JP3596321B2 - 電力線搬送通信装置及びその通信制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力線に複数の周波数スペクトルを有する搬送波を重畳して、電力線のノイズ環境、減衰環境に応じた通信制御を行う電力線搬送通信装置およびその通信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、電力線搬送装置はビルや家庭、工場などの様々な場所で電力線に接続され使用される。一方、一般の電力線には多種多様な電気機器が接続されているため、各電力線のインピーダンス、ノイズ、減衰量は接続される電気機器によって異なるものである。
【0003】
例えば、ノイズについては、電力線にインバータ照明機器が接続された場合には、電力線に漏洩するノイズはインバータ照明機器の各製造メーカのフィルタ設計によって異なり、さらに、調光式のインバータ照明機器では調光の度合いにより、電力線に漏洩するノイズが変化する。
【0004】
このように電力線を通信媒体とした電力線搬送通信では、専用線のような閉じた系の通信ではなく、一般に開放された系での通信であるため、様々な障害が発生する。このため、送信された信号が伝送中に減衰し、受信点まで届かない場合や、電力線上のノイズが大きく、受信点での信号レベルとノイズレベルの識別ができないため通信が行えなくなる等の通信障害が発生してしまうことがある。
そこで、この通信障害を解決するために、従来より各種提案が行われている。
【0005】
図32は例えば特開昭62−107538号公報に示された従来の電力線搬送装置のシステムブロック図、図22はこの電力線搬送装置の従通信装置の周波数自動決定動作のフローチャートである。
図おいて、51は主通信装置、52は制御部、53は送信部、54は発振部、55は送受信切換部、56は受信部、57は復調部、58は受信信号強度測定部、59は従通信装置、60は制御部、61は送信部、62は発振部、63は送受信切換部、64は受信部、65は復調部である。66は信号伝送路となる電力線、67及び68は電源挿込みプラグ、69及び70はコンセントである。
【0006】
次に、動作について説明する。
まず、主通信装置51及び従通信装置59の駆動電力はコンセント69、70に挿入された電源挿込みプラグ67、68を通じて供給される。さらに、通信信号もこの部分を通し、電力線66を介して送受信される。ここで、送受信切換部55が送信側、送受信切換部63が受信側に接続された場合について説明する。
【0007】
通信内容である制御信号は制御対象及び通信装置の制御に必要なデータを持ち、制御部52から発せられる。この制御信号は、発振部54からの搬送波に送信部53で変調・増幅を行い、高周波の通信信号となり、送受信切換部55、電源挿込みプラグ67、コンセント69を介して電力線66に出力される。この通信信号は、コンセント70、電源挿込みプラグ68、送受信切換部63を介して受信部64に入る。
【0008】
受信部64において、通信信号選択、増幅を行い、復調部65にて搬送波成分を取り除き、制御信号を取り出し、制御部60に入り、制御信号の内容にそって制御対象及び通信装置の制御が行われる。
送受信切換部55が受信側、送受信切換部63が送信側に接続された場合は、52を60、53を61、54を62、55を63、67を68、69を70、70を69、68を67、63を55、64を56、65を57、60を52とそれぞれ置き換えれば同様の動作で逆方向の通信を行う。
【0009】
次に、主通信装置1の周波数自動決定動作を図32、図33を用いて説明する。まず、制御部52にあるカウンタN及び受信信号測定部58で測定された受信信号強度を格納するα及びαが最大の時のNの値を格納するNmaxをクリアする。次にNを1つ進め、Nの値に対応する周波数の信号を発振部54で発振させ、これに制御部52より発せられるアドレス1で変調をかけ、送信部53より送受信切換部55を経て電力線66に送信し、一定時間後送信を中止する。Nを1つ進める動作から、ここまでの動作を、送信状態とする。
【0010】
次に受信部56をNの値に対応する周波数に同調させ、従通信装置59からの信号を待つ。この状態を信号待ち受け状態とする。この時、従通信装置59が主通信装置51より送信されたアドレス1で変調された通信信号を受信していれば、従通信装置59よりアドレス1で変調された信号が送信されているので、これを復調部57にて検出し、受信信号強度測定部58にて、この信号の強度を測定し、測定値がαより大きければαに格納し、その時のNの値をNmaxに格納する。
【0011】
また、測定値がαより小さい場合には、α、Nmax共にそのままである。アドレス1で変調された通信信号が検出されていない場合は、一定時間経過後、受信を中止し、X≧Nならば、Nを1つ進め送信状態に戻る。X<Nならば、次にαの値を判定し、α=0であれば、エラー表示をし、通信を中止する。α=0であれば、Nmaxの値に対応する周波数の信号を発振部54で発振させ、これに制御部52より発せられるアドレス2で変調をかけ、送信部53より送受信切換部55を経て電力線66に一定時間送信する。
【0012】
次に、受信部56をNmaxの値に対応する周波数に同調させる。この時、従通信装置59が主通信装置51より送信されたアドレス2で変調された通信信号を受信していれば、前述の様に従通信装置59よりアドレス2で変調された通信信号が送信されているので、これを復調部57にて検出し、通常動作に移る。アドレス2で変調された通信信号を検出されない場合は、一定時間経過後、エラー表示をし、通信を中止する。
【0013】
以上のように、この電力線搬送装置によれば、未知の電力線環境(インピーダンス、ノイズ、減衰など)において、電力線搬送装置を使用する場合には、送信する信号周波数を高低に自動的に掃引または切り替え、通信可能な周波数を選定し、主通信装置(主局)と従通信装置(従局)を同調させることにより、通信を確保することができる。
【0014】
また、別の従来技術として、図34は特開昭60−83444号公報に示された電力線通信装置の構成図である。
図において、71は電力線通信装置、72は制御回路、73は信号入力端子、74は直接拡散変調器、75は結合回路、76は復調回路、77は信号出力端子、78は電力線である。
【0015】
次に、動作について説明する。
まず、電力線78への送信動作については、制御回路76の出力信号が直接拡散変調器74の信号入力端子73に入力され、所定の拡散範囲に周波数範囲が拡大され、結合回路75を介し電力線78へ送信される。
電力線78からの受信動作については、復調回路76が結合回路75を介して受信した直接拡散された信号を復調し、この復調されたデータを信号出力端子77へ出力し、このデータが制御回路72へ入力される。
【0016】
以上のように、この電力線通信装置によれば、送信信号を周波数拡散することにより、通信を確保できるという効果がある。すなわち、1つの周波数で通信する場合に起こりうる、例えば、その通信に用いる信号帯域にノイズがあった場合や、その信号帯域が低インピーダンスであり、信号を重畳できないような電力線であった場合でも、信号が周波数軸上で拡散されているため、他の信号帯域により通信を行うことができる。
【0017】
また、別の従来技術による信頼性向上策として、無線による通信方式として、複数搬送波による通信方式が提案されている。
図35は、特開昭55−73147号公報に示された複数搬送波通信方法の説明図であり、図において、79は発振器、80は変調器群、81は送信機アンテナ、82は信号入力端子、83は受信器アンテナ、84は復調器群、85は再生器である。
【0018】
次に、動作について説明する。
発振器79は複数の周波数を出力し、変調器群80の各々の変調器へ搬送波を供給する。また、信号入力端子82に入力された信号は変調器群80に入力され、発振器79からの複数の搬送波により変調された無線信号となり、送信器アンテナ81を経て空間へ放出される。
【0019】
この放出された無線信号は受信器アンテナ83により受信され、復調器群84により復調され、再生器85に各々入力される。再生器85では復調器群84の信号を電圧加算し、雑音に関しては電力加算を行い合成する。
