JP3594839B2 - 作業機械の旋回制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部旋回体を旋回させうる小旋回油圧ショベル等の作業機械の旋回制御装置に関し、特に上部旋回体が作業姿勢を変更しうる作業アームを備える作業機械に用いて好適の、作業機械の旋回制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、作業現場の周囲に建物などが密集した市街地などで使用するのに最適な小旋回油圧ショベル等の建設機械(作業機械)が開発されている。
一般的な小旋回油圧ショベルは、図10(A),(B)の模式的側面図に示すように、下部走行体1と、上部旋回体2と、作業アームとしてのフロント部6とを備えて構成される。なお、下部走行体1と上部旋回体2とから作業機械本体が構成される。
【0003】
このうち、上部旋回体2は、下部走行体1に水平面内で旋回可能に連結されている。このため、上部旋回体102には図示しない旋回モータ(旋回用油圧アクチュエータ)が取り付けられている。
フロント部6は、ブーム3と、アーム4と、バケット5とを備えて構成され、上部旋回体2に連結されている。つまり、ブーム3は、上部旋回体2に回動可能に連結されている。また、ブーム3の先端側にはアーム4が回動可能に連結されている。さらに、アーム4の先端側にはバケット5が回動可能に連結されている。
【0004】
また、ブーム3を駆動するためにブームシリンダ3aが取り付けられており、アーム4を駆動するためにアームシリンダ4aが取り付けられており、バケット5を駆動するバケットシリンダ5aが取り付けられている。
このように構成される小旋回油圧ショベルは、フロント部6を最も縮めた状態(最小リーチ状態)では、図10(A)に示すような作業姿勢となる。一方、フロント部6を最も伸ばした状態(最大リーチ状態)では、図10(B)に示すような作業姿勢となる。なお、図10(A),(B)中、符号Xは上部旋回体2の旋回中心(旋回中心軸)を示している。
【0005】
また、このような小旋回油圧ショベルには、各シリンダ3a,4a,5aや旋回モータには、原動機(主に、ディーゼルエンジン)により駆動される油圧ポンプ、ブーム用制御弁,スティック用制御弁,バケット用制御弁,旋回用制御弁等の複数の制御弁を備える油圧回路(図示せず)が接続されており、これらの油圧ポンプから各制御弁を介して所定の油圧の作動油が供給され、このようにして供給された作動油圧に応じて駆動されるようになっている。
【0006】
このうち、上部旋回体2を旋回させるために、図11に示すような旋回制御用油圧回路が設けられている。
旋回制御用油圧回路は、図11に示すように、原動機12Aによって駆動されて旋回用油圧モータ13へ作動油(圧油)を供給する油圧ポンプ12と、上部旋回体2を旋回駆動するための旋回用油圧モータ13と、旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量を制御するコントロールバルブ(旋回用制御弁)11とを備えて構成される。なお、図11中、18はタンクである。
【0007】
そして、油圧ポンプ12からの作動油が、その流量をコントロールバルブ11により制御されて旋回用油圧モータ13へ供給され、これにより旋回用油圧モータ13が駆動されて上部旋回体2が旋回するようになっている。
ここで、コントロールバルブ11は、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧によりその移動量(ストローク量)を制御されるようになっている。
【0008】
ここでは、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧(パイロット一次圧力)を、リモコンバルブ(リモートコントロールバルブ)10a,10bによってオペレータによる旋回用操作部材(操作レバー)10の操作量に応じた圧力(パイロット二次圧力)に調圧し、このパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させることでコントロールバルブ11の制御を行なうようになっている。
【0009】
このため、リモコンバルブ10a,10bは、パイロット圧供給用油圧ポンプ15からコントロールバルブ11へ通じるパイロット油路に介装されており、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると作動して、旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油路の開口面積を調整することで、パイロット一次圧力をパイロット二次圧力に制御するようになっている。
【0010】
なお、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ通じる油路には、リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等も設けられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の小旋回油圧ショベルでは、上述のように、図10(A)に示すようなフロント部6が折り畳まれた最小リーチ状態の作業姿勢から、図10(B)に示すようなフロント部6が伸ばされた最大リーチ状態の作業姿勢までの間で変化する。
【0012】
この場合、最小リーチ状態の作業姿勢ではバケット5が機体旋回中心Xに近い位置にあり、フロント部6全体が折り畳まれて旋回中心Xからバケット5までの距離が小さくなる。一方、最大リーチ状態の作業姿勢ではバケット5が機体旋回中心Xから最も遠い位置にあり、フロント部6全体が伸ばされて旋回中心Xからバケット5までの距離が大きくなる。
【0013】
このため、小旋回油圧ショベルの上部旋回体2を旋回させる場合、その作業姿勢によって旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく変化することになる。
しかしながら、従来の小旋回油圧ショベルの上部旋回体2を旋回させる旋回制御では、小旋回油圧ショベルの作業姿勢(即ち、旋回中心Xからバケット5までの距離)を考慮した制御は行なわれておらず、小旋回油圧ショベルの作業姿勢に関係なく、オペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じてコントロールバルブ11を移動させ、これにより油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を制御して、上部旋回体2の旋回スピードを加減速させるようにしている。
【0014】
このため、例えば、最小リーチ状態の作業姿勢の場合(即ち、バケット5が機体旋回中心Xの近くにある場合)に、最大リーチ状態の作業姿勢の場合(即ち、バケット5が機体旋回中心Xの遠くにある場合)と同様にオペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じた上部旋回体2の旋回制御を行なうと、この場合には上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、旋回時の加減速の加速度が大きくなって、例えばバケット5内の土砂がこぼれてしまい、作業効率が低下するという不具合がある。
【0015】
また、このように上部旋回体2の旋回時に加減速の加速度が大きくなり、上部旋回体2が急激に加減速すると、オペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油圧を制御するリモコンバルブ10a,10bが振動してしまい、これにより上部旋回体2の旋回時にハンチングが生じてしまうという不具合もある。
【0016】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、作業機械の作業姿勢に応じた上部旋回体の旋回制御を行なえるようにして、例えばバケット内の土砂がこぼれてしまい作業効率が低下してしまうのを防止するとともに、上部旋回体の旋回時にハンチングが生じないようにした、作業機械の旋回制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁に接続され、該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧を減圧しうる電磁リリーフ弁と、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて該電磁リリーフ弁を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
請求項2記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧の圧力を検出する圧力センサと、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、該ダンパの作動状態を切り換える電磁切換弁と、該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて求められるバケット位置、及び、該圧力センサにより検出された高圧側のパイロット油圧の大きさに応じて該電磁切換弁を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0019】
請求項3記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、請求項2記載の装置において、該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、該電磁切換弁が、該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御するように構成されることを特徴としている。
【0020】
請求項4記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、請求項3記載の装置において、該制御手段が、該上部旋回体の旋回中心からバケットまでの水平距離が所定値以下であり、かつ、高圧側のパイロット油圧が所定値以上である場合に該電磁切換弁に信号を出力し、該ダンパシリンダを作動油の給排を遮断する状態に制御することを特徴としている。
【0021】
請求項5記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、該旋回用制御弁とパイロットポンプとを連結するパイロット油路と、該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて該ダンパを制御する制御手段とを備え、該旋回用制御弁が、該パイロット油路を介して作用するパイロット油圧により移動量を制御されるように構成され、該制御手段が、該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて信号を出力するバケット位置制御部を備え、該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該パイロット油圧に応じて作動されて該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御する外部パイロット式制御弁と、該外部パイロット式制御弁に作用する該パイロット油圧を制御する電磁弁とを備え、該電磁弁が、該バケット位置制御部からの信号に基づいて作動されることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
まず、第1実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、例えば小旋回油圧ショベル等の建設機械(作業機械)に備えられる。なお、小旋回油圧ショベルについては、従来技術〔図10(A),(B)参照〕で既に説明したものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0025】
また、このような小旋回油圧ショベルには、各シリンダ3a,4a,5aや旋回用油圧モータ(旋回モータ)には、原動機(主に、ディーゼルエンジン)により駆動される油圧ポンプ、ブーム用制御弁,スティック用制御弁,バケット用制御弁,旋回用制御弁等の複数の制御弁を備える油圧回路(図示せず)が接続されており、これらの油圧ポンプから各制御弁を介して所定の油圧の作動油が供給され、このようにして供給された作動油圧に応じて駆動されるようになっている。
【0026】
このうち、小旋回油圧ショベルには、上部旋回体2を旋回させるために旋回制御用油圧回路が設けられている。
旋回制御用油圧回路は、図1に示すように、原動機12Aによって駆動されて旋回用油圧モータ13へ作動油(圧油)を供給する油圧ポンプ12と、上部旋回体2を旋回駆動するための旋回用油圧モータ13と、旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量を制御するコントロールバルブ(旋回用制御弁)11とを備えて構成される。なお、図1中、18はタンクである。
【0027】
そして、油圧ポンプ12からの作動油が、その流量をコントロールバルブ11により制御されて旋回用油圧モータ13へ供給され、これにより旋回用油圧モータ13が作動されて上部旋回体2が旋回するようになっている。
ここで、コントロールバルブ11は、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧によりその移動量(ストローク量)を制御されるようになっている。
【0028】
ここでは、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧(パイロット一次圧力)を、リモコンバルブ(リモートコントロールバルブ、操作部材連動バルブ)10a,10bによってオペレータによる旋回用操作部材(操作レバー)10の操作量に応じた圧力(パイロット二次圧力)に調圧し、このパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させることでコントロールバルブ11の制御を行なうようになっている。
【0029】
なお、パイロットポンプ15からリモコンバルブ10a,10bまでの間のパイロット油路内のパイロット油圧をパイロット一次圧力といい、リモコンバルブ10a,10bからコントロールバルブ11までの間のパイロット油路内のパイロット油圧をパイロット二次圧力という。
このため、リモコンバルブ10a,10bは、パイロット圧供給用油圧ポンプ15からコントロールバルブ11へ通じるパイロット油路に介装されており、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると作動して、旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油路の開口面積を調整することで、パイロット一次圧力をパイロット二次圧力に制御するようになっている。
【0030】
なお、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ通じる油路には、リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等も設けられている。
ところで、本実施形態では、上部旋回体2の旋回時の操作性を向上させるべく、上部旋回体2の旋回制御装置が備えられている。
【0031】
本旋回制御装置は、図1に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ(制御手段)9と、高圧選択弁19と、電磁リリーフ弁(電磁弁)20とが備えられている。
ここで、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
【0032】
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
【0033】
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0034】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9へ送られるようになっている。
コントローラ9は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて旋回用制御弁移動規制手段としての電磁リリーフ弁20の作動を制御するようになっている。このように電磁リリーフ弁20の作動を制御することで、パイロット圧(パイロット二次圧)を減圧して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0035】
ここで、電磁リリーフ弁20は、入力ポート側がリモコンバルブ10a,10bのそれぞれの出力ポートに接続されたパイロット油路間に配設された高圧選択弁(シャトルバルブ)19の出力ポート側に接続されている。また、電磁リリーフ弁20の出力ポート側はタンク18へ導かれている。そして、電磁リリーフ弁20は、コントローラ9からの出力信号(制御信号,指令)に基づいて作動されて、高圧選択弁19を介して導かれた高圧側のパイロット二次圧力をタンク18側へ戻すことで、高圧のパイロット二次圧力を減圧するようになっている。
