91には投写レンズユニット6の基端側を固定するためのねじ孔91dが4か所に形成され、位置決め用のダボ91eが2か所に形成されている。また、垂直壁91のうち、開口91bの両側の部分には、ロアーケース4の内面側に設けられた一対の支持部40(図3参照)に支持される被支持部93(一方のみ図示)が設けられている。
【0128】
尚、底壁92のプリズムユニット910の取付位置に対応する部分には、底壁下面に連通する連通孔91gが3箇所形成され、この連通孔91g上にプリズムユニット910の取り付け部分91hが形成されている。
【0129】
この取り付け部分91hには、ねじ孔91cが形成され、このねじ孔91cを利用して、プリズムユニット910がヘッド板903に対して固定される。
【0130】
このように、剛性の高い垂直壁91を挟み、位置合わせした状態で、プリズムユニット910および投写レンズユニット6が固定されるので、これらの一体性は高く、衝撃力等が作用しても、相互の位置ずれが発生するおそれは極めて少ないという利点がある。
【0131】
また、プリズムユニット910をマグネシウム成形品からなるヘッド板903に搭載し、このヘッド板903を介してライトガイド901、902に支持させている。このように構成すると、マグネシウム成形品は、成形性に優れていることに加えて、放熱性に優れていることから、発熱しやすいプリズムユニット910周辺部が高温になるのを防止できる。
【0132】
さらに、マグネシウム成形品は比重が小さいことから、光学ユニット10を軽量化することもできる。
【0133】
7.各構成部分の冷却構造
このように構成した投写型表示装置1において、光学ユニット10、電源ユニット7、ビデオ基板11、ドライバ基板13の冷却は、上述した吸気ファン15、17および排気ファン16によって強制的に行われる。
【0134】
7−1.空気取り入れ口240からの吸気およびプリズムユニット910、ライトバルブ925R、925G、925Bの冷却と防塵
図5から判るように、外部空気の取り入れは、主として、プリズムユニット910の下部に設けられる吸気ファン24によって、空気取り入れ口240から行われる。
【0135】
空気取り入れ口240から取り入れられた冷却用空気の一部は、プリズムユニット910およびライトバルブ925R、925G、925Bの冷却用空気として供給される。
【0136】
図10は、プリズムユニット910周辺の詳細な構成を示す部分断面図である。なお、図10ではライトバルブ925Gの断面のみが示されている。
【0137】
プリズムユニット910の3つの光入射面の周囲には、3枚のライトバルブ925R、925G、925Bが配置されている。本実施形態におけるライトバルブ925R、925G、925Bは、一対の偏光板962、963と、その間に配置された液晶パネル961とからなる液晶ライトバルブである。液晶パネル961とその光出射面側に配置された出射側偏光板963とは、プリズムユニット910の光入射面に対して固定されている。一方、液晶パネル961の光入射面側に配置された入射側偏光板962は、金属製の偏光板固定板960の液晶パネル961側の面に固定されている。偏光板固定板960は、3つのライトバルブ925R、925G、925Bの光入射面をとり囲むように形成された壁に、3つのライトバルブ925R、925G、925Bの面積よりも若干小さい面積の開口が形成されたものである。入射側偏光板962は、その周辺部がこの開口の周辺部に接着されることによって固定されている。入射側偏光板固定板の入射側偏光板固定板960は、ヘッド板903の底壁92に固定されている。また、液晶パネル961にはフレキシブル基板964が接続されている。フレキシブル基板964は、上ライトガイド902に設けられた立ち壁部9022に貼り付けられたクッション材9023と、プリズムダクト926とによって挟み込まれている。そして、フレキシブル基板964の先端は、基板13に形成されたコネクタに接続されている(図示省略)。
【0138】
プリズムユニット920と3つのライトバルブ925R、925G、925Bとが搭載されたヘッド板903は、空気取り入れ口240の上部に取り付けられている。空気取り入れ口240を覆うように配置されたエアーフィルタ241およびこの周囲部分に配置されるクッション材242は、ヘッド板903の下面に設けられたリブ91fによって挟持、固定されている。吸気ファン24は、プリズムユニット920とエアーフィルタ241との間に配置されている。
