JP3598658B2 - 自動利得調整回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体式センサ等から出力される微小振幅信号を増幅する増幅器から出力される出力信号の振幅を一定に維持するように該増幅器の利得を自動調整する自動利得調整回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動利得調整回路は、例えば、ギヤの回転数を検出するギヤ回転数検出センサから出力される検出信号を増幅し、この増幅した検出信号レベルと基準電圧とを比較することにより、ギヤの回転速度に対応した2値化パルスを出力するセンサ信号処理回路において、そのセンサからの検出信号を増幅して得られる出力信号のレベルを一定に維持するように、その増幅率を自動調整するために利用されている。
【0003】
この場合は、ギヤ回転数検出センサとして磁気抵抗素子を用いて、この磁気抵抗素子をギヤの歯に対向するように配置し、被磁性体であるギヤの歯の凹凸形状の通過を磁気抵抗素子に発生する磁気変化により検出し、その磁気変化を凹凸形状に応じた方形波又はSIN波形の検出信号に変換して出力し、この検出信号を増幅器で増幅する際に、その増幅率を自動利得調整回路により調整する。
【0004】
すなわち、自動利得調整回路では、増幅器に入力される検出信号のレベル(振幅幅)の変化に対応して増幅器から出力される出力信号のレベルが一定に維持されるように増幅率を調整する機能を有する。
このように磁気抵抗素子からの検出信号を増幅器で増幅する際に、その増幅率を自動利得調整回路により調整する場合、例えば、磁気抵抗素子が取り付けられる際の組み付け公差により、磁気抵抗素子とギヤの間の距離が離れた場合に、磁気抵抗素子から出力される検出信号は微小振幅信号となるが、自動利得調整回路により前記増幅器の増幅率が大きくなるように調整されるため、前記基準電圧と比較可能なレベルまで検出信号は自動的に増幅される。
【0005】
このような自動利得調整回路において、増幅率を調整するための回路構成として従来から種々のものが提案されている。例えば、特開昭61−242405号公報及び特公平7−28191号公報に記載されているように値の異なる抵抗を複数用意して、これらを並列的に接続し、各抵抗をスイッチにより切り換えて増幅率を切り換える多段抵抗切換回路として構成する場合と、特開平4−369108号公報に記載されているように、トランジスタゲート電圧を変化させて、そのON抵抗を変化させることにより増幅率を切り換えるON抵抗切換回路として構成する場合等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の自動利得調整回路にあっては、以下に述べるような問題があった。
すなわち、前者の多段抵抗切換回路の場合は値の異なる抵抗を複数用意する必要があり、回路規模が大きくなるという問題がある。また、スイッチが同時にONまたはOFFする場合があり、スイッチを切り換える瞬間に抵抗値が大きく変動するという問題もある。さらに、後者のON抵抗切換回路の場合はソース・ドレイン間の電圧によりON抵抗の値が変動するため、増幅した後の信号波形に歪みが発生する。また、温度特性も悪い。その後の波形処理回路の処理精度を低下させる原因となる。
【0007】
従って、本発明の目的は、増幅器の自動利得調整回路において、利得調整する抵抗の回路規模を抑えた自動利得調整回路を提供することである。また、調整精度の良い自動利得調整回路を提供することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜記載の発明の自動利得調整回路は、増幅器の利得を設定する複数の抵抗を直列に接続し、該各接続点から利得切換用の複数の中間タップを設けた利得調整用抵抗器を利用し、増幅器の出力信号を基準値と比較して利得調整の判定を行う調整判定手段により前記利得調整用抵抗器に設けられた中間タップを切り換えて前記増幅器の利得を自動的に調整する。
【0009】
したがって、増幅器の利得調整を行う際、直列に接続された抵抗の各接続点から引き出した中間タップを切り換えることで抵抗調整して利得を調整しているので、抵抗を直列に接続した利得調整を容易に自動的に行うことができる。従って、並列的に抵抗を接続した自動利得調整回路に比べて抵抗の回路規模を小さくすることができる。
【0010】
つまり、請求項1記載の自動利得調整回路では、交流信号が上昇している間に、上限検出手段は増幅器からの出力信号を所定の上限電圧値と比較して出力信号が上限電圧値を上回ることを検出する。また、交流信号が下降している間に、下限検出手段は増幅器からの出力信号を所定の下限電圧値と比較して出力信号が下限電圧値を下回ることを検出する。そして、利得調整判定手段は、交流信号の上昇中に上限検出手段により出力信号が上限電圧値を上回ることが検出され、かつ、交流信号の上昇に連続する交流信号の下降中に下限検出手段により出力信号が下限電圧値を下回ることが検出されたか否かに応じて増幅器の利得調整を行うか否かを判定する。この判定結果に応じて前記利得調整用抵抗器に設けられた中間タップを切り換えて前記増幅器の利得を自動的に調整する。
【0011】
従って、増幅器にて増幅された出力信号が上限電圧値のみ、または下限電圧値のみ、あるいは1回おきに上限電圧値・下限電圧値を越えるような場合には利得を変化させる判定信号は出力されず過剰に利得を変化させてしまうことはない。また、請求項2記載の発明の自動利得調整回路では、前記利得調整手段は、前記増幅器の利得を調整する際に、前記利得調整用抵抗器の中間タップを最大利得状態から順次減衰する方向に切り換えるようにしたため、利得切換時の制御を容易にすることができる。
