JP3592969B2 - 自動格納設備の出庫装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファイルホルダ等の被格納物を格納する格納ユニットを複数備えた自動格納設備において、被格納物を予め指定した出庫番号順通りに出庫するようにした出庫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動格納設備として、ファイルホルダを格納するための格納ユニットを複数並列配置し、その各格納ユニットの一側に、格納ユニットから出庫されたファイルホルダを外部の所定の集積部まで搬送するためのコンベアを設けたものがある。
【0003】
従来、この種の自動格納設備において、複数のファイルホルダを出庫するに際しては、次の制御が行われていた。
【0004】
即ち、各格納ユニットに対してそれぞれに格納されたファイルホルダの出庫指令を与えると、各格納ユニットにおいて当該出庫指令されたファイルホルダが取出されてくるので、このファイルホルダをそのまま直ぐにコンベアに移載して、所定の集積部に搬送し、集積するようにしていた(到着順出庫)。
【0005】
この制御は、各格納ユニットで取出されたファイルホルダを、そのまま直ぐにコンベア上に移載していくので、多数のファイルホルダをより短時間で効率よく出庫させることができるという利点がある。
【0006】
ところで、上記制御では、出庫指令した順番を問わず、各格納ユニットからいち早く取出された順番で出庫しているため、実際に指定した順番と、各格納ユニットから取出され集積部に集積されたファイルホルダの並び順が一致しないことになる。
【0007】
しかし、この自動格納設備の使用環境によっては、出庫効率よりも、実際に指定した出庫番号の順番で出庫できる能力が要求される場合がある。
【0008】
そこで、かかる出庫番号順出庫を可能とした自動格納設備の出庫装置として、例えば、特開平8−151105号公報に開示のものが挙げられる。
【0009】
この自動格納設備では、各格納ユニットとコンベアとの各間に、格納ユニットの一側部に設けられた出庫口部と、出庫口部からコンベアに向けてファイルホルダを滑り降ろす滑降部と、その滑降部の下部に設けられ滑り降りてきたファイルホルダを一時的に受ける受部とを有するコンベア出庫部が設けられる。
【0010】
そして、格納ユニット内の格納部に格納されたファイルホルダが出庫口部に移載されると、その出庫口部の出庫口部払出し部の払出し動作によりファイルホルダが滑降部に放出される。滑降部を滑り降りたファイルホルダは受部に至り、そこで一時的に待機保持されるようになっている。そして、受部で待機状態のファイルホルダが、その受部の払出し部の払出し動作により、所定のタイミングでコンベア上に放出される構成となっている。
【0011】
この自動格納設備の電気的構成を示すと図17及び図18に示すブロック図のようになる。
【0012】
即ち、各格納ユニットは、コンベア出庫部100の諸制御を行う格納ユニット制御部101(1)〜101(n)を有し、各格納ユニット制御部101(1)〜101(n)は、中央制御部102との間で所定のデータ通信を行うと共に、各相互間でも所定のデータ通信を可能に構成されている。
【0013】
上記コンベア出庫部100の出庫口部104は、その出庫口部104におけるファイルホルダの在荷有無を検出するための出庫口部在荷検出部107、出庫口部104に移載されたファイルホルダを滑降部に払出して放出する出庫口部払出し部106及び払出し部停止位置検出部105を備えており、また、受部108は、受部108におけるファイルホルダの在荷有無を検出するための受部在荷検出部112、受部108下方のコンベア上におけるファイルホルダの在荷有無を検出するための受部下面コンベア在荷検出部111と、受部108上のファイルホルダを払出してコンベア上に放出する受部払出し部110及び払出し部停止位置検出部109を備える。
【0014】
また、コンベアの動作の制御を行うコンベア制御部103が設けられており、このコンベア制御部は、集積部におけるファイルホルダの在荷の有無を検出する集積部在荷検出部103a、集積部においてファイルホルダが満杯か否かを検出する集積部満杯検出部103b及び集積部の落し口におけるファイルホルダの有無を検出する落し口セフティ検出部103cからの検出信号に基づいてコンベアの動作制御を行う。
【0015】
この自動格納設備におけるファイルホルダの出庫制御は次のように行われる。
【0016】
まず、複数のファイルホルダを所定の順番で取出すべき指令を中央制御部102に入力する。すると、中央制御部102から各格納ユニット制御部101(1)〜101(n)に出庫指令が与えられる。各格納ユニット制御部101(1)〜101(n)では、各格納ユニットからコンベア上に払出されてそのコンベア上を通過するファイルホルダの数がカウントされており、そのカウント数に1加算した値と、これからコンベア上に払出そうとするファイルホルダの出庫番号とが一致したときに、そのファイルホルダをコンベア上に払出すようにしていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−151105号公報に開示の出庫装置では、コンベア上に払出されてそのコンベア上を通過するファイルホルダのカウント数に1加算した値と、ファイルホルダの出庫番号とが一致したときに、ファイルホルダをコンベア上に払出す制御を行っているため、例えば、複数の格納ユニットのうちのいずれかに出庫エラーが生じた場合には、ファイルホルダのカウント数に1加算した値が、他のエラーが生じていない格納ユニットにおいて出庫待機中のファイルホルダの出庫番号に達しなくなり、ファイルホルダの払出しのタイミングを図ることができなくなる。このため、いずれか1つの格納ユニットにおいて出庫エラーが生じてそこからファイルホルダが出庫されなくなるだけであっても、出庫番号順出庫は不可能となり、その後は、到着順出庫で出庫せざるを得なくなる。
【0018】
そこで、この発明は上述したような問題を解決すべくなされたもので、複数の格納ユニットのうちのいずれかにおいて被格納物の出庫にエラーが生じた場合でも、可及的に出庫番号順で出庫をすることが可能な自動格納設備における出庫装置及び出庫方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明の請求項1記載の自動格納設備の出庫装置によると、被格納物を格納する格納空間を有する複数の格納ユニットが並列配置されると共に、前記各格納ユニットの一側に、それら各格納ユニットから取出された被格納物を前記各格納ユニットの配列方向の上流側から下流側に向けて搬送する搬送コンベアが設けられ、前記各格納ユニットから取出された被格納物を前記搬送コンベアにより搬送して出庫する自動格納設備の出庫装置であって、前記各格納ユニット毎に対応して設けられた分割コンベア部を有し、被格納物を上流側の分割コンベア部からその下流側の分割コンベア部に順次移し換えて被格納物を搬送する搬送コンベアと、前記各格納ユニット内に設けられ、中央制御部から出庫すべき被格納物及びその出庫番号のデータを受信して、その格納ユニット内に格納された出庫すべき被格納物を出庫番号の小さいものから順番に移載する移載装置と、前記各格納ユニットと前記搬送コンベアとの各間に設けられ、前記移載された被格納物をその格納ユニットに対応する分割コンベア部に移し換えるコンベア出庫部と、前記各格納ユニットにおいて出庫待機中の被格納物の出庫番号に関する出庫待機データと、前記各コンベア出庫部における被格納物の出庫番号に関する出庫途中データと、前記各分割コンベア部における被格納物の出庫番号に関するコンベア出庫中データとを記憶する記憶部を有し、前記出庫待機データ、前記出庫途中データ及び前記コンベア出庫中データとに基づいて、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、前記各コンベア出庫部及び前記各分割コンベア部を制御する出庫制御部を備え、前記出庫制御部が、いずれかの格納ユニットに対する飛越し指令の付与により、その格納ユニットに関する出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、前記各分割コンベア部を制御するものである。
【0020】
この場合、請求項2記載のように、前記出庫制御部が、前記各コンベア出庫部に対して、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一のコンベア出庫部における被格納物の出庫番号が、それよりも上流側の分割コンベア部、コンベア出庫部及び格納ユニットにおける被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、そのコンベア出庫部における被格納物を分割コンベア上に移し換える制御をそれぞれ行うと共に、前記各分割コンベア部に対し、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニット及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換える制御をそれぞれ行う構成とすることができる。
【0021】