【0139】
また、プリズムユニット910の光入出射面は、下ライトガイド901とヘッド板903の垂直壁91に囲まれている。さらに、プリズムユニット910の上方は、金属製のメッシュ926aと樹脂製の枠926bとで構成されたダクト926によって覆われている。
【0140】
このように、プリズムユニット901の周囲には、空気取り入れ口240、ヘッド板903の垂直壁91、下ライトガイド910、ダクト926によって囲まれた空間911が形成され、この空間911によって、空気取り入れ口240からダクト926に至る冷却路が構成される。
【0141】
この冷却路について、詳細に説明する。まず、吸気ファン24によって空気取り入れ口240から取り入れられた冷却用空気は、ヘッド板903の底壁92に設けられた連通孔91gを通ってプリズムユニット910、液晶パネル961、入出射側偏光板962、963の面を冷却する。ここで、入出射側偏光板962、963は、入射する光のうち、特定の偏光成分光のみを透過させ、残りの偏光成分光を吸収するものであるため、特に発熱しやすい。偏光板は熱に比較的弱く、また、液晶パネルは熱によってその動作特性が変化しやすい傾向がある。従って、液晶パネルの周辺は特に冷却が必要な箇所である。本実施形態では、入射側偏光板固定板960が整流板の働きも兼ねており、この入射側偏光板固定板によって、冷却用空気を効率よく液晶パネルの周辺部に導くことができる。さらに、偏光板固定板960をアルミニウム等の熱伝導率が高い材料で構成すれば、偏光板固定板からの放熱により、特に入射側偏光板の冷却を促進することが可能である。
【0142】
次に、プリズムユニット910周辺部分の防塵構造について説明する。
【0143】
画像を形成するライトバルブ925R、925G、925Bや、これらのライトバルブによって形成された画像を合成するプリズムユニット910に塵等が付着すると、投写面に投写される画像(投写画像)に塵等による影が出現してしまう。従って、空気取り入れ口240、ヘッド板903の垂直壁91、下ライトガイド910、ダクト926によって囲まれた空間911に塵等の侵入を防ぐことは、投写画像の品質を向上させるという点で好ましい。
【0144】
本実施形態では、エアーフィルタ241とクッション材242とが防塵手段として設けられており、これらによって、空気取り入れ口240からこの空間911への塵等の侵入を防ぐことができる。さらに、本実施形態では、ダクト926が防塵手段として設けられており、これによって、吸気ファン24を停止した際に、空間911に塵等が逆流するのをも防止することができる。従って、本実施形態の投写型表示装置では、空間911への塵等の侵入が少なく、極めて高品質な画像を得ることが可能である。
【0145】
7−2.回路基板11、13の冷却
プリズムユニット910およびライトバルブ925R、925G、925Bを冷却した冷却用空気は、ダクト926から排出されてプリズムユニット910の上部に導かれ、図11並びに図4(A)に示すように、光学ユニット10の上部に設けられるビデオ基板11、ドライバ基板13の冷却用空気として供給される。尚、積層されるビデオ基板11およびドライバ基板13のそれぞれに沿って冷却用空気を流通させるために、下側に配置されるドライバ基板13のプリズムユニット910を覆う部分には、切り欠き131が形成されている。
【0146】
基板11、13に沿って流通した空気は、排気ファン16の排気力によって光源ランプユニット8の方へ導かれる(経路A1)。
【0147】
7−3.電源ユニット7の冷却
一方、空気取り入れ口240から取り入れられた冷却用空気の一部は、ヘッド板903の開口91bを介して電源ユニット7の冷却用にも利用される。
【0148】
すなわち、図11並びに図4(A)に示すように、前記開口91bから放出された冷却用空気は、電源ユニット7の一方の端部に設けられた吸気用開口75に導かれる(経路A2)。
【0149】
