JP3591391B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械や産業用ロボットに利用されるサーボモータの駆動用等の制御装置に関するものであり、特にパワーモジュールの発熱を効率よく逃がすことが可能な制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の制御装置に用いられるヒートシンク装置について図12に示す。図12は、特開昭62−49700号公報に記載の従来のヒートシンクであり、ヒートシンクベース21と、前記ヒートシンクベース21に直接固定した駆動モータ22と、前記駆動モータ22より回転する軸流ファン23と、前記ファン側面の少なくとも一部と直接対向し、しかも前記ファン23を囲むように設けられた一様な肉厚を有するフィン24を有する。本従来例は、ファン23に駆動された気流が、隣接し合うフィン24により形成される風路を通過する間に、フィン24との間で熱交換を行い、ヒートシンクベース21が冷却される。
【0003】
また、特開平9−254214号公報に記載の従来例によれば、制御装置のヒートシンクをダクトを兼ねるケーシングに収容することによって、ファンの設置台数の低減およびこれによる装置の小型化が図られている。これによれば、ヒートシンクと、前記ヒートシンクと固着されたサーボアンプ、駆動モータ、ファン、ケーシングで構成されており、ケーシングが空気取入れ口と空気排出口を有するダクトを兼ねている。
【0004】
さらに、本発明者らによる特開平11−31770号公報においては、複数の湾曲した放熱フィンを放射状に配設すると共に、フィンの内側の端面で囲まれる送風口に対向した送風ファンを有する、高効率の冷却装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示す従来例によれば、ファン23により駆動された気流は、ファン直下のヒートシンクベース21に衝突した後、ヒートシンクベース面に沿った方向に偏向させられ、ヒートシンクベース端部に向かって流れ去るので、ファン24の中心部分に配置されたモータ直下では、基本的には気流の流れが発生せず、この部分での冷却性能が確保できないという問題があった。
【0006】
また、気流がヒートシンクベース21に衝突して偏向した際に遠心力の作用でヒートシンクベース面側に縮流して速度が増加して、実質的な気流通過断面が減少する。したがって、図12のフィン24に囲まれる風路の内、高さ方向の流速分布を考えると、実際に気流が存在するのはヒートシンクベース21の近傍のみであり、実質的な伝熱面積は小さい。したがって、フィン24の高さを増しても実質的な伝熱面積を増加させられないため、性能向上には限界があるという問題点があった。
【0007】
実質的な表面積を増加させるためには、フィンの枚数を増やす、あるいはフィンの厚みを増して相対的に風路幅を減少させ摩擦抗力を増大化させることにより、フィンの上部に気流を導くことが考えられるが、使用環境中に存在する粉塵などがフィン面上に堆積してフィン間風路が閉塞するおそれがあるためフィンの枚数が制限されることから、限界がある。また、風路幅を一様に減少させると全体として圧力損失が大きくなり風量が低下するために結局、満足な性能が得られないという問題点があった。
【0008】
さらにはフィンの枚数を増やすと、製造上の制約が生じた。すなわち、一般的にヒートシンクはダイカスト若しくはろう付で製造されるが、安価に製造するにはダイカスト法が用いられる。しかし、ダイカスト法は周知の通り金型にアルミの溶湯を注入して製造するため、フィンの枚数が増える、すなわちフィンピッチが狭くなると、金型のピッチも狭くなり、金型の肉厚が薄くなる。その結果、アルミの溶湯による熱サイクルで金型が破損してしまい、生産コストが大幅にアップしてダイカストのメリットがなくなってしまうという問題があった。
【0009】
また、図12による従来例によれば、モータファンの設置台数は減るものの、パワーモジュールの発熱量の増大に対応して放熱量を増加させるためにはフィンの表面積を大きくする必要があり、その結果フィン高さが高くなり、小型化の要求に対しては十分応えることができなかった。
【0010】
この発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、パワーモジュールの発熱を効率よく逃がすことが可能な制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る制御装置は、パワーモジュールと、該パワーモジュールと裏面において近接するヒートシンクベースと、上記ヒートシンクベースの表面に対向して設置された複数のファンと、上記ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置から湾曲しながら延在するように、上記ヒートシンクベース表面に立設された複数のフィンとを備え、隣り合うフィン間に形成された風路はフィン下部からフィン上部に向かって幅が広くなり、かつフィン側面の流体抵抗がフィン下部でフィン上部より大きいものである。