【0036】
高圧選択弁19は、旋回用操作部材10により作動されるリモコンバルブ10a,10bのそれぞれの出力ポートに接続されたパイロット油路内のパイロット二次圧力のうちの高圧側のパイロット二次圧力を選択するように構成されている。これにより、コントロールバルブ11へ作用すると急旋回につながる高圧側のパイロット二次圧力が電磁リリーフ弁20へ導かれるようになっている。
【0037】
コントローラ9は、図2のブロック図に示すように、バケット位置演算器(バケット位置演算手段)21と、作動信号設定器(作動信号設定手段)22と備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及び作動信号設定器22は、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
ここで、バケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいてバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算するものである。
【0038】
このため、バケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8の検出信号を読み込み、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを求めるようになっている。この上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcとは、図3に示すように、上部旋回体2とブーム3との連結点からアーム4とバケット5との連結点までの水平距離である。
【0039】
具体的には、バケット位置演算器21では、以下の演算により上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを求めるようになっている。
つまり、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcは、図5に示すように、ブーム角センサ7により検出されたブーム角をα、アーム角センサ8により検出されたアーム角をβ、ブーム長さをLb、アーム長さをLaとして、次式(1)で表される。
【0040】
Xc=Lb×sinα+La×sin(α+β) ・・・(1)
作動信号設定器22は、バケット位置演算器21により演算されたバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じて電磁リリーフ弁20の作動信号を設定し、この作動信号を電磁リリーフ弁20へ出力するものである。そして、この作動信号設定器22から出力される作動信号に基づいて電磁リリーフ弁20を作動させることで、パイロット圧、即ちリモコンバルブ10a,10bにより制御されたパイロット二次圧力が制御されるようになっている。
【0041】
この作動信号設定器22では、図2に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁リリーフ弁20の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて作動信号が設定されるようになっている。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0042】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
このパイロット二次圧力は、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁リリーフ弁20により制御される。
【0043】
つまり、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9のバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果を作動信号設定器22へ出力する。
【0044】
そして、作動信号設定器22が、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じた信号を電磁リリーフ弁22へ出力する。ここで、作動信号設定器22が出力する信号は、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなるにしたがって小さくなる。
【0045】
これにより、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁リリーフ弁20が作動されてパイロット二次圧力を減圧させる。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させる。
【0046】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁リリーフ弁20は作動させず、旋回用操作部材10の操作量に応じたパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させる。
【0047】
そして、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整される。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、電磁リリーフ弁20の作動制御が行なわれてパイロット圧(パイロット二次圧力)が減圧されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0048】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁リリーフ弁20を作動させてコントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧するため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0049】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁リリーフ弁20を作動させてコントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0050】
また、本実施形態は、電磁リリーフ弁20によって、コントロールバルブ11に直接作用するパイロット二次圧力を制御するため、コントロールバルブ11の移動量を正確に制御できるという利点がある。
また、高圧選択弁19を設けて、オペレータによる旋回用操作部材10の操作に応じて高圧となる側のパイロット二次圧力を選択し、この高圧側のパイロット二次圧力を電磁リリーフ弁20によって制御するようにしているため、上部旋回体2の急激な加減速につながる高圧側のパイロット二次圧力を効率的に減圧することができるという利点もある。また、高圧選択弁19により高圧側を選択できるようになっているため、電磁リリーフ弁20は一つだけ設ければ良く、また特に圧力センサ等を設ける必要もなく、コスト低減を図ることができるという利点もある。
【0051】
次に、第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置について、図4,図5を参照しながら説明する。
本作業機械の旋回制御装置では、図4に示すように、第1実施形態の高圧選択弁19及び電磁リリーフ弁20に代えて、電磁比例減圧弁が設けられている。
本作業機械の旋回制御装置では、図4に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ9Aと、電磁比例減圧弁23とを備えて構成される。
【0052】
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
【0053】
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
【0054】
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0055】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9へ送られるようになっている。
コントローラ9は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて旋回用制御弁移動規制手段としての電磁比例減圧弁23の作動を制御するようになっている。このように電磁比例減圧弁23の作動を制御することで、パイロット圧(パイロット一次圧力)を減圧して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0056】
ここで、電磁比例減圧弁23は、その入力ポートはパイロットポンプ15の吐出ポートにパイロット油路を介して連結されている。また、電磁比例減圧弁23の出力ポートはリモコンバルブ10a,10b及びタンク18にパイロット油路を介して連結されている。そして、電磁比例減圧弁23は、コントローラ9からの出力信号(指令)に基づいて作動されて、パイロットポンプ15からのパイロット一次圧力をタンク18側へ戻すことで、パイロット一次圧力を減圧するようになっている。
【0057】
コントローラ9Aは、図5に示すように、バケット位置演算器(バケット位置演算手段)21と、作動信号設定器(作動信号設定手段)22Aと備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及び作動信号設定器22Aは、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
ここで、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態(図2参照)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0058】
作動信号設定器22Aは、バケット位置演算器21により演算されたバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じて電磁比例減圧弁23の作動信号を設定し、この作動信号を電磁比例減圧弁23へ出力するものである。そして、この作動信号設定器22Aから出力される作動信号に基づいて電磁比例減圧弁23を作動することで、パイロット圧、即ちパイロットポンプ15からのパイロット一次圧力が制御されるようになっている。
【0059】
この作動信号設定器22Aでは、図5に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁比例減圧弁23の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて作動信号が設定されるようになっている。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0060】
つまり、パイロットポンプ15からのパイロット一次圧力は、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁比例減圧弁23により制御される。
具体的には、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Aのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
【0061】
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果を作動信号設定器22Aへ出力する。
そして、作動信号設定器22Aが、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じた信号を電磁比例減圧弁23へ出力する。ここで、作動信号設定器22Aが出力する信号は、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなるにしたがって小さくなる。
【0062】
これにより、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧させる。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させる。
【0063】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁比例減圧弁23は作動させず、ポイロットポンプ15からのパイロット一次圧力をコントロールバルブ11に作用させる。
【0064】
その後、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、上述のように電磁比例減圧弁23により制御されるパイロットポンプ15からのパイロット一次圧力がリモコンバルブ10a,10bによって制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
そして、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整される。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0065】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、電磁比例減圧弁23の作動制御が行なわれてパイロット一次圧力が減圧され、これに応じてパイロット二次圧力も減圧されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0066】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧することで、コントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧するため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0067】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧して、コントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0068】
また、本実施形態は、上述の第1実施形態と同様に、コントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものであるが、本実施形態では、電磁比例減圧弁23によりパイロット一次圧力を制御するようにしているため、上述の第1実施形態のように高圧側のパイロット圧を制御できるようにすべく高圧選択弁19を設ける必要がなく、電磁比例減圧弁23を設けるだけで良いため、さらなるコスト低減を図ることができるという利点がある。
【0069】
次に、第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置について、図6,図7を参照しながら説明する。
つまり、本作業機械の旋回制御装置は、図6に示すように、第1実施形態の電磁リリーフ弁20に代えて、圧力検出器,ダンパシリンダ及び電磁切換弁が設けられている。なお、図6では、旋回用操作部材10,リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等を省略しているが、実質的には図1と同様である。
【0070】
本作業機械の旋回制御装置では、図6に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、圧力検出器(パイロット油圧検出手段)24と、コントローラ9Bと、ダンパシリンダ25と、電磁切換弁(電磁弁)26とを備えて構成される。
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
【0071】
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
【0072】
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0073】
圧力検出器(圧力センサ)24は、図6に示すように、高圧選択弁19により選択されたパイロット圧、即ちリモコンバルブ10a,10bにより制御されたパイロット二次圧力を検出するものであり、この検出信号はコントローラ9Bへ出力されるようになっている。なお、高圧選択弁19は、上述の第1実施形態のものと同様に構成され、配設されているため、ここではその説明を省略する。
【0074】
そして、これらのブーム角センサ7,アーム角センサ8及び圧力検出器24からの検出信号は、コントローラ9Bへ送られるようになっている。
コントローラ9Bは、ブーム角センサ7,アーム角センサ8及び圧力検出器24からの検出信号に基づいて電磁切換弁26の作動させることで、ダンパシリンダ25を制御するようになっている。このようにしてダンパシリンダ25を制御することで、コントロールバルブ11の移動を規制して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0075】
