JP2000165304A - 電力線搬送通信装置及びその通信制御方法 - Google Patents
電力線搬送通信装置及びその通信制御方法Info
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Abstract
ち、その特性が時間的に変動した場合でも、伝送速度、
信頼性、周波数利用効率が高くなるようなキャリアを選
定し、信号のS/Nが悪い状態でも常に伝送局間の通信
を可能にする電力線搬送通信装置とその通信制御方法を
得る。 【解決手段】 電力線31へ信号を重畳するデータの送
信器側は、逆フーリエ変換回路13により送信信号を合
成し、受信器側はフーリエ変換回路24により受信した
信号からデータを抽出することにより、周波数軸上に通
信キャリアを複数設け、また、逆フーリエ変換回路13
による送信用データの変換時に、複数の送信キャリアの
うち、エラーレートの小さい周波数の信号を送信用に選
択する。
Description
周波数スペクトルを有する搬送波を重畳して、電力線の
ノイズ環境、減衰環境に応じた通信制御を行う電力線搬
送通信装置およびその通信制御方法に関する。
場などの様々な場所で電力線に接続され使用される。一
方、一般の電力線には多種多様な電気機器が接続されて
いるため、各電力線のインピーダンス、ノイズ、減衰量
は接続される電気機器によって異なるものである。
バータ照明機器が接続された場合には、電力線に漏洩す
るノイズはインバータ照明機器の各製造メーカのフィル
タ設計によって異なり、さらに、調光式のインバータ照
明機器では調光の度合いにより、電力線に漏洩するノイ
ズが変化する。
搬送通信では、専用線のような閉じた系の通信ではな
く、一般に開放された系での通信であるため、様々な障
害が発生する。このため、送信された信号が伝送中に減
衰し、受信点まで届かない場合や、電力線上のノイズが
大きく、受信点での信号レベルとノイズレベルの識別が
できないため通信が行えなくなる等の通信障害が発生し
てしまうことがある。そこで、この通信障害を解決する
ために、従来より各種提案が行われている。
号公報に示された従来の電力線搬送装置のシステムブロ
ック図、図22はこの電力線搬送装置の従通信装置の周
波数自動決定動作のフローチャートである。図おいて、
51は主通信装置、52は制御部、53は送信部、54
は発振部、55は送受信切換部、56は受信部、57は
復調部、58は受信信号強度測定部、59は従通信装
置、60は制御部、61は送信部、62は発振部、63
は送受信切換部、64は受信部、65は復調部である。
66は信号伝送路となる電力線、67及び68は電源挿
込みプラグ、69及び70はコンセントである。
信装置51及び従通信装置59の駆動電力はコンセント
69、70に挿入された電源挿込みプラグ67、68を
通じて供給される。さらに、通信信号もこの部分を通
し、電力線66を介して送受信される。ここで、送受信
切換部55が送信側、送受信切換部63が受信側に接続
された場合について説明する。
信装置の制御に必要なデータを持ち、制御部52から発
せられる。この制御信号は、発振部54からの搬送波に
送信部53で変調・増幅を行い、高周波の通信信号とな
り、送受信切換部55、電源挿込みプラグ67、コンセ
ント69を介して電力線66に出力される。この通信信
号は、コンセント70、電源挿込みプラグ68、送受信
切換部63を介して受信部64に入る。
を行い、復調部65にて搬送波成分を取り除き、制御信
号を取り出し、制御部60に入り、制御信号の内容にそ
って制御対象及び通信装置の制御が行われる。送受信切
換部55が受信側、送受信切換部63が送信側に接続さ
れた場合は、52を60、53を61、54を62、5
5を63、67を68、69を70、70を69、68
を67、63を55、64を56、65を57、60を
52とそれぞれ置き換えれば同様の動作で逆方向の通信
を行う。
を図32、図33を用いて説明する。まず、制御部52
にあるカウンタN及び受信信号測定部58で測定された
受信信号強度を格納するα及びαが最大の時のNの値を
格納するNmaxをクリアする。次にNを1つ進め、Nの
値に対応する周波数の信号を発振部54で発振させ、こ
れに制御部52より発せられるアドレス1で変調をか
け、送信部53より送受信切換部55を経て電力線66
に送信し、一定時間後送信を中止する。Nを1つ進める
動作から、ここまでの動作を、送信状態とする。
に同調させ、従通信装置59からの信号を待つ。この状
態を信号待ち受け状態とする。この時、従通信装置59
が主通信装置51より送信されたアドレス1で変調され
た通信信号を受信していれば、従通信装置59よりアド
レス1で変調された信号が送信されているので、これを
復調部57にて検出し、受信信号強度測定部58にて、
この信号の強度を測定し、測定値がαより大きければα
に格納し、その時のNの値をNmaxに格納する。
α、Nmax共にそのままである。アドレス1で変調され
た通信信号が検出されていない場合は、一定時間経過
後、受信を中止し、X≧Nならば、Nを1つ進め送信状
態に戻る。X<Nならば、次にαの値を判定し、α=0
であれば、エラー表示をし、通信を中止する。α=0で
あれば、Nmaxの値に対応する周波数の信号を発振部5
4で発振させ、これに制御部52より発せられるアドレ
ス2で変調をかけ、送信部53より送受信切換部55を
経て電力線66に一定時間送信する。
周波数に同調させる。この時、従通信装置59が主通信
装置51より送信されたアドレス2で変調された通信信
号を受信していれば、前述の様に従通信装置59よりア
ドレス2で変調された通信信号が送信されているので、
これを復調部57にて検出し、通常動作に移る。アドレ
ス2で変調された通信信号を検出されない場合は、一定
時間経過後、エラー表示をし、通信を中止する。
ば、未知の電力線環境(インピーダンス、ノイズ、減衰
など)において、電力線搬送装置を使用する場合には、
送信する信号周波数を高低に自動的に掃引または切り替
え、通信可能な周波数を選定し、主通信装置(主局)と
従通信装置(従局)を同調させることにより、通信を確
保することができる。
昭60−83444号公報に示された電力線通信装置の
構成図である。図において、71は電力線通信装置、7
2は制御回路、73は信号入力端子、74は直接拡散変
調器、75は結合回路、76は復調回路、77は信号出
力端子、78は電力線である。
線78への送信動作については、制御回路76の出力信
号が直接拡散変調器74の信号入力端子73に入力さ
れ、所定の拡散範囲に周波数範囲が拡大され、結合回路
75を介し電力線78へ送信される。電力線78からの
受信動作については、復調回路76が結合回路75を介
して受信した直接拡散された信号を復調し、この復調さ
れたデータを信号出力端子77へ出力し、このデータが
制御回路72へ入力される。
ば、送信信号を周波数拡散することにより、通信を確保
できるという効果がある。すなわち、1つの周波数で通
信する場合に起こりうる、例えば、その通信に用いる信
号帯域にノイズがあった場合や、その信号帯域が低イン
ピーダンスであり、信号を重畳できないような電力線で
あった場合でも、信号が周波数軸上で拡散されているた
め、他の信号帯域により通信を行うことができる。
して、無線による通信方式として、複数搬送波による通
信方式が提案されている。図35は、特開昭55−73
147号公報に示された複数搬送波通信方法の説明図で
あり、図において、79は発振器、80は変調器群、8
1は送信機アンテナ、82は信号入力端子、83は受信
器アンテナ、84は復調器群、85は再生器である。
は複数の周波数を出力し、変調器群80の各々の変調器
へ搬送波を供給する。また、信号入力端子82に入力さ
れた信号は変調器群80に入力され、発振器79からの
複数の搬送波により変調された無線信号となり、送信器
アンテナ81を経て空間へ放出される。
83により受信され、復調器群84により復調され、再
生器85に各々入力される。再生器85では復調器群8
4の信号を電圧加算し、雑音に関しては電力加算を行い
合成する。この従来の複数搬送波通信方法によれば、単
