JP3595775B2 - 光学機器の振動解析方法および装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やレーザービームプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置に装備される光学機器、またはカメラのオートフォーカス機能を司る光学機器の設計技術に係り、光学機器の実使用状況下で生じ得る光学部品の変形が機器の性能劣化に与える影響を詳細に解析することで、設計改善の方向性を明瞭に見出すようにした光学機器の振動解析方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やLBP(レーザービームプリンター)等に装着される光学ユニットの設計は、各ユニットを静止した状態とし、3次元空間における配置を光学経路の計算により決定していた。光学経路の計算は、各ユニットの光の透過部、反射部の形状を空間変数によって関数表現し、光の直進、反射、屈折といった諸原理を用いて行っていた。
【0003】
複写機やLBP等の製品の実稼動時には、各光学ユニットが振動し、静止時を前提にして設計された光学経路が変化してしまう。光学ユニットの振動による光学経路の変化については、特開平11−119136号公報で光学ユニットを有限要素モデルで表現し、振動状態のシミュレーションによって変化量を計算する手法が提案されている。
【0004】
また圧電型加速度センサおよびFFTアナライザにより、光学部品の振動挙動を実測により求める技術も広く普及している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年プリンターの高速化、高画質化に伴い、実稼動時に発生する光学ユニットの振動や機内の昇温によって発生する光学ユニットの熱歪など、光学ユニットの変形が画像に与える影響を無視できなくなってきている。
【0006】
より高画質のプリンターを提供するためには、各光学ユニットが静止した理想的な状況の光学経路の計算に加え、光学ユニットに発生する変形が光学経路に与える影響を正確に考慮して、各光学ユニットの配置を決定する必要がある。
【0007】
しかしながら上記従来例(特開平11−119136号公報)では、有限要素法による振動シミュレーションのみでは減衰効果で決定される各光学ユニットの振幅値が容易に予測できず、正確に光学経路を計算できる系の範囲が限定されてしまう欠点があった。
【0008】
一方、圧電型加速度センサおよびFFTアナライザを用い、機器の振動状態を測定することは可能であるが、振動時の光学経路を求める上では測定点数が機器内へのセンサの配線等の物理的な問題で不十分であった。また光学ユニットの回転変動に伴う光学経路を測定するには、本来並進方向の振幅しか測れない圧電型加速度センサ2点を用い、2点での応答および2点間の距離から回転角を測定することができる。しかし、測定する光学部品のサイズがセンサのサイズに対し相対的に小さくなるほど、正確な回転角を測定することが困難になり、光学ユニットの微量な回転変動を測定できないという欠点があった。
【0009】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学機器の実稼動時の振動が光学機器の性能に与える影響を正確に知ることができる光学機器の振動解析方法及び装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる光学機器の振動解析方法は、光学機器の実稼動状況下における、該光学機器を構成する光学部品の振動が前記光学機器の性能に与える影響を解析するための光学機器の振動解析方法であって、前記光学部品の振動数及び振幅を実際に測定する振動測定工程と、測定された前記光学部品の振動数及び振幅の情報に基づいて有限要素法のシミュレーションモデルを作成する数値モデル作成工程と、該数値モデル作成工程において生成されたシミュレーションモデルを用いて振動計算を行う振動計算工程と、該振動計算工程において計算された前記光学部品の振動による変形状態を、3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数で近似する曲面フィッティング工程と、前記形状関数に基づいて前記光学機器の性能に関係する特性の計算を行う光学計算工程と、を具備し、前記曲面フィッティング工程では、前記形状関数を空間変数x,y,zの多項式で表現し、前記シミュレーションモデルによって離散的に計算された変形状態から最小2乗法によって前記多項式の各係数を求めて曲面フィッティングを行うことを特徴としている。