尚、図4(A)に示すように、吸気用開口75内には、吸気ファン17が設けられている。経路A2に沿って導かれた冷却用空気は、吸気ファン17によって強制的に電源ユニット7の内部に引き込まれ、電源ユニット7の内部の一次側アクティブフィルター、パワーサプライ、バラスト等を冷却する。
【0150】
その後、冷却用空気は、排気ファン16の排気力によって、電源ユニット7の他方の端部に設けられた排気用開口77(図11では図示略)から排出される(経路A3)。
【0151】
7−4.照明光学系923の冷却
さらに、照明光学系923の冷却について説明する。図8に示すように、下ライトガイド901には、開口部907、908が形成されている。照明光学系923は、装置内の空気を開口部907、908から取り入れることによって冷却される。装置内の空気は、排気ファン16(図4参照)によって強制的に排出される。この排気ファン16の排気力によって開口部907、908に自然に取り込まれる装置内の空気が、照明光学系の冷却用空気として利用されるのである。照明光学系を冷却した空気は、排気ファン16の排気力によって、上ライトガイド902に設けられた開口部9021に導かれ、ここから排出される(図4(A)、図11に示す経路A4)。
【0152】
7−5.光源ランプユニット8の冷却
回路基板11、13、電源ユニット7、および照明光学系923を冷却した空気は、光源ランプユニット8の冷却に用いられる。この冷却経路について、図4(A)および図6を参照して説明する。
【0153】
上述した経路A1に沿ってビデオ基板11、ドライバ基板13を冷却した空気は、下ライトガイド902に設けられた開口部9004(図8参照)を介して、光源ランプユニット8に流入する。そして、排気ファン16の排気力によって、リフレクタ806の反射面806aとは反対側の面に沿って導かれ、これを冷却する。その後、空気は排気ファン16の排気力によって、ランプハウジング802側方に形成された切り欠き部810から排出される(経路A5)。
【0154】
一方、経路A3に沿って電源ユニット7を冷却した空気は、下ライトガイド902に設けられた開口部9004(図8参照)を介して光源ランプユニット8に流入する。さらに、ランプハウジング802に形成された通気口808、リフレクタ806に形成された通気口803を介してリフレクタ806の反射面に沿って導かれ、ランプ本体805を冷却する(経路A6)。ここで、先に光源ランプユニット8の説明部分で図6を参照して述べたように、通気口808の入り口には整流板841が設けられており、これによって空気の流れる方向が変更される。そして、冷却用空気はランプ本体805に直接あたるように導かれる。従って、装置内で最も大きな発熱源となるランプ本体805を、効率よく冷却することが可能である。
【0155】
さらに、経路A4に沿って照明光学系923を冷却した空気も、図8に示した開口部9021から排出された後、ダクト9028によって開口部9004に導かれ、これを介して光源ランプユニット8に流入する。そして、経路A6に沿ってランプ本体805を冷却する。
【0156】
経路A6に沿ってランプ本体805を冷却した空気は、排気ファン16の排気力によってリフレクタ806に形成された通気口804を通過し、ランプハウジング802に形成された通気口809から排出される(経路A6)。
【0157】
7−6.排気構造
光源ランプユニット8から排出された空気は、図4に示したように、排気ファン16によって排気口160から排出される。
【0158】
ここで、図5(A)から判るように、排気口160の内側には、ここから漏れる光を遮るための遮光手段として、遮光板161が設けられている。
【0159】
この遮光板161は、その詳細な構造については図示省略されているが、排気口160をまたがる板状材を2枚、部分的に重ねて形成されるルーバ状のものであり、これら二体の重なり合う部分がランプリフレクタ806の切り欠き部810に対応するように配置される。尚、排気は2枚の板状材の隙間部分から行われるため、排気が妨げられることはない。
【0160】
8.温度監視
上述した光源ランプユニット8と、3つのライトバルブ925R、925G、925Bの温度は、図11に示されるように、光源ランプユニット8の上部に設けられる内部温度検出手段S1と、プリズムユニット910の上方のビデオ基板11に設けられる内部温度検出手段S2と、電源ユニット7の吸気用開口75の近傍に設けられる外部温度検出手段S3とを利用して監視される。熱に比較的弱い光源ランプユニット8、ライトバルブ925R、925G、925Bの過剰な温度上昇を防ぐためである。
