JP3592182B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体を撮像する撮像装置に関し、特に、検査対象物を光学的に分析するのに好適な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、例えば、天体の観測、物体を構成している材料の分析、半導体レーザから放射されたレーザ光の波長の分析、内燃機関のシリンダ内での燃料の燃焼状態の観測、プラズマの分析等、各種検査対象物の状態を光学的に分析する際には、検査対象物の2次元画像を撮像する撮像装置が使用されている。
【0003】
ところが、従来、こうした撮像装置としては、被写体像を結像させるレンズの結像位置(面)に感光フィルムを配置して、そのフィルム上に検査対象物の2次元画像を形成する一般的なカメラか、若しくは、レンズの結像面上にCCD等からなるイメージセンサを配置し、イメージセンサを構成する各画素毎に得られた電気信号を処理することにより、被写体の画像データを生成する所謂デジタル式のカメラしかなく、検査対象物を光学的に分析するのに適した撮像装置が存在しないという問題があった。
【0004】
即ち、上記のように各種検査対象物を光学的に分析するには、肉眼では見えない紫外光或いは赤外光を含む特別な波長の光で検査対象物を撮影できるようにする必要があるが、従来の撮像装置を用いてこうした撮影を実現するには、特定波長の光成分のみを透過させる複数種類のフィルタを準備しておき、検査対象物を撮像する際に、それらのフィルタの中から所望のフィルタを選択して、レンズの前に配置しなければならない。
【0005】
従って、従来、光学的な分析を行うために検査対象物を撮影する際には、撮像装置に取り付けるフィルタを頻繁に交換しなければならず、その撮影作業に手間がかかるという問題がある。
また、CCD等からなるイメージセンサを用いて検査対象物を撮影した場合、得られた画像データをコンピュータ等の情報処理装置を使って処理することができるので、一般的なカメラを利用した場合に比べて、分析作業を効率よく行うことができるようになるが、従来のイメージセンサでは、イメージセンサの各画素を構成するCCD等の撮像素子の感度のダイナミックレンジが低く、しかも、その感度調整を各画素毎(換言すれば各撮像素子毎)に行うことができない。
【0006】
従って、検査対象物を撮影する撮像装置として、イメージセンサからなるデジタル式のカメラを用いる場合には、像の一番明るいところがハレーションを起こさないように、イメージセンサ全体の感度を調整する必要があるが、このような感度調整では、明暗差の大きい被写体像を撮影した際に、得られる画像が暗くなり過ぎ、検査対象物の分析作業に支障をきたすことがあった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、検査対象物である被写体を光学的に分析するのに必要な高精度な2次元画像を容易に得ることのできる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の撮像装置には、被写体像を所定位置に結像させるレンズと、このレンズの後方で支持部を介して光ファイバの先端を支持することにより、光ファイバの先端面をレンズによる被写体像の結像面上に配置し、且つ、この光ファイバの先端を被写体像の結像面上で移動させるための走査用ステージと、が備えられている。この結果、光ファイバには、レンズにより結像された被写体像の一部(換言すれば特定箇所)を構成している光が入射されることになる。
【0009】
また、光ファイバの先端は、その支持部が駆動手段によって走査用ステージ上で移動されることにより、レンズに対して相対的に移動するようになっており、この駆動手段は、走査手段によって所定の走査パターンで駆動制御されることにより、支持部、延いては、支持部に支持された光ファイバへの光の入射位置を、被写体像の結像面上で徐々に変化させる。
【0010】
一方、光ファイバの末端側には、光ファイバの先端側から伝送されてきた光を電気信号に変換する光検出手段が設けられており、この光検出手段からの電気信号は、画像データ生成手段に入力される。そして、画像データ生成手段は、走査手段の動作によって光ファイバへの光の入射位置が被写体像の結像面上で変化するのに同期して、光検出手段からの電気信号を順次取り込み、この電気信号の信号レベルと光ファイバへの光の入射位置とを関連付けて記憶媒体に格納する。
【0011】
