JP3591681B2 - 吐水装置 - Google Patents

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義行 金子
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プランジャが移動する間、電池電源からソレノイドに対して所定電圧を印加させるソレノイド駆動装置又は吐水装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、ソレノイドへ通電するための電源としての電池と、所定の開始タイミングからプランジャが所定位置に移動するまでの間、ソレノイドに対して所定電圧を印加する通電制御手段とを備えてなるソレノイド駆動装置として、例えば図1に示す回路構成が従来公知であった。
【0003】
図1に示すソレノイド駆動装置は、人体の一部である手等を検出するためのセンサ部1と、プランジャ(図示しない)と連動したバルブ(図示しない)を開から閉位置、又は閉から開位置へ駆動するためのバルブ駆動部3と、センサ部1やバルブ駆動部3を制御する信号処理部5と、上記各部へ給電するための直流電源7(電池)とを備える。
【0004】
センサ部1は、投光素子9と、受光素子11と、センサ回路13と、トランジスタ15とを備え、バルブ駆動部3は、上述したバルブを駆動するためのラッチングソレノイド17と、各々がマイコン29からの指令信号に基づいてスイッチング動作する4個のトランジスタ19〜25とを備えたHブリッジ回路3によって構成されている。
【0005】
このHブリッジ回路3は、例えばトランジスタ21、23が共にオン動作することにより直流電源7からトランジスタ21、ソレノイド17、トランジスタ23を経て直流電源7に至る閉ループを形成したとき、ソレノイド17がバルブを開方向に駆動する。上記とは逆に、トランジスタ19、25が共にオン動作することにより直流電源7からトランジスタ19、ソレノイド17、トランジスタ25を経て直流電源7に至る閉ループを形成したとき、ソレノイド17がバルブを閉方向に駆動するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなバルブ駆動に必要な直流電源(電池)7の電圧特性Vinは、図2に示されるように、電池取り付け初期には電圧VHであるが、製品使用時間の経過に従って、次第に電池交換が必要な電圧VLへと低下する(現実の電圧特性Vinは、図2のようなリニアではない)。このような特性を踏まえて、製品としてのソレノイド駆動装置では、電池交換が必要な電圧VLよりもわずかに小さい電圧Vxでもバルブを開/閉方向に駆動できるような設計が成されている。
【0007】
これを示したのが図3であり、ここでは一定時間Taだけソレノイドに通電することにより、バルブを閉位置から開位置へ移動させる仕様を例にとっている。すなわち、右図のように製品使用末期でも、電池電圧がVxより高い電圧VLであれば、バルブが閉位置から開位置へ移動できるように製品が設計されているため、左図のように製品使用初期の電池電圧がVHの場合には、左図の斜線部分のエネルギーが無駄になってしまう問題があった。
【0008】
また、バルブが開位置に移動した後はプランジャを永久磁石で保持する、所謂ラッチング式ソレノイドでは、製品使用初期には斜線部分の過剰エネルギーによってプランジャが永久磁石に密着して離れなくなる問題があり、さらには、電池電圧特性VinがVHからVLへと推移することから、上述したHブリッジ回路3は、このような電圧変動に対応できる回路を準備する必要があった。
【0009】
一方、バルブを開位置から閉位置へ移動させる場合にも、製品使用初期には過剰エネルギーによってプランジャが必要以上に加速されて、移動方向と反対方向の電磁誘導力が生じ、一旦閉位置に達したバルブが開位置に引き戻される問題があった。
【0010】
さらには、上述したように、一定時間Taだけソレノイドに通電する仕様以外に、一定電荷量Qaだけソレノイドに通電する仕様でも、製品使用末期の電池電圧Vxに合わせて一定電荷量Qaを設定すると、製品使用初期には電池電圧VHが高いため過剰エネルギーが生じる問題があった。また、ソレノイド通電開始後、ソレノイド電流が変曲点を取るとソレノイド通電停止する仕様では、電池電圧の大きさに応じて変曲点の傾きが変わる特性上、電池電圧が低く変曲点の傾きが大きい製品使用末期に合わせて変曲点を検知するよう設定すると、電池電圧が高く変曲点の傾きが小さい製品使用初期には、変曲点が検知できずにエネルギーを浪費してしまう問題があった。