【0161】
内部温度検出手段S1は光源ランプユニット8の温度を検知するものであり、単独で動作する。投写型表示装置1の使用中に、光源ランプユニット8に不自然な温度上昇が検出された場合、警告音を発し(警告温度)、さらに温度上昇が止まらず、異常状態が続く場合、ランプ本体805を消灯させる(異常温度)。
【0162】
外部温度検出手段S3は、電源ユニット7の吸気用開口75の近傍の温度を検知するものであり、外装ケース2および投写レンズユニット6の隙間から入ってくる冷却用空気と、前述した開口91bから入ってくる冷却用空気との温度を検出する。尚、外部温度検出手段S3をこのような位置に設けたのは、これらの冷却用空気が外気温度に略等しい点を考慮したためである。
【0163】
内部温度検出手段S2は、3枚のライトバルブ925R、925G、925Bと、プリズムユニット910を冷却した後の冷却用空気の温度を検知することにより、ライトバルブ925R、925G、925Bの温度上昇を検知するために設けられている。尚、ライトバルブ925R、925G、925Bの温度上昇の検知を、冷却後の空気の温度を検知することとしたのは、実使用状態において、ライトバルブ925R、925G、925Bの実際の温度を接触式の温度センサによって測定することができないからである。
【0164】
ライトバルブ925R、925G、925Bの冷却制御は、上述した内部温度検出手段S2および外温度温度検出手段S3で検知される温度の差Δtに応じて行われる。なお、ここでいう冷却制御とは、排気ファン16、吸気ファン24等装置内に設けられるファンの送風量を制御したり、発熱量の大きい光源ランプユニット8のランプ本体805を消灯させたりする制御等をいう。このように内部温度検出手段S2および外部温度検出手段S3で検出される温度の差に応じてライトバルブ925R、925G、925Bの冷却制御を行うこととしたのは、外部温度によって、実際のライトバルブ925R、925G、925Bの温度と内部温度検出手段S2によって検出される温度の差が変化することを考慮したためである。
【0165】
具体的には、図12に示すように、警告温度の下限グラフG1と、異常温度の下限グラフG2を用いて制御し、グラフG1の下方の領域の場合、ライトバルブ925R、925G、925Bが正常状態にあることを表し、グラフG1とグラフG2に挟まれる領域にあれば、ブザーによる警告をし、グラフG2の上方の領域の場合、ライトバルブ925R、925G、925Bが異常な状態にあるとして、光源ランプユニット8のランプ本体805を消灯させる。
【0166】
尚、グラフG1およびグラフG2の式は、以下の式によって導かれる。
【0167】
グラフG1 Δt(℃)=A×外気温度(℃)+B(℃)
グラフG2 Δt(℃)=C×外気温度(℃)+D(℃)
Y切片B、D、傾きA、C等の具体的な数値は、投写型表示装置1の構造配置によってそれぞれ異なるため、以下の手順によって求められる。
【0168】
▲1▼ まず、外部温度、すなわち外部温度検出手段S3で検出される温度が0℃の場合において、ライトバルブが実用温度限界に達したときに内部温度検出手段S2で検出される冷却用空気の温度Dと、ライトバルブが警告を発するべき温度に達したときに内部温度検出手段S2で検出される冷却用空気の温度Bとを測定する。この測定によりグラフG1、G2のY切片B、Dが求められる。
【0169】
▲2▼ 次に、所定の外部温度、すなわち、内部温度検出手段S3で検出される温度がT℃の場合において、ライトバルブが実用温度限界に達したとき、および、警告を発するべき温度に達したときに、内部温度検出手段S2で検出される冷却用空気の温度T2、T1を測定する。さらに、これらの測定値から、ライトバルブが実用温度限界に達したときのΔtの値D1(=T2−T)と、ライトバルブが警告温度に達したときのΔtの値B1(=T1−T)を求める。
【0170】
▲3▼ 上記▲1▼、▲2▼の手順によって求められた値からグラフG1、G2の傾きA、Cを計算する。
【0171】
9.実施形態の効果
