JP3597983B2 - 芳香族炭化水素処理用活性白土の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族炭化水素処理用活性白土に関するもので、より詳細には、BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)等の芳香族炭化水素の精製処理に使用され、優れた寿命と優れた副反応防止性を有する活性白土に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原料油から、ベンゼン、トルエン、キシレン(C芳香族)等の芳香族炭化水素を分離するために、溶剤抽出法等が広く使用されている。回収される芳香族炭化水素成分には、オレフィン、ジオレフィン等の不飽和化合物が含有されており、これらの不飽和化合物を除去する目的で、活性白土による精製処理(エチレン系不飽和化合物の重合)が行われている(特開昭49−127931号公報)。
【0003】
特開平6−263431号公報には、このような用途に用いる活性白土の製造法として、(a)一度酸活性化したスメクタイト粘土粒子を形成するために、スメクタイト粘土粒子を酸と接触させ、そしてスメクタイト粘土粒子を過剰の酸で洗浄し、(b)二度酸活性化したスメクタイト粘土粒子を形成するために、一度酸活性化したスメクタイト粘土粒子を水及び酸と共に混合し、(c)二度酸活性化したスメクタイト粘土粒子が結合した顆粒になるように、二度酸活性化したスメクタイト粘土粒子を凝集し、(d)所望の粒径分布を有する凝集体を得るための混合工程へ、再生されなかった顆粒を再利用することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
芳香族炭化水素の精製に活性白土を使用するのは、BTX等の芳香族炭化水素中に含まれるオレフィン、ジオレフィン類が活性白土表面で重合し、この重合により、二重結合が減少すると共に、二量体乃至三量体のように分子量が大きくなり、蒸留により高沸点留分として除去が容易となるためである。この重合は、活性白土中の固体酸が触媒として作用するために生じるといわれている。
【0005】
しかしながら、固体酸は、不飽和化合物の重合を起こすと共に、トルエンやキシレン等のアルキル芳香族化合物の不均化反応や異性化反応を引き起こすことも知られており、芳香族炭化水素精製用の活性白土としては、このような副反応を生じないものが望ましい。また、不飽和化合物の重合に対しても、ライフの長いことが要求される。
【0006】
ところが、従来使用されている芳香族炭化水素処理用の活性白土では、ライフの長いものは概して不均化反応等の副反応を起こす傾向が大きく、一方副反応を起こす傾向の少ないものでは概してライフが短く、反応の選択性とライフとの両方を満足するものは未だ知られていなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)等の芳香族炭化水素の精製処理に使用され、優れた寿命と優れた副反応防止性を有する活性白土の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、Fe酸化物としての鉄分の含有量が5乃至25重量%のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を、250m/g以上のBET比表面積とFe酸化物として2.5重量%以上の鉄分含有量とが保持されるように酸処理することを特徴とする芳香族炭化水素処理用活性白土の製造方法が提供される。
なお、本明細書で記載されているFe酸化物の値は、原料粘土乃至活性白土試料1gを110℃で3時間乾燥した物質中に含まれる鉄分をFe酸化物に換算したときの値である。
上記のようにして製造される芳香族炭化水素処理用活性白土においては、
1.SiO/Alモル比が8.0乃至17.0の範囲にあり且つSiO/Feモル比が16.0乃至85.0の範囲にある組成を有すること、
2.少なくとも鉄分の一部が水酸基含有鉄(III)化合物の形で存在すること、
3.波数890乃至860cm−1に赤外線吸収ピークを有すること、
4.示差熱分析において400〜500℃に吸熱ピークを有すること、
が好ましい。
本発明によれば、さらに、ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を250m/g以上のBET比表面積を有するまで酸処理し、次いでこの酸処理物の存在下に、鉄塩の水溶液を加水分解して、Fe酸化物として0.5重量%以上の鉄分を沈着させ、Fe酸化物換算での鉄分含量が全体で2.5重量%以上とすることを特徴とする芳香族炭化水素処理用活性白土の製造方法が提供される。
上記のようにして製造される芳香族炭化水素処理用活性白土においては、鉄分の少なくとも一部が下記式(1)
MFe (SO (OH) ・・・・(1)
式中、Mはアルカリ金属である、