なお、電磁切換弁26とダンパシリンダ25とは、コントロールバルブ(旋回用制御弁)11の移動を規制する機能を有するため、旋回用制御弁移動規制手段という。
ここで、ダンパシリンダ25は、ピストン25Aを備えて構成され、このピストン25Aの一端がコントロールバルブ11を構成するスプールに直結されている。そして、コントロールバルブ11が移動すると、これに応じてピストン25Aも移動し、ピストン25Aにより区画された左右の油室に作動油の給排が行なわれる。また、ダンパシリンダ25の左右の油室は油路27を介して連通されており、左右の油室から排出された作動油は油路27を介してタンク18へ戻されるようになっている。
【0076】
電磁切換弁26は、ダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27に介装されている。この電磁切換弁26は、コントローラ9Bからの出力信号(指令)に基づいて作動されて、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを連通するOFF状態からダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを遮断するON状態へ切り換わるようになっている。
【0077】
そして、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26がON状態とされる。これにより、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とが遮断されるとともに、電磁切換弁26に内蔵されたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室間での作動油の移動が制限され、これに応じてダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0078】
コントローラ9Bは、図7に示すように、バケット位置演算器21と、バケット信号設定器(バケット信号設定手段)28と、圧力信号設定器(圧力信号設定手段)29と、論理積演算器(論理積演算手段,バケット位置/圧力制御部)30とを備えて構成される。
なお、バケット位置演算器21及びバケット信号設定器28は、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部といい、圧力信号設定器29は、パイロット油圧に応じた制御を行なうものであるため圧力制御部といい、バケット位置演算器21,バケット信号設定器28,圧力信号設定器29及び論理積演算器30は、バケット位置と圧力とを加味して制御を行なうものであるためバケット位置/圧力制御部という。
【0079】
このうち、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
バケット信号設定器28は、バケット位置演算器21からの出力信号に基づいてバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を論理積演算器30へ出力するものである。
【0080】
このバケット信号設定器28では、図7に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下である場合にはON信号を出力し、所定値T以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
圧力信号設定器29は、圧力検出器24からの検出信号に基づいてパイロット二次圧力に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を論理積演算器30へ出力するものである。
【0081】
この圧力信号設定器29では、図7に示すように、圧力検出器29により検出されるパイロット二次圧力が所定値P以上である場合にはON信号を出力し、所定値P以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
論理積演算器30は、バケット信号設定器28からの出力信号と圧力信号設定器29からの出力信号との論理積を演算し、その結果を電磁切換弁26へ出力するものである。
【0082】
この論理積演算器30では、バケット信号設定器28からの出力信号がON信号であり、かつ、圧力信号設定器29からの出力信号がON信号である場合にON信号を出力するようになっている。つまり、論理積演算器30では、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下であり、かつ、パイロット二次圧力が所定値P以上である場合にON信号を出力するようになっている。
【0083】
このようにして論理積演算器30からON信号が出力されることにより、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁切換弁26が作動されることになる。
つまり、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁26が作動される。そして、電磁切換弁26が切り換わると、電磁切換弁26に設けられたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されるため、このダンパシリンダ25を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が規制される。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させている。
【0084】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁切換弁26は作動させない。この場合、コントロールバルブ11はパイロット二次圧力に応じて移動する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0085】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
このパイロット二次圧力は圧力検出器24により検出され、この検出信号をコントローラ9Bの圧力信号設定器29が読み込む。そして、圧力信号設定器29が圧力検出器24からの検出信号に基づいてパイロット二次圧力が所定値P以上である場合にON信号を論理積演算器30へ出力する。
【0086】
一方、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Bのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果をバケット信号設定器28へ出力する。
【0087】
そして、バケット信号設定器28が、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下である場合にON信号を論理積演算器30へ出力する。
その後、論理積演算器30が、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下であり、かつ、パイロット二次圧力が所定値P以上である場合、即ちにON信号を出力する。
【0088】
つまり、論理積演算器30は、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁26へON信号を出力する。
そして、論理積演算器30から電磁切換弁26へON信号が出力されると、電磁切換弁26はON状態となり、電磁切換弁26に内蔵されたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限される。
【0089】
これにより、ダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部に連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
このため、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整されるとしても、ダンパシリンダ25によりその急激な移動を制限されることになる。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0090】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されて、コントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0091】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、バケット5が機体旋回中心に近づき、かつ、パイロット圧が高くなると生じるハンチングを防止することができ、上部旋回体2の旋回中心回りの慣性モーメントが変化しても滑らかな旋回加速を実現できるという利点がある。
つまり、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26を作動させてダンパシリンダ25の移動を制限してコントロールバルブ11の急激な移動を制限することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させるため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0092】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26を作動させてダンパシリンダ25の移動を制限してコントロールバルブ11の急激な移動を制限することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0093】
また、本実施形態は、上述の第1,2実施形態のようにコントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものとは異なり、上部旋回体2の旋回に直接影響を与えるコントロールバルブ11自体の移動をダンパシリンダ25により規制するものであるため、コントロールバルブ11の急激な加減速を確実に防止することができるという利点もある。
【0094】
次に、第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置ついて、図8,図9を参照しながら説明する。
本作業機械の旋回制御装置は、図8に示すように、第3実施形態の圧力検出器24,電磁切換弁26に代えて、外部パイロット式切換弁,電磁切換弁が設けられている。なお、図8では、旋回用操作部材10,リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等を省略しているが、実質的には図1と同様である。
【0095】
本作業機械の旋回制御装置では、図8に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ9Cと、ダンパシリンダ25と、外部パイロット式切換弁(外部パイロット式制御弁)31と、電磁切換弁32とを備えて構成される。
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
【0096】
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
【0097】
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0098】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9Cへ送られるようになっている。
コントローラ9Cは、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて電磁切換弁32の作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25を制御するようになっている。このようにしてダンパシリンダ25を制御することで、コントロールバルブ11の移動を規制して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0099】
なお、電磁切換弁32,外部パイロット式切換弁31及びダンパシリンダ25は、コントロールバルブ(旋回用制御弁)11の移動を規制する機能を有するため、旋回用制御弁移動規制手段という。
ここで、ダンパシリンダ25は、ピストン25Aを備えて構成され、このピストン25Aの一端がコントロールバルブ11を構成するスプールに直結されている。そして、コントロールバルブ11が移動すると、これに応じてピストン25Aも移動し、ピストン25Aにより区画された左右の油室に作動油の給排が行なわれる。また、ダンパシリンダ25の左右の油室は油路27を介して連通されており、左右の油室から排出された作動油は油路27を介してタンク18へ戻されるようになっている。
【0100】
外部パイロット式切換弁31は、ダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27に介装されている。この外部パイロット式切換弁31には、高圧選択弁19の出力ポートに連結される切換弁用パイロット油路33が連結されており、高圧選択弁19により選択された高圧側のパイロット二次圧力がパイロット油圧として作用して作動するようになっている。なお、高圧選択弁19は、上述の第1実施形態のものと同様に構成され、配設されているため、ここではその説明を省略する。
【0101】
そして、外部パイロット式切換弁31は、電磁切換弁32を介して供給される高圧側のパイロット二次圧力が作用すると、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを連通するOFF状態からダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18との連通を遮断するON状態へ切り換わるようになっている。
つまり、外部パイロット式切換弁31は、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、ON状態とされるようになっている。
【0102】
これにより、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とが遮断されるとともに、外部パイロット式切換弁31に内蔵されたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室間での作動油の移動が制限され、これに応じてダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0103】
ここで、電磁切換弁32は、外部パイロット式切換弁31の切換弁用パイロット油路33に介装されている。
この電磁切換弁32は、コントローラ9Cからの出力信号(指令)に基づいて作動されて、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用させる高圧選択弁19により選択されたパイロット二次圧力を制御するものである。つまり、電磁切換弁32は、コントローラ9Cからの出力信号(ON信号)に基づいて作動されて、切換弁用パイロット油路33を遮断するOFF状態から切換弁用パイロット油路33を連通するON状態へ切り換わるようになっている。なお、コントローラ9Cからの出力信号がOFF信号の場合は、電磁切換弁32は切換弁用パイロット油路33を遮断するOFF状態のままである。
【0104】
そして、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32がON状態とされる。これにより、切換弁用パイロット油路33が連通されて、外部パイロット式切換弁31に高圧選択弁19により選択されたパイロット二次圧力がパイロット油圧として作用して、外部パイロット式切換弁31が作動してON状態となる。
【0105】
コントローラ9Cは、図9に示すように、バケット位置演算器21と、バケット信号設定器28Aとを備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及びバケット信号設定器28Aは、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
このうち、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0106】
バケット信号設定器28Aは、バケット位置演算器21からの出力信号に基づいてバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を電磁切換弁32へ出力するものである。
このバケット信号設定器28Aでは、図9に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値TA 以下である場合にはON信号を出力し、所定値TA 以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
