JP3595280B2 - 大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブ及びその排気バルブの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブ及びその排気バルブの製造方法に関する。
尚本発明において大型船舶用ディーゼルエンジンとは、タンカー、貨物船、客船等に搭載される回転数が60rpm程度の低速エンジンを指称し、2サイクルと4サイクルとを含むものである。
【0002】
【従来の技術】
大型船舶用のバルブは巨大であるばかりでなく、特に排気バルブには、バルブシートとの接触面(フェース面)にHv=390以上といった高い硬度が要求される。
そのため古くは耐熱鋼にて形成されたバルブのフェース面を、肉盛り溶接或いは溶射にて強化していたが、近年、特殊な素材を使って一体にて形成する技術、例えば特公昭64−8699号公報に記載の如く、析出硬化型耐熱合金を材料とし、傘部を700℃〜900℃の温度範囲で加工率20%以上の鍛造によりHv=390以上の硬度を確保する技術が提案されている。
又鍛造で一体成形する場合は、傘部とステム部との軸芯を確実に一致させるため、図4に示すように、軸心のずれを考慮して予めステム部3‘を太径に形成しておき、傘部の軸心に一致させたステム部3を削り出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
長いステム部を有した巨大な大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブを一体で鍛造するには、大型の鍛造設備が必要であり、そればかりか熱処理に利用できる炉も限られる。
又従来の技術は、加工率20%以上で、且つ鍛造温度が700〜900℃といった悪条件に縛られてしまうので、型に対して大きな負担を強いる結果となり、型の寿命を短くしてしまう致命的な欠陥がある。
更にステム部を削り出しているので、鍛造成形するにも拘らず、材料の利用率が低かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも製造設備の小型化を図ることを目的とし、それに加えて材料の無駄を最小限に留め、型寿命を延ばすことを可能とした大型船舶用ディーゼルエンジン用排気バルブの製造方法に関するもので、その構成は、析出硬化型ニッケル基耐熱合金を素材とし、鍛造にて成形された傘部と、その傘部とは別体で、耐熱合金により任意手段にて形成されたステム部とを接合して一体に結合して形成する排気バルブの製造方法であって、傘部の素材として鍛錬度3〜5の析出硬化型ニッケル基耐熱合金を採用することにある。
【0005】
そして前記大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブにあっては、傘部とステム部とをフラッシュバット溶接により接合することが望ましい。
更に、鍛錬度3〜5の材料を採用すれば、鍛造温度を上げたり加工率を下げるなどして型への負担を軽減することが可能となって、型寿命を延ばすには効果的であるし、フラッシュバット溶接を利用して接合すれば、接合部を傘部に近づけるには有利となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に係る大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブ及びその排気バルブの製造方法を図面に基づいて説明する。
図1は、大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブ1における傘部2とステム部3とを示したもので、傘部2は、析出硬化型耐熱合金としてOANA−80A(商品名:カーペンター テクノロジー コーポレーション製)を使用した。
因みにOANA−80Aは、ニッケル73.84%、クロム19.56%、チタン2.5%、アルミニウム1.6%、鉄1.2%を主成分とし、少量の炭素、マンガン、珪素、リン、硫黄、モリブデン、銅、コバルト、錫、タングステン、バナジウム、ジルコニウム、ホウ素、鉛,ニオブを含んでいる。
そして本実施例では、OANA−80Aの中から、特に鍛錬度4のものが選択して採用されている。
【0007】
傘部は、1180℃以内の温度にて成形されたアプセット品を、据え込み鍛造して形成されており、このときの鍛造温度はアップセットと同じ1180℃以内に抑えてある。
続いて鍛造終止温度を950℃の固溶化温度まで下げ、その温度を8時間以上維持することで溶体化処理し、急冷後、705℃にて16時間の時効効果処理を2度行った。