【0011】
以上のように、従来の構成は、電池電圧を直接ソレノイドへ供給する構成であったため、上述したようにエネルギーの浪費をきたしたものであった。そこで、本発明では、エネルギーの浪費が少なく、電池の蓄積エネルギーを有効活用することができるソレノイド駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う吐水装置は、ソレノイドへの通電によってプランジャが所定位置に移動した後は、上記ソレノイドへの通電を行わずとも上記プランジャの位置を保持するラッチング型ソレノイドと、上記プランジャに連動して水路を開閉する開閉弁と、上記ソレノイドへ通電するための電源としての電池と、所定の開始タイミングから上記プランジャが所定位置に移動するまでの間、上記ソレノイドに対して所定電圧を印加させる通電制御手段と、を備えてなるもので、上記電池電圧よりも高い電圧を出力する昇圧回路を備え、上記ソレノイドをこの昇圧回路の出力側に接続し、上記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達したか否か判定する昇圧判定手段と、所定の許可条件が成立した場合、上記ソレノイドへの通電を許可する通電許可手段と、を設けると共に、上記通電許可手段は、上記昇圧判定手段によって上記出力電圧が上記所定電圧に達しているか否かを所定時間監視し、上記所定時間以内に上記出力電圧が上記所定電圧に達した場合は直ちに通電を許可し、上記所定時間を経過しても上記出力電圧が上記所定電圧に達しない場合は、上記所定時間を経過した時点で、上記ソレノイドへの通電が、上記開閉弁の閉方向であれば通電を許可し、開方向であれば通電を許可しないようにした。
【0013】
ここで、昇圧回路の代わりに降圧回路を用いることも考えられるが、電池電圧が降圧回路の出力電圧以下に低下すると使えなくなるため、電池の蓄積エネルギーを有効活用するという目的に反するため好ましくないのである。
【0014】
また、電池電圧は、昇圧回路の出力電圧よりも低ければ任意に選択できるため、電池本数を減らして電源部分のコンパクト化を図りたいという要求があっても対応することができるメリットがある。
【0015】
本発明の好適な実施形態としては、プランジャが所定位置に移動した後は、ソレノイドへの通電を行わずともプランジャの位置を保持するラッチング型ソレノイドに適用することにより、電池の消費エネルギーを低減し、低電圧の電池を用いても交換時期を延ばすことができるのである。
【0016】
本発明は、また、壁面等を背面から表面側へ貫通する水路と、プランジャに連動してこの水路を開閉する開閉弁を備え、壁面等の表面側の水路周囲にソレノイド駆動装置を配置するとともに、この配置したソレノイド駆動装置を囲繞する隠蔽部材を備えてなる吐水装置に対して適用すると、電池本数を減らすことによりソレノイド駆動装置が小型化するため、これを囲繞する隠蔽部材も小型化し、デザインの自由度が広がる。
【0017】
本発明の実施形態としては、また、昇圧回路の出力端に位置するコンデンサと電池とを収納する電源ユニット部と、コンデンサ以外の昇圧回路の構成部品と通電制御手段を有する制御基板と、コンデンサの+極と電池の+極とアースの3端子について電源ユニット部と制御基板を接続するコネクタとを備えることにより、制御基板上の他の構成部品に比べて大型のコンデンサは制御基板に載置されないため、制御基板の強度向上等の特別な対策を施す必要がなく、特に吐水装置においては制御基板の水封用モールドが容易に行える。
【0018】
さらなる実施形態としては、制御基板上に、対象空間に対して送信波を送信する送信部と、物体によって送信波が反射された反射波を受信する受信部と、を配置した吐水装置に適用する場合は、送受信部を有する制御基板と、コンデンサと電池を含む電源ユニット部と、を別体で構成することにより、容積の大きなコンデンサは対象空間との位置関係とは無関係に配置されるため、隠蔽部材内でのレイアウトの自由度が向上する。
【0019】
本発明の他の実施形態としては、電池の端子電圧を所定電圧と対比し、所定電圧以下の場合にはその旨報知する報知手段を設けることにより、所定電圧を、昇圧回路の出力電圧を目標電圧に維持するために必要な電圧よりやや大きく設定しておけば、昇圧回路の出力電圧を目標電圧に維持できなくなる直前に、使用者に対して電池の交換を喚起することができる。ここで、電池の端子電圧でなく、昇圧電圧と所定電圧を対比する方法も考えられるが、この方法では、昇圧電圧が徐々に降下する特性を持たないため、本発明のように昇圧回路の出力電圧を目標電圧に維持できなくなる直前の状態を検出できないのである。