【0107】
このようにしてバケット信号設定器28AからON信号が出力されることにより、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁切換弁32が作動されることになる。
つまり、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁32が作動される。これにより、高圧選択弁19により選択されるパイロット二次圧力が電磁切換弁32を通じて導かれ、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用し、このパイロット油圧が所定値PA 以上になったら外部パイロット式切換弁31がOFF状態からON状態へ切り換わる。
【0108】
そして、外部パイロット式切換弁31が切り換わると、外部パイロット式切換弁31に設けられたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されるため、このダンパシリンダ25を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が規制される。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させている。
【0109】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁切換弁26は作動させない。この場合、コントロールバルブ11はパイロット二次圧力に応じて移動する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0110】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
一方、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Bのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
【0111】
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果をバケット信号設定器28Aへ出力する。
そして、バケット信号設定器28Aが、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値TA 以下である場合にON信号を電磁切換弁32へ出力する。つまり、バケット信号設定器28Aは、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁32へON信号を出力する。
【0112】
そして、バケット信号設定器28Aから電磁切換弁32へON信号が出力されると、電磁切換弁32はON状態となり、高圧選択弁19により選択されるパイロット二次圧力が電磁切換弁32を通じて導かれ、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用し、このパイロット油圧が所定値PA 以上になったら外部パイロット式切換弁31がOFF状態からON状態へ切り換わる。
【0113】
このようにして、外部パイロット式切換弁31が切り換わると、外部パイロット式切換弁31に設けられたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限される。これにより、ダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部に連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0114】
このため、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整されるとしても、ダンパシリンダ25によりその急激な移動を制限されることになる。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0115】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されて、コントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0116】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、バケット5が機体旋回中心に近づき、かつ、パイロット圧が高くなると生じるハンチングを防止することができ、上部旋回体2の旋回中心回りの慣性モーメントが変化しても滑らかな旋回加速を実現できるという利点がある。
つまり、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32を作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25の移動を規制してコントロールバルブ11の急激な移動を規制することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させるため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0117】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32を作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25の移動を規制してコントロールバルブ11の急激な移動を規制することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0118】
また、本実施形態は、上述の第1,2実施形態のようにコントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものとは異なり、上部旋回体2の旋回に直接影響を与えるコントロールバルブ11自体の移動をダンパシリンダ25により規制するものであるため、コントロールバルブ11の急激な加減速を確実に防止することができるという利点もある。
【0119】
また、本実施形態では、外部パイロット式切換弁31をパイロット二次圧力により作動させるようにしているため、コントロールバルブ11を作動させる際に高圧のパイロット油圧がコントロールバルブ11に作用したとしても、確実に外部パイロット式切換弁31を作動させることができ、制御の信頼性を高めることができるという利点もある。
【0120】
なお、上述の各実施形態では、上述の第1実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段として、高圧選択弁19により選択された高圧側のパイロット二次圧力を制御すべく1つの電磁弁20を設けているが、高圧選択弁19を設けずに、コントロールバルブ11のそれぞれの端部に作用するパイロット二次圧力をそれぞれ制御すべく、2つの電磁弁を設け、これらの電磁弁をバケット位置に応じて制御するようにしても良い。
【0121】
また、上述の第1,2実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段を構成する電磁弁をリモコンバルブとは別に設けているが、リモコンバルブを電磁弁として構成し、上述の第1,2実施形態と同様にしてパイロット油圧を制御するようにしても良い。
また、上述の第1,2実施形態では、電磁弁20は他の構成であっても良い。例えば、上述の第3実施形態の電磁切換弁26として構成し、同様の制御を行なうようにしても良い。
【0122】
また、上述の第3実施形態では、パイロット油圧検出手段としての圧力検出器24によりパイロット油圧を検出し、パイロット油圧に応じてコントロールバルブ11の移動を規制するようにしているが、このパイロット油圧はオペレータによる旋回用操作部材10の操作量に対応しているため、旋回用操作部材10の操作量に応じた電気信号を検出し、この検出信号に応じてコントロールバルブ11の移動を規制するようにしても良い。この場合、旋回用操作部材10は操作量に応じた電気信号を出力しうるように構成する必要がある。
【0123】
また、上述の第3,4実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段としてダンパシリンダを採用しているが、これに限られるものではなく、コントロールバルブ11が急激に移動しないように、その移動を緩やかにすることができるものであれば良い。例えば、上述の第3,4実施形態では油圧シリンダを用いているが、空気圧シリンダであっても良いし、他の液体圧シリンダ等の流体圧シリンダであってもよい。また、上述の第3,4実施形態の両側にロッドを備えるダンパシリンダでなく、片側にロッドを備えるダンパシリンダ等の異なる構成のダンパシリンダであっても良い。
【0124】
また、上述の第3,4実施形態では、バケット信号設定器28,28Aをバケット位置を示す水平距離Xcが所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成し、また、圧力信号設定器29をパイロット油圧が所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成しているが、複数のしきい値を設け、バケット位置やパイロット油圧に応じて複数段階の制御を行なえるようにすることもできる。なお、この場合には、旋回用制御弁移動規制手段としての電磁弁26,32もON/OFF制御だけでなく、コントローラからの制御信号に応じた油路27の開口面積を調整しうるものとして構成する。
また、上述の第4実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段としてオリフィス31Aを有する外部パイロット式切換弁31と電磁切換弁32とを備えるものとして構成し、バケット信号設定器28Aをバケット位置を示す水平距離Xcが所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成しているが、切換弁用パイロット油路33に旋回用制御弁移動規制手段として電磁リリーフ弁(電磁弁)を設け、この電磁リリーフ弁をバケット位置に応じて電磁リリーフ弁を制御するようにしても良い。この場合、電磁リリーフ弁を、上述の第1,2実施形態の作動信号設定器22,22Aと同様に、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁リリーフ弁の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて制御することもできる。
【0125】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜5記載の本発明の作業機械の旋回制御装置によれば、作業機械の作業姿勢に応じた上部旋回体の旋回制御を行なえるようにして、例えばバケット内の土砂がこぼれてしまい作業効率が低下してしまうのを防止するとともに、上部旋回体の旋回時にハンチングが生じないようにすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置におけるバケット位置演算を説明するための図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図8】本発明の第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図9】本発明の第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図10】一般的な小旋回油圧ショベルの模式的側面図であって、(A)はフロント部を構成する作業アームを最も縮めた状態(最小リーチ状態)を示す図、(B)はフロント部を構成する作業アームを最も伸ばした状態(最大リーチ状態)を示す図である。
【図11】一般的な小旋回油圧ショベルに備えられる旋回制御用油圧回路を示す図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体
6 フロント部
7 ブーム角センサ(節点回転角検出手段)
8 アーム角センサ(節点回転角検出手段)
9,9A,9B,9C コントローラ(制御手段)
10a,10b リモコンバルブ(操作部材連動バルブ)
11 コントロールバルブ(旋回用制御弁)
12 油圧ポンプ
13 旋回用油圧モータ
15 パイロットポンプ(パイロット油圧源)
18 タンク
19 高圧選択弁
20 電磁リリーフ弁(旋回用制御弁移動規制手段)
21 バケット位置演算器(バケット位置演算手段,バケット位置制御部)
22,22A 作動信号設定器(作動信号設定手段,バケット位置制御部)
23 電磁比例減圧弁(旋回用制御弁移動規制手段)
24 圧力検出器(パイロット油圧検出手段)
25 ダンパシリンダ(旋回用制御弁移動規制手段)
25A ピストン
26 電磁切換弁(旋回用制御弁移動規制手段)
26A オリフィス
27 油路
28,28A バケット信号設定器(バケット信号設定手段,バケット位置制御部)
29 圧力信号設定器(圧力信号設定手段)
30 論理積演算器(論理積演算手段,バケット位置/圧力制御部)
31 外部パイロット式切換弁(旋回用制御弁移動規制手段,外部パイロット式制御弁)
31A オリフィス
32 電磁切換弁(旋回用制御弁移動規制手段)
33 切換弁用パイロット油路
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部旋回体を旋回させうる小旋回油圧ショベル等の作業機械の旋回制御装置に関し、特に上部旋回体が作業姿勢を変更しうる作業アームを備える作業機械に用いて好適の、作業機械の旋回制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、作業現場の周囲に建物などが密集した市街地などで使用するのに最適な小旋回油圧ショベル等の建設機械(作業機械)が開発されている。
一般的な小旋回油圧ショベルは、図10(A),(B)の模式的側面図に示すように、下部走行体1と、上部旋回体2と、作業アームとしてのフロント部6とを備えて構成される。なお、下部走行体1と上部旋回体2とから作業機械本体が構成される。
【0003】
このうち、上部旋回体2は、下部走行体1に水平面内で旋回可能に連結されている。このため、上部旋回体102には図示しない旋回モータ(旋回用油圧アクチュエータ)が取り付けられている。
フロント部6は、ブーム3と、アーム4と、バケット5とを備えて構成され、上部旋回体2に連結されている。つまり、ブーム3は、上部旋回体2に回動可能に連結されている。また、ブーム3の先端側にはアーム4が回動可能に連結されている。さらに、アーム4の先端側にはバケット5が回動可能に連結されている。
【0004】
また、ブーム3を駆動するためにブームシリンダ3aが取り付けられており、アーム4を駆動するためにアームシリンダ4aが取り付けられており、バケット5を駆動するバケットシリンダ5aが取り付けられている。
このように構成される小旋回油圧ショベルは、フロント部6を最も縮めた状態(最小リーチ状態)では、図10(A)に示すような作業姿勢となる。一方、フロント部6を最も伸ばした状態(最大リーチ状態)では、図10(B)に示すような作業姿勢となる。なお、図10(A),(B)中、符号Xは上部旋回体2の旋回中心(旋回中心軸)を示している。
【0005】
また、このような小旋回油圧ショベルには、各シリンダ3a,4a,5aや旋回モータには、原動機(主に、ディーゼルエンジン)により駆動される油圧ポンプ、ブーム用制御弁,スティック用制御弁,バケット用制御弁,旋回用制御弁等の複数の制御弁を備える油圧回路(図示せず)が接続されており、これらの油圧ポンプから各制御弁を介して所定の油圧の作動油が供給され、このようにして供給された作動油圧に応じて駆動されるようになっている。
【0006】
このうち、上部旋回体2を旋回させるために、図11に示すような旋回制御用油圧回路が設けられている。
旋回制御用油圧回路は、図11に示すように、原動機12Aによって駆動されて旋回用油圧モータ13へ作動油(圧油)を供給する油圧ポンプ12と、上部旋回体2を旋回駆動するための旋回用油圧モータ13と、旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量を制御するコントロールバルブ(旋回用制御弁)11とを備えて構成される。なお、図11中、18はタンクである。
【0007】
そして、油圧ポンプ12からの作動油が、その流量をコントロールバルブ11により制御されて旋回用油圧モータ13へ供給され、これにより旋回用油圧モータ13が駆動されて上部旋回体2が旋回するようになっている。
ここで、コントロールバルブ11は、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧によりその移動量(ストローク量)を制御されるようになっている。
【0008】