一周波数雑音を避け、出力レベルを大きくすることなく
S/Nを改善することが可能になる。
力線搬送装置では、以下のような問題点があった。ま
ず、特開昭62−107538号公報の信号周波数選定
方式では、ノイズが時間的に変動し、過大なノイズが発
生したり、減衰周波数が変化したりする場合には、主通
信装置51は送信する信号周波数を自動的に切り替える
が、主通信装置51と従通信装置59との間で通信周波
数を同調させる手順が必要であり、電力線66の周波数
特性が頻繁に変化するような場合には、その変化のたび
に、同調させる必要があり、同調している期間は一定の
レスポンスでの安定した通信ができないという問題点が
あった。
悪化し、通信が不可能な場合には通信装置がエラー表示
をして通信を中止してしまうという問題点があった。さ
らに、主通信装置51と従通信装置59の1対1の通信
では同調が容易であるが、N対Nの通信では同調が困難
であるという問題点もあった。また、キャリアの周波数
毎に信号の出力を変更する手段や伝送速度を変更する手
段を持たないため、電力線搬送の法規制に合わせた出力
ができないという問題点があった。なお、キャリアは電
力線上においてデータを伝送する波形を示す。
力線通信装置では、電力線78を使用した通信において
直接拡散によるスペクトラム拡散通信(以下、SS通信
という)が行われるが、電力線78上の周波数ゲイン特
性や雑音は電力線78に接続されている様々な電気機器
の運転状況により時々刻々変化し、拡散した周波数範囲
中広い範囲で信号の伝達が不能となったり、信号帯域内
での大幅な位相変化、また、広い範囲に雑音が出現する
場合があり、このような電力線環境においては、復調に
ある程度の信号帯域幅と位相の直線性が必要な直接拡散
方式のSS通信ではその拡散による復調利得のメリット
を生かすことができず、信頼性高く通信を行うことはで
きないという問題点があった。また、特定の周波数のみ
に出力することができないため、他の電力線搬送通信の
装置を妨害することがあるという問題点もあった。
数搬送波通信方法では、信号は搬送波の数n倍となり、
雑音はn1/2となり、見かけ上のS/Nが改善される
が、この技術を電力線通信に応用した場合、先に述べた
ように信号は搬送波毎に異なった位相ひずみや振幅ひず
みを受けることがあり、例えば周波数によっては互いに
位相が180度ずれることがある。すなわち、再生器8
5により単純に電圧加算しただけでは却って歪みを増加
することになり、通信品質が悪化するという問題点があ
った。
ためになされたもので、電力線のノイズや減衰量が周波
数特性を持っていたり、その特性が時間的に変動した場
合でも、伝送速度、信頼性、周波数利用効率が高くなる
ようなキャリアを選定し、信号のS/Nが悪い状態でも
常に伝送局間の通信を可能にする電力線搬送通信装置と
その通信制御方法を得るものである。
送通信装置は、送信用データを複数のビット列に分割す
るデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデ
ータを変調する変調器、この変調器により変調されたデ
ータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆
フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換
するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリ
アル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換する
D/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによる
アナログ信号を電力線へ送信する送信器と、電力線から
受信したアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバ
ータ、このA/Dコンバータによるシリアルデータをパ
ラレル変換するシリアル−パラレル変換回路、このシリ
アル−パラレル変換回路によるパラレルデータをフーリ
エ変換するフーリエ変換回路、このフーリエ変換回路に
よるデータを復調する復調器、この復調器により復調さ
れた分割データを結合するデータ結合器を有し、このデ
ータ結合器によるデータを受信データとする受信器と、
を備えたものである。
アナログ信号を増幅する送信増幅器と、 この送信増幅
器によるアナログ信号の増幅を送信周波数に応じて自動
または手動で設定する送信出力コントローラと、を備え
たものである。
て、送信用データを並び替え、または一度に出力するデ
ータ個数を可変させ、出力変調周波数の指定を行うもの
である。
キャリアの数や信号点の個数を指定して、伝送速度を固
定値に切り替え、または伝送速度の上限を設定するもの
である。
いて電力線上のノイズの周波数分布、または、他の電力
線搬送信号の周波数特性を受信信号のS/N比で調査
し、送信器により、ノイズが大きい周波数帯域、または
他の電力線搬送信号が存在する周波数帯域を避けるよう
な周波数帯を選択して送信するものである。
ータの変換時に、複数の送信キャリアのうち、エラーレ
ートの小さい周波数の信号を送信用に選択するものであ
る。
器により複数の送信キャリアのうち、エラーレートの小
さい周波数の信号を送信用に選択するものである。
し、逆フーリエ変換回路による各電力線搬送通信装置間
の通信に使用する変調波の信号点の数およびキャリア周
波数を、フーリエ変換回路による受信信号のエラーの状
態または受信器側のS/Nの状態に基づいて設定するも
のである。
れ、各電力線搬送通信装置を局とし、各局間で相互に通
信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数
を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定す
る工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に
共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工
程、を有するものである。
れ、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局とし、
各局間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可
能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの
少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信
し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局
に設定する工程、を有するものである。
程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指
定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使
用できるキャリア周波数の位置を求める工程を有する上
記通信制御方法と、利用可能なキャリアの数を数える工
程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指
定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャ
リア数が多い局を中継局に設定する工程を有する上記通
信制御方法を比較して、伝送速度が速くなる通信制御方
法を採用するものである。
れ、各電力線搬送通信装置を局とし、局に設定されたデ
ータを送信するアドレスと、局に設定されたデータを受
信するアドレスとのN対Nの通信において、各アドレス
間の通信に利用する通信パラメータをそれぞれのアドレ
ス間で設定するものである。
い、宅外と宅内へのキャリアの周波数帯域をずらすもの
である。
し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャ
リアの周波数を選択するものである。
