JP3592178B2 - 流体圧アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ型の流体圧アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平7−47962号公報に示されるように、シリンダ内にピストンが摺動自在に嵌合され、このピストンの片側に、シリンダの一端部よりシール部材を介して突出された作動ロッドが一体化され、シリンダのヘッド側に、ピストンおよび作動ロッドの往復動作と連動して切換作動される4方切換弁が設けられ、この4方切換弁により、シリンダ内でピストンより作動ロッド側に区画形成されたロッド側室と、シリンダ内でロッド側室とはピストンを介し反対側に区画形成されたヘッド側室とに、作動流体を交互に給排制御するようにした往復動形アクチュエータがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような片ロッド形ピストンを用いたアクチュエータでは、ロッド側室に臨むピストンの受圧面積と、ヘッド側室に臨むピストンの受圧面積とが異なるので、4方切換弁からロッド側室およびヘッド側室に交互に供給される作動流体の圧力は等しくとも、ロッド側室の作動流体がピストンを押圧する力(受圧面積×圧力)と、ヘッド側室の作動流体がピストンを押圧する力は異なる。
【0004】
このため、ピストンおよび作動ロッドが往復動する際の出力状態が往動時と復動時とで異なりアンバランスになるから、例えば、このアクチュエータで往復動形ポンプなどを駆動する場合、作動ロッドを押出す動作に比べ作動ロッドを引込める動作では出力が弱くなり、両動作で均等に仕事をするタイプのポンプなどには適さない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ピストンおよび作動ロッドが往動時と復動時とで等しい力を出力できる流体圧アクチュエータを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、シリンダと、このシリンダ内に摺動自在に嵌合されたピストンと、このピストンの片側に一体化されシリンダの一端部よりシール部材を介して突出された作動ロッドと、シリンダ内でピストンより作動ロッド側に区画形成されたロッド側室に作動流体圧力を常時導入する作動流体圧力導入手段と、ピストンおよび作動ロッドの往復動作と連動して切換作動されシリンダ内でロッド側室とはピストンを介し反対側に区画形成されたヘッド側室に前記作動流体を給排制御する3方切換弁とを具備し、ピストンの横断面積と作動ロッドの横断面積とをほぼ2対1に形成した流体圧アクチュエータである。
【0007】
そして、ピストンの横断面積であるピストンのヘッド側受圧面積と、ピストンの横断面積から作動ロッドの横断面積を差引いたピストンのロッド側受圧面積との比もほぼ2対1になるから、ピストンのヘッド側受圧面積とロッド側受圧面積との差がロッド側受圧面積に等しくなり、作動ロッドを押出す往動時は、作動流体圧力導入手段と3方切換弁とにより、ロッド側室とヘッド側室の両方に等圧の作動流体圧力が導入されるので、ピストンのヘッド側受圧面積とロッド側受圧面積との差、すなわちピストンのロッド側受圧面積に作動流体の圧力を掛けた値の力が作用され、一方、作動ロッドを引込める復動時は、3方切換弁によりヘッド側室の作動流体が排出され、作動流体圧力導入手段によりロッド側室のみに作動流体圧力が導入されるので、ピストンのロッド側受圧面積に作動流体の圧力を掛けた値の力が作用され、ピストンおよび作動ロッドから往動時と復動時とで等しい力が出力される。
【0008】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の3方切換弁が、シリンダのヘッド側に一体化された弁本体と、この弁本体内に軸方向摺動自在に嵌合された方向制御用のスプールと、このスプールを作動流体をヘッド側室に供給する位置とヘッド側室から排出する位置とのいずれか一方に位置決め保持する位置決め保持機構とを具備した流体圧アクチュエータであり、スプールにより3方切換弁がコンパクトに形成され、位置決め保持機構によりスプールが決められた位置に正確に位置決め保持される。
【0009】