この従来の複数搬送波通信方法によれば、単一周波数雑音を避け、出力レベルを大きくすることなくS/Nを改善することが可能になる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の電力線搬送装置では、以下のような問題点があった。
まず、特開昭62−107538号公報の信号周波数選定方式では、ノイズが時間的に変動し、過大なノイズが発生したり、減衰周波数が変化したりする場合には、主通信装置51は送信する信号周波数を自動的に切り替えるが、主通信装置51と従通信装置59との間で通信周波数を同調させる手順が必要であり、電力線66の周波数特性が頻繁に変化するような場合には、その変化のたびに、同調させる必要があり、同調している期間は一定のレスポンスでの安定した通信ができないという問題点があった。
【0021】
また、電力線66のノイズなどでS/Nが悪化し、通信が不可能な場合には通信装置がエラー表示をして通信を中止してしまうという問題点があった。
さらに、主通信装置51と従通信装置59の1対1の通信では同調が容易であるが、N対Nの通信では同調が困難であるという問題点もあった。
また、キャリアの周波数毎に信号の出力を変更する手段や伝送速度を変更する手段を持たないため、電力線搬送の法規制に合わせた出力ができないという問題点があった。なお、キャリアは電力線上においてデータを伝送する波形を示す。
【0022】
また、特開昭60−83444号公報の電力線通信装置では、電力線78を使用した通信において直接拡散によるスペクトラム拡散通信(以下、SS通信という)が行われるが、電力線78上の周波数ゲイン特性や雑音は電力線78に接続されている様々な電気機器の運転状況により時々刻々変化し、拡散した周波数範囲中広い範囲で信号の伝達が不能となったり、信号帯域内での大幅な位相変化、また、広い範囲に雑音が出現する場合があり、このような電力線環境においては、復調にある程度の信号帯域幅と位相の直線性が必要な直接拡散方式のSS通信ではその拡散による復調利得のメリットを生かすことができず、信頼性高く通信を行うことはできないという問題点があった。
また、特定の周波数のみに出力することができないため、他の電力線搬送通信の装置を妨害することがあるという問題点もあった。
【0023】
また、特開昭55−73147号公報の複数搬送波通信方法では、信号は搬送波の数n倍となり、雑音はn1/2となり、見かけ上のS/Nが改善されるが、この技術を電力線通信に応用した場合、先に述べたように信号は搬送波毎に異なった位相ひずみや振幅ひずみを受けることがあり、例えば周波数によっては互いに位相が180度ずれることがある。すなわち、再生器85により単純に電圧加算しただけでは却って歪みを増加することになり、通信品質が悪化するという問題点があった。
【0024】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電力線のノイズや減衰量が周波数特性を持っていたり、その特性が時間的に変動した場合でも、伝送速度、信頼性、周波数利用効率が高くなるようなキャリアを選定し、信号のS/Nが悪い状態でも常に伝送局間の通信を可能にする電力線搬送通信装置とその通信制御方法を得るものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力線搬送通信装置は、送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータをQAM変調し実部と虚部のデータに割り当てるQAMエンコーダ、実部と虚部に割り当てられたデータのうち同じデータを同時に異なる複数の周波数成分に割り当て、この複数の周波数成分に割り当てられたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータをQAMの信号として復調するQAMデコーダ、このQAMデコーダにより復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器とを備えたものである。
【0026】
また、QAMエンコーダによるデータ変調において、信号点の個数を指定して伝送速度を切り替えるものである。
【0027】
また、電力線搬送通信装置に配電線を用い、宅外と宅内のキャリア周波数帯域をずらすものである。
【0028】
また、この発明に係る電力線搬送通信装置の通信制御方法は、送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータを変調する変調器、この変調器により変調されたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータを復調する復調器、この復調器により復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器とを備える電力線搬送通信装置が複数個設置され、各電力線搬送通信装置を局とし、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程、を有するものである。
【0029】
また、送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータを変調する変調器、この変調器により変調されたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータを復調する復調器、この復調器により復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器とを備える電力線搬送通信装置が複数個設置され、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局とし、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局に設定する工程、を有するものである。
【0030】
また、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程を有する上記通信制御方法と、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局に設定する工程を有する上記通信制御方法を比較して、伝送速度が速くなる通信制御方法を採用するものである。
【0031】
また、複数の周波数からなるキャリアを有し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの周波数を選択するものである。
【0032】
また、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの信号点の個数を変更するものである。
【0033】
また、各局間で通信するデータを複数のキャリアに分割するものである。
【0034】
また、各局の通信設定用のキャリアを有するものである。
【0035】
また、電力線搬送通信装置の電源投入時または電源投入後一定時間間隔で通信状態を調査し、周波数の選定、またはキャリアの信号点の個数を変更するものである。
【0036】
また、電力線搬送通信装置とは別に電力線の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を備え、検出手段により電力線搬送通信装置の通信するキャリアの周波数を選定するものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である電力線搬送通信装置の全体構成図、図2はこの電力線搬送通信装置の送信器の構成をデータの流れにより説明した図、図3はこの電力線搬送通信装置の受信器の構成をデータの流れにより説明した図である。
【0038】
図において、11は入力データを複数のビット列に分割するデータ分割器、12はデータ分割器11により分割されたデータをQAM(Quadrature Amplitude Modulation)コード化するQAMエンコーダであり、変調器を示す。13はQAMコードを逆フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform)し、周波数軸データを時間軸データに変換する回路(以下、IFFTという)、14はIFFT13から出力されたパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路(以下、P/Sという)である。
