JP3591726B2 - データ通信制御システム、送信機及び送信方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ通信制御システム、送信機及び送信方法に関し、例えばセルラー無線通信システムに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セルラー無線通信システムにおいては、通信サービスを提供するエリアを所望の大きさのセルに分割して当該セル内にそれぞれ親局としての基地局を設置し、子局としての携帯電話機が通信状態の最も良好と思われる基地局と無線通信するようになされている。
【0003】
このようなセルラー無線通信システムにおいては、実際の通信を行う場合、基地局の近傍に存在して受信感度の優れた携帯電話機に対してはデータ誤り率が低いと考えられるので、高伝送速度で伝送可能な変調方式を選定し、基地局から比較的離れた位置に存在して受信感度の劣る携帯電話機に対してはデータ誤り率が高いと考えられるので、データ信頼性の高い低伝送速度の変調方式を選定することにより、受信感度に応じた適応変調を行うようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の従来のセルラー無線通信システムにおいては、基地局及び携帯電話機間で、通話データの他にもストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータの多種類に渡ってやり取りしていることが多い。
【0005】
しかしながら従来のセルラー無線通信システムにおいては、例えば携帯電話機が受信感度の優れた位置に存在する場合であっても、データ種類によってはデータ信頼性が必要とされないときがあり、携帯電話機が受信感度の劣る位置に存在する場合であっても、データ種類によってはデータ信頼性が必要とされるときもある。
【0006】
このような状況下であっても、従来のセルラー無線通信システムにおいては、あくまで携帯電話機の受信感度にのみ基づいて変調方式を一義的に選定しているだけであるので、必ずしもデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得ていないという問題があった。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、送信すべきデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得るデータ通信制御システム、送信機及び送信方法を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、データを送信する送信機と、当該送信機から所定の通信路を経て上記データを受信する受信機との間におけるデータ通信品質を制御するデータ通信制御システムにおいて、受信機は、送信機から受信した受信データに基づいて通信路における受信品質を推定し、当該推定に基づく受信品質推定結果を送信機へ通知し、送信機は、受信機へ送信するデータのデータ種類を判定するデータ種類判定部と、受信機から通知された受信品質推定結果を補正する受信品質補正部と、受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択する選択部とを具え、受信品質補正部が、データ種類判定部により判定されたデータ種類判定結果に基づいて受信品質推定結果を補正することにより得られた補正結果を選択部へ供給し、選択部が、受信品質補正部から供給された補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択し、選択部で選択された符号化変調方式でデータを符号化変調して送信することによりデータ通信品質を適応的に制御するようにする。
【0009】
これにより、データ種類によってデータ信頼性を重要視する場合と、データ伝送速度を重要視する場合とに分けて受信機から通知された受信品質推定結果を補正し、その補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択することができるので、通信路における受信品質推定結果だけではなく、データ種類に応じて要求される受信品質を満足するための符号化変調方式を選択するといった適応的な制御を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0011】
(1)セルラー無線通信システムの全体構成
図1において、1は全体として本発明におけるデータ通信制御システムとしてのセルラー無線通信システムを示し、所望の大きさ分割されたセル内に設定された親局としての基地局2と子局としての携帯電話機3とによって構成されており、当該基地局2及び携帯電話機3間で通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータをやり取りするようになされている。
【0012】
(1−1)携帯電話機の回路構成
図2に示すように携帯電話機3は、基地局2からの送信信号をアンテナ10を介して受信し、これを受信信号D1として送受信共用部11を介して逆拡散部12へ送出する。
【0013】
逆拡散部12は、受信信号D1に対して例えば直接拡散方式のスペクトラム逆拡散処理を施し、その結果得られる制御チャネルデータD2を制御データ復調復号部13へ送出すると共に、ユーザチャネルデータD3をデータ復調復号部15及び受信品質推定部16へ送出する。
【0014】
制御データ復調復号部13は、制御チャネルデータD2に対して復調処理を施した後、さらに復号処理を施すことによって制御データD4を復元し、これをCPU(Central Processing Unit)構成でなる制御部14へ送出する。
【0015】
制御部14は、制御データD4に応じてデータ復調復号部15におけるデータ復調復号化方式を指示するためのモード指示信号D5を当該データ復調復号部15へ送出する。
【0016】
具体的には、制御部14は制御データD4に応じて復調処理方式、復号処理方式を決定し、当該決定した復調処理方式、復号処理方式の種類をモード指示信号D5として出力するようになされている。
【0017】
データ復調復号部15は、モード指示信号D5に応じた復調処理方式、復号処理方式でユーザチャネルデータD3を復調処理及び復号化処理することにより受信データD6を復元するようになされている。
【0018】
受信品質推定部16は、逆拡散部12から供給されたユーザチャネルデータD3に対して時分割多重されたパイロットシンボル若しくはユーザチャネルデータD3と並列して送信されるパイロットチャネルシンボルに基づいて雑音対信号電力比を求め、これを伝播路における受信感度を示す3ビットの信品質推定結果データD6として受信品質ビット挿入部17へ送出する。
【0019】
ここで受信品質推定部16は、ユーザチャネルデータD3の有無に係わらず、パイロットシンボルやパイロットチャネルシンボルに基づいて周期的(例えば1フレーム毎)に雑音対信号電力比を求めており、これにより受信品質推定結果データD6を周期的に基地局2へフィードバックし得るようになされている。
【0020】
受信品質ビット挿入部17は、基地局2へ送信すべき例えば通話データやテキストデータ等を符号化部20によって符号化することにより得られた端末送信データD7に対して3ビットの受信品質推定結果データD6を挿入することにより端末送信データD8を生成し、これを変調部18へ送出する。
【0021】
ここで受信品質推定部16は、3ビット量子化による3ビット構成の受信品質推定結果データD6を生成するようになされており、これにより受信品質ビット挿入部17で生成するフレーム単位の端末送信データD8のうち端末送信データD7に相当する実データ量が当該受信品質推定結果データD6のデータ量によって少なくなることを極力低減するようになされている。従って4ビット量子化することは、端末送信データD8のうち端末送信データD7の実データ量が低減されてしまうので好ましくない。
【0022】
変調部18は、端末送信データD8に対して例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調処理を施し、その結果得られる変調データD9を拡散部19へ送出する。拡散部19は、変調データD9に対して直接拡散方式によるスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られる端末送信信号D10を送受信共用部11からアンテナ10を介して基地局2へ送信する。
【0023】
(1−2)基地局の回路構成
図3に示すように基地局2は、携帯電話機3から送信された端末送信信号D10をアンテナ24を介して受信し、これを端末受信信号D11として送受信共用部23を介して逆拡散部27へ送出する。
【0024】
逆拡散部27は、端末受信信号D11に対して携帯電話機3と同様に直接拡散方式のスペクトラム逆拡散処理を施し、その結果得られる端末受信データD12を復調部28へ送出する。
【0025】
復調部28は、端末受信データD12に対してQPSK復調処理を施すことによって携帯電話機3の端末送信データD8に相当する端末受信データD13を復元し、これを受信品質ビット抽出部29及び受信ユーザデータ抽出部33へ送出する。
【0026】
受信ユーザデータ抽出部33は、端末受信データD13のうち受信ユーザデータD33を抽出し、これを復号部34へ送出する。復号部34は、受信ユーザデータD33を復号し、後段の回路(図示せず)へ送出する。
【0027】
受信品質ビット抽出部29は、端末受信データD13のうち3ビットで表された受信品質推定結果データD6に相当する受信品質推定結果データD14を抽出し、これを制御部40の受信品質補正部30へ送出する。
【0028】
一方、基地局2は携帯電話機3からの要求に応じて送信すべき送信信号D15を適応符号化変調部21及びデータ種類判定部32へ入力する。データ種類判定部32では、送信信号D15が通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータのいずれであるかを判定し、その判定結果をデータ種類判定結果信号D16として制御部40の受信品質補正部30へ送出する。
【0029】
受信品質補正部30は、受信品質ビット抽出部29から供給された受信品質推定結果データD14及びデータ種類判定部32から供給されたデータ種類判定結果信号D16に基づいて当該受信品質推定結果データD14の受信品質推定値を補正するようになされており、その補正結果を補正結果データD17としてCPU構成の選択部31へ送出するようになされている。
【0030】
