JP3592414B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱転写記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フルカラープリンタは、写真並の高画質、低価格、高信頼性、普通紙対応が望まれている。
写真並の高画質、高信頼性および普通紙対応のニーズに対応できるカラープリンタとして、染着性のない受像体に高品位なフルカラー画像を記録する昇華型熱転写プリンタがある(たとえば特開昭62−264994 号公報, 特開平4−135793 号公報, 特開平5−155159号公報等)。
【0003】
以下図面を参照しながら、従来の昇華型熱転写プリンタの一例について説明する。図11(A)は、従来の昇華型熱転写プリンタの概略構成図である。9は葉書や普通紙などの受像体、33は熱転写シート、34はライン型サーマルヘッド、35はプラテンローラ、36は熱転写シート33を巻取る巻取りローラ、37は巻き出しローラである。図11(B)は、熱転写シート33の側面図、図11(C)は、熱転写シート33の平面図である。熱転写シート33はポリエステルフィルムなどからなる転写基体10の一方の面に耐熱滑性層11が設けられ、もう一方の面に転写性受容層18とイエロ色の染料層32(Y)とマゼンタ色の染料層32(M)とシアン色の染料層32(C)がこの順に図のように面順次に設けられている。また、それぞれの間に位置合わせのためのマーカ19が設けられている。
【0004】
図12の動作図を用いてこの方法の原理について説明する。まず、図12(A)のように転写性受容層18と受像体9とが接触するように熱転写シート33と受像体9とを、ライン型サーマルヘッド34とプラテンローラ35との間に狭着する。次にプラテンローラ35を回転させて矢印の方向に熱転写シート33と受像体9とを送りながら、耐熱滑性層11の背面からライン型サーマルヘッド34を加熱して、転写性受容層18の全面を溶融する。この時、転写性受容層18は全面に渡って受像体9に溶融接着するので、転写性受容層18は受像体9に全面転移する。次に、転写性受容層18が転移した受像体9を後方に戻し、図12(B)のようにイエロ色の染料層32(Y)と転写性受容層18とが接触するように熱転写シート33と受像体9とを、ライン型サーマルヘッド34とプラテンローラ35との間に狭着する。次にプラテンローラ35を回転させて矢印の方向に熱転写シート33と受像体9とを送りながら、耐熱滑性層11の背面からライン型サーマルヘッド34を加熱して、イエロ色の染料層32(Y)からイエロ染料を転写性受容層18に転移させて、イエロ色の画像を転写性受容層18に記録する。さらにマゼンタ色およびシアン色もイエロ色と同様の方法で、それぞれの画像を記録して、最終的にフルカラーの画像が受像体9上の転写性受容層18に記録される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、大きな画像を記録するためには長いライン型サーマルヘッドが必要となり、そのためコストが非常に高くなるという問題点を有していた。
したがって、この発明の目的は、低価格で大きな画像を記録できる熱転写記録方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、ヘッドの発熱体の2ドット分のピッチ幅以下としたものである。
【0010】
請求項1記載の熱転写記録方法によれば、ヘッドを複数回走査して、受像体に必要な大きさの転写性受容層を形成する。つぎにヘッドを複数回走査して、染料層の染料を受像体上の転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する。このため、ライン型サーマルヘッドを必要とすることなく、大きな画像を染着性のない受像体に低価格で記録することができる。この場合、染料で画像を記録した時、重ね部とそれ以外の部分との濃度差を目立たなくすることができる。
請求項2記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、前記ヘッドの発熱体の位置より前記ヘッドの移動方向の後方に前記転写性受容層および前記染料層を冷却する冷却手段を位置しているものである。
【0011】
請求項2記載の熱転写記録方法によれば、転写性受容層が冷却されて転写性受容層のエッジが直線になりきれいに形成できる。