そして、同一の出庫番号が、複数の被格納物に割当てられた場合には、請求項3記載のように、前記出庫制御部が、一のコンベア出庫部における被格納物の出庫番号が、それよりも上流側の分割コンベア部、コンベア出庫部及び格納ユニットにおける被格納物の出庫番号と同じ場合にも、そのコンベア出庫部における被格納物を分割コンベア上に移し換え、また、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニット及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号と同じ場合にも、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換えるようにするとよい。
【0022】
また、請求項4記載のように、前記出庫制御部が、いずれかの格納ユニットに対する飛越し指令の付与により、その格納ユニットに関する出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、その飛越し指令が付与された格納ユニットの1ユニット上流側の格納ユニットに対応する分割コンベア上の被格納物を、当該飛越し指令が付与された格納ユニットに対応する分割コンベア上に移し換えるように、各分割コンベア部を制御する構成とすることもできる。
【0023】
さらに、請求項5記載のように、前記各格納ユニット毎に対応して設けられた各分割コンベア部が、その上流側から下流側間でさらに再分割された複数の再分割コンベア部をそれぞれ有し、前記出庫制御部が、最下流側の再分割コンベア部に対して、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニットにおける被格納物及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換える制御をそれぞれ行うと共に、その他の再分割コンベア部に対して、前記コンベア出庫中データに基づいて、1つ下流側の再分割コンベア部に被格納物があるか否かを判定し、無い場合に当該下流側の再分割コンベア部に被格納物を移し換える制御をそれぞれ行うようにしてもよい。
【0024】
また、請求項6記載のように、前記搬送コンベアの下流側に、被格納物集積部と補助被格納物集積部とが設けられると共に、搬送コンベアにより搬送された被格納物を前記被格納物集積部と補助被格納物集積部とに仕分して集積させる仕分部が設けられ、前記出庫制御部が、前記飛越し指令の撤回後、通常の出庫番号順の出庫に戻るまでの間に搬送される被格納物を、前記補助格納物集積部に集積させるように、前記仕分部を切換え制御する構成としてもよい。
【0025】
また、この発明の請求項7記載の自動格納設備の出庫装置は、被格納物を格納する格納空間を有する複数の格納ユニットが並列配置されると共に、前記各格納ユニットの一側に、それら各格納ユニットから取出された被格納物を前記各格納ユニットの配列方向の上流側から下流側に向けて搬送する搬送コンベアが設けられ、前記各格納ユニットから取出された被格納物を前記搬送コンベアにより搬送して出庫する自動格納設備の出庫装置であって、前記各格納ユニット毎に対応して設けられた分割コンベア部を有し、被格納物を上流側の分割コンベア部からその下流側の分割コンベア部に順次移し換えて被格納物を搬送する搬送コンベアと、前記各格納ユニット内に設けられ、中央制御部から出庫すべき被格納物及びその出庫番号のデータを受信して、その格納ユニット内に格納された出庫すべき被格納物を出庫番号の小さいものから順番に移載し、移載完了により中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信する移載装置と、前記各格納ユニットと前記搬送コンベアとの各間に設けられ、前記移載された被格納物をその格納ユニットに対応する分割コンベア部に移し換えるコンベア出庫部と、前記各格納ユニットにおいて出庫待機中の被格納物の出庫番号に関する出庫待機データと、前記各コンベア出庫部における被格納物の出庫番号に関する出庫途中データと、前記各分割コンベア部における被格納物の出庫番号に関するコンベア出庫中データとを記憶する記憶部を有し、前記出庫待機データ、前記出庫途中データ及び前記コンベア出庫中データとに基づいて、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、前記各コンベア出庫部及び前記各分割コンベア部を制御する出庫制御部を備え、前記出庫制御部が、受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記出庫途中データを更新するものである。
【0026】
この場合、請求項8記載のように、前記各移載装置が、移載完了により中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信する代りに、移載の成功又は失敗を示す移載報告データを送信し、前記出庫制御装置が、受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記出庫途中データを更新する代りに、前記移載装置から受信した移載報告データに基づいて、移載成功のデータを受信したときに、前記格納ユニットから出庫すべき被格納物のうち移載に失敗した被格納物分の出庫番号を飛ばして次に小さい出庫番号により、前記出庫途中データを更新するようにしたものであってもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる一実施形態の自動格納設備における出庫装置について説明する。
【0028】
この自動格納設備は、図1に示すように、複数の格納ユニット1が並列配置されると共に、その各格納ユニット1の一側に搬送コンベア30が設けられてなり、各格納ユニット1から取出された被格納物が、搬送コンベア30の配列方向に沿った搬送方向(図1矢符A参照)に沿ってその上流側から下流側に搬送されてその最下流側に設けられた被格納物集積部40に集積されるように構成される。
【0029】
ここで、この自動格納設備は、被格納物として図2に示すファイルホルダFを想定したものである。このファイルホルダFは、合成樹脂製又は紙製で、左右一対のカバー表紙F1が底まち部F2を介して閉開自在に連設されてなり、このカバー表紙F1間に医療カルテ等の書類が挟込まれて収納される構成となっている。また、上記両カバー表紙F1のそれぞれの側縁部には、合成樹脂等の張出補強体F3が接着剤等により一体的に固着されており、両張出補強体F3を図示省略の係合部により互いに係合等させることにより、当該ファイルホルダFが閉じた状態に保持される。
【0030】
なお、このファイルホルダFに対しては固有の識別番号が割当てられている。この識別番号は、例えば、ファイルホルダFに医療用のカルテを収納する場合にあっては、患者番号である。
【0031】
各格納ユニット1は、図1及び図3に示すように、その内部にファイルホルダFを格納する格納空間を有する格納棚2が一対相対向して設けられると共に(図3では一方側のみ図示)、その一側に後述する入庫台車50をセット可能な台車セット部1dと、ファイルホルダFが取出される出庫口部10が設けられてなる。なお、各格納ユニット1の一側には、緊急出庫口1a、操作盤1b及び表示パネル1cが設けられている。
【0032】
各格納棚2は、上下を棚板によって区切られると共に左右を側板によって区切られることによって、ファイルホルダFを並べて格納するためのホルダ格納区域が上下左右にマトリクス状に配設されてなる。
【0033】
それぞれのホルダ格納区域においては、その上側の棚板部の下面側に、その前後方向(棚の手前側と奥側を結ぶ方向)に延びる吊支レール体が幅方向(棚の左右方向)に一定間隔で配設されており、ファイルホルダFの張出補強体F3を隣合う一対の吊支レール体間に挟み入れるようにすれば、当該張出補強体F3が当該両吊支レール体間に吊懸支持され、こうして当該ファイルホルダFが格納棚2に格納される構成となっている。
【0034】
入庫台車50は、格納棚2と同様構成によりファイルホルダFを吊懸支持して格納可能に構成されると共に、その下部にキャスタが取付けられてフロア上を走行自在とされた台車であり、ファイルホルダFを格納した状態の入庫台車50を上記台車セット部1dにセットすることにより、ファイルホルダFが格納ユニット1内に入庫可能とされている。
【0035】
また、格納ユニット1内の両格納棚2間には、上下一対の移動レール3が設けられ、この移動レール3に沿って移載装置4が移動自在に設けられる。
【0036】
移載装置4は、移載制御部4a(図8参照)の制御により、両格納棚2間を図示省略の走行系駆動部により走行自在とされたコラム5と、そのコラム5を図示省略の昇降系駆動部により昇降自在とされたピッキング部6とを備える。
【0037】
上記ピッキング部6は、入庫台車50又は格納棚2に格納されたファイルホルダFを取込み、取込んだファイルホルダFを格納棚2又は出庫口部10に移載可能に構成される。
【0038】