【0039】
15はP/S14のシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータ、16は送信用の増幅器(以下、送信AMPという)、17は送信用のローパスフィルタ(以下、LPFという)、18は電力線結合回路、31は電力線であり、D/Aコンバータ15から出力されたアナログ波形を送信AMP16とLPF17により波形整形して、電力線結合回路18を介して電力線31へ出力する。
28は送信AMP16に接続され、送信周波数を設定する送信出力コントローラ、29はD/Aコンバータ15に接続される発信器である。
以上より、送信側の回路が構成される。
【0040】
19は受信用のローパスフィルタ(以下、LPFという)、20は受信用の増幅器(以下、受信AMPという)、21はサンプルホールド回路、22はA/Dコンバータであり、電力線31から電力線結合回路18を介して受信したアナログ波形に対しLPF19により高周波ノイズ成分を除去し、受信AMP20によりA/Dコンバータの制御範囲に入るような電圧レベルに変換し、サンプルホールド回路21によりA/Dコンバータ22の変換時間を保持し、A/Dコンバータ22へ入力する。
【0041】
23はA/Dコンバータ22から出力されたシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換回路(以下、S/Pという)、24はパラレルデータをフーリエ変換し、時間軸データを周波数軸データに変換する回路(以下、FFTという)、25はFFT24による各周波数帯域毎のデータをデータ化するQAM(Quadrature Amplitude Modulation)デコーダであり、復調器を示す。26はQAMデコーダ25により得られたデータを合成するデータ合成器である。
30はサンプルホールド回路21およびFFT24に接続される発信器である。
以上より、データを受信する受信側の回路が構成される。
よって、この送受信回路から電力線搬送通信装置27が構成される。
【0042】
次に、図2を用いて送信器側のデータの流れについて説明する。
まず、送信したいシリアルデータをデータ分割器11により適当な長さのビット毎に分割する。例えば、2ビットずつに分割する場合には、「001011110110」というデータであれば、「00」、「10」、「11」、「11」、「01」、「10」のように分割する。この分割したデータを4つの信号点を持つQAMエンコーダ12に入力すると、実部と虚部に分けて各データをH1のように割り当てることができる。なお、入力するデータは2のべき乗個とする。
【0043】
その後、このデータをIFFT13により虚部のデータが発生しないようなデータ列に変更するために、H2のような形式に割り当てる。これを逆フーリエ変換することにより、実部のデータが得られる。これが時間軸波形になる。このデータをP/S14によりシリアル変換し、一定のサンプリング時間でD/Aコンバータ15から出力することにより、電力線31に重畳する伝送波形を得ることができる。そして、この伝送波形を送信AMP16、LPF17、電力線結合回路18を介して電力線31へ出力する。
【0044】
次に、図3を用いて受信器側のデータの流れについて説明する。
受信器の動作は、送信器の逆の動作を行う。まず、電力線31から電力線結合回路18、LPF19、受信AMP20を介して受信したアナログ波形をサンプルホールド回路21により一定のサンプリング時間でとりこみ、A/Dコンバータ22によりデジタル化し、S/P23により各ビットをパラレル変換する。
【0045】
そして、このデータにFFT24によりフーリエ変換をかけることで、複素数のFFTデータが得られる。このデータをQAMデコーダ25によりQAMの信号としてデコードすることにより、受信データが得られる。最後に、データ合成器26により分割したデータを順に並べることにより、受信データを得ることができる。
【0046】
以上が基本的な構成・動作であるが、各家庭において、この電力線搬送通信装置27を設置した場合には、隣家にその信号が漏洩し、隣家の機器を動作させてしまう可能性がある。そこで、これを回避するために、(1)各機器毎に個別に設定可能なコードを付加する機能を設け、同じ通信キャリアを受信しても、そのコードの差違によって受信しないようにするソフトウエア上の処理機能を付加することや、(2)既に存在しているキャリアを自動的に検知し、そのキャリア以外の通信キャリアを自動、または手動で設定すること、などを行う。
【0047】
実施の形態2.
この実施の形態2では、キャリアの周波数毎に信号の出力を変更し、電力線搬送の法規制に合わせて出力を行う場合について説明する。図については、図1を使用する。
送信出力コントローラ28による送信周波数に従って、送信AMP16に対して出力電圧レベルを設定可能とする。
【0048】
そこで、日本の電波法の電波法施工規則46条に規定された変調波の方式にスペクトラム拡散方式を用いる一般搬送式デジタル伝送装置または特別搬送式デジタル伝送装置の送信装置の条件は「10KHz〜450KHzの間の周波数を用いる場合には、10KHz幅の搬送波出力の定格値を10mW以下とする。但し、拡散範囲が10KHz〜200KHzの間の場合は30mW以下とする」であるため、使用する周波数範囲が10KHz〜200KHzの間である場合は送信アンプ16を30mWの出力モードに設定し、10KHz〜450KHzまでの場合は10mWに設定する。これにより、法規制内で最大の出力レベルで電力線31へ信号を出力することが可能となる。
【0049】
また、電力線31のノイズレベルが低く、伝送エラーが発生しない場合には、出力レベルを低下させることにより、送信に必要な電力を削減することも可能になる。
さらに、今後の法律の改正等に対しても柔軟に対応することが可能になる。
【0050】
実施の形態3.
この実施の形態3では、特定の周波数のみ出力する場合について説明する。図については、図1、図2を使用する。
QAMエンコーダ12に対して「出力変調周波数の指定」をすることにより、データ分割器11からQAMエンコーダ12に入力されたデータを指定した周波数のキャリアに対して出力しないように設定する。
【0051】
例えば、H2のデータにおいて、2次トーンの部分を出力しないようにする場合には、2次トーンを出力するデータの実部(Re)と虚部(Im)の両方に0を挿入して、2次トーンを使用しないようにし、H2の2次トーンの部分に入るべきであったデータを3次トーン側にずらし、3次トーン側に出力する伝送波形のキャリアを選択する。これにより、出力する伝送波形のキャリアを選択することができる。
以上のように、送信したいトーンにのみデータを載せることにより、特定の周波数のみ出力することが可能になる。
【0052】
これにより、国別の法規制によって各国毎に使用可能な周波数帯が異なる場合であっても、該当国に対応するように出力周波数を容易に変更することが可能になる。
すなわち、H2のデータに各国の法規制に対応させて使用可能な周波数を指定する国別コードを用意し、そのコードにより国別に出力周波数を変更することによって、各国法規制内の周波数に納めることができる。
【0053】
実施の形態4.
この実施の形態4では、伝送速度を指定の速度に変更する場合について説明する。図については、図1、図2を使用する。
QAMエンコーダ12に対して、外部からキャリアの数や信号点の個数を指定することにより、その数に合わせてエンコードの処理を変化させる。
【0054】
例えば図2では1次トーンから4次トーンまで使っていたものを、1次トーンから2次トーンまでを使うように設定すれば、2ビットずつ6個のデータを使って3回に分けて送信するため、伝送速度は半分になる。
また、QAM変調の信号点の数を半分にする。例えば図2では00〜11の2ビットのデータを1度に処理できるが、0、1のみにすることにより伝送速度は半分になる。
【0055】
以上のようにして、伝送速度を指定の速度に変更することができる。このため、各国で定められた法規制に準じて伝送速度を限定することができる。また、内部で自動的にキャリア個数や信号点個数を変更する場合でも、指定されたキャリア数や信号点の個数以上に設定しないようにするため、伝送速度の上限を設定することが可能になり、信頼性は向上する。
【0056】
実施の形態5.