【0012】
又、ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置が、上記ヒートシンクベース表面のパワーモジュールを単体で動作させた場合に最大温度となる領域から外れているものである。
【0013】
又、風路は、当該風路の上流側または下流側においてフィン最上部の幅がフィン最下部の幅の1.5倍を上回るものである。
【0014】
又、風路は、フィン最下部とフィン最上部の幅の比率が当該風路の上流側に比し下流側で大きいものである。
【0015】
又、風路は、高さの異なる2種類のフィンを交互に立設して形成され、背の低いフィンの内周側端部は背の高いフィンの内周側端部よりも下流側であるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の第1の実施の形態による制御装置を表す模式図である。尚、図1(a)は上記制御装置の断面模式図であり、図1(b)は、説明の便宜のため、ファン3a、3b及びモータ2a、2bを取り外した状態の上記制御装置を、パワーモジュール7が取り付けられている側と反対側から見た平面模式図である。
【0017】
この実施の形態では、1個のヒートシンクベース1に、それぞれフィン4a、4及び空間5a、5bから成る一対の冷却部8a,8bが配置されており、それぞれの冷却部8a、8bにファン3a、3bとモータ2a、2bが対向して設けられており、ヒートシンクベース1に対して冷却部8a、8bの反対側には、パワーモジュール7が直接もしくは熱伝導性グリース(図示せず)を介して固着されている。
【0018】
ここで、フィン4a,4bはそれぞれ湾曲して放射状に立設するとともに、冷却部8a、8bの中心部には各フィン4a、4bの内面の端部に囲まれた空間5a,5bが形成されている。尚、上記放射状に立設されたフィン4a,4bと空間5a、5bで構成される冷却部8a,8bは、互いに10mm程度の隙間を確保した状態で並設されている。
【0019】
次に動作について説明する。ファン3a、3bから吹き出された気流は、ファン直下のヒートシンクベース1に衝突して方向を変え、フィン間内周部より流入し、外周に向かって流れる。このとき空気はモータ2a、2bの回転方向に方向性をもって流れるため、これが抵抗なく導けるようにモータ2a、2bの中心軸に対して放射状ではなく、フィン4a、4bの内面の端部は図1(b)に示すように偏向している。
【0020】
さらに、ファン3a、3bから吹き出された気流は、フィンの出口においては、基本的に湾曲したフィン4a、4bに沿って放射状に外に向かって流れるが、冷却部8a、8bの隣接する辺においては、冷却部8b、8aからの空気同志が衝突が発生するため、並設した冷却部8a、8bの間には、上述したようにフィン4a、4bのない領域を設けている。そのため、気流は横に抜ける。
【0021】
次に、冷却部8a、8bの放熱特性について述べる。上述したように、まず気流はファン直下のヒートシンクベース1に衝突するため、ここでヒートシンクベース1から100W/mK近い熱を奪う。ヒートシンクベース1に衝突した後、気流はフィン側に向かいフィンの内面端部に衝突し、ここでも100W/mK程度の熱を奪うことができる。さらに、気流はフィン4a、4bに沿って流れ、フィン側面およびヒートシンクベース1から数十W/mK程度の熱を奪うことができる。なお、モーター直下は気流が流れないため、放熱特性は他の部分に比べると極端に悪くなる。
【0022】
以上のように、冷却部8a、8bの各位置によって放熱特性は異なることが明らかとなった。とくに、パワーモジュール7のように発熱密度が高く半導体チップ直下の放熱構造が半導体チップの過渡的な温度上昇に影響する場合は、冷却部8a、8bのパワーモジュール7に対する相対的な配置を限定することによって、半導体チップ7の破壊を防止することができる。
【0023】
以下に、冷却部とパワーモジュールとの相対的な位置関係について詳述する。図2に示すように、パワーモジュールを単体で動作させると中心部分の温度が周辺部分より高い山形の温度分布形状となる。ここで、図2はパワーモジュールの位置に対する温度分布を表すグラフである。
【0024】
冷却部を固着することによって温度は低くなるが、冷却部の空間領域に位置する場所の冷却効率は悪いため、パワーモジュールの中心部と冷却部の中心部を概略一致させると、最も冷却したい箇所がモータ直下の空間領域となり、パワーモジュールの中心部のみが過熱して使用温度を超えてしまうことがあり問題となる。
【0025】
しかし、冷却部を2カ所配してパワーモジュールの最大温度となる領域近傍に、放熱効率の良い部分、すなわち冷却部においてファンの内面の端部を配置させることによって、均熱化が図れ上記問題は解決できる。なお、ここで、ファンおよびモータが2個必要となるが、風量の小さな安価なより小型のファンが使えるので、工業的に大きな問題とはならない。
【0026】