移載制御部4aは、ファイルホルダFを入庫する際に、走行系駆動部及び昇降系駆動部の動作を制御して、ピッキング部6を台車セット部1dまで移動させてそこで台車セット部1dにセットされた入庫台車50からファイルホルダFを取込み、この後、ピッキング部6を格納棚2の所定の格納位置にまで移動させ、そこで当該取込んだファイルホルダFを当該所定の格納位置に移載する。この際、移載制御部4aでは、その格納したファイルホルダFに付与された識別番号とその格納位置とを関連づけた格納位置情報を自己の記憶部に記憶する。
【0039】
また、この移載制御部4aは、図8に示すように、格納ユニット1に設けられた格納ユニット制御部8との間で光通信可能に構成され、ファイルホルダFを出庫する際に、格納ユニット制御部8を介して出庫すべきファイルホルダFの識別番号を含むデータを受信すると、自己の記憶部に記憶した前記格納位置情報の中から当該識別番号を有するファイルホルダFの格納位置を検索し、走行系駆動部及び昇降系駆動部を動作させてピッキング部6を当該格納位置にまで移動させてそこで当該格納位置に格納されたファイルホルダFを取込み、この後、ピッキング部6を出庫口部10に移動させてそこで当該取込んだファイルホルダFを当該出庫口部10に移載する構成となっている。
【0040】
そして、この出庫の際、指定されたファイルホルダFの移載が完了すると、移載が完了した旨の移載完了データを格納ユニット制御部8を介して中央制御部65に送信する。一方、指定されたファイルホルダFが既に緊急出庫口1aから出庫済みである等の原因で出庫口部10に移載することができなかった場合には、移載できなかった旨の移載エラーデータを格納ユニット制御部8を介して中央制御部65に送信して、これに応答して送信された他の識別番号のファイルホルダFについて上記出庫動作を行う構成となっている。
【0041】
また、各格納ユニット1の搬送コンベア30側の側部には、図1,図3,図4〜図6及び図8に示すように、出庫口部10、滑降部21及び受部22を有し、前記出庫口部10に移載されたファイルホルダFを滑降部21及び受部22を介して搬送コンベア30上に移し換えるコンベア出庫部20が設けられる。
【0042】
出庫口部10は、図4及び図6に示すように、ファイルホルダFを縦向き姿勢で載置可能な載置部11aを有する仮載置台11がその軸心周りに回転自在に取付けられると共に、その仮載置台11が所定のリンク機構12を介して電磁ソレノイド等の回転駆動部13に連結されてなる出庫部払出し部16を備える。そして、載置部11aを上向きにした姿勢で仮載置台11上に移載装置4からファイルホルダFが移載され、その後、後述する出庫制御部60の制御により回転駆動部13を回転駆動させて仮載置台11を矢符P方向に回転させると、その仮載置台11上に載置されたファイルホルダFが第1シュータ14上に滑り落ちて格納ユニット1の一側に形成された出庫開口部10aから放出される。一方、仮載置台11を矢符Q方向に回転させると、その仮載置台11上に載置されたファイルホルダFが、第2シュータ15上に滑り落ちて緊急出庫口1aより放出されるように構成される。
【0043】
この出庫口部10には、仮載置台11上に載置されるファイルホルダFの上方位置近傍に設けられ、その仮載置台11上のファイルホルダFの有無を検出する光センサ等の出庫口部在荷検出部18が設けられると共に、前記リンク機構12の動きに応じて仮載置台11の回転位置を検出する光センタ等の払出し部停止位置検出部17が設けられており、これらの検出信号が出庫制御部60に出力されるように構成される。
【0044】
このようにして出庫開口部10aから放出されたファイルホルダFは、その出庫開口部10aと搬送コンベア30間に掛渡すように設けられた滑降部21上を滑り降りて受部22上に受止められる。
【0045】
受部22は、図3〜図7に示すように、搬送コンベア30の上方位置に設けられ、前記滑降部21から滑り降りてきたファイルホルダFを受取って、これを一時的に保持し、所定のタイミングで当該一時的に保持したファイルホルダFを搬送コンベア30上に放出するもので、前記滑降部21の両側部延長上に設けられた搬送コンベア30の搬送方向A上流側の支持枠23と同搬送方向A下流側の支持枠24とを備える。両支持枠23,24は、断面L字状に形成されており、その水平部分で滑降部21から滑り降りてきたファイルホルダFの両側部分下面を支持するものである。
【0046】
このうち上流側の支持枠23は搬送コンベア30の両側を跨ぐようにして一定位置に固着されている。また、下流側の支持枠24は、その折曲部分外方へ延びる延設片24aが搬送コンベア30側に固着されたブラケット25aに回転自在に取付けられると共に、その鉛直片部分が所定のリンク機構26aを介して搬送コンベア30側に固着された電磁ソレノイド等の回転駆動部27aに連結され、これにより受部22上に受けたファイルホルダFをコンベア上に払出す受部払出し部25が構成される。そして、両支持枠23,24によりファイルホルダFを受けた状態で、出庫制御部60に制御により回転駆動部27aを回転駆動させて、下流側の支持枠24を矢符Qに示す下方へ傾動させると(図5の2点鎖線参照)、ファイルホルダFがその下流側の側片部分から搬送コンベア30上に移し換えられるように構成される。
【0047】
また、受部22には、支持枠24の所定角度以上の傾動を検出する光センサ等の払出し部停止位置検出部26が設けられると共に、支持枠23,24上におけるファイルホルダFの有無を検出するための光センサ等の受部在荷検出部27及び当該受部22の下方における搬送コンベア30でのファイルホルダFの有無を検出するための光センサ等の受部下面コンベア在荷検出部28が設けられており、これらの検出信号が出庫制御部60に出力されるように構成される。
【0048】
搬送コンベア30は、図1,図3〜図7に示すように、各格納ユニット1の一側部に設けられたもので、各格納ユニット1に対応する分割コンベア部31が所定の搬送方向Aに沿って連続して設けられてなる。
【0049】
各分割コンベア部31は、それぞれ2つの再分割コンベア部32に再分割されており、それぞれの再分割コンベア部32は、前記搬送方向Aに沿って所定間隔をあけて配設された回転駆動ローラ33a及び回転ローラ33bに無端環状の搬送ベルト33cが巻き掛けられた構成となっている。そして、各回転駆動ローラ33aは出庫制御部60によりその回転駆動が制御され、所定の再分割コンベア部32上にファイルホルダFが載置された状態で、その再分割コンベア部32の回転駆動ローラ33aを回転駆動させることにより、当該所定の再分割コンベア部32上のファイルホルダFがそれよりも1つ下流側の再分割コンベア部32上に移し換えられる。これを繰返していくことにより、ファイルホルダFが上流側の再分割コンベア部32からその下流側の再分割コンベア部32に順次移し換えられ、こうして、ファイルホルダFが搬送コンベア30の下流側に搬送されている構成となっている。
【0050】
なお、かかる搬送コンベア30は、分割コンベア部31単位でみると、ファイルホルダFを上流側の分割コンベア部31からその下流側の分割コンベア部31に順次移し換えていく構成のものである。
【0051】
この搬送コンベア30により搬送されたファイルホルダFは、最終的にその最下流側に設けられた被格納物集積部40に集積される。
【0052】
また、この自動格納設備の出庫装置は、図8のブロック図に示すように、各コンベア出庫部20及び搬送コンベア30の各再分割コンベア部32を制御する出庫制御部60と、各格納ユニット1に設けられた格納ユニット制御部8及び出庫制御部60との間でデータ通信可能な中央制御部65とを備える。
【0053】
中央制御部65は、CPU、ROMおよびRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータであって、次の演算動作はすべて予め格納されたソフトウェアプログラムによって実行される。
【0054】
即ち、この中央制御部65は、上記移載制御部4aとのデータ通信により、各ファイルホルダFの識別番号とそのファイルホルダFの格納位置(どの格納納ユニット1に格納されたかという情報を含む)とを関連づけた格納位置情報を記憶する記憶部を有すると共に、図示省略の端末装置を介して出庫すべきファイルホルダFの識別番号及びその出庫番号を入力可能に構成される。
【0055】
そして、中央制御部65は、出庫したいファイルホルダFの識別番号とその出庫番号とが入力されると、各格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFの出庫番号を含む当該複数件分のデータを出庫制御部60に送信する。
【0056】
一方、各移載制御部4aに対しては、前記記憶部に記憶された格納位置情報の中から当該出庫したい各ファイルホルダFを格納した格納ユニット1の号機番号が検索される。そして、当該検索されたデータの中から、それぞれの格納ユニット1において最も小さい出庫番号のファイルホルダFの識別番号及びその出庫番号のデータが、各格納ユニット制御部8を通じて各移載装置4の移載制御部4aに1件分のデータづつ順次送信される。
【0057】
