JP3594986B2 - 多翼ファン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、換気送風機器および空気調和機器に使用される多翼ファンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、居住および非居住空間で使用される換気送風機器および空気調和機器において、多翼ファンを使用する機器が増加し、より低騒音のものが要求されている。
【0003】
従来、この種の多翼ファンは、羽根車の主板と側板に挟むように配設されたブレードの軸方向における入口部および出口部において、羽根外径および羽根内径が一定でかつブレード断面の曲率半径が一定であったため、入口角度および出口角度を一種類有する構成が一般的であった。
【0004】
以下、その構成について図13〜図20を参照にしながら説明する。
図に示すように、シャフト101に連結された主板102と、環状の側板103とで、断面形状が主板102側から側板103側まで同一で、かつ入口角度β1および出口角度β2が同一であるブレード104が多数挟むように羽根車105を構成している。
【0005】
上記構成において、前記シャフト101に駆動力を与えて前記ブレード104を回転させることにより吸込側空気106は、ブレード入口部107へ吸い込まれ、前記ブレード104で昇圧され、ブレード出口部108からスクロール109を通って吐出口110へ吐出されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の多翼ファンでは、特に高静圧状態でない限り吸込口111から前記ブレード104への前記吸込側空気106の曲がりを伴う流れは、前記主板102から前記側板103における前記ブレード入口部107に均一に流れ込まず大部分は主板102側に流れ込むため前記ブレード104による気流の風速は側板103側ほど小さくなる。しかし、前記ブレード各断面で流速が異なるにもかかわらず同じ断面形状となっているため、特に主板102側のブレード入口部107bにおいてブレード後部への渦および渦音が発生する問題があった。
【0007】
また、前記ブレード出口部108の出口角度β2を小さく設定した時、静圧特性は向上するが転向角が大きくなるため特に風量の多い主板102側のブレード出口部108b近傍で剥離現象による乱流騒音が発生する問題があった。
【0008】
また、前記ブレード出口部108の出口角度β2を大きく設定した時、剥離減少は防げるが舌部112からスクロール109の巻き始め付近で特に風量の少ない前記ブレード104の側板103側において気流の逆流現象による騒音の発生や等しい回転数では出口角度が小さく設定したときよりも流出絶対速度の周方向成分Cu2が低下するため静圧特性が低下するので、静圧回復のための回転数上昇による騒音が増加する問題があった。
【0009】
また、静圧特性を向上させるために羽根の外径と内径の比を大きくしてブレード枚数を増やした場合、互いに隣接するブレード入口部107が接近することにより通風抵抗が増加し、ブレード104間における乱流騒音が増加する問題があった。
【0010】
また、このような従来の多翼ファンを備えた機器において、吸込側にフィルタなどの抵抗体が配設された場合、前記抵抗体を通過した空気の流れは前記吸込口111を経て乱れた状態でブレード入口部107に流入するため前記ブレード107において特に負圧面側で流れの剥離が生じ易く渦音が発生するという問題があった。
【0011】
また、羽根車105とスクロール109の最接近部である舌部112の主板102側において特に低静圧時に前記羽根車105の通過による干渉騒音(NZ音)が発生する問題があった。
【0012】
また、特公平1−70910号公報に示すような羽根内径を側板103から主板102に至るまで次第に小さくした1種類の傾きをもつテーパブレード形状をもつ多翼ファンでは従来のブレードよりも騒音低減の効果はあるものの風量−静圧特性が若干低下し、特に高静圧大風量を必要とする産業用の大型多翼ファンでは風量−静圧特性維持のため回転数を増加させる必要があり騒音低減の効果が少なくなるという問題や従来の多翼ファンでは入口角度が一定となっているため、吸込流れが側板103側にも多く流れ込む高静圧状態で使用するときにおいても側板103側の入口部107aの入口角度が流入角度と異なるため乱流騒音が発生するという問題があった。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するもので、風量の多い主板102側のブレード出口部108b近傍で発生する剥離現象による乱流騒音を低減することを第1の目的とする。
【0014】