で通信するキャリアの信号点の個数を変更するものであ
る。
ャリアに分割するものである。
るものである。
たは電源投入後一定時間間隔で通信状態を調査し、周波
数の選定、またはキャリアの信号点の個数を変更するも
のである。
の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を備
え、検出手段により電力線搬送通信装置の通信するキャ
リアの周波数を選定するものである。
実施の形態1である電力線搬送通信装置の全体構成図、
図2はこの電力線搬送通信装置の送信器の構成をデータ
の流れにより説明した図、図3はこの電力線搬送通信装
置の受信器の構成をデータの流れにより説明した図であ
る。
ット列に分割するデータ分割器、12はデータ分割器1
1により分割されたデータをQAM(Quadratu
reAmplitude Modulation)コー
ド化するQAMエンコーダであり、変調器を示す。13
はQAMコードを逆フーリエ変換(InverseFa
st Fourier Transform)し、周波
数軸データを時間軸データに変換する回路(以下、IF
FTという)、14はIFFT13から出力されたパラ
レルデータをシリアル変換するパラレル−シリアル変換
回路(以下、P/Sという)である。
ログ変換するD/Aコンバータ、16は送信用の増幅器
(以下、送信AMPという)、17は送信用のローパス
フィルタ(以下、LPFという)、18は電力線結合回
路、31は電力線であり、D/Aコンバータ15から出
力されたアナログ波形を送信AMP16とLPF17に
より波形整形して、電力線結合回路18を介して電力線
31へ出力する。28は送信AMP16に接続され、送
信周波数を設定する送信出力コントローラ、29はD/
Aコンバータ15に接続される発信器である。以上よ
り、送信側の回路が構成される。
LPFという)、20は受信用の増幅器(以下、受信A
MPという)、21はサンプルホールド回路、22はA
/Dコンバータであり、電力線31から電力線結合回路
18を介して受信したアナログ波形に対しLPF19に
より高周波ノイズ成分を除去し、受信AMP20により
A/Dコンバータの制御範囲に入るような電圧レベルに
変換し、サンプルホールド回路21によりA/Dコンバ
ータ22の変換時間を保持し、A/Dコンバータ22へ
入力する。
たシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル
−パラレル変換回路(以下、S/Pという)、24はパ
ラレルデータをフーリエ変換し、時間軸データを周波数
軸データに変換する回路(以下、FFTという)、25
はFFT24による各周波数帯域毎のデータをデータ化
するQAM(Quadrature Amplitud
e Modulation)デコーダであり、復調器を
示す。26はQAMデコーダ25により得られたデータ
を合成するデータ合成器である。30はサンプルホール
ド回路21およびFFT24に接続される発信器であ
る。以上より、データを受信する受信側の回路が構成さ
れる。よって、この送受信回路から電力線搬送通信装置
27が構成される。
れについて説明する。まず、送信したいシリアルデータ
をデータ分割器11により適当な長さのビット毎に分割
する。例えば、2ビットずつに分割する場合には、「0
01011110110」というデータであれば、「0
0」、「10」、「11」、「11」、「01」、「1
0」のように分割する。この分割したデータを4つの信
号点を持つQAMエンコーダ12に入力すると、実部と
虚部に分けて各データをH1のように割り当てることが
できる。なお、入力するデータは2のべき乗個とする。
虚部のデータが発生しないようなデータ列に変更するた
めに、H2のような形式に割り当てる。これを逆フーリ
エ変換することにより、実部のデータが得られる。これ
が時間軸波形になる。このデータをP/S14によりシ
リアル変換し、一定のサンプリング時間でD/Aコンバ
ータ15から出力することにより、電力線31に重畳す
る伝送波形を得ることができる。そして、この伝送波形
を送信AMP16、LPF17、電力線結合回路18を
介して電力線31へ出力する。
れについて説明する。受信器の動作は、送信器の逆の動
作を行う。まず、電力線31から電力線結合回路18、
LPF19、受信AMP20を介して受信したアナログ
波形をサンプルホールド回路21により一定のサンプリ
ング時間でとりこみ、A/Dコンバータ22によりデジ
タル化し、S/P23により各ビットをパラレル変換す
る。
ーリエ変換をかけることで、複素数のFFTデータが得
られる。このデータをQAMデコーダ25によりQAM
の信号としてデコードすることにより、受信データが得
られる。最後に、データ合成器26により分割したデー
タを順に並べることにより、受信データを得ることがで
きる。
庭において、この電力線搬送通信装置27を設置した場
合には、隣家にその信号が漏洩し、隣家の機器を動作さ
せてしまう可能性がある。そこで、これを回避するため
に、(1)各機器毎に個別に設定可能なコードを付加す
る機能を設け、同じ通信キャリアを受信しても、そのコ
ードの差違によって受信しないようにするソフトウエア
上の処理機能を付加することや、(2)既に存在してい
るキャリアを自動的に検知し、そのキャリア以外の通信
キャリアを自動、または手動で設定すること、などを行
う。
ャリアの周波数毎に信号の出力を変更し、電力線搬送の
法規制に合わせて出力を行う場合について説明する。図
については、図1を使用する。送信出力コントローラ2
8による送信周波数に従って、送信AMP16に対して
出力電圧レベルを設定可能とする。
6条に規定された変調波の方式にスペクトラム拡散方式
を用いる一般搬送式デジタル伝送装置または特別搬送式
デジタル伝送装置の送信装置の条件は「10KHz〜4
50KHzの間の周波数を用いる場合には、10KHz
幅の搬送波出力の定格値を10mW以下とする。但し、
拡散範囲が10KHz〜200KHzの間の場合は30m
W以下とする」であるため、使用する周波数範囲が10
KHz〜200KHzの間である場合は送信アンプ16
を30mWの出力モードに設定し、10KHz〜450
KHzまでの場合は10mWに設定する。これにより、
法規制内で最大の出力レベルで電力線31へ信号を出力
することが可能となる。
伝送エラーが発生しない場合には、出力レベルを低下さ
せることにより、送信に必要な電力を削減することも可
能になる。さらに、今後の法律の改正等に対しても柔軟
に対応することが可能になる。
定の周波数のみ出力する場合について説明する。図につ
いては、図1、図2を使用する。QAMエンコーダ12
に対して「出力変調周波数の指定」をすることにより、
データ分割器11からQAMエンコーダ12に入力され
たデータを指定した周波数のキャリアに対して出力しな
いように設定する。
ンの部分を出力しないようにする場合には、2次トーン
を出力するデータの実部(Re)と虚部(Im)の両方
に0を挿入して、2次トーンを使用しないようにし、H
2の2次トーンの部分に入るべきであったデータを3次
トーン側にずらし、3次トーン側に出力する伝送波形の
キャリアを選択する。これにより、出力する伝送波形の
キャリアを選択することができる。以上のように、送信
したいトーンにのみデータを載せることにより、特定の
周波数のみ出力することが可能になる。
に使用可能な周波数帯が異なる場合であっても、該当国
に対応するように出力周波数を容易に変更することが可
能になる。すなわち、H2のデータに各国の法規制に対
応させて使用可能な周波数を指定する国別コードを用意
し、そのコードにより国別に出力周波数を変更すること
によって、各国法規制内の周波数に納めることができ
る。
送速度を指定の速度に変更する場合について説明する。
図については、図1、図2を使用する。QAMエンコー
ダ12に対して、外部からキャリアの数や信号点の個数
を指定することにより、その数に合わせてエンコードの
処理を変化させる。
まで使っていたものを、1次トーンから2次トーンまで
を使うように設定すれば、2ビットずつ6個のデータを