選択部31は、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17に基づいて適応符号化変調部21における符号化変調方式を選択し、その選択した符号化変調方式を指定する符号化変調モード指定信号D18を適応符号化変調部21及び制御データ生成部25へ送出する。
【0031】
ここで図4に示すように、適応符号化変調部21において選択可能な符号化変調方式としてはモード0、モード1及びモード2の3種類が存在し、符号化変調モード指定信号D18によりモード0が指定された場合には入力データ1ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せを用い、モード1が指定された場合には入力データ1ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=1/2符号化方式及び16−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調方式の組合せを用い、モード2が指定指定された場合には入力データ3ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを用いるようになされている。
【0032】
この場合、図5(A)に示すようにQPSK変調方式では符号化された2ビットデータを1シンボルにマッピングし、図5(B)に示すように16−QAM変調方式では4ビットデータを1シンボルにマッピングするようになされており、送信可能なシンボルレートを一定にした場合には実際に送信可能なデータ量はQPSK変調方式よりも16−QAM変調方式の方が多くなる。
【0033】
しかしながら16−QAM変調方式では、QPSK変調方式と比較した場合に各シンボル間の距離が短くなるので、シンボル判定を誤る可能性が高くなる分だけ雑音耐久特性が悪くなるという特徴を有する。
【0034】
すなわちデータ転送量の関係としては、R=1/2符号化方式及びQPSK変調方式、R=1/2の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の順番でデータ転送量が次第に多くなる。
【0035】
また雑音耐久特性の関係としては、R=3/4の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=1/2の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の順番で雑音耐久特性が次第に良くなる。
【0036】
従って選択部31は、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17に基づいて基地局2から携帯電話機3までの伝播路の通信特性が良好であると判断した場合には、データ転送量の多い符号化変調方式を選択し、伝播路の通信特性が劣悪であると判断した場合には、データ転送量の抑圧した雑音耐久特性の優れた符号化変調方式を選択することにより、データ誤り特性を向上し得るようになされている。
【0037】
実際上、図6に示すように受信品質推定結果データD14は、3ビット構成のデータであるため、受信品質推定値のダイナミックレンジが20[dB]の場合には、受信品質推定結果データD14毎に2.5[dB]の幅を持った値をそれぞれ示すことになる。
【0038】
なお受信品質推定結果データD14は、−20.0[dB]であるときが伝播路の通信品質が最も劣悪であり、0[dB]であるときが伝播路の通信品質が最も良好であることを示している。
【0039】
例えば受信品質推定結果データD14が「000」であった場合、受信品質推定値が−17.6[dB]〜−20.0[dB]の範囲であることを示し、受信品質推定結果データD14が「001」であった場合、受信品質推定値が−15.1[dB]〜−17.5[dB]の範囲であることを示し、以下同様にして「111」まで8種類の受信品質推定結果データD14が2.5[dB]の幅を持った受信品質推定値として示されている。
【0040】
このように受信品質推定結果データD14は3ビット構成であるために2.5[dB]の幅を持った受信品質推定値となり、このままでは選択部31が当該受信品質推定値を特定することができないので、2.5[dB]の幅の中心値を受信品質推定結果データD14に対応した受信品質推定値として認識するようになされている。
【0041】
すなわち選択部31は、例えば受信品質推定結果データD14が「000」であった場合、−17.6[dB]〜−20.0[dB]の範囲の中心値である−18.75[dB]を受信品質推定値として認識するようになされている。
【0042】
ところで受信品質補正部30では、補正結果データD17を生成する際に、データ種類判定部32から供給されたデータ種類判定結果信号D16を考慮して補正結果データD17を生成するようになされている。
【0043】
すなわち受信品質補正部30は、補正結果データD17を生成するに当って、受信品質ビット抽出部29から供給された受信品質推定結果データD14に対して送信信号D15のデータ種類に応じた重み付けを行うことにより、当該受信品質推定結果データD14をデータ種類に応じて補正するようになされている。
【0044】
実際上、受信品質補正部30はデータ種類判定結果信号D16に基づいて送信信号D15が例えば通話データやストリーミングデータ等のデータ信頼性を最重要視する場合には、データ信頼性の高い符号化変調方式を選択すべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から劣悪な方へシフトする補正を行う。
【0045】
これに対して受信品質補正部30は、データ種類判定結果信号D16に基づいて送信信号D15が例えば電子メール等のテキストデータや静止画データ等の通話データ等よりもデータ信頼性を必要としない場合には、多少のデータ誤りがあったとしてもデータ転送量の多い高伝送速度の符号化変調方式を選択すべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から良好な方へシフトする補正を行う。
【0046】
実際上、受信品質補正部30は送信すべき送信信号D15のデータ種類に応じた優先度Data_Qos(プライオリティ)を付けて、次式
【0047】
【数1】
【0048】
に従って受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を補正するようになされている。
【0049】
ここでMapping_SIRとは、重み付けすることにより得られた補正値であり、under_limitとは量子化ダイナミックレンジにおける下限値(−20.0[dB])のことであり、Δqとは量子化ステップ幅(この場合は2.5[dB])のことであり、report_valueとは受信品質推定結果データD14における受信品質推定値であり、Data_Qosとは送信信号D15におけるデータ種類の優先度に応じて設定された値のことである。
【0050】
report_valueとして示される受信品質推定結果データD14における受信品質推定値は、「000」〜「111」までの8種類存在し、「000」=「0」、「001」=「1」、「010」=「2」……「111」=「8」として2進数から10進数に変換した後、(1)式に代入されるようになされている。
【0051】
またData_Qosとして設定される値としては、優先度に応じて通話データが「0」、ストリーミングデータが「1」、動画像のダウンロードデータが「2」、電子メールのテキストデータが「3」と設定されている。すなわち、この場合通話データがデータ信頼性を最も必要とするために最も優先度が高く設定され、電子メールのテキストデータが最も優先度が低く設定されることになる。
【0052】
例えば、受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の選択部31が認識する補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、受信品質補正部30は(1)式に従って重み付けを施すことにより、−17.50[dB]の補正値(Mapping_SIR)を得ることができる。
【0053】
このように受信品質補正部30は、送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより、結果的に選択部31でデータ信頼性の高い符号化変調方式を選択させるべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から劣悪な方へシフトする補正を行ったことになる。
【0054】
同様に受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の選択部31が認識する補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「3」のテキストデータである場合、選択部31は通話データよりも高いデータ信頼性を必要としていないので、(1)式に従って重み付けを施すことにより、−15.625[dB]の補正値(Mapping_SIR)を得ることができる。
【0055】
この場合も受信品質補正部30は、送信信号D15のデータ種類が優先度「3」のテキストデータである場合、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより、結果的に選択部31でデータ転送量の多い高伝送速度の符号化変調方式を選択させるべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から良好な方へシフトする補正を行ったことになる。
【0056】
これにより選択部31は、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより得られた補正結果データD17に応じて符号化変調方式を選択するが、その際、図7に示すように例えば当該補正値が−17[dB]以下であるときにはモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せを選択し、当該補正値が−17[dB]を超え−6[dB]以下であるときにはモード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを選択し、当該補正値が−6[dB]を超えるときにはモード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを選択するようになされている。
【0057】