【0012】
請求項3記載の発明の自動利得調整回路では、前記利得調整手段は、前記利得調整用抵抗器に設けられた複数の中間タップ間を短絡するスイッチ回路をさらに備え、利得調整判定手段による判定結果に応じて該スイッチ回路により中間タップ間を順次短絡して前記抵抗の抵抗値を変更することにより前記増幅器の利得を調整するようにしたため、スイッチ回路は抵抗値の切り換えだけを行うだけで、スイッチ素子のON抵抗を利得調整に利用した場合に比べて、増幅器から出力される信号を歪ませるということが無くなり、増幅器からは精度の良い信号を出力させることができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明の自動利得調整回路では、前記利得調整手段は、前記増幅器の利得を調整する際に、前記利得調整用抵抗器の中間タップを最小利得状態から順次増加する方向に切り換えるようにしたため、利得切り換え時の制御を容易にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図9は、本発明の自動利得調整回路を適用したギヤの回転速度を検出するためのセンサ信号処理回路の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
【0015】
図1〜図4は、本実施の形態のセンサ信号処理回路の回路構成を示す図であり、図1は信号処理回路の概念図を示し、図2はセンサ信号処理回路内の信号処理回路部の回路構成を示し、図3はセンサ信号処理回路内の利得切換回路部の回路構成を示し、図4はセンサ信号処理回路内の利得制御回路部の回路構成を示す。
図1において、例えばセンサからの入力信号Vinが抵抗Rinを介して増幅器3に入力されて、端子FB1とFB2との間に接続された利得調整用抵抗400と抵抗Rinとの比で増幅されて出力信号Vout を出力する。出力信号Vout は、利得調整判定部600にて、その電圧レベルが検出されて利得調整を行うか否かが判定され、利得調整を行うことが判定されると、利得調整手段500により直列に接続された利得調整用抵抗器400内の抵抗の各接続点から引き出した中間タップを短絡(あるいは開放)することによって利得を調整する。
【0016】
なお、図1中の利得調整判定部600は、以下に示す実施の形態のような高電圧検出部610と低電圧検出部620と、これらの出力を判定する判定部630とから構成されているが、その他の構成でもよい。
図2において信号処理回路部は、磁気抵抗素子1a、1b及びマグネット1cにより構成された磁気抵抗センサ1と、磁気抵抗素子1a、1bの中点に接続された増幅器(AMP)2と、増幅器(AMP)3と、比較器(COMP)4と、自動中点補正回路5と、基準電圧設定回路40、R100とから構成されている。
【0017】
磁気抵抗センサ1は、一対の磁気抵抗素子1a、1bが所定の空隙(エアギャップ)をおいてギヤ50の歯と対向する位置に配置され、マグネット1cから発生される磁界方向がギヤ50の回転により変化すると、その磁界方向の変化を一対の磁気抵抗素子1a、1bにより検出して交流信号である検出信号を増幅器2に出力する。
【0018】
増幅器2は、磁気抵抗センサ1により検出される検出信号を増幅率10倍で増幅して抵抗R100を介して増幅器3の反転入力端子(−)に出力する。
増幅器3は、その非反転入力端子(+)に自動中点補正回路5から補正電圧が入力され、反転入力端子(−)に増幅器2から増幅された検出信号(以下、プリアンプ出力信号という)が抵抗R100を介して入力されるとともに、その出力信号が図3の利得調整用抵抗R401〜R414を介して負帰還が掛けられて反転入力端子(−)に入力される。この増幅器3の初期利得は、例として、−100倍(−{R401+R402+‥‥‥+R414}/R100)である。また、増幅器3は、電源電圧VDDとして5Vを使用しており、その出力下限が0Vであるとともに出力上限は4Vとなっており、0V〜4Vの範囲でプリアンプ出力信号を出力する。
【0019】
増幅器3の出力端子は、図4の上限比較器7の非反転入力端子(+)に接続されるとともに、下限用比較器8の非反転入力端子(+)に接続されている。
比較器4は、その反転入力端子(−)に増幅器3から増幅されたプリアンプ出力信号が入力されるとともに、非反転入力端子(+)に電源電圧VDDを抵抗RH 、RM 、RL で分圧された基準電圧ThH、ThLが入力され、その基準電圧とメインアンプ出力信号の電圧レベルを比較して比較信号INOを出力端子と図3のインバータ10の入力端子に出力する。なお、基準電圧ThH、ThLは、比較器4のディジタル信号INOによりインバータとアナログスイッチとから構成されるスイッチ回路によって切り換えられる。
【0020】
自動中点補正回路5は、増幅器3から出力される検出信号波形の電圧範囲が図3の接続点uと接続点dにおいて抵抗R3〜R5により電源電圧VDDが分圧されて設定される上限設定電圧と下限設定電圧の電圧範囲に収まるように、増幅器3の出力信号に応じて補正電圧を調整して非反転入力端子(+)に出力する。実際には、増幅器3の出力信号が図4の接続点uと接続点dで決定される上限設定電圧、下限設定電圧のどちらか一方を越える場合に補正動作が行われる。
【0021】
なお、自動中点補正回路5による補正電圧の補正幅は、増幅器3からの出力信号が上限設定電圧を越える(上回る)毎に、あるいは下限設定電圧を越える(下回る)毎に、補正する方向(電圧を上げるあるいは電圧を下げる)に所定値だけ増加あるいは減少させた値に利得をかけた値としている。