使って3回に分けて送信するため、伝送速度は半分にな
る。また、QAM変調の信号点の数を半分にする。例え
ば図2では00〜11の2ビットのデータを1度に処理
できるが、0、1のみにすることにより伝送速度は半分
になる。
に変更することができる。また、内部で自動的にキャリ
ア個数や信号点個数を変更する場合でも、指定されたキ
ャリア数や信号点の個数以上に設定しないようにするた
め、伝送速度の上限を設定することが可能になり、信頼
性は向上する。
力線31のノイズ対策について説明する。図について
は、図1、図3を使用する。まず、電力線31上には、
家電機器、OA機器、工場の設備機器等のノイズが様々
な周波数帯域に存在する。また、電力線31上で、既に
他の電力線搬送通信機器が接続され、電力線搬送通信機
器による信号を出力している場合もある。そこで、電力
線31上のノイズの周波数分布をFFT24により検知
し、QAMデコーダ25によりどの信号点付近に存在す
るノイズ成分(他の電力線搬送信号を含む)が大きいか
を測定する。
つノイズがない場合には、図3のFFT24後のデータ
はすべて00になることから、このデータの値が00か
らどれだけずれるかによってノイズ量を推定することが
できる。このFFT24により、あらかじめ電力線31
のノイズ状態を検出することにより、大きいノイズ成分
が存在する周波数位置を避けて、信号のキャリアを出力
する周波数位置を選定し、ノイズを避けて通信すること
が可能になる。
にエラーが発生した場合、すなわち、信号点が実際の受
信ポイントとずれた場合には、送信する周波数位置をず
らしながら、ノイズの影響を回避する。但し、周波数を
変更するためには、他局との通信状態を保ちながら変更
する必要がある。
線搬送通信装置の動作を示すフローチャートであり、マ
スタ(親局)側とスレーブ(子局)側の間の通信手順を
合わせる動作を示す。図5はこの電力線搬送通信装置に
よる一斉同報の通信方法を示す図、図6はこの電力線搬
送通信装置によるアドレス指定の通信方法を示す図、図
7はこの電力線搬送通信装置の送信器のキャリア周波数
の位置選定を示す図、図8はこの電力線搬送通信装置の
送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図、図9はこ
の電力線搬送通信装置の送信器のQAMエンコーダの信
号点個数の変化を示す図である。なお、マスタ側および
スレーブ側の電力線搬送通信装置の構成図は図1を使用
する。
タ側では、エラー数が一定値以上になった場合(ステッ
プS1)には、エラーの多い信号点位置を検知し(ステ
ップS2)、変更する周波数位置(トーンの位置)を仮
に設定する(ステップS3)。その後、設定した周波数
位置を変更する旨を、通常の通信に利用している周波数
パターン(パターン#1)でスレーブへ送信する(ステ
ップS4)。なお、パターンは1トーンまたは複数トー
ンの組からなるものである。
は、受信器でフーリエ変換をかける周波数位置を変更し
(ステップS5)、この変更通知を受け取ったことをマ
スタへ返送する(ステップS6)。この返送はパターン
#1のままで返送する。そして、変更したパターンの受
信待ち状態になる(ステップS7)。
る(ステップS8)。そこで、完了通知を受け取った場
合には次の処理(ステップS9)へ移るが、変更通知を
受け取れなかった場合、すなわち受信待ちタイマーが切
れてしまった場合には通常動作に戻る。そして、通知が
あった場合は、マスタの送信器のIFFT13へ入力す
るデータの位置をパターン#2に変更し、変更したパタ
ーン#2で、各局があらかじめ保持しているエラー確認
用のデータをスレーブへ送信する(ステップS9)。
信の有無を判別する(ステップS10)。そこで、受信
器がパターン#2を受信した場合には、エラービット数
を検知する(ステップS11)。また、一定の時間内に
マスタからパターン#2を受信できなかった場合には、
エラービット数を100%とする。そして、マスタへエ
ラービット数をパターン#1で返信する(ステップS1
2)。
ーレート(通常通信時のエラーレート)とパターン#2
のエラーレートを比較し(ステップS13)、エラー数
の改善の有無を判別する(ステップS14)。そこで、
エラー数が改善された場合には、受信する周波数をパタ
ーン#2にずらす(ステップS15)。また、改善され
ない場合は、通常動作に戻す。但し、パターン#2のエ
ラー率を記録しておき、次にパターンを変更するときは
パターン#2以外の別のパターンに変更するようにデー
タベースを作成しておく(ステップS16)。
換による周波数位置をパターン#2に変更した場合に
は、スレーブへ変更した旨を通知し(ステップS1
7)、通常動作を行う。スレーブでは、この変更した旨
を受信した場合には、逆フーリエ変換による周波数位置
の送信パターンをパターン#2にずらし(ステップS1
8)、通常動作を行う。
示すようにマスタからスレーブに対して一斉同報で実施
しても良く、あるいは図6に示すように個別にスレーブ
アドレスを指定しても良い。また、全局がお互いに直接
通信可能なN対Nで実施する場合は、アドレスの順番に
マスタの機能を実行することにより、実現可能となる。
さらに、上記シーケンスは、通常の通信時のみではな
く、初期のインストール時の設定として利用することも
可能である。また、パターンについては、図7に示すよ
うに各トーンに対して、連続的に配置しても良いし、図
8に示すように不連続に配置しても良い。
置をずらしてエラー数を減少させたが、QAMエンコー
ダ12の信号点配置方法を変更することによってエラー
数を減少させても良い。例えば、図9に示すように信号
点4つの配置から2つの配置方法へ変更しても良く、通
信上の整合性は上記のシーケンスと同様の手段で実現で
きる。
IFFT13に入力するデータの位置や、FFT24で
受信する位置を変更することにより、送信されるトーン
の位置を変更していたが、図1の発振器A29、発振器
B30の周波数を外部からコントロールすることによ
り、実現しても良い。すなわち、発振器のクロックを半
分にすれば、出力する周波数は半分になり、倍にすれば
周波数は倍になり、この方法で、図4のパターン変更の
シーケンスに当てはめることも可能である。
形態10である電力線搬送通信装置の送信器のキャリア
を制限する手順を示すフローチャート、図11はこの電
力線搬送通信装置の送信器のキャリアを制限する場合の
データ配置例を示す図、図12はこの電力線搬送通信装
置の同じキャリアを複数のトーンに出力するデータ配置
例を示す図である。なお、電力線搬送通信装置の構成図
は図1を使用する。
において、受信エラーの少ない周波数位置をFFT24
によるフーリエ変換後のデータから検知する(ステップ
S21)。そして、送信器において、逆フーリエ変換に
より、その周波数のみで送信するように一度に送信する
ビット列を制限する(ステップS22)。その後、受信
エラー増加の有無を判別し(ステップS23)、増加が
無い場合にはステップ22へ戻り、増加がある場合には
全周波数に戻して送信する(ステップS24)。
エ変換にかける周波数の位置を、各トーン毎の受信エラ
ーの割合または受信器側のS/Nの状態に従って、最適
な周波数位置のみに出力することによって、電力の効率
化をはかることが可能になる。また、その時の送信器の
データの配置の状態を図11に示す。
タを、順番に複数のトーンに割り当てることで高速な通
信を可能としていたが、図12に示すように、同じデー
タを同時に異なる複数の周波数に割り当てて送信するこ
とにより、より信頼性の高いデータ通信も可能になる。
対Nの通信において、通信用のキャリアを一元化する手
段を示す。図13はこの発明の実施の形態8である電力
線搬送通信装置のマスターとスレーブ間で利用できる周
波数の本数を示す図、図14はこの電力線搬送通信装置
のスレーブ側から見た場合の利用できるキャリアの周波
数番号を示す図、図15はこの電力線搬送通信装置のト
レーニングによりキャリアを推定する区間を示す図であ
る。
ーブA、34はスレーブB、35はスレーブC、36は
スレーブD、37はスレーブEである。なお、電力線搬
送通信装置の構成図は図1を使用する。
3に示すように初期設定時のアドレス設定などにより仮