従って選択部31は、上述したように受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるときには、本来モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式を選択してしまうことになるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、(1)式に従って重み付けを施すことにより得られた−17.50[dB]の補正結果データD17に応じたモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式を選択することになる。
【0058】
これにより選択部31は、優先度の高い通話データであってデータ誤りを少なく伝送しようとした場合に、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17(−17.50[dB])を基準にしてデータ信頼性の高いモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式を選択することができるので、受信感度のみならず送信信号D15のデータ種類に応じた最適な符号化変調方式を変調モード指定信号D18によって適応符号化変調部21へ指示し得るようになされている。
【0059】
図8に示すように適応符号化変調部21は、選択部31からの変調モード指定信号D18に応じてスイッチ回路35及び36の接続先を切り換えるようになされている。
【0060】
これにより適応符号化変調部21は、変調モード指定信号D18に応じて符号化回路37及びQPSK変調回路38を選択した場合には、モード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行し、変調モード指定信号D18に基づいて符号化回路39及び16−QAM変調回路40を選択した場合には、モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行し、変調モード指定信号D18に基づいて符号化回路41及び16−QAM変調回路42を選択した場合には、モード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行するようになされている。
【0061】
その結果、適応符号化変調部21は、送信信号D15に対して変調モード指定信号D18に応じた符号化変調処理を適宜施すことにより送信データD20を生成し、これを拡散部22へ送出する。
【0062】
また選択部31は、変調モード指定信号D18を制御データ生成部25に対しても送出しており、当該変調モード指定信号D18によって適応符号化変調部21へ指示した符号化変調方式を携帯電話機3へ通知するためのメッセージを生成するようになされている。
【0063】
すなわち制御データ生成部25は、当該基地局2で用いた符号化変調方式を携帯電話機3へ通知するためのメッセージを制御データD21として生成し、これを符号化変調部26へ送出する。
【0064】
符号化変調部26は、制御データ21に対してデフォルトとして予め定められた所定の符号化変調処理を施し、その結果得られる制御変調データD22を拡散部22へ送出する。
【0065】
ここで制御変調データD22は、基地局2及び携帯電話機3との間で制御チャネルを介して授受されるものであり、携帯電話機3で受信する電力が一定となるように1フレーム毎(0.667[msec])に送信電力が制御されている。
【0066】
拡散部22は、制御変調データD22に対して直接拡散方式のスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られる制御チャネル拡散データD23を送受信共用部23及びアンテナ24を介して制御チャネルにおける制御メッセージデータD24として携帯電話機3へ送信する。
【0067】
これにより携帯電話機3(図2)は、制御メッセージデータD24を受信して逆拡散処理、復調復号化処理することにより、基地局2の適応符号化変調部21によって行われた符号化変調方式を示す制御チャネルデータD4を復元し、基地局2の符号化変調方式に対応した復調復号化方式を予めデータ復調復号部15に対してモード指示信号D5として指示することができる。
【0068】
その後、拡散部22は適応符号化変調部21から供給された送信データD20に対しても直接拡散方式のスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られるユーザチャネル拡散データD25を送受信共用部23及びアンテナ24を介してユーザチャネルデータD26として携帯電話機3へ送信するようになされている。
【0069】
(1−3)受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順
すなわちセルラー無線通信システム1では、図9に示すようなシーケンスチャートに従って上述の受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順を実行するようになされており、まずステップSP1において携帯電話機3は受信品質推定部16で推定した伝播路における雑音対信号電力比を受信品質推定結果データD6としてフレーム単位で基地局2へ通知し、次のステップSP2へ移る。
【0070】
これに対してステップSP11において基地局2は、携帯電話機3から受信した端末送信信号D10の復調結果から受信品質推定値を抽出し、次のステップSP12へ移る。
【0071】
ステップSP12において基地局2は、データ種類判別部32によって送信信号D15のデータ種類が通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メールのテキストデータのいずれであるかを判別する処理を実行し、次のステップSP13へ移る。
【0072】
ステップSP13において基地局2は、送信信号D15のデータ種類を判別し得たか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはデータ種類に応じた優先度を確認できておらず、このままでは(1)式に基づいてデータ種類に応じた受信品質推定値の重み付け処理を施すことによる補正を実行し得ないことを表しており、このとき基地局2はデータ種類を判別できるまでステップSP12へ戻ってデータ種類の判別処理を行う。
【0073】
これに対してステップSP13で肯定結果が得られると、このことはデータ種類に応じた優先度を確認できたこと、すなわち(1)式に基づいてデータ種類に応じた受信品質推定値の補正を実行し得ることを表しており、このとき基地局2は次のステップSP14へ移る。
【0074】
ステップSP14において基地局2は、(1)式に従って優先度に応じた補正結果データD17を算出し、これを受信品質推定値の補正結果として得た後、次のステップSP15へ移る。
【0075】
ステップSP15において基地局2は、図7に示した符号化変調方式の選択基準に従って補正結果データD17の補正結果に応じた符号化変調方式を選択し、次のステップSP16へ移る。
【0076】
ステップSP16において基地局2は、ステップSP15で選択した符号化変調方式を示すメッセージを携帯電話機3へ通知するための変調モード指定信号D18として生成し、所定の符号化変調処理を施した後、携帯電話機3へ通知し、次のステップSP17へ移る。
【0077】
一方ステップSP2において携帯電話機3は、基地局2からの通知により、これ以降送信されてくるユーザチャネルデータD26の符号化変調方式に対応した復調復号化方式を認識した後、次のステップSP3へ移る。
【0078】
またステップSP17において基地局2は、ステップSP15で選択した符号化変調方式により送信信号D15に対して符号化変調処理を施した後に携帯電話機3へ送信し、ステップSP11へ戻る。
【0079】
ステップSP3において携帯電話機3は、ステップSP2で認識した復調復号化方式に従ってデータ復元処理を実行し、ステップSP1へ戻る。
【0080】
このようにセルラー無線通信システム1では、携帯電話機3が0.667[msec]毎(1フレーム毎)にステップSP1で推定した受信品質推定値を基地局2へ通知するようになされているので、上述のシーケンスチャートに従った通信処理手順を1フレーム単位で繰り返し実行することにより、瞬時的な伝播路における受信品質の低下に対してもリアルタイムにかつ柔軟に対応し得るようになされている。
【0081】
その結果、図10に示すように、受信品質(横軸)に応じた伝送効率すなわちスループット(縦軸)については、基地局2の意向としてデータ誤り特性を向上させること、すなわち雑音耐久特性の向上を主目的として符号化変調方式を選択するようになされているので、従来の通信処理手順を実行しない場合若しくは優先度の低い(例えば電子メール等のテキストデータ)送信信号D15を送信する場合と、最終的には殆ど差のない結果となる。
【0082】
しかしながら図11に示すように、受信品質(横軸)に応じた受信特性すなわちビットエラーレート(縦軸)については、従来の通信処理手順を実行しない場合若しくは優先度の低い(例えば電子メール等のテキストデータ)送信信号D15を送信する場合と比較すると、格段的にビットエラーレートが低減された結果となる。
【0083】
(2)動作及び効果
以上の構成において、基地局2は携帯電話機3から通知された受信品質推定値に対して、送信信号D15のデータ種類に対応付けられた優先度に基づく所定の重み付け処理を施すことにより当該受信品質推定値を補正する。
【0084】
そして基地局2は、受信品質推定値の補正結果及び符号化変調方式の選択基準(図7)に従って、適応符号化変調部21における符号化変調方式をモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せ、モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せ又はモード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せの中から選択する。
【0085】
従って基地局2は、補正前の受信品質推定値がモード0、モード1又はモード2の境目近傍付近の値でないときには符号化変調方式の選択結果に差はないが、境目近傍付近の値であるときには補正結果の値によって符号化変調方式の選択結果が変わるので、当然そのことによるビットエラーレートについても格段に差が出ることになる。
【0086】
このように基地局2は、補正前の受信品質推定値が符号化変調方式を選択する際の判断基準となる境目近傍付近の値であるときに、優先度の高いデータ種類であると認識したときには、受信品質推定値を劣悪な方へシフトした補正結果に応じて符号化変調方式を選択することになるので、一段と確実にビットエラーレートを低減させることができる。