前述のような本実施形態に係る投写型表示装置1によれば、以下に説明するように、冷却用空気取り入れ口240から取り込んだ冷却用空気を効率よく循環させることにより、高密度に各種部品を配置してその小型化を図りながらも、冷却効率を高めることができる。
【0172】
すなわち、空気取り入れ口240がプリズムユニット910の下方に形成されているので、外部から取り入れられる冷却用空気は、まずプリズムユニット910およびライトバルブ925R、925G、925Bを冷却する。プリズムユニット901の周囲には、空気取り入れ口240、ヘッド板903の垂直壁91、下ライトガイド910、ダクト926によって囲まれた空間911が形成されているので、冷却用空気を漏れなく上部に導くことができる。尚、この空間911内に変調系を構成するライトバルブ925R、925G、925Bが配置されているので、ライトバルブ925R、925G、925Bを冷却するために別途冷却機構を設ける必要がなく、冷却機構の簡素化を図ることができる。
【0173】
そして、これらを冷却した後、冷却用空気は、より高温の回路基板11、13に沿って流通し、これらを冷却する。
【0174】
一方、電源ユニット7は吸気用開口75と、排気用開口77とを備えているので、他の部分とは独立して内部の冷却を効率よく行うことができる。また、電源ユニット7の吸気用開口75には、吸気ファン17が設けられているので、電源ユニット7内部のヒートシンクを強制的に冷却することができ、電源ユニット7内の各素子の冷却効率を一層向上することができる。
【0175】
さらに、ライトガイド100に形成された開口部907、908によって照明光学系923の冷却をも可能としている。
【0176】
そして、光源ランプユニット8は、排気口160に一番近い位置に配置されているので、プリズムユニット910、ライトバルブ925R、925G、925B、回路基板11、13、電源ユニット7内部、並びに照明光学系923を冷却用空気を、光源ランプユニット8の冷却に利用することができる。ここで、光源ランプユニット8を構成するランプハウジング802は、通気孔808、809を備えており、一方、リフレクタ806の左右側面にも通気孔803、804が形成されている。そして、これらの通気孔808、809、803、804によって冷却用空気がランプ本体805に供給されるため、光源ランプユニット8の冷却効率を促進することができる。さらに、通気孔808の入口に設けられた整流板820によって冷却効率をより向上することができる。
【0177】
このように、本実施形態の投写型表示装置1では、空気取り入れ口240からから取り入れた冷却用空気で、少なくともプリズムユニット910、電源ユニット7、および光源ランプユニット8を冷却できるので、各部品を狭い領域内に配置した場合でも効率よく冷却することができる。
【0178】
さらに、プリズムユニット910、ライトバルブ925R、925G、925B、回路基板11、13、電源ユニット7、照明光学系923および光源ランプユニット8は、比較的低温の部分から順に冷却されるので、冷却効率は一層向上する。
【0179】
さらに、本実施形態の投写型表示装置1では、排気口160が装置後端部に設けられており、通常、利用者が位置する装置側面部から排気されない。従って、熱風が利用者に当たらず、かつ、装置内部から漏れる光が目に入りにくいことから、使い勝手がよい。
【0180】
また、光源ランプユニット8の近傍に形成された排気口160には、内側に遮光板161が設けられているので、使用中排気口160から光源ランプユニット8の光が漏れにくい。さらに、この遮光板161は、ルーバ状であるので、排気口160からの排気の妨げとなることもない。
【0181】
また、ライトバルブ925R、925G、925Bの冷却制御を、内部温度検出手段S2および外部温度検出手段S3で検知される温度の差、すなわち、外部温度と内部温度との温度差に応じて行うようにしているので、適切な冷却制御を行うことができる。
【0182】
尚、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、次に示すような変形をも含むものである。
【0183】