マスタ32を決める。そして、他にアドレス設定するス
レーブA33〜スレーブE37に対して、交渉専用の信
号(以下、ネゴシエーショントーンとする)を用いて、
仮マスタ32から信号を送信する旨を通知し、逆フーリ
エ変換により全トーンに同じ信号を載せて通信する。
ョルド(しきい値)を超えて受信できたトーン数を仮マ
スタ32へ報告する。報告は、ネゴシエーショントーン
で行う。ここで、一定のスレッショルドを超えるかどう
かについては、送信側(仮マスタ32)から各トーンす
べてに同じデータを載せて送信し、受信側(各スレー
ブ)ではフーリエ変換後の受信データが自分で保持して
いるトレーニング用のパターンの値にどれだけ近い数値
かどうかにより判定する。また、この時、報告されたト
ーン数によっては、QAMデコーダ25の信号点の個数
を減らす作業等による通信の信頼性を上げるための作業
を行い、最初に戻り、再度、仮マスタ32からの信号を
送信し直しても良い。
スレーブA33では3本、スレーブB34では2本、ス
レーブC35では1本、スレーブD36では3本、スレ
ーブE37では4本というように一定のスレッショルド
以上のトーン数を各スレーブ毎に把握する。これによ
り、1対Nの通信が確立できる。
少なかった局、図13ではスレーブC35を「キャリア
調査局」とし、その旨をスレーブC35にネゴシエーシ
ョントーンで指定する。
マスタ32が各スレーブと行ったのと同じ手順で仮マス
タ32、スレーブA33、スレーブB34、スレーブD
36、スレーブE37と通信を行い、仮マスタ32およ
び各スレーブ間で共通に利用可能なトーンの位置を求め
る。例えば、図14ではスレーブA33に対してパター
ン#1、#2、#3、#4が利用可能であり、スレーブ
B34に対してはパターン#1、#3、#4が利用可能
であり、以下同様に、スレーブD36に対してパターン
#1、#3、スレーブE37に対してはパターン#1、
#2、#3、仮マスタ32に対してパターン#2、#3
が利用可能であることが分かる。
トーンの位置を求める。図14ではパターン#3と求め
られる。そこで、スレーブC35は各局と共通に利用で
きるトーンの位置、すなわち、パターン#3であること
を仮マスタ32へ通知する。その後、仮マスタ32は、
全局にパターン#3を使うように指示し、パターン#3
を利用して全局間で通信することが可能になる。
A33とスレーブB34の間、スレーブB34とスレー
ブD36の間、スレーブD36とスレーブE37の間は
パターン#3のスペクトルが利用可能という推定を行っ
ている。また、仮マスタ32はキャリア調査局を1つだ
け指定したが、複数指定しても良い。
3だけのものを示したが、複数パターンになることもあ
り得る。また、図13でマスタにトーン数が報告された
時点でパターン番号を確立して、各スレーブに報告する
こともできる。
施の形態9である電力線搬送通信装置のマスター、スレ
ーブ間で利用できるトーンの本数を示す図、図17はこ
の電力線搬送通信装置のスレーブから見た場合の利用で
きるキャリアの本数を示す図、図18はこの電力線搬送
通信装置の他のスレーブから見た場合の利用できるキャ
リアの本数を示す図である。図において、38は仮中継
局であり、実施の形態8と同一または相当部分には同一
符号を付ける。
在してN対Nの通信を行う場合(例えば、スレーブA3
3からスレーブB34へ通信する場合は、スレーブA3
3、中継局、スレーブB34の順に伝送される)には、
実施の形態8と同しシーケンスにより、まず仮中継局3
8と各スレーブ間で通信できる周波数の本数を測定する
ことから始める。そして、最も伝送できるトーン数が多
いスレーブ局を1つ以上選択する。図16では、スレー
ブA33とが12本、スレーブB34とが13本、スレ
ーブC35とが15本、スレーブD36とが7本、スレ
ーブE37とが11本であるため、スレーブB34とス
レーブC35を選択する。
38が実施したのと同様に各局と伝送可能なトーン数を
求める。図17はスレーブB34が各局と伝送できるト
ーン数を調べている図であり、スレーブA33とが15
本、スレーブC35とが8本、スレーブD36とが11
本、スレーブE37とが10本であるため、最終的に最
も伝送できるトーンの数が少なかったデータ”8本”と
いう値を仮中継局38へ送信する。また、図18はスレ
ーブC35が各局と伝送できるトーン数を調べている図
であり、スレーブA33とが10本、スレーブB34と
が12本、スレーブD36とが12本、スレーブE37
とが6本であるため、最終的に最も伝送できるトーンの
数が少なかったデータ”6本”という値を仮中継局38
へ送信する。
した中で最も少ないトーンの数”7本”と、スレーブ2
から報告されたデータ”8本”と、スレーブ3から報告
されたデータ”6本”を比較し、そのなかで最もトーン
数を多く報告した局を、実際の通信で利用する中継局と
して指定する。これにより、より高速に各スレーブ局と
通信可能な中継局を選定することが可能になる。
対Nで各局がダイレクトに通信できるシステム形態であ
り、実施の形態9は伝送上、中継局を介するシステム形
態であるため、上記実施の形態8と上記実施の形態9の
両方を実施した場合には、実施の形態9の最も少ないト
ーン数の2倍と、実施の形態8の最も少ないトーン数を
比較し、トーン数の多い方式の方を採用しても良い。
実施の形態11である電力線搬送通信装置の各アドレス
間の通信リンクを示す図である。
レス1とアドレス2間で通信トレーニングし、同様にア
ドレス2とアドレス3間、アドレス3とアドレス4間と
アドレスの順にリンクを形成する。アドレス1はアドレ
ス2にリンク確立用データを送信し、返事を待つ。返事
があれば、アドレス1はアドレス2にデータを渡すルー
トが確立できる。アドレス2はアドレス3に対して送信
し、順に自局がデータを渡すアドレスを設定する。ここ
で、例えばアドレス1とは、アドレス1の設定を行った
スレーブを示す。
らアドレス2へリンク確立用データを送信したときにア
ドレス2から返事がない場合は、アドレス3へリンク確
立用データを送信し返事を待つ。このようにして、はじ
めに全局は、自局がデータを渡すアドレスを設定し、最
終的にはS/W上に埋め込まれた台数(例えばアドレス
255)まで実施し、これがつながらない場合はアドレ
ス1に戻り、リンクを形成する。
レス7に対して、アドレス7が最後のアドレスであるこ
とを手動で設定しても良い。このようにすることによ
り、アドレス7からアドレス8への通信確認、アドレス
7からアドレス9への通信確認、・・・、アドレス7か
らアドレス255への通信確認という手順が不要にな
り、即座に通信リンクを確立できる。よって、各アドレ
ス間で最大のトーン数を求めることができる。
N対Nの通信で、全体で通信に利用するトーンのパター
ンを設定するものを示したが、各局が他のそれぞれの局
に対して、ネゴシエーショントーンを用いて、通信する
トーン数やQAMの信号点の個数を設定しても良い。ま
た、上記実施の形態9では、中継局38を介して通信す
る方法であり、中継局38を選定してシステムを構成す
る方法を示したが、あらかじめ中継局が存在するシステ
ムで各スレーブ局との通信に対してネゴシエーショント
ーンを用いて、通信するトーン数やQAMの信号点を設
定しても良い。もちろん、これらの設定を手動で行って
も良い。
実施の形態13である電力線搬送通信装置による宅内の
システムと宅外のシステム間で通信キャリアを変更する
ことを示す図であり、図において、39は配電線であ
る。
社や、ガス会社などの配電線39を利用した電力線搬送
通信システムに対しては、例えば100KHzと200
KHzの周波数で通信し、宅内のエアコンや照明を制御
するシステムに対しては、300KHzと400KHz
の周波数で通信することにより、宅内の制御と、宅外へ
の情報伝送のキャリアを使い分ける。
キャリアが同時に同一電力線上に存在することができ、
レスポンス性能が向上する。また、セキュリティ性も向
上させることができる。
の形態14である電力線搬送通信装置の通信手順を示す
図、図22はこの電力線搬送通信装置の送信波形の周波
数成分を示す図、図23はこの電力線搬送通信装置の送