請求項3に記載された発明は、請求項2記載の流体圧アクチュエータにおいて、スプールに一体的に連結された切換ロッドと、この切換ロッドに一定の限られた軸方向範囲で摺動自在に嵌合された一対のスプリングレシーバと、これらのスプリングレシーバ間に設けられたスプリングと、作動ロッドの内部に軸方向に設けられ一対のスプリングレシーバが摺動自在に嵌合されたスプリングレシーバ摺動穴と、このスプリングレシーバ摺動穴の内部および開口部に設けられ作動ロッドの軸方向移動により一対のスプリングレシーバとそれぞれ係合する係合部とを具備したものであり、作動ロッドの係合部が切換ロッドのスプリングレシーバと係合してから軸方向移動することにより、スプリングが圧縮され、スプリング内に十分な反撥力が蓄えられ、位置決め保持機構により保持しきれなくなったスプールが瞬時に切換えられるから、スプールが中立状態で停止する誤動作が防止される。
【0010】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の作動流体を油圧ポンプから供給された油とした流体圧アクチュエータであり、ピストンは、油圧による強力な力で駆動される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本流体圧アクチュエータを示し、11はシリンダであり、このシリンダ11は、上下端を開口した円筒形のシリンダ本体12と、このシリンダ本体12の上部開口にOリング13を介して嵌着されたシリンダヘッド14と、シリンダ本体12の下部開口にOリング15を介して嵌着されたシリンダボトム16とにより形成されている。
【0013】
シリンダボトム16の下側にはフランジ板17が当接され、シリンダヘッド14およびシリンダボトム16を挿通したスタッド18の下端ねじ部19が、このフランジ板17に螺合され、さらに、シリンダヘッド14上に突出されたスタッド18の上端ねじ部にスプリングワッシャ21を介してナット22が螺合され、このナット22の締付によりシリンダ11の各部材が一体化されている。
【0014】
シリンダ11内にピストン24が、このピストン24の外周面に嵌着されたウエアリング25およびピストンシールパッキン26を介して摺動自在に嵌合されている。このピストン24の中央ねじ穴27には、Oリング28およびパッキン押えリング29を介して作動ロッド31の上端部が下側から螺合され、この螺合がピストン24の小孔にねじ込まれた止めねじ32により固定され、これにより、ピストン24の片側に作動ロッド31が一体化されている。
【0015】
この作動ロッド31は、シリンダボトム16に嵌着されたシール部材としてのロッドシールパッキン33およびスロートベアリング34を介して、フランジ板17の下方へ突出されている。
【0016】
シリンダ11内には、ピストン24より作動ロッド31側にロッド側室35が区画形成され、一方、ロッド側室35とはピストン24を介し反対側にヘッド側室36が区画形成されている。
【0017】
シリンダヘッド14およびシリンダボトム16の一側面には、それぞれのOリング37を介してマニホールドプレート38が架け渡して密着され、それぞれのボルト39により固定されている。マニホールドプレート38には、可変絞り弁41がOリングを介して密着され、ボルト42により固定されている。
【0018】
この可変絞り弁41の出口はマニホールドプレート38の入口43に連通され、さらに、マニホールドプレート38の下部およびシリンダボトム16に、この入口43からロッド側室35に作動流体圧力を常時導入する作動流体圧力導入手段としての通路44,45,46,47がそれぞれ設けられている。マニホールドプレート38の通路44の開口端は、プラグ48により閉止されている。
【0019】
一方、マニホールドプレート38の上部およびシリンダヘッド14に、前記入口43からヘッド側室36に同一圧力の作動流体を供給する通路51,52,53と、ヘッド側室36から外部へ作動流体を排出するための通路54とが設けられ、シリンダヘッド14の通路53,54は、シリンダヘッド14上に設けられた3方切換弁55の内部通路にそれぞれ連通されている。マニホールドプレート38の通路51の開口端は、プラグ56により閉止されている。
【0020】
3方切換弁55は、ピストン24および作動ロッド31との間に設けられた切換機構57により、ピストン24および作動ロッド31の往復動作と連動して切換作動され、ヘッド側室36に対し前記所定圧力の作動流体を給排制御(供給または排出する制御)する働きがある。
【0021】