従って、走査手段が、光ファイバへの光の入射位置を被写体像の結像面上で移動(走査)させると、記憶媒体には、レンズにより結像された被写体像の各部の光の明るさに対応した画素データが順次格納され、最終的には、被写体の画像一枚分の画素データが、画像データとして記憶媒体に格納されることになる。
【0012】
このため、記憶媒体に格納された画像データを用いて、CRT,液晶ディスプレイ等からなる表示装置に被写体像を表示させるか、或いは、上記画像データを、インクジェットプリンタ,レーザプリンタ等の各種印刷装置に出力して、所望の用紙に被写体像を印刷すれば、使用者は、その表示画像又は印刷画像から、被写体像を確認することができる。また、その画像データをコンピュータ等の情報処理装置を用いて処理するようにすれば、被写体(換言すれば検査対象物)の光学的分析を極めて簡単に行うことが可能となる。
【0013】
そして、本発明では、上記のように被写体の画像データを生成する際に、光ファイバの先端を被写体像の結像面に沿って移動させ、その移動中の各々の位置で光ファイバにて伝送される光信号をデジタルデータに変換することで、画像データを構成する一画素分の画素データを得るようにしていることから、CCD等からなるイメージセンサを用いて画像データを生成する従来の撮像装置に比べて、高精度な画像データを極めて容易に得ることができる。
【0014】
即ち、本発明の撮像装置は、光ファイバの先端を被写体像の結像面に沿って移動(走査)させつつ、光ファイバの末端側で、光検出手段を用いて、被写体の画像データを構成する画素データを順次生成することから、得られる画像データの分解能は、走査手段が駆動手段を駆動制御する際の一回当たりの制御量(換言すれば、光ファイバへの光の入射位置の変化量)に対応する。
【0015】
従って、この変位量が小さくなるように走査手段を調整すれば、得られる画像データの分解能を高めることができ、逆にこの変位量が大きくなるように走査手段を調整すれば、得られる画像データの分解能を低くすることができる。つまり、従来、コンピュータ等に直接画像データを入力可能な従来のデジタル式撮像装置では、CCD等からなる撮像素子を平面上に配置したイメージセンサを使用していることから、得られる画像データの分解能は、撮像素子の個数とその間隔で制限されてしまうが、本発明の撮像装置によれば、得られる画像データの分解能を任意に調整することができる。
【0016】
そして、このようなことから、本発明の撮像装置によれば、例えば、半導体レーザから出射されたレーザ光の断面のように、従来のイメージセンサでは撮影が困難な微細な検査対象物であっても撮影することが可能となり、撮像装置の使用範囲(用途)を拡大できる。
【0017】
尚、このように、得られる画像データの分解能を高めるには、駆動手段が支持部を移動させる際の精度を高くする必要があるが、このためには、請求項2に記載のように、駆動手段を、支持部を互いに直交する2軸方向に夫々移動させる一対のステップモータにて構成し、走査手段が、これら各ステップモータを所定の走査パターンで夫々駆動することにより、光ファイバへの光の入射位置を変化させるようにすればよい。
【0018】
つまり、一対のステップモータを用いて支持部を2軸方向(例えば水平・垂直方向)に移動させるようにした場合、支持部の各方向への移動量を、ステップモータの駆動ステップ数にて高精度に制御することができることから、請求項2に記載の撮像装置によれば、高精度で高分解能の画像データを容易に得ることができるようになるのである。
【0019】
また、既述したように、従来のイメージセンサは、イメージセンサを構成する撮像素子の感度のダイナミックレンジが小さく、また、感度調整はイメージセンサ全体で行う必要があったことから、特定部分だけが明るい被写体を撮影すると画像全体が暗くなってしまうが、本発明の撮像装置では、光検出手段1個で画像を構成する全ての画素を取り込むことから、その感度のダイナミックレンジを任意に設定することができ、例えば、検出手段として、感度のダイナミックレンジが大きい光電変換素子(例えば光電子増倍管 (Photomultiplier))を使用するようにすれば、被写体像を忠実に再現した画像データを得ることが可能となる。
【0020】