【0020】
さらなる実施形態としては、報知手段を、昇圧回路が昇圧開始した後の電池の端子電圧の極小値と所定電圧を対比するよう構成することにより、昇圧回路の出力電圧を目標電圧に維持できなくなる直前の状態を正確に検出することができる。
【0021】
本発明の別の実施形態としては、昇圧回路の出力端にコンデンサを位置させるとともに、昇圧回路から電池が取り外された場合、ソレノイド以外の負荷に通電してコンデンサの電荷を放電させる放電手段を設けることにより、プランジャが所定位置まで移動するのに必要な電荷をコンデンサが蓄積していない状態で、コンデンサからソレノイドに通電されて、プランジャが中途半端な位置で停止してしまうという事態が防止できる。尚、放電させるための負荷としては、表示用LEDや送受信部を用いてもよく、単なる短絡でも良い。
【0022】
また、本発明のプランジャを、流体流路中の弁孔を開閉する弁体に連動するよう構成した場合には、通電制御手段の通電による前記プランジャの移動する方向が、弁孔の開閉方向の何れであるか判定する開閉判定手段と、昇圧回路が昇圧開始した後、所定時間内に昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達したか否か判定する昇圧判定手段と、この昇圧判定手段の判定結果が否定的であった場合でも、所定の許可条件が成立した場合、ソレノイドへの通電を許可する通電許可手段とを設けるとともに、この通電許可手段を、前記許可条件について、開閉判定手段の判定内容に応じて異なる許可条件を有するよう構成することができる。
【0023】
具体的には、開方向における許可条件は、閉方向における許可条件に対して、ソレノイドへの通電を許可しにくく設定されているため、開方向への駆動時には中途半端に開き放しになるよりもなるべく閉じるように駆動され、閉方向への駆動時には完全に開いたままより中途半端でもなるべく閉じるように駆動されるのである。すなわち、開閉方向何れの場合でもなるべく閉じるようにすることにより、弁孔が開き放しで流体を垂れ流す事態を軽減するのである。
【0024】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明の一実施形態に係る吐水装置の全体構成を示す。この吐水装置は、壁面101から突出する筐体103内に各種機能部品を収納するよう構成されている。
【0025】
筐体103内には、壁面101裏側の給水源に連通する給水路105が形成され、給水路105は、止水栓107、ラッチングソレノイドバルブ109を経て吐水口111に至るように構成されている。(太線は水の流れを示す。)
【0026】
筐体103の下側には、後述する投光素子、受光素子を下面に搭載した制御基板113が図に示すように斜めに配置されており、投受光素子は投受光窓115を介して筐体103外部に面している。一方、筐体103の上側には、アルミ電解コンデンサ117(10000μF)と2個の単3乾電池119(各1.5V)を収納する電源ユニット121が配置されている。
【0027】
ここで、制御基板113が図の位置に配置されているのは、吐水口111の下方に手などが差し出されたことを正確に検知するためには、投受光窓115を介した投受光が、図のように手などの対象物に対して斜め上方から行われるのが最適だからである。
【0028】
尚、本実施形態では、後述する昇圧回路に属するコンデンサ117が制御基板113と別体であるが、もし制御基板113上にコンデンサ117を搭載したならば、制御基板113の容積が高さ、長さ方向に広がるため、筐体103の傾斜面103aが図よりも前方に迫り出してくることになり、図のようなすっきりした円筒形状に比べてデザイン性が低下する結果となる。
【0029】
電源ユニット121は、図5に示すようにコンデンサ117を収納するコンデンサ室121aと、2個の乾電池119を収納する電池ボックス121bとに区画されており、電池ボックス121bは、電源ユニット121から取り外し自在に構成されている。
【0030】
図4に戻って、電源ユニット121から取り外された電池ボックス121bは、筐体103の先端の蓋123を取り外すことによって筐体103外部に取り出し可能であり、乾電池119の交換ができるようになっている。
【0031】