図2は、前記3方切換弁55を示し、シリンダヘッド14上にOリング61を介して弁本体62が密着され、この弁本体62上にOリング63,64を介して弁ヘッド65が嵌着され、この弁ヘッド65上からワッシャ66、Oリング67、弁ヘッド65および弁本体62を通してシリンダヘッド14に螺入されたボルト68により、弁本体62および弁ヘッド65が固定されている。
【0022】
弁本体62内には、シリンダヘッド14の作動流体供給用の通路53と連通する作動流体供給用の通路71と、シリンダヘッド14の作動流体排出用の通路54と連通する作動流体排出用の通路72とがそれぞれ設けられている。
【0023】
弁本体62内の中央部には上下方向にスプール嵌合穴73が設けられ、このスプール嵌合穴73に方向制御用のスプール74が軸方向摺動自在に嵌合されている。このスプール74の軸方向2箇所には、作動流体の給排を制御するための周溝75,76が設けられている。
【0024】
スプール74の一方の周溝75は、図2に示されたスプール上昇時に、弁本体62内に設けられた作動流体供給用の通路71に連なる環状溝77と、シリンダヘッド14に設けられた中央部の凹溝78とを、弁本体62の下端中央部に設けられたスプール嵌合部79を経て連通する。凹溝78は、通路80を経てシリンダ11内のヘッド側室36に連通されている。
【0025】
スプール74の他方の周溝76は、スプール下降時に、弁本体62内に設けられた作動流体排出用の通路72に連なる環状溝81と、弁本体62内に設けられた他の作動流体排出用の通路82に連なる環状溝83とを、弁本体62の中央部に設けられたスプール嵌合部84を経て連通する。
【0026】
スプール嵌合穴73の上端部は、弁本体62内の通路85を経て、作動流体排出用の通路72に連通され、スプール74の上下動に伴う作動流体の自由な吸排が可能となっている。
【0027】
この3方切換弁55のスプール74に対し、スプール74を所定の2位置に位置決め保持する一対の位置決め保持機構86が設けられている。
【0028】
これらの位置決め保持機構86は、スプール74の軸方向2箇所に半円形断面のボール嵌着溝87,88が全周にわたって形成され、これらのボール嵌着溝87,88の一方にボール89がそれぞれ嵌脱自在に嵌着されている。
【0029】
これらのボール89を保持する構造は、弁本体62の直径方向に装着穴90が設けられ、これらの装着穴90にOリング91を介してリテーナ92がそれぞれ螺合され、これらのリテーナ92の内部に、コイルスプリング93と、これらのコイルスプリング93により内方へ押圧されるプッシャ94とがそれぞれ設けられ、これらのプッシャ94の先端凹溝部95に前記ボール89がそれぞれ嵌着されている。
【0030】
そして、この位置決め保持機構86は、図2に示されるように下側のボール嵌着溝87にボール89を嵌着して、作動流体をヘッド側室36に供給するスプール位置(上昇位置)と、上側のボール嵌着溝88にボール89を嵌着して、作動流体をヘッド側室36から排出するスプール位置(下降位置)とのいずれか一方に、スプール74を位置決め保持する。スプール74を強制的に軸方向移動するときは、コイルスプリング93に抗してプッシャ94およびボール89が後退する。
【0031】
このように、3方切換弁55にスプール74を用いることで、3方切換弁55がコンパクトに形成され、また、位置決め保持機構86のコイルスプリング93にて押圧されたボール89により、スプール74が、決められた位置に正確に位置決め保持され、これにより作動流体の供給と排出が明確に区別され、ピストン24の往復動作が確実に継続される。
【0032】
図1に示されるように、前記切換機構57は、3方切換弁55のスプール74に切換ロッド96の上部が螺合されるとともに、それらにスプリングピン97が挿入されて一体的に連結され、この切換ロッド96の下半分の小径部96aに、一対のスプリングレシーバ98,99がそれぞれ摺動自在に嵌合され、小径部96aの下端に螺合されたナット101で固定されたワッシャ102と、切換ロッド96の大径部とにより、一定の限られた軸方向範囲でスプリングレシーバ98,99が係止されている。これらのスプリングレシーバ98,99間にコイルスプリング103が嵌着されている。
【0033】