請求項3記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有するとともに、転写性受容層上に移行した染料による画像が受像体の送り方向の重ね部を有し、受像体の送り方向における転写性受容層の重ね部と画像の重ね部を互いにずらしているものである。
【0012】
請求項3記載の熱転写記録方法によれば、発熱体による熱ダメージを少なくすることができるので、光沢むらが少なくなり画像がきれいになる。
請求項4記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、転写性受容層を受像体に形成する時のヘッドの押圧力が、染料転写シートに設けられた染料層から染料を受像体上の転写性受容層に移行する時のヘッドの押圧力より低いものである。
【0013】
請求項4記載の熱転写記録方法によれば、転写性受容層の重ね部と重ね部でない部分との濃度差を少なくすることができ、葉書などの凹凸のある受像体上の記録画像の濃度むらが少なくきれいにできる。
請求項5記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、転写性受容層が少なくとも染着層と気泡含有層とからなる受容層転写シートを使用し、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、転写性受容層を受像体に形成する時のヘッドの押圧力が、染料転写シートに設けられた染料層から染料を受像体上の転写性受容層に移行する時のヘッドの押圧力より低いものである。
【0014】
請求項5記載の熱転写記録方法によれば、請求項4と同効果がある。
請求項6記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、転写性受容層を受像体に形成する際、ヘッドの走査方向に交差する方向の両端部の発熱体が中間部の発熱体より大きい発熱量としたものである。
請求項6記載の熱転写記録方法によれば、転写性受容層のエッジ部分において転写性受容層と受像体との接着力が高くなり、転写性受容層のエッジがきれいな直線となりやすくかつ安定に形成できる。
【0015】
請求項7記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に形成し、この後ヘッドを受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の濃度変動を補正して、染料転写シートの染料層の染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行して記録を行うものである。
請求項7記載の熱転写記録方法によれば、重ね部とそれ以外の部分に濃度むらがなく均一な濃度が得られる。
請求項8記載の熱転写記録方法は、発熱体を有するヘッドを用いて、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に1行形成し、この後染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行して、画像を前記転写性受容層に記録し、この工程を行を改めて繰り返し行うことにより前記受像体に画像を記録する熱転写記録方法であって、前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、前記ヘッドの前記発熱体の2ドット分のピッチ幅以下である。
請求項8記載の熱転写記録方法によれば、請求項1と同様に、ライン型サーマルヘッドを必要とすることなく、大きな画像を染着性のない受像体に低価格で記録することができる。また染料で画像を記録した時、重ね部とそれ以外の部分との濃度差を目立たなくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態の熱転写記録方法について、図1ないし図7を参照しながら説明する。図1(A)は、この発明の第1の実施の形態における熱転写記録方法の概略構成図を示すものである。図1(A)において、1はカートリッジ、2は発熱体を有するシリアルヘッド、3は冷却手段、4はカートリッジボックス、5はガイド軸、9は普通紙や葉書などの受像体である。
【0017】
図1(B)は、カートリッジ1の拡大図である。6は巻き出しローラ、7は巻き取りローラ、8は受容層転写シート、染料層転写シートあるいは熱転写シートのリボンである。