この実施の形態5では、電力線31のノイズ対策について説明する。図については、図1、図3を使用する。
まず、電力線31上には、家電機器、OA機器、工場の設備機器等のノイズが様々な周波数帯域に存在する。また、電力線31上で、既に他の電力線搬送通信機器が接続され、電力線搬送通信機器による信号を出力している場合もある。そこで、電力線31上のノイズの周波数分布をFFT24により検知し、QAMデコーダ25によりどの信号点付近に存在するノイズ成分(他の電力線搬送信号を含む)が大きいかを測定する。
【0057】
他の電力線搬送装置が通信しておらず、かつノイズがない場合には、図3のFFT24後のデータはすべて00になることから、このデータの値が00からどれだけずれるかによってノイズ量を推定することができる。このFFT24により、あらかじめ電力線31のノイズ状態を検出することにより、大きいノイズ成分が存在する周波数位置を避けて、信号のキャリアを出力する周波数位置を選定し、ノイズを避けて通信することが可能になる。
【0058】
実施の形態6.
通常の通信中に受信データにエラーが発生した場合、すなわち、信号点が実際の受信ポイントとずれた場合には、送信する周波数位置をずらしながら、ノイズの影響を回避する。但し、周波数を変更するためには、他局との通信状態を保ちながら変更する必要がある。
【0059】
図4はこの発明の実施の形態6である電力線搬送通信装置の動作を示すフローチャートであり、マスタ(親局)側とスレーブ(子局)側の間の通信手順を合わせる動作を示す。図5はこの電力線搬送通信装置による一斉同報の通信方法を示す図、図6はこの電力線搬送通信装置によるアドレス指定の通信方法を示す図、図7はこの電力線搬送通信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図、図8はこの電力線搬送通信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図、図9はこの電力線搬送通信装置の送信器のQAMエンコーダの信号点個数の変化を示す図である。なお、マスタ側およびスレーブ側の電力線搬送通信装置の構成図は図1を使用する。
【0060】
次に、動作について説明する。
まず、マスタ側では、エラー数が一定値以上になった場合(ステップS1)には、エラーの多い信号点位置を検知し(ステップS2)、変更する周波数位置 (トーンの位置)を仮に設定する(ステップS3)。その後、設定した周波数位置を変更する旨を、通常の通信に利用している周波数パターン(パターン#1)でスレーブへ送信する(ステップS4)。
なお、パターンは1トーンまたは複数トーンの組からなるものである。
【0061】
このパターン#1を受信したスレーブでは、受信器でフーリエ変換をかける周波数位置を変更し(ステップS5)、この変更通知を受け取ったことをマスタへ返送する(ステップS6)。この返送はパターン#1のままで返送する。そして、変更したパターンの受信待ち状態になる(ステップS7)。
【0062】
マスタでは、この完了通知の有無を判別する(ステップS8)。そこで、完了通知を受け取った場合には次の処理(ステップS9)へ移るが、変更通知を受け取れなかった場合、すなわち受信待ちタイマーが切れてしまった場合には通常動作に戻る。そして、通知があった場合は、マスタの送信器のIFFT13へ入力するデータの位置をパターン#2に変更し、変更したパターン#2で、各局があらかじめ保持しているエラー確認用のデータをスレーブへ送信する(ステップS9)。
【0063】
スレーブでは、変更したパターン#2の受信の有無を判別する(ステップS10)。そこで、受信器がパターン#2を受信した場合には、エラービット数を検知する(ステップS11)。また、一定の時間内にマスタからパターン#2を受信できなかった場合には、エラービット数を100%とする。そして、マスタへエラービット数をパターン#1で返信する(ステップS12)。
【0064】
マスタでは、パターン#1の受信時のエラーレート(通常通信時のエラーレート)とパターン#2のエラーレートを比較し(ステップS13)、エラー数の改善の有無を判別する(ステップS14)。そこで、エラー数が改善された場合には、受信する周波数をパターン#2にずらす(ステップS15)。また、改善されない場合は、通常動作に戻す。但し、パターン#2のエラー率を記録しておき、次にパターンを変更するときはパターン#2以外の別のパターンに変更するようにデータベースを作成しておく(ステップS16)。
【0065】
そして、マスタでは、受信器のフーリエ変換による周波数位置をパターン#2に変更した場合には、スレーブへ変更した旨を通知し(ステップS17)、通常動作を行う。
スレーブでは、この変更した旨を受信した場合には、逆フーリエ変換による周波数位置の送信パターンをパターン#2にずらし(ステップS18)、通常動作を行う。このように、この実施の形態によれば、複数の送信キャリアのうち、エラーレートの小さい周波数の信号を送信用に選択するので、不必要な送信電力を削減して通信することができる。
【0066】
なお、上記シーケンスについては、図5に示すようにマスタからスレーブに対して一斉同報で実施しても良く、あるいは図6に示すように個別にスレーブアドレスを指定しても良い。
また、全局がお互いに直接通信可能なN対Nで実施する場合は、アドレスの順番にマスタの機能を実行することにより、実現可能となる。
さらに、上記シーケンスは、通常の通信時のみではなく、初期のインストール時の設定として利用することも可能である。
また、パターンについては、図7に示すように各トーンに対して、連続的に配置しても良いし、図8に示すように不連続に配置しても良い。
【0067】
また、この実施の形態6では、トーンの位置をずらしてエラー数を減少させたが、QAMエンコーダ12の信号点配置方法を変更することによってエラー数を減少させても良い。例えば、図9に示すように信号点4つの配置から2つの配置方法へ変更しても良く、通信上の整合性は上記のシーケンスと同様の手段で実現できる。
【0068】
また、図4のフローチャートの説明では、IFFT13に入力するデータの位置や、FFT24で受信する位置を変更することにより、送信されるトーンの位置を変更していたが、図1の発振器A29、発振器B30の周波数を外部からコントロールすることにより、実現しても良い。すなわち、発振器のクロックを半分にすれば、出力する周波数は半分になり、倍にすれば周波数は倍になり、この方法で、図4のパターン変更のシーケンスに当てはめることも可能である。
【0069】
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態10である電力線搬送通信装置の送信器のキャリアを制限する手順を示すフローチャート、図11はこの電力線搬送通信装置の送信器のキャリアを制限する場合のデータ配置例を示す図、図12はこの電力線搬送通信装置の同じデータを複数のトーンに出力するデータ配置例を示す図である。なお、電力線搬送通信装置の構成図は図1を使用する。
【0070】
次に動作について説明する。
まず、受信器において、受信エラーの少ない周波数位置をFFT24によるフーリエ変換後のデータから検知する(ステップS21)。そして、送信器において、逆フーリエ変換により、その周波数のみで送信するように一度に送信するビット列を制限する(ステップS22)。その後、受信エラー増加の有無を判別し(ステップS23)、増加が無い場合にはステップ22へ戻り、増加がある場合には全周波数に戻して送信する(ステップS24)。
【0071】
以上のようなシーケンスにより、逆フーリエ変換にかける周波数の位置を、各トーン毎の受信エラーの割合または受信器側のS/Nの状態に従って、最適な周波数位置のみに出力することによって、電力の効率化をはかることが可能になるとともに、フーリエ変換回路、逆フーリエ変換回路で変換しなければばならない個数を少なくでき、低コストでかつ信頼性の高い電力線搬送通信ができる。また、その時の送信器のデータの配置の状態を図11に示す。
【0072】
また、上記実施の形態1では連続するデータを、順番に複数のトーンに割り当てることで高速な通信を可能としていたが、図12に示すように、同じデータを同時に異なる複数の周波数に割り当てて送信することにより、より信頼性の高いデータ通信も可能になる。
【0073】
実施の形態8.