【0013】
また、この発明に係わる光学機器の振動解析方法において、前記曲面フィッティング工程は、前記多項式による曲面の近似精度の許容値を指定する許容値指定工程と、前記多項式の次数を指定する次数指定工程と、前記多項式によって計算された光学部品の変形量と測定された変形量とを比較し、その差が前記許容値内であれば前記次数指定工程において定義された多項式を採用し、許容値外であれば許容値内に収まるまで前記多項式の次数を増加させて計算する収束計算工程とを備えることを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係わる光学機器の振動解析装置は、光学機器の実稼動状況下における、該光学機器を構成する光学部品の振動が前記光学機器の性能に与える影響を解析するための光学機器の振動解析装置であって、前記光学部品の振動数及び振幅を実際に測定する振動測定手段と、測定された前記光学部品の振動数及び振幅の情報に基づいて有限要素法のシミュレーションモデルを作成する数値モデル作成手段と、該数値モデル作成手段により生成されたシミュレーションモデルを用いて振動計算を行う振動計算手段と、該振動計算手段により計算された前記光学部品の振動による変形状態を、3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数で近似する曲面フィッティング手段と、前記形状関数に基づいて前記光学機器の性能に関係する特性の計算を行う光学計算手段と、を具備し、前記曲面フィッティング手段は、前記形状関数を空間変数x,y,zの多項式で表現し、前記シミュレーションモデルによって離散的に計算された変形状態から最小2乗法によって前記多項式の各係数を求めて曲面フィッティングを行うことを特徴としている。
【0017】
また、この発明に係わる光学機器の振動解析装置において、前記曲面フィッティング手段は、前記多項式による曲面の近似精度の許容値を指定する許容値指定手段と、前記多項式の次数を指定する次数指定手段と、前記多項式によって計算された光学部品の変形量と測定された変形量とを比較し、その差が前記許容値内であれば前記次数指定手段により定義された多項式を採用し、許容値外であれば許容値内に収まるまで前記多項式の次数を増加させて計算する収束計算手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について説明する。
【0019】
まず、一実施形態の概要について説明する。
【0020】
一実施形態の光学機器の設計方法は、光学機器の実使用状況下において、機器を構成する光学部品の振動が光学機器性能に与える影響を解析する方法であって、光学部品の振動数、振幅を実際に測定する振動測定工程と、測定された前記光学部品の振動数、振幅情報から有限要素法のシミュレーションモデルを作成する数値モデル作成工程と、前記数値モデル作成工程において生成されたシミュレーションモデルを用い、振動計算を行う振動計算工程と、前記振動計算工程において計算された光学部品の振動(変形)状態を、3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数に変換する曲面フィッティング工程と、前記形状関数に基づいて光路軌跡等の計算を行う光学計算工程とを有している。
【0021】
この構成において、振動測定工程では、有限要素法等の数値シミュレーションのみでは予測しきれない各光学ユニットの振動数毎の減衰効果を数値モデル作成工程に渡し、数値モデル作成工程では、各光学ユニットの詳細形状を有限要素法モデルによって定義することで、測定では機器内へのセンサの配線等の物理的な問題で不十分となる測定点を補い、振動計算工程では、実際の振動測定では測定困難な光学ユニットの振動成分(特に回転変動)を正確に計算し、曲面フィッティング工程では、前記振動計算工程において計算された光学面の振動状態が有限要素法モデルの特性上、節点上での空間的な離散点データとして表現されるので、任意の位置での光学計算を行うために、光学面の離散点での振動状態をもとに3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数に変換して光学計算工程に渡し、光学計算工程では、各光学面の振動モードを考慮した光学経路の計算を行うことが可能となるため、実稼動時に発生する光学ユニットの振動変形が光学経路に与える影響を正確に考慮して、各光学ユニットの配置を決定することを可能とする。
【0022】