で表される鉄塩であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施形態】
[作用]
本発明は、ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物の酸処理により得られる活性白土の内でも、BET比表面積が250m/g以上、特に300乃至400m/gの範囲にあり、且つFe酸化物としての鉄分含有量が2.5重量%以上、特に3乃至15重量%のものを選択し、これを芳香族炭化水素の処理という用途に適用したことが特徴である。
【0010】
本発明においては、BET比表面積と鉄分含有量との両者が上記条件を満足するものを選択することにより、芳香族炭化水素の処理に際して、触媒としてのライフを著しく延長化し、しかもアルキル芳香族炭化水素の不均化乃至異性化等の副反応を顕著に抑制することができる。
【0011】
一般に、芳香族炭化水素処理用活性白土の活性及びライフは、粒状白土充填層を通過させた後蒸留により高沸点留分を除去したものについて、オレフィン分の含有量の指標となる臭素指数を求めることにより評価することができる。
【0012】
添付図面図1は、種々のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物及びその酸処理物について、通油量と蒸留により回収した70%留分中の臭素指数との関係を示したものであり、カーブの立ち上がり位置が遅くなるほどライフが長いことを示している。
図1の結果によると、触媒としてのライフは、粘土鉱物或いは酸処理物の種類によって、種々雑多であるが、本発明の要件を満足する活性白土では、優れたライフを示すことが明らかである。
【0013】
一方、芳香族炭化水素処理用活性白土の副反応、特に不均化反応の程度は、粒状白土充填層を通過させた後蒸留により高沸点留分を除去した油について、トルエン量及びベンゼン量を測定することにより評価することができる。
即ち、C8留分の内、キシレンについては、下記化学式(1)
【化1】
Figure 0003597983
のとおり、トリメチルベンゼンとトルエンとへの不均化を生じ、またエチルベンゼンについては、下記化学式(2)
【化2】
Figure 0003597983
のとおり、ジエチルベンゼンとベンゼンとへの不均化を生じるので、トルエン及びベンゼンの量を測定することにより、不均化の程度を知ることができる。
【0014】
添付図面図2及び図3は、種々のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物及びその酸処理物について、通油量と蒸留により回収した70%留分中のトルエン量及びベンゼン量との関係をそれぞれ示したものである。通油初期における70%留分中の生成トルエン量及び生成ベンゼン量も、粘土鉱物或いは酸処理物の種類によって、種々雑多であるが、本発明の要件を満足する活性白土では、生成トルエン量及び生成ベンゼン量とも低いレベルに抑制されていることが明らかである。
【0015】
更に、図1と図2及び図3とを対比すると、極めて興味深い次の事実が明らかとなる。即ち、図1において長いライフを示す本発明以外の公知の粘土鉱物及び酸処理物は、図2及び図3において不均化を生じる傾向が顕著であり、一方、図2及び図3において不均化を生じる傾向のない粘土鉱物及び酸処理物は、図1において短いライフを示し、長いライフと、副反応の防止との両方を満足する粘土鉱物及びその酸処理物は知られていなかったのである。
これに対して、本発明の両方の条件を満足する活性白土では、図1に示すように長いライフが得られると共に、図2及び図3に示すように不均化等の副反応も極めて低いレベルに抑制されているのであって、これは本発明による予想外の効果である。
【0016】
本発明に用いる活性白土において、前述した高いBET比表面積と多い鉄含有量とは、必ずしも容易に両立しうる条件ではないことも理解されるべきである。
【0017】
ジオクタヘドラル型スメクタイトは、AlO八面体層が2つのSiO四面体層でサンドイッチされ、且つAlO八面体層のAlがFeやMgで同形置換され且つSiO四面体層のSiがAlで同形置換された三層構造を基本層単位とし、この基本層単位がc軸方向に積層された積層構造から成り、この層間には同形置換による電荷の不足を補う形で金属カチオンが存在している。
【0018】
この積層構造の粘土鉱物を酸処理すると、積層構造の層間に存在する金属カチオンが溶出して、基本三層構造の積層構造が部分的に切断され、バラバラになると共に、基本三層構造の部分においても中間のAlO八面体層の部分が基本三層構造のエッジの部分から溶出する。また、酸処理に伴って、BET比表面積も当然増大する。
【0019】