尚、本実施形態では、後述する昇圧回路の設置の他に各種節電対策を講じることにより、単3乾電池の個数を従来の4個から2個へ減らすことを実現し、それによって筐体103内の乾電池の占有スペースを削減し、図のようにすっきりした細身の円筒形状を確保しているのである。
【0032】
次に、電気部品であるラッチングソレノイドバルブ109、制御基板113、電源ユニット121を一まとめにした回路構成図を図6に示す。
【0033】
図6に示す回路は、大まかには乾電池119、昇圧回路部201、センサ部301、バルブ駆動部401、信号処理部501とに分けられ、このうち、乾電池119と昇圧回路部201中のコンデンサ117は電源ユニット121に配置され、バルブ駆動部501がラッチングソレノイドバルブ109に配置され、その他は全て制御基板113上に配置される。
【0034】
まず、昇圧回路部201は、2個の単3乾電池119の出力電圧3Vを5Vに昇圧して、センサ部301、バルブ駆動部401、信号処理部501に給電するものであり、昇圧用インダクタコイル203、昇圧用ダイオード205、スイッチングトランジスタ207、発振回路209、コンパレータ211、基準電源213、抵抗215、217の他、前述した昇圧出力電圧保持用コンデンサ117を備えている。
【0035】
このような昇圧回路部201動作は以下のとおりである。すなわち、バルブ駆動部401等による電力消費によりコンデンサ117の出力電圧が5Vより低下すると、抵抗215、217の分圧電圧も低下してコンパレータ211がオンするため、発振回路209が動作してトランジスタ207をオンオフさせ、コンデンサ117の出力電圧が上昇する。
【0036】
やがて、出力電圧が5Vに達すると、抵抗215、217の分圧電圧も上昇してコンパレータ211がオフするため、発振回路209が停止してトランジスタ207をオフさせ、コンデンサ117の出力電圧はそれ以上上昇しないのである。
【0037】
次にセンサ部301は、投光素子303と、受光素子305と、センサ回路307と、トランジスタ309とを備える。
【0038】
投光素子303は、発光ダイオードからなっており、センサ回路307が駆動状態におかれているとき、トランジスタ309及びセンサ回路307を通じた昇圧回路部201からの給電を受けて駆動し、例えば赤外線や可視光等の所定の光を所定の角度で投光する。
【0039】
受光素子305は、例えばフォトダイオードからなっており、センサ回路307が駆動状態におかれているとき、トランジスタ309及びセンサ回路307を通じた昇圧回路部201からの給電を受けて駆動し、受光した光量に応じた大きさの電流(光電流)を出力する。
【0040】
センサ回路307は、トランジスタ309がオン動作し、且つ、後述するマイクロコンピュータ(マイコン)503から指令信号が出力されたとき起動して、投光素子303及び受光素子305を駆動する。そして、受光素子305が受光した反射光のレベルを検知して所定の信号処理を施すことにより、反射光のレベルに応じた電圧信号(アナログ信号)を生成して出力する。
【0041】
トランジスタ309は、マイコン503からの制御信号に基づいてスイッチング動作し、昇圧回路部201からセンサ回路307への駆動電源の給電を断/続する。
【0042】
バルブ駆動部401は、図4に示したラッチングソレノイドバルブ109に内蔵されるプランジャ(図示せず)を駆動するためのソレノイド403と、各々がマイコン503からの指令信号に基づいてスイッチング動作する4個のトランジスタ405〜411とを備えたHブリッジ回路413によって構成されている。
【0043】
このHブリッジ回路413は、例えばトランジスタ407、409が共にオン動作することにより昇圧回路部201からトランジスタ407、ソレノイド403、トランジスタ409を経て昇圧回路部201に至る閉ループを形成したとき、ソレノイド403がプランジャを移動させ、ラッチングソレノイドバルブ109に内蔵されるバルブ(図示しない)を開方向に駆動する。
【0044】
ここで、プランジャの移動先には永久磁石(図示しない)が設けられており、ソレノイド403への通電を停止しても、プランジャを吸着させてバルブの開状態を保持するように構成されている。
【0045】
一方、上記とは逆に、トランジスタ405、411が共にオン動作することにより昇圧回路部201からトランジスタ405、ソレノイド403、トランジスタ409を経て昇圧回路部201に至る閉ループを形成したとき、ソレノイド403がプランジャを永久磁石から引き離し、バルブを閉方向に駆動するようになっている。