第2の目的は、静圧特性の低下および回転数の上昇に伴う騒音の増加を防ぐことにある。
【0015】
第3の目的は、羽根車105が舌部112を通過するときに発生する干渉騒音(NZ音)を低減することにある。
【0016】
第4の目的は、主板102側のブレード入口部107bにおけるブレード後部への渦および渦音を低減することにある。
【0017】
第5の目的は、互いに隣接するブレード入口部107が接近することによるブレード104における乱流騒音を低減することにある。
【0018】
第6の目的は、高静圧状態での乱流騒音の低減および大型多翼ファンなどにおける風量−静圧特性および騒音低減の効果を維持することにある。
【0019】
第7の目的は、抵抗体を通過した乱れを伴う空気の流れがブレード入口部107に流入する際に生じる渦音を主とした乱流騒音を低減することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の多翼ファンは上記第1および第2の目的を達成するための第1の手段は、主板と環状の側板によって挟むように取り付けられた複数のブレードを備え、前記側板から前記主板に向かって軸方向に全羽根幅の50〜60%の部位を分割境界とし、前記ブレードのブレード出口部を前記分割境界から側板側と主板側に分割し、異なった出口角度を有する構成とする。
【0021】
また、第1および第2の目的を達成するための第2の手段は、分割境界近傍のブレード出口部において、異なった出口角度を連続的に接続した連続部分を有する構成とする。
【0022】
また、第1、第2、および第3の目的を達成するための第3の手段は、分割境界の主板側のブレード出口部において、羽根外径の大小を付与することにより出口角度を随時変化させた構成とする。
【0023】
また、第4の目的を達成するための第4の手段は、主板と環状の側板によって挟むように取り付けられた複数のブレードを備えたブレード入口部において、前記側板から前記主板に向かって軸方向に全羽根幅の40〜50%の部位を境界とし、前記境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくしたテーパブレード形状を有する構成とする。
【0024】
また、第1、第2、第3、第4および第5の目的を達成するための第5の手段は、境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくしたテーパブレード形状を有するブレードと前記テーパブレード形状の傾きと異なった傾きのテーパブレード形状を有するブレードを交互に配設した構成とする。
【0025】
また、第1、第2、第3、第4、第5および第6の目的を達成するための第6の手段は、境界から側板側に向かうに従って羽根内径を大きくしたテーパブレード形状の傾きと前記境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくした前記テーパブレード形状の傾きが異なった2段テーパブレード形状を有した構成とする。
【0026】
また、第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の目的を達成するための第7の手段は、2段テーパブレードの入口部の負圧面側に曲率半径をもった半円状の肉厚部ないし折り返し部を一部ないし全部配した構成とする。
【0027】
【作用】
本発明は上記した第1の手段の構成により風量の多い主板側のブレード出口部において転向角が大きくならないような出口角度を設定できるので剥離現象を減少させ乱流騒音を低減でき、側板側のブレード出口部において主板側の出口角度と異なった出口角度を設定できるので逆流及び静圧低下を防ぐことができる。
【0028】
また、第2の手段の構成により第1の手段による作用に加えて、分割境界に配した連続部分によって、分割境界近傍に発生する流出乱れおよび乱れに伴う乱流騒音を低減することができる。
【0029】
また、第3の手段の構成により第1の手段の作用に加えて、舌部を通過する際ブレード主板側において干渉エネルギーが減少し干渉音(NZ音)を低減することができる。
【0030】
また、第4の手段の構成により風量の多い主板側ではブレード入口部の周速が小さくなることにより流入空気のブレード入口部での衝突力が弱まると共に入口角度が実際の流入角度に近づき渦および渦音を低減することができる。
【0031】
また、第5の手段の構成により第4の手段の作用に加えて、羽根枚数を増加させた際にブレードに隣設するブレードのテーパブレード形状の傾きを主板側のブレード入口部が密にならないような傾きにすることにより流入速度を低減でき、静圧を増加させた状態でブレード枚数増加による特にブレード入口部での乱流騒音の増加を防ぐことができる。