また、上記の数値モデル作成工程において、光学経路の許容誤差を指定する許容誤差指定工程と、モデル中の有限要素を選択する要素選択工程と、選択された有限要素の材料特性、形状特性を変化させ振動計算を行い、測定された振動数、振幅に対する有限要素の材料特性、形状特性の感度を調べる感度計算工程と、前記感度に基づいて、光学経路の変動量が前記許容誤差内に収まるまで、有限要素の材料特性、形状特性を変更して収束計算を行う、モデル最適化工程とを有している。
【0023】
この構成により、製品の実使用時に発生する振動等により、光学経路の変動量が問題になる場合、許容誤差指定工程において、光学経路の許容量を指定し、要素選択工程において、光学経路を決定しうる設計変数を有限要素モデルの中で定義し、感度計算工程において、前記要素選択工程で定義された設計変数の光学経路の変動に対する感度係数を求め、モデル最適化工程において、前記許容誤差指定工程で指定された光学経路の変動量が許容値内に収まるまで、前記感度計算工程で抽出された設計変数の内、感度係数が高いものを優先的に操作し、繰り返し振動計算を行い、計算機によって最適な設計変数の決定を可能とする。
【0024】
また、上記の曲面フィッティング工程において、前記形状関数を空間変数x,y,zの多項式で表現し、数値モデルによって離散的に計算された変形状態から最小2乗法によって前記多項式の各係数を求めて曲面フィッティングを行う。
【0025】
この構成により、前記振動計算工程で計算された有限要素法モデルの節点上のみでの離散的な光学面の振動結果を、前記光学計算工程で光学ユニットの構成上考えられる任意の光学経路を計算するために曲面の方程式に変換する際に、様々な振動状態の表現が可能であり、かつ光学面の局部的な変形に対し、光学経路計算の誤差を小さくすることが可能となる。
【0026】
また、上記の曲面フィッティング工程において、曲面の近似精度の許容値を指定する許容値指定工程と、形状関数の多項式次数を指定する次数指定工程と、多項式によって計算された光学部品の変形量と測定された変形量とを比較し、その差が前記許容値内であれば前記次数指定工程において定義された多項式を採用し、許容値外であれば許容値内に収まるまで多項式次数を上げて計算する収束計算工程とを有している。
【0027】
この構成により、前記曲面フィッティング工程で、離散的な光学面の振動結果を多項式近似により補間する際、振動モードに対し不必要に高次の多項式次数を設定すると、かえってフィッティング精度の低下を招くことを防止することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について複写機の画像形成部への書き込み装置であるレーザースキャナーの光学設計を対象に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態の光学機器の振動解析方法の手順を示すフローチャートである。
【0029】
図1において、まず振動測定工程(ステップS1)において実際に各光学ユニットの振動を測定する。
【0030】
図2に複写機の画像形成部への書き込み装置であるレーザースキャナーユニットを示す。光学機器は、レーザー照射ユニット2Aと、レンズ群2B,2Dと、ポリゴンミラー2Cとそれらを保持するスキャナーユニット2Gと、折り返しミラー2Eとから構成される。
【0031】
画像形成の過程は、まずレーザー照射ユニット2Aにより画像のデジタル信号に基づいてレーザーが照射され、レンズ2Bを介して回転しているポリゴンミラー2Cで反射されることでスキャニングが行われる。ポリゴンミラー2Cで反射されたレーザーはレンズ群2Dを介し、折り返しミラー2Eの反射面上でスキャニングスピードが等速度になるよう補正され、押し返しミラー2Eで反射されたレーザーは最終的には感光ドラム2F上に照射される。また感光ドラム2Fはその中心軸まわりに回転しており、スキャンしている主走査方向に対して垂直方向に照射位置を送り出すことによって画像を形成する。
【0032】
図3は、振動測定工程(ステップS1)で用いられる振動測定装置の具体的な構成を示す図である。測定方法としては、製品稼動時において圧電型加速度センサ3Aを直接各光学部品に取付け、FFTアナライザー3Bにより周波数毎の振幅データとして収集する。またインパクトハンマーによるモーダル試験をも実施し、モーダルパラメータ(固有振動数、固有モード、減衰比)を収集する。収集された実験データはコンピュータ3C内のハードディスク等の記憶装置3Dに格納され、数値モデル作成工程(ステップS2)に渡される。また測定された実稼動時の振動状態およびモーダルパラメータはコンピュータに接続された表示装置3H上に表示され、採取した振動波形データ(3E)、振動モード(3F)、モーダルパラメータ(3G)等の結果の確認が可能になっている。