【0046】
信号処理部501は、マイコン503、発振子505、表示LED507を備える。発振子505は、マイコン503が動作するのに必要なクロックパルスを生成して、これをマイコン503に出力する。
【0047】
マイコン503は、センサ回路307と、トランジスタ309と、Hブリッジ回路413を構成するトランジスタ405〜411とを制御するもので、これら各部を制御するための演算処理動作を行うCPUを始め、制御プログラムを格納し、必要データを記憶するメモリや、入出力部(何れも図示しない)等を備える。
【0048】
マイコン503が格納している制御プログラムの1つとしては、トランジスタ309をオンする制御信号及びセンサ回路307を起動させる指令信号の出力タイミング制御があり、この制御信号及び指令信号を間欠的に出力することにより、投光素子303からの投光が間欠に行われるようになるのである。
【0049】
次に、以上のような回路構成について、実際の配置関係を図7に示す。すなわち、電源ユニット121には、前述したように乾電池119と昇圧出力電圧保持用コンデンサ117が配置されている。
【0050】
一方、制御基板113上には、昇圧用インダクタコイル203、昇圧用ダイオード205、昇圧IC601(図6のスイッチングトランジスタ207、発振回路209、コンパレータ211、基準電源213、抵抗215、217を含む)、昇圧入力電圧安定用コンデンサ603(図6では図示していない)、負荷605(図6のセンサ部301、信号処理部501を含む)が配置されている。
【0051】
そして、電源ユニット121と制御基板113は、3端子のコネクタ607により電気的に接続されている。このように、コンデンサ117を電源ユニット121側に配置した理由は、コンデンサ117の容積が制御基板113上の他の部品に比べて非常に大きいため、もし制御基板113上に配置したならば、制御基板113の封水モールドが面倒になるばかりか、図4で説明したように筐体103内の収納スペースを有効活用することができず、筐体103の容積が増えてデザイン性が損なわれるからである。
【0052】
続いて、マイコン503の行う処理の一実施形態を図8のフローチャートを用いて説明する。まず、間欠投光のためのTC1タイマがリセットされると(S101)、マイコン503から制御信号及び指令信号を出力して、トランジスタ309をオンしてセンサ回路307を起動して、投光素子303からの投光を行う(S102)。
【0053】
続いて、受光素子305による受光があるか確認し(S103)、受光があって図示しない自動水栓から吐水中でなければ(S104)、Hブリッジ回路413に20msec通電してバルブを開駆動して吐水を開始する(S105)。
【0054】
一方ステップS103で受光を確認し、受光がなくて吐水中ならば(S106)、Hブリッジ回路413に5msec通電してバルブを閉駆動して吐水を停止する(S107)。
【0055】
これらの処理の後は、Hブリッジ回路413に通電開始後2sec経過したか確認し(S108)、通電開始後2sec以内であれば、乾電池119の端子電圧を監視し(S109)、端子電圧が所定の電圧以下になった場合には、電池(切れ)予告モードを設定する(S110)。
【0056】
このように、Hブリッジ回路413への通電開始後2sec以内は、乾電池119の端子電圧を監視する理由は以下のとおりである。まず、Hブリッジ回路413への通電を開始するとコンデンサ117の出力電圧が低下し、その後この低下分を補うために昇圧回路部201が動作するため、乾電池119の端子電圧が降下して極小値をとる。このような極小値が現れるのは、本実施形態では、通電開始後数百msec後であるが、若干の回路誤差を考慮して通電開始後2secの間、端子電圧を監視しておけば、極小値を検出できるのは間違いないのである。
【0057】
フローチャートに戻って、再び、受光素子305による受光があるか確認し(S111)、受光がある場合、すなわち人が近傍に存在する場合であって、電池(切れ)予告モードであれば(S112)、表示LED507を点滅させて使用者に電池交換を喚起する(S113)。
【0058】
そして、TC1タイマが0.5秒に達すると(S114)、ステップS101に戻る。以上の処理により、投光素子303からの投光は0.5秒周期で間欠的に行われることになる。
【0059】