このデータが移載制御部4aで受信されると、その移載装置4によるファイルホルダFの移載の成否に応じて、移載完了データ又は移載エラーデータが送信されるので、これらのデータを受信した中央制御部65は、移載完了データを受信した場合には、その移載完了データに移載されたファイルホルダFの出庫番号の情報を付加して出庫制御部60に送信すると共に、移載制御部4aに対して次に出庫すべきファイルホルダFの識別番号及びその出庫番号のデータを送信する。なお、移載制御部4aから送信される当初の移載完了データに移載したファイルホルダFの出庫番号の情報を含める構成としておけば、この中央制御部65において当該情報を付加する構成は不要である。
【0058】
一方、移載エラーデータを受信した場合には、出庫制御部60に対してはデータ送信を行わずに、移載制御部4aに対して別のファイルホルダFの識別番号及びその出庫番号のデータを送信する。
【0059】
出庫制御部60は、中央制御部65との間でデータ通信を行って、格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFの出庫番号を含む当該複数件分のデータを受信すると共に、中央制御部65を介して各移載制御部から移載完了データを受信して、各格納ユニット1内で出庫待機中のファイルホルダF(出庫口部10に移載されたファイルホルダFを含む)の出庫番号に関する出庫待機データ(どの格納ユニット1内に出庫番号何番のファイルホルダが格納されているかを示すデータ)と、各受部22に在荷中のファイルホルダFの出庫番号に関する出庫途中データ(どの受部22に出庫番号何番のファイルホルダFが在荷されているかを示すデータ)と、各再分割コンベア部32に在荷中のファイルホルダFの出庫番号に関するコンベア出庫中データ(どの再分割コンベア部32に出庫番号何番のファイルホルダFが在荷されているかを示すデータ)とを逐次更新し、これらのデータに基づいて各格納ユニット1から出庫されたファイルホルダFが指定された出庫番号の順番で搬送されて被格納物集積部40に集積されるように、各コンベア出庫部20の出庫口部10及び受部22、各再分割コンベア部32を次のように制御すると共に、いずれかの格納ユニット1に対する飛越し指令の付与により、その格納ユニット1から取出されるべきファイルホルダFの出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、各各再分割コンベア部32を制御するように構成される。
【0060】
ここで、飛越し指令は、いずれかの格納ユニット1に何らかの原因でトラブルが生じた場合に、当該格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFに関する出庫待機データ及び出庫途中データは除外してもよいという旨の指令であり、例えば、この自動格納設備のオペレータが本設備の動作状況を監視しており、一の格納ユニット1の動作が停止してしまったような場合に、中央制御部65の端末装置或は出庫制御部60に設けられた入力手段等を介して与えられる指令である。
【0061】
なお、この出庫制御部60は、CPU、ROMおよびRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータであって、その演算動作はすべて予め格納されたソフトウェアプログラムによって従って実行されるものであり、上記各データは、そのRAM又はハードディスク装置等の記憶部に記憶されるものである。
【0062】
以下、出庫制御部60の制御をより詳細に説明するが、以下の説明において、便宜上、図9に示すように、各格納ユニット1を搬送方向Aの下流側からみて順番に、1(1)、1(2)、1(3)・・・、1(n)の符号を付し、同様に出庫口部10を下流側からみて順番に、10(1)、10(2)、10(3)・・・、10(n)の符号を付し、同様に受部22を下流側からみて順番に、22(1)、22(2)、22(3)・・・、22(n)の符号を付し、同様に分割コンベア部31を下流側からみて順番に31(1)、31(2)、31(3)・・・、31(n)の符号を付し、また、各分割コンベア部31(1)、31(2)、31(3)・・・、31(n)において下流側の再分割コンベア部32に32(1)1、32(2)1、32(3)1・・・、32(n)1の符号を付し、上流側の再分割コンベア部32に32(1)2、32(2)2、32(3)2・・・、32(n)2の符号を付することにする。
【0063】
この出庫制御部60は、各格納ユニット1(1)、1(2)・・・、1(n)に対応する出庫口部10(1)、10(2)、10(3)・・・、10(n)及び受部22(1)、22(2)・・・、22(n)及び各分割コンベア部31(1)、31(2)、31(3)・・・、31(n)を、その下流側のものから順次制御し、また、各分割コンベア部31(1)、31(2)、・・・、31(n)を再分割した再分割コンベア部32(1)1、32(1)2、32(2)1、32(2)2、32(3)1、32(3)2・・・、32(n)1、32(n)2を、その下流側のものから順次制御していくもので、具体的には、図10に示すように、制御開始後、再分割コンベア部32(1)1の動作制御(ステップS1(1))→再分割コンベア部32(1)2の動作制御(ステップS1(2))→出庫口部10(1)の動作制御(ステップS1(3))→受部22(1)の動作制御(ステップS1(4))→・・・→再分割コンベア部32(k)1の動作制御(ステップk(1))→再分割コンベア部32(k)2の動作制御(ステップk(2))→出庫口部10(k)の動作制御(ステップSk(3))→受部22(k)の動作制御(ステップSk(4))→・・・→再分割コンベア部32(n)1の動作制御(ステップn(1))→再分割コンベア部32(n)2の動作制御(ステップn(2))→出庫口部10(n)の動作制御(ステップSn(3))→受部22(n)の動作制御(ステップSn(4))→再分割コンベア部32(1)1の動作制御(ステップS1(1))→・・・という制御を繰り返し行う。
【0064】
このうち、号機番号k(kは1≦k≦nを満たす整数)の格納ユニット1(k)に着目すると、それに対応する再分割コンベア部32(k)1、32(k)2、受部22(k)、出庫口部10(k)に対して、それぞれ次の各制御を行う。
【0065】
始めに、下流側の再分割コンベア部32(k)1については、図11のフローチャートに示す制御を行う。
【0066】
まず、ステップT1において、記憶部60aに記憶されたコンベア出庫中データを参照して、再分割コンベア部32(k)1におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定される。このステップT1で、ファイルホルダFの在荷無しと判定されると、移し換えるべきファイルホルダFが不存在なので再分割コンベア部32(k)に対する制御は終了するが、在荷有りと判定されると、ステップT2に進んで、コンベア出庫中データを参照して、当該再分割コンベア部32(k)1よりも1つ下流側の再分割コンベア部32(k−1)2におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定される。ここで、下流側の再分割コンベア部32(k−1)2におけるファイルホルダFの在荷が有りと判定されると、ファイルホルダFを当該下流側の再分割コンベア部32(k−1)2に移し換えることができないので、再分割コンベア部32(k)1に対する制御は終了するが、ファイルホルダFの在荷が無しと判定されると、ステップT3に進む。
【0067】
ステップT3では、格納ユニット1(k−1)に関して飛越し指令が与えられているか否かが判定される。ステップT3において、格納ユニット1(k−1)に関して飛越し指令が与えられていると、以下のステップT4〜T6を飛越して、即ち、その格納ユニット1(k−1)から出庫されるファイルホルダFの出庫番号に関する出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、ステップT7に進んで、再分割コンベア部32(k)1を動作させて、その上のファイルホルダFを1つ下流側の再分割コンベア部32(k−1)2に移し換えて、この再分割コンベア部32(k)1に対する制御を終了する。
【0068】
一方、ステップT3において飛越し指令が与えられていない場合には、ステップT4に進んで、記憶部60aに記憶された出庫途中データを参照して1ユニット下流側の受部22(k−1)における在荷の有無が判定され、在荷が無しと判定されるとステップT5に進んで、記憶部60aに記憶された出庫待機データを参照して1ユニット下流側の格納ユニット(k−1)における出庫待機中のファイルホルダFの有無が判定され、このステップT5でも在荷無しと判定されると、ステップT7に進んで、再分割コンベア部32(k)1を動作させて、その上のファイルホルダFを1つ下流側の再分割コンベア部32(k−1)2に移し換えて、この再分割コンベア部32(k)1に対する制御が終了される。
【0069】
一方、上記ステップT4又はステップT5において在荷が有りと判定されると、ステップT6に進む。ステップT6では、コンベア出庫中データに基づいて得られる再分割コンベア部32(k)1上のファイルホルダFの出庫番号が、出庫途中データに基づいて得られる受部22(k−1)上のファイルホルダFの出庫番号又は出庫待機データに基づいて得られる格納ユニット1(k)中で出庫待機中のファイルホルダFの出庫番号よりも大きいか否かが判定される。ここで、前者の出庫番号が後者の出庫番号よりも小さいと判定されると、ステップT7に進んで、再分割コンベア部32(k)1が動作されて、その上のファイルホルダFが1つ下流側の再分割コンベア部32(k−1)2に移し換えられ、この後、ステップT8に進んで、当該出庫番号のファイルホルダFが再分割コンベア部32(k)1から再分割コンベア部32(k−1)2に移し換えられた点について、記憶部60aに記憶されたコンベア出庫中データが更新され、この再分割コンベア部32(k)1に対する制御が終了する。
