JP3597091B2 - ラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法 - Google Patents

ラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法に関し、特に、カレンダICを備え、日時を印字することができるラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ラベルプリンタに組み込まれるカレンダICは、その製造元であるチップメーカによって保証される誤差が、例えば±1分/月や±1秒/日(1ヶ月で30秒乃至1分)と大きい。
【0003】
この誤差は、計時の基準となるクリスタル発振器の周波数が温度によって変化することに起因している。従って、腕時計などのように一定温度状況下での利用に限られるものとは異なり、ラベルプリンタのように一定温度状況下での利用に限られない装置では、この誤差は避けられないものである。
【0004】
通常、環境温度によって発振を補正する機能を備えた部品や、カレンダICに組み込まれる装置を恒温状態に保つ装置は高価であり、また、ラベルプリンタ等のように電源を切ったまま放置される機器の場合には、必ずしも誤差の小さい動作はできない。
【0005】
このため、日時の正確さが必要な場合、ラベルプリンタの電源を投入したときに、日時の表示確認と日時の更新入力が可能な画面を表示して作業者に正確な日時を入力させるようにしたり、操作画面の一部に常に日時を表示するようにして作業者の注意を喚起し、表示された日時が正確でないときは作業者が適宜正確な日時を入力することによって日時の正確さを保つようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ラベルプリンタの電源を投入する度に日時の更新入力を作業者に行わせるようにすると、日時を印字しない場合、或いは日時の正確さへの要求がそれほど大きくない場合でも、作業者は必要性があまりない日時の更新作業を電源投入の度に繰り返し行わねばならない煩わしさがある課題があった。
【0007】
また、操作画面の一部に常に日時を表示するようにして作業者の注意を喚起し、表示された日時が正確でないときは作業者が適宜正確な日時を入力することによって日時の正確さを保つようにする場合においては、各作業者毎に注意力が異なるため、表示された日時が正確でない場合でも正確な日時が作業者によって入力されないことがあり、日時を正確に保つことができない場合がある課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、作業者が特別の注意を払わなくても、ラベルプリンタの日時の印字の正確さを保つことができ、作業者の負担を軽減することができるようにするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のラベルプリンタは、日時を計時する計時部を備え、日時を印字することができるラベルプリンタであって、計時部が計時する日時が更新されたときの日付を記憶する第1の記憶手段と、所定の期間を記憶する第2の記憶手段と、計時部が計時する日時に基づいて、第1の記憶手段によって記憶された日付から、第2の記憶手段によって記憶された期間だけ経過したか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定結果に応じて、計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示する表示手段と、表示手段によって表示された更新画面に従って入力された日時に基づいて、計時部が計時する日時を更新する更新手段とを備え、更新手段によって、計時部が計時する日時が更新されたときの日付は、第1の記憶手段に記憶されることを特徴とする。
また、第1の記憶手段により、計時部が計時する日時が更新されたときの日付が記憶されていないか又は、第2の記憶手段により、所定の期間が記憶されていないとき、表示手段は、計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示し、更新手段は、表示手段によって表示された更新画面に従って入力された日時に基づいて、計時部が計時する日時を更新するようにすることができる。
請求項3に記載のラベルプリンタの日時設定方法は、日時を計時する計時部を備え、日時を印字することができるラベルプリンタの計時部の日時を設定するラベルプリンタの日時設定方法であって、計時部が計時する日時が更新された日付を記憶する第1の記憶ステップと、所定の期間を記憶する第2の記憶ステップと、計時部が計時する日時に基づいて、第1の記憶ステップにおいて記憶された日付から、第2の記憶ステップにおいて記憶された期間だけ経過したか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにおける判定結果に応じて、計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示する表示ステップと、表示ステップにおいて表示された更新画面に従って入力された日時に基づいて、計時部が計時する日時を