信周波数のトーンを示す図、図24はこの電力線搬送通
信装置のトーン変更の動作を示すフローチャート、図2
5はこの電力線搬送通信装置の送信トーン選択時の選択
基準を示す図、図26はこの電力線搬送通信装置の送信
トーンを選択するシーケンスを示す図、図27はこの電
力線搬送通信装置のトーン選定時のフレーム形態を示す
図である。
ーンを選択するシーケンスを示す図、図29はこの電力
線搬送通信装置の送信する各トーンにフレームを分割し
ビット配分して送信するシーケンスを示す図、図30は
この電力線搬送通信装置の送信するトーンを通信設定専
用のトーンとデータ通信用のトーンを分けたことを示す
図、図31はこの電力線搬送通信装置のトーンを手動で
選定する送受信器を示す図である。
器、受信器であり、電力線搬送通信装置の通信するトー
ンを選定する検出手段を示し、トーン選定のトレーニン
グに用いられる。なお、各局の電力線搬送通信装置の構
成図は図1を使用する。なお、ここで、トーンは複数の
狭帯域周波数変調波で構成されるキャリアにおける特定
周波数成分を示す。
1を用いてN局対N局の一般的な通信手順について説明
する。局1が局2にデータを送信すると、局2が局1に
ACK(ACKnowledgement、受領確認を
示す)を返答する。次に局3が局1にデータを送信する
と、局1からACKが返答される。以下図に示すよう
に、局4から局2へのデータ送信、局2から局4へのA
CK返答、局3から局4へのデータ送信、局4から局3
へのACK返答が行われ、N局対N局の通信が行われ
る。
分は、図22に示すように複数のトーンを有するもので
あり、通常、全てのトーンに同じフレームを割り当て、
送信する。これにより、いずれかのトーンがノイズでつ
ぶれた場合や、大きな減衰により受信感度以下のレベル
になった場合でも、他のトーンを受信できるため、通信
が可能となる。このように送信信号において、全てのト
ーンに同じフレームを割り当て、データを送信すること
によって、周波数ダイバシティ効果によりノイズを避け
て通信することができる。
のトーンの全てに同じフレームを割り当てるものを示し
たが、次に周波数の異なる複数のトーンに同じフレーム
を割り当てずに、さらに通信の信頼性を高くする動作に
ついて説明する。まず、図23に示すように、周波数の
異なるトーンを複数個、例えば8トーン用意し、このう
ち最もエラーが少なくなるような4トーンを選択し送信
する。
は、常時、8トーン全てを通信に使用しても同じ効果が
得られるが、データを復調するために必要なハードウエ
ア規模が大きくなってしまう。このため、規模拡大を少
なくするために通信に利用するトーン数を削減し、8ト
ーンのうちの4トーンを通信用トーンとする。
の状況や通信エラー等の通信環境に応じて変更される。
詳述すると、図23に示すように、1〜8までの数字の
付いたトーンが存在しており、このうち1〜4までの数
字の付いた4つのトーンが初期に利用するトーン(以
下、ベーストーンという)とする。また、このベースト
ーンのいくつかを含む別の4つのトーンを図23に示す
ようにA、B、C、Dの4種類のトーンの組として割り
振る。なお、8つのトーンの周波数は、例えば50KH
z間隔で配置する。
最も通信の信頼性が高くなるトーンの組を選択し、通信
する。トーンの変更シーケンスについて、図24を用い
て説明する。まず、ベーストーンの1、2、3、4の各
トーンに同じデータを載せ、通信する。各トーンには、
QAMエンコーダ12により信号点を1bitに割り当
て、ビットレートを低くし、最も信頼性の高い通信とす
る(ステップS31)。通常は、このベーストーンで通
信する。
4本未満しか受信できなかった場合には、信頼性を保持
するために、なるべく受信可能なトーン数が多くなるよ
うなトーンの組を図25を用いて選択する。すなわち、
A〜Dのトーンの組のうち、どの組に移動すればよいか
を選択する。例えば、ベーストーンのうち1のトーンだ
けが受信できた場合には、Aの組を選択すると「最大3
トーンまでトーン数を増加できる可能性がある」ことが
わかる。また、ベーストーンのうち2および4のトーン
だけが受信できた場合には、A、C、Dのいずれかの組
を選択すると、「最大3トーンまでトーン数を増加でき
る可能性がある」ことがわかる。
ーンの組を選択し、必要に応じて選択したトーンの組を
全局に対して選択することにより、全体のシステムで最
も安定なトーンの組を選定することが可能になる。
ーン変更のシーケンスを図26に示す。ベーストーンで
の通信中に、受信時に一定数以上のトーン数が確保でき
ない(ステップS32)と判断した局(依頼局)が、ベ
ーストーン内で各局が共通に受信可能なトーンを調査
し、それに基づいて図25により変更すべきトーンの組
を決定し、そのトーンの組への変更を一斉同報で全局に
通知する(ステップS33)。
局)が各局から受信器のトーンの組の変更終了の通知を
受けた後、送信するトーンの組を変更し、各局へトレー
ニング信号を送信する。各局はトレーニング信号の受信
に対し、依頼局へトレーニング返答用のデータを返送す
る。依頼局は受信したデータから利用可能なトーン数を
カウントし、増減を調べる(ステップS34)。そこ
で、ベーストーンよりも受信可能なトーン数が増加した
場合には、そのトーンパターンで通信する(ステップS
35)。一方、ベーストーンよりも減った場合には、ベ
ーストーンへ戻す指示を一斉同報する(ステップS3
6)。なお、フレームフォーマットは例えば図27に示
すような構成になる。
の4つのトーンが全て受信可能な場合(ステップS3
7)には、信号点の個数を2倍に増加させる(ステップ
S38)。これにより、高速な通信が可能になる。例え
ば、図28に示すように、伝送速度の高速化が可能と判
断した局が全局に対し、4トーン全ての信号点を2倍に
することを通知する。そして、依頼局がそのトレーニン
グ用の信号を送信し(ステップS38)、各局からの返
答を受信できるかどうかを調べる(ステップS39)。
そして、受信できれば、その信号点個数で通信する。一
方、ひとつでも受信できなければ、変更前のトーンに戻
す指示を一斉同報する(ステップS31へ戻る)。
数を増加した上で、データを各トーンに分散させて送信
する(ステップS40)。これにより、さらに高速な通
信が可能になる。例えば、図29に示すように、伝送速
度の高速化が可能と判断した局が全局に対し、4トーン
全ての信号点にデータを分散することを通知する。そし
て、依頼局がそのトレーニング用の信号を送信し(ステ
ップS40)、各局からの返答を受信できるかどうかを
調べる(ステップS41)。そして、受信できれば、デ
ータを分散させて通信する(ステップS42)。一方、
ひとつでも受信できなければ、信号点個数の増加のみの
指示を一斉同報する。
通信を行っている局との通信の整合性を確保する必要が
ある。ステップS39までの動作のように全トーンに同
じデータを載せる場合には、ベーストーンでの通信と信
号点を増加したベーストーンでの通信とを行い、他局と
通信可能なトーンを探し、自局の通信トーンを設定する
方法により、通信の整合性をとることが可能である。し
かしながら、図29に示すステップS40以降の動作の
ように、伝送フレームを細分化し、各ビットを各トーン
に割り振るような方法では、新規に追加した局との通信
の整合性が困難になる。
示すように、通信設定専用のトーンと、データ通信用の
トーンを区別し、通信設定専用のトーンを利用して電力
線のノイズ環境、減衰環境、伝送エラーレートに応じて
どのトーンをデータ通信に利用するかを設定する。この
通信設定専用のトーンは、図23のベーストーン4本の
うちの1つまたは複数のトーンを選択することで、各端
末にデータ通信設定用のトーンとすることを通知する。
これにより、常に最適なトーンを選択しながら通信する
ことが可能になる。
ては、電話線の場合には通常データ通信する直前に実施
するが、電力線搬送通信装置では電源投入時に実施し、
さらに一定時間間隔でトレーニングを実施することによ
り、時間的な電力線のノイズ環境、減衰環境の変化に対
応して、常に最適なトーン設定でレスポンスを早くして
通信することが可能になる。
に示すように、8トーン分送受信可能な専用の送受信器