図3において利得切換回路部は、利得調整用抵抗R401〜R414と、CMOSトランジスタ及び2つのインバータにより構成されたアナログスイッチ回路S1〜S12と、アナログスイッチ回路S1〜S12をオン/オフ制御するシフトレジスタ25〜36と、パワーオンリセット回路6とから構成されている。
【0022】
利得調整用抵抗R401〜R414は、図3に示すように直列接続されるとともに、その各接続点から中間タップが引き出されている。そして、各中間タップにはアナログスイッチ回路S1〜S12が接続されている。そして、抵抗R401〜R414の接続状態はシフトレジスタ25〜36による制御により切り換えられる。
【0023】
アナログスイッチ回路S1〜S12は、それぞれCMOSトランジスタ及び2つのインバータにより構成され、シフトレジスタ25〜36のQ出力端子から出力される信号が“Hi”レベルになるとアナログスイッチ回路S1〜S12内のインバータ1段を介してゲートに接続されたPMOSトランジスタと、インバータ2段を介してゲートに接続されたNMOSトランジスタがそれぞれオンされることによりオンされて、利得調整用抵抗R401〜R414の接続状態を切り換えて、図2の増幅器3に対する利得を調整する。
【0024】
シフトレジスタ25〜36は、Q出力端子が次のシフトレジスタのデータ入力端子Dに接続されるように構成されており、また、クロック入力端子Cには共通のクロックとなるCLKが入力されるように構成されている。また、各Q出力端子はアナログスイッチ回路S1〜S12のインバータに接続されており、Q出力端子からの出力信号によりアナログスイッチ回路S1〜S12がON/OFF制御される。そして、シフトレジスタ25の入力端子Dには、電圧VDDが入力されており、クロックCLKが1つ入力されると、シフトレジスタ25のQ出力端子から“Hi”レベル信号が出力されて、シフトレジスタ26の入力端子Dへの入力を“Hi”レベルにするとともにアナログスイッチ回路S1をONさせて抵抗R402を短絡させる。
【0025】
また、クロック信号CLKが1つ入力されると、シフトレジスタ26のQ出力端子から“Hi”レベル信号が出力されてシフトレジスタ27の入力端子Dに入力されるとともにアナログスイッチ回路S2をONさせる抵抗R403を短絡させる。以後、同様にクロックCLKが入力される毎にシフトレジスタ28〜36の出力が順次切り換わり、アナログスイッチ回路S3〜S12を順次ONさせて、利得調整用抵抗R404〜R413を順次短絡していく。
【0026】
また、シフトレジスタ25〜36では、そのリセット端子RBにセンサ信号処理回路の電源がオンされた時にパワーオンリセット回路6から入力されるリセット信号RESETにより、内部に保持したデータがリセットされ、Q出力端子から出力される信号は“Lo”レベルとなる。この時、アナログスイッチ回路S1〜S12は全てオフされるため、利得調整用抵抗R401〜R414により設定される利得は最大となる。
【0027】
パワーオンリセット回路6は、その出力がシフトレジスタ25〜36の各リセット端子RBに接続されており、センサ信号処理回路の電源がオンされた時にリセット信号RESETをシフトレジスタ25〜36の各リセット端子RBに出力する。
図4において利得制御回路部は、上限比較回路7と、下限比較回路8と、インバータ10、14、バッファ11、インバータ12、NOR回路13、抵抗R301及びコンデンサC301により構成されたリセット信号R2生成回路と、バッファ16、インバータ17、NOR回路18、インバータ19、抵抗R302及びコンデンサC302により構成されたリセット信号R1生成回路と、NAND回路21及びインバータ22により構成されたAND回路と、分圧用抵抗R3〜R5とから構成されている。
【0028】
なお、リセット信号R1、R2は、抵抗R301とコンデンサC301、抵抗R302とコンデンサC302とのCR時定数を利用した回路により、容易に得られるように構成されている。
上限比較回路7は、その反転入力端子(−)に分圧用抵抗R3〜R5により電源電圧VDDを分圧される接続端子uの分圧電圧が入力され、非反転入力端子(+)に図2の増幅器3から出力されるメインアンプ出力信号が入力され、その分圧電圧値とメインアンプ出力信号レベルとを比較して、上限検出信号CMP/UをDフリップフロップ回路15のクロック入力端子Cに出力する。
【0029】
下限比較回路8は、その反転入力端子(−)に抵抗R3〜R5により電源電圧VDDを分圧される接続端子dの分圧電圧が入力され、非反転入力端子(+)に図2の増幅器3から出力されるメインアンプ出力信号が入力され、その分圧電圧値とメインアンプ出力信号レベルとを比較して、下限検出信号CMP/DをDフリップフロップ回路20のクロック入力端子Cに出力する。
【0030】
Dフリップフロップ回路15は、そのデータ入力端子Dに図2の比較器4から出力される比較信号INOがインバータ10を介して反転して入力され、クロック入力端子Cに上限比較回路7から出力される上限検出信号CMP/Uが入力され、リセット端子RBにリセット信号R1生成回路のインバータ19からリセット信号R1が入力される。Dフリップフロップ回路15は、比較信号INOの反転信号を上限検出信号CMP/Uによるクロックタイミングで保持してQ出力端子から出力信号Q1をNAND回路21の入力端子に出力し、比較信号INOの反転信号の保持をリセット信号R1のタイミングで解除する。
【0031】