この酸処理に際して、鉄分とアルミナ分との酸による溶出傾向を調べると、アルミナ分に比して鉄分の溶出傾向が大であり、これが活性白土を製造する場合の大きなメリットにもなっている。かくして、ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を単純に酸処理して、BET比表面積が250m/g以上の活性白土を製造しようとすると、粘土鉱物中に含まれる鉄分が酸により溶出して、Fe 酸化物としての鉄分が2.5重量%よりもかなり少ない活性白土が得られる傾向があり、一方逆に活性白土中にFe 酸化物として2.5重量%以上の鉄分を残留させようとすると、BET比表面積が250m/gよりもかなり低いものとなり、芳香族炭化水素処理用触媒としての活性やそのライフが低いものとなりやすい。
【0020】
本発明の一つの態様では、Fe酸化物としての鉄分の含有量が5乃至25重量%のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を、250m/g以上のBET比表面積とFe酸化物として2.5重量%以上の鉄分含有量とが保持されるように酸処理すること(以下、原土選択法とも呼ぶことがある)により、上記両条件を満足する活性白土が得られる。
【0021】
本発明の別の態様では、ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を250m/g以上のBET比表面積を有するまで酸処理し、次いでこの酸処理物の存在下に、鉄塩の水溶液を加水分解して、Fe酸化物として0.5重量%以上の鉄分を沈着させFe 酸化物が全体で2.5重量%以上になるようにすること(以下、後添加法と呼ぶこともある)により、上記両条件を満足する活性白土が得られる。
【0022】
[活性白土]
本発明の活性白土は、前述した条件を満足する限り、特に制限をうけない。活性白土の代表的なものについての組成を示すと、次の通りであるが、勿論、本発明はこの場合に限定されるものではない。
組成
SiO 65〜80重量%
Al 8〜13重量%
Fe 2.5〜10重量%
MgO 1〜3 重量%
CaO 0.5〜2 重量%
灼熱減量 5〜9 重量%
【0023】
本発明の芳香族炭化水素処理用活性白土においては、SiO /Al モル比が8.0乃至17.0、特に9.0乃至13.0の範囲にあり且つSiO /Fe モル比が16.0乃至85.0、特に20.0乃至65.0の範囲にある組成を有することが好ましい。
SiO /Al モル比が上記範囲外にある活性白土では、オレフィン類に対する重合活性やその持続が低下する傾向がある。
一方、SiO /Fe モル比が上記範囲よりも小さい活性白土では、オレフィン類に対する重合活性やその持続が低下する傾向があり、また上記範囲よりも大きい活性白土では、不均化等の副反応が生じる傾向が大きい。
【0024】
活性白土中の鉄分の存在形態は、粘土鉱物の前述した基本骨格中に組み込まれた形で存在するものでも、基本骨格とは別の形で存在するものでも、或いはこれらの組み合わせの形で存在するものでもよい。
一般に、鉄分は、その少なくとも一部が水酸基含有鉄(III )化合物の形で存在することが好ましい。
【0025】
水酸基含有鉄(III )化合物の存在は、その量が比較的多い場合、波数890乃至860cm−1に赤外線吸収ピークを有することにより確認することができる。
図4は、鉄分を8.3重量%含有する活性白土の赤外線吸収スペクトルである(後述の実施例2を参照)。
【0026】
また、水酸基含有鉄(III )化合物の存在は、その量が比較的多い場合、示差熱分析において400〜500℃に吸熱ピークを有することによっても確認できる。
図5は、鉄分を8.3重量%含有する活性白土の示差熱分析曲線である(後述の実施例2を参照)。
【0027】
前述した原土選択法の場合或いは後添加法の場合の何れにおいても、鉄分の少なくとも一部、好適には大部分が、水酸基含有鉄(III )化合物の形で存在するが、これは鉄分が粘土に由来するシリカ−アルミナ骨格の外部に存在する場合にも、このシリカ−アルミナ骨格との相互作用が強いことを意味していると考えられる。
この相互作用の一つのモデルとして、活性白土の表面には粘土の基本三層構造のシリカ四面体層が存在しているが、この四面体層はシリカの属性として負に帯電している。一方、水酸基含有鉄(III )化合物は、水酸基が配位した鉄イオン或いは鉄錯イオンの形で存在し、両者は電気的に結合していると信じられる。
【0028】
後添加法の場合、活性白土中の鉄分は、鉄分の少なくとも一部、好適には大部分が下記式
MFe(SO(OH)
式中、Mはアルカリ金属である、
で表される鉄塩で存在することが好ましい。この鉄分の存在は、X線回折により確認できる。
図6は、後添加法による活性白土のX線回折像を示す(後述の実施例4を参照)。
【0029】
本発明に用いる芳香族炭化水素処理用活性白土は、エチレングリコール処理した状態で面間隔17乃至19オングストロームにX線回折ピークを有する。
図7は、本発明に用いる芳香族炭化水素処理用活性白土をエチレングリコール処理したもののX線回折像である(後述の実施例2を参照)。