【0070】
一方、ステップT6において、前者の再分割コンベア部32(k)側の出庫番号が、後者の出庫番号よりも大きいと判定されると、当該受部22(k−1)上の又は格納ユニット1(k−1)内のファイルホルダFを先に搬送コンベア30上に流す必要があるので、再分割コンベア部32(k)を動作させることなく制御を終了する。
【0071】
なお、いずれかの格納棚ユニット1(k)に対して飛越し指令が与えられた後、当該格納棚ユニット1(k)のエラーが回復して飛越し指令が撤回された場合には、その格納棚ユニット1(k)から出庫されるファイルホルダFであって当該飛越し指令により飛越されて後回しにされたファイルホルダFは、その周りのファイルホルダFよりも出庫番号が小さいので、図10〜図14のフローチャートに示す制御により、優先して出庫され、それらのファイルホルダFが出庫された後は、通常の出庫番号順の出庫がなされることになる。
【0072】
また、k=1の場合、つまり、最下流の再分割コンベア部32(1)1に対しては、上記ステップT2〜T6を省略して制御することになる。
【0073】
次に、上流側の再分割コンベア部32(k)2に対しては、図12のフローチャートに示す制御を行う。
【0074】
まず、ステップT10において、コンベア出庫中データに基づいて再分割コンベア部32(k)2におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定される。ここで、在荷無しと判定された場合は、移し換えるべきファイルホルダFが存在しないということなので、当該再分割コンベア部32(k)2に対する制御は終了する。一方、在荷有りと判定された場合は、ステップT11に進んで、当該再分割コンベア部32(k)2よりも1つ下流側の再分割コンベア部32(k)1におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定され、在荷有りと判定された場合は、ファイルホルダFを移し換えることができないので、再分割コンベア部32(k)2に対する制御は終了する。
【0075】
一方、ステップT12において在荷無しと判定された場合は、ステップT12に進んで再分割コンベア部32(k)2を動作させて、その上のファイルホルダFを1つ下流側の再分割コンベア部32(k)1に移し換え、この後、当該出庫番号のファイルホルダが再分割コンベア部32(k)2から再分割コンベア部32(k)1に移し換えられた点について、記憶部60aに記憶されたコンベア出庫中データが更新され、この再分割コンベア部32(k)1に対する制御が終了する。
【0076】
また、受部22(k)に対しては、図13のフローチャートに示す制御を行う。
【0077】
まず、ステップT20において、出庫途中データに基づいて受部22(k)におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定され、在荷無しと判定されると、移し換えるべきファイルホルダFが不存在なので、当該受部22(k)に対する制御は終了する。一方、在荷有りと判定されると、ステップT21に進んで、コンベア出庫中データに基づいてその受部22(k)の移し換え先である再分割コンベア部32(k)2におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定され、ここで在荷有りと判定されると、ファイルホルダFを移し換えることができないので、受部22(k)に対する制御は修了する。
【0078】
一方、ステップT21においてファイルホルダF在荷無しと判定されると、ステップT22に進んで、出庫途中データ及びコンベア出庫中データに基づいて、受部22(k)に対応する格納ユニット1(k)よりも上流側の格納ユニット1(k+a)(aは1≦a≦n−kを満たす整数)に対応する受部22(k+a)及び再分割コンベア部32(k+a)1,32(k+a)2におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定される。ここで、在荷無しと判定されると、ステップT23に進んで、出庫待機データに基づいて、受部22(k)に対応する格納ユニット1(k)よりも上流側の格納ユニット1(k+a)内の出庫待機中のファイルホルダFの有無が判定される。
【0079】
ステップT22又はステップT23においてファイルホルダFの在荷有りと判定された場合には、ステップT24に進んで、コンベア出庫中データ,出庫途中データ及び出庫待機データに基づいて、受部22(k)上のファイルホルダFの出庫番号が、受部22(k+a)及び再分割コンベア部32(k+a)1,32(k+a)2上のファイルホルダFの出庫番号又は格納ユニット1(k+a)内のファイルホルダFの出庫番号よりも大きいか否かが判定され、受部22(k)のファイルホルダFの出庫番号が、後者のいずれかの出庫番号よりも大きいと判定された場合には、当該出庫番号の大きな上流側のファイルホルダを先に搬送コンベア30により搬送させる必要があるので、受部22(k)に対する制御を終了する。一方、前者の受部22(k)の出庫番号が、後者のいずれの出庫番号よりも小さいと判定された場合には、ステップT25に進むことになる。
【0080】
また、ステップT22及びステップT23においてファイルホルダFの在荷無しと判定された場合及びステップT24において、受部22(k)の出庫番号が、それよりも上流側の受部22(k+a)及び再分割コンベア部32(k+a)1,32(k+a)2上のファイルホルダFの出庫番号又は格納ユニット1(k+a)内のファイルホルダFの出庫番号よりも小さいと判定された場合には、ステップT25に進んで、k+1からnとなるまで(aが1〜(k−n)となるまで)逐次更新して上記ステップT22〜T24のフローを繰返す(ステップT25)。つまり、ステップT22〜T26のフローによって、結果的に、受部22(k)上のファイルホルダFの出庫番号が、当該受部22(k)に対応する格納ユニット1(k)よりも上流側の全ての格納ユニット(k+a)内で出庫待機中のファイルホルダFの出庫番号及び当該上流側の全ての格納ユニット(k+a)に対応する受部22(k+a)及び再分割コンベア部32(k+a)1,32(k+a)2のファイルホルダFの出庫番号よりも小さいか否かが判定される。
【0081】
そして、受部22(k)上のファイルホルダFの出庫番号が、上流側のファイルホルダFの出庫番号よりも小さいと判定されると、ステップT26に進んで、受部22(k)を動作させて、その受部22(k)上のファイルホルダFを再分割コンベア部32(k)2上に移し換え、その後、受部22(k)上の所定の出庫番号のファイルホルダFを再分割コンベア部32(k)2上に移し換えた点について、記憶部60aに記憶された出庫途中データ及びコンベア出庫中データを更新させて、この受部22(k)に対する制御は終了する。
【0082】
また、出庫口部10(k)に対しては、図14のフローチャートに示す制御が行われる。
【0083】
まず、ステップT30において、格納ユニット1(k)の移載制御部4aから中央制御部65を通じて送信された移載完了データに基づき、出庫口部10(k)におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定され、移載完了データを受信していない場合には、出庫口部10(k)上にファイルホルダFの在荷が無く、つまり、移し換えるファイルホルダFが存在しないので出庫口部10(k)に対する制御は終了する。一方、移載したファイルホルダFの出庫番号を含む移載完了データを受信している場合には、出庫口部10(k)上にファイルホルダの在荷があると判定され、ステップT31に進む。
【0084】
ステップT31では、出庫途中データに基づいて、受部22(k)におけるファイルホルダFの在荷の有無が判定され、在荷有りの場合にはファイルホルダFを移し換えることができないので出庫口部10(k)に対する制御は終了するが、在荷無しの場合は、ステップT32に進む。
【0085】
ステップT32では、出庫口部10(k)を動作させてその出庫口部10(k)上のファイルホルダFを受部22(k)上に移し換え、次いで、ステップT33において、移載完了データに含まれる出庫番号を有するファイルホルダFが格納ユニット1(k)から取出されて受部22(k)上に在荷されて点について、記憶部60aに記憶された出庫待機中データ及び出庫途中データの更新を行って、出庫口部10(k)に対する制御は終了する。
【0086】