Dフリップフロップ回路20は、そのデータ入力端子Dに図1の比較器4から出力される比較信号INOが入力され、クロック入力端子Cに下限比較回路7から出力される下限検出信号CMP/Dがインバータ9を介して反転して入力され、リセット端子RBにリセット信号R2生成回路のインバータ14からリセット信号R2が入力される。Dフリップフロップ回路20は、比較信号INOを下限検出信号CMP/Dによるクロックタイミングで保持してQ出力端子から出力信号Q2をNAND回路21の入力端子に出力し、比較信号INOの保持をリセット信号R2のタイミングで解除する。
【0032】
AND回路は、NAND回路21にDフリップフロップ回路15及びDフリップフロップ回路20からそれぞれ入力される出力信号Q1、Q2の論理積(Q1×Q2)をインバータ22を介してクロック信号CLKとして図3のシフトレジスタ25〜36の各リセット端子RBに出力する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0033】
上記図2〜図4に示した本実施の形態のセンサ信号処理回路の動作について図5に示す各部信号のタイミングチャートを参照して説明する。
なお、図5において(a)は増幅器3のメインアンプ出力信号A(図1のA点における信号、以下、単に信号Aという)、(b)は比較器4の出力である比較信号INO、(c)は上限比較回路7の上限検出信号CMP/U、(d)は下限比較回路8の下限検出信号CMP/D、(e)はDフリップフロップ回路15の出力信号Q1、(f)はインバータ19のリセット信号R1、(g)はDフリップフロップ回路20の出力信号Q2、(h)はインバータ14のリセット信号R2、(i)はNAND回路21の論理積出力信号(Q1×Q2)CLKをそれぞれ示す。
【0034】
まず、センサ信号処理回路において、電源がオンされた直後の初期状態では、図3のパワーオンリセット回路6から出力されるリセット信号RESETにより各シフトレジスタ25〜36のQ出力端子の出力は“Lo”となっており、アナログスイッチ回路S1〜S12は全てオフされている。このため、利得調整用抵抗R401〜R414により設定される利得は、以下の式(1)に示すように最大利得(−100倍)となる。
【0035】
−(R401+R402+‥‥‥+R414)/R100‥‥(1)
そして、図2のギヤ50の回転が開始されると、ギヤ50の歯に対向して配置された磁気抵抗センサ1のブリッジ状に構成された磁気抵抗素子1a、1bの中点からギヤ50の歯形状に応じたSIN波状の検出信号が出力される。
この検出信号が増幅器2及び増幅器3により増幅されて図5(a)に示す信号Aが出力される。なお、図5(a)では、簡略化して三角波として示している。
【0036】
この時、磁気抵抗素子1a、1bの中点から出力される検出信号の振幅は、磁気抵抗センサ1の取り付けズレや磁気抵抗素子1a、1bの感度の温度特性等を考慮すると、2.8mV〜50.8mVの範囲でばらついている。この振幅の変動は微小であるため、検出信号はまず、増幅器2で10倍に増幅されて、増幅器3の反転入力端子(−)に入力される。
【0037】
増幅器3に入力されたプリアンプ出力信号は、初期状態の最大利得により増幅されて増幅器3の出力範囲以上に増幅される(信号A)。ここで、まず、増幅器3から出力される信号Aが振幅中央から上昇し、その後下降→上昇→下降を繰り返す。以下、図5に示すタイミングチャートを参照して、センサ信号処理回路の動作を説明する。
【0038】
信号Aは、上限比較回路7において抵抗R3〜R5により設定される接続点uにおける上限設定電圧u(=2.9V)と比較される。そして、信号Aのレベルが上限設定電圧uを越えた時、上限比較回路7の出力である上限検出信号CMP/Uが“Hi”となり(図5(c)参照)、Dフリップフロップ回路15のクロック信号として動作し、この時、図2の比較器4から出力される比較信号INOの反転信号がDフリップフロップ回路15で保持され、Q出力端子から出力信号Q1が出力される(図5(e)参照)。
【0039】
なお、図5のタイミングチャートには示していないが、この動作と同時に図2の自動中点補正回路5が動作し、信号Aのレベルが上限設定電圧uより低くなるように増幅器3の非反転入力端子(+)の入力電圧が補正される。この中点電圧の補正動作は、信号Aが上昇中は再度繰り返され、信号Aレベルが上限設定電圧uより低くなるように信号Aが上限設定電圧を越える度に補正される。
【0040】
そして、上記Dフリップフロップ回路15におけるQ1の保持状態(図5(e)参照)は、図2の比較器4の次の立下がりエッジ(図5(b)参照)が発生するまで維持され、その立下りエッジにより図4のインバータ19からリセット信号R1(図5(f)参照)がDフリップフロップ回路15のリセット端子RBに入力されることにより解除される。
【0041】
続いて、図2のギヤ50の回転により増幅器3から出力される信号Aが下降状態に入った場合、信号Aは、下限比較回路8において抵抗R3〜R5により設定される接続点dにおける下限設定電圧D(=0.3V)と比較される。そして、信号Aのレベルが下限設定電圧Dを下回った時、下限比較回路8の出力である下限検出信号CMP/Dが“Lo”となり、インバータ9の出力が“Hi”となる(図5(d)参照)。この下限検出信号CMP/DがDフリップフロップ回路20のクロック信号として動作し、この時、図2の比較器4から出力される比較信号INO“Hi”がDフリップフロップ回路20で保持され、Q出力端子から出力信号Q2が出力される(図5(g)参照)。
【0042】