更新する更新ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係るラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法においては、計時部が計時する日時が更新された日付を記憶し、所定の期間を記憶し、計時部が計時する日時に基づいて、記憶された日付から、記憶された期間だけ経過したか否かを判定し、判定結果に応じて、計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示し、表示された更新画面に従って入力された日時に基づいて、計時部が計時する日時を更新する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用されるラベルプリンタの一実施の形態の構成例を示す図である。同図に示すように、ラベルプリンタは、各部を制御する制御部10と、ラベル1の搬送方向と直交する方向に1列に並べられた複数の発熱体を発熱させてラベル1に印字を行う印字ヘッド5と、制御部10の制御により駆動されるステッピングモータ(以下では、適宜単にモータと記載する)7と、ベルト8を介して伝達されるモータ7の回転力によって回転し、後述する供給軸4にセットされたラベル連続体3を構成する台紙2及び台紙2に剥離可能に貼付されたラベル1を搬送するとともに、ラベル1を印字ヘッド5に押圧するプラテンローラ6と、ラベル連続体3を回転自在に支持する供給軸4と、所定の光を出射する発光部と、発光部から出射された光を受光し、受光した光量に対応する電気信号を出力する受光部とからなり、台紙2及びラベル1を挟むように発光部と受光部を配し、ラベル1とギャップ(ラベル1とラベル1の間の台紙のみの部分)を受光部の受光量に基づいて検出する位置検出センサ(以下では、適宜単にセンサという)9とを備えている。
【0011】
図2は、図1の実施の形態の制御部10の電気的な構成例を示すブロック図である。同図に示すように、制御部10は、所定の制御プログラムを記憶するROM(read only memory)12と、ROM12に記憶されている制御プログラムに従って動作し、各部を制御するCPU(central processing unit)11と、CPU11が動作する上で必要となる各種データや印字イメージを記憶するRAM(random access memory)13と、ステッピングモータ7にパルス信号を供給し、ステッピングモータ7を回転させるモータ制御部14と、CPU11から、RAM13に記憶された印字イメージに基づいて供給される印字すべき文字、図形、及びバーコードなどの印字データに対応する制御信号を生成し、印字ヘッド5に供給し、印字動作を行わせる印字制御部15と、CPU11の制御下、センサ9の発光部を制御し、光を出射させるとともに、受光部から出力される電気信号を受け取り、CPU11に供給するセンサ制御部16と、日時を入力したり、各種データを入力するための入力部18と、入力部18からの入力データや、各種情報を表示するためのモニタ19とを備えている。入力部18より入力された入力データは、インタフェース20を介してCPU11に供給され、モニタ19に表示される各種情報に対応する表示データは、インタフェース20を介してCPU11より供給されるようになされている。また、外部インタフェース17を介して、外部に接続されたコンピュータ等の機器との間でデータの送受信を行うことができるようになされている。
【0012】
また、カレンダIC21は、クリスタル発振器等により構成され、図示せぬ電池等からなるバックアップ電源により駆動され、主電源のオン/オフに拘わらず常時、計時動作を行い、要求に応じて日付けと時刻のデータを出力するようになされている。バックアップメモリ22は、SRAM(static random access memory)等により構成され、カレンダIC21が計時する日時を更新したときの日付(日付更新日)、後述する「日付確認設定情報」、及び「一定期間」等を記憶するようになされている。
【0013】
次に、図3及び図4を参照して、ラベルプリンタの日時を更新するときの動作について説明する。図3は、図2に示した制御部10によって実行される日時更新処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、ROM12に記憶され、CPU11上で動作する制御プログラムによって実行される。図4は、モニタ19に表示される表示画面例を示している。
【0014】
いま、予め、入力部18を操作して、バックアップメモリ22に記憶されている日時の確認を定期的に行うか否かを示す日時確認設定フラグに、日時の確認と更新設定を定期的に行うことを示す「ON」(=1)を設定しておき、日時の確認及び更新設定を行ってから、次回、日時の確認及び更新設定を行うまでの時間的な間隔を示す情報「一定期間」に、例えば1ヶ月(01M)を設定し、バックアップメモリ22に記憶させておくものとする。
【0015】
また、図4(a)に示すように、1999年6月30日に、日付と時刻の更新を行い、カレンダIC21を設定し直したものとする。これにより、バックアップメモリ22には、「日時更新日」として、1999年6月30日を示すデータ「990630」が記憶される。或いは、1999年6月30日を示すデータとして「19990630」を記憶させるようにしてもよい。