なお、上記図11〜図14のフローチャートには示していないが、本実施形態では、図11のステップT7や図12のステップT13、図13のステップT26、図14のステップT32のように、ファイルホルダFを移し換える際に、各コンベア出庫部20(1)、20(2)・・・、20(k)における払出し部停止位置検出部17や出庫口部在荷検出部18、払出し部停止位置検出部26、受部在荷検出部27、受部下面コンベア在荷検出部28からの検出信号、及び各再分割コンベア部32(1)1、32(1)2、32(2)1、32(2)2・・・、32(n)1、32(n)2に対応して設けられてそれらの上にファイルホルダFが有るか否かを検出するコンベア部在荷検出部からの検出信号に基づいて、当該移し換えが実際に行われたか否かを確認しつつ、各動作制御を行わせるようにしている。
【0087】
また、ファイルホルダFの集積先である被格納物集積部40には、図8に示すように、当該集積部40におけるファイルホルダFの在荷の有無を検出する集積部在荷検出部40a、集積部40に集積されたファイルホルダFが当該集積部40における許容集積量を超したか否かを検出する集積部満杯検出部40b及び集積部40の落し口においてファイルホルダFの引っ掛かりの有無を検出する落しセフティ検出部40cが設けられており、出庫制御部60は、集積部在荷検出部40aからの検出信号に基づいて、例えば、本設備の動作開始直後や出庫ファイルホルダFの種類を切換えた場合等において、前回の出庫動作時に出庫されたファイルホルダFが集積部40に残留している旨の警告を行い、また、集積部満杯検出部40bからの検出信号に基づいて、集積部40に集積されたファイルホルダFが許容集積量を超えた場合にその警告を行ったり、また、落し口セフティ検出部からの検出信号に基づいて、集積部40の落し口にファイルホルダが引っ掛かった場合等にその旨の警告を行ったり等の制御を行う。
【0088】
以上のように構成された自動格納設備における出庫装置によると、出庫制御部60に、各格納ユニット1内で出庫待機中のファイルホルダFの出庫番号に関する出庫待機データと、各受部22に在荷中のファイルホルダFの出庫番号に関する出庫途中データと、各再分割コンベア部32に在荷中のファイルホルダFの出庫番号に関するコンベア出庫中データとを記憶する記憶部60aが設けられており、その出庫制御部60が、出庫待機データと出庫途中データとコンベア出庫中データとに基づいて、コンベア出庫部20(k)の受部22(k)におけるファイルホルダFの出庫番号が、その移し換え先の再分割コンベア部32(k)2よりも上流側の再分割コンベア部32(k+a)のファイルホルダFの出庫番号、コンベア出庫部20(k+a)のファイルホルダFの出庫番号及び格納ユニット1(k)内で出庫待機中のファイルホルダFの出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定された場合に、その受部22(k)のファイルホルダFを再分割コンベア部32(k)2に移し換えるように受部22(k)を制御すると共に、出庫待機データと出庫途中データとコンベア出庫中データとに基づいて、再分割コンベア部32(k)1におけるファイルホルダFの出庫番号が、その再分割コンベア部32(k)1よりも1ユニット分下流側の格納ユニット1(k−1)における出庫待機中のファイルホルダF及びその格納ユニット1(k−1)のコンベア出庫部20(k−1)におけるファイルホルダFの出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その再分割コンベア部(k)1のファイルホルダFを下流側の再分割コンベア部(k−1)2に移し換えるように、当該再分割コンベア部(k)1を制御しているので、各格納ユニット1から出庫されたファイルホルダFを予め指定された出庫番号順で出庫することができる。
【0089】
そして、このように構成された出庫装置において、出庫制御部60に、いずれかの格納ユニット1に対する飛越し指令の付与が付与されると、図11のステップT3からステップT7に進んで、その格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFの出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、ファイルホルダFを移し換えるようにしているため、複数の格納ユニット1のいずれかにエラーが生じた場合等でも、当該エラーが生じた格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFを除くファイルホルダFを可及的に出庫番号順で出庫することが可能となる。
【0090】
また、各移載装置4が移載を完了した場合に、その移載装置4の移載制御部4aが、中央制御部65を通じて出庫制御部65に当該移載したファイルホルダFの出庫番号を含む移載完了データを送信するようにすると共に、出庫制御部60では、各格納ユニット1における出庫口部10に移載されたファイルホルダFの出庫番号を更新する際(ステップT33)に、受信した移載完了データに含まれる出庫番号により更新するようにしているため、例えば緊急出庫されている等の原因で移載装置4により出庫口部10に移載することができなかったファイルホルダFのデータを除外して、その後の各受部22及び各再分割コンベア部32の制御を行うことができる。従って、移載装置4側でファイルホルダFの移載に失敗した場合でも、その移載に失敗したファイルホルダFを除いて可及的に出庫番号順で出庫することができる。
【0091】
なお、移載制御部4aから中央制御部65を通じて移載したファイルホルダFの出庫番号を含む移載完了データを送信して、出庫制御部60側でこの移載完了データに含まれる出庫番号を参照して各格納ユニット1から取出されるファイルホルダFの出庫番号を更新する代りに、移載制御部4aから中央制御部65を通じて移載の成功又は失敗を示す移載報告データを送信し、出庫制御部60では、中央制御部65を介してこの移載報告データを受信して、各格納ユニット1における出庫口部10に移載されたファイルホルダFの出庫番号を更新する際に、所定回数m回の移載失敗のデータを受信した後、移載成功のデータを受信した場合に、所定の格納ユニット1から出庫すべきファイルホルダFのうち(m+1)番目に小さな出庫番号により更新を行って、つまり、その格納ユニット1から出庫されるべきファイルホルダFの出庫番号の中から移載に失敗したファイルホルダF分の出庫番号を飛ばして次に小さい出庫番号により更新を行うようにしても、同様に、移載装置4により出庫口部10に移載することができなかったファイルホルダFのデータを除外して、その後の各受部22及び各再分割コンベア部32の制御を行うことができる。従って、移載装置4側でファイルホルダFの移載に失敗した場合でも、その移載に失敗したファイルホルダFを除いて可及的に出庫番号順で出庫することができる。
【0092】
なお、上記実施形態においては、各格納ユニット1に対応して設けられた分割コンベア部31(k)を、さらに再分割して2つの再分割コンベア部32(k)1、32(k)2に分割しているが、必ずしも再分割する必要はない。
【0093】
即ち、一の格納ユニット1(k)に対応して再分割されない一の分割コンベア部31(k)が設けられ、各分割コンベア部31(k)の動作によりその上のファイルホルダFが1ユニット分ずつ搬送されていく構成であってもよい。この場合、出庫制御部60は、当該各分割コンベア部31(k)を、上記実施形態における再分割コンベア部32(k)1、32(k)2とみなして、図11、図13及び図14のフローチャートに示す制御を行うようにすればよい。
【0094】
もっとも、各格納ユニット1(k)に対応して設けられた分割コンベア部31(k)が、上記実施形態のように複数に再分割されている構成の方が、各格納ユニット1(k)から出庫されたファイルホルダFを、その出庫番号が下流側の格納ユニット1(k−1)におけるファイルホルダFの出庫番号よりも大いか小さいかにかかわらず、2つ先送りして再分割コンベア32(k)1,2上に貯留させておくことができるという点で、より迅速な搬送を行うことができ、出庫能力に優れることになる。
【0095】
なお、各分割コンベア部31(k)を、3つ以上に再分割した場合には、各分割コンベア部31(k)において最下流の再分割コンベア部に対して図11のフローチャートと同様の制御を行い、その他の再分割コンベア部に対しては、図12のフローチャートと同様の制御を行うようにすればよい。
【0096】
また、例えば、図11に示す制御と図12に示す制御とを同時に行う等、各再分割コンベア部32、出庫口部10、受部22に対する制御順は、図10に示す順に限られるものではないが、下流側のものから順に制御を行った方が効率のよい制御を行うことができる。
【0097】
また、上記出庫制御部60の機能を、中央制御部65や、各格納ユニット制御部8のいずれかに持たせるようにしてもよい。
【0098】
さらに、上記実施形態では、1つの出庫番号を1つのファイルホルダFに割当てて、その出庫番号順で出庫する際の制御を前提としてるが、1つの出庫番号を複数のファイルホルダFに割当てて、同じ出庫番号が割当てられたファイルホルダFのグループ毎に出庫番号順で出庫させるようにしてもよい。
【0099】
この場合、出庫制御部60が、図11のステップT6において出庫番号が同じと判定された場合にもステップT7に進み、また、図13のステップT24において出庫番号が同じと判定された場合にもステップT25に進むように制御すればよい。