この実施の形態8では、N対Nの通信において、通信用のキャリアを一元化する手段を示す。
図13はこの発明の実施の形態8である電力線搬送通信装置のマスターとスレーブ間で利用できる周波数の本数を示す図、図14はこの電力線搬送通信装置のスレーブ側から見た場合の利用できるキャリアの周波数番号を示す図、図15はこの電力線搬送通信装置のトレーニングによりキャリアを推定する区間を示す図である。
【0074】
図において、32は仮マスタ、33はスレーブA、34はスレーブB、35はスレーブC、36はスレーブD、37はスレーブEである。なお、電力線搬送通信装置の構成図は図1を使用する。
【0075】
次に、動作について説明する。
まず、図13に示すように初期設定時のアドレス設定などにより仮マスタ32を決める。そして、他にアドレス設定するスレーブA33〜スレーブE37に対して、交渉専用の信号(以下、ネゴシエーショントーンとする)を用いて、仮マスタ32から信号を送信する旨を通知し、逆フーリエ変換により全トーンに同じ信号を載せて通信する。
【0076】
これに対し各スレーブは、一定のスレッショルド(しきい値)を超えて受信できたトーン数を仮マスタ32へ報告する。報告は、ネゴシエーショントーンで行う。
ここで、一定のスレッショルドを超えるかどうかについては、送信側(仮マスタ32)から各トーンすべてに同じデータを載せて送信し、受信側(各スレーブ)ではフーリエ変換後の受信データが自分で保持しているトレーニング用のパターンの値にどれだけ近い数値かどうかにより判定する。
また、この時、報告されたトーン数によっては、QAMデコーダ25の信号点の個数を減らす作業等による通信の信頼性を上げるための作業を行い、最初に戻り、再度、仮マスタ32からの信号を送信し直しても良い。
【0077】
このようにして、仮マスタ32は、例えばスレーブA33では3本、スレーブB34では2本、スレーブC35では1本、スレーブD36では3本、スレーブE37では4本というように一定のスレッショルド以上のトーン数を各スレーブ毎に把握する。これにより、1対Nの通信が確立できる。
【0078】
さらに、このデータから、最もトーン数が少なかった局、図13ではスレーブC35を「キャリア調査局」とし、その旨をスレーブC35にネゴシエーショントーンで指定する。
【0079】
スレーブC35はこの指定に従い、先に仮マスタ32が各スレーブと行ったのと同じ手順で仮マスタ32、スレーブA33、スレーブB34、スレーブD36、スレーブE37と通信を行い、仮マスタ32および各スレーブ間で共通に利用可能なトーンの位置を求める。例えば、図14ではスレーブA33に対してパターン#1、#2、#3、#4が利用可能であり、スレーブB34に対してはパターン#1、#3、#4が利用可能であり、以下同様に、スレーブD36に対してパターン#1、#3、スレーブE37に対してはパターン#1、#2、#3、仮マスタ32に対してパターン#2、#3が利用可能であることが分かる。
【0080】
このようにして、各局と共通に利用できるトーンの位置を求める。図14ではパターン#3と求められる。そこで、スレーブC35は各局と共通に利用できるトーンの位置、すなわち、パターン#3であることを仮マスタ32へ通知する。その後、仮マスタ32は、全局にパターン#3を使うように指示し、パターン#3を利用して全局間で通信することが可能になる。
【0081】
ここでは、図15に示すように、スレーブA33とスレーブB34の間、スレーブB34とスレーブD36の間、スレーブD36とスレーブE37の間はパターン#3のスペクトルが利用可能という推定を行っている。
また、仮マスタ32はキャリア調査局を1つだけ指定したが、複数指定しても良い。
【0082】
さらに、この実施の形態8ではパターン#3だけのものを示したが、複数パターンになることもあり得る。
また、図13でマスタにトーン数が報告された時点でパターン番号を確立して、各スレーブに報告することもできる。
【0083】
実施の形態9.
図16はこの発明による実施の形態9である電力線搬送通信装置のマスター、スレーブ間で利用できるトーンの本数を示す図、図17はこの電力線搬送通信装置のスレーブから見た場合の利用できるキャリアの本数を示す図、図18はこの電力線搬送通信装置の他のスレーブから見た場合の利用できるキャリアの本数を示す図である。図において、38は仮中継局であり、実施の形態8と同一または相当部分には同一符号を付ける。
【0084】
次に、動作について説明する。
中継局が介在してN対Nの通信を行う場合(例えば、スレーブA33からスレーブB34へ通信する場合は、スレーブA33、中継局、スレーブB34の順に伝送される)には、実施の形態8と同しシーケンスにより、まず仮中継局38と各スレーブ間で通信できる周波数の本数を測定することから始める。そして、最も伝送できるトーン数が多いスレーブ局を1つ以上選択する。図16では、スレーブA33とが12本、スレーブB34とが13本、スレーブC35とが15本、スレーブD36とが7本、スレーブE37とが11本であるため、スレーブB34とスレーブC35を選択する。
【0085】
そして、選択されたスレーブは、仮中継局38が実施したのと同様に各局と伝送可能なトーン数を求める。図17はスレーブB34が各局と伝送できるトーン数を調べている図であり、スレーブA33とが15本、スレーブC35とが8本、スレーブD36とが11本、スレーブE37とが10本であるため、最終的に最も伝送できるトーンの数が少なかったデータ”8本”という値を仮中継局38へ送信する。
また、図18はスレーブC35が各局と伝送できるトーン数を調べている図であり、スレーブA33とが10本、スレーブB34とが12本、スレーブD36とが12本、スレーブE37とが6本であるため、最終的に最も伝送できるトーンの数が少なかったデータ”6本”という値を仮中継局38へ送信する。
【0086】
仮中継局38は、自局が各スレーブと通信した中で最も少ないトーンの数”7本”と、スレーブ2から報告されたデータ”8本”と、スレーブ3から報告されたデータ”6本”を比較し、そのなかで最もトーン数を多く報告した局を、実際の通信で利用する中継局として指定する。
これにより、より高速に各スレーブ局と通信可能な中継局を選定することが可能になる。
【0087】
実施の形態10.