ここでは、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧(パイロット一次圧力)を、リモコンバルブ(リモートコントロールバルブ)10a,10bによってオペレータによる旋回用操作部材(操作レバー)10の操作量に応じた圧力(パイロット二次圧力)に調圧し、このパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させることでコントロールバルブ11の制御を行なうようになっている。
【0009】
このため、リモコンバルブ10a,10bは、パイロット圧供給用油圧ポンプ15からコントロールバルブ11へ通じるパイロット油路に介装されており、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると作動して、旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油路の開口面積を調整することで、パイロット一次圧力をパイロット二次圧力に制御するようになっている。
【0010】
なお、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ通じる油路には、リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等も設けられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の小旋回油圧ショベルでは、上述のように、図10(A)に示すようなフロント部6が折り畳まれた最小リーチ状態の作業姿勢から、図10(B)に示すようなフロント部6が伸ばされた最大リーチ状態の作業姿勢までの間で変化する。
【0012】
この場合、最小リーチ状態の作業姿勢ではバケット5が機体旋回中心Xに近い位置にあり、フロント部6全体が折り畳まれて旋回中心Xからバケット5までの距離が小さくなる。一方、最大リーチ状態の作業姿勢ではバケット5が機体旋回中心Xから最も遠い位置にあり、フロント部6全体が伸ばされて旋回中心Xからバケット5までの距離が大きくなる。
【0013】
このため、小旋回油圧ショベルの上部旋回体2を旋回させる場合、その作業姿勢によって旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく変化することになる。
しかしながら、従来の小旋回油圧ショベルの上部旋回体2を旋回させる旋回制御では、小旋回油圧ショベルの作業姿勢(即ち、旋回中心Xからバケット5までの距離)を考慮した制御は行なわれておらず、小旋回油圧ショベルの作業姿勢に関係なく、オペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じてコントロールバルブ11を移動させ、これにより油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を制御して、上部旋回体2の旋回スピードを加減速させるようにしている。
【0014】
このため、例えば、最小リーチ状態の作業姿勢の場合(即ち、バケット5が機体旋回中心Xの近くにある場合)に、最大リーチ状態の作業姿勢の場合(即ち、バケット5が機体旋回中心Xの遠くにある場合)と同様にオペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じた上部旋回体2の旋回制御を行なうと、この場合には上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、旋回時の加減速の加速度が大きくなって、例えばバケット5内の土砂がこぼれてしまい、作業効率が低下するという不具合がある。
【0015】
また、このように上部旋回体2の旋回時に加減速の加速度が大きくなり、上部旋回体2が急激に加減速すると、オペレータによる旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油圧を制御するリモコンバルブ10a,10bが振動してしまい、これにより上部旋回体2の旋回時にハンチングが生じてしまうという不具合もある。
【0016】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、作業機械の作業姿勢に応じた上部旋回体の旋回制御を行なえるようにして、例えばバケット内の土砂がこぼれてしまい作業効率が低下してしまうのを防止するとともに、上部旋回体の旋回時にハンチングが生じないようにした、作業機械の旋回制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁に接続され、該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧を減圧しうる電磁リリーフ弁と、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて該電磁リリーフ弁を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
請求項2記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧の圧力を検出する圧力センサと、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、該ダンパの作動状態を切り換える電磁切換弁と、該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて求められるバケット位置、及び、該圧力センサにより検出された高圧側のパイロット油圧の大きさに応じて該電磁切換弁を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0019】
請求項3記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、請求項2記載の装置において、該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、該電磁切換弁が、該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御するように構成されることを特徴としている。
【0020】
請求項4記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、請求項3記載の装置において、該制御手段が、該上部旋回体の旋回中心からバケットまでの水平距離が所定値以下であり、かつ、高圧側のパイロット油圧が所定値以上である場合に該電磁切換弁に信号を出力し、該ダンパシリンダを作動油の給排を遮断する状態に制御することを特徴としている。
【0021】
請求項5記載の本発明の作業機械の旋回制御装置は、作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、該旋回用制御弁とパイロットポンプとを連結するパイロット油路と、該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて該ダンパを制御する制御手段とを備え、該旋回用制御弁が、該パイロット油路を介して作用するパイロット油圧により移動量を制御されるように構成され、該制御手段が、該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて信号を出力するバケット位置制御部を備え、該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該パイロット油圧に応じて作動されて該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御する外部パイロット式制御弁と、該外部パイロット式制御弁に作用する該パイロット油圧を制御する電磁弁とを備え、該電磁弁が、該バケット位置制御部からの信号に基づいて作動されることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
まず、第1実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、例えば小旋回油圧ショベル等の建設機械(作業機械)に備えられる。なお、小旋回油圧ショベルについては、従来技術〔図10(A),(B)参照〕で既に説明したものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0025】
また、このような小旋回油圧ショベルには、各シリンダ3a,4a,5aや旋回用油圧モータ(旋回モータ)には、原動機(主に、ディーゼルエンジン)により駆動される油圧ポンプ、ブーム用制御弁,スティック用制御弁,バケット用制御弁,旋回用制御弁等の複数の制御弁を備える油圧回路(図示せず)が接続されており、これらの油圧ポンプから各制御弁を介して所定の油圧の作動油が供給され、このようにして供給された作動油圧に応じて駆動されるようになっている。
【0026】
このうち、小旋回油圧ショベルには、上部旋回体2を旋回させるために旋回制御用油圧回路が設けられている。
旋回制御用油圧回路は、図1に示すように、原動機12Aによって駆動されて旋回用油圧モータ13へ作動油(圧油)を供給する油圧ポンプ12と、上部旋回体2を旋回駆動するための旋回用油圧モータ13と、旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量を制御するコントロールバルブ(旋回用制御弁)11とを備えて構成される。なお、図1中、18はタンクである。
【0027】
そして、油圧ポンプ12からの作動油が、その流量をコントロールバルブ11により制御されて旋回用油圧モータ13へ供給され、これにより旋回用油圧モータ13が作動されて上部旋回体2が旋回するようになっている。
ここで、コントロールバルブ11は、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧によりその移動量(ストローク量)を制御されるようになっている。
【0028】
ここでは、パイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロット油圧源)15から供給されるパイロット油圧(パイロット一次圧力)を、リモコンバルブ(リモートコントロールバルブ、操作部材連動バルブ)10a,10bによってオペレータによる旋回用操作部材(操作レバー)10の操作量に応じた圧力(パイロット二次圧力)に調圧し、このパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させることでコントロールバルブ11の制御を行なうようになっている。
【0029】
なお、パイロットポンプ15からリモコンバルブ10a,10bまでの間のパイロット油路内のパイロット油圧をパイロット一次圧力といい、リモコンバルブ10a,10bからコントロールバルブ11までの間のパイロット油路内のパイロット油圧をパイロット二次圧力という。
このため、リモコンバルブ10a,10bは、パイロット圧供給用油圧ポンプ15からコントロールバルブ11へ通じるパイロット油路に介装されており、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると作動して、旋回用操作部材10の操作量に応じてパイロット油路の開口面積を調整することで、パイロット一次圧力をパイロット二次圧力に制御するようになっている。
【0030】
なお、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ通じる油路には、リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等も設けられている。
ところで、本実施形態では、上部旋回体2の旋回時の操作性を向上させるべく、上部旋回体2の旋回制御装置が備えられている。
【0031】
本旋回制御装置は、図1に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ(制御手段)9と、高圧選択弁19と、電磁リリーフ弁(電磁弁)20とが備えられている。
ここで、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
【0032】
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
【0033】
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0034】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9へ送られるようになっている。
コントローラ9は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて旋回用制御弁移動規制手段としての電磁リリーフ弁20の作動を制御するようになっている。このように電磁リリーフ弁20の作動を制御することで、パイロット圧(パイロット二次圧)を減圧して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0035】
ここで、電磁リリーフ弁20は、入力ポート側がリモコンバルブ10a,10bのそれぞれの出力ポートに接続されたパイロット油路間に配設された高圧選択弁(シャトルバルブ)19の出力ポート側に接続されている。また、電磁リリーフ弁20の出力ポート側はタンク18へ導かれている。そして、電磁リリーフ弁20は、コントローラ9からの出力信号(制御信号,指令)に基づいて作動されて、高圧選択弁19を介して導かれた高圧側のパイロット二次圧力をタンク18側へ戻すことで、高圧のパイロット二次圧力を減圧するようになっている。
【0036】
高圧選択弁19は、旋回用操作部材10により作動されるリモコンバルブ10a,10bのそれぞれの出力ポートに接続されたパイロット油路内のパイロット二次圧力のうちの高圧側のパイロット二次圧力を選択するように構成されている。これにより、コントロールバルブ11へ作用すると急旋回につながる高圧側のパイロット二次圧力が電磁リリーフ弁20へ導かれるようになっている。
【0037】
コントローラ9は、図2のブロック図に示すように、バケット位置演算器(バケット位置演算手段)21と、作動信号設定器(作動信号設定手段)22と備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及び作動信号設定器22は、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
ここで、バケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいてバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算するものである。
【0038】
このため、バケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8の検出信号を読み込み、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを求めるようになっている。この上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcとは、図3に示すように、上部旋回体2とブーム3との連結点からアーム4とバケット5との連結点までの水平距離である。
【0039】
具体的には、バケット位置演算器21では、以下の演算により上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを求めるようになっている。
つまり、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcは、図5に示すように、ブーム角センサ7により検出されたブーム角をα、アーム角センサ8により検出されたアーム角をβ、ブーム長さをLb、アーム長さをLaとして、次式(1)で表される。
【0040】
Xc=Lb×sinα+La×sin(α+β) ・・・(1)
作動信号設定器22は、バケット位置演算器21により演算されたバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じて電磁リリーフ弁20の作動信号を設定し、この作動信号を電磁リリーフ弁20へ出力するものである。そして、この作動信号設定器22から出力される作動信号に基づいて電磁リリーフ弁20を作動させることで、パイロット圧、即ちリモコンバルブ10a,10bにより制御されたパイロット二次圧力が制御されるようになっている。
【0041】
この作動信号設定器22では、図2に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁リリーフ弁20の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて作動信号が設定されるようになっている。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0042】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
このパイロット二次圧力は、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁リリーフ弁20により制御される。
