JP3596508B2 - 環境監視システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場、オフィス等の環境を監視する環境監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、地球環境保護に向けた活動がいたるところで積極的に展開されている。このような状況のもとで、環境マネジメントシステムISO14001に認証・登録する組織が増加しており、先進的な企業は、ますます積極的に環境保全に取り組み、よい地球環境を次世代に継承しようとしている。
工場、近代ビル等における環境を監視するためのファクターとして、例えば、使用電力量、Nox,Sox(窒化化合物,硫化化合物)の濃度、臭い等がある。これらのファクターを監視するシステムが開発されている。
【0003】
図7は従来における環境監視システムの一例を示した図である。このシステムは使用電力量を監視するシステムである。
図7で、電力モニタ1は、室21〜25のそれぞれで使用した電力量を計測する。室21〜25は工場、オフィス等にある部屋である。
通信ケーブル3は、電力モニタ1で計測した電力データを伝送する。通信ケーブル3はRS−485の規格に準拠した通信ケーブルである。
【0004】
信号変換器4は、通信ケーブル3で伝送された信号を通信ケーブル5で伝送するための信号変換を行なう。通信ケーブル5はRS232Cの規格に準拠した通信ケーブルである。信号変換器4は、RS−485の規格に準拠した信号をRS232Cの規格に準拠した信号に変換する。
パソコン6は、通信ケーブル5から送られてきた電力データを表示する。
【0005】
図7のシステムでは、電力モニタ1は、室21〜25でそれぞれ使用した電力量を計測する。計測した電力量は電力データとして通信ケーブル3、信号変換器4、通信ケーブル5を経由してパソコン6に送られる。パソコン6では、送られてきた電力データをアプリケーションソフトにより帳票の形式にして画面に表示する。オペレータは、工場等の各室における使用電力値をパソコン上で監視する。
【0006】
しかし、図7のシステムでは電力モニタ1で得られたデータをRS−485規格とRS232C規格のケーブルを経由して送り、専用パソコンで表示していたため、時間毎、場所毎等に電力データを監視することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、電力データに時間情報、場所情報等を付加し、時間、場所等をキーワードにして電力データを検索可能にすることにより、時間毎、場所毎等に電力データを監視することができる環境監視システムを実現する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のとおりの構成になった環境監視システムである。
【0009】
(1)所定の領域における使用電力量を計測する電力モニタと、
この電力モニタで計測した電力データを定期的に取り込む工業用ネットワークコンピュータと、
この工業用ネットワークコンピュータが接続されたインターネットまたはイントラネットと、
このインターネットまたはイントラネット上に接続され、前記工業用ネットワークコンピュータが取り込んだ電力データを収集するサーバと、
前記インターネットまたはイントラネット上に接続され、前記サーバで収集した電力データをブラウザにより表示するパソコンとを具備し、
前記電力データには、計測時刻を示す時間情報、計測場所を示す場所情報及び電力の用途を示す使用カテゴリー情報の少なくとも1つが付加され、
前記サーバは、収集した電力データを蓄積するデータベースと、時間、場所及び使用カテゴリーの少なくとも1つをキーワードにして前記データベースから電力データを検索する検索手段とを有し、
前記パソコンから送られたキーワードに応じて前記検索手段はデータベースから電力データを検索し、検索したデータをパソコンへ送り、
前記サーバで収集した電力データを表形式またはグラフ形式に編集するデータ編集手段を前記サーバに設け、前記パソコンはサーバで編集後のデータを表示することを特徴とする環境監視システム。
【0010】
(2)前記データ編集手段は、前記電力データに付加された時間情報に基づいて電力データの時間的推移を表形式またはグラフ形式で作成することを特徴とする請求項1に記載の環境監視システム。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。
図1で、電力モニタ30は、所定の領域における使用電力量を計測する。電力モニタ30は、使用電力量の他に電力の品質を計測してもよい。電力の品質は、例えば、力率、無効電力、全高調波歪率、瞬時電圧、瞬時電流、皮相電力等である。
【0012】
工業用ネットワークコンピュータ40は、電力モニタ30で計測した電力データを定期的に取り込む。工業用ネットワークコンピュータ40はネットワーク50に接続されている。ネットワーク50はインターネットまたはイントラネットである。工業用ネットワークコンピュータ40は、ネットワーク環境を十分に生かせなかった電力モニタ30をネットワーク環境に繋ぐために設けられたコンピュータである。
【0013】
工業用ネットワークコンピュータ40で、データ収集手段41は電力モニタ30から電力データを収集し、収集したデータをメモリ42に取り込む。電力データには、計測時刻を示す時間情報、計測場所を示す場所情報及び電力の用途を示す使用カテゴリー情報等が付加されている。
警報手段43は、取り込んだ電力データの値を所定の基準値と比較し、比較結果に応じて警報をネットワーク50上に発生する。例えば、電力データの値が上限値を超えていたり、下限値よりも低くなったときに警報手段43は警報を発生する。
【0014】
サーバ60は、ネットワーク50上に接続され、工業用ネットワークコンピュータ40が取り込んだ電力データを定周期で収集する。
サーバ60において、データ収集手段61は工業用ネットワークコンピュータ40から定周期で電力データを収集し、収集した電力データをデータベース62に蓄積する。検索手段63は、時間、場所及び使用カテゴリーの少なくとも1つをキーワードにしてデータベース62から電力データを検索する。