【0032】
また、第6の手段の構成により第5の手段の作用に加えて、特に高静圧状態で使用する際に風量がブレードの側板側に多く流入することにより発生するブレード入口部の側板側での乱流騒音を低減でき、かつ静圧−風量特性を維持することができる。
【0033】
また、第7の手段の構成により第6の手段の作用に加えて、抵抗体を通過した乱れた空気がブレード折り返し部に流入する際、ブレード負圧面に設けた半円状の肉厚部および折り返し部によってどの方向からも滑らかに迎えられ、渦および渦音の発生を防ぐことができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の第1実施例について、図1および図2を参照しながら説明する。なお、従来例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0035】
図に示すように、羽根車105の側板103から主板102に向かって全羽根幅Wの50〜60%の部位を分割境界1としてブレード出口部108を側板103側のブレード出口部108a(以下出口部108aとする)と主板102側ブレード出口部108b(以下出口部108bとする)に分割し、ブレード104のA−Aにおける半径方向断面で示すように、側板103側のブレード出口角度β2−Uおよび主板102側のブレード出口角度β2−Lを配した構成となっている。
【0036】
上記構成により、前記羽根車105を特に高静圧状態以外で使用する時、吸込側空気106の曲がりを伴う流れは大部分が前記ブレード入口部107bへ流入し一部は前記ブレード入口部107aへ流入する。この時、風量が多く流出する前記出口部108bにおいて前記出口角度β2−Lが前記出口角度β2−Uよりも大きく設定していることから転向角が小さくなり剥離現象の発生および乱流騒音を大幅に防ぐことができる。また、前記出口部108aでは風量の流出が少ないため前記出口角度β2−Uを前記出口角度β2−Lより小さく設定しても剥離現象の影響は小さく、流出状態における速度三角形より流出絶対速度の周方向成分Cu2−Uが大きく得られ静圧低下を防止できかつ逆流現象も防止できる。
【0037】
なお、ブレード入口部107における入口角度β1は風量が多く流入する前記主板102側の流入状態の速度三角形から設定することが望ましい。
【0038】
このように本発明の第1実施例の多翼ファンによれば、ブレード出口部を側板側と主板側に分割し、異なった出口角度を設定できることにより静圧の低下を防ぎ、ブレード出口部での剥離現象および乱流騒音の発生を大幅に防ぐことができる。
【0039】
つぎに本発明の第2実施例について図1、図3および図4を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0040】
図に示すように、ブレード104において、分割境界1における出口部108aの端部2および出口部108bの端部3を接続する連続部分4を配した構成になっている。
【0041】
上記構成により、前記分割境界1近傍1a−bにおける空気の流れ5は、前記連続部分4がないときに懸念される前記端部2における正圧面から負圧面へ流れる2次的な流れ5を遮断し圧力変動の増加を防ぎ騒音を低減できる。
【0042】
なお、前記連続部分4が前記端部2および前記端部3をブレード104の軸方向に若干の連続幅をもって滑らかに連続形成されれば、前記連続部分4における2次的な空気の前記流れ5は、より滑らかに流出されて更に低騒音化が図れる。
【0043】
このように本発明の第2実施例の多翼ファンによれば、前記分割境界1近傍1a−bにおける空気の流れは、前記連続部分4がないときに懸念される前記端部2と前記端部3における流れの乱れおよび圧力変動の増加による騒音の発生を防ぐことができ、第1実施例以上の低騒音化を図ることができる。
【0044】
つぎに本発明の第3実施例について図5を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0045】
図に示すように、分割境界1から主板102側の出口部108bにおいて、羽根外径D2の大小を任意に付与することにより出口角度β2−Lを最大の出口角度βmax2−Lから最小の出口角度βmin2−Lの範囲で連続的に変化させた構成になっている。
【0046】
上記構成により、特に風量の多い主板102側の前記出口部108bが舌部112を通過する際、干渉エネルギーが時間的ずれをもって分散されて発生するため前記舌部112とブレード104の干渉音(NZ音)は低減されることとなる。
【0047】
なお、前記羽根外径D2および前記出口角度β2−Lの設定は風量−静圧特性を維持するために、平均外径または平均出口角度が最大値と最小値の中間値であるように設計することが望ましい。