一方、ピストン24と一体化された作動ロッド31の内部には軸方向にスプリングレシーバ摺動穴104が設けられ、このスプリングレシーバ摺動穴104に前記切換ロッド96の一対のスプリングレシーバ98,99が摺動自在に嵌合され、スプリングレシーバ摺動穴104の内部および開口部に、作動ロッド31の軸方向移動により一対のスプリングレシーバ98,99とそれぞれ係合する係合部105,106が設けられている。一方の係合部105は、スプリングレシーバ摺動穴104の底部に形成された段部であり、他方の係合部106は、ピストン24の上部に形成された内径部である。
【0034】
そして、作動ロッド31の各係合部105,106が軸方向移動し、切換ロッド96の各スプリングレシーバ98,99と係合してから、さらに軸方向移動することにより、コイルスプリング103が圧縮され、コイルスプリング103内に十分な反撥力が蓄えられ、切換ロッド96の軸方向に作用する力が位置決め保持機構86のボール89を維持する力を上回ると、位置決め保持機構86により保持しきれなくなったスプール74が、コイルスプリング103により瞬時に切換えられるから、スプール74が中立状態で停止する誤動作が確実に防止される。
【0035】
また、図1に示されるように、この流体圧アクチュエータ110は、作動流体として、作動油タンク111から油圧ポンプ112により加圧供給された作動油を用いて作動する油圧アクチュエータである。
【0036】
油圧ポンプ112からの作動油吐出管路113は、前記可変絞り弁41を経てマニホールドプレート38の入口43に連通され、また、前記3方切換弁55の作動流体排出用の通路82は、図示されないマニホールドプレート内通路および外部の作動流体排出管路114を経て、作動油タンク111に連通されている。
【0037】
そして、この流体圧アクチュエータ110のピストン24および作動ロッド31は、往動時と復動時とで等しくかつ油圧による強力な力で駆動されるため、例えば図3に示されるような高粘度材料用ポンプ115のような高負荷を駆動する場合に適する。
【0038】
図3は、この流体圧アクチュエータ110と、この流体圧アクチュエータ110により駆動される高粘度材料用ポンプ115との接続関係を示し、前記アクチュエータ側のフランジ板17に、ねじ付きスタッド116を介して、ポンプ本体117と一体のフランジ板118が連結され、また、前記作動ロッド31の下端ねじ部121にナット122を介してポンプ軸側コンロッド123の上端ねじ部124が螺合接続されている。125は、高粘度材料をポンプ本体117内に掻上げるための掻上板である。
【0039】
ここで、図1に戻って前記ピストン24と前記作動ロッド31との関係を説明すると、ピストン24の横断面積と作動ロッド31の横断面積は、ほぼ2対1になるように形成されている。
【0040】
これにより、ピストン24の横断面積と等しいピストン24のヘッド側受圧面127の面積すなわちヘッド側受圧面積(2A)と、ピストン24の横断面積から作動ロッド31の横断面積を差引いたピストン24のロッド側受圧面128の面積すなわちロッド側受圧面積(A)との比もほぼ2対1になる。よって、ピストン24のヘッド側受圧面積(2A)とロッド側受圧面積(A)との差が、ロッド側受圧面積(A)に等しくなる。
【0041】
このため、3方切換弁55のスプール74が上方へ移動した切換状態で、作動ロッド31をシリンダ11から押出す方向に作動する往動時は、通路51〜53,71、周溝75、凹溝78および通路80を経てヘッド側室36に作動流体圧力が導入されるとともに、作動流体圧力導入手段としての通路44〜47によりロッド側室35に同圧の作動流体圧力が導入されるので、ピストン24のヘッド側受圧面積(2A)とロッド側受圧面積(A)との差、すなわちピストン24のロッド側受圧面積(A)に作動流体の圧力を掛けた値の力が、下向きに作用される。
【0042】
一方、3方切換弁55のスプール74が下方へ移動した切換状態で、作動ロッド31をシリンダ11内に引込める方向に作動する復動時は、通路54,72、周溝76、通路82によりヘッド側室36の作動流体が外部へ排出され、作動流体圧力導入手段としての通路44〜47によりロッド側室35のみに作動流体圧力が導入されるので、ピストン24のロッド側受圧面積(A)に作動流体の圧力を掛けた値の力が、上向きに作用される。
【0043】
よって、ピストン24および作動ロッド31から往動時と復動時とで等しい力が出力される。
【0044】
次に、この実施の形態の作用を、図4乃至図9を参照して説明する。
【0045】