なお、実施の形態8はN対Nで各局がダイレクトに通信できるシステム形態であり、実施の形態9は伝送上、中継局を介するシステム形態であるため、上記実施の形態8と上記実施の形態9の両方を実施した場合には、実施の形態9の最も少ないトーン数の2倍と、実施の形態8の最も少ないトーン数を比較し、トーン数の多い方式の方を採用しても良い。
【0088】
実施の形態11.
図19はこの発明による実施の形態11である電力線搬送通信装置の各アドレス間の通信リンクを示す図である。
【0089】
次に、動作について説明する。
まず、アドレス1とアドレス2間で通信トレーニングし、同様にアドレス2とアドレス3間、アドレス3とアドレス4間とアドレスの順にリンクを形成する。アドレス1はアドレス2にリンク確立用データを送信し、返事を待つ。返事があれば、アドレス1はアドレス2にデータを渡すルートが確立できる。アドレス2はアドレス3に対して送信し、順に自局がデータを渡すアドレスを設定する。
ここで、例えばアドレス1とは、アドレス1の設定を行ったスレーブを示す。
【0090】
例えば、図19に示すようにアドレス1からアドレス2へリンク確立用データを送信したときにアドレス2から返事がない場合は、アドレス3へリンク確立用データを送信し返事を待つ。このようにして、はじめに全局は、自局がデータを渡すアドレスを設定し、最終的にはS/W上に埋め込まれた台数(例えばアドレス255)まで実施し、これがつながらない場合はアドレス1に戻り、リンクを形成する。
【0091】
この方法で、時間がかかる場合には、アドレス7に対して、アドレス7が最後のアドレスであることを手動で設定しても良い。このようにすることにより、アドレス7からアドレス8への通信確認、アドレス7からアドレス9への通信確認、・・・、アドレス7からアドレス255への通信確認という手順が不要になり、即座に通信リンクを確立できる。
よって、各アドレス間で最大のトーン数を求めることができる。
【0092】
実施の形態12.
上記実施の形態8では、N対Nの通信で、全体で通信に利用するトーンのパターンを設定するものを示したが、各局が他のそれぞれの局に対して、ネゴシエーショントーンを用いて、通信するトーン数やQAMの信号点の個数を設定しても良い。これにより、各アドレス間の通信に利用するパラメータをそれぞれのアドレス間で設定するので、各アドレス間の通信速度をより早く設定することができる。
また、上記実施の形態9では、中継局38を介して通信する方法であり、中継局38を選定してシステムを構成する方法を示したが、あらかじめ中継局が存在するシステムで各スレーブ局との通信に対してネゴシエーショントーンを用いて、通信するトーン数やQAMの信号点を設定しても良い。もちろん、これらの設定を手動で行っても良い。
【0093】
実施の形態13.
図20はこの発明による実施の形態13である電力線搬送通信装置による宅内のシステムと宅外のシステム間で通信キャリアを変更することを示す図であり、図において、39は配電線である。
【0094】
次に動作について説明する。
宅外の電力会社や、ガス会社などの配電線39を利用した電力線搬送通信システムに対しては、例えば100KHzと200KHzの周波数で通信し、宅内のエアコンや照明を制御するシステムに対しては、300KHzと400KHzの周波数で通信することにより、宅内の制御と、宅外への情報伝送のキャリアを使い分ける。
【0095】
これにより、宅外からのキャリアと宅内のキャリアが同時に同一電力線上に存在することができ、レスポンス性能が向上する。また、セキュリティ性も向上させることができる。
【0096】
実施の形態14.
図21はこの発明の実施の形態14である電力線搬送通信装置の通信手順を示す図、図22はこの電力線搬送通信装置の送信波形の周波数成分を示す図、図23はこの電力線搬送通信装置の送信周波数のトーンを示す図、図24はこの電力線搬送通信装置のトーン変更の動作を示すフローチャート、図25はこの電力線搬送通信装置の送信トーン選択時の選択基準を示す図、図26はこの電力線搬送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図、図27はこの電力線搬送通信装置のトーン選定時のフレーム形態を示す図である。
【0097】
図28はこの電力線搬送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図、図29はこの電力線搬送通信装置の送信する各トーンにフレームを分割しビット配分して送信するシーケンスを示す図、図30はこの電力線搬送通信装置の送信するトーンを通信設定専用のトーンとデータ通信用のトーンを分けたことを示す図、図31はこの電力線搬送通信装置のトーンを手動で選定する送受信器を示す図である。
【0098】
図において、40、41はそれぞれ送信器、受信器であり、電力線搬送通信装置の通信するトーンを選定する検出手段を示し、トーン選定のトレーニングに用いられる。なお、各局の電力線搬送通信装置の構成図は図1を使用する。
なお、ここで、トーンは複数の狭帯域周波数変調波で構成されるキャリアにおける特定周波数成分を示す。
【0099】
次に、動作について説明する。
まず、図21を用いてN局対N局の一般的な通信手順について説明する。局1が局2にデータを送信すると、局2が局1にACK(ACKnowledgement、受領確認を示す)を返答する。次に局3が局1にデータを送信すると、局1からACKが返答される。以下図に示すように、局4から局2へのデータ送信、局2から局4へのACK返答、局3から局4へのデータ送信、局4から局3へのACK返答が行われ、N局対N局の通信が行われる。
【0100】
ここで、各局間で送信する信号の周波数成分は、図22に示すように複数のトーンを有するものであり、通常、全てのトーンに同じフレームを割り当て、送信する。これにより、いずれかのトーンがノイズでつぶれた場合や、大きな減衰により受信感度以下のレベルになった場合でも、他のトーンを受信できるため、通信が可能となる。
このように送信信号において、全てのトーンに同じフレームを割り当て、データを送信することによって、周波数ダイバシティ効果によりノイズを避けて通信することができる。
【0101】
なお、上記の動作では周波数の異なる複数のトーンの全てに同じフレームを割り当てるものを示したが、次に周波数の異なる複数のトーンに同じフレームを割り当てずに、さらに通信の信頼性を高くする動作について説明する。
まず、図23に示すように、周波数の異なるトーンを複数個、例えば8トーン用意し、このうち最もエラーが少なくなるような4トーンを選択し送信する。
【0102】
ここで、4トーンの選択する理由については、常時、8トーン全てを通信に使用しても同じ効果が得られるが、データを復調するために必要なハードウエア規模が大きくなってしまう。このため、規模拡大を少なくするために通信に利用するトーン数を削減し、8トーンのうちの4トーンを通信用トーンとする。
【0103】
この4トーンは電力線31のノイズ、減衰の状況や通信エラー等の通信環境に応じて変更される。詳述すると、図23に示すように、1〜8までの数字の付いたトーンが存在しており、このうち1〜4までの数字の付いた4つのトーンが初期に利用するトーン(以下、ベーストーンという)とする。また、このベーストーンのいくつかを含む別の4つのトーンを図23に示すようにA、B、C、Dの4種類のトーンの組として割り振る。なお、8つのトーンの周波数は、例えば50KHz間隔で配置する。
【0104】
そこで、この5種類のトーンの組のうち、最も通信の信頼性が高くなるトーンの組を選択し、通信する。トーンの変更シーケンスについて、図24を用いて説明する。
まず、ベーストーンの1、2、3、4の各トーンに同じデータを載せ、通信する。各トーンには、QAMエンコーダ12により信号点を1bitに割り当て、ビットレートを低くし、最も信頼性の高い通信とする(ステップS31)。通常は、このベーストーンで通信する。
【0105】
しかしながら、受信局側でベーストーンが4本未満しか受信できなかった場合には、信頼性を保持するために、なるべく受信可能なトーン数が多くなるようなトーンの組を図25を用いて選択する。すなわち、A〜Dのトーンの組のうち、どの組に移動すればよいかを選択する。例えば、ベーストーンのうち1のトーンだけが受信できた場合には、Aの組を選択すると「最大3トーンまでトーン数を増加できる可能性がある」ことがわかる。また、ベーストーンのうち2および4のトーンだけが受信できた場合には、A、C、Dのいずれかの組を選択すると、「最大3トーンまでトーン数を増加できる可能性がある」ことがわかる。
【0106】
このようにして、受信局側で受信可能なトーンの組を選択し、必要に応じて選択したトーンの組を全局に対して選択することにより、全体のシステムで最も安定なトーンの組を選定することが可能になる。
【0107】
例えば、局1〜局5の5つの局におけるトーン変更のシーケンスを図26に示す。ベーストーンでの通信中に、受信時に一定数以上のトーン数が確保できない(ステップS32)と判断した局(依頼局)が、ベーストーン内で各局が共通に受信可能なトーンを調査し、それに基づいて図25により変更すべきトーンの組を決定し、そのトーンの組への変更を一斉同報で全局に通知する(ステップS33)。
【0108】
各局はトーンの組の変更を行い、局(依頼局)が各局から受信器のトーンの組の変更終了の通知を受けた後、送信するトーンの組を変更し、各局へトレーニング信号を送信する。各局はトレーニング信号の受信に対し、依頼局へトレーニング返答用のデータを返送する。依頼局は受信したデータから利用可能なトーン数をカウントし、増減を調べる(ステップS34)。そこで、ベーストーンよりも受信可能なトーン数が増加した場合には、そのトーンパターンで通信する(ステップS35)。一方、ベーストーンよりも減った場合には、ベーストーンへ戻す指示を一斉同報する(ステップS36)。