【0087】
また基地局2は、携帯電話機3から通知された受信品質推定値及び当該携帯電話機3へ送信すべき送信信号D15のデータ種類に対応付けられた優先度に基づいて当該受信品質推定値を補正し、その補正結果に応じて選択した符号化変調方式で符号化変調処理を施すことにより、携帯電話機3のユーザに対して何か特別な操作を強いることなくユーザが希望するであろうデータ種類に応じた最適なデータ通信品質を確実に保証することができる。
【0088】
以上の構成によれば、セルラー無線通信システム1の基地局2は、携帯電話機3から通知された受信品質推定値及び送信すべき送信信号D15のデータ種類に応じて当該受信品質推定値を補正し、その補正結果及び符号化変調方式の選択基準(図7)に従って適応符号化変調部21における符号化変調方式を選択することにより、当該符号化変調方式の選択の幅を広げることができ、かくしてユーザが希望するであろうデータ種類に応じた最適なデータ通信品質を確実に保証することができる。
【0089】
(3)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、送信機としての基地局2における受信手段としてのアンテナ24、送受信共用部23、逆拡散部27、復調部28及び受信品質ビット抽出部29を介して受信品質推定値を抽出し、制御手段としての制御部40における受信品質補正部30を介して(1)式に基づきデータ信頼性を高めることを主目的とする重み付けを行うことにより当該受信品質推定値を補正するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、データ伝送速度を向上させることを主目的とする重み付け、すなわち受信品質推定値を実施の形態とは逆方向(劣悪な方へシフトするときには良好な方へシフトし、良好な方へシフトするときには劣悪な方へシフトする)へシフトすることにより受信品質推定値を補正するようにしても良い。
【0090】
また上述の形態においては、選択可能な符号化変調方式として設定したモード0、モード1又はモード2の3種類の中からいずれかの符号化変調方式を選択するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、5種類や10種類でも良く、また変調方式もQPSK変調方式や16−QAM変調方式に限る必要jはなくASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、MSK(Minimum Shift Keying)等の他の種々の変調方式を用いるようにしても良い。
【0091】
さらに上述の実施の形態においては、受信品質推定結果データD14を3ビットで表すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フレーム単位で同時に送信される実データ量との関係で2ビット又は4ビット等の他の種々のビット数で表すようにしても良い。3ビット以上で表した場合には、受信品質推定値を一段と正確に基地局2へ通知することができる。
【0092】
さらに上述の実施の形態においては、受信機として携帯電話機3を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、無線通信機能を有するPDA(Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ等の他の種々の受信機を用いるようにしても良い。
【0093】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、データ種類によってデータ信頼性を重要視する場合と、データ伝送速度を重要視する場合とに分けて受信機から通知された受信品質推定結果を補正し、その補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択することができるので、通信路における受信品質推定結果だけではなく、データ種類に応じて要求される受信品質を満足するための符号化変調方式を選択するといった適応的な制御を行うことができ、かくして送信すべきデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得るデータ通信制御システム、送信機及び送信方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるセルラー無線通信システムの構成を示す略線的ブロック図である。
【図2】携帯電話機の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図3】基地局の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】モードに応じた符号化変調方式を示す略線図である。
【図5】変調方式の特徴の説明に供する略線図である。
【図6】受信品質推定結果データの内容を示す略線図である。
【図7】受信品質推定値に基づいて符号化変調方式を選択する際の基準の一例を示す略線図である。
【図8】適応符号化変調部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図9】受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順を示すフローチャートである。
【図10】伝送効率を示す特性曲線図である。
【図11】ビットエラーレートを示す特性曲線図である。
【符号の説明】
1……セルラー無線通信システム、2……基地局、3……携帯電話機、12、27……逆拡散部、13……制御データ復調復号部、14、31……制御部、15……データ復調復号部、16……受信品質推定部、17……受信品質ビット挿入部、18……変調部、21……適応符号化変調部、19、22……拡散部、25……制御データ変調部、26……符号化変調部、28……復調部、29……受信品質ビット抽出部、30……受信品質補正部、32……データ種類判定部、35、36……スイッチ回路。
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ通信制御システム、送信機及び送信方法に関し、例えばセルラー無線通信システムに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セルラー無線通信システムにおいては、通信サービスを提供するエリアを所望の大きさのセルに分割して当該セル内にそれぞれ親局としての基地局を設置し、子局としての携帯電話機が通信状態の最も良好と思われる基地局と無線通信するようになされている。
【0003】
このようなセルラー無線通信システムにおいては、実際の通信を行う場合、基地局の近傍に存在して受信感度の優れた携帯電話機に対してはデータ誤り率が低いと考えられるので、高伝送速度で伝送可能な変調方式を選定し、基地局から比較的離れた位置に存在して受信感度の劣る携帯電話機に対してはデータ誤り率が高いと考えられるので、データ信頼性の高い低伝送速度の変調方式を選定することにより、受信感度に応じた適応変調を行うようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の従来のセルラー無線通信システムにおいては、基地局及び携帯電話機間で、通話データの他にもストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータの多種類に渡ってやり取りしていることが多い。
【0005】
しかしながら従来のセルラー無線通信システムにおいては、例えば携帯電話機が受信感度の優れた位置に存在する場合であっても、データ種類によってはデータ信頼性が必要とされないときがあり、携帯電話機が受信感度の劣る位置に存在する場合であっても、データ種類によってはデータ信頼性が必要とされるときもある。
【0006】
このような状況下であっても、従来のセルラー無線通信システムにおいては、あくまで携帯電話機の受信感度にのみ基づいて変調方式を一義的に選定しているだけであるので、必ずしもデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得ていないという問題があった。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、送信すべきデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得るデータ通信制御システム、送信機及び送信方法を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、データを送信する送信機と、当該送信機から所定の通信路を経て上記データを受信する受信機との間におけるデータ通信品質を制御するデータ通信制御システムにおいて、受信機は、送信機から受信した受信データに基づいて通信路における受信品質を推定し、当該推定に基づく受信品質推定結果を送信機へ通知し、送信機は、受信機へ送信するデータのデータ種類を判定するデータ種類判定部と、受信機から通知された受信品質推定結果を補正する受信品質補正部と、受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択する選択部とを具え、受信品質補正部が、データ種類判定部により判定されたデータ種類判定結果に基づいて受信品質推定結果を補正することにより得られた補正結果を選択部へ供給し、選択部が、受信品質補正部から供給された補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択し、選択部で選択された符号化変調方式でデータを符号化変調して送信することによりデータ通信品質を適応的に制御するようにする。
【0009】
これにより、データ種類によってデータ信頼性を重要視する場合と、データ伝送速度を重要視する場合とに分けて受信機から通知された受信品質推定結果を補正し、その補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択することができるので、通信路における受信品質推定結果だけではなく、データ種類に応じて要求される受信品質を満足するための符号化変調方式を選択するといった適応的な制御を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0011】
(1)セルラー無線通信システムの全体構成
図1において、1は全体として本発明におけるデータ通信制御システムとしてのセルラー無線通信システムを示し、所望の大きさ分割されたセル内に設定された親局としての基地局2と子局としての携帯電話機3とによって構成されており、当該基地局2及び携帯電話機3間で通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータをやり取りするようになされている。