エチレングリコール処理は、面指数(001)の底面反射の面間隔を上記の一定の範囲に揃えるものであり、本発明の活性白土は、基本的にジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物の層状構造を失っていないことも明らかとなる。
【0030】
本発明に用いる活性白土が、250m/g以上、特に300乃至400m/gのBET比表面積を有することは、既に指摘したが、この大きい比表面積は、同時に活性白土中のマクロポアとも関連している。
実際に本発明の活性白土における細孔半径100乃至70000オングストロームにおける細孔容積は、0.10乃至0.30ml/gと大きく、これはオレフィン類の吸着律速となる拡散速度の増大に大いに役立っていると信じられる。
【0031】
本発明に用いる活性白土は、ルイス酸としての特性を有している。ルイス酸としての特性は、活性白土にピリジン吸着を行い、赤外線吸収スペクトルを測定した際、波数1460〜1440cm−1に吸収ピークが現れることにより、確認できる。
図8は、原土選択法による鉄分含有活性白土のピリジン吸着物についての赤外線吸収スペクトルを示す(後述の実施例2を参照)。
【0032】
本発明の芳香族炭化水素処理剤は、いわゆる粉粒体の形で使用される。粉体として用いる場合、その粒径は一般に20乃至40μm、特に25乃至35μmのメジアン径を有しており、バッチ処理で使用される。
【0033】
一方、活性白土を固定床で用いる場合は、いわゆる粒状物の形で使用される。粒状物の場合、一般に粒径は、0.25乃至1.0mmの範囲にあることが好ましく、粒子形状は、球状、顆粒状、立方体状、タブレット状、円柱状、不定形状等の何れの形状であってもよい。
【0034】
[原料粘土鉱物]
本発明に使用する原料ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土は、原土選択法を用いるか、或いは後添加法を採用するかによっても相違するが、何れの場合にも、酸処理により、前述した範囲のBET比表面積を与えるものでなければならない。この原料粘土における酸処理による活性化の程度や化学的組成は、粘土の成因、産地及び同じ産地でも埋蔵場所(切羽)等によっても相違するので、上記要件を満足するものを選択するのがよい。
【0035】
ジオクタヘドラル型スメクタイトは、火山灰や溶岩等が海水の影響下に変性されることにより生成したと考えられる。
【0036】
ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物としては、我が国において多量に産出する酸性白土(食塩水中に懸濁させると酸性を示すのでこの名称となっている)の他に、ナトリウム型ベントナイト、カルシウム型ベントナイト、マグネシウム型ベントナイト、サブベントナイト、ノントロナイト、バイデライト、フラーズアース等が何れも使用可能である。
【0037】
代表的な原料粘土鉱物の化学組成を下記に示す。
SiO 45〜65重量%
Al 13〜25重量%
Fe 5〜25重量%
MgO 2〜6重量%
CaO 0.1〜3.0重量%
O 0.1〜1.0重量%
NaO 0.1〜3.0重量%
灼熱減量 6〜12重量%
【0038】
原土選択法に用いるスメクタイト粘土としては、Fe酸化物として5乃至25重量%、特に10乃至20重量%の鉄分を含有するものが使用される。原料粘土中に含まれる鉄分の存在形態は、特に問題とならず、粘土の基本構造内、積層構造の層間或いは粘土の構造外に存在するものであってよい。というのは、粘土の構造内に存在する鉄分は、酸処理後にも活性白土中に残留しやすいが、その他の形態で存在する鉄分も酸処理時に可溶化し、これを加水分解させることにより、活性白土中に残留させることが可能となるからである。
【0039】
上記のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を、必要により石砂分離、浮力選鉱、磁力選鉱、水簸、風簸等の精製操作に賦した後、酸処理に賦する。
【0040】
[酸処理]
酸処理は、酸処理物のBET比表面積が本発明で規定した範囲となるように行う。この酸処理は粒状活性法や、泥状活性法の何れでも行うことができる。
以下粒状活性化を例として説明するが、本発明はこの場合に決して限定されるものではない。
【0041】
粒状活性では、酸との接触に先立って、原料粘土鉱物を予め酸処理に適した粒状物に成形しておく必要がある。採掘される原鉱石は、一般に水分を35乃至40重量%程度含有しており、この水分が粘土を造粒するための造粒媒体となる。
【0042】
粗砕機として、例えば鬼爪クラッシャー等の粗砕機を使用し、原鉱石を粗砕した後、粘土の混練を行う。この混練には、溝ロールや平ロール或いはそれらの組み合わせを用いることができる。次いで混練された粘土を所定のサイズに造粒する。粒状物の径は、一般に3乃至15mm、特に5乃至7mmの範囲にあるのが適当である。
【0043】