図4は、ピストン24の下降動作を示し、このとき、3方切換弁55のスプール74は、上昇位置で位置決め保持機構86により保持され、油圧ポンプ112から供給された作動流体(作動油)は、入口43から通路51,52,53,71、環状溝77、周溝75、凹溝78および通路80を経てヘッド側室36に供給され、また、作動流体排出用の通路54,72は、弁本体62の中央部に設けられたスプール嵌合部84とスプール74との嵌合により閉止されている。一方、ロッド側室35には、入口43から通路44〜47を経て常に同圧の作動流体圧力が導入されているから、ピストン24のヘッド側受圧面積(2A)とロッド側受圧面積(A)との差により、ピストン24および作動ロッド31は下降する。
【0046】
このように、ヘッド側室36に作動流体圧力が導入されるとともに、ロッド側室35に等圧の作動流体圧力が導入されるときは、ピストン24のヘッド側受圧面積(2A)とロッド側受圧面積(A)との差、すなわちピストン24のロッド側受圧面積(A)に作動流体の圧力を掛けた値の力が、下向きに作用される。
【0047】
図5に示されるように、ピストン24が下降動作の限界に近付くと、作動ロッド31の上部の係合部106が上側のスプリングレシーバ99と係合してこれを押下げ、コイルスプリング103を圧縮し、さらに上側のスプリングレシーバ99により下側のスプリングレシーバ98を直接押下げ、下側のスプリングレシーバ98によりワッシャ102を介して切換ロッド96を押下げ、位置決め保持機構86のコイルスプリング93がボール89をボール嵌着溝87に押付けるスプール保持力に抗してスプール74を強制的に引下げ、圧縮されたコイルスプリング103の反撥力を利用してスプール74を図6に示される下降位置に瞬時に切換える。
【0048】
図6に示されるように、スプール74が下降位置に切換わると、ヘッド側室36が、通路54,72、環状溝81、周溝76、環状溝83、通路82などを経て作動流体排出用の管路114に連通されるとともに、作動流体供給用の通路71,80間が、弁本体62の下端部に設けられたスプール嵌合部79とスプール74との嵌合により閉止される。一方、ロッド側室35には、入口43から通路44〜47を経て常に作動流体圧力が導入されているから、この作動流体によりピストン24および作動ロッド31の上昇動作が開始される。
【0049】
図7は、ピストン24の上昇動作を示し、このとき、3方切換弁55の通路72,82などによりヘッド側室36の作動流体が外部へ排出されるとともに、通路44〜47によりロッド側室35のみに作動流体圧力が導入されるので、ピストン24のロッド側受圧面積(A)に作動流体の圧力を掛けた値の力が、上向きに作用される。すなわち、ピストン下降時と等しい力で、ピストン24および作動ロッド31が上昇される。
【0050】
図8に示されるように、ピストン24および作動ロッド31が上昇動作の限界に近付くと、作動ロッド31の下部の係合部105が下側のスプリングレシーバ98と係合してこれを押上げ、コイルスプリング103を圧縮し、さらに下側のスプリングレシーバ98により上側のスプリングレシーバ99を直接押上げ、上側のスプリングレシーバ99により切換ロッド96の大径部を押上げ、位置決め保持機構86のコイルスプリング93がボール89をボール嵌着溝88に押付けるスプール保持力に抗してスプール74を強制的に押上げ、圧縮されたコイルスプリング103の反撥力を利用してスプール74を図9に示される上昇位置に瞬時に切換える。
【0051】
図9に示されるように、3方切換弁55のスプール74は、上昇位置で位置決め保持機構86により保持され、油圧ポンプ112から供給された作動流体(作動油)は、入口43から通路51〜53,71、環状溝77、周溝75、凹溝78および通路80を経てヘッド側室36に供給され、また、作動流体排出用の通路54,72は、弁本体62の中央部に設けられたスプール嵌合部84とスプール74との嵌合により閉止されている。一方、ロッド側室35には、入口43から通路44〜47を経て常に同圧の作動流体圧力が導入されているから、ピストン24のヘッド側受圧面積(2A)とロッド側受圧面積(A)との差により、ピストン24および作動ロッド31の下降動作が開始される。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、作動流体圧力導入手段によりロッド側室に作動流体圧力を常時導入するとともに、ピストンおよび作動ロッドの往復動作と連動して切換作動される3方切換弁により、ヘッド側室に前記作動流体を給排制御し、ピストンの横断面積と作動ロッドの横断面積とをほぼ2対1に形成したから、ピストンおよび作動ロッドの往動時と復動時とで等しい力を出力でき、作動ロッドを押出すときも引込めるときもバランスのとれた均等な力で、負荷に対し効率の良い仕事ができる。