なお、フレームフォーマットは例えば図27に示すような構成になる。
【0109】
次に、ステップS31の後、ベーストーンの4つのトーンが全て受信可能な場合(ステップS37)には、信号点の個数を2倍に増加させる(ステップS38)。これにより、高速な通信が可能になる。
例えば、図28に示すように、伝送速度の高速化が可能と判断した局が全局に対し、4トーン全ての信号点を2倍にすることを通知する。そして、依頼局がそのトレーニング用の信号を送信し(ステップS38)、各局からの返答を受信できるかどうかを調べる(ステップS39)。そして、受信できれば、その信号点個数で通信する。一方、ひとつでも受信できなければ、変更前のトーンに戻す指示を一斉同報する(ステップS31へ戻る)。
【0110】
次に、ステップ38の各トーンの信号点個数を増加した上で、データを各トーンに分散させて送信する(ステップS40)。これにより、さらに高速な通信が可能になる。
例えば、図29に示すように、伝送速度の高速化が可能と判断した局が全局に対し、4トーン全ての信号点にデータを分散することを通知する。そして、依頼局がそのトレーニング用の信号を送信し(ステップS40)、各局からの返答を受信できるかどうかを調べる(ステップS41)。そして、受信できれば、データを分散させて通信する(ステップS42)。一方、ひとつでも受信できなければ、信号点個数の増加のみの指示を一斉同報する。
【0111】
ここで、新規の局を追加する場合は、既に通信を行っている局との通信の整合性を確保する必要がある。ステップS39までの動作のように全トーンに同じデータを載せる場合には、ベーストーンでの通信と信号点を増加したベーストーンでの通信とを行い、他局と通信可能なトーンを探し、自局の通信トーンを設定する方法により、通信の整合性をとることが可能である。しかしながら、図29に示すステップS40以降の動作のように、伝送フレームを細分化し、各ビットを各トーンに割り振るような方法では、新規に追加した局との通信の整合性が困難になる。
【0112】
そこで、これを回避するためは、図30に示すように、通信設定専用のトーンと、データ通信用のトーンを区別し、通信設定専用のトーンを利用して電力線のノイズ環境、減衰環境、伝送エラーレートに応じてどのトーンをデータ通信に利用するかを設定する。この通信設定専用のトーンは、図23のベーストーン4本のうちの1つまたは複数のトーンを選択することで、各端末にデータ通信設定用のトーンとすることを通知する。これにより、常に最適なトーンを選択しながら通信することが可能になる。
【0113】
さらに、トーン選定のトレーニングについては、電話線の場合には通常データ通信する直前に実施するが、電力線搬送通信装置では電源投入時に実施し、さらに一定時間間隔でトレーニングを実施することにより、時間的な電力線のノイズ環境、減衰環境の変化に対応して、常に最適なトーン設定でレスポンスを早くして通信することが可能になる。
【0114】
また、通信可能なトーンの判断は、図31に示すように、8トーン分送受信可能な専用の送受信器を用いて、送信器40側から各トーンを送信し、受信器41側で受けたトーンの強度と、受信器41側のノイズレベルの差をチェックする。これにより、どのトーンが最もS/N比の高いトーンであるかを判定してもよい。図31では、2、3、4、6のトーンを通信可能と判断する。
また、この送受信器の機能を有する電力線搬送モデムを電力線搬送通信装置に設け、手動でトーンを設定してもよい。
【0115】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
電力線に出力するデータを複数の異なる大きさのビット列に分割し、電力線のノイズ、減衰量の周波数特性に従って、複数の周波数のトーンに重畳するビット数を変化させることにより、周波数を高効率で利用し、伝送速度を向上させて通信することができるとともに、信頼性の高いデータ通信が可能となる。
【0116】
また、QAMエンコーダによるデータ変調において、信号点の個数を指定するようにしたので、伝送速度を指定の速度に変更することができる。
【0117】
また、電力線搬送通信装置に配電線を用い、宅外と宅内のキャリア周波数帯域をずらすので、宅外のキャリアと宅内のキャリアが同時に同一電力線上に存在することができ、レスポンス性能が向上し、また、セキュリティ性も向上させることができる。
【0118】
また、各電力線搬送通信装置間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程を有するので、共通的に使用できるキャリア周波数によりN対Nの通信を確実に行うことができる。
【0119】
また、電力線搬送通信装置が複数個設置され、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局とし、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局に設定する工程、を有するので、最も伝送速度を大きくすることができる局を中継局に割り当てるシーケンスを保持し、中継局を介する通信システム構成で各局との通信を最も速くすることができる。
【0120】
また、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程を有する上記通信制御方法と、利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局に設定する工程を有する上記通信制御方法を比較して、伝送速度が速くなる通信制御方法を採用するので、より最適な通信形態を選定することができる。
【0121】
また、複数の周波数からなるキャリアを有し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの周波数を選択するので、より安定した通信状態で通信することができ、また受信可能なトーンを残し、他のトーンでの通信の可否を検討でき、常に通常の通信を確保しつつ、最適なトーンを設定することができる。
【0122】
また、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの信号点の個数を変更するので、通信速度を大きくできる。
【0123】
また、各局間で通信するデータを複数のキャリアに分割するので、通信速度をより大きくことができる。
【0124】
また、各局の通信設定用のキャリアを有するので、データ通信用のトーンとは別に通信設定専用のトーンを用い、新規に追加した局の通信設定を行うことができる。
【0125】
また、電力線搬送通信装置の電源投入前、電源投入時または電源投入後一定時間間隔で通信状態を調査し、周波数の選定、またはキャリアの信号点の個数を変更するので、通信時には最適なトーンで通信することができる。
【0126】
また、電力線搬送通信装置とは別に電力線の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を備え、前記検出手段により電力線搬送通信装置の通信するキャリアの周波数を選定するので、あらかじめ手動で電力線搬送通信装置のモデム機能を設定することが可能になり、電力線搬送通信装置に設定機能を持たせ、自動で設定する場合に比べ、電力線搬送通信装置のソフトウエアの構成を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す電力線搬送通信装置の全体構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す電力線搬送通信装置の送信器の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す電力線搬送通信装置の受信器の説明図である。
【図4】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置のマスタ側とスレーブ側の間の通信手順を合わせる動作のフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置の一斉同報の通信方法を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置のアドレス指定の通信方法を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態6を示す電力線搬送通信装置のQAMエンコーダの信号点個数の変化を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態7を示す電力線搬送通信装置の送信器のキャリアを制限する手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態7を示す電力線搬送通信装置の送信器のキャリアを制限する場合のデータ配置例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態7を示す電力線搬送通信装置の同じキャリアを複数のトーンに出力するデータ配置例を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置のマスターとスレーブ間で利用できる周波数の本数を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置のスレーブから見た場合の利用できるキャリアの周波数番号を示す図である。
【図15】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置のトレーニングによりキャリアを推定する区間を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置のマスター、スレーブ間で利用できる周波数の本数を示す図である。