適当な造粒機として穴あきロールが挙げられ、このものは、一対のロールに穴があいており、ロールのニップ位置に粘土を供給し、ロールの外から内に粘土が通ることにより、所定のサイズに造粒が行われる。
【0044】
酸処理の条件としては、得られる酸処理物が前述したBET比表面積を有し、且つ原土選択法では酸処理物中に所定の鉄分が残留するように行う。
【0045】
酸処理は、処理槽に粘土の造粒物を充填し、酸水溶液を循環することにより行われる。酸水溶液としては、鉱酸類、例えば硫酸、塩酸等、特に硫酸が使用され、その濃度は20乃至35重量%程度が適当である。処理温度は、80乃至95℃の範囲、処理時間は、3乃至20時間の範囲から、前記要件が満足されるように条件を選択する。
【0046】
酸処理後の母液中には、アルミナ分、マグネシウム分、鉄分等の塩基性成分が含有されているので、この母液は無機系液体凝集剤の原料に使用される。
【0047】
母液回収後の処理槽に収容されている酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行い、水洗後の酸処理物を乾燥し、粉砕し、分級して、活性白土の製品とする。粒状活性白土を製造する方法としては、水洗後の酸処理物を乾燥粉砕或いは成型する方法、活性白土粉末を成型する方法があり、いずれでもよい。
【0048】
[鉄分の後添加]
鉄分の少ない活性白土に対しては、鉄分の後添加を行うことができる。即ち、250m/g以上のBET比表面積を有するまで酸処理された活性白土の存在下に、鉄塩の水溶液を加水分解して、Fe酸化物として0.5重量%以上の鉄分を沈着させFe 酸化物が全体で2.5重量%以上になるようにする。この添加処理は、水洗を終了した未乾燥の酸処理物(活性白土)に対して行うのが有利であるが、乾燥物に対して添加処理を行ってもかまわない。
【0049】
鉄塩の水溶液としては、2価の鉄塩も、3価の鉄塩も使用でき、2価の鉄塩の場合には、空気吹き込み等による酸化処理を行う必要がある。鉄塩としては、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III )七水和物、塩化鉄(II)、塩化鉄(III )、硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III )、ビス(硫酸)鉄(II)二アンモニウム、ビス(硫酸)鉄(III )アンモニウム、ビス(硫酸)カリウム鉄(II)、ヘキサシアノ酸鉄(II)アンモニウム、ヘキサシアノ酸鉄(III )アンモニウム、ヘキサシアノ酸鉄(II)カリウム、ヘキサシアノ酸鉄(III )カリウム等の水溶性無機酸塩や、酢酸鉄(II)、酢酸鉄(III )等の水溶性有機酸塩が使用される。
【0050】
水洗上がりの酸処理物に、これらの鉄塩の水溶液を、添加すべき鉄分に相当する量で添加し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを添加して、鉄塩の加水分解を行って、水酸基含有鉄化合物を活性白土に沈着させる。
加水分解に使用する鉄塩溶液の濃度は、2乃至20重量%の範囲にあるのが適当であり、また、加水分解は、25乃至80℃の温度で、一般にpHを1.0乃至2.0に維持して、時間をかけてゆっくり行うのが好ましい。
【0051】
本発明の好適な手段では、水溶性鉄塩として、2価の鉄塩、特に硫酸第1鉄を使用し、アルカリを添加して、pHを1.0乃至2.0の範囲に維持し、空気を吹き込んで酸化処理を行うことにより、鉄塩、特に下記式
MFe(SO(OH)
式中、Mはアルカリ金属である、
で表される鉄塩を活性白土に沈着乃至結合させる。この方法によれば、鉄塩溶液のpH調節の段階では、溶液が安定であり、酸素による酸化が進行するにつれて、鉄分の沈着乃至結合が生じるので、結合が強固でしかも結合状態が均質且つ一様であるという利点が得られる。
【0052】
得られた鉄分含有活性白土は、必要に応じ乾燥乃至焼成等の熱処理を行うことも可能である。乾燥乃至焼成により、活性白土は表面シラノール基の濃度が減少し、水中で幾分膨潤し難い構造となるものと思われる。乾燥乃至焼成は一般に80乃至500℃、特に100乃至300℃の温度で0.5乃至10時間、特に0.7乃至5時間程度行うのが望ましい。
【0053】
【実施例】
本発明を次の例で説明する。なお、測定方法については以下の方法で行った。
【0054】
(1)白土試料のライフ試験方法
ステンレス製の反応管に150℃で3時間乾燥した白土8mlを充填し、これを恒温槽内に設置する。系内を窒素ガスで15Kg/cm に加圧する。臭素指数550(mg/100g)の混合キシレン(70%留分臭素指数240)をFeed Oilとし、液空間速度が3h−1になるように流量を調整する。恒温槽内を165℃に昇温し、165℃に達した時点を試験開始とする。所定時間毎に白土反応管出口から流出油をサンプリングし、臭素指数、不均化反応量を測定する。
【0055】
(2)臭素指数測定
三菱化成工業(株)社製電量滴定式測定装置CA−06型を用いて測定した。
【0056】