また、本発明の撮像装置では、光ファイバへの光の入射位置を変化させつつ光検出手段からの電気信号を順次取り込むことにより、画像データを生成するため、画像1枚当たりの撮影時間は長くなるものの、光検出手段に感度調整可能なものを使用すれば、光検出手段から取り込んだ電気信号の信号レベルに応じて光検出手段を感度調整しながら画像データを生成する、といったこともできる。そして、このようにすれば、光検出手段の感度のダイナミックレンジが比較的小さい場合であっても、画像データ生成手段が取り込む検出信号の信号レベルを最適なレベルに調整して、明瞭な画像を得ることができるようになる。
【0021】
一方、既述したように、各種検査対象物を光学的に分析するには、紫外線或いは赤外線を含む特別な波長の光で検査対象物を撮像できるようにする必要があるが、本発明の撮像装置によれば、こうした検査対象物の分析のために、従来のように、予め複数種類のフィルタを用意しておき、その中からレンズの前に配置するフィルタを選択する、といった作業を行う必要はなく、分析作業も極めて容易に行うことができる。
【0022】
つまり、本発明の撮像装置を用いて、被写体を所望の波長の光で撮像する場合には、例えば、請求項3に記載のように、光ファイバにより伝送されてきた光を分光することにより特定波長の光を通過させる分光手段を設け、この分光手段により分光された特定波長の光を、光検出手段に入力するか、或いは、請求項4記載のように、光ファイバにより伝送されてきた光を複数の経路に分配する分配手段を設け、この分配手段にて複数に分配された光の経路上に、互いに異なる波長の光を各々検出可能な複数の光検出手段を夫々設けるようにすればよい。
【0023】
つまり、撮像装置を、請求項3に記載のように構成すれば、所望の光で被写体を撮像した画像データを得ることができ、しかも、分光手段が光検出手段側に通過させる光の波長を切り替えるだけで、異なる波長の光で被写体を撮像した複数種類の画像データを容易に得ることができる。また、撮像装置を、請求項4に記載のように構成しても、請求項3と同様に、異なる波長の光で被写体を撮像した複数種類の画像データを容易に得ることができる。よって、本発明の撮像装置によれば、検査対象物を光学的に分析するのに極めて好適な撮像装置となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の撮像装置全体の構成を表す概略構成図である。
【0025】
図1に示す如く、本実施例の撮像装置は、各種検査対象物を光学的に分析するための撮像装置であり、検査対象物である被写体の像を撮像するためのファイバカメラ10を備える。ファイバカメラ10は、被写体の像をカメラ内部の所定位置に結像させるレンズ12と、このレンズ12による被写体像の結像面A上に光ファイバ14の先端を配置し、且つ、その先端を、結像面A上で上下左右に移動(走査)させるための走査用ステージ16とから構成されている。そして、走査用ステージ16から外部に引き出された光ファイバ14の末端側には、光ファイバ14を介して伝送されてきた光を電気信号に変換する光電変換素子からなる光検出器(本発明の光検出手段に相当する)18が設けられ、この光検出器18からの検出信号は、CPU,ROM,RAM等を中心とするコンピュータからなる画像処理装置20に入力される。
【0026】
ここで、走査用ステージ16は、図2(a)に示すように、片面にレンズ12が取り付けられ、レンズ12により結像された被写体像を取り込むための開口部30aが形成された板状のステージ本体30と、ステージ本体30のレンズ12とは反対側の面に、一方向(水平方向)に移動可能に積層された板状の水平走査用プレート32と、この水平走査用プレート32のステージ本体30とは反対側の面に、水平走査用プレート32の移動方向と直交する方向(垂直方向)に移動可能に積層された板状の垂直走査用プレート34とを備える。そして、水平走査用プレート32は、ステージ本体30に設けられた水平走査用モータ36の回転により水平方向に移動し、垂直走査用プレート34は、水平走査用プレート32に設けられた垂直走査用モータ38の回転により垂直方向に移動する。また、光ファイバ14は、垂直走査用プレート34に固定部材34aを介して固定されており、その先端は、垂直走査用プレート34及び水平走査用プレート32に穿設された挿通孔34b及び32aを通って、レンズ12による被写体像の結像位置であるステージ本体30の開口部30aに突出されている。
【0027】