【0048】
このように本発明の第3実施例の多翼ファンによれば、舌部通過時のブレードとの干渉エネルギーを分散させることで干渉音(NZ音)を低減でき、第1実施例以上の低騒音化を図ることができる。
【0049】
つぎに本発明の第4実施例について図6および図7を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0050】
図に示すように、ブレード入口部107において側板103から主板102に向かって全羽根幅の40〜50%の部位を境界6とし、この境界6から前記主板102側に向かうに従って羽根内径D1を小さくしたテーパブレード形状7を有した構成となっている。
【0051】
上記構成により、風量が多く流入する前記境界6から主板102側のブレード入口部107a(以下入口部107a)における入口角度β1−Lは側板103側のブレード入口部107b(以下入口部107b)の入口角度β1−U以下の大きさであり、かつ羽根内径も小さくしたテーパブレード形状7であることからブレード衝突時の羽根の周速は小さくなる。よって速度三角形から空気の流入相対速度の流入角度は前記入口角度β1−Lに近づいた角度となり、流入空気の前記入口部107bでの衝突力が弱まると共にブレード背面への渦の発生および渦音を低減することができる。
【0052】
このように本発明の第4実施例によれば境界6から主板側に向かって羽根内径を次第に小さくしたテーパブレード形状7を形にすることで入口部の渦による乱流騒音を低減でき、第3実施例以上の低騒音化を図ることができる。
【0053】
つぎに本発明の第5実施例について図8および図9を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0054】
図に示すように、テーパブレード形状7を有したブレード104と異なった傾き(前記テーパブレード形状7の最小内径よりも大きい最小内径を設定した傾き)をもつテーパブレード形状8のブレード104が交互に配設された構成となっている。
【0055】
上記構成により、風量−静圧特性を向上させるために翼枚数を増加させたときに特に風量の多い主板102側の入口部107bでは、同じ傾きをもつ前記テーパブレード形状7のみが配設されたときよりも前記入口部107bが密でなくなるため通風空間9が大きくなり、通風抵抗が軽減され流入速度が緩和されるので、流入時の乱流騒音の増加を防ぐことができる。
【0056】
なお、交互に配設されるブレードについては羽根の外径と内径の比が異なっても良い。
【0057】
このように本発明の第5実施例によれば静圧−風量特性を翼枚数を増やして向上させたときに懸念される流入時の乱流騒音の増加を防ぐことができるので、比騒音の観点から第4実施例以上の騒音低減ができることとなる。
【0058】
つぎに本発明の第6実施例について図10と図11を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0059】
図に示すように、入口部107において境界6から主板102側と側板103側で傾きの異なるテーパブレード形状10(以下形状10とする)およびテーパブレード形状11(以下形状11とする)を有した2段テーパブレード形状13を形成する構成となっている。
【0060】
上記構成により、特に高静圧状態で使用したいときブレード104に流入する軸方向での風量のアンバランスは緩和され境界6から側板103側にも多く流入するようになる。このとき前記境界6から側板103側にも前記形状10が形成されているため入口部107aの入口角度β1−U(10)は傾きの無いストレート形状12(以下形状12とする)の入口角度β1−U(12)よりも流入角度に近づき、衝突力が弱まると共にブレード背面への渦の発生および渦音を低減することができる。また、前記形状10の傾きは前記形状11よりも傾きが小さいため、前記入口部107が全て同一の傾きのテーパブレード形状14(以下形状14とする)になっているときに懸念される同回転時での静圧−風量特性の低下を防止することができる。
【0061】
また、本実施例の前記形状13に対してテーパブレード形状11Lと前記形状12を組み合わせたブレードとの静圧−風量性能差はほとんどないことを実験により確認した。
【0062】
なお、ブレード104の側断面形状における前記入口部107の稜線が、前記形状14の稜線と前記形状11Lおよび前記形状12でなす稜線の間に位置する曲線の稜線でなす形状13aのブレードとしてもその作用効果に差異はない。
【0063】
このように本発明の第6実施例によれば、特に高静圧状態で使用する際にも風量−静圧特性を維持した状態でブレード入口部での渦による乱流騒音を低減でき、第5実施例以上の低騒音化を図ることができる。