【0012】
(1−1)携帯電話機の回路構成
図2に示すように携帯電話機3は、基地局2からの送信信号をアンテナ10を介して受信し、これを受信信号D1として送受信共用部11を介して逆拡散部12へ送出する。
【0013】
逆拡散部12は、受信信号D1に対して例えば直接拡散方式のスペクトラム逆拡散処理を施し、その結果得られる制御チャネルデータD2を制御データ復調復号部13へ送出すると共に、ユーザチャネルデータD3をデータ復調復号部15及び受信品質推定部16へ送出する。
【0014】
制御データ復調復号部13は、制御チャネルデータD2に対して復調処理を施した後、さらに復号処理を施すことによって制御データD4を復元し、これをCPU(Central Processing Unit)構成でなる制御部14へ送出する。
【0015】
制御部14は、制御データD4に応じてデータ復調復号部15におけるデータ復調復号化方式を指示するためのモード指示信号D5を当該データ復調復号部15へ送出する。
【0016】
具体的には、制御部14は制御データD4に応じて復調処理方式、復号処理方式を決定し、当該決定した復調処理方式、復号処理方式の種類をモード指示信号D5として出力するようになされている。
【0017】
データ復調復号部15は、モード指示信号D5に応じた復調処理方式、復号処理方式でユーザチャネルデータD3を復調処理及び復号化処理することにより受信データD6を復元するようになされている。
【0018】
受信品質推定部16は、逆拡散部12から供給されたユーザチャネルデータD3に対して時分割多重されたパイロットシンボル若しくはユーザチャネルデータD3と並列して送信されるパイロットチャネルシンボルに基づいて雑音対信号電力比を求め、これを伝播路における受信感度を示す3ビットの信品質推定結果データD6として受信品質ビット挿入部17へ送出する。
【0019】
ここで受信品質推定部16は、ユーザチャネルデータD3の有無に係わらず、パイロットシンボルやパイロットチャネルシンボルに基づいて周期的(例えば1フレーム毎)に雑音対信号電力比を求めており、これにより受信品質推定結果データD6を周期的に基地局2へフィードバックし得るようになされている。
【0020】
受信品質ビット挿入部17は、基地局2へ送信すべき例えば通話データやテキストデータ等を符号化部20によって符号化することにより得られた端末送信データD7に対して3ビットの受信品質推定結果データD6を挿入することにより端末送信データD8を生成し、これを変調部18へ送出する。
【0021】
ここで受信品質推定部16は、3ビット量子化による3ビット構成の受信品質推定結果データD6を生成するようになされており、これにより受信品質ビット挿入部17で生成するフレーム単位の端末送信データD8のうち端末送信データD7に相当する実データ量が当該受信品質推定結果データD6のデータ量によって少なくなることを極力低減するようになされている。従って4ビット量子化することは、端末送信データD8のうち端末送信データD7の実データ量が低減されてしまうので好ましくない。
【0022】
変調部18は、端末送信データD8に対して例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調処理を施し、その結果得られる変調データD9を拡散部19へ送出する。拡散部19は、変調データD9に対して直接拡散方式によるスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られる端末送信信号D10を送受信共用部11からアンテナ10を介して基地局2へ送信する。
【0023】
(1−2)基地局の回路構成
図3に示すように基地局2は、携帯電話機3から送信された端末送信信号D10をアンテナ24を介して受信し、これを端末受信信号D11として送受信共用部23を介して逆拡散部27へ送出する。
【0024】
逆拡散部27は、端末受信信号D11に対して携帯電話機3と同様に直接拡散方式のスペクトラム逆拡散処理を施し、その結果得られる端末受信データD12を復調部28へ送出する。
【0025】
復調部28は、端末受信データD12に対してQPSK復調処理を施すことによって携帯電話機3の端末送信データD8に相当する端末受信データD13を復元し、これを受信品質ビット抽出部29及び受信ユーザデータ抽出部33へ送出する。
【0026】
受信ユーザデータ抽出部33は、端末受信データD13のうち受信ユーザデータD33を抽出し、これを復号部34へ送出する。復号部34は、受信ユーザデータD33を復号し、後段の回路(図示せず)へ送出する。
【0027】
受信品質ビット抽出部29は、端末受信データD13のうち3ビットで表された受信品質推定結果データD6に相当する受信品質推定結果データD14を抽出し、これを制御部40の受信品質補正部30へ送出する。
【0028】
一方、基地局2は携帯電話機3からの要求に応じて送信すべき送信信号D15を適応符号化変調部21及びデータ種類判定部32へ入力する。データ種類判定部32では、送信信号D15が通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メール等のテキストデータのいずれであるかを判定し、その判定結果をデータ種類判定結果信号D16として制御部40の受信品質補正部30へ送出する。
【0029】
受信品質補正部30は、受信品質ビット抽出部29から供給された受信品質推定結果データD14及びデータ種類判定部32から供給されたデータ種類判定結果信号D16に基づいて当該受信品質推定結果データD14の受信品質推定値を補正するようになされており、その補正結果を補正結果データD17としてCPU構成の選択部31へ送出するようになされている。
【0030】
選択部31は、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17に基づいて適応符号化変調部21における符号化変調方式を選択し、その選択した符号化変調方式を指定する符号化変調モード指定信号D18を適応符号化変調部21及び制御データ生成部25へ送出する。
【0031】
ここで図4に示すように、適応符号化変調部21において選択可能な符号化変調方式としてはモード0、モード1及びモード2の3種類が存在し、符号化変調モード指定信号D18によりモード0が指定された場合には入力データ1ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せを用い、モード1が指定された場合には入力データ1ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=1/2符号化方式及び16−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調方式の組合せを用い、モード2が指定指定された場合には入力データ3ビットに対して冗長ビットが1ビット付加されるR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを用いるようになされている。
【0032】
この場合、図5(A)に示すようにQPSK変調方式では符号化された2ビットデータを1シンボルにマッピングし、図5(B)に示すように16−QAM変調方式では4ビットデータを1シンボルにマッピングするようになされており、送信可能なシンボルレートを一定にした場合には実際に送信可能なデータ量はQPSK変調方式よりも16−QAM変調方式の方が多くなる。
【0033】
しかしながら16−QAM変調方式では、QPSK変調方式と比較した場合に各シンボル間の距離が短くなるので、シンボル判定を誤る可能性が高くなる分だけ雑音耐久特性が悪くなるという特徴を有する。
【0034】
すなわちデータ転送量の関係としては、R=1/2符号化方式及びQPSK変調方式、R=1/2の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の順番でデータ転送量が次第に多くなる。
【0035】
また雑音耐久特性の関係としては、R=3/4の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=1/2の符号化方式及び16−QAM変調方式、R=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の順番で雑音耐久特性が次第に良くなる。
【0036】
従って選択部31は、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17に基づいて基地局2から携帯電話機3までの伝播路の通信特性が良好であると判断した場合には、データ転送量の多い符号化変調方式を選択し、伝播路の通信特性が劣悪であると判断した場合には、データ転送量の抑圧した雑音耐久特性の優れた符号化変調方式を選択することにより、データ誤り特性を向上し得るようになされている。
【0037】
実際上、図6に示すように受信品質推定結果データD14は、3ビット構成のデータであるため、受信品質推定値のダイナミックレンジが20[dB]の場合には、受信品質推定結果データD14毎に2.5[dB]の幅を持った値をそれぞれ示すことになる。
【0038】
なお受信品質推定結果データD14は、−20.0[dB]であるときが伝播路の通信品質が最も劣悪であり、0[dB]であるときが伝播路の通信品質が最も良好であることを示している。
【0039】
例えば受信品質推定結果データD14が「000」であった場合、受信品質推定値が−17.6[dB]〜−20.0[dB]の範囲であることを示し、受信品質推定結果データD14が「001」であった場合、受信品質推定値が−15.1[dB]〜−17.5[dB]の範囲であることを示し、以下同様にして「111」まで8種類の受信品質推定結果データD14が2.5[dB]の幅を持った受信品質推定値として示されている。
【0040】
このように受信品質推定結果データD14は3ビット構成であるために2.5[dB]の幅を持った受信品質推定値となり、このままでは選択部31が当該受信品質推定値を特定することができないので、2.5[dB]の幅の中心値を受信品質推定結果データD14に対応した受信品質推定値として認識するようになされている。
【0041】
すなわち選択部31は、例えば受信品質推定結果データD14が「000」であった場合、−17.6[dB]〜−20.0[dB]の範囲の中心値である−18.75[dB]を受信品質推定値として認識するようになされている。
【0042】