図2(A)は受容層転写シート12の側面図、図2(B)はその平面図である。受容層転写シート12はポリエステルフィルムなどからなる転写基体10の一方の面に耐熱滑性層11が設けられ、もう一方の面に剥離層13の上に転写性受容層18が積層されている。この転写性受容層18は図2(A)に一部拡大して示すように染着層14、バリア層15、気泡含有層16および接着層17からなる。これは、一例であって、この構成に限定されない。転写性受容層18とは受像体に転写される層であって、受像体9に転写されたときの転写性受容層18の表面は、染料を保持できる染着層13となる。転写性受容層18の厚みは1〜20μmで、特に4〜8μmが好ましい。また、マーカ19が転写性受容層18の間に設けられている。
【0018】
図3(A)は染料転写シートの側面図、図3(B)はその平面図である。染料転写シート20はポリエステルフィルムなどからなる転写基体10の一方の面に耐熱滑性層11が設けられ、もう一方の面に染料層32とマーカ19とが設けられている。染料層32は、色の3原色であるイエロ、マゼンタ、シアンの染料を用いて作製される。
【0019】
以下、図4を用いてその動作を説明する。シリアルヘッド2は、解像度が400DPI、発熱体個数が152 ドットで、幅19mm、長さ11mmのC端面ヘッドを使用した。このC端面ヘッドは図1(B)に示すようにセラミック基板の端部を斜め等にカットしてこの部分に発熱体を設けており、これにより受像体と発熱体との密着を良好にしている。また予め、受容層転写シート12、ならびにイエロ、マゼンタおよびシアンの染料転写シート20を内添したカートリッジ4個を準備しておく。まず、受容層転写シート12を内添したカートリッジ1をカートリッジボックス4に設置する。次に図4(A)のように、受像体9を記録したい位置に設置する。この時、図示していないが受像体9はピンチローラで固定されている。図4(B)のように、シリアルヘッド2を押圧力400gで押圧し、カートリッジ1を主走査方向(右矢印方向)に9.4msec/lineの速度で動かし、受容層転写シート12を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、受容層転写シート12から転写性受容層18を受像体9に1行転写する。このとき、受像体9上の転写性受容層18のエッジがきれいな直線になるようにするために、冷却手段3により転写性受容層18と受容層転写シート12との分離位置をシリアルヘッド2の発熱体位置より後にずれるように遅延する必要がある。この実施例の場合、シリアルヘッド2の発熱体から冷却手段3までの距離は9.5mmである。このことにより、転写性受容層18が冷却され、転写性受容層18の剪断力が弱められ、転写性受容層18のエッジがきれいに形成される。冷却手段3はローラで図示したが、リボン8の分離を遅延できるものであれば何でもよく、板のようなものでもよい。また、冷却手段3をシリアルヘッド2につなげて図示したが、冷却手段3とシリアルヘッド2とを分離してそれぞれ独立に駆動してもよい。
【0020】
次に、カートリッジ1を元の位置(図4(A))に戻し、次の行が転写できるようにピンチローラを回転させて受像体9を副走査方向すなわち受像体9の送り方向(上矢印)に送る。そして図4(C)のように、再びカートリッジ1を主走査方向(右矢印)に動かし、受容層転写シート12を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、受容層転写シート12から転写性受容層18を受像体9に前の行と少し重なるように1行転写する。この時注意すべき点は、ピンチローラの送り精度は一般に悪いため、改行誤差Tを生じる。従って、転写性受容層18の行と行との間に隙間を開けないためには、転写性受容層18の重なる重ね部の重ね量L(幅寸法)は改行誤差Tの最大より大でなければならない。しかし、転写性受容層18の重ね量Lが大きくなると、染料で画像を記録した時、重ね部(転写性受容層18が2層)とそうでない部分(転写性受容層18が1層)とに濃度差を生じる。従って、重ね量Lはできるだけ少ない方がよい。種々の実験より、重ね量Lが発熱体2ドット分のピッチ幅以下なら濃度差が目立たないことが分かった。この実施例の場合の重ね量Lは、シリアルヘッド2の発熱体1ドットのピッチ幅の63.5μmである。
【0021】
その後、図4の(A)〜(C)の工程を繰り返して、図4(D)のような記録したい大きさの転写性受容層18を受像体9に形成する。
図5(A)は、転写性受容層18が受像体9に形成された時の正面図を示し、21は転写性受容層18の重ね部である。転写性受容層18の行と行とに隙間がなく、斜線部21のように転写性受容層18が重なって形成されているので記録できないところがない。
【0022】