尚、図1においては、ファン3a、3bを冷却部8a、8bのほぼ中心に対向するように設け、その下に空間5a、5bができるようにフィン4a、4bを立設しているが、図3に示すように、ファン3a、3bを冷却部8c、8dの中心ではなく、偏った位置に設けても良い。特に、パワーモジュール7が冷却部8c、8dに対して大きな場合は、図3に示すように、パワーモジュール7が、フィン4c、4dの内面端部に対応する位置するの裏面に取り付けられるように、ファン3a、3bの取り付け位置を左右対称かつ外側に偏らせることで、冷却性能がさらに向上する。尚、図3(b)においても、説明の便宜のため、ファン3a、3b及びモータ2a、2bを取り外した状態で平面模式図を描いている。
【0027】
また、本実施の形態を示す図1(a)では、ファン3a、3bはフィン4a、4bの最上部よりもさらに上側に設置されているが、図4(a)に示すようにヒートシンクベース1に対するファン3aの対向面の垂直位置が、フィン4aの最上部位置よりも低い位置に設けられていても同様の効果を奏することは言うまでもない。さらに、図1及び図2に示したファンの設置方法に限らず、図4(b)のごとく、ファン3aがヒートシンクベース1に対して傾斜して設けられても良く。又、上記のように、ヒートシンクベースに2つの冷却部を設置する構造に限らず、3つ以上の冷却部を設置しても良いことは言うまでもない。
【0028】
尚、実施の形態1においては、フィン形状及びヒートシンクベースの厚さについては特段の制約を設けていなかったが、以下の実施の形態2乃至5に示すごとく、フィンの形状及びヒートシンクベースの厚さに対して制約を加えることにより、気流を風路の上方にも流すことが可能となり、そのため、風路内の流速分布が均一となるため、冷却性能を向上することができる。以下に、さらなる冷却性能向上のための、フィン形状及びヒートシンクベースの厚さについての制約につき、実施の形態2乃至5において、順次説明する。
【0029】
実施の形態2.
図5は本実施の形態2におけるフィン形状を示す断面模式図である。図5aは内周側(即ち、風路の上流側)におけるフィン形状を、図5(b)は外周側(即ち、風路の下流側)におけるフィン形状をそれぞれ示すものである。尚、本実施の形態においては、フィン形状を除きその他の点については実施の形態1と同様である。
【0030】
本実施の形態においては、フィン4の厚さはヒートシンクベースからの距離の増加に伴って直線的に減少している。加えて、外周に向かってフィンの先端部と底部のフィン厚さの割合が変化し、外周側ではフィンの底部の厚さがより厚くなっている。
【0031】
具体的には、内周側でのフィン最上部の風路幅dtとフィン最下部の風路幅dbの関係についてdt>1.5×db、外周側でのフィン最上部の風路幅dtとフィン最下部の風路幅dbの関係についてもdt>1.5×dbの条件をみたしている。尚、本実施例ではフィンの長さは70mm、フィン高さは30mm、フィン間風路の平均風速は最下流位置で4m/s、最下流位置でのフィン間風路幅の最大値は5mmである。
【0032】
このとき、隣り合うフィン間に形成された風路幅はヒートシンクベース1からの垂直方向距離に応じて拡大し、かつ前記風路に沿った方向にdt/dbおよびdt/dbなどの拡大率が、上流側のフィン内面端部からの距離の増加に伴って増加する。
【0033】
次に動作について説明する。ファンから吹き出された気流は、ファン直下のヒートシンクベースに衝突して方向を変えフィン間内周部より流入し、外周に向かって流れる。従来技術では、外周に向かって流れる気流のフィン高さ方向に沿った風速分布はヒートシンクベース付近で局所的に風速が速いが、本実施の形態では、フィン間風路が上に述べたように底部で狭く先端部で広く、かつ外周部に向かって風路の底部側と先端側の幅の比率が下流側ほど増加しているため、フィン側面で生じる摩擦力による流体抵抗は風路幅の狭い底部付近で増加し、底部付近に集中した気流がフィン間風路内でフィン高さ方向に拡散して、相対的にヒートシンク底部付近の風速が減少し、ヒートシンク先端部付近の風速が増加して風速分布が均一化する。
【0034】
また、使用環境中に存在する粉塵などがフィン面上に堆積してフィン間風路が閉塞しても、フィンの上部では風路が確保され、気流は上部の風路を迂回して流れ下流では再びフィン全体に拡がって流れる。
【0035】
本実施の形態は以上のように構成されているため、フィン間風路内でヒートシンクベース面近傍に偏っていた気流がフィンの上方にも拡散供給されフィン間の風速分布が均一化しフィンの高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保されるので実質的な冷却性能が向上し同一体積のヒートシンクでの冷却性能が著しく向上するという効果を奏する。また、粉塵の堆積による風路閉塞に対しても迂回する風路が確保され、性能低下の度合いが小さいという効果を奏する。
【0036】
なお本実施の形態では、フィン最上部の風路幅dtとフィン最下部の風路幅dbの関係について、dt>1.5×dbの条件を満たすように設定しているが、、フィン高さ、フィン間風路幅の平均値、フィン間風速の平均値、風路長などの条件に応じて適切な値の範囲が変化することは言うまでもない。
【0037】
実施の形態3.