ところで受信品質補正部30では、補正結果データD17を生成する際に、データ種類判定部32から供給されたデータ種類判定結果信号D16を考慮して補正結果データD17を生成するようになされている。
【0043】
すなわち受信品質補正部30は、補正結果データD17を生成するに当って、受信品質ビット抽出部29から供給された受信品質推定結果データD14に対して送信信号D15のデータ種類に応じた重み付けを行うことにより、当該受信品質推定結果データD14をデータ種類に応じて補正するようになされている。
【0044】
実際上、受信品質補正部30はデータ種類判定結果信号D16に基づいて送信信号D15が例えば通話データやストリーミングデータ等のデータ信頼性を最重要視する場合には、データ信頼性の高い符号化変調方式を選択すべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から劣悪な方へシフトする補正を行う。
【0045】
これに対して受信品質補正部30は、データ種類判定結果信号D16に基づいて送信信号D15が例えば電子メール等のテキストデータや静止画データ等の通話データ等よりもデータ信頼性を必要としない場合には、多少のデータ誤りがあったとしてもデータ転送量の多い高伝送速度の符号化変調方式を選択すべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から良好な方へシフトする補正を行う。
【0046】
実際上、受信品質補正部30は送信すべき送信信号D15のデータ種類に応じた優先度Data_Qos(プライオリティ)を付けて、次式
【0047】
【数1】
【0048】
に従って受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を補正するようになされている。
【0049】
ここでMapping_SIRとは、重み付けすることにより得られた補正値であり、under_limitとは量子化ダイナミックレンジにおける下限値(−20.0[dB])のことであり、Δqとは量子化ステップ幅(この場合は2.5[dB])のことであり、report_valueとは受信品質推定結果データD14における受信品質推定値であり、Data_Qosとは送信信号D15におけるデータ種類の優先度に応じて設定された値のことである。
【0050】
report_valueとして示される受信品質推定結果データD14における受信品質推定値は、「000」〜「111」までの8種類存在し、「000」=「0」、「001」=「1」、「010」=「2」……「111」=「8」として2進数から10進数に変換した後、(1)式に代入されるようになされている。
【0051】
またData_Qosとして設定される値としては、優先度に応じて通話データが「0」、ストリーミングデータが「1」、動画像のダウンロードデータが「2」、電子メールのテキストデータが「3」と設定されている。すなわち、この場合通話データがデータ信頼性を最も必要とするために最も優先度が高く設定され、電子メールのテキストデータが最も優先度が低く設定されることになる。
【0052】
例えば、受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の選択部31が認識する補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、受信品質補正部30は(1)式に従って重み付けを施すことにより、−17.50[dB]の補正値(Mapping_SIR)を得ることができる。
【0053】
このように受信品質補正部30は、送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより、結果的に選択部31でデータ信頼性の高い符号化変調方式を選択させるべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から劣悪な方へシフトする補正を行ったことになる。
【0054】
同様に受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の選択部31が認識する補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「3」のテキストデータである場合、選択部31は通話データよりも高いデータ信頼性を必要としていないので、(1)式に従って重み付けを施すことにより、−15.625[dB]の補正値(Mapping_SIR)を得ることができる。
【0055】
この場合も受信品質補正部30は、送信信号D15のデータ種類が優先度「3」のテキストデータである場合、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより、結果的に選択部31でデータ転送量の多い高伝送速度の符号化変調方式を選択させるべく受信品質推定結果データD14における受信品質推定値を2.5[dB]の幅の中心値から良好な方へシフトする補正を行ったことになる。
【0056】
これにより選択部31は、(1)式に従って重み付け処理を施すことにより得られた補正結果データD17に応じて符号化変調方式を選択するが、その際、図7に示すように例えば当該補正値が−17[dB]以下であるときにはモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せを選択し、当該補正値が−17[dB]を超え−6[dB]以下であるときにはモード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを選択し、当該補正値が−6[dB]を超えるときにはモード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せを選択するようになされている。
【0057】
従って選択部31は、上述したように受信品質推定結果データD14が「001」(この場合の補正前の受信品質推定値としては、−16.25[dB])であるときには、本来モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式を選択してしまうことになるが、送信すべき送信信号D15のデータ種類が優先度「0」の通話データである場合、(1)式に従って重み付けを施すことにより得られた−17.50[dB]の補正結果データD17に応じたモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式を選択することになる。
【0058】
これにより選択部31は、優先度の高い通話データであってデータ誤りを少なく伝送しようとした場合に、受信品質補正部30から供給された補正結果データD17(−17.50[dB])を基準にしてデータ信頼性の高いモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式を選択することができるので、受信感度のみならず送信信号D15のデータ種類に応じた最適な符号化変調方式を変調モード指定信号D18によって適応符号化変調部21へ指示し得るようになされている。
【0059】
図8に示すように適応符号化変調部21は、選択部31からの変調モード指定信号D18に応じてスイッチ回路35及び36の接続先を切り換えるようになされている。
【0060】
これにより適応符号化変調部21は、変調モード指定信号D18に応じて符号化回路37及びQPSK変調回路38を選択した場合には、モード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行し、変調モード指定信号D18に基づいて符号化回路39及び16−QAM変調回路40を選択した場合には、モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行し、変調モード指定信号D18に基づいて符号化回路41及び16−QAM変調回路42を選択した場合には、モード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せに従った符号化変調処理を実行するようになされている。
【0061】
その結果、適応符号化変調部21は、送信信号D15に対して変調モード指定信号D18に応じた符号化変調処理を適宜施すことにより送信データD20を生成し、これを拡散部22へ送出する。
【0062】
また選択部31は、変調モード指定信号D18を制御データ生成部25に対しても送出しており、当該変調モード指定信号D18によって適応符号化変調部21へ指示した符号化変調方式を携帯電話機3へ通知するためのメッセージを生成するようになされている。
【0063】
すなわち制御データ生成部25は、当該基地局2で用いた符号化変調方式を携帯電話機3へ通知するためのメッセージを制御データD21として生成し、これを符号化変調部26へ送出する。
【0064】
符号化変調部26は、制御データ21に対してデフォルトとして予め定められた所定の符号化変調処理を施し、その結果得られる制御変調データD22を拡散部22へ送出する。
【0065】
ここで制御変調データD22は、基地局2及び携帯電話機3との間で制御チャネルを介して授受されるものであり、携帯電話機3で受信する電力が一定となるように1フレーム毎(0.667[msec])に送信電力が制御されている。
【0066】
拡散部22は、制御変調データD22に対して直接拡散方式のスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られる制御チャネル拡散データD23を送受信共用部23及びアンテナ24を介して制御チャネルにおける制御メッセージデータD24として携帯電話機3へ送信する。
【0067】
これにより携帯電話機3(図2)は、制御メッセージデータD24を受信して逆拡散処理、復調復号化処理することにより、基地局2の適応符号化変調部21によって行われた符号化変調方式を示す制御チャネルデータD4を復元し、基地局2の符号化変調方式に対応した復調復号化方式を予めデータ復調復号部15に対してモード指示信号D5として指示することができる。
【0068】
その後、拡散部22は適応符号化変調部21から供給された送信データD20に対しても直接拡散方式のスペクトラム拡散処理を施し、その結果得られるユーザチャネル拡散データD25を送受信共用部23及びアンテナ24を介してユーザチャネルデータD26として携帯電話機3へ送信するようになされている。
【0069】
(1−3)受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順