を用いて、送信器40側から各トーンを送信し、受信器
41側で受けたトーンの強度と、受信器41側のノイズ
レベルの差をチェックする。これにより、どのトーンが
最もS/N比の高いトーンであるかを判定してもよい。
図31では、2、3、4、6のトーンを通信可能と判断
する。また、この送受信器の機能を有する電力線搬送モ
デムを電力線搬送通信装置に設け、手動でトーンを設定
してもよい。
れているので、以下に示すような効果を奏する。電力線
に出力するデータを複数の異なる大きさのビット列に分
割し、電力線のノイズ、減衰量の周波数特性に従って、
複数の周波数のトーンに重畳するビット数を変化させる
ことにより、周波数を高効率で利用し、伝送速度を向上
させて通信することができる。
により、送信信号の周波数に応じて、送信電力を可変に
するようにしたので、各国の法律で定められた電波規制
に対して、高効率の出力パワーで送信することができ
る。
て、送信用データを並び替え、または一度に出力するデ
ータ個数を可変させ、出力変調周波数の指定を行い、特
定の周波数のみに変調波を出力するようにしたので、各
国で定められた電波法規制に準じて通信に利用する周波
数帯域を限定することができる。
キャリアの数や信号点の個数を指定して、伝送速度を固
定値に切り替え、または伝送速度の上限を設定するよう
にしたので、各国で定められた法規制に準じて伝送速度
を限定することができる。
いて前記電力線上のノイズの周波数分布、または、他の
電力線搬送信号の周波数特性を受信信号のS/N比で調
査し、送信器により、ノイズが大きい周波数帯域、また
は他の電力線搬送信号が存在する周波数帯域を避けるよ
うな周波数帯を選択して送信するので、ノイズの分布す
る周波数帯をあらかじめ避けて通信することができる。
ータの変換時に、複数の送信キャリアのうち、エラーレ
ートの小さい周波数の信号を送信用に選択するので、不
必要な送信電力を削減して通信することができる。
器により複数の送信キャリアのうち、エラーレートの小
さい周波数の信号を送信用に選択するので、不必要な送
信電力を削減して通信することができる。
搬送通信装置間の通信に使用する変調波の信号点の数お
よびキャリア周波数を、フーリエ変換回路による受信信
号のエラーの状態または受信器側のS/Nの状態に基づ
いて設定するので、フーリエ変換回路、逆フーリエ変換
回路で変換しなければばならない個数を少なくでき、低
コストでかつ信頼性の高い電力線搬送通信ができる。
信するN対Nの通信において、利用可能なキャリアの数
を数える工程、利用可能なキャリアの少ない局を指定す
る工程、指定された局が他局と通信し、各局との通信に
共通的に使用できるキャリア周波数の位置を求める工程
を有するので、共通的に使用できるキャリア周波数によ
りN対Nの通信が確実に行うことができる。
れ、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局とし、
各局間で相互に通信するN対Nの通信において、利用可
能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャリアの
少ない局を指定する工程、指定された局が他局と通信
し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中継局
に設定する工程、を有するので、最も伝送速度を大きく
することができる局を中継局に割り当てるシーケンスを
保持し、中継局を介する通信システム構成で各局との通
信を最も速くすることができる。
程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指
定された局が他局と通信し、各局との通信に共通的に使
用できるキャリア周波数の位置を求める工程を有する上
記通信制御方法と、利用可能なキャリアの数を数える工
程、利用可能なキャリアの少ない局を指定する工程、指
定された局が他局と通信し、最も他局と通信可能なキャ
リア数が多い局を中継局に設定する工程を有する上記通
信制御方法を比較して、伝送速度が速くなる通信制御方
法を採用するので、より最適な通信形態を選定すること
ができる。
れ、各電力線搬送通信装置を局とし、局に設定されたデ
ータを送信するアドレスと、局に設定されたデータを受
信するアドレスとのN対Nの通信において、各アドレス
間の通信に利用する通信パラメータをそれぞれのアドレ
ス間で設定するので、各アドレス間の通信速度をより早
く設定することができる。
い、宅外と宅内へのキャリアの周波数帯域をずらすの
で、宅外からのキャリアと宅内のキャリアが同時に同一
電力線上に存在することができ、レスポンス性能が向上
し、また、セキュリティ性も向上させることができる。
し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャ
リアの周波数を選択するので、より安定した通信状態で
通信することができ、また受信可能なトーンを残し、他
のトーンでの通信の可否を検討でき、常に通常の通信を
確保しつつ、最適なトーンを設定することができる。
で通信するキャリアの信号点の個数を変更するので、通
信速度を大きくできる。
ャリアに分割するので、通信速度をより大きくことがで
きる。
るので、データ通信用のトーンとは別に通信設定専用の
トーンを用い、新規に追加した局の通信設定を行うこと
ができる。
電源投入時または電源投入後一定時間間隔で通信状態を
調査し、周波数の選定、またはキャリアの信号点の個数
を変更するので、通信時には最適なトーンで通信するこ
とができる。
の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を備
え、前記検出手段により電力線搬送通信装置の通信する
キャリアの周波数を選定するので、あらかじめ手動で電
力線搬送通信装置のモデム機能を設定することが可能に
なり、電力線搬送通信装置に設定機能を持たせ、自動で
設定する場合に比べ、電力線搬送通信装置のソフトウエ
アの構成を少なくすることができる。
信装置の全体構成図である。
信装置の送信器の説明図である。
信装置の受信器の説明図である。
信装置のマスタ側とスレーブ側の間の通信手順を合わせ
る動作のフローチャートである。
信装置の一斉同報の通信方法を示す図である。
信装置のアドレス指定の通信方法を示す図である。
信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図で
ある。
信装置の送信器のキャリア周波数の位置選定を示す図で
ある。
信装置のQAMエンコーダの信号点個数の変化を示す図
である。
通信装置の送信器のキャリアを制限する手順を示すフロ
ーチャートである。
通信装置の送信器のキャリアを制限する場合のデータ配
置例を示す図である。
通信装置の同じキャリアを複数のトーンに出力するデー
タ配置例を示す図である。
通信装置のマスターとスレーブ間で利用できる周波数の
本数を示す図である。
通信装置のスレーブから見た場合の利用できるキャリア
の周波数番号を示す図である。
通信装置のトレーニングによりキャリアを推定する区間
を示す図である。
通信装置のマスター、スレーブ間で利用できる周波数の
本数を示す図である。
通信装置のスレーブから見た場合の利用できるキャリア
の本数を示す図である。
通信装置の他のスレーブから見場合の利用できるキャリ
アの本数を示す図である。
送通信装置の各アドレス間の通信リンクを示す図であ
る。
送通信装置の宅内のシステムと宅外のシステムで通信キ
ャリアを変更することを示す図である。
送通信装置の通信手順を示す図である。
送通信装置の送信波形の周波数成分を示す図である。
送通信装置の送信周波数のトーンを示す図である。
送通信装置のトーン変更の動作を示すフローチャートで
ある。
送通信装置の送信トーン選択時の選択基準を示す図であ
る。
送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図
である。
送通信装置のトーン選定時のフレーム形態を示す図であ
る。
送通信装置の送信トーンを選択するシーケンスを示す図
である。
送通信装置の送信する各トーンにフレームを分割しビッ