すなわち、前述の実施形態では、電源ユニット7の冷却は、空気取り入れ口240から取り込まれた空気と、投写レンズユニット6および外装ケース2の間の隙間から入り込む空気とを吸気用開口75から吸引することによって行われていたが、いずれか一方の取り込みのみであっても、前述した実施形態と同様の効果を享受することができる。
【0184】
また、電源ユニット7には、吸気ファン17が設けられ、強制的に冷却用空気を吸気していたが、排気口160に設けられる排気ファン16の排気力を利用して電源ユニット7内に冷却用空気を流通させてもよく、さらには、排気用開口77に排気ファンを設け、冷却用空気を強制的に流通させてもよい。
【0185】
さらにまた、外部温度と内部温度との温度差に応じた冷却制御は、ライトバルブ925R、925G、925Bについてのみならず、装置内の冷却制御全般に適用することができる。
【0186】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0187】
【発明の効果】
前述のような本発明によれば、光学ユニットおよび電源ユニットを収納した投写型表示装置において、電源ユニットが吸気用開口と、排気用開口とを備えているので、他の部分とは独立して電源ユニット内部の冷却を効率よく行うことができ、光学ユニットと電源ユニットとを密に配置して装置の小型化を図ることができ、かつ効率よく装置内部を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る投写型表示装置を表す正面図および背面図である。
【図2】前述の実施形態における上面図および底面図である。
【図3】前述の実施形態における外装ケースのロアーケース部分の内部構造を表す概要斜視図である。
【図4】前述の実施形態における光学ユニットおよび電源ユニットの配置および光学ユニットの構造を表す水平断面図である。
【図5】前述の実施形態における回路基板の配置構造を表す投写型表示装置の垂直断面図および排気口を表す部分斜視図である。
【図6】前述の実施形態における光源ランプユニットの構造を表す概要斜視図および水平断面図である。
【図7】前述の実施形態における照明光学系を構成する偏光変換素子の構造を表す水平断面図および概要斜視図である。
【図8】前述の実施形態における光学ユニットを収納するライトガイドの構造を表す概要斜視図である。
【図9】前述の実施形態における色合成光学系となるプリズムユニットを支持するヘッド板の構造を表す概要斜視図である。
【図10】前述の実施形態における空気取り入れ口のダクトの構造を表す垂直断面図である。
【図11】前述の実施形態における光学ユニット、電源ユニット、回路基板の冷却構造を表す概要斜視図である。
【図12】前述の実施形態における内部温度センサおよび外気温度センサによる温度監視の制御範囲を表すグラフである。
【符号の説明】
1 投写型表示装置
2 外装ケース
6 投写レンズユニット
7 電源ユニット
8 光源ランプユニット
10 光学ユニット
11、13 回路基板
17 吸気ファン
75 吸気用開口
77 排気用開口
100 ライトガイド
240 空気取り入れ口
926 ダクト
160 排気口
241 エアーフィルタ
808、809 通気孔
820 整流板
907、908 開口部
910 色合成光学系(プリズムユニット)
923 照明光学系
924 色分離光学系
925R、925G、925B 変調系(ライトバルブ)
161 遮光板(遮光手段)
R 赤色光束
G 緑色光束
B 青色光束
S1、S2 内部温度検出手段
S3 外気温度検出手段

Claims (12)

  1. 光源ランプユニットから出射された光束を光学的に処理し、画像を投写レンズユニットにより投写面上に拡大投写する光学ユニットと、この光学ユニット及び光源ランプユニットに電力を供給する電源ユニットと、前記光学ユニットおよび前記電源ユニットを収納する外装ケースとを備えた投写型表示装置であって、
    前記外装ケースには、装置外部から冷却用空気を取り入れる空気取り入れ口と、装置内部の空気を外部に排出する排気口とが形成され、
    前記電源ユニットの一方の端部は前記空気取り入れ口の近傍に配置され、
    前記一方の端部には、前記電源ユニット内部に冷却用空気を取り入れる吸気用開口が設けられ、
    前記電源ユニットの他方の端部には、前記電源ユニット内部の空気を排出する排気用開口が設けられ、