その結果、Hvの値を390〜410(平均値を396)まで高めることに成功した。
尚、前記鍛造温度を1180℃以内に抑えると共に、鍛造終止温度を950℃まで下げ、その後急冷する一連の工程は、硬度を高く保つに極めて効果的であることと、固溶化処理を省略することも可能であることを確認した。
【0008】
前記急冷処理は、水冷、油冷、空冷のいずれでも差し支えなく、急冷するか否か、それに伴う固溶化処理有無、鍛造温度の変更も自由に設定できる。
又、素材の鍛錬度は4を奨励するが、3〜5の範囲であれば、表面に割れを生じさせること無く、Hv=390以上の硬度をクリヤできることも確認できた。
【0009】
一方ステム部3は、必要最小限の諸元を満足する耐熱合金製の棒状素材を所望長さに切断したものを熱処理した後、黒皮層を削り出す程度の切削加工により形成されている。
そのため特別な製造装置が不要で、材料の無駄も殆どない。
しかも安価な材料の中から選択できるので、コストダウンには好都合といえる。
【0010】
このように別々に製造された傘部2とステム部3とを、フラッシュバット溶接にて接合し、一体化する(図2参照)。
接合手段をフラッシュバット溶接とすれば、傘部の咥え代が小さくてすむので、接合部分を傘部に対して極限まで近づけることが可能となり、少なくとも鍛造にて成形しなくてはならない傘部の大きさを縮小するには有利である。
尚、傘部とステム部との接合手段は、フラッシュバット溶接以外、例えば、一般的な電気溶接、摩擦圧接、圧着その他の手段を利用することができ、フラッシュバット溶接と摩擦圧接に関しては、接合面を図3に例示するように擦り鉢状の凹部と円錐状の凸部との組み合わせとすることにより、接触面積の拡大を図ることができる。
又、高い硬度が要求される傘部のみをに必要な硬度が確保できる材料を採用し、ステム部は、安価な材料で済ませれば経済的でもある
更に、傘部とステム部との軸心は、接合時、正確に合わせられるので、切削量がわずかで、材料の無駄も少ない。
【0011】
前記実施例は、傘部を形成したので、温度や加工率にこだわることなく製造可能となり、型への負担を大幅に軽減できる。
傘部の素材はOANA−80Aに限定されるものでなく、析出硬化型ニッケル基耐熱合金であれば既存のあらゆる材料を利用することができるし、ステム部は、耐熱合金であり、しかも傘部と接合可能であれば特に限定されるものでなく、製造方法も切削以外に鍛造を利用することもできる。
尚、本発明は、大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブに関する技術であるが、大型船舶用ディーゼルエンジンは、発電機のエンジンとして転用されることが多く、よってそのような発電用として使用されるディーゼルエンジンの排気バルブにも適用される。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、傘部とステム部とが個々に形成されるので、巨大な大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブにあって、鍛造に頼らざるを得ない傘部に大型の装置は必要なくなる。
又、傘部とステム部との軸心を正確に合致さることができるので、切削量はごく僅かで済み、材料の無駄が少ない。
更に、鍛錬度3〜5の材料を採用すれば、鍛造温度を上げたり加工率を下げるなどして型への負担を軽減することが可能となって、型寿命を延ばすには効果的であるし、フラッシュバット溶接を利用して接合すれば、接合部を傘部に近づけるには有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブの製造方法を示した説明図である。
【図2】本発明に係る大型船舶用ディーゼルエンジンの排気バルブの説明図である。
【図3】フラッシュバッド溶接する場合、好ましい接合面形状を示した説明図である。
【図4】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1・・バルブ、2・・傘部、3.3‘・・ステム部。
Claims (1)
- 析出硬化型ニッケル基耐熱合金を素材とし、鍛造にて成形された傘部と、その傘部とは別体で、耐熱合金により任意手段にて形成されたステム部とを接合して一体に結合して形成する排気バルブの製造方法であって、傘部の素材として鍛錬度3〜5の析出硬化型ニッケル基耐熱合金を採用する大型船舶用ディーゼルエンジン用排気バルブの製造方法。
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