次に、カートリッジ1を図4(A)の元の位置に戻し、図5(B)のようにピンチローラを回転させ受像体9を距離T1だけ副走査方向に送る。図5の点線部は転写性受容層18の形成領域25で、実線26はこれから記録しようとするイエロ画像領域である。次に、受容層転写シート12のカートリッジ1からイエロ色の染料転写シートを内添したカートリッジに付け換える。図4(B)と同じ方法で、シリアルヘッド2を押圧力400gで押圧し、カートリッジ1を主走査方向(右矢印方向)に9.4msec/lineの速度で動かし、受容層転写シート12を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、イエロ画像を転写性受容層に1行記録する。このとき、冷却手段3により染料層と染料転写シート20との分離をその位置がシリアルヘッド2の発熱体より後になるように遅延する必要がある。この実施例の場合、シリアルヘッド2の発熱体から冷却手段3までの距離は9.5mm である。このことにより、転写性受容層18および染料層が冷却され、転写性受容層18と染料層との接着力が弱められ、転写性受容層18が受像体9から剥がれたり、剥離音が生じたりすることがない。
【0023】
さらに、図4(C)と同じ方法で、イエロ画像の2行目を転写性受容層18に記録する(図5(C))。図5(C)において、25は転写性受容層18の形成領域、26はイエロ画像領域である。この実施例の場合、発熱体1ドットのピッチ幅で1行目と2行目とが重なっている。このイエロ画像の重ね部22において、図7のような濃度補正を行なっている。図7を用いて、濃度補正について説明する。図7は、ある一定の濃度を均一に得る場合の補正方法を示した図である。図7の実線29が1行目単独の濃度、点線30が2行目単独の濃度である。1行目と2行目が重なって濃度が二点鎖線31のようになるように、1行目と2行目の重ね部分でのそれぞれの濃度を下げる。こうすることによって、均一な濃度が得られる。また、濃度補正についてはこの方法に限定されず、従来行なわれている濃度補正法が使用できる(特開昭62−5771 号等)。また、ここで注意すべき点は、図5(C)のように転写性受容層18の形成領域25の重ね部21とイエロ画像領域26の重ね部22の位置がずれている点である。その後、図4の(A)〜(C)の工程を繰り返して、イエロ画像全てを転写性受容層18に記録する。
【0024】
次に、カートリッジ1をイエロ画像の先頭位置に戻し、ピンチローラを回転させ受像体9を距離T1だけ副走査方向に送る。イエロ色の染料転写シートのカートリッジ1からマゼンタ色の染料転写シートを内添したカートリッジ1に付け換える。イエロ記録と同じ条件、同じ方法でマゼンタ画像を転写性受容層18に1行記録する(図6(A))。27はマゼンタ画像領域である。さらに、マゼンタ画像の2行目を転写性受容層18に記録する(図6(B))。重ね量および濃度補正はイエロ記録と同様である。ここで、注意すべき点は、転写性受容層の重ね部21とイエロ画像の重ね部22とマゼンタ画像の重ね部23の位置がずれている点である。その後、図4の(A)〜(C)の工程を繰り返して、マゼンタ画像すべてを転写性受容層18に記録する。
【0025】
最後に、カートリッジ1をマゼンタ画像の先頭位置に戻し、ピンチローラを回転させ受像体9を距離T1だけ副走査方向に送る。マゼンタ色の染料転写シート20のカートリッジ1からシアン色の染料転写シート20を内添したカートリッジ1に付け換える。マゼンタ記録と同じ条件、同じ方法で、シアン画像を転写性受容層に1行記録する。さらに、シアン画像の2行目を転写性受容層18に記録し、転写性受容層18の重ね部21とイエロ画像の重ね部22とマゼンタ画像の重ね部23とシアン画像の重ね部24の位置をずらす(図6(C))。このように、転写性受容層18の重ね部21と各色(イエロ、マゼンタ、シアン)の重ね部22〜24をそれぞれずらすことにより、シリアルヘッド2による熱ダメージを少なくすることができるので、光沢むらが少なくなり画像がきれいになる。このシアン記録における重ね量および濃度補正はイエロおよびマゼンタ記録と同様である。その後、図4の(A)〜(C)の工程を繰り返して、シアン画像全てを転写性受容層18に記録する。
【0026】
以上のように、転写性受容層18を受像体9に形成し、その転写性受容層18にイエロ、マゼンタおよびシアンを記録することで、染着性のない受像体9にフルカラー画像を美しく記録できる。
説明を簡単にするために上記動作説明のところで省略したが、イエロの1行目の記録において、イエロ画像がシアンの画像領域28(図6(C))と重なるように、シリアルヘッド2の発熱体の先頭から距離T1の2倍の長さ分の発熱体は加熱しないで、残りを加熱する必要がある。また、マゼンタ記録においては、マゼンタ画像がシアンの画像領域28(図6(C))と重なるように、発熱体の先頭から距離T1の長さ分の発熱体は加熱しないで、残りを加熱する必要がある。これによって、各色の画像がずれず、美しいフルカラー画像が記録できる。