次いで、マイコン503の行う処理の他の実施形態を図9のフローチャートを用いて説明するが、ステップS201〜S207の処理は、図8におけるステップS101〜S107の処理と同じであるため説明は省略する。
【0060】
そして、ステップS205又はS207に次いで、まず、乾電池119の端子電圧を監視した後(S208)、端子電圧に基づく乾電池抜きの確認(S209)、受光素子305による受光があるかの確認(S210)を行い、乾電池抜きがある場合、又は受光がある場合には、表示LED507を点灯させ(S211)、乾電池抜きがなく、かつ受光がない場合には、表示LED507を消灯させる(S212)。
【0061】
ここで、乾電池抜きがある場合に表示LED507を点灯させるのは、コンデンサ117の蓄積電荷を放電させるためである。すなわち、乾電池抜きがある場合とは、昇圧回路部201の出力電圧、つまりコンデンサ117の出力電圧が、バルブを開又は閉位置に移動させるに必要な電圧に達していない状態にほかならないため、このような状態でコンデンサ117からソレノイド403へ通電すると、バルブが中途半端な位置で停止してしまう事態が考えられる。
【0062】
そこで、このような事態を未然に防ぐために、乾電池抜きがある場合には、コンデンサ117の出力電圧を、表示LED507を介して放電しているのである。
【0063】
このような放電を確実に行うためには、乾電池抜きがある場合(S209)、センサ回路307に強制通電することにより、コンデンサ117の放電を迅速に行うことができる。尚、乾電池抜きがない場合(S209)は、受光があったとしても(S210)、センサ回路307への強制通電は行わない。
【0064】
一方、受光がある場合に表示LED507を点灯させるのは、使用者が手などをかざして吐水を指示したことについて、指示を受け取ったことを使用者に報知するためである。
【0065】
フローチャートに戻って、TC1タイマが0.5秒に達すると(S213)、ステップS201に戻るが、これは図8のステップS114と同様である。
【0066】
上述した図8、図9のフローチャートにおいて、バルブを開駆動して吐水を開始するステップ(S105、S205)と、バルブを閉駆動して吐水を停止するステップ(S107、S207)を説明してきたが、この2つのステップは、以下に説明する図10〜図13の組み合わせによるサブルーチンにより構成することが可能である。
【0067】
すなわち、まず図10について説明すると、開通電のサブルーチンでは、昇圧回路部201の出力電圧を監視し(S301)、出力電圧が5Vに達していると(S302)、Hブリッジ回路413をバルブ開方向にオンした後(S303)、20msec通電して(S304)、Hブリッジ回路413をオフにする(S305)。これによって、バルブが開位置に達する。
【0068】
一方、閉通電のサブルーチンでは、同様に昇圧回路部201の出力電圧を監視し(S311)、出力電圧が4Vに達していると(S312)、Hブリッジ回路413をバルブ閉方向にオンした後(S313)、5msec通電して(S314)、Hブリッジ回路413をオフにする(S315)。これによって、バルブが閉位置に達する。
【0069】
次に図11について説明すると、開通電のサブルーチンでは、図10と異なる点として、出力電圧が5Vに達していなくても(S302)、直ぐに処理を終了するのではなく、300msec待機した後に(S306)、処理を終了するよう構成されている。
【0070】
一方、閉通電のサブルーチンでは、図10と異なる点として、出力電圧が4Vに達していない場合であっても(S312)、300msec経過すると(S316)、Hブリッジ回路413をバルブ閉方向にオン(S313)するよう構成されている。
【0071】
続いて図12について説明すると、開通電のサブルーチンでは、図11と異なる点として、出力電圧が5Vに達したか否かの判断(S302)に代えて、昇圧回路部201の出力電圧が、基準電源213により規定される目標電圧に達したか否かの判断(S307)を行っている。
【0072】
一方、閉通電のサブルーチンも、同様に図11と異なる点として、出力電圧が4Vに達したか否かの判断(S312)に代えて、昇圧回路部201の出力電圧が、基準電源213により規定される目標電圧に達したか否かの判断(S317)を行っている。
【0073】
さらに図13について説明すると、開通電のサブルーチンでは、昇圧回路部201の出力電圧を監視し(S401)、昇圧回路部201の出力電圧が、基準電源213により規定される目標電圧に達していると(S402)、Hブリッジ回路413をバルブ開方向にオンした後(S403)、20msec通電して(S404)、Hブリッジ回路413をオフにする(S405)にしている。