(3)不均化反応量測定
島津製作所(株)社製ガスクロマトグラフGC−14Aを用いて測定した。測定条件は、検出器FID、キャリアガスヘリウム、注入口温度170℃、カラム温度110℃、内部標準法によりトルエン量、ベンゼン量を測定した。
【0057】
(4)比表面積
カルロエルバ社製Sorptomatic Series 1900を使用し、BET法により測定した。
【0058】
(5)化学組成
強熱減量(Ig−loss)、二酸化ケイ素(SiO )、酸化アルミニウム(Al )、酸化鉄(Fe )、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)の分析はJIS.M.8855に準拠して測定した。また、Na O、K Oは原子吸光法を用いた。なお、測定試料は試料1gを110℃で3時間乾燥した物を基準とする。
【0059】
(6)赤外線(IR)測定
日本分光(株)製FT/IR−610型赤外吸収スペクトル分析装置を用い、KBr法にて測定を行った。また、ピリジン吸着を行った試料のIR測定は、日本分光(株)製A−302型赤外吸収スペクトル分析装置を用いて測定した。
【0060】
(7)示差熱分析
理学(株)社製TAS−100/標準型示差熱天秤TG−DTAを用いて測定した。測定条件としては、標準物質α−Al 、昇温速度10℃/min、空気雰囲気の室温下から850℃までの範囲での熱分析を行なった。
【0061】
(8)充填密度
200mlメスシリンダーに試料50gを入れ、充填容積が変化しなくなるまで振動させ、充填密度を算出する。
【0062】
(9)粒度分布
目開き0.85−0.60−0.25mmのJIS規格試験用篩いを用い、振とう機により15分間振とうさせる。このときの篩い上及び篩い下の試料重量により粒度分布を測定した。
【0063】
(10)X線回折
(10−1)通常のX線回折
理学(株)社製ガイガーフレックスRAD−1Bシステムを用いて、CuKα線にて以下の条件で測定した。
ターゲット Cu
フィルター Ni
管電圧 35kV
管電流 15mA
走査速度 2deg/min
時定数 1sec
スリット DS(SS) 2deg RS 0.3mm
(10−2)試料にエチレングリコール処理した時のX線回折
110℃で2時間乾燥した試料を1.0g採取する。これに10%エチレングリコール水溶液をホールピペットで5ml加える。攪拌棒で良くかき混ぜてから60℃で2時間乾燥する。乾燥物をメノウ乳鉢ですりつぶしてできた粉末を下記条件でX線回折測定した。
ターゲット Cu
フィルター Ni
管電圧 40kV
管電流 20mA
走査速度 1/2deg/min
時定数 2sec
スリット DS(SS) 1/2deg RS 0.3mm
【0064】
(11)pH
JIS.K.5101.26に準じて測定した5%サスペンジョンのpH値。
【0065】
(12)固体酸量
n−ブチルアミン測定法[参考文献:「触媒」Vol.11,No6,P210−216(1969)]にて測定した。
【0066】
(実施例1)
表1に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに30重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は5時間であった。酸処理終了後、酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表1に示す。
さらに、ライフ及び不均化試験を行ったところ良好な結果を得た。その結果について図1、2、3に示す。
【0067】
(実施例2)
表1に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに32重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は6時間であった。酸処理終了後、酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表1に示す。また、IR測定の結果を図4に、示差熱分析の結果を図5に、該活性白土のエチレングリコール処理をしたX線回折像を図7に、該活性白土のピリジン吸着物についてのIR測定の結果を図8にそれぞれ示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行ったところ良好な結果を得た。その結果について図1、2、3に示す。
【0068】
(実施例3)
表1に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに28重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は4時間であった。酸処理終了後、酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表1に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行ったところ良好な結果を得た。その結果について図1、2、3に示す。