    前記光源ランプユニットは、ランプ本体、および、このランプ本体から射出される光束を反射する反射面を有するリフレクタから構成される光源ランプを備え、前記外装ケースに形成された排気口と前記電源ユニットの他の端部に設けられる排気用開口との間に設けられ、
    前記他の端部に形成される排気用開口から排出される空気は、前記光源ランプユニットから射出される光束光軸直交方向から前記リフレクタの反射面に沿って流通し、前記光学ユニットを冷却した空気は、前記光軸直交方向から前記リフレクタの反射面とは反対側の面に沿って流通し、当該光源ランプユニットの冷却用空気として利用されることを特徴とする投写型表示装置。
  2. 請求項1に記載の投写型表示装置において、
    前記吸気用開口には、吸気ファンが設けられていることを特徴とする投写型表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の投写型表示装置において、
    前記排気口には、当該排気口を内側から覆う遮光手段が設けられていることを特徴とする投写型表示装置。
  4. 請求項3に記載の投写型表示装置において、
    前記遮光手段は、前記排気口をまたがる長さ寸法を有する板状材を複数重ねて形成されるルーバ状の遮光手段であることを特徴とする投写型表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の投写型表示装置において、
    前記光源ランプユニットは、前記光源ランプを収納する箱状のランプハウジングを備え、
    前記リフレクタの開口面と略直交する前記ランプハウジングの側面には、前記冷却用空気を前記ランプ本体に導く通気孔が形成されていることを特徴とする投写型表示装置。
  6. 請求項5に記載の投写型表示装置において、
    前記通気孔には、前記冷却用空気を前記ランプ本体に導く整流板が設けられていることを特徴とする投写型表示装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の投写型表示装置において、
    前記光学ユニットは、前記光束を複数色の光束に分離する色分離光学系と、分離された前記光束のそれぞれを前記画像情報に基づいて変調して変調光束として出射する変調系と、各々の前記変調光束を合成して前記投写レンズユニットに出射する色合成光学系とを備え、
    前記空気取り入れ口は、前記色合成光学系の下方に形成されていることを特徴とする投写型表示装置。
  8. 請求項7に記載の投写型表示装置において、
    前記光学ユニットの上部には、当該光学ユニットを制御する回路基板が設けられ、
    前記空気取り入れ口から取り入れられる前記冷却用空気は、一部が前記色合成光学系の上部に集められ、前記回路基板に沿って流通して前記排気口から排出されることを特徴とする投写型表示装置。
  9. 請求項7または8に記載の投写型表示装置において、
    前記色合成光学系の上方には防塵手段が設けられていることを特徴とする投写型表示装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の投写型表示装置において、
    前記電源ユニットは、前記光学ユニットの側方に略L字型に配置され、当該電源ユニットの一方の端部が前記投写レンズユニットの近傍に配置されることを特徴とする投写型表示装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の投写型表示装置において、
    装置内部の温度を検出する内部温度検出手段と、装置外部の温度を検出する外部温度検出手段とを有し、前記内部温度検出手段によって検出される内部温度と、前記外部温度検出手段によって検出される外部温度との温度差に応じて、当該投写型表示装置の冷却制御が行われることを特徴とする投写型表示装置。
  12. 請求項11に記載の投写型表示装置において
    前記外部温度検出手段が検出する前記外部温度は、前記空気取り入れ口から取り入れられる空気の温度であることを特徴とする投写型表示装置。
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