すなわちセルラー無線通信システム1では、図9に示すようなシーケンスチャートに従って上述の受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順を実行するようになされており、まずステップSP1において携帯電話機3は受信品質推定部16で推定した伝播路における雑音対信号電力比を受信品質推定結果データD6としてフレーム単位で基地局2へ通知し、次のステップSP2へ移る。
【0070】
これに対してステップSP11において基地局2は、携帯電話機3から受信した端末送信信号D10の復調結果から受信品質推定値を抽出し、次のステップSP12へ移る。
【0071】
ステップSP12において基地局2は、データ種類判別部32によって送信信号D15のデータ種類が通話データ、ストリーミングデータ、動画像のダウンロードデータ又は電子メールのテキストデータのいずれであるかを判別する処理を実行し、次のステップSP13へ移る。
【0072】
ステップSP13において基地局2は、送信信号D15のデータ種類を判別し得たか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはデータ種類に応じた優先度を確認できておらず、このままでは(1)式に基づいてデータ種類に応じた受信品質推定値の重み付け処理を施すことによる補正を実行し得ないことを表しており、このとき基地局2はデータ種類を判別できるまでステップSP12へ戻ってデータ種類の判別処理を行う。
【0073】
これに対してステップSP13で肯定結果が得られると、このことはデータ種類に応じた優先度を確認できたこと、すなわち(1)式に基づいてデータ種類に応じた受信品質推定値の補正を実行し得ることを表しており、このとき基地局2は次のステップSP14へ移る。
【0074】
ステップSP14において基地局2は、(1)式に従って優先度に応じた補正結果データD17を算出し、これを受信品質推定値の補正結果として得た後、次のステップSP15へ移る。
【0075】
ステップSP15において基地局2は、図7に示した符号化変調方式の選択基準に従って補正結果データD17の補正結果に応じた符号化変調方式を選択し、次のステップSP16へ移る。
【0076】
ステップSP16において基地局2は、ステップSP15で選択した符号化変調方式を示すメッセージを携帯電話機3へ通知するための変調モード指定信号D18として生成し、所定の符号化変調処理を施した後、携帯電話機3へ通知し、次のステップSP17へ移る。
【0077】
一方ステップSP2において携帯電話機3は、基地局2からの通知により、これ以降送信されてくるユーザチャネルデータD26の符号化変調方式に対応した復調復号化方式を認識した後、次のステップSP3へ移る。
【0078】
またステップSP17において基地局2は、ステップSP15で選択した符号化変調方式により送信信号D15に対して符号化変調処理を施した後に携帯電話機3へ送信し、ステップSP11へ戻る。
【0079】
ステップSP3において携帯電話機3は、ステップSP2で認識した復調復号化方式に従ってデータ復元処理を実行し、ステップSP1へ戻る。
【0080】
このようにセルラー無線通信システム1では、携帯電話機3が0.667[msec]毎(1フレーム毎)にステップSP1で推定した受信品質推定値を基地局2へ通知するようになされているので、上述のシーケンスチャートに従った通信処理手順を1フレーム単位で繰り返し実行することにより、瞬時的な伝播路における受信品質の低下に対してもリアルタイムにかつ柔軟に対応し得るようになされている。
【0081】
その結果、図10に示すように、受信品質(横軸)に応じた伝送効率すなわちスループット(縦軸)については、基地局2の意向としてデータ誤り特性を向上させること、すなわち雑音耐久特性の向上を主目的として符号化変調方式を選択するようになされているので、従来の通信処理手順を実行しない場合若しくは優先度の低い(例えば電子メール等のテキストデータ)送信信号D15を送信する場合と、最終的には殆ど差のない結果となる。
【0082】
しかしながら図11に示すように、受信品質(横軸)に応じた受信特性すなわちビットエラーレート(縦軸)については、従来の通信処理手順を実行しない場合若しくは優先度の低い(例えば電子メール等のテキストデータ)送信信号D15を送信する場合と比較すると、格段的にビットエラーレートが低減された結果となる。
【0083】
(2)動作及び効果
以上の構成において、基地局2は携帯電話機3から通知された受信品質推定値に対して、送信信号D15のデータ種類に対応付けられた優先度に基づく所定の重み付け処理を施すことにより当該受信品質推定値を補正する。
【0084】
そして基地局2は、受信品質推定値の補正結果及び符号化変調方式の選択基準(図7)に従って、適応符号化変調部21における符号化変調方式をモード0のR=1/2符号化方式及びQPSK変調方式の組合せ、モード1のR=1/2符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せ又はモード2のR=3/4符号化方式及び16−QAM変調方式の組合せの中から選択する。
【0085】
従って基地局2は、補正前の受信品質推定値がモード0、モード1又はモード2の境目近傍付近の値でないときには符号化変調方式の選択結果に差はないが、境目近傍付近の値であるときには補正結果の値によって符号化変調方式の選択結果が変わるので、当然そのことによるビットエラーレートについても格段に差が出ることになる。
【0086】
このように基地局2は、補正前の受信品質推定値が符号化変調方式を選択する際の判断基準となる境目近傍付近の値であるときに、優先度の高いデータ種類であると認識したときには、受信品質推定値を劣悪な方へシフトした補正結果に応じて符号化変調方式を選択することになるので、一段と確実にビットエラーレートを低減させることができる。
【0087】
また基地局2は、携帯電話機3から通知された受信品質推定値及び当該携帯電話機3へ送信すべき送信信号D15のデータ種類に対応付けられた優先度に基づいて当該受信品質推定値を補正し、その補正結果に応じて選択した符号化変調方式で符号化変調処理を施すことにより、携帯電話機3のユーザに対して何か特別な操作を強いることなくユーザが希望するであろうデータ種類に応じた最適なデータ通信品質を確実に保証することができる。
【0088】
以上の構成によれば、セルラー無線通信システム1の基地局2は、携帯電話機3から通知された受信品質推定値及び送信すべき送信信号D15のデータ種類に応じて当該受信品質推定値を補正し、その補正結果及び符号化変調方式の選択基準(図7)に従って適応符号化変調部21における符号化変調方式を選択することにより、当該符号化変調方式の選択の幅を広げることができ、かくしてユーザが希望するであろうデータ種類に応じた最適なデータ通信品質を確実に保証することができる。
【0089】
(3)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、送信機としての基地局2における受信手段としてのアンテナ24、送受信共用部23、逆拡散部27、復調部28及び受信品質ビット抽出部29を介して受信品質推定値を抽出し、制御手段としての制御部40における受信品質補正部30を介して(1)式に基づきデータ信頼性を高めることを主目的とする重み付けを行うことにより当該受信品質推定値を補正するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、データ伝送速度を向上させることを主目的とする重み付け、すなわち受信品質推定値を実施の形態とは逆方向(劣悪な方へシフトするときには良好な方へシフトし、良好な方へシフトするときには劣悪な方へシフトする)へシフトすることにより受信品質推定値を補正するようにしても良い。
【0090】
また上述の形態においては、選択可能な符号化変調方式として設定したモード0、モード1又はモード2の3種類の中からいずれかの符号化変調方式を選択するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、5種類や10種類でも良く、また変調方式もQPSK変調方式や16−QAM変調方式に限る必要jはなくASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、MSK(Minimum Shift Keying)等の他の種々の変調方式を用いるようにしても良い。
【0091】
さらに上述の実施の形態においては、受信品質推定結果データD14を3ビットで表すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フレーム単位で同時に送信される実データ量との関係で2ビット又は4ビット等の他の種々のビット数で表すようにしても良い。3ビット以上で表した場合には、受信品質推定値を一段と正確に基地局2へ通知することができる。
【0092】
さらに上述の実施の形態においては、受信機として携帯電話機3を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、無線通信機能を有するPDA(Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ等の他の種々の受信機を用いるようにしても良い。
【0093】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、データ種類によってデータ信頼性を重要視する場合と、データ伝送速度を重要視する場合とに分けて受信機から通知された受信品質推定結果を補正し、その補正結果に基づいて受信機へ送信するデータの符号化変調方式を選択することができるので、通信路における受信品質推定結果だけではなく、データ種類に応じて要求される受信品質を満足するための符号化変調方式を選択するといった適応的な制御を行うことができ、かくして送信すべきデータの種類に応じたデータ通信品質を保証し得るデータ通信制御システム、送信機及び送信方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるセルラー無線通信システムの構成を示す略線的ブロック図である。
【図2】携帯電話機の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図3】基地局の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】モードに応じた符号化変調方式を示す略線図である。
【図5】変調方式の特徴の説明に供する略線図である。
【図6】受信品質推定結果データの内容を示す略線図である。
【図7】受信品質推定値に基づいて符号化変調方式を選択する際の基準の一例を示す略線図である。