なお、図5のタイミングチャートには示していないが、この動作と同時に図1の自動中点補正回路5が動作し、上記信号Aの上昇時の動作とは逆に信号Aレベルが下限設定電圧uより高くなるように繰り返し増幅器3の非反転入力端子(+)の入力電圧が補正される。
そして、上記Dフリップフロップ回路20におけるQ2の保持状態(図5(g)参照)は、図2の比較器4の次の立上がりエッジ(図5(b)参照)が発生するまで維持され、また、次の立上りエッジにより図4のインバータ14からリセット信号R2(図5(h)参照)がDフリップフロップ回路20のリセット端子RBに入力されることにより解除される。
【0043】
以上のようにDフリップフロップ回路15、20に保持された信号Q1とQ2は、NAND回路21とインバータ22により構成されるAND回路により論理積演算が行われ、Q1×Q2(CLK)(図5(i)参照)となる。
このQ1×Q2信号は、図2のシフトレジスタ25〜36の各クロック端子Cに出力され、利得を調整するためにアナログスイッチ回路S1〜S12をオンするためのクロック信号CLKとなる。また、Q1×Q2信号は、増幅器3の出力信号Aが連続して上限、下限を越えた場合、すなわち、Dフリップフロップ回路15、20にて保持されたQ1,Q2信号が連続して出力された場合のみ出力される。そして、このQ1×Q2信号が出力される毎にシフトレジスタ25〜36が順次“Hi”レベル信号を出力し、アナログスイッチ回路S1〜S12を順次ONさせて、アナログスイッチ回路S1〜S12に並列に接続されている利得調整用抵抗R402〜R413が順次短絡されていく。図5に示すタイミングチャートでは、Q1×Q2信号は、4発なのでシフトレジスタ25〜28のQ出力端子のレベルが“Hi”となり、シフトレジスタ25〜28に並列に接続されたアナログスイッチ回路S1〜S4がONして利得調整用抵抗R402〜R405を短絡することになる。
【0044】
以上の動作をまとめると、利得制御の考え方として図2の比較器4の出力の1周期の間(“Lo”→“Hi”,“Hi”→“Lo”)に、増幅器3の出力信号Aが、上限設定電圧uと下限設定電圧dとを連続して越えると、信号Aの信号振幅は(上限設定電圧u−下限設定電圧d=2.9−0.3=2.6V)より大きいと判定され、利得調整クロック信号CLKのQ1×Q2が発生する。このQ1×Q2信号は、信号A振幅が(u−d)の電圧範囲以内に収まるまで発生され、増幅器3の利得調整が行われる。
【0045】
上述した利得切り換え動作は、クロック信号CLK(Q1×Q2)が入力され続ける限り、そのパルスが入力される毎に繰り返され、シフトレジスタ25〜36の段数分だけ実行される(本実施の形態の場合は12段)。
利得切り換えを式を用いて説明する。例えば、アナログスイッチ回路S1がオンされると、利得調整用抵抗R402を流れていた電流がアナログスイッチ回路S1を流れるようになり、見かけ上増幅器3の帰還抵抗は、利得調整用抵抗R402の抵抗値分だけ減少することになる。よって利得は以下の式(2)に示すようになる。
【0046】
Figure 0003598658
従って、アナログスイッチ回路S1〜S12がオンすることにより利得は、以下の式(3)に示すようになる。
Figure 0003598658
そして、アナログスイッチ回路S1〜S12が全てオンされた場合、最終的に利得は、以下の式(4)に示すようになる。
【0047】
−(R401+R414)/R100‥‥(4)
本実施の形態の利得切換回路における利得と切換抵抗値の関係を図6の表及び図7のグラフに示すようになる。これらの表及びグラフから明らかなように、減衰率は利得の設定範囲と切換段数によって決定される。例えば、本実施の形態のように利得を100倍〜4倍、切換段数を12段とした場合には、減衰率は80%〜70%とするとよい。但し、これらの利得調整条件は、磁気抵抗センサ1から出力される検出信号レベルのバラツキ(ギヤ50との空隙距離、環境温度等に左右される)程度に基づいて決定される。
【0048】
図8には、今回の図6の各設定値によって図2の増幅器2の出力点Mでの信号の振幅が最大(508mV)と最小(28mV)となった時に、増幅器3の利得が調整されて得られた図2の出力点Aの信号Aの様子を示す。この場合、最大振幅時と最小振幅時どちらも2V程度の振幅波形が得られている。
このように、磁気抵抗センサ1から出力される検出信号が、その振幅の大きさに応じて利得調整されて増幅された信号Aが比較器4に入力されるため、比較器4からはエッジ精度の良い2値化パルス信号が出力される。
【0049】
すなわち、図4の利得制御回路部では、図5のタイミングチャートに示したように、図2のM点からの検出信号Mの振幅に対して動作限界を越える利得を有する増幅器3が、自動中点補正回路5からの出力電圧値と検出信号Mの電圧値との差分を増幅して出力する。図4の上限比較回路7と下限比較回路8では、増幅器3からの出力信号Aである交流信号が振幅中心を挟んだ所定振幅領域内(上限設定電圧u−下限設定電圧d=2.9−0.3=2.6V)か否かが判断される。そして、比較器4の出力の1周期内に、その所定振幅領域の上限設定電圧u、下限設定電圧dを連続して越えると、その上限比較回路7と下限比較回路8から上限検出信号CMP/Uと下限検出信号CMP/Dが連続して出力され、Dフリップフロップ回路15、20により連続して保持されて、その保持信号Q1,Q2がAND回路により利得調整用のクロック信号CLK(Q1×Q2)として図3の利得切換回路部内のシフトレジスタ25〜36の各クロック端子Cに出力される。
【0050】