【0027】
この発明の第2の実施の形態を説明する。すなわち、この熱転写記録方法は、第1の実施の形態において、受容層転写シート12の転写性受容層18は染着層14、バリア層15、気泡含有層16、接着層17からなるものを使用する。また、気泡含有層16は、体積中空率が50%以上の熱で発砲する中空カプセルを含ませ、クッション性と断熱性とを転写性受容層18に与える。装置構成やカートリッジは、第1の実施の形態と同様である。
【0028】
図4を用いて動作について説明する。シリアルヘッド2は、第1の実施の形態と同様の解像度が400DPI、発熱体個数が152 ドット、幅19mm、長さ11mmのC端面ヘッドを使用する。
まず、受容層転写シート12を内添したカートリッジ1をカートリッジボックス4に設置する。次に図4(A)のように、受像体9を記録したい位置に設置する。この時、図示してないが受像体9はピンチローラで固定されている。次に、図4(B)のように、シリアルヘッド2を押圧力200gで押圧し、カートリッジ1を主走査方向(右矢印方向)に9.4msec/lineの速度で動かし、受容層転写シート12を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、受容層転写シート12から転写性受容層18を受像体9に1行転写する。このとき、受像体9上の転写性受容層18のエッジがきれいな直線になるために、冷却手段3により転写性受容層18と受容層転写シート12との分離をその位置がシリアルヘッド2の発熱体位置より後になるように遅延している。さらにこのとき、シリアルヘッド2の発熱体の両端部の15ドット分は、内部の発熱体のエネルギーより大になるように加熱する。この場合、両端部の15ドットは内部より30%エネルギ−を高めて加熱した。このことにより、受像体9上の転写性受容層18のエッジ部分において、転写性受容層18と受像体9との接着力が高くなり、転写性受容層18のエッジがきれいな直線でかつ安定に形成される。この後の転写性受容層18の受像体9への形成方法は、第1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0029】
次に、カートリッジ1を図4(A)の元の位置に戻し、ピンチローラを回転させ受像体9を距離T1(図5(B))だけ副走査方向に送る。受容層転写シート12のカートリッジからイエロ色の染料転写シート20を内添したカートリッジに付け換える。図4(B)と同じ方法で、シリアルヘッド2を押圧力1200gで押圧し、カートリッジ1を主走査方向(右矢印方向)に9.4msec/lineの速度で動かし、染料転写シート20を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、イエロ画像を転写性受容層18に1行記録する。このときも第1の実施の形態と同様、冷却手段3により染料層と染料転写シート20との分離をその位置がシリアルヘッド2の発熱体位置より後になるように遅延する。この後のイエロ画像の記録方法は、第1の実施の形態と同様であるので省略する。また、マゼンタ画像およびシアン画像についても第1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0030】
このように、転写性受容層18を受像体9に形成する時のシリアルヘッド2の押圧力が、染料転写シート20に設けられた染料層から染料を受像体9上の転写性受容層18に移行する時のシリアルヘッド2の押圧力より低くすることにより、転写性受容層18の重ね部(2層の部分)とそうでない部分(1層)との濃度差を少なくすることができ、かつ葉書などの凹凸のある受像体上の記録画像の濃度むらが少なくきれいにできる。これは、以下の理由による。すなわち、
転写性受容層18を受像体9に形成する時のシリアルヘッド2の押圧力が低いほど、転写性受容層18の気泡含有層16の中空カプセルが潰れずに存在できる。そのため、転写性受容層18の1層の時と2層の時の断熱効果に差が生ぜず、転写性受容層18の重ね部(2層の部分)とそうでない部分(1層)との濃度差を少なくすることができる。また、葉書などの凹凸のある受像体9に転写性受容層18を形成した場合、転写性受容層18も受像体9の凹凸に倣うので、イエロ、マゼンタおよびシアンの記録時は、シリアルヘッド2と転写性受容層18との密着が悪くなる。従って、イエロ、マゼンタおよびシアンの記録時においては、シリアルヘッド2の押圧力が高いほど、転写性受容層18とシリアルヘッド2との密着が良くなり、濃度むらが少なく画像がきれいになる。