【図8】適応符号化変調部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図9】受信品質推定値及びデータ種類に応じた通信処理手順を示すフローチャートである。
【図10】伝送効率を示す特性曲線図である。
【図11】ビットエラーレートを示す特性曲線図である。
【符号の説明】
1……セルラー無線通信システム、2……基地局、3……携帯電話機、12、27……逆拡散部、13……制御データ復調復号部、14、31……制御部、15……データ復調復号部、16……受信品質推定部、17……受信品質ビット挿入部、18……変調部、21……適応符号化変調部、19、22……拡散部、25……制御データ変調部、26……符号化変調部、28……復調部、29……受信品質ビット抽出部、30……受信品質補正部、32……データ種類判定部、35、36……スイッチ回路。
Claims (20)
- データを送信する送信機と、当該送信機から所定の通信路を経て上記データを受信する受信機との間におけるデータ通信品質を制御するデータ通信制御システムにおいて、
上記受信機は、上記送信機から受信した受信データに基づいて上記通信路における受信品質を推定し、当該推定に基づく受信品質推定結果を上記送信機へ通知し、
上記送信機は、上記受信機へ送信する上記データのデータ種類を判定するデータ種類判定部と、上記受信機から通知された上記受信品質推定結果を補正する受信品質補正部と、上記受信機へ送信する上記データの符号化変調方式を選択する選択部とを具え、
上記受信品質補正部が、上記データ種類判定部により判定されたデータ種類判定結果に基づいて上記受信品質推定結果を補正することにより得られた補正結果を上記選択部へ供給し、
上記選択部が、上記受信品質補正部から供給された上記補正結果に基づいて上記受信機へ送信する上記データの符号化変調方式を選択し、
上記選択部で選択された上記符号化変調方式で上記データを符号化変調して送信することにより上記データ通信品質を適応的に制御する
ことを特徴とするデータ通信制御システム。 - 上記選択部は、上記受信品質推定結果を基に生成された上記符号化変調方式の選択基準に基づき上記受信品質補正部からの上記補正結果に応じた符号化変調方式を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信制御システム。 - 上記送信機は、
上記受信機から通知された上記受信品質推定結果を抽出する受信品質抽出部を具え、
上記受信品質補正部は、上記補正結果を生成するにあたり、上記受信品質抽出部からの上記受信品質推定結果に対して上記データ種類判定部から供給される上記データ種類判定結果に応じた所定の重み付けを行うことにより上記受信品質推定結果を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信制御システム。 - 上記受信品質補正部は、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送の信頼性を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも劣悪な値となるように上記所定の重み付けを行う
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ通信制御システム。 - 上記受信品質補正部は、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送速度を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも良好な値となるように上記所定の重み付けを行う
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ通信制御システム。 - 上記データ種類判定部は、上記データ種類判定結果として上記データ種類に応じた所定の優先度を割り当てており、
上記受信品質補正部は、上記受信品質抽出部からの上記受信品質推定結果に対して上記優先度に応じた上記重み付けを行うことにより上記受信品質推定結果を補正する
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ通信制御システム。 - 上記送信機は、
上記選択部で選択された上記符号化変調方式を上記受信機に通知するためのメッセージを生成するデータ生成部を具え、
上記選択部は、上記符号化変調方式を選択した後、当該選択した符号化変調方式を指定するためのモード指定信号を上記データ生成部へ供給することにより、
当該符号化変調方式で上記メッセージを符号化変調して送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信制御システム。 - 所定の通信路を経てデータを受信する受信機との間における上記データのデータ通信品質を制御する送信機であって、
上記送信機から受信した受信データに基づいて上記受信機により推定された上記通信路における受信品質推定結果を当該受信機から受信する受信部と、
上記受信機へ送信する上記データのデータ種類を判定するデータ種類判定部と、
上記受信機から受信した上記受信品質推定結果を補正する受信品質補正部と、
上記受信機へ送信する上記データの符号化変調方式を選択する選択部と
を具え、
上記受信品質補正部が、上記データ種類判定部により判定されたデータ種類判定結果に基づいて上記受信品質推定結果を補正することにより得られた補正結果を上記選択部へ供給し、
上記選択部が、上記受信品質補正部から供給された上記補正結果に基づいて上記受信機へ送信する上記データの符号化変調方式を選択し、
上記選択部で選択された上記符号化変調方式で上記データを符号化変調して送信することにより上記データ通信品質を適応的に制御する
ことを特徴とする送信機。 - 上記選択部は、上記受信品質推定結果を基に生成された上記符号化変調方式の選択基準に基づき上記受信品質補正部からの上記補正結果に応じた符号化変調方式を選択する
ことを特徴とする請求項8に記載の送信機。 - 上記送信機は、
上記受信機から受信した上記受信品質推定結果を抽出する受信品質抽出部を具え、
上記受信品質補正部は、上記補正結果を生成するにあたり、上記受信品質抽出部からの上記受信品質推定結果に対して上記データ種類判定部から供給される上記データ種類判定結果に応じた所定の重み付けを行うことにより上記受信品質推定結果を補正する
ことを特徴とする請求項8に記載の送信機。 - 上記受信品質補正部は、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送の信頼性を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも劣悪な値となるように上記所定の重み付けを行う
ことを特徴とする請求項10に記載の送信機。 - 上記受信品質補正部は、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送速度を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも良好な値となるように上記所定の重み付けを行う
ことを特徴とする請求項10に記載の送信機。 - 上記データ種類判定部は、上記データ種類判定結果として上記データ種類に応じた所定の優先度を割り当てており、
上記受信品質補正部は、上記受信品質抽出部からの上記受信品質推定結果に対して上記優先度に応じた上記重み付けを行うことにより上記受信品質推定結果を補正する
ことを特徴とする請求項10に記載の送信機。 - 上記送信機は、
上記選択部で選択された上記符号化変調方式を上記受信機に通知するためのメッセージを生成するデータ生成部を具え、
上記選択部は、上記符号化変調方式を選択した後、当該選択した符号化変調方式を指定するためのモード指定信号を上記データ生成部へ供給することにより、
当該符号化変調方式で上記メッセージを符号化変調して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の送信機。 - 所定の通信路を経てデータを受信する受信機との間における上記データのデータ通信品質を制御する送信機の送信方法であって、
上記送信機から受信した受信データに基づいて上記受信機により推定された上記通信路における受信品質推定結果を当該受信機から受信する受信ステップと、
上記受信機へ送信する上記データのデータ種類を判定することによりデータ種類判定結果を得るデータ種類判定ステップと、
上記データ種類判定結果として上記データ種類に応じて割り当てられている所定の優先度に基づき上記受信品質推定結果を補正することにより補正結果を得る受信品質補正ステップと、
上記補正結果に基づいて上記受信機へ送信する上記データの符号化変調方式を選択し、当該符号化変調方式で上記データを符号化変調して送信することにより上記データ通信品質を適応的に制御する適応制御ステップと
を具えることを特徴とする送信方法。 - 上記受信品質補正ステップでは、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送の信頼性を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも劣悪な値となるように所定の重み付けを行うことにより上記補正結果を得る
ことを特徴とする請求項15に記載の送信方法。 - 上記受信品質補正ステップでは、上記データ種類判定結果に基づいてデータ伝送速度を重視する場合、上記受信品質推定結果を当該受信品質推定結果よりも良好な値となるように所定の重み付けを行うことにより上記補正結果を得る
ことを特徴とする請求項15に記載の送信方法。 - 上記適応制御ステップでは、上記選択した上記符号化変調方式を指定するためのモード指定信号に基づいて当該符号化変調方式を上記受信機に通知するためのメッセージを生成し、当該メッセージを上記符号化変調方式で符号化変調して送信する
ことを特徴とする請求項15に記載の送信方法。 - 上記適応制御ステップでは、上記受信品質推定結果を基に生成された上記符号化変調方式の選択基準に基づき上記補正結果に応じた符号化変調方式を選択する
ことを特徴とする請求項15に記載の送信方法。 - 上記適応制御ステップでは、上記選択基準に基づいて設定された所定の基準値を境として選択すべき上記符号化変調方式を変更するため、上記受信品質推定結果に応じた符号化変調方式を選択する場合と、上記補正結果に応じた符号化変調方式を選択する場合とでは上記符号化変調方式の選択結果が変わる
ことを特徴とする請求項19に記載の送信方法。
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