【0033】
数値モデル作成工程(ステップS2)では、振動計算工程(ステップS3)で光学機器の振動計算を行うための有限要素法モデル作成と、光学計算工程(ステップS4)で機器振動時のレーザー軌跡の光学計算を行うための光学面の定義とを行う。
【0034】
図4は、数値モデル作成工程(ステップS2)で使用される数値モデル作成装置の具体的な動作を示す図である。記憶装置3Dには有限要素モデルを生成するためのプログラムが格納されており、振動計算の対象を定義する。数値モデルは、折り返しミラー2Eやスキャナーユニット2Gのみならず、それらユニットを保持する枠体4Bをも含み、光学機器の振動特性に寄与する周辺領域が対象となる。作成された有限要素法モデルは表示装置3H上に表示され、光学経路を決定する光学面4Dをマウス等のポインティングデバイス4Aによって定義する。振動特性に関係する材料定数(ヤング率、ポアソン比、質量密度)はキーボード4Eにより入力し定義すると同時に、振動測定工程(ステップS1)において測定されたモーダルパラメータの内の減衰比が記憶装置3Dから読み込まれ、振動計算のための材料定義が完成する。また光学機器に加わる加振力の振動波形も記憶装置3Dから読み込まれ、ポインティングデバイス4Aによって数値モデル内の所定の位置を指定することで定義される。
【0035】
振動計算工程(ステップS3)では、数値モデル作成工程(ステップS2)で作成された数値モデルを用いて有限要素法による振動解析を実施する。
【0036】
図5は、振動計算工程(ステップS3)で用いられる振動計算装置の構成および動作を示す図である。振動計算工程(S3)は固有モード計算工程(ステップS31)および周波数応答計算工程(ステップS32)とから成り、固有モード計算工程(ステップS31)が終了した時点で、振動測定工程(ステップS1)で測定した固有モードおよび固有振動数を記憶装置3Dから呼び出し、表示装置3H上で計算によって求めた固有モードおよび固有振動数と比較を行うことで数値モデルの妥当性を確認する。所定の精度が得られない場合には、数値モデル作成工程(ステップS2)に戻り数値モデルの修正を行う。所定の精度が得られた場合には、周波数応答計算工程(ステップS32)に進み振動計算を行い、計算結果が表示装置3Hに表示される。ここで振動測定工程(ステップS1)において測定された実稼動時の振動モードが点と線から成るワイヤーフレームモデル5Aとして呼び出され、周波数応答計算工程(ステップS32)での計算結果5Bと重ね合わせることで比較を行い、再度計算精度の確認が行われる(5C)。もし所定の精度が得られない場合、数値モデル作成工程(ステップS2)に戻り、加振力あるいは減衰比の調整を行う。所定の精度が得られた場合には計算結果を記憶装置3Dに格納し光学計算工程(ステップS4)に移る。
【0037】
本実施形態では最終的な光学機器の振動状態を得るために、周波数軸上での振動状態を計算する周波数応答解析工程(ステップS32)を採用したが、周波数応答解析の代用として時間軸上での振動状態を計算する過渡応答解析を採用してもかまわない。
【0038】
図6は、光学計算工程(ステップS4)の構成を示す図である。
【0039】
光学計算工程(ステップS4)は曲面フィッティング工程(ステップS41)と光学経路計算工程(ステップS42)とから構成される。
【0040】
曲面フィッティング工程(ステップS41)での動作を折り返しミラーの光学面への適応事例を用いて説明する。
【0041】
図7は、振動計算工程において求めた折り返しミラーの振動状態図である。2Eは、静止時の折り返しミラーの形状を示している。有限要素法で計算された光学面7Aの振動状態は節点7B上の解として得られる離散点データの集合体である。従って、レーザービーム7Cが折り返しミラー2E上をスキャニングした際の光学経路を計算するためには、離散データである光学面の変形状態を連続的な形状関数に変換し、任意の位置での反射角等を計算できるようにしなければならない。離散的な変形データを連続的な形状関数に変換する曲面フィッティングの手法としては種々あるが、後の光学経路計算工程(ステップS42)における計算方法の簡便さから、本実施形態では形状関数として式(1)で定義するようなyz多項式を採用している。
【0042】
【数1】
Figure 0003595775