【0043】
つまり、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9のバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果を作動信号設定器22へ出力する。
【0044】
そして、作動信号設定器22が、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じた信号を電磁リリーフ弁22へ出力する。ここで、作動信号設定器22が出力する信号は、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなるにしたがって小さくなる。
【0045】
これにより、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁リリーフ弁20が作動されてパイロット二次圧力を減圧させる。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させる。
【0046】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁リリーフ弁20は作動させず、旋回用操作部材10の操作量に応じたパイロット二次圧力をコントロールバルブ11に作用させる。
【0047】
そして、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整される。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、電磁リリーフ弁20の作動制御が行なわれてパイロット圧(パイロット二次圧力)が減圧されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0048】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁リリーフ弁20を作動させてコントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧するため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0049】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁リリーフ弁20を作動させてコントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0050】
また、本実施形態は、電磁リリーフ弁20によって、コントロールバルブ11に直接作用するパイロット二次圧力を制御するため、コントロールバルブ11の移動量を正確に制御できるという利点がある。
また、高圧選択弁19を設けて、オペレータによる旋回用操作部材10の操作に応じて高圧となる側のパイロット二次圧力を選択し、この高圧側のパイロット二次圧力を電磁リリーフ弁20によって制御するようにしているため、上部旋回体2の急激な加減速につながる高圧側のパイロット二次圧力を効率的に減圧することができるという利点もある。また、高圧選択弁19により高圧側を選択できるようになっているため、電磁リリーフ弁20は一つだけ設ければ良く、また特に圧力センサ等を設ける必要もなく、コスト低減を図ることができるという利点もある。
【0051】
次に、第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置について、図4,図5を参照しながら説明する。
本作業機械の旋回制御装置では、図4に示すように、第1実施形態の高圧選択弁19及び電磁リリーフ弁20に代えて、電磁比例減圧弁が設けられている。
本作業機械の旋回制御装置では、図4に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ9Aと、電磁比例減圧弁23とを備えて構成される。
【0052】
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
【0053】
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
【0054】
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0055】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9へ送られるようになっている。
コントローラ9は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて旋回用制御弁移動規制手段としての電磁比例減圧弁23の作動を制御するようになっている。このように電磁比例減圧弁23の作動を制御することで、パイロット圧(パイロット一次圧力)を減圧して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0056】
ここで、電磁比例減圧弁23は、その入力ポートはパイロットポンプ15の吐出ポートにパイロット油路を介して連結されている。また、電磁比例減圧弁23の出力ポートはリモコンバルブ10a,10b及びタンク18にパイロット油路を介して連結されている。そして、電磁比例減圧弁23は、コントローラ9からの出力信号(指令)に基づいて作動されて、パイロットポンプ15からのパイロット一次圧力をタンク18側へ戻すことで、パイロット一次圧力を減圧するようになっている。
【0057】
コントローラ9Aは、図5に示すように、バケット位置演算器(バケット位置演算手段)21と、作動信号設定器(作動信号設定手段)22Aと備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及び作動信号設定器22Aは、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
ここで、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態(図2参照)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0058】
作動信号設定器22Aは、バケット位置演算器21により演算されたバケット位置、即ち上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じて電磁比例減圧弁23の作動信号を設定し、この作動信号を電磁比例減圧弁23へ出力するものである。そして、この作動信号設定器22Aから出力される作動信号に基づいて電磁比例減圧弁23を作動することで、パイロット圧、即ちパイロットポンプ15からのパイロット一次圧力が制御されるようになっている。
【0059】
この作動信号設定器22Aでは、図5に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁比例減圧弁23の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて作動信号が設定されるようになっている。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0060】
つまり、パイロットポンプ15からのパイロット一次圧力は、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁比例減圧弁23により制御される。
具体的には、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Aのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
【0061】
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果を作動信号設定器22Aへ出力する。
そして、作動信号設定器22Aが、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcに応じた信号を電磁比例減圧弁23へ出力する。ここで、作動信号設定器22Aが出力する信号は、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなるにしたがって小さくなる。
【0062】
これにより、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧させる。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させる。
【0063】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁比例減圧弁23は作動させず、ポイロットポンプ15からのパイロット一次圧力をコントロールバルブ11に作用させる。
【0064】
その後、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、上述のように電磁比例減圧弁23により制御されるパイロットポンプ15からのパイロット一次圧力がリモコンバルブ10a,10bによって制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
そして、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整される。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0065】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、電磁比例減圧弁23の作動制御が行なわれてパイロット一次圧力が減圧され、これに応じてパイロット二次圧力も減圧されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0066】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧することで、コントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧するため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0067】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁比例減圧弁23を作動させてパイロット一次圧力を減圧して、コントロールバルブ11に作用するパイロット二次圧力を減圧することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0068】
また、本実施形態は、上述の第1実施形態と同様に、コントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものであるが、本実施形態では、電磁比例減圧弁23によりパイロット一次圧力を制御するようにしているため、上述の第1実施形態のように高圧側のパイロット圧を制御できるようにすべく高圧選択弁19を設ける必要がなく、電磁比例減圧弁23を設けるだけで良いため、さらなるコスト低減を図ることができるという利点がある。
【0069】
次に、第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置について、図6,図7を参照しながら説明する。
つまり、本作業機械の旋回制御装置は、図6に示すように、第1実施形態の電磁リリーフ弁20に代えて、圧力検出器,ダンパシリンダ及び電磁切換弁が設けられている。なお、図6では、旋回用操作部材10,リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等を省略しているが、実質的には図1と同様である。
【0070】
本作業機械の旋回制御装置では、図6に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、圧力検出器(パイロット油圧検出手段)24と、コントローラ9Bと、ダンパシリンダ25と、電磁切換弁(電磁弁)26とを備えて構成される。
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
【0071】
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
【0072】
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0073】
圧力検出器(圧力センサ)24は、図6に示すように、高圧選択弁19により選択されたパイロット圧、即ちリモコンバルブ10a,10bにより制御されたパイロット二次圧力を検出するものであり、この検出信号はコントローラ9Bへ出力されるようになっている。なお、高圧選択弁19は、上述の第1実施形態のものと同様に構成され、配設されているため、ここではその説明を省略する。
【0074】
そして、これらのブーム角センサ7,アーム角センサ8及び圧力検出器24からの検出信号は、コントローラ9Bへ送られるようになっている。
コントローラ9Bは、ブーム角センサ7,アーム角センサ8及び圧力検出器24からの検出信号に基づいて電磁切換弁26の作動させることで、ダンパシリンダ25を制御するようになっている。このようにしてダンパシリンダ25を制御することで、コントロールバルブ11の移動を規制して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0075】
なお、電磁切換弁26とダンパシリンダ25とは、コントロールバルブ(旋回用制御弁)11の移動を規制する機能を有するため、旋回用制御弁移動規制手段という。
ここで、ダンパシリンダ25は、ピストン25Aを備えて構成され、このピストン25Aの一端がコントロールバルブ11を構成するスプールに直結されている。そして、コントロールバルブ11が移動すると、これに応じてピストン25Aも移動し、ピストン25Aにより区画された左右の油室に作動油の給排が行なわれる。また、ダンパシリンダ25の左右の油室は油路27を介して連通されており、左右の油室から排出された作動油は油路27を介してタンク18へ戻されるようになっている。
【0076】
電磁切換弁26は、ダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27に介装されている。この電磁切換弁26は、コントローラ9Bからの出力信号(指令)に基づいて作動されて、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを連通するOFF状態からダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを遮断するON状態へ切り換わるようになっている。
【0077】
そして、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26がON状態とされる。これにより、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とが遮断されるとともに、電磁切換弁26に内蔵されたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室間での作動油の移動が制限され、これに応じてダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0078】
コントローラ9Bは、図7に示すように、バケット位置演算器21と、バケット信号設定器(バケット信号設定手段)28と、圧力信号設定器(圧力信号設定手段)29と、論理積演算器(論理積演算手段,バケット位置/圧力制御部)30とを備えて構成される。
なお、バケット位置演算器21及びバケット信号設定器28は、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部といい、圧力信号設定器29は、パイロット油圧に応じた制御を行なうものであるため圧力制御部といい、バケット位置演算器21,バケット信号設定器28,圧力信号設定器29及び論理積演算器30は、バケット位置と圧力とを加味して制御を行なうものであるためバケット位置/圧力制御部という。
【0079】
このうち、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
バケット信号設定器28は、バケット位置演算器21からの出力信号に基づいてバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を論理積演算器30へ出力するものである。
【0080】
このバケット信号設定器28では、図7に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下である場合にはON信号を出力し、所定値T以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
圧力信号設定器29は、圧力検出器24からの検出信号に基づいてパイロット二次圧力に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を論理積演算器30へ出力するものである。