【0069】
(実施例4)
表2に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに32重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は6時間であった。酸処理終了後、酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行った後、濃度15%硫酸第一鉄水溶液に分散させ、空気を吹き込みながらさらに水酸化ナトリウムを添加して、温度60℃、pH1.5で加水分解を行う。その後、洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。鉄添着後の活性白土についての物性測定を行い、その結果を表2に示す。また、該活性白土についてのX線回折像を図6に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行ったところ良好な結果を得た。その結果について図9、10、11に示す。
なお、後述する比較例4で得られた粒状活性白土濃度15%硫酸第一鉄水溶液に分散させ、空気を吹き込みながらさらに水酸化ナトリウムを添加して、温度60℃、pH1.5で加水分解を行って得られた粒状活性白土も実施例4と同様の結果が得られた。
【0070】
(実施例5)
表2の実施例4に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、酸化鉄を原料100部に対し15部加え、粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに32重量%硫酸水溶液を循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は8時間であった。酸処理終了後、酸処理物に洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕後、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。鉄添着後の活性白土について物性測定を行い、その結果について表2に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行ったところ良好な結果を得た。その結果について図9、10、11に示す。
【0071】
(比較例1〜3)
表1に示したそれぞれ示した組成の市販の活性白土を用いた。この活性白土を粗砕、混練し、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表1に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行い、その結果について図1、2、3に示す。
比較例3についてIR測定及び示差熱分析を行い、IR測定の結果を図12、示差熱分析の結果を図13にそれぞれ示す。その結果、IR測定では波数890乃至860cm−1に赤外線吸収ピークは見られなかった。また、示差熱分析では400〜500℃に吸熱ピークは見られなかった。
【0072】
(比較例4)
実施例4と同様の原料粘土及び酸処理条件で酸処理を行った。その後、洗浄、乾燥、破砕し、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。物性測定を行い、その結果について表2に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行った結果、実施例4と同じ結果であった。トルエン、ベンゼンの生成量については図10、11に示す。
【0073】
(比較例5)
比較例4で得られた粒状活性白土に酸化鉄を5重量%混合、粉砕した。その後、水分35%程度になるように水分調整を行い0.8mm径に成型し、110℃で乾燥、破砕後、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表2に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行った結果について図9、10、11に示す。
【0074】
(比較例6)
表2の実施例4に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに20重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は80℃処理時間は4時間であった。酸処理終了後、洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。得られた活性白土について物性測定を行い、その結果について表2に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行った結果について図9、10、11に示す。