尚、垂直走査用プレート34に穿設された挿通孔34bは、固定部材34aを介して固定された光ファイバ14の先端をレンズ12側に突出させればよいので、光ファイバ14と略同径で光ファイバ14を挿通可能な丸孔となっており、水平走査用プレート32に穿設された挿通孔32aは、垂直走査用プレート34の垂直方向(上下)への移動に伴い光ファイバ14の先端も垂直方向に移動できるように、垂直方向に細長い長孔となっている。また、水平走査用モータ36及び垂直走査用モータ38は、本発明の駆動手段に相当するものであり、本実施例では、光ファイバ14の先端位置を高精度に制御できるようにするために、ステップモータにて構成されている。
【0028】
次に、このように構成された走査用ステージ16においては、水平走査用モータ36を回転させることにより、本発明の支持部としての垂直走査用プレート34に固定された光ファイバ14の先端を水平方向に移動(走査)させることができ、垂直走査用モータ38を回転させることにより、光ファイバ14の先端を垂直方向に移動(走査)させることができることから、本実施例の撮像装置には、これら各走査用モータ36,38を駆動することにより、光ファイバ14の先端位置を、レンズ12による被写体像の結像面上で水平及び垂直方向に移動させるステージコントローラ21が備えられている。
【0029】
そして、画像処理装置20は、このステージコントローラ21を介して、各走査用モータ36,38を駆動制御することにより、光ファイバ14の先端位置(換言すればレンズ12による被写体像の結像面上での光ファイバ14への光の入射位置)を水平・垂直方向に変化させ、その変化に同期して、光検出器18からの検出信号を取り込むことで、被写体像を表す画像データを生成する。
【0030】
以下、このように被写体像を撮像するために画像処理装置20にて実行される撮像処理を、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
尚、画像処理装置20には、上述の光検出器18及びステージコントローラ21に加えて、画像処理装置20に対して被写体の撮像したり、生成した画像データを処理するための各種指令を外部操作によって入力するための入力装置(キーボード,マウス等)22、撮像した被写体画像を表示したり、当該装置の操作案内用の画像を表示するための表示装置(CRT,液晶ディスプレイ等)24、被写体の画像データを記憶するための外部記憶装置(ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク等)26、及び、撮像した被写体画像を印刷するための印刷装置(所謂プリンタ)28が接続されている。
【0031】
図3に示す撮像処理は、入力装置22を介して使用者により被写体の撮像指令が入力されたときに画像処理装置20にて実行されるものであり、この処理が開始されると、まずS100(Sは処理手順であるステップを表す)にて、ステージコントローラ21を介して上記各走査用モータ36,38を回転駆動することにより、走査用ステージ16を初期位置に設定する。尚、この初期位置は、光ファイバ14の先端位置を、レンズ12により結像された被写体像の左上端の基準位置に配置するための位置である。
【0032】
こうしてS100にて、走査用ステージ16が初期位置に設定されると、続くS110にて、以降の処理で使用するカウンタm,n及びフラグFを値「0」にリセットする初期化の処理を実行し、続くS120にて、光検出器18からの検出信号をA/D変換することにより、検出信号の信号レベルを、光検出値Sとして取り込み、更に、続くS130にて、その取り込んだ光検出値Sを、被写体像を表す一つの画素データDmnとして、記憶媒体としてのメモリ(RAM)の画像データ格納領域に格納する。尚、画素データDに付与した添え字m,nは、カウンタm,nの値を表し、S120では、今回取り込んだ光検出値Sが、被写体像を行・列に分解したときのm行n列(現時点では、基準位置である0行0列)の位置の画素データDであるとして、メモリに格納するのである。
【0033】
次に、S130にて、画素データDmnをメモリに格納すると、今度は、S140にて、フラグFはリセット(値「0」)されているか否かを判断する。そして、フラグFがリセットされていれば、続くS150にて、カウンタnの値をインクリメント(+1)し、続くS160にて、カウンタnの値が最大値nmax を越えたか否かを判断する。そして、S160にて、カウンタnの値が最大値nmax を越えていなければ(換言すれば、最大値nmax 以下であれば)、S170に移行し、ステージコントローラ21を介して、水平走査用モータ36を、予め設定されたステップ数だけ正方向に回転(正転駆動)させることにより、走査用ステージ16での光ファイバ14の先端位置を右方向に所定量だけ移動させ、再度S120に移行する。