【図17】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置のスレーブから見た場合の利用できるキャリアの本数を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態8を示す電力線搬送通信装置の他のスレーブから見場合の利用できるキャリアの本数を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態11を示す電力線搬送通信装置の各アドレス間の通信リンクを示す図である。
【図20】この発明に実施の形態13を示す電力線搬送通信装置の宅内のシステムと宅外のシステムで通信キャリアを変更することを示す図である。
【図21】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の通信手順を示す図である。
【図22】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信波形の周波数成分を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信周波数のトーンを示す図である。
【図24】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置のトーン変更の動作を示すフローチャートである。
【図25】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信トーン選択時の選択基準を示す図である。
【図26】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図である。
【図27】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置のトーン選定時のフレーム形態を示す図である。
【図28】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図である。
【図29】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信する各トーンにフレームを分割しビット配分して送信するシーケンスを示す図である。
【図30】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置の送信するトーンを通信設定専用のトーンとデータ通信用のトーンを分けたことを示す図である。
【図31】この発明の実施の形態14を示す電力線搬送通信装置のトーンを手動で選定する送受信器を示す図である。
【図32】従来の電力線搬送装置のシステムブロック図である。
【図33】従来の電力線搬送装置の周波数自動決定動作のフローチャートである。
【図34】従来の電力線搬送装置の構成図である。
【図35】従来の複数搬送波通信方法の説明図である。
【符号の説明】
11 データ分割器、 12 QAMエンコーダ、 13 逆フーリエ変換回路、 14 パラレル−シリアル変換回路、 15 D/Aコンバータ、 16 送信用増幅器、 22 A/Dコンバータ、 23 シリアル−パラレル変換回路、 24 フーリエ変換回路、 25 QAMデコーダ、 26 データ合成器、 27 電力線搬送通信装置、 28 送信出力コントローラ、 29 発信器A、 30 発信器B、 31 電力線、 32 仮マスタ、 33 スレーブA、 34 スレーブB、 35 スレーブC、 36 スレーブD、 37 スレーブE、 38 仮中継局、 39 配電線、 40 送信器、 41 受信器。
Claims (12)
- 送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータをQAM変調し実部と虚部のデータに割り当てるQAMエンコーダ、実部と虚部に割り当てられたデータのうち同じデータを同時に異なる複数の周波数成分に割り当て、この複数の周波数成分に割り当てられたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、
前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータをQAMの信号として復調するQAMデコーダ、このQAMデコーダにより復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器と、
を備えたことを特徴とする電力線搬送通信装置。 - 前記QAMエンコーダによるデータ変調において、信号点の個数を指定して伝送速度を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信装置。
- 前記電力線搬送通信装置に配電線を用い、宅外と宅内のキャリア周波数帯域をずらすことを特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信装置。
- 送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータを変調する変調器、この変調器により変調されたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータを復調する復調器、この復調器により復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器とを備える電力線搬送通信装置が複数個設置され、各電力線搬送通信装置を局とし、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、
利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程、を有することを特徴とする電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 送信用データを複数のビット列に分割するデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデータを変調する変調器、この変調器により変調されたデータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリアル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換するD/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによるアナログ信号を電力線へ送信する送信器と、前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路によるデータを復調する復調器、この復調器により復調された分割データを結合するデータ結合器を有し、このデータ結合器によるデータを受信データとする受信器とを備える電力線搬送通信装置が複数個設置され、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局とし、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、
利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局に設定する工程、を有することを特徴とする電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 上記請求項4記載の通信制御方法と上記請求項5記載の通信制御方法を比較して、伝送速度が速くなる通信制御方法を採用することを特徴とする電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 複数の周波数からなるキャリアを有し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの周波数を選択することを特徴とする請求項4記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャリアの信号点の個数を変更することを特徴とする請求項4または請求項7記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 各局間で通信するデータを複数のキャリアに分割することを特徴とする請求項7または請求項8記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 各局の通信設定用のキャリアを有することを特徴とする請求項7〜9記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 電力線搬送通信装置の電源投入時または電源投入後一定時間間隔で通信状態を調査し、周波数の選定、またはキャリアの信号点の個数を変更することを特徴とする請求項7〜10記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
- 前記電力線搬送通信装置とは別に電力線の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を備え、前記検出手段により電力線搬送通信装置の通信するキャリアの周波数を選定することを特徴とする請求項7〜10記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
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