【0016】
いま、ラベルプリンタの電源が投入されると、まず最初に、ステップS1において、カレンダIC21から「日時」を示すデータが取得される。次に、ステップS2に進み、バックアップメモリ22から、日時確認設定フラグの設定値が取得される。
【0017】
次に、ステップS3において、いま、ステップS2において取得された日時確認設定フラグにON(=1)が設定されているか否かが判定される。日時確認設定フラグにOFF(=0)が設定されていると判定された場合、日時確認は行わないので、処理を終了する。一方、日時確認設定フラグにON(=1)が設定されていると判定された場合、ステップS4に進み、バックアップメモリ22から、「日時更新日」と「一定期間」が取得される。
【0018】
次に、ステップS5において、カレンダIC21から取得した「日時」とバックアップメモリ22から取得した「日時更新日」との差が、上記「一定期間」以上であるか否か、即ち、前回日時更新を行ってから1ヶ月が経過したか否かが判定される。
【0019】
前回日時更新を行ってから1ヶ月が経過したと判定された場合、ステップS6に進む。一方、前回日時更新を行ってからまだ1ヶ月が経過していないと判定された場合、まだ日時確認は行わないので処理を終了する。
【0020】
いまの場合、「日時更新日」として「990630」が設定され、「一定期間」として1ヶ月が設定されており、カレンダIC21から取得された日時が1999年7月30日、8時15分であるので、前回日時更新を行った1999年6月30日から1ヶ月が経過したと判定され、ステップS6に進む。
【0021】
ステップS6においては、モニタ19の画面に図4(b)に示すような日時確認更新画面が表示される。次に、ステップS7において、作業者により、日時(日付及び時刻の少なくともいずれか)が入力されたか否かが判定される。
【0022】
図4(b)に示したような日時確認更新画面がモニタ19に表示されると、作業者は、表示画面内の日時、即ち、日付と時刻がそれぞれ正しいか否かをチェックする。そして、日付と時刻の少なくともいずれかが正しくないときは、入力部18を操作して正しい日時を入力し、最後に登録キーを押下する。日付と時刻の双方が正しいときは日時を入力せず、登録キーを押下する。
【0023】
従って、ステップS7においては、登録キーの押下のみがなされ、日時の入力がなされなかった場合、ステップS9に進む。一方、日時が入力された場合、ステップS8に進む。ステップS8においては、ステップS7において入力された日時が、カレンダIC21に現在の日時として設定される。いまの場合、日時として「99/07/30」が入力され、時刻として「08:15」が入力されたので、カレンダIC21に日付として1999年7月30日が設定更新され、時刻として8時15分が設定更新される。
【0024】
次に、ステップS9において、バックアップメモリ22に記憶されている「日付更新日」を、カレンダICが計時する現在の日付(ステップS8の処理が行われたときの日付)で書き換え、更新する。そして、その後、処理を終了する。
【0025】
このように、「一定期間」が経過する毎に、いまの場合、「一定期間」として1ヶ月が設定されているため1ヶ月毎に、ラベルプリンタの電源投入時に日時確認更新画面が表示されるので、作業者は、そのときだけ日時をチェックし、必要に応じて日時を更新するようにすればよい。これにより、カレンダIC21の日時を正しい日時に更新し、誤差を調整することができる。
【0026】
また、カレンダIC21が計時した日時が、バックアップメモリ22に記憶されている「日時更新日」より以前である場合、カレンダIC21の設定が狂ったか又はリセットされるなど、何らかの異常が発生したとみなすことができる。このような場合にも、ステップS6以降の処理を実行するようにすることができる。即ち、日時確認更新画面をモニタ19に表示させ、作業者に日時の更新を行わせるようにすることができる。
【0027】
また、図3のステップS4において、バックアップメモリ22から「日時更新日」及び「一定期間」の少なくともいずれか一方を取得できなかった場合、即ち、バックアップメモリ22に「日時更新日」及び「一定期間」の少なくともいずれか一方が記憶されていないとき、ステップS6に進み、ステップS6以降の処理を行わせるようにすることができる。
【0028】
以上のように、上記実施の形態により、次のような効果を得ることができる。即ち、作業者は、ラベルプリンタが「一定期間」経過する毎に日時の確認を求めてくるため、通常の作業時に、その都度カレンダIC21が計時する日時について注意を払う煩わしさがなくなる。また、作業者は、ラベルプリンタが「一定期間」で日時の確認を求めてくるので、日時の確認と更新を忘れることがなくなり、誤った日付でラベルを発行してしまうミスを抑制することができる。
【0029】