【0034】
つまり、S150〜S170では、画素データの列を表すカウンタnをカウントアップしつつ水平走査用モータ36を所定ステップ数だけ順に正方向に回転させることにより、光ファイバ14の先端位置を所定量だけ右方向に順に移動させ、その移動毎にS120及びS130にて画素データDmnをメモリに格納させるのである。従って、この処理により、被写体像のm行目を水平走査したときの0列からnmax 列迄の(nmax +1)個の画素データDがメモリに順に格納されることになる。
【0035】
次に、S160にて、カウンタnの値が最大値nmax を越えたと判断されると(換言すれば、m行目の水平走査に伴う画素データDの取込が完了すると)、S180にて、カウンタnの値を最大値nmax に設定し、S190にて、フラグFを値「1」にセットし、S200にて、カウンタmの値をインクリメント(+1)し、S210にて、カウンタmの値が最大値mmax を越えたか否かを判断する。
【0036】
そして、S210にて、カウンタmの値が最大値mmax を越えていないと判断されると、S220にて、ステージコントローラ21を介して、垂直走査用モータ38を、予め設定されたステップ数だけ正方向に回転(正転駆動)させることにより、走査用ステージ16での光ファイバ14の先端位置を下方向に所定量だけ移動させ、再度S120に移行する。
【0037】
つまり、S180〜S220では、S120〜S170の一連の処理により、m行目の右方向への水平走査に伴う画素データDの取込が完了すると、光ファイバ14の先端位置を垂直方向に所定量だけ移動させることにより、光ファイバ14の先端位置を、次の行の光を取り込める位置に制御するのである。そして、その後、S120,S130では、その行の右端(最大列nmax )の光検出値Sが画素データDとしてメモリに格納され、続くS140では、フラグFがセットされていることから否定判断(NO)され、処理はS230に移行する。
【0038】
S230では、カウンタnの値をデクリメント(−1)し、続くS240にて、カウンタnの値が初期値「0」よりも小さいか否か(換言すればカウンタnの値が負の値になったか否か)を判断する。そして、S240にて、カウンタnの値が初期値「0」以上であると判断された場合には、S250に移行し、ステージコントローラ21を介して、水平走査用モータ36を、予め設定されたステップ数だけ逆方向に回転(逆転駆動)させることにより、走査用ステージ16での光ファイバ14の先端位置を左方向に所定量だけ移動させ、再度S120に移行する。
【0039】
つまり、S230〜S250では、画素データの列を表すカウンタnをカウントダウンしつつ水平走査用モータ36を所定ステップ数だけ順に逆方向に回転させることにより、光ファイバ14の先端位置を所定量だけ左方向に順に移動させ、その移動毎にS120及びS130にて画素データDmnをメモリに格納させるのである。従って、この処理により、被写体像の奇数行(m=1,3,…)目を水平走査したときのnmax 列から0列迄の(nmax +1)個の画素データDがメモリに順に格納されることになる。
【0040】
また次に、S240にて、カウンタnの値が初期値「0」よりも小さい負の値であると判断されると(換言すれば、奇数行目の水平走査に伴う画素データDの取込が完了すると)、S260にて、カウンタnの値を初期値「0」に設定し、S270にて、フラグFを値「0」にリセットした後、上述したS200,S210の処理を実行する。
【0041】
そして、S210にて、カウンタmの値が最大値mmax を越えていないと判断されると、S220にて、光ファイバ14の先端位置を次の行の光を取り込める位置に制御した後、再度S120に移行し、その後は、S120〜S170の一連の処理を繰り返し実行することにより、光ファイバ14の先端位置を所定量だけ右方向に順に移動させて被写体像の偶数行(m=2,4,…)目を水平走査させ、そのときの0列からnmax 列迄の(nmax +1)個の画素データDをメモリに順に格納させる。
【0042】
また逆に、S210にて、カウンタmの値が最大値mmax を越えたと判断されると、S280に移行し、上述の処理によりメモリに格納された全画素データ{D(00)〜D(nmax ,mmax )}を画像データとして読み込み、被写体像を表示装置24に表示し、更に、使用者からの指令に従い、その画像データを外部記憶装置26に格納したり、印刷装置28を介して所定の記録用紙に被写体像を印刷したりする画像データ処理を実行する。