データ編集手段64は、収集した電力データを表またはグラフの形式に編集する。パソコン70は、編集後の電力データを表示する。これによって、パソコン70は、自身で表作成またはグラフ作成をしなくても電力データを表形式またはグラフ形式で表示できる。
【0015】
パソコン70は、ネットワーク50上に接続され、サーバ60で収集した電力データを表示手段71で表示する。パソコン70は、メモリ72に格納されたネットワーク環境のブラウザを用いて電力データを表示する。
パソコン70がサーバ60に電力データの検索キーワードを送ると、サーバ60の検索手段63は送られてきたキーワードに応じてデータベース62から電力データを検索する。サーバ60は、検索した電力データをパソコン70へ送る。
【0016】
図2は図1の実施例の適用例を示した図である。
図2で、A棟には各階に工業用ネットワークコンピュータ40が設置されている。これによって、A棟ではフロア別に使用電力量を監視する。B棟〜E棟では建物毎に使用電力量を監視する。A棟で得られる電力データにはフロア情報が付加され、B棟〜E棟で得られる電力データには建物情報が付加されている。
【0017】
図3は図1の実施例の適用例を示した図である。
図3で、部署K1〜部署K7にそれぞれ工業用ネットワークコンピュータ40が設置されている。これによって、部署毎に使用電力量を監視する。
【0018】
電力データには、電力の用途を示す使用カテゴリー情報が付加されている場合がある。この使用カテゴリー情報に基づいて電力データを使用カテゴリー別に監視する。
使用カテゴリーの例として次の▲1▼〜▲5▼がある。
▲1▼生産動力 100V
▲2▼生産動力 200V
▲3▼照明
▲4▼空調
▲5▼保安
【0019】
図4は使用カテゴリーに従って設備を振り分けた例を示した図である。
図4で、生産動力 100Vの使用カテゴリーには、設備A1〜設備A3及び通信機器が属している。
生産動力 200Vの使用カテゴリーには、設備B1〜設備B4及び空気圧縮機が属している。
照明の使用カテゴリーには、工場照明及び事務所照明が属している。
空調の使用カテゴリーには、工場熱源機器、空調機器制御盤、局所排風機盤及び工場送風機器が属している。
保安の使用カテゴリーには、ポンプ室電灯盤、グラウンド照明及びEV電源(エレベータ電源)が属している。
使用カテゴリー毎に工業用ネットワークコンピュータを設置し、振り分けた設備群毎に使用電力量を監視する。
【0020】
図5は電力データの表示例を示した図である。
図5の表示はパソコン70で行なわれる。図5では、使用電力量の時間的推移を折れ線グラフと表により表示している。生産動力100V及び生産動力200Vの使用カテゴリーについて表示している。
【0021】
図6は電力データの表示例を示した図である。
図6の表示はパソコン70で行なわれる。図6では、使用電力量の月次推移を折れ線グラフ、棒グラフ及び表により表示している。
【0022】
図5及び図6に示すグラフ及び表の作成はデータ編集手段64が行なう。電力データの時間的推移のグラフ作成及び表作成は電力データに付加された時間情報に基づいて行なう。電力データに付加された時間情報をもとに、電力データの日間推移、月間推移、年間推移を表示することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果が得られる。
【0024】
請求項1及び請求項2の発明によれば、電力データを時間、場所、使用カテゴリーをキーワードにして検索できるため、時間毎、場所毎、使用カテゴリー毎に電力データを監視することができる。
また、サーバで収集した電力データを表またはグラフの形式に編集するデータ編集手段をサーバに設け、パソコンは編集後のデータを表示する。これによって、パソコンは、自身で表作成またはグラフ作成をしなくても電力データを表形式またはグラフ形式で表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の実施例の適用例を示した図である。
【図3】図1の実施例の適用例を示した図である。
【図4】使用カテゴリーに従って設備を振り分けた例を示した図である。
【図5】電力データの表示例を示した図である。
【図6】電力データの表示例を示した図である。
【図7】従来における環境監視システムの一例を示した図である。
【符号の説明】
30 電力モニタ
40,101〜104 工業用ネットワークコンピュータ
43 警報手段
50 ネットワーク
60 サーバ
62 データベース
63 検索手段
64 データ編集手段
70 パソコン
Claims (2)
- 所定の領域における使用電力量を計測する電力モニタと、
この電力モニタで計測した電力データを定期的に取り込む工業用ネットワークコンピュータと、
この工業用ネットワークコンピュータが接続されたインターネットまたはイントラネットと、
このインターネットまたはイントラネット上に接続され、前記工業用ネットワークコンピュータが取り込んだ電力データを収集するサーバと、
前記インターネットまたはイントラネット上に接続され、前記サーバで収集した電力データをブラウザにより表示するパソコンとを具備し、
前記電力データには、計測時刻を示す時間情報、計測場所を示す場所情報及び電力の用途を示す使用カテゴリー情報の少なくとも1つが付加され、
前記サーバは、収集した電力データを蓄積するデータベースと、時間、場所及び使用カテゴリーの少なくとも1つをキーワードにして前記データベースから電力データを検索する検索手段とを有し、
前記パソコンから送られたキーワードに応じて前記検索手段はデータベースから電力データを検索し、検索したデータをパソコンへ送り、
前記サーバで収集した電力データを表形式またはグラフ形式に編集するデータ編集手段を前記サーバに設け、前記パソコンはサーバで編集後のデータを表示することを特徴とする環境監視システム。 - 前記データ編集手段は、前記電力データに付加された時間情報に基づいて電力データの時間的推移を表形式またはグラフ形式で作成することを特徴とする請求項1に記載の環境監視システム。
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