ト配分して送信するシーケンスを示す図である。
送通信装置の送信するトーンを通信設定専用のトーンと
データ通信用のトーンを分けたことを示す図である。
送通信装置のトーンを手動で選定する送受信器を示す図
である。
図である。
作のフローチャートである。
る。
3 逆フーリエ変換回路、 14 パラレル−シリアル
変換回路、 15 D/Aコンバータ、 16送信用増
幅器、 22 A/Dコンバータ、 23 シリアル−
パラレル変換回路、 24 フーリエ変換回路、 25
QAMデコーダ、 26 データ合成器、 27 電
力線搬送通信装置、 28 送信出力コントローラ、
29発信器A、 30 発信器B、 31 電力線、
32 仮マスタ、 33 スレーブA、 34 スレー
ブB、 35 スレーブC、 36 スレーブD、37
スレーブE、 38 仮中継局、 39 配電線、
40 送信器、 41 受信器。
Claims (19)
- 【請求項1】 送信用データを複数のビット列に分割す
るデータ分割器、このデータ分割器により分割されたデ
ータを変調する変調器、この変調器により変調されたデ
ータを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換回路、この逆
フーリエ変換回路によるパラレルデータをシリアル変換
するパラレル−シリアル変換回路、このパラレル−シリ
アル変換回路によるシリアルデータをアナログ変換する
D/Aコンバータを有し、このD/Aコンバータによる
アナログ信号を電力線へ送信する送信器と、 前記電力線から受信したアナログ信号をデジタル変換す
るA/Dコンバータ、このA/Dコンバータによるシリ
アルデータをパラレル変換するシリアル−パラレル変換
回路、このシリアル−パラレル変換回路によるパラレル
データをフーリエ変換するフーリエ変換回路、このフー
リエ変換回路によるデータを復調する復調器、この復調
器により復調された分割データを結合するデータ結合器
を有し、このデータ結合器によるデータを受信データと
する受信器と、を備えたことを特徴とする電力線搬送通
信装置。 - 【請求項2】 前記送信器に、 前記D/Aコンバータによるアナログ信号を増幅する送
信増幅器と、 この送信増幅器によるアナログ信号の増幅を送信周波数
に応じて自動または手動で設定する送信出力コントロー
ラと、を備えたことを特徴とする請求項1記載の電力線
搬送通信装置。 - 【請求項3】 前記変調器によるデータ変調において、
送信用データを並び替え、または一度に出力するデータ
個数を可変させ、出力変調周波数の指定を行うことを特
徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。 - 【請求項4】 前記変調器によるデータ変調において、
キャリアの数や信号点の個数を指定して、伝送速度を固
定値に切り替え、または伝送速度の上限を設定すること
を特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信装置。 - 【請求項5】 前記フーリエ変換回路によるデータを用
いて前記電力線上のノイズの周波数分布、または、他の
電力線搬送信号の周波数特性を受信信号のS/N比で調
査し、前記送信器により、ノイズが大きい周波数帯域、
または他の電力線搬送信号が存在する周波数帯域を避け
るような周波数帯を選択して送信することを特徴とする
請求項1記載の電力線搬送通信装置。 - 【請求項6】 前記逆フーリエ変換回路による送信用デ
ータの変換時に、複数の送信キャリアのうち、エラーレ
ートの小さい周波数の信号を送信用に選択することを特
徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信装置。 - 【請求項7】 前記D/Aコンバータに設けられた発信
器により複数の送信キャリアのうち、エラーレートの小
さい周波数の信号を送信用に選択することを特徴とする
請求項1に記載の電力線搬送通信装置。 - 【請求項8】 前記電力線搬送通信装置を複数個設置
し、 前記逆フーリエ変換回路による各電力線搬送通信装置間
の通信に使用する変調波の信号点の数およびキャリア周
波数を、前記フーリエ変換回路による受信信号のエラー
の状態または受信器側のS/Nの状態に基づいて設定す
ることを特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置
の通信制御方法。 - 【請求項9】 前記電力線搬送通信装置が複数個設置さ
れ、各電力線搬送通信装置を局とし、各局間で相互に通
信するN対Nの通信において、 利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャ
リアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と
通信し、各局との通信に共通的に使用できるキャリア周
波数の位置を求める工程、を有することを特徴とする請
求項1記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 【請求項10】 前記電力線搬送通信装置が複数個設置
され、各電力線搬送通信装置を中継局の介在する局と
し、各局間で相互に通信するN対Nの通信において、 利用可能なキャリアの数を数える工程、利用可能なキャ
リアの少ない局を指定する工程、指定された局が他局と
通信し、最も他局と通信可能なキャリア数が多い局を中
継局に設定する工程、を有することを特徴とする請求項
1記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法 - 【請求項11】 上記請求項9記載の通信制御方法と上
記請求項10記載の通信制御方法を比較して、伝送速度
が速くなる通信制御方法を採用することを特徴とする請
求項1記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 【請求項12】 前記電力線搬送通信装置が複数個設置
され、各電力線搬送通信装置を局とし、前記局に設定さ
れたデータを送信するアドレスと、局に設定されたデー
タを受信するアドレスとのN対Nの通信において、各ア
ドレス間の通信に利用する通信パラメータをそれぞれの
アドレス間で設定する請求項1記載の電力線搬送通信装
置の通信制御方法。 - 【請求項13】 前記電力線搬送通信装置に配電線を用
い、宅外と宅内へのキャリアの周波数帯域をずらすこと
を特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置の通信
制御方法。 - 【請求項14】 複数の周波数からなるキャリアを有
し、電力線の通信環境に応じて、各局間で通信するキャ
リアの周波数を選択することを特徴とする請求項9記載
の電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 【請求項15】 電力線の通信環境に応じて、各局間で
通信するキャリアの信号点の個数を変更することを特徴
とする請求項9または請求項14記載の電力線搬送通信
装置の通信制御方法。 - 【請求項16】 各局間で通信するデータを複数のキャ
リアに分割することを特徴とする請求項14または請求
項15記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。 - 【請求項17】 各局の通信設定用のキャリアを有する
ことを特徴とする請求項14〜16記載の電力線搬送通
信装置の通信制御方法。 - 【請求項18】 電力線搬送通信装置の電源投入時また
は電源投入後一定時間間隔で通信状態を調査し、周波数
の選定、またはキャリアの信号点の個数を変更すること
を特徴とする請求項14〜17記載の電力線搬送通信装
置の通信制御方法。 - 【請求項19】 前記電力線搬送通信装置とは別に電力
線の通信状態を調査し、周波数の選定を行う検出手段を
備え、前記検出手段により電力線搬送通信装置の通信す
るキャリアの周波数を選定することを特徴とする請求項
14〜17記載の電力線搬送通信装置の通信制御方法。
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