そして、入力されたクロック信号CLKによりシフトレジスタ25〜36に接続されたアナログスイッチ回路S1〜S12が順次オンされることにより、利得調整用抵抗R401〜R414の接続状態が変更されて増幅器3の帰還抵抗値が下げられ、増幅器3から出力される信号Aの振幅は減衰される。
以上の動作は増幅器3の出力振幅が、上限設定電圧uと下限設定電圧dの電圧範囲内に収まるまで行われ、この動作により利得が調整された後は、増幅器3からは安定した交流信号の出力信号Aが出力されるようになる。
【0051】
このため、比較器4では、基準電圧レベルと信号Aレベルとの大小関係を比較する際に、信号Aレベルが上昇して基準電圧レベルを越えたタイミングで“Lo”→“Hi”と出力し、信号Aレベルが下降して基準電圧レベルを下回るタイミングで“Hi”→“Lo”と出力して、エッジ精度の良い2値化パルス信号を出力することができる。
【0052】
このため、本実施の形態のセンサ信号処理回路では、ギヤ50の歯の回転状態に応じた精度の良い2値化パルス信号を出力することができ、ギヤ50の回転状態を正確に検出するセンサ信号処理回路を実現することができる。
また、本実施の形態の図1の信号処理回路部内の増幅器3の利得調整を行う図2に示した利得切換回路部では、利得調整用抵抗R401〜R414の各接続点から中間タップを引き出し、各中間タップ間を増幅器3の出力信号が上限、下限を越えたことを検出してアナログスイッチ回路S1〜S12により短絡するようにしているため、増幅器3の出力が上述した所定の振幅内に収まるように増幅器3の利得調整用抵抗R401〜R414を自動的に調整できる。
【0053】
また、利得調整のための抵抗を直列接続した利得調整用抵抗R401〜R414を用いることができるため、従来の並列接続型抵抗を利用した場合よりも回路上の抵抗占有面積を小さくすることができる。このため、センサ信号処理回路の回路規模を縮小させることが可能となり、センサ信号処理回路のコストを低減させることができる。
【0054】
さらに、直列接続した利得調整用抵抗R401〜R414から引き出した各タップ間のアナログスイッチを、増幅器3の出力電圧が上記上限、下限を越えたかどうかを判定して、その判定信号が出力されるとシフトレジスタ25〜36を用いてOFFからONへの切り換え動作を行っているため、利得切換回路部を簡単に構成することができる。
【0055】
さらに、利得切換回路部では、この利得調整用抵抗R401〜R414の接続状態を切換変更する回路として、一対のインバータとCMOSトランジスタから構成されたアナログスイッチ回路S1〜S12と、このアナログスイッチ回路S1〜S12を順次オン/オフ制御するシフトレジスタ25〜36とを利用したため、利得調整用抵抗を並列接続した場合に、切換時に全切換スイッチがオープンになるタイミングや、同時にオンして欲しくない切換スイッチが同時に複数オンすることにより増幅器の出力が安定しないといった事態の発生を回避することができ、利得調整時の動作の安定性も確保することができる。
【0056】
また、利得切換回路部では、アナログスイッチ回路S1〜S12を単なるスイッチとして利用したため、従来のトランジスタのオン抵抗を利用して利得を変更する場合のように、増幅器から出力される信号を歪ませるということが無くなり、比較器4の比較動作精度を向上させて、精度の良い2値化パルス信号を出力させることができる。
【0057】
また、上記実施の形態の利得制御回路部では、上限比較回路7及び下限比較回路8から出力される各上限検出信号CMP/U及び下限検出信号CMP/DをDフリップフロップ回路15、20のクロック信号として、上限または下限電圧を増幅器3の出力信号Aが越えた場合にDフリップフロップ回路15、20が“Hi”を保持する。この動作は比較器4から出力される2値化パルス信号INOにより1周期毎にリセットされるが、この1周期の間に反対側(Dフリップフロップ回路15←→Dフリップフロップ回路20)の各Dフリップフロップ回路15、20の出力も“Hi”を保持した時(設定電圧を越えた時)には、増幅器3の出力信号Aの振幅が設定電圧(上限−下限の差電圧)よりも大きくなっていると判断され、両Dフリップフロップ回路15、20の出力Q1、Q2の論理積(Q1×Q2)をAND回路からクロック信号CLKとして出力することにより、利得が下げられる。
【0058】
すなわち、連続して上限検出及び下限検出が行われた場合にのみクロック信号CLKが出力される。この場合、例えば、信号Aが上限のみ、または下限のみ、あるいは1回おきに上限・下限を越えたとしても利得を下げる信号は発生されず、過剰に利得を下げてしまうといった事態は回避される。
すなわち、信号Aが上限のみ、または下限のみ、あるいは1回おきに上限・下限を越えたことを検出した際に利得を調整することも可能であるが、このような場合、信号Aの振幅は所定範囲に入っているが、単に振幅の中心がずれているために利得調整を行ってしまい、過剰に利得を下げてしまう可能性がある。しかし、本実施の形態では、上限と下限とが連続して検出された場合のみとしているので、過剰に利得を下げてしまうことはない。また、上限と下限とが連続して検出されない場合には、自動中点補正回路5により信号Aがシフトされて所定の振幅範囲に収まるようになる。
【0059】
また、自動中点補正回路5の補正電圧の補正幅が、補正する方向で決まる所定値に利得をかけ合わせて与えられるため、利得を最大利得から順次減少させる方向に調整する場合においては、利得が小さくなってくると、補正値も小さくできる。これにより、増幅器3の出力信号Aが徐々に所定幅(上限設定電圧u、下限設定電圧dで決まる電圧幅)内に近付いてくる過程の中で、中点補正動作を小刻みに行うことができるようになり、増幅器3の出力信号Aか、前記所定幅になかなか収束しなかったり、利得が大きく下がってしまって所定幅に収まっても、その振幅幅があまり大きくなく、次段の比較器4での比較出力のエッジ精度が低下したりするが、本実施の形態では、このような問題を解決することができる。