さらに、プリンタが不正な動作をした結果、カレンダIC21の設定が狂ったような場合、或いは、バックアップ電源(電池等)が切れたことにより、カレンダIC21がリセットされてしまったような場合でも、上記実施の形態においては、バックアップメモリ22に記憶されている「日時更新日」等のデータから、カレンダIC21の日時がクリアされたことを検知することができるので、その場合にも、日時確認更新画面をモニタ19に表示して正しい日時を作業者に入力させることにより、誤った日時でラベルを発行するミスを抑制することができる。
【0030】
なお、上記実施の形態において用いた具体的な日時や数値は例であって、これに限定されるものではない。また、モニタ19に表示される画面のレイアウト等も例であってこれに限定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係るラベルプリンタおよびラベルプリンタの日時設定方法によれば、計時部が計時する日時が更新された日付を記憶し、所定の期間を記憶し、計時部が計時する日時に基づいて、記憶された日付から、記憶された期間だけ経過したか否かを判定し、判定結果に応じて、計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示し、表示された更新画面に従って入力された日時に基づいて、計時部が計時する日時を更新するようにしたので、作業者が特別の注意を払わなくても、ラベルプリンタの日時の印字の正確さを保つことができ、作業者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラベルプリンタの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】図1の制御部10の電気的な構成例を示すブロック図である。
【図3】制御部10の日時確認更新処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】モニタ19に表示される日時確認更新画面の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ラベル
2 台紙
3 ラベル連続体
4 供給軸
5 印字ヘッド
6 プラテンローラ
7 ステッピングモータ
8 ベルト
9 位置検出センサ
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 モータ制御部
15 印字制御部
16 センサ制御部
17 外部インタフェース
18 入力部
19 モニタ
20 インタフェース
21 カレンダIC
22 バックアップメモリ

Claims (3)

  1. 日時を計時する計時部を備え、日時を印字することができるラベルプリンタであって、
    前記計時部が計時する日時が更新されたときの日付を記憶する第1の記憶手段と、
    所定の期間を記憶する第2の記憶手段と、
    前記計時部が計時する日時に基づいて、前記第1の記憶手段によって記憶された前記日付から、前記第2の記憶手段によって記憶された前記期間だけ経過したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に応じて、前記計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示する表示手段と、
    前記表示手段によって表示された前記更新画面に従って入力された日時に基づいて、前記計時部が計時する日時を更新する更新手段と
    を備え、
    前記更新手段によって、前記計時部が計時する前記日時が更新されたときの日付は、前記第1の記憶手段に記憶される
    ことを特徴とするラベルプリンタ。
  2. 前記第1の記憶手段により、前記計時部が計時する日時が更新されたときの日付が記憶されていないか又は、前記第2の記憶手段により、前記所定の期間が記憶されていないとき、前記表示手段は、前記計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示し、前記更新手段は、前記表示手段によって表示された前記更新画面に従って入力された日時に基づいて、前記計時部が計時する日時を更新する
    ことを特徴とする請求項1に記載のラベルプリンタ。
  3. 日時を計時する計時部を備え、日時を印字することができるラベルプリンタの前記計時部の日時を設定するラベルプリンタの日時設定方法であって、
    前記計時部が計時する日時が更新された日付を記憶する第1の記憶ステップと、
    所定の期間を記憶する第2の記憶ステップと、
    前記計時部が計時する日時に基づいて、前記第1の記憶ステップにおいて記憶された前記日付から、前記第2の記憶ステップにおいて記憶された前記期間だけ経過したか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおける判定結果に応じて、前記計時部が計時する日時を更新するための更新画面を所定の表示装置に表示する表示ステップと、
    前記表示ステップにおいて表示された前記更新画面に従って入力された日時に基づいて、前記計時部が計時する日時を更新する更新ステップと
    を備えることを特徴とするラベルプリンタの日時設定方法。
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