この多項式は図7のように光学面の座標系をyz平面に選び、振動による移動量をスカラーベクトルXとしている。式(1)中の各yz項に対する係数Cを図8に示す。曲面フィッティングの具体的な方法は、振動計算工程(ステップS3)で求めた光学面の節点変位ベクトルXおよび節点座標yzを記憶装置より呼び出し、最小2乗法により式(1)に対し最も誤差が小さくなるような係数群CNを求める。フィッティングを行う際、扱う多項式次数を何次にするかがフィッティング精度に影響を与える。対象次数が少なすぎると十分な振動形状を表現できなくなり、一方多すぎても高次の影響による誤差が発生する。したがって、光学面における曲面フィッティングの結果と節点上の振動計算の結果は図9のように表示装置によって可視化され、フィッティングの様子が確認できるようになっている。また図10のようにフィッティングエラーおよび多項式係数を表示することが可能である。
【0043】
上記の処理により、十分なフィッティング精度が得られていない場合には、曲面フィッティング工程(ステップS41)に戻り、式(1)中の多項式次数を再度設定してフィッティングを行い、また十分な精度が得られた場合には、光学経路計算工程(ステップS42)に移る。
【0044】
光学経路計算工程(ステップS42)では光学面の変形によってレーザービームの光学経路がどのように変化するのかを計算し、最終的な照射位置を求める。光学面の形状関数fは式(2)により得られ、折り返しミラーに照射されるレーザービームのスカラーベクトルをSとすると、式(3)によって反射位置での方向微分係数が容易に計算でき、レーザービームが振動している光学面で反射してどの方向に進むのかが求まる。
【0045】
【数2】
Figure 0003595775
図2に示したレーザー照射ユニット2A、レンズ群2B,2D、ポリゴンミラー2Cの光学面についても前述の折り返しミラーと同様の光学経路計算を実施し、最終的に感光ドラム2F上に照射されるレーザースポット位置を計算する。計算されたレーザースポット位置は画像表示装置によって確認できる。
【0046】
図11に機器振動時において、8角形であるポリゴンミラー2Cの2回転分に相当する計16本の直線を感光ドラム2F上に描画した際の画像出力例を示す。ポリゴンミラー2Cおよび感光ドラム2Fの回転数は一定であるため、実際には16本の直線が等間隔で引けるはずであるが、各光学面の振動により直線間隔がまばらとなる様子が確認できる。もし振動による影響が与える出力画像品質が許容できない場合、モデル最適化工程(ステップS5)に移行する。
【0047】
図12に光学機器の設計フロー内でのモデル最適化工程(ステップS5)の詳細な構成を示す。モデル最適化工程(ステップS5)は許容誤差指定工程(ステップS51)、要素選択工程(ステップS52)および感度計算工程(ステップS53)によって構成される。
【0048】
許容誤差指定工程(ステップS51)では、光学機器の設計における所定の位置でのレーザービームスポットの許容変動量を指定する。
【0049】
以下に図13を用いて本工程での動作を説明する。許容誤差指定工程(ステップS51)では、数値モデル作成工程(ステップS3)において作成された有限要素モデルが表示装置3H上に表示され、振動時レーザービームスポットの許容変動量をどの位置で定義するかをポインティングデバイス等で指示する。また同時に許容誤差量を入力する。本実施形態においては、感光ドラム2F上で許容誤差量0.1μmとなるように設定する。
【0050】
要素選択工程(ステップS52)ではレーザービームのスポットの変動量に対し、光学機器構成部品の剛性や質量密度の感度を感度計算工程(ステップS53)において計算するにあたり、感度計算の対象とする部品の選択を、再度有限要素モデル内の要素群を選択することで定義する。
【0051】
以下に図14を用いて本工程の動作を説明する。本実施形態では折り返しミラー2Eの構成要素であるミラー14A、ミラーホルダー14B、および取り付けバネ14Cの材料特性である剛性(ヤング率)を感度計算の対象として選択する。表示装置3H上に表示された有限要素モデル内の要素をポインティングデバイス等で選択すると、同一部品(同一材質)全てが感度計算の対象要素として認識される。同作業を部品毎に繰り返し、感度計算の対象要素を定義する。また選択された部品は表示装置3H上でリスト表示され確認が容易になっている。
【0052】
感度計算工程(ステップS53)では、要素選択工程(ステップS52)において選択された部品の材料特性(本実施形態では要素のヤング率)のスポット変動量に対する感度を計算する。本実施形態における感度とは、レーザービームのスポット変動量を要素のヤング率の増減比率で除したものである。この感度が大きい部品程、その剛性の変更がスポット変動量の抑制に対し有効であることを意味している。
【0053】