【0043】
以上説明したように、本実施例では、画像処理装置20が上述したS100〜S270の処理を繰り返し実行することにより、メモリに、被写体像を(mmax +1)行・(nmax +1)列の撮像素子からなるイメージセンサで撮像したときと同じ画素数{(mmax +1)×(nmax +1)個}の画像データが格納され、その画像データに基づき、表示装置24に被写体像が表示され、使用者は、必要に応じて、その画像データを外部記憶装置26に保存したり、或いは、被写体像を記録用紙に印刷して保存することができる。
【0044】
従って、本実施例の撮像装置によれば、表示装置24の表示画面に表示された被写体像や記録用紙に印刷された被写体像を観察したり、得られた画像データを更にコンピュータを使って処理することにより、被写体(換言すれば検査対象物)の光学的分析を行うことができる。
【0045】
そして、本実施例では、光ファイバの先端を被写体像の結像面に沿って水平及び垂直方向に順に走査し、そのとき光検出器18から出力される検出信号を順に取り込むことにより、画像データを構成する画素データDを順にメモリに記憶することにより、被写体の画像データを生成することから、被写体である検査対象物を光学的に分析するのに必要な高精度な画像データを、容易に得ることができるようになる。
【0046】
つまり、本実施例の撮像装置によれば、光ファイバの先端を水平及び垂直方向に順に走査する際に走査用モータ(ステップモータ)36,38を駆動する一回当たりの駆動量(駆動ステップ数)を少なくすることにより、得られる画像データの分解能を高くすることができ、しかも、光検出器18にダイナミックレンジの大きい光電変換素子を使用することにより、被写体像を忠実に再現した画像データを得ることができるようになるため、検査対象物を光学的に分析するのに必要な高精度な画像データを容易に得ることができるのである。
【0047】
尚、本実施例においては、S120及びS130の処理が、本発明の画像データ生成手段に相当し、S140〜S270の処理が、本発明の走査手段に相当する。
ところで、検査対象物を各種波長の光で光学的に分析するには、撮像装置を、任意の波長の光で検査対象物を撮影できるように構成することが望ましく、そのためには、光検出器18が電気信号に変換する光の波長を調整できるようにすればよい。
【0048】
そして、そのためには、図4(a)に示すように、走査用ステージ16から光検出器18に至る光ファイバ14の経路上に、プリズム又は回折格子等からなる分光器42(分光手段に相当)を設け、この分光器42にて分光された任意の波長の光を光検出器18に入力するようにすればよい。
【0049】
また従来より、検査対象物を分析するに当たって、検査対象物となる試料の分子エネルギ準位間の遷移(つまり分子が獲得又は失ったエネルギ変化)を調べるために、光の散乱現象に基づく分光法であるラマン分光法が利用されることがあるが、このラマン分光法にて検査対象物を撮影する際には、図4(a)に示した分光器42に、ラマン分光器を使用するようにすればよい。つまり、撮像装置をこのように構成すれば、ラマン分光カメラとなり、本発明によれば、ラマン分光カメラをも容易に実現できることになる。
【0050】
また次に、例えば、被写体を可視光で撮像した画像と、赤外光で撮像した画像と、紫外光で撮像した画像との3種類の画像(又はそれらの合成画像)が必要な場合には、図4(b)に示すように、光ファイバ14の末端に、光ファイバ14にて伝送されてきた光を2系統に分配する光分配器44を設け、その光分配器44にて分配された2系統の光の経路上に、夫々、可視光検出用の光検出器18aと、赤外光検出用の光検出器18bと、紫外光検出用の光検出器18cとを設け、これら各光検出器18a,18b,18cからの検出信号を、画像処理装置20に入力するようにすればよい。
【0051】
一方、本実施例の撮像装置は、例えば、図5(a)に示すように、ファイバカメラ10を、顕微鏡50の接眼レンズ部分に設け、ファイバカメラ10からの出力(光信号)を分光器42を通して、光検出器18に入力するようにすれば、顕微鏡を使った試料の分析を高精度に行うことができる。
【0052】