【0031】
この発明の第3の実施の形態を図8ないし図10に基づいて説明する。まず、図10(A)は、第3の実施の形態に用いる熱転写シート33の側面図である。また、図10(B)はその平面図である。熱転写シート33は、転写性受容層18、イエロの染料層32(Y)、マゼンタの染料層32(M)、シアンの染料層32(C)およびそれぞれのマーカ19を設けている。
【0032】
図8を用いて動作について説明する。シリアルヘッド2は、第1の実施の形態と同様の解像度が400DPI、発熱体個数が152 ドット、幅19mm、長さ11mmのC端面ヘッドを使用する。まず、熱転写シート33を内添したカートリッジ1をカートリッジボックス4に設置し、転写性受容層18の頭だしを行う。次に図4(A)のように、受像体9を記録したい位置に設置し、受像体9をピンチローラで固定する。次に、図4(B)のように、シリアルヘッド2を押圧力400gで押圧し、カートリッジ1を主走査方向(右矢印方向)に9.4msec/lineの速度で動かし、熱転写シート33を巻き取りローラ7で巻き取りながら、シリアルヘッド2を加熱して、熱転写シート33から転写性受容層18を受像体9に1行転写し形成領域25を形成する(図8(A))。この時の転写性受容層18の形成領域25の幅はLである。また、第1の実施の形態のように転写シート33は冷却手段3により冷間剥離を行っている。次に、カートリッジ1を元の位置に戻し、イエロの染料層32(Y)の頭だしを行う。次に、図8(B)のように、幅(3/4)Lでイエロの画像を転写性受容層18に記録し、画像領域26を形成する。この時の記録条件は、シリアルヘッド2の押圧力が400g、速度は9.4msec/lineである。また、転写シート33は冷却手段3により冷間剥離を行う。次に、カートリッジ1を元の位置に戻し、マゼンタの染料層32(M)の頭だしを行う。次に、図8(C)のように、幅(2/4)Lでマゼンタの画像を転写性受容層18に記録し、画像領域27を形成する。記録条件は、イエロ記録の時と同様である。次に、カートリッジ1を元の位置に戻し、シアンの染料層32(C)の頭だしを行う。次に、図8(D)のように、幅(1/4)Lでシアンの画像を転写性受容層18に記録し、画像領域28を形成する。記録条件は、イエロ記録の時と同様である。
【0033】
次に、転写性受容層18の頭だしを行い、図9(A)のように、1行目の転写性受容層の形成領域25(1)と2行目の転写性受容層の形成領域25(2)とが1ドットのピッチ幅で重なるように、幅Lの転写性受容層25(2)を受像体9に形成する。この時の形成条件は、1行目の時と同様である。次に、イエロの染料層32(Y)の頭だしを行い、図9(B)のように、1行目のイエロの画像の画像領域26(1)と2行目のイエロの画像の画像領域26(2)とが1ドットのピッチ幅で重なるように、幅Lのイエロの画像領域26(2)を転写性受容層形成領域25に形成する。この時の記録条件は1行目のイエロ記録の時と同様で、イエロの画像領域26(2)の幅はLで、イエロ画像の重ね部22の濃度補正は第1の実施の形態と同様である。またこの時、図9(B)のように、転写性受容層18の重ね部21にイエロ記録を行うことになるので、転写性受容層18の重ね部(2層)とそうでない部分(1層)とで濃度差を生ずる。そこで、その濃度差を予めメモリに記憶させて置き、そのデータを基に補正を行い、その濃度差をなくす。
【0034】
次に、マゼンタ画像およびシアン画像についてもイエロ記録と同様に行って、フルカラー画像を受像体9上の転写性受容層18の形成領域25に記録する。以上で動作は終了である。
このことにより、第1の実施の形態および第2の実施の形態ではカートリッジ1が4つであったが、この実施の形態ではカートリッジが1つにできるので、装置を小型にでき、部品数を削減でき、また操作性を簡単にできる。また、イエロ、マゼンタおよびシアンの記録時に転写性受容層18の重ね部(2層)とそうでない部分(1層)との濃度差の補正を行なうので、画像がきれいである。
【0035】