以下図15を用いて本工程の動作を説明する。要素選択工程(ステップS52)で選択された部品の剛性を一律10%増加(あるいは減少)させ、振動計算工程(ステップS3)、光学計算工程(S4)を実施し部品剛性のスポット変動量に対する感度を算出する。本実施形態では10%としたが、増減比率は各部品とも一定であれば、10%である必要はない。算出された感度の結果は、感度数値の大小によって有限要素モデル中の要素に対し色分けされ、表示装置3Hにて可視化されるので、どの部品剛性がレーザービームのスポット変動量に寄与しているのかが容易に判断できる。本実施形態では感度数値が大きいほど暖かい色で示す仕様にしており、取り付けバネ14Cが最も感度が高い。感度計算の結果、光学機器を構成する各部品のうちどの部品の改善に注力するか目安を立て、数値モデル作成工程(ステップS2)に戻り、具体的な対策モデルを再構築する。本作業を許容誤差指定工程(ステップS51)で指定した許容誤差内に収まるまで繰り返す。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
【0055】
振動測定工程では、有限要素法等の数値シミュレーションのみでは予測しきれない各光学ユニットの振動数毎の減衰効果を数値モデル作成工程に渡し、数値モデル作成工程では、各光学ユニットの詳細形状を有限要素法モデルにて定義することで、測定では機器内へのセンサの配線等の物理的な問題で不十分となる測定点を補い、振動計算工程では、実際の振動測定では測定困難な光学ユニットの振動成分(特に回転変動)を正確に計算し、曲面フィッティング工程では、振動計算工程によって計算された光学面の振動状態が有限要素法モデルの特性上、節点上での空間的な離散点データとして表現されるので、任意の位置での光学計算を行うために、光学面の離散点での振動状態をもとに3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数に変換して光学計算工程に渡し、光学計算工程では、各光学面の振動モードを考慮した光学経路の計算を行うことが可能となるため、実稼動時に発生する光学ユニットの振動変形が光学経路に与える影響を正確に考慮して、各光学ユニットの配置を決定することが可能となる。
【0056】
また、製品の実使用時に発生する振動等により、光学経路の変動量が問題になる場合、許容誤差指定工程にて光学経路の許容量を指定し、要素選択工程にて、光学経路を決定しうる設計変数を有限要素モデルの中で定義し、感度計算工程にて、要素選択工程で定義された設計変数の光学経路の変動に対する感度係数を求め、モデル最適化工程にて、許容誤差指定工程で指定された光学経路の変動量が許容値内に収まるまで、感度計算工程で抽出された設計変数の内、感度係数が高いものを優先的に操作し、繰り返し振動計算を行い計算機によって最適な設計変数の決定が可能となる。
【0057】
また、振動計算工程で計算された有限要素法モデルの節点上のみでの離散的な光学面の振動結果を、光学計算工程で光学ユニットの構成上考えられる任意の光学経路を計算するために曲面の方程式に変換する際に、様々な振動状態の表現が可能であり、かつ光学面の局部的な変形に対し、光学経路計算の誤差を小さくすることが可能となる。
【0058】
また、曲面フィッティング工程で、離散的な光学面の振動結果を多項式近似により補間する際、振動モードに対し不必要に高次の多項式次数を設定すると、かえってフィッティング精度の低下を招くことを防止する効果がある。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、光学機器の実稼動時の振動が光学機器の性能に与える影響を正確に知ることができる光学機器の振動解析方法及び装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の光学機器の振動解析方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】レーザースキャナーユニットの構成を示す概念図である。
【図3】振動測定装置の具体的な構成および動作を示す説明図である。
【図4】数値モデル作成装置の動作を示す説明図である。
【図5】振動計算装置の構成例および動作を示す説明図である。
【図6】光学計算工程の構成を示す説明図である。
【図7】振動解析工程において求めた折り返しミラーの振動状態を示す説明図である。
【図8】曲面フィッティングにおける多項式係数の説明図である。
【図9】曲面フィッティング工程の動作を示す説明図である。
【図10】曲面フィッティング工程の動作を示す説明図である。
【図11】光学計算工程での計算結果を示す説明図である。