【0060】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記実施の形態のセンサ信号処理回路の利得切換回路部及び利得制御回路部では、初期状態で増幅器3の利得を最大(100倍)に設定しておき、その後は利得を減衰することにより最適信号振幅を得るようにしているが、逆に最初に全アナログスイッチをONし、順次OFFするようにして利得を増加させる方法も考えられる。
【0061】
まず、図3に示すシフトレジスタ25〜36の入力端子DとQ出力端子との接続関係を反対にして、アナログスイッチ回路S1〜S12にインバータをさらに1段追加するか、1段省略することで、シフトレジスタ25〜36の出力によるアナログスイッチ回路S1〜S12のON/OFFの論理を図3に示すものと反対にする(図9(a)参照)。なお、図9(a)には回路の一部しか示していない。
【0062】
そして、図9(b)に示すように、図4の上限設定電圧uと下限設定電圧dとの間にさらに抵抗R4a、R4b、R4cを直列接続し、抵抗R4aとR4bとの接続点の電位muと、抵抗R4bとR4cとの接続点の電位mdとを引き出し、これらの電位を比較器40、41とで増幅器3からの出力信号Aと比較させる。なお、電位muと電位mdの電位差は、例えば、要求される信号Aの振幅値程度の値である。
【0063】
比較器40、41の出力信号はクロック42へ入力される。クロック42はワンショットマルチバイブレータ等のパルス出力回路により構成されており、比較器40、41のそれぞれの立下がりエッジ及び立上りエッジ毎にワンショットパルスを出力するように構成されている。クロック42出力されたパルス信号は、判定部43へ入力され、図示しないカウンタによりパルス数がカウントされる。また、このカウンタは、比較器4の比較信号INOの立上り(あるいは立下り)エッジにてクリアされるように構成されている。さらに、判定部43は、判定回路(図示せず)を有し、この判定回路はカウンタのカウント値を判定して、例えば、そのカウント値が“4”の場合は何も出力せず、カウント値が“0〜3”の場合はクロック信号CLKAを出力させるようにする。
そして、このクロック信号CLKAを受けてシフトレジスタ28〜31の出力が切り換わり、利得が増加するように利得調整用抵抗の抵抗値を変化させることができる。
【0064】
ここで、この判定部43の判定回路において、カウント値が“0〜2”のときにクロック信号CLKAを出力し、カウント値が“3”か“4”のときにはクロック信号CLKAを出力させないようにした理由を説明する。
増幅器3の出力信号Aが電位muと電位mdとの電位差よりも大きい場合において、信号Aが最小値を通過して最大値に達して再び最小値になる1周期を考えた場合、信号Aは上昇する過程において、まず、電位mdを越え(▲1▼)、続いて電位muを越える(▲2▼)。次に、信号Aは下降する過程において、電位muを下回り(▲3▼)、続いて電位mdを下回る。
【0065】
従って、信号Aが所望の電位差以上であれば信号Aの1周期の間にクロック42は4発のクロックを出力することになり、判定部43中のカウンタのカウント値も“4”となるはずである。しかし、信号Aの電圧範囲が、電位差mu−mdよりも小さい場合には、クロック42は0〜3発しかクロックを出力しないため、判定部43内のカウンタのカウント値は“0〜3”にしかならない。従って、カウンタのカウント値が“0〜3”のときは、信号Aが所望の電位差以上なっていないと判断でき、この時にクロック信号CLKAを出力してアナログスイッチをオフさせて利得を増大させる。なお、判定はカウント値が“3”か“4”のときは、クロック信号CLKAを出力しないようにしてもよい。
【0066】
また、図10に示すように双方向にシフトレジスタ29〜31を用いることで、信号Aの電位差の変化に応じて利得を増大あるいは減少させるように制御することも可能である。
まず、増幅器3の信号Aの電位レベルを検出する回路として、図4に示す上限設定電圧uと下限設定電圧dとを検出する回路と、図9に示す回路を組み合せる。そして、図10に示すように、シフトレジスタ29〜31の入力端子DとQ出力端子とをモード切換回路50に接続し、モード切換回路50内にて前段のシフトレジスタ(例えば、シフトレジスタ29)のQ出力端子を次段のシフトレジスタ(例えば、シフトレジスタ30)の入力端子Dに接続する減少モード(右シフト)と、逆に次段のシフトレジスタ(例えば、シフトレジスタ30)のQ出力端子を前段のシフトレジスタ(例えば、シフトレジスタ29)の入力端子Dに接続する増大モード(左シフト)とを設定することができるように構成し、利得の減少モードあるいは増大モードをモード切換信号により切り換わるように構成されている。なお、モード切換信号は、図5のタイミングチャートに示すQ1とQ2の論理和(OR)をとり、この論理和出力が“Hi”のときは、減少モードとし、“Lo”のときは増大モードとする。
【0067】
また、アナログスイッチ回路S4〜S6の接続もクロック信号CLK、CLKAにより前段のQ出力端子側か次段のQ出力端子側かに切り換わるようにする。また、シフトレジスタ29〜30のクロック端子Cは、クロック信号CLKまたはCLKAのどちらでもクロック信号となるように、OR回路60からクロック信号CLKSが入力される。
【0068】