【0053】
請求項2記載の発明によれば、スプールにより3方切換弁をコンパクトに形成できるとともに、位置決め保持機構によりスプールを決められた位置に正確に位置決め保持できる。
【0054】
請求項3記載の発明によれば、作動ロッドの係合部が切換ロッドのスプリングレシーバと係合してから軸方向移動することにより、スプリングを圧縮して、スプリング内に十分な反撥力を蓄えてから、位置決め保持機構により保持しきれなくなったスプールを瞬時に切換えることができ、スプールが中立状態で停止する誤動作を防止できる。
【0055】
請求項4記載の発明によれば、油圧ポンプから供給された油を作動流体としてピストンを駆動するから、油圧による強力な力で作動されるピストンにより高負荷を容易に駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体圧アクチュエータの一実施の形態を示す断面図である。
【図2】同上アクチュエータの3方切換弁を示す断面図である。
【図3】同上アクチュエータにより駆動されるポンプを示す正面図である。
【図4】同上アクチュエータのピストン下降動作時の断面図である。
【図5】同上アクチュエータのピストン下降動作限界時の断面図である。
【図6】同上アクチュエータのピストン上昇動作開始時の断面図である。
【図7】同上アクチュエータのピストン上昇動作時の断面図である。
【図8】同上アクチュエータのピストン上昇動作限界時の断面図である。
【図9】同上アクチュエータのピストン下降動作開始時の断面図である。
【符号の説明】
11 シリンダ
24 ピストン
31 作動ロッド
33 シール部材としてのロッドシールパッキン
35 ロッド側室
36 ヘッド側室
44〜47 作動流体圧力導入手段としての通路
55 3方切換弁
62 弁本体
74 スプール
86 位置決め保持機構
96 切換ロッド
98,99 スプリングレシーバ
103 スプリングとしてのコイルスプリング
104 スプリングレシーバ摺動穴
105,106 係合部
112 油圧ポンプ

Claims (4)

  1. シリンダと、
    このシリンダ内に摺動自在に嵌合されたピストンと、
    このピストンの片側に一体化されシリンダの一端部よりシール部材を介して突出された作動ロッドと、
    シリンダ内でピストンより作動ロッド側に区画形成されたロッド側室に作動流体圧力を常時導入する作動流体圧力導入手段と、
    ピストンおよび作動ロッドの往復動作と連動して切換作動されシリンダ内でロッド側室とはピストンを介し反対側に区画形成されたヘッド側室に前記作動流体を給排制御する3方切換弁とを具備し、
    ピストンの横断面積と作動ロッドの横断面積とをほぼ2対1に形成した
    ことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  2. 3方切換弁は、
    シリンダのヘッド側に一体化された弁本体と、
    この弁本体内に軸方向摺動自在に嵌合された方向制御用のスプールと、
    このスプールを作動流体をヘッド側室に供給する位置とヘッド側室から排出する位置とのいずれか一方に位置決め保持する位置決め保持機構と
    を具備したことを特徴とする請求項1記載の流体圧アクチュエータ。
  3. スプールに一体的に連結された切換ロッドと、
    この切換ロッドに一定の限られた軸方向範囲で摺動自在に嵌合された一対のスプリングレシーバと、
    これらのスプリングレシーバ間に設けられたスプリングと、
    作動ロッドの内部に軸方向に設けられ一対のスプリングレシーバが摺動自在に嵌合されたスプリングレシーバ摺動穴と、
    このスプリングレシーバ摺動穴の内部および開口部に設けられ作動ロッドの軸方向移動により一対のスプリングレシーバとそれぞれ係合する係合部と
    を具備したことを特徴とする請求項2記載の流体圧アクチュエータ。
  4. 作動流体は、油圧ポンプから供給された油である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流体圧アクチュエータ。
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