【0064】
つぎに本発明の第7実施例について図12を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0065】
図に示すように、入口部107が負圧面側に曲率半径をもった半円状の肉厚部15を設けた構成となっている。
【0066】
上記構成において、フィルタを通過した流れの乱れた空気は前記入口部107の近傍では整流化されて流入していくが、前記入口部107から離れた領域では乱れたままの状態で流入していく。このときいかなる角度で流入しようとも前記肉厚部15により滑らかに迎え入れられるので、前記入口部107での渦の発生および乱流騒音は低減されることとなる。
【0067】
なお、前記肉厚部15の曲率半径は、ブレード円弧長lに対して10%以下であることが望ましい。
【0068】
また、前記肉厚部15に変えて折り返し部16を設けてもその作用効果に差異はない。
【0069】
このように本発明の第7実施例によれば、フィルタなどの抵抗体が吸込側に配設されたときでもブレード入口部での渦の発生および乱流騒音を低減することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、風量−静圧特性を低下させずに多翼ファンから発生する流体騒音の中で特に渦音を主とした乱流騒音および舌部におけるブレード通過騒音を低減できる効果のある多翼ファンが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の多翼ファンの側断面図
【図2】同要部断面図
【図3】同第2実施例の要部断面図
【図4】(a)同要部側面図
(b)同要部側面図
(c)同要部側面図
【図5】同第3実施例の側断面図および要部斜視図
【図6】同第4実施例の側断面図
【図7】同要部断面図
【図8】同第5実施例の側断面図
【図9】同要部断面図
【図10】(a)同第6実施例の側断面図
(b)同第6実施例の特性図
(c)同第6実施例の要部拡大図
【図11】同要部断面図
【図12】同第7実施例の要部断面図
【図13】従来の多翼ファンの正面図
【図14】同側断面図
【図15】同要部断面図
【図16】同要部断面図
【図17】同側断面図
【図18】同要部断面図
【図19】同要部断面図
【図20】(a)同要部側断面図
(b)同要部側断面図
(c)同特性図
【符号の説明】
1 分割境界
4 連続部分
6 境界
7 テーパブレード形状
8 テーパブレード形状
10 テーパブレード形状
11 テーパブレード形状
13 2段テーパブレード形状
15 肉厚部
16 折り返し部
102 主板
103 側板
104 ブレード
107 ブレード入口部
108 ブレード出口部
108a ブレード出口部
108b ブレード出口部
Claims (7)
- 主板と環状の側板によって挟むように取り付けられた複数のブレードを備え、前記側板から前記主板に向かって軸方向に全羽根幅の50〜60%の部位を分割境界とし、前記ブレードのブレード出口部を前記分割境界から側板側と主板側に分割し、異なった出口角度を有する多翼ファン。
- 分割境界近傍のブレード出口部において、異なった出口角度を連続的に接続した連続部分を有する請求項1記載の多翼ファン。
- 分割境界の主板側のブレード出口部において、羽根外径の大小を付与することにより出口角度を随時変化させた請求項1または2記載の多翼ファン。
- 主板と環状の側板によって挟むように取り付けられた複数のブレードを備えたブレード入口部において、前記側板から前記主板に向かって軸方向に全羽根幅の40〜50%の部位を境界とし、前記境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくしたテーパブレード形状を有する多翼ファン。
- 境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくしたテーパブレード形状を有するブレードと前記テーパブレード形状の傾きと異なった傾きのテーパブレード形状を有するブレードを交互に配設した請求項4記載の多翼ファン。
- 境界から側板側に向かうに従って羽根内径を大きくしたテーパブレード形状の傾きと前記境界から主板側に向かうに従って羽根内径を小さくしたテーパブレード形状の傾きが異なった2段テーパブレード形状を有した請求項4記載の多翼ファン。
- 2段テーパブレードのブレード入口部の負圧面側に曲率半径をもった半円状の肉厚部ないし折り返し部を一部ないし全部配してなる請求項4または請求項6記載の多翼ファン。
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