図6は第3の実施の形態における1つの冷却部の模式図である。図6(a)は平面図、図6(b)は冷却部を側面上方から見た拡大斜視図である。図に示すように、風路幅をヒートシンクベースからの垂直方向距離に応じて拡大させる手段として、フィンの枚数を風路に沿った上流側より下流側で増加させるとともに、ヒートシンクベースからのフィン高さをフィン毎に変化させている。尚、本実施の形態においては、フィン形状を除きその他の点については実施の形態1と同様である。
【0038】
本実施の形態では、フィンの高さは2種類であり、背の高いフィン40と背の低いフィン41とを交互に立設している。加えて、フィンの外周に向かう長さを、背の高いフィン40が背の低いフィン41よりも長くなるように設定している。実施の形態2と同様に、フィン厚さはヒートシンクベースからの距離の増加に伴い直線的に減少し、風路幅はフィン先端部よりもフィン底部付近のほうが狭くなるよう設定されている。
【0039】
つぎに動作について説明する。フィン間の風路を流れる気流は、内周側では、フィン厚さの直線的な変化による風路幅がフィン底部に近いほど狭いため、実施の形態2に示したごとくフィン高さ方向の風速分布が改善される。さらに、外周側では、背の低いフィン41を追加して設けているため、風路のフィンの枚数の多いヒートシンクベースに近い位置では抵抗が大きいために風量が低下し、フィン上端に近い側の相対的にフィン枚数の少ない、すなわちフィン間風路幅の広いフィンの上部では風量が増加する。
【0040】
本実施の形態は以上のように構成されているので、ヒートシンクベース面近傍に偏っていた気流がフィンの上方に移動してフィン間の風速分布が均一化し、フィンの高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保されるので、実質的な冷却性能が向上し同一体積での冷却性能が著しく向上するという効果を奏する。
【0041】
なお、本実施の形態では、フィンの高さは2種類であるが、必要に応じて複数種類の高さを有するフィンを交互に立設するようにしてもよい。また本実の施形態では、風路断面積のフィン高さ方向の分布を内周側から外周側にわたって一定に近づけるために、一定の高さの背の低いフィン41を内周側(即ち、上流側)には設けないで外周側(下流側)にのみ設ける方法を採用しているが、この増加されるフィン41の高さを内周側から外周側へ徐々に高く変化させることで、さらに内周側から設けてもかまわない。
【0042】
実施の形態4.
図7は第4の実施の形態における1つの冷却部におけるヒートシンクベースの形状を表す断面模式図である。本実施の形態においては、ヒートシンクベースのファン直下の位置の厚さを増すことにより、略円錐状の導風斜面90を設けている。尚、本実施の形態においては、フィン形状を除きその他の点については実施の形態1と同様である。
【0043】
次に動作について述べる。ファン3からヒートシンクベース1に向かう気流は円錐状の導風斜面90に沿って流れフィン内周部より流入してフィン間風路に導入される。このとき、導風斜面90により気流が外周側に押し出されるため、外周に向かって流れる速度ベクトルがより上流側で形成され、導風斜面90を設けないケースよりもフィン4の上方部への気流の導入が促進される。
【0044】
本実施の形態は以上のように構成されているので、ヒートシンクベース面近傍に偏っていた気流が、フィン4の上方に移動してフィン間の風速分布が均一化し、フィン4の高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保されるので、実質的な冷却性能が向上し同一体積での冷却性能が著しく向上するという効果を奏する。
【0045】
加えて、ファン3の直下のフィン4の存在しないヒートシンクベース1の肉厚が増加するので、前記ヒートシンクベース面が裏面からパワーモジュール7により局所加熱されても、ヒートシンクベース面厚さが厚いためヒートシンクベース面に沿った方向の熱伝導性が良好となり、周囲のフィン4の存在する領域に熱が効率的に拡散するため、局所的な温度上昇を引き起こしにくいという効果を奏する。
【0046】
実施の形態5.