【0100】
さらに、図15及び図16に示すように、搬送コンベア30の最下流部に、集積部40A及び補助集積部40Bと、搬送コンベア30により搬送されたファイルホルダFを集積部40Aと補助集積部40Bとに仕分して集積させる仕分部70を設け、出庫制御部60が前記飛越し指令の撤回後、通常の出庫番号順の出庫に戻るまでの間に搬送されるファイルホルダFを、補助集積部40Bに集積させ、通常の出庫番号順で出庫されたファイルホルダFを集積部40Aに集積させるように、仕分部70を切換え制御するようにしてもよい。
【0101】
上記仕分部70は、例えば、搬送コンベア30の下流側延長上に、その搬送方向Aに沿って隣設して設けられた仕分コンベア部71A,71Bと、その仕分コンベア部71A、71Bの下方に設けられた補助仕分コンベア部72A,72Bを備えた構成とすることができる。
【0102】
上記仕分コンベア部71A,71Bは、それぞれ図示省略の跳ね上げ駆動手段により下流側の軸Xを中心に跳ね上げ回動自在に構成され、ファイルホルダFが仕分コンベア部71A上に搬送されたときに、当該仕分コンベア部71Aを跳ね上げ回動されることにより、当該ファイルホルダFが対応する下方の補助仕分コンベア部72A上に移し換えられ、その補助仕分コンベア部72Aにより集積部40Aに集積され、また、ファイルホルダFが仕分コンベア部71B上に搬送されたときに、当該仕分コンベア部71Bを跳ね上げ回動されることにより、当該ファイルホルダFが対応する下方の補助仕分コンベア部72B上に移し換えられ、その補助仕分コンベア部72Bにより集積部40Bに集積可能に構成される。
【0103】
そして、上記出庫制御部60では、出庫待機データと出庫途中データとコンベア出庫中データに基づいて、当該飛越し指令が与えられた格納ユニット1から出庫されるファイルホルダFであって、飛越し指令により飛越されて後回しにされた所定のファイルホルダFの出庫番号を求めることができるので、当該ファイルホルダFを、補助集積部40Bに集積させるように仕分部70を制御するのである。
【0104】
このようにすると、飛越し指令により無視されたファイルホルダFについては、補助集積部40Bに集積させることができるので、出庫番号順でなく後出しされたファイルホルダFの管理を容易に行うことができる。
【0105】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1〜4記載の自動格納設備の出庫装置によると、出庫制御部により、中央制御部から出庫すべき被格納物及びその出庫番号のデータを受信し、各コンベア出庫部及び前記各分割コンベア部の動作に応じて、記憶部に記憶された出庫待機データ、前記途中データ及びコンベア出庫中データとを逐次更新し、これらの記憶された出庫待機データ、出庫途中データ及びコンベア出庫中データとに基づいて、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、各コンベア出庫部及び各分割コンベア部を制御しているため、被格納物を所定の出庫番号順通りに出庫することができる。そして、例えば、各格納ユニットのいずれかにエラーが生じた場合には、その格納ユニットに対する飛越し指令を付与することにより、その格納ユニットに関する出庫待機データ及び出庫途中のデータを除外して、各分割コンベア部を制御するようにしているため、当該飛越し指令を付与した格納ユニットから出庫されるべき被格納物を除く他の格納ユニットから出庫される被格納物を可及的に出庫番号順で出庫させることができる。
【0106】
また、請求項5記載のように、前記各格納ユニット毎に対応して設けられた各分割コンベア部が、その上流側から下流側間でさらに再分割された複数の再分割コンベア部をそれぞれ有し、前記出庫制御部が、最下流側の再分割コンベア部に対して、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニットにおける被格納物及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換える制御をそれぞれ行うと共に、その他の再分割コンベア部に対して、前記コンベア出庫中データに基づいて、1つ下流側の再分割コンベア部に被格納物があるか否かを判定し、無い場合に当該下流側の再分割コンベア部に被格納物を移し換える制御をそれぞれ行うようにすると、各格納ユニットから取出された被格納物を、その下流側の格納ユニットにおける被格納物との出庫番号の大小にかかわらず、先出しして各再分割コンベア上に貯留させておくことができるので、より迅速な出庫を行うことができ、出庫能力に優れることになる。
【0107】
さらに、請求項6記載のように、前記搬送コンベアの最下流部に、被格納物集積部と補助被格納物集積部とが設けられると共に、搬送コンベアにより搬送された被格納物を前記被格納物集積部と補助被格納物集積部とに仕分して集積させる仕分部が設けられ、前記出庫制御部が、前記飛越し指令の撤回後、通常の出庫番号順の出庫に戻るまでの間に搬送される被格納物を、前記補助格納物集積部に集積させるように、前記仕分部を切換え制御するようにすると、出庫番号順通りに出庫されたかった被格納物を他の被格納物と区別して集積させることができ、その後の被格納物の処理を行うのに便利である。
【0108】
また、この発明の請求項7記載の自動格納設備の出庫装置によると、移載装置が移載完了により中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信し、また、出庫制御部が、各格納ユニットにおける出庫口部に取出された被格納物の出庫番号を更新する際に、各移載装置から受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記出庫途中データを更新するようにしているため、移載装置側において出庫口部への移載に失敗した被格納物のデータを除外して、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、各コンベア出庫部及び各分割コンベア部が制御されることになる。従って、移載装置側で被格納物の移載に失敗した場合でも、その移載に失敗した被格納物を除いて可及的に出庫番号順で出庫することができる。
【0109】
なお、請求項8記載のように、移載装置が、移載完了により中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信する代りに、移載の成功又は失敗を示す移載報告データを送信し、出庫制御装置が、各格納ユニットにおける出庫口部に取出された被格納物の出庫番号を更新する際に、前記移載装置から受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記出庫途中データを更新する代りに、前記移載装置から受信した移載報告データに基づいて、移載成功のデータを受信したときに、前記格納ユニットから出庫すべき被格納物のうち移載に失敗した被格納物分の出庫番号を飛ばして次に小さい出庫番号により、前記出庫途中データを更新させるようにしても、移載装置側において出庫口部への移載に失敗した被格納物のデータを除外して、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、各コンベア出庫部及び各分割コンベア部が制御されることになる。従って、移載装置側で被格納物の移載に失敗した場合でも、その移載に失敗した被格納物を除いて可及的に出庫番号順で出庫することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施形態の自動格納設備全体を示す平面図である。
【図2】ファイルホルダを示す斜視図である。
【図3】格納ユニットを示す一部破断斜視図である。
【図4】コンベア出庫部を示す断面図である。
【図5】受部を示す側面図である。
【図6】コンベア出庫部を示す機能ブロック図である。
【図7】搬送コンベアを示す側面図である。
【図8】自動格納設備の出庫装置を示す機能ブロック図である。
【図9】同上の出庫装置の出庫動作を説明するための図である。
【図10】同上の出庫装置の出庫動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】下流側の再分割コンベア部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】上流側の再分割コンベア部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】受部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】出庫口部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】自動格納設備の出庫装置の変形例を示す平面図である。
【図16】同上の変形例に係る搬送コンベアの仕分部及び集積部を示す斜視図である。
【図17】従来の自動格納設備における出庫装置を示す機能ブロック図である。
【図18】従来のコンベア出庫部の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 格納ユニット
2 格納棚
4 移載装置