以上の構成により、増幅器3の出力信号Aの電圧レベルにより増幅器3の利得の増大・減少を自由に制御することができる。この場合、パワーオンリセットがかかった時に、利得調整用抵抗器による利得を中間利得に設定して、利得を増大あるいは減少させるような制御も可能である。
また、以上述べてきた実施の形態においては、図1に示す利得調整判定部600においては、図4に示す上限設定電圧u、下限設定電圧dあるいは図9に示す電位mu、mdに対して増幅器3の出力信号Aの電圧レベルを比較することで利得調整を行う回路について説明してきたが、これら以外の利得調整判定方法として、増幅器3の出力信号Aのピーク電圧値とボトム電圧値との差電圧が所定値よりも大きいかどうか(あるいは小さいがどうか)を判定して利得調整を行うことも考えられる。この時のピーク電圧値、ボトム電圧値を検出する回路としては、例えば、特開平6−300548号公報に記載の図4や図5に示される回路を用いることが可能である。
【0069】
但し、ピーク電圧値、ボトム電圧値の差電圧を用いて利得調整を行うかどうかを判定する場合には、利得調整を行うタイミングをとる回路を構成することが難しいという欠点があり、このことを考えると上記説明してきた電位比較による判定の方が回路を複雑にすることなく構成できるメリットがあると言える。但し、判定は差電圧を基準電圧と比較すればよいため、例えば、図9に示すようなクロック42や判定回路43内のカウンタを必要としているため、判定方式としては簡単化できる。
【0070】
また、上記実施の形態では、本発明の自動利得調整回路を、磁気抵抗センサ1からの微小振幅信号を増幅する増幅器3の利得を調整するために利用したが、これに限るものではなく、例えば、バーコードを光学センサで読み取る際に出力されるアナログ信号を増幅する増幅器等にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の信号処理回路の概念図を示す図である。
【図2】本発明を適用した一実施の形態のセンサ信号処理回路内の回路構成を示す図である。
【図3】本発明を適用した一実施の形態の利得切換回路部の回路構成を示す図である。
【図4】本発明を適用した一実施の形態の利得制御回路部の回路構成を示す図である。
【図5】図2〜図4の回路各部の信号のタイミングチャートである。
【図6】本実施の形態の利得切換回路部における利得と切換抵抗値の関係を示す表である。
【図7】本実施の形態の利得切換回路部における利得と切換抵抗値の関係を示すグラフである。
【図8】本実施の形態の信号処理回路部内の増幅器から出力される信号Aの波形を示す図である。
【図9】本実施の形態のその他の利得切換回路部及び利得制御回路部の回路構成を示す図である。
【図10】本実施の形態のその他の利得切換回路部の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗センサ
1a、1b 磁気抵抗素子
1c マグネット
2、3 増幅器
4 比較器
5 自動中点補正回路
6 パワーオンリセット回路
7 上限比較回路
8 下限比較回路
9、10、14、19、22 インバータ
11、16 バッファ
12、17 インバータ
13、18 NOR回路
15、20 Dフリップフロップ回路
21 NAND回路
25〜36 シフトレジスタ
R3〜R5 分圧用抵抗
R401〜R414 利得調整用抵抗
S1〜S12 アナログスイッチ回路

Claims (4)

  1. 交互に上昇及び下降する交流信号を増幅して出力する増幅器の利得を調整する自動利得調整回路において、
    前記増幅器の利得を設定する複数の抵抗を直列に接続し、該各接続点から利得切換用の複数の中間タップを設けた利得調整用抵抗器と、
    前記交流信号が上昇している間に、前記増幅器からの出力信号を所定の上限電圧値と比較して前記出力信号が前記上限電圧値を上回ることを検出する上限検出手段と、
    前記交流信号が下降している間に、前記増幅器からの出力信号を所定の下限電圧値と比較して前記出力信号が前記下限電圧値を下回ることを検出する下限検出手段と、
    前記交流信号の上昇中に前記上限検出手段により前記出力信号が前記上限電圧値を上回ることが検出され、かつ、前記交流信号の上昇に連続する前記交流信号の下降中に前記下限検出手段により前記出力信号が前記下限電圧値を下回ることが検出されたか否かに応じて前記増幅器の利得調整を行うか否かを判定する利得調整判定手段と、
    この利得調整判定手段による判定結果に応じて前記利得調整用抵抗器に設けられた中間タップを切り換えて前記増幅器の利得を調整する利得調整手段と、
    を備えたことを特徴とする自動利得調整回路。
  2. 前記利得調整手段は、前記増幅器の利得を調整する際に、前記利得調整用抵抗器の中間タップを最大利得状態から順次減衰する方向に切り換えることを特徴とする請求項1記載の自動利得調整回路。
  3. 前記利得調整手段は、前記利得調整用抵抗器に設けられた複数の中間タップ間を短絡するスイッチ回路をさらに備え、利得調整判定手段による判定結果に応じて該スイッチ回路により中間タップ間を順次短絡して前記抵抗の抵抗値を変更することにより前記増幅器の利得を調整することを特徴とする請求項1記載の自動利得調整回路。
  4. 前記利得調整手段は、前記増幅器の利得を調整する際に、前記利得調整用抵抗器の中間タップを最小利得状態から順次増加する方向に切り換えることを特徴とする請求項1記載の自動利得調整回路。
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