【0074】
一方、閉通電のサブルーチンでは、昇圧回路部201の出力電圧の監視すら行わず、Hブリッジ回路413をバルブ閉方向にオンした後(S411)、5msec通電して(S412)、Hブリッジ回路413をオフにしている(S413)。
【0075】
以上説明した図10〜図13の実施形態に共通するのは、何れもHブリッジ回路413をバルブ閉方向にオンする条件に比べて、Hブリッジ回路413をバルブ開方向にオンする条件が厳しくなっていることである。
【0076】
すなわち、昇圧回路部201の出力電圧が十分昇圧していない状態でHブリッジ回路413をオンすると、開閉何れの場合であってもバルブが中途半端な位置で停止してしまう事態が生じる。
【0077】
ここで、バルブを開駆動している途中で停止する場合を考えると、流体のたれ流し防止のためには、駆動開始前の状態の方が駆動開始後の状態より望ましい。そこで、昇圧回路部201の出力電圧が十分昇圧しておらずバルブが中途半端な位置で停止する可能性がある場合には、なるべく駆動開始するのを控えるのである。
【0078】
一方、バルブを閉駆動している途中で停止する場合を考えると、流体のたれ流し防止のためには、駆動開始後の状態の方が駆動開始前の状態より望ましい。そこで、昇圧回路部201の出力電圧が十分昇圧しておらずバルブが中途半端な位置で停止する可能性があったとしても、なるべく駆動開始させるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のソレノイド駆動装置の回路構成図
【図2】従来のソレノイド駆動装置における直流電源(電池)の電圧特性
【図3】従来のソレノイド駆動装置における通電制御を示す図
【図4】本発明の一実施形態に係る吐水装置の全体構成図
【図5】同実施形態における電源ユニット121の上面図
【図6】同実施形態における回路構成図
【図7】同実施形態における回路配置を示す図
【図8】同実施形態における電池寿命の報知を示すフローチャート
【図9】同実施形態におけるコンデンサ電荷の放電を示すフローチャート
【図10】同実施形態における開閉通電に関する処理を示すフローチャート
【図11】同処理を示すフローチャートの変形例
【図12】同処理を示すフローチャートの他の変形例
【図13】同処理を示すフローチャートのさらに他の変形例
【符号の説明】
101…壁面、103…筐体、103a…傾斜面、105…給水路、
107…止水栓、109…ラッチングソレノイドバルブ、111…吐水口、
113…制御基板、115…投受光窓、117…アルミ電解コンデンサ、
119…乾電池、121…電源ユニット、121a…コンデンサ室、
121b…電池ボックス、123…蓋123
201…昇圧回路部
301…センサ部
401…バルブ駆動部
501…信号処理部

Claims (1)

  1. ソレノイドへの通電によってプランジャが所定位置に移動した後は、前記ソレノイドへの通電を行わずとも前記プランジャの位置を保持するラッチング型ソレノイドと、前記プランジャに連動して水路を開閉する開閉弁と、前記ソレノイドへ通電するための電源としての電池と、所定の開始タイミングから前記プランジャが所定位置に移動するまでの間、前記ソレノイドに対して所定電圧を印加させる通電制御手段と、を備えてなる吐水装置において、
    前記電池電圧よりも高い電圧を出力する昇圧回路を備え、
    前記ソレノイドをこの昇圧回路の出力側に接続し、
    前記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達したか否か判定する昇圧判定手段と、
    所定の許可条件が成立した場合、前記ソレノイドへの通電を許可する通電許可手段と、
    を設けると共に、
    前記通電許可手段は、
    前記昇圧判定手段によって前記出力電圧が前記所定電圧に達しているか否かを所定時間監視し、
    前記所定時間以内に前記出力電圧が前記所定電圧に達した場合は直ちに通電を許可し、
    前記所定時間を経過しても前記出力電圧が前記所定電圧に達しない場合は、前記所定時間を経過した時点で、前記ソレノイドへの通電が、前記開閉弁の閉方向であれば通電を許可し、開方向であれば通電を許可しないことを特徴とする吐水装置。
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