5 コラム
6 ピッキング部
8 格納ユニット制御部
10 出庫口部
20 コンベア出庫部
22 受部
30 搬送コンベア
31 分割コンベア部
32 再分割コンベア部
40 集積部
40A 集積部
40B 補助集積部
60 出庫制御部
65 中央制御部
70 仕分部

Claims (8)

  1. 被格納物を格納する格納空間を有する複数の格納ユニットが並列配置されると共に、前記各格納ユニットの一側に、それら各格納ユニットから取出された被格納物を前記各格納ユニットの配列方向の上流側から下流側に向けて搬送する搬送コンベアが設けられ、前記各格納ユニットから取出された被格納物を前記搬送コンベアにより搬送して予め指定された出庫番号順で出庫する自動格納設備の出庫装置であって、
    前記各格納ユニット毎に対応して設けられた分割コンベア部を有し、被格納物を上流側の分割コンベア部からその下流側の分割コンベア部に順次移し換えて被格納物を搬送する搬送コンベアと、
    前記各格納ユニット内に設けられ、中央制御部から出庫すべき被格納物及びその出庫番号のデータを受信して、その格納ユニット内に格納された出庫すべき被格納物を出庫番号の小さいものから順番に移載する移載装置と、
    前記各格納ユニットと前記搬送コンベアとの各間に設けられ、前記移載された被格納物をその格納ユニットに対応する分割コンベア部に移し換えるコンベア出庫部と、
    前記各格納ユニットにおいて出庫待機中の被格納物の出庫番号に関する出庫待機データと、前記各コンベア出庫部における被格納物の出庫番号に関する出庫途中データと、前記各分割コンベア部における被格納物の出庫番号に関するコンベア出庫中データとを記憶する記憶部を有し、前記出庫待機データ、前記出庫途中データ及び前記コンベア出庫中データとに基づいて、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、前記各コンベア出庫部及び前記各分割コンベア部を制御する出庫制御部を備え、
    前記出庫制御部が、いずれかの格納ユニットに対する飛越し指令の付与により、その格納ユニットに関する出庫待機データと出庫途中データを除外して、前記各分割コンベア部を制御する自動格納設備の出庫装置。
  2. 前記出庫制御部が、
    前記各コンベア出庫部に対して、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一のコンベア出庫部における被格納物の出庫番号が、それよりも上流側の分割コンベア部、コンベア出庫部及び格納ユニットにおける被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、そのコンベア出庫部における被格納物を分割コンベア上に移し換える制御をそれぞれ行うと共に、
    前記各分割コンベア部に対し、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニット及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換える制御をそれぞれ行う請求項1記載の自動格納設備の出庫装置。
  3. 同一の出庫番号が、複数の被格納物に割当てられた請求項2記載の自動格納設備の出庫装置であって、
    前記出庫制御部が、
    一のコンベア出庫部における被格納物の出庫番号が、それよりも上流側の分割コンベア部、コンベア出庫部及び格納ユニットにおける被格納物の出庫番号と同じ場合にも、そのコンベア出庫部における被格納物を分割コンベア上に移し換えるように各コンベア出庫部を制御すると共に、
    一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニット及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号と同じ場合にも、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換えるように前記各分割コンベア部を制御する自動格納設備の出庫装置。
  4. 前記出庫制御部が、いずれかの格納ユニットに対する飛越し指令の付与により、その格納ユニットに関する出庫待機データ及び出庫途中データを除外して、その飛越し指令が付与された格納ユニットの1ユニット上流側の格納ユニットに対応する分割コンベア上の被格納物を、当該飛越し指令が付与された格納ユニットに対応する分割コンベア上に移し換えるように、各分割コンベア部を制御する請求項1〜3のいずれかに記載の自動格納設備の出庫装置。
  5. 前記各格納ユニット毎に対応して設けられた各分割コンベア部が、その上流側から下流側間でさらに再分割された複数の再分割コンベア部をそれぞれ有し、
    前記出庫制御部が、
    前記コンベア出庫中データとして、前記各再分割コンベア部におけるファイルホルダの出庫番号に関するデータを記憶部に記憶し、
    前記各分割コンベア部において最下流側の再分割コンベア部に対して、前記出庫待機データと前記出庫途中データと前記コンベア出庫中データとに基づいて、一の分割コンベア部における被格納物の出庫番号が、その分割コンベア部に対応する格納ユニットよりも一つ下流側の格納ユニットにおける被格納物及びその格納ユニットに対応するコンベア出庫部における被格納物の出庫番号よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定されたときに、その分割コンベア部における被格納物をその下流側の分割コンベア部に移し換える制御をそれぞれ行うと共に、
    前記各分割コンベア部においてその他の再分割コンベア部に対して、前記コンベア出庫中データに基づいて、1つ下流側の再分割コンベア部に被格納物があるか否かを判定し、無い場合に当該下流側の再分割コンベア部に被格納物を移し換える制御をそれぞれ行う請求項2又は4記載の自動格納設備の出庫装置。
  6. 前記搬送コンベアの下流側に、被格納物集積部と補助被格納物集積部とが設けられると共に、搬送コンベアにより搬送された被格納物を前記被格納物集積部と補助被格納物集積部とに仕分して集積させる仕分部が設けられ、
    前記出庫制御部が、前記飛越し指令の撤回後、通常の出庫番号順の出庫に戻るまでの間に搬送される被格納物を、前記補助格納物集積部に集積させるように、前記仕分部を切換え制御する請求項1〜5のいずれかに記載の自動格納設備の出庫装置。
  7. 被格納物を格納する格納空間を有する複数の格納ユニットが並列配置されると共に、前記各格納ユニットの一側に、それら各格納ユニットから取出された被格納物を前記各格納ユニットの配列方向の上流側から下流側に向けて搬送する搬送コンベアが設けられ、前記各格納ユニットから取出された被格納物を前記搬送コンベアにより搬送して予め指定された出庫番号順で出庫する自動格納設備の出庫装置であって、
    前記各格納ユニット毎に対応して設けられた分割コンベア部を有し、被格納物を上流側の分割コンベア部からその下流側の分割コンベア部に順次移し換えて被格納物を搬送する搬送コンベアと、
    前記各格納ユニット内に設けられ、中央制御部から出庫すべき被格納物及びその出庫番号のデータを受信して、その格納ユニット内に格納された出庫すべき被格納物を出庫番号の小さいものから順番に移載し、移載を完了したときに前記中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信する移載装置と、
    前記各格納ユニットと前記搬送コンベアとの各間に設けられ、前記移載された被格納物をその格納ユニットに対応する分割コンベア部に移し換えるコンベア出庫部と、
    前記各格納ユニットにおいて出庫待機中の被格納物の出庫番号に関する出庫待機データと、前記各コンベア出庫部における被格納物の出庫番号に関する出庫途中データと、前記各分割コンベア部における被格納物の出庫番号に関するコンベア出庫中データとを記憶する記憶部を有し、前記出庫待機データ、前記出庫途中データ及び前記コンベア出庫中データとに基づいて、被格納物が前記出庫番号順で前記搬送コンベアにより搬送されるように、前記各コンベア出庫部及び前記各分割コンベア部を制御する出庫制御部を備え、
    前記出庫制御部が、受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記出庫途中データを更新する自動格納設備の出庫装置。
  8. 前記各移載装置が、
    移載完了により前記中央制御部を通じてその移載した被格納物の出庫番号を含む移載完了データを送信する代りに、移載の成功又は失敗を示す移載報告データを送信し、
    前記出庫制御装置が、
    受信した移載完了データに含まれる出庫番号により前記記憶部に記憶された出庫途中データを更新する代りに、
    前記移載装置から受信した移載報告データに基づいて、移載成功のデータを受信したときに、前記格納ユニットから出庫すべき被格納物のうち移載に失敗した被格納物分の出庫番号を飛ばして次に小さい出庫番号により、前記記憶部に記憶された出庫途中データを更新する請求項7記載の自動格納設備の出庫装置。
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