【0081】
この圧力信号設定器29では、図7に示すように、圧力検出器29により検出されるパイロット二次圧力が所定値P以上である場合にはON信号を出力し、所定値P以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
論理積演算器30は、バケット信号設定器28からの出力信号と圧力信号設定器29からの出力信号との論理積を演算し、その結果を電磁切換弁26へ出力するものである。
【0082】
この論理積演算器30では、バケット信号設定器28からの出力信号がON信号であり、かつ、圧力信号設定器29からの出力信号がON信号である場合にON信号を出力するようになっている。つまり、論理積演算器30では、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下であり、かつ、パイロット二次圧力が所定値P以上である場合にON信号を出力するようになっている。
【0083】
このようにして論理積演算器30からON信号が出力されることにより、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁切換弁26が作動されることになる。
つまり、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁26が作動される。そして、電磁切換弁26が切り換わると、電磁切換弁26に設けられたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されるため、このダンパシリンダ25を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が規制される。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させている。
【0084】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁切換弁26は作動させない。この場合、コントロールバルブ11はパイロット二次圧力に応じて移動する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0085】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
このパイロット二次圧力は圧力検出器24により検出され、この検出信号をコントローラ9Bの圧力信号設定器29が読み込む。そして、圧力信号設定器29が圧力検出器24からの検出信号に基づいてパイロット二次圧力が所定値P以上である場合にON信号を論理積演算器30へ出力する。
【0086】
一方、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Bのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果をバケット信号設定器28へ出力する。
【0087】
そして、バケット信号設定器28が、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下である場合にON信号を論理積演算器30へ出力する。
その後、論理積演算器30が、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値T以下であり、かつ、パイロット二次圧力が所定値P以上である場合、即ちにON信号を出力する。
【0088】
つまり、論理積演算器30は、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁26へON信号を出力する。
そして、論理積演算器30から電磁切換弁26へON信号が出力されると、電磁切換弁26はON状態となり、電磁切換弁26に内蔵されたオリフィス26Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限される。
【0089】
これにより、ダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部に連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
このため、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整されるとしても、ダンパシリンダ25によりその急激な移動を制限されることになる。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0090】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されて、コントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0091】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、バケット5が機体旋回中心に近づき、かつ、パイロット圧が高くなると生じるハンチングを防止することができ、上部旋回体2の旋回中心回りの慣性モーメントが変化しても滑らかな旋回加速を実現できるという利点がある。
つまり、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26を作動させてダンパシリンダ25の移動を制限してコントロールバルブ11の急激な移動を制限することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させるため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0092】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁26を作動させてダンパシリンダ25の移動を制限してコントロールバルブ11の急激な移動を制限することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0093】
また、本実施形態は、上述の第1,2実施形態のようにコントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものとは異なり、上部旋回体2の旋回に直接影響を与えるコントロールバルブ11自体の移動をダンパシリンダ25により規制するものであるため、コントロールバルブ11の急激な加減速を確実に防止することができるという利点もある。
【0094】
次に、第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置ついて、図8,図9を参照しながら説明する。
本作業機械の旋回制御装置は、図8に示すように、第3実施形態の圧力検出器24,電磁切換弁26に代えて、外部パイロット式切換弁,電磁切換弁が設けられている。なお、図8では、旋回用操作部材10,リリーフ弁14,オーバーロードリリーフ弁16a,16b,バキューム防止用チェック弁17a,17b等を省略しているが、実質的には図1と同様である。
【0095】
本作業機械の旋回制御装置では、図8に示すように、ブーム角センサ7と、アーム角センサ8と、コントローラ9Cと、ダンパシリンダ25と、外部パイロット式切換弁(外部パイロット式制御弁)31と、電磁切換弁32とを備えて構成される。
ここで、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8は、上述の第1実施形態(図3参照)のものと同様に構成される。
【0096】
つまり、ブーム角センサ7は、図3に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xに対するブーム3の回動角度、即ちブーム3と上部旋回体2との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、ブーム角センサ7を節点回転角検出手段という。
このブーム3と上部旋回体2との連結点の節点回転角(ブーム角)は、上部旋回体2の旋回中心軸Xに対する、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yの回転角度αで表される。
【0097】
アーム角センサ8は、図3に示すように、ブーム3に対するアーム4の回動角度、即ちブーム3とアーム4との連結点(節点)の節点回転角を検出するものである。このため、アーム角センサ8を節点回転角検出手段という。
このブーム3とアーム4との連結点の節点回転角(アーム角)は、ブーム3の一端部のブーム3と上部旋回体2との連結点とブーム3の他端部のブーム3とアーム4との連結点とを結んだ直線Yに対する、アーム4の一端部のブーム3とアーム4との連結点とアーム4の他端部のアーム4とバケット5との連結点とを結んだ直線Zの回転角度βで表される。
【0098】
そして、これらのブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号は、コントローラ9Cへ送られるようになっている。
コントローラ9Cは、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて電磁切換弁32の作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25を制御するようになっている。このようにしてダンパシリンダ25を制御することで、コントロールバルブ11の移動を規制して、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減しないようにしている。これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないようになる。
【0099】
なお、電磁切換弁32,外部パイロット式切換弁31及びダンパシリンダ25は、コントロールバルブ(旋回用制御弁)11の移動を規制する機能を有するため、旋回用制御弁移動規制手段という。
ここで、ダンパシリンダ25は、ピストン25Aを備えて構成され、このピストン25Aの一端がコントロールバルブ11を構成するスプールに直結されている。そして、コントロールバルブ11が移動すると、これに応じてピストン25Aも移動し、ピストン25Aにより区画された左右の油室に作動油の給排が行なわれる。また、ダンパシリンダ25の左右の油室は油路27を介して連通されており、左右の油室から排出された作動油は油路27を介してタンク18へ戻されるようになっている。
【0100】
外部パイロット式切換弁31は、ダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27に介装されている。この外部パイロット式切換弁31には、高圧選択弁19の出力ポートに連結される切換弁用パイロット油路33が連結されており、高圧選択弁19により選択された高圧側のパイロット二次圧力がパイロット油圧として作用して作動するようになっている。なお、高圧選択弁19は、上述の第1実施形態のものと同様に構成され、配設されているため、ここではその説明を省略する。
【0101】
そして、外部パイロット式切換弁31は、電磁切換弁32を介して供給される高圧側のパイロット二次圧力が作用すると、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とを連通するOFF状態からダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18との連通を遮断するON状態へ切り換わるようになっている。
つまり、外部パイロット式切換弁31は、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、ON状態とされるようになっている。
【0102】
これにより、ダンパシリンダ25の左右の油室とタンク18とが遮断されるとともに、外部パイロット式切換弁31に内蔵されたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室間での作動油の移動が制限され、これに応じてダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0103】
ここで、電磁切換弁32は、外部パイロット式切換弁31の切換弁用パイロット油路33に介装されている。
この電磁切換弁32は、コントローラ9Cからの出力信号(指令)に基づいて作動されて、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用させる高圧選択弁19により選択されたパイロット二次圧力を制御するものである。つまり、電磁切換弁32は、コントローラ9Cからの出力信号(ON信号)に基づいて作動されて、切換弁用パイロット油路33を遮断するOFF状態から切換弁用パイロット油路33を連通するON状態へ切り換わるようになっている。なお、コントローラ9Cからの出力信号がOFF信号の場合は、電磁切換弁32は切換弁用パイロット油路33を遮断するOFF状態のままである。
【0104】
そして、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32がON状態とされる。これにより、切換弁用パイロット油路33が連通されて、外部パイロット式切換弁31に高圧選択弁19により選択されたパイロット二次圧力がパイロット油圧として作用して、外部パイロット式切換弁31が作動してON状態となる。
【0105】
コントローラ9Cは、図9に示すように、バケット位置演算器21と、バケット信号設定器28Aとを備えて構成される。なお、バケット位置演算器21及びバケット信号設定器28Aは、バケット位置に応じた制御を行なうものであるためバケット位置制御部という。
このうち、バケット位置演算器21は、上述の第1実施形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0106】
バケット信号設定器28Aは、バケット位置演算器21からの出力信号に基づいてバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じてON/OFF信号を設定し、このON/OFF信号を電磁切換弁32へ出力するものである。
このバケット信号設定器28Aでは、図9に示すように、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値TA 以下である場合にはON信号を出力し、所定値TA 以上である場合にはOFF信号を出力するようになっている。
【0107】
このようにしてバケット信号設定器28AからON信号が出力されることにより、作業姿勢、即ちバケット5の位置(上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xc)に応じて電磁切換弁32が作動されることになる。
つまり、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁32が作動される。これにより、高圧選択弁19により選択されるパイロット二次圧力が電磁切換弁32を通じて導かれ、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用し、このパイロット油圧が所定値PA 以上になったら外部パイロット式切換弁31がOFF状態からON状態へ切り換わる。
【0108】
そして、外部パイロット式切換弁31が切り換わると、外部パイロット式切換弁31に設けられたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されるため、このダンパシリンダ25を連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が規制される。これにより、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させている。
【0109】
なお、最大リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心Xから遠くにある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが大きく、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が小さいため、電磁切換弁26は作動させない。この場合、コントロールバルブ11はパイロット二次圧力に応じて移動する。
本実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置は、上述のように構成され、この装置による旋回制御は、以下のように行なわれる。
【0110】
つまり、オペレータにより旋回用操作部材10が操作されると、リモコンバルブ10a,10bが作動し、これに応じてパイロット圧供給用油圧ポンプ(パイロットポンプ)15からのパイロット一次圧力が制御されて、パイロット二次圧力が得られる。
一方、作業姿勢に応じた旋回制御を行なうべく、コントローラ9Bのバケット位置演算器21は、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号を読み込む。