また、この発明は少なくとも転写性受容層を発熱体を有するヘッドで複数回走査して受像体に形成する工程を含むものであれば適用され、例えば受像体に転写性受容層を形成し記録した後にさらに受像体上の転写性受容層に保護層を設けたり、また、受像体に一旦形成された転写性受容層を別の受容体に再転写するものにも適用される。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の熱転写記録方法によれば、ヘッドを複数回走査して、受像体に必要な大きさの転写性受容層を形成する。つぎにヘッドを複数回走査して、染料層の染料を受像体上の転写性受容層に移行して、転写性受容層に画像を記録する。このため、ライン型サーマルヘッドを必要とすることなく、大きな画像を染着性のない受像体に低価格で記録することができる。
【0038】
また、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、ヘッドの発熱体の2ドット分のピッチ幅以下としたため、染料で画像を記録した時、重ね部とそれ以外の部分との濃度差を目立たなくすることができる。
【0039】
請求項2記載の熱転写記録方法によれば、ヘッドの発熱体の位置より前記ヘッドの移動方向の後方に転写性受容層および染料層を冷却する冷却手段を位置しているため、転写性受容層が冷却されて転写性受容層のエッジが直線になりきれいに形成できる。
請求項3記載の熱転写記録方法によれば、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有するとともに、転写性受容層上に移行した染料による画像が受像体の送り方向の重ね部を有し、受像体の送り方向における転写性受容層の重ね部と画像の重ね部を互いにずらしているため、発熱体による熱ダメージを少なくすることができるので、光沢むらが少なくなり画像がきれいになる。
【0040】
請求項4記載の熱転写記録方法によれば、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、転写性受容層を受像体に形成する時のヘッドの押圧力が、染料転写シートに設けられた染料層から染料を受像体上の転写性受容層に移行する時のヘッドの押圧力より低いため、転写性受容層の重ね部と重ね部でない部分との濃度差を少なくすることができ、葉書などの凹凸のある受像体上の記録画像の濃度むらが少なくきれいにできる。
【0041】
請求項5記載の熱転写記録方法によれば、請求項4と同効果がある。
請求項6記載の熱転写記録方法によれば、転写性受容層を受像体に形成する際、ヘッドの走査方向に交差する方向の両端部の発熱体が中間部の発熱体より大きい発熱量としたため、転写性受容層のエッジ部分において転写性受容層と受像体との接着力が高くなり、転写性受容層のエッジがきれいな直線となりやすくかつ安定に形成できる。
【0042】
請求項7記載の熱転写記録方法によれば、受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の濃度変動を補正して、染料転写シートの染料層の染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行して記録を行うため、重ね部とそれ以外の部分に濃度むらがなく均一な濃度が得られる。
請求項8記載の熱転写記録方法によれば、請求項1と同様に、ライン型サーマルヘッドを必要とすることなく、大きな画像を染着性のない受像体に低価格で記録することができる。また受像体の送り方向に並んだ複数の転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、ヘッドの発熱体の2ドット分のピッチ幅以下としたため、染料で画像を記録した時、重ね部とそれ以外の部分との濃度差を目立たなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態における概略構成図であり、(A)は受像体に記録する状態の斜視図、(B)はカートリッジの概略断面図である。
【図2】受容層転写シートの概略構成図であり、(A)はその一部拡大図のある側面図、(B)は平面図である。
【図3】染料転写シートの概略構成図であり、(A)はその側面図、(B)は平面図である。
【図4】記録動作の説明図である。
【図5】受像体に転写性受容層とイエロ画像を形成する工程図である。
【図6】イエロ画像、マゼンタ画像およびシアン画像の工程図である。
【図7】画像の重ね部の濃度補正方法を説明する説明図である。
【図8】第3の実施の形態のおいて受像体に転写性受容層とイエロ画像を形成する工程図である。
【図9】図8のイエロ画像の第2行目の画像を説明する工程図である。
【図10】転写シートの概略構成図であり、(A)は側面図、(B)はその平面図である。
【図11】従来例の概略構成図であり、(A)は装置の概略斜視図、(B)は熱転写シートの側面図、(C)はその平面図である。