【図12】光学機器の設計フロー内でのモデル最適化工程(ステップS5)の構成を示す説明図である。
【図13】許容誤差指定工程の動作を示す説明図である。
【図14】要素選択工程の動作を示す説明図である。
【図15】感度計算工程の結果を示す説明図である。
【符号の説明】
2A レーザー照射ユニット
2B,2D レンズ郡
2C ポリゴンミラー
2E 折り返しミラー
2F 感光ドラム
2G スキャナーユニット
3A 圧電型加速度センサ
3B FFTアナライザ
3C コンピュータ
3D 記憶装置
3E 表示装置に表示された振動波形データ
3F 表示装置に表示された振動モード
3G 表示装置に表示されたモーダルパラメータ
3H 表示装置
4A ポインティングデバイス
4B 枠体
4D 光学面
4E キーボード
5A 測定された実稼動モードのワイヤーフレーム
5B 計算された実稼動モードのFEMモデル
5C 表示装置に表示された実稼動モード
7A 光学面
7B 振動時光学面
7C レーザービーム
14A ミラー
14B ミラーホルダー
14C 取り付けバネ

Claims (4)

  1. 光学機器の実稼動状況下における、該光学機器を構成する光学部品の振動が前記光学機器の性能に与える影響を解析するための光学機器の振動解析方法であって、
    前記光学部品の振動数及び振幅を実際に測定する振動測定工程と、
    測定された前記光学部品の振動数及び振幅の情報に基づいて有限要素法のシミュレーションモデルを作成する数値モデル作成工程と、
    該数値モデル作成工程において生成されたシミュレーションモデルを用いて振動計算を行う振動計算工程と、
    該振動計算工程において計算された前記光学部品の振動による変形状態を、3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数で近似する曲面フィッティング工程と、
    前記形状関数に基づいて前記光学機器の性能に関係する特性の計算を行う光学計算工程と、を具備し、
    前記曲面フィッティング工程では、前記形状関数を空間変数x,y,zの多項式で表現し、前記シミュレーションモデルによって離散的に計算された変形状態から最小2乗法によって前記多項式の各係数を求めて曲面フィッティングを行うことを特徴とする光学機器の振動解析方法。
  2. 前記曲面フィッティング工程は、前記多項式による曲面の近似精度の許容値を指定する許容値指定工程と、前記多項式の次数を指定する次数指定工程と、前記多項式によって計算された光学部品の変形量と測定された変形量とを比較し、その差が前記許容値内であれば前記次数指定工程において定義された多項式を採用し、許容値外であれば許容値内に収まるまで前記多項式の次数を増加させて計算する収束計算工程とを備えることを特徴とする請求項に記載の光学機器の振動解析方法。
  3. 光学機器の実稼動状況下における、該光学機器を構成する光学部品の振動が前記光学機器の性能に与える影響を解析するための光学機器の振動解析装置であって、
    前記光学部品の振動数及び振幅を実際に測定する振動測定手段と、
    測定された前記光学部品の振動数及び振幅の情報に基づいて有限要素法のシミュレーションモデルを作成する数値モデル作成手段と、
    該数値モデル作成手段により生成されたシミュレーションモデルを用いて振動計算を行う振動計算手段と、
    該振動計算手段により計算された前記光学部品の振動による変形状態を、3次元空間に対する一意の形状表現が可能な形状関数で近似する曲面フィッティング手段と、
    前記形状関数に基づいて前記光学機器の性能に関係する特性の計算を行う光学計算手段と、を具備し、
    前記曲面フィッティング手段は、前記形状関数を空間変数x,y,zの多項式で表現し、前記シミュレーションモデルによって離散的に計算された変形状態から最小2乗法によって前記多項式の各係数を求めて曲面フィッティングを行うことを特徴とする光学機器の振動解析装置。
  4. 前記曲面フィッティング手段は、前記多項式による曲面の近似精度の許容値を指定する許容値指定手段と、前記多項式の次数を指定する次数指定手段と、前記多項式によって計算された光学部品の変形量と測定された変形量とを比較し、その差が前記許容値内であれば前記次数指定手段により定義された多項式を採用し、許容値外であれば許容値内に収まるまで前記多項式の次数を増加させて計算する収束計算手段とを備えることを特徴とする請求項に記載の光学機器の振動解析装置。
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