【0111】
次いで、バケット位置演算器21が、ブーム角センサ7及びアーム角センサ8からの検出信号に基づいて上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcを演算して、その演算結果をバケット信号設定器28Aへ出力する。
そして、バケット信号設定器28Aが、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが所定値TA 以下である場合にON信号を電磁切換弁32へ出力する。つまり、バケット信号設定器28Aは、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合、上部旋回体2の旋回中心X回りの慣性モーメントが小さいため、上部旋回体2の旋回時の加減速の加速度が大きくならないように、電磁切換弁32へON信号を出力する。
【0112】
そして、バケット信号設定器28Aから電磁切換弁32へON信号が出力されると、電磁切換弁32はON状態となり、高圧選択弁19により選択されるパイロット二次圧力が電磁切換弁32を通じて導かれ、外部パイロット式切換弁31にパイロット油圧として作用し、このパイロット油圧が所定値PA 以上になったら外部パイロット式切換弁31がOFF状態からON状態へ切り換わる。
【0113】
このようにして、外部パイロット式切換弁31が切り換わると、外部パイロット式切換弁31に設けられたオリフィス31Aによってダンパシリンダ25の左右の油室を連通する油路27が絞られ、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限される。これにより、ダンパシリンダ25を構成するピストン25Aの端部に連結されたコントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限される。
【0114】
このため、パイロット二次圧力がコントロールバルブ11に作用して、コントロールバルブ11の移動量(ストローク量)が調整されるとしても、ダンパシリンダ25によりその急激な移動を制限されることになる。このようにして移動量を調整されたコントロールバルブ11により旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が制御される。
【0115】
特に、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5が機体旋回中心X近傍にある場合には、ダンパシリンダ25の左右の油室内の作動油の移動が制限されて、コントロールバルブ11を構成するスプールの急激な移動が制限されるため、コントロールバルブ11を介して旋回用油圧モータ13に給排される作動油の流量が急激に増減せず、これにより、上部旋回体2の旋回時の旋回スピードが急激に増減しないことになる。
【0116】
したがって、本作業装置の旋回制御装置によれば、バケット5が機体旋回中心に近づき、かつ、パイロット圧が高くなると生じるハンチングを防止することができ、上部旋回体2の旋回中心回りの慣性モーメントが変化しても滑らかな旋回加速を実現できるという利点がある。
つまり、本作業装置の旋回制御装置によれば、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32を作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25の移動を規制してコントロールバルブ11の急激な移動を規制することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させるため、上部旋回体2の旋回時に緩やかな加減速を実現でき、これにより、急激な加減速によってバケット5からの土砂等がこぼれてしまういわゆる荷こぼれを防止することができ、作業効率を向上させることができるという利点がある。
【0117】
また、最小リーチの作業姿勢、即ちバケット5の位置が旋回中心Xに近い位置で、慣性モーメントが小さくなってしまう場合には、電磁切換弁32を作動させ、これによりパイロット二次圧力を外部パイロット式切換弁31に作用させることで、ダンパシリンダ25の移動を規制してコントロールバルブ11の急激な移動を規制することで、油圧ポンプ12から旋回用油圧モータ13へ供給される作動油の流量を低減させて、上部旋回体2が急激に加減速しないようにして、リモコンバルブ10a,10bが振動して、旋回時にハンチングが生じやすいないようにすることができるという利点もある。
【0118】
また、本実施形態は、上述の第1,2実施形態のようにコントロールバルブ11に作用するパイロット油圧を制御するものとは異なり、上部旋回体2の旋回に直接影響を与えるコントロールバルブ11自体の移動をダンパシリンダ25により規制するものであるため、コントロールバルブ11の急激な加減速を確実に防止することができるという利点もある。
【0119】
また、本実施形態では、外部パイロット式切換弁31をパイロット二次圧力により作動させるようにしているため、コントロールバルブ11を作動させる際に高圧のパイロット油圧がコントロールバルブ11に作用したとしても、確実に外部パイロット式切換弁31を作動させることができ、制御の信頼性を高めることができるという利点もある。
【0120】
なお、上述の各実施形態では、上述の第1実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段として、高圧選択弁19により選択された高圧側のパイロット二次圧力を制御すべく1つの電磁弁20を設けているが、高圧選択弁19を設けずに、コントロールバルブ11のそれぞれの端部に作用するパイロット二次圧力をそれぞれ制御すべく、2つの電磁弁を設け、これらの電磁弁をバケット位置に応じて制御するようにしても良い。
【0121】
また、上述の第1,2実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段を構成する電磁弁をリモコンバルブとは別に設けているが、リモコンバルブを電磁弁として構成し、上述の第1,2実施形態と同様にしてパイロット油圧を制御するようにしても良い。
また、上述の第1,2実施形態では、電磁弁20は他の構成であっても良い。例えば、上述の第3実施形態の電磁切換弁26として構成し、同様の制御を行なうようにしても良い。
【0122】
また、上述の第3実施形態では、パイロット油圧検出手段としての圧力検出器24によりパイロット油圧を検出し、パイロット油圧に応じてコントロールバルブ11の移動を規制するようにしているが、このパイロット油圧はオペレータによる旋回用操作部材10の操作量に対応しているため、旋回用操作部材10の操作量に応じた電気信号を検出し、この検出信号に応じてコントロールバルブ11の移動を規制するようにしても良い。この場合、旋回用操作部材10は操作量に応じた電気信号を出力しうるように構成する必要がある。
【0123】
また、上述の第3,4実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段としてダンパシリンダを採用しているが、これに限られるものではなく、コントロールバルブ11が急激に移動しないように、その移動を緩やかにすることができるものであれば良い。例えば、上述の第3,4実施形態では油圧シリンダを用いているが、空気圧シリンダであっても良いし、他の液体圧シリンダ等の流体圧シリンダであってもよい。また、上述の第3,4実施形態の両側にロッドを備えるダンパシリンダでなく、片側にロッドを備えるダンパシリンダ等の異なる構成のダンパシリンダであっても良い。
【0124】
また、上述の第3,4実施形態では、バケット信号設定器28,28Aをバケット位置を示す水平距離Xcが所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成し、また、圧力信号設定器29をパイロット油圧が所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成しているが、複数のしきい値を設け、バケット位置やパイロット油圧に応じて複数段階の制御を行なえるようにすることもできる。なお、この場合には、旋回用制御弁移動規制手段としての電磁弁26,32もON/OFF制御だけでなく、コントローラからの制御信号に応じた油路27の開口面積を調整しうるものとして構成する。
また、上述の第4実施形態では、旋回用制御弁移動規制手段としてオリフィス31Aを有する外部パイロット式切換弁31と電磁切換弁32とを備えるものとして構成し、バケット信号設定器28Aをバケット位置を示す水平距離Xcが所定値以上であるかによりON/OFF信号を出力するものとして構成しているが、切換弁用パイロット油路33に旋回用制御弁移動規制手段として電磁リリーフ弁(電磁弁)を設け、この電磁リリーフ弁をバケット位置に応じて電磁リリーフ弁を制御するようにしても良い。この場合、電磁リリーフ弁を、上述の第1,2実施形態の作動信号設定器22,22Aと同様に、上部旋回体2の旋回中心Xからバケット5までの水平距離Xcが短くなると電磁リリーフ弁の作動信号(指令値)が小さくなるような制御特性(この制御特性を例えばマップとして備える)に基づいて制御することもできる。
【0125】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜5記載の本発明の作業機械の旋回制御装置によれば、作業機械の作業姿勢に応じた上部旋回体の旋回制御を行なえるようにして、例えばバケット内の土砂がこぼれてしまい作業効率が低下してしまうのを防止するとともに、上部旋回体の旋回時にハンチングが生じないようにすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置におけるバケット位置演算を説明するための図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図8】本発明の第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置を示す全体構成図である。
【図9】本発明の第4実施形態にかかる作業機械の旋回制御装置における制御を説明するための図である。
【図10】一般的な小旋回油圧ショベルの模式的側面図であって、(A)はフロント部を構成する作業アームを最も縮めた状態(最小リーチ状態)を示す図、(B)はフロント部を構成する作業アームを最も伸ばした状態(最大リーチ状態)を示す図である。
【図11】一般的な小旋回油圧ショベルに備えられる旋回制御用油圧回路を示す図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体
6 フロント部
7 ブーム角センサ(節点回転角検出手段)
8 アーム角センサ(節点回転角検出手段)
9,9A,9B,9C コントローラ(制御手段)
10a,10b リモコンバルブ(操作部材連動バルブ)
11 コントロールバルブ(旋回用制御弁)
12 油圧ポンプ
13 旋回用油圧モータ
15 パイロットポンプ(パイロット油圧源)
18 タンク
19 高圧選択弁
20 電磁リリーフ弁(旋回用制御弁移動規制手段)
21 バケット位置演算器(バケット位置演算手段,バケット位置制御部)
22,22A 作動信号設定器(作動信号設定手段,バケット位置制御部)
23 電磁比例減圧弁(旋回用制御弁移動規制手段)
24 圧力検出器(パイロット油圧検出手段)
25 ダンパシリンダ(旋回用制御弁移動規制手段)
25A ピストン
26 電磁切換弁(旋回用制御弁移動規制手段)
26A オリフィス
27 油路
28,28A バケット信号設定器(バケット信号設定手段,バケット位置制御部)
29 圧力信号設定器(圧力信号設定手段)
30 論理積演算器(論理積演算手段,バケット位置/圧力制御部)
31 外部パイロット式切換弁(旋回用制御弁移動規制手段,外部パイロット式制御弁)
31A オリフィス
32 電磁切換弁(旋回用制御弁移動規制手段)
33 切換弁用パイロット油路
Claims (5)
- 作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、
該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、
該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、
該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、
該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、
該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、
該高圧選択弁に接続され、該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧を減圧しうる電磁リリーフ弁と、
該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、
該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて該電磁リリーフ弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とする、作業機械の旋回制御装置。 - 作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、
該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、
該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、
該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、
該旋回用制御弁の一側及び他側に接続され、旋回用操作部材の操作量に応じたパイロット油圧を作用させるパイロット油路と、
該パイロット油路に介装され、該旋回用制御弁の一側及び他側に作用するパイロット油圧のうち該旋回用操作部材の操作量に応じて高圧となる側を選択する高圧選択弁と、
該高圧選択弁によって選択された高圧側のパイロット油圧の圧力を検出する圧力センサと、
該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、
該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、
該ダンパの作動状態を切り換える電磁切換弁と、
該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて求められるバケット位置、及び、該圧力センサにより検出された高圧側のパイロット油圧の大きさに応じて該電磁切換弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とする、作業機械の旋回制御装置。 - 該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、
該電磁切換弁が、該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御するように構成されることを特徴とする、請求項2記載の作業機械の旋回制御装置。 - 該制御手段が、該上部旋回体の旋回中心からバケットまでの水平距離が所定値以下であり、かつ、高圧側のパイロット油圧が所定値以上である場合に該電磁切換弁に信号を出力し、該ダンパシリンダを作動油の給排を遮断する状態に制御することを特徴とする、請求項3記載の作業機械の旋回制御装置。
- 作業姿勢変更可能な作業アームを備える上部旋回体を旋回しうる作業機械の旋回制御装置において、
該上部旋回体を旋回させる旋回モータと、
該旋回モータへ作動油を供給する油圧ポンプと、
該油圧ポンプから該旋回モータへの作動油の供給流量を制御する旋回用制御弁と、
該作業アームの節点回転角を検出する節点回転角検出手段と、
該旋回用制御弁に連結され、該旋回用制御弁の移動を規制するダンパと、
該旋回用制御弁とパイロットポンプとを連結するパイロット油路と、
該節点回転角検出手段からの検出情報に基づいて該ダンパを制御する制御手段とを備え、
該旋回用制御弁が、該パイロット油路を介して作用するパイロット油圧により移動量を制御されるように構成され、
該制御手段が、該節点回転角検出手段からの検出信号に基づいてバケット位置を求め、該バケット位置に応じて信号を出力するバケット位置制御部を備え、
該ダンパとしてダンパシリンダを備えるとともに、
該ダンパシリンダに連結された油路に介装され、該パイロット油圧に応じて作動されて該ダンパシリンダからの作動油の給排を制御する外部パイロット式制御弁と、
該外部パイロット式制御弁に作用する該パイロット油圧を制御する電磁弁とを備え、
該電磁弁が、該バケット位置制御部からの信号に基づいて作動されることを特徴とする、作業機械の旋回制御装置。
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