【図12】記録動作の工程図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
2 シリアルヘッド
3 冷却手段
4 カートリッジボックス
5 ガイド軸
6 巻きだしローラ
7 巻き取りローラ
8 リボン
9 受像体
10 転写基体
11 耐熱滑性層
12 受容層転写シート
13 剥離層
14 染着層
15 バリア層
16 気泡含有層
17 接着層
18 転写性受容層
19 マーカ
20 染料転写シート
21 転写性受容層の重ね部
22 イエロ画像の重ね部
23 マゼンタ画像の重ね部
24 シアン画像の重ね部
25 転写性受容層の形成領域
26 イエロ画像領域
27 マゼンタ画像領域
28 シアン画像領域
29 1行目単独の濃度
30 2行目単独の濃度
31 1行目と2行目の重ね部分の濃度
32 染料層
Claims (8)
- 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、前記ヘッドの前記発熱体の2ドット分のピッチ幅以下であることを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記ヘッドの前記発熱体の位置より前記ヘッドの移動方向の後方に前記転写性受容層および前記染料層を冷却する冷却手段を位置したことを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有するとともに、前記転写性受容層上に移行した前記染料による画像が前記受像体の送り方向の重ね部を有し、前記受像体の送り方向における前記転写性受容層の重ね部と前記画像の重ね部を互いにずらしていることを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、前記転写性受容層を前記受像体に形成する時の前記ヘッドの押圧力が、前記染料転写シートに設けられた前記染料層から染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行する時の前記ヘッドの押圧力より低いことを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記転写性受容層が少なくとも染着層と気泡含有層とからなる受容層転写シートを使用し、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、前記転写性受容層を前記受像体に形成する時の前記ヘッドの押圧力が、前記染料転写シートに設けられた前記染料層から染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行する時の前記ヘッドの押圧力より低いことを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記転写性受容層を前記受像体に形成する際、前記ヘッドの走査方向に交差する方向の両端部の前記発熱体が中間部の前記発熱体より大きい発熱量であることを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを受像体上に複数回走査して、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を前記受像体に形成し、この後前記ヘッドを前記受像体の転写性受容層上に複数回走査して、染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記転写 性受容層に移行して、前記転写性受容層に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の濃度変動を補正して、前記染料転写シートの前記染料層の染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行して記録を行うことを特徴とする熱転写記録方法。 - 発熱体を有するヘッドを用いて、受容層転写シートに設けられた転写性受容層を受像体に1行形成し、この後染料転写シートに設けられた染料層から染料を前記受像体上の前記転写性受容層に移行して、画像を前記転写性受容層に記録し、この工程を行を改めて繰り返し行うことにより前記受像体に画像を記録する熱転写記録方法であって、
前記受像体の送り方向に並んだ複数の前記転写性受容層が互いに重なる重ね部を有し、この重ね部の幅が、前記ヘッドの前記発熱体の2ドット分のピッチ幅以下である熱転写記録方法。
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