【0075】
(比較例7)
表2の実施例4に示すジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を原料として用い、この原料を粗砕、混練し5mm径に造粒し、この造粒物1000gを処理層に充填した。そこに36重量%硫酸水溶液1500gを循環させた。その時の処理温度は90℃処理時間は8時間であった。酸処理終了後、洗浄水を循環して水洗を行った後110℃で乾燥し、破砕、0.85−0.25mmの粒径を得るために篩い分けを行って粒状活性白土を得た。物性測定を行い、その結果について表2に示す。さらに、ライフ及び不均化試験を行った結果について図9、10、11に示す。
【0076】
【表1】
Figure 0003597983
【0077】
【表2】
Figure 0003597983
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物の酸処理により得られる活性白土の内でも、BET比表面積が250m/g以上を有し、且つFe酸化物としての鉄分含有量が2.5重量%以上のものを選択し、これを芳香族炭化水素の処理という用途に適用したことにより、芳香族炭化水素の処理に際して、触媒としてのライフを著しく延長化し、しかもアルキル芳香族炭化水素の不均化乃至異性化等の副反応を顕著に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1乃至3及び比較例1乃至3における通油量と蒸留により回収した70%留分中の臭素指数との関係を示す図である。
【図2】実施例1乃至3及び比較例1乃至3における通油量と蒸留により回収した70%留分中のトルエン量との関係を示す図である。
【図3】実施例1乃至3及び比較例1乃至3における通油量と蒸留により回収した70%留分中のベンゼン量との関係を示す図である。
【図4】実施例2で調製した活性白土の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
【図5】実施例2で調製した活性白土の示差熱分析曲線を示す図である。
【図6】実施例4で調製した活性白土のX線回折像を示す図である。
【図7】実施例2で調製した活性白土のエチレングリコール処理したX線回折像を示す図である。
【図8】実施例2で調製した活性白土のピリジン吸着物についての赤外線吸収スペクトルを示す図である。
【図9】実施例4、5及び比較例5乃至7の通油量と蒸留により回収した70%留分中の臭素指数との関係を示す図である。
【図10】実施例4、5及び比較例4乃至7の通油量と蒸留により回収した70%留分中のトルエン量との関係を示す図である。
【図11】実施例4、5及び比較例4乃至7の通油量と蒸留により回収した70%留分中のベンゼン量との関係を示す図である。
【図12】比較例3で調製した活性白土の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
【図13】比較例3で調製した活性白土の示差熱分析曲線を示す図である。

Claims (7)

  1. Fe酸化物としての鉄分の含有量が5乃至25重量%のジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を、250m/g以上のBET比表面積とFe酸化物として2.5重量%以上の鉄分含有量とが保持されるように酸処理することを特徴とする芳香族炭化水素処理用活性白土の製造方法
  2. 前記芳香族炭化水素処理用活性白土が、SiO/Alモル比が8.0乃至17.0の範囲にあり且つSiO/Feモル比が16.0乃至85.0の範囲にある組成を有する請求項1記載の製造方法
  3. 前記芳香族炭化水素処理用活性白土の鉄分の少なくとも一部が水酸基含有鉄(III)化合物の形で存在する請求項1または2記載の製造方法
  4. 前記芳香族炭化水素処理用活性白土は、波数890乃至860cm−1に赤外線吸収ピークを有する請求項1乃至3の何れかに記載の製造方法
  5. 前記芳香族炭化水素処理用活性白土は、示差熱分析において400〜500℃に吸熱ピークを有する請求項1乃至4の何れかに記載の製造方法
  6. ジオクタヘドラル型スメクタイト粘土鉱物を250m/g以上のBET比表面積を有するまで酸処理し、次いでこの酸処理物の存在下に、鉄塩の水溶液を加水分解して、Fe酸化物として0.5重量%以上の鉄分を沈着させ、Fe酸化物換算での鉄分含量が全体で2.5重量%以上とすることを特徴とする芳香族炭化水素処理用活性白土の製造方法
  7. 前記芳香族炭化水素処理用活性白土の鉄分の少なくとも一部が下記式(1)
    MFe(SO(OH) ・・・・(1)
    式中、Mはアルカリ金属である、
    で表される鉄塩である請求項6記載の製造方法。
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