即ち、従来より、例えば、試料の微小ポイント(図に示す黒点)からの発光又は吸収波長を測定する際には、図5(b)に示すように、試料を顕微鏡に設置し、対物レンズから内部の光学系を通って接眼レンズ部分に至る黒点からの光を、接眼レンズ部分に設けた分光器(顕微分光器)を使って分析することが行われているが、図5(a)に示すように、この顕微分光器に代えてファイバカメラ10を顕微鏡の接眼レンズ部分に設け、ファイバカメラ10からの出力(光信号)を分光器42を通して、光検出記18に入力するようにしても、試料の微小ポイント(黒点)からの発光又は吸収波長を測定することができる。
【0053】
そして、特に本実施例の撮像装置によれば、図5(c)に示すように、レンズ12により黒点部分を拡大し、光ファイバ14の走査によって、その黒点部分を微小スポットの集まりとしてイメージで測定することができることから、顕微鏡を用いた試料の分析をより高精度に行うことが可能となる。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、光ファイバ14の先端位置を移動(走査)させる走査用モータ36,38として、ステップモータを使用するものとして説明したが、例えば、DCサーボモータ等、位置制御可能なモータを使用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の撮像装置全体の構成を表すブロック図である。
【図2】走査用ステージの概略構成を表す説明図である。
【図3】画像処理装置にて実行される撮像処理を表すフローチャートである。
【図4】実施例の撮像装置の変形例を表す説明図である。
【図5】実施例の撮像装置と顕微鏡を利用して試料を分析する際の説明図である。
【符号の説明】
2…撮像装置、10…ファイバカメラ、12…レンズ、14…光ファイバ、16…走査用ステージ、18,18a,18b…光検出器、20…画像処理装置、21…ステージコントローラ、22…入力装置、24…表示装置、26…外部記憶装置、28…印刷装置、30…ステージ本体、32…水平走査用プレート、34…垂直走査用プレート、36…水平走査用モータ、38…垂直走査用モータ、42…分光器、44…光分配器。
Claims (4)
- 前方の被写体の像を後方の所定位置に結像させるレンズと、
該レンズの後方で支持部を介して光ファイバの先端を支持することにより、該光ファイバの先端面を前記レンズによる被写体像の結像面上に配置し、且つ、この光ファイバの先端を該結像面上で移動させるための走査用ステージと、
該走査用ステージにて前記支持部を移動させることにより、前記光ファイバの先端を前記レンズに対して相対的に移動させ、前記結像面上で前記光ファイバへの光の入射位置を変化させる駆動手段と、
前記光ファイバの末端側に設けられ、前記光ファイバの先端側から伝送されてきた光を電気信号に変換する光検出手段と、
前記駆動手段を所定の走査パターンで駆動制御することにより、前記光ファイバへの光の入射位置を前記被写体像の結像面上で徐々に変化させる走査手段と、
該走査手段の動作によって前記光ファイバへの光の入射位置が変化するのに同期して、前記光検出手段からの電気信号を順次取り込み、該電気信号の信号レベルと前記光ファイバへの光の入射位置とを関連付けて記憶媒体に格納することにより、前記被写体像に対応した画像データを生成する画像データ生成手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記駆動手段は、前記支持部を互いに直交する2軸方向に夫々移動させる一対のステップモータからなり、
前記走査手段は、該各ステップモータを所定の走査パターンで夫々駆動することにより、前記光ファイバへの光の入射位置を前記結像面上で変化させることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記光ファイバにより伝送されてきた光を分光することにより特定波長の光を通過させる分光手段を備え、前記光検出手段は、該分光手段により分光された特定波長の光を電気信号に変換することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
- 前記光検出手段として、互いに異なる波長の光を各々検出可能な複数の光検出手段を備えると共に、前記光ファイバにより伝送されてきた光を複数の経路に分配する分配手段を備え、
該分配手段にて複数に分配された光の経路上に前記複数の光検出手段を各々配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
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