図8(a)は第5の実施の形態における1つの冷却部におけるヒートシンクベースの形状を示す断面模式図である。本実施の形態においては、ヒートシンクベース1におけるファン3の駆動モータ2の直下に略円錐台形状の導風斜面91を形成するとともに、前記円錐台形状の突起91のすその部分のヒートシンクベース1の肉厚が、外周部に向かって階段状に減少する構成となっている。尚、本実施の形態においては、フィン形状を除きその他の点については実施の形態1と同様である。
【0047】
本実施の形態は以上のように構成されているので、ヒートシンクベース面近傍に偏っていた気流がフィンの上方に移動して、フィン間の風速分布が均一化しフィンの高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保されるので、実質的な冷却性能が向上し同一体積での冷却性能が著しく向上するという効果を奏する。さらに、ファンからの気流がモータ直下に巻き込まれて渦を発生しファンの特性が悪化して風量が低下するという問題が生じないという効果も有する。
【0048】
加えて、ヒートシンク中央から外周部に向かってヒートシンクベース肉厚が徐々に肉厚が薄くなる構造のために、フィン4が多数設けられた外周部に向かって熱が伝導しやすく、中心部の風の当たらない領域での放熱性能がより向上するという効果を奏する。又、ヒートシンクベース1の厚みは冷却すべき熱量の増加に応じて増加させることは言うまでもない。
【0049】
尚、本実施の形態においては、階段状にヒートシンクベースの厚さを変化させているが、図8(b)に示すように折れ線状にその厚さを減少させても良いことは言うまでもない。
【0050】
又、実施の形態1にて示したように、冷却部が複数ある場合には、ダイカスト方法でヒートシンク装置を製造するときに、上記実施の形態4及び5のような円錐形状もしくは円錐台形状の突起90、91、92は生産性を向上させるのに効果的である。すなわち、ダイカストプロセスにおいてヒートシンクベース1が凝固収縮を始めると、この収縮を妨げるものはフィンやその他の突起物である。ヒートシンクベース1が冷却を始めると、フィンは金型に抱きつくように固着してしまう。このとき円錐形状もしくは円錐台形状の突起90、91、92を冷却部8a、8bの中心部に形成することによって、ヒートシンクベースの収縮力は突起の斜面に対して垂直力となって働き、その結果、フィンは金型から離れる力を受けヒートシンクベース1を歪ませることなく金型から容易に離型することができる。金型からの離型を容易にするには、斜面とヒートシンクベースとのなす角は85度以下とすることが好ましい。
【0051】
実施の形態6.
図9は本発明の第6の実施の形態による制御装置を示す模式図である。図9(a)は上記制御装置を示す断面模式図であり、図9(b)はその平面模式図である。本実施の形態においては、ファンの吸い込み口にそれぞれ隔壁板を固着している。その他の点については、冷却部の数を別にすれば、実施の形態1と同様である。
【0052】
次に、動作について述べる。ファン3a〜3cから吹き出た気流は、他の実施の形態と同様にファン直下のヒートシンクベース1に衝突して方向を変えフィン間内周部より流入し、外周に向かって流れる。このとき外周側で気流はフィン4a〜4cの上部へ拡散するようフィン形状が設定されているため、隔壁板9a〜9cは過度に気流が拡散して風速が低下するのを防止することができる。
【0053】
また、隔壁板9a〜9cを用いることによって、熱交換によって加熱した空気が上部へ回り込み、再びファンの吸入口から吸い込まれて、空気の温度が上昇して熱交換効率が低下してしまうことを防止することができる。
【0054】
又、並設された冷却部8a〜8cからフィン4a〜4cに沿って気流の流れがあるが、冷却部間の一辺は実施の形態1で示したように、気流の衝突が発生するため、ヒートシンクベース1に平行な流れのほか上方への気流が発生する。この上昇した気流がファンの吸入口に吸い込まれるのを隔壁板9a〜9cは防止することができ、その結果、冷却効率の低下を防止することができる。
【0055】
実施の形態7.
図10は第7の実施の形態による冷却部におけるフィンの配置を示す平面模式図である。本実施の形態は、実施の形態1とフィンの配置及びモータの回転方向を除いて同様なものである。尚、図10は、説明の便宜のため、ファン3a、3b及びモータ2a、2bを取り外した状態で描いている。
【0056】
図1に示すように、実施の形態1においては、フィンの湾曲方向は同一であるが、本実施の形態においては、図10に示すようにフィンの湾曲方向を隣接した冷却部で逆方向にし、同時にファンの駆動モータの回転方向も逆にすることによって、隣接した辺の気流の流れが同一方向となるので、圧力損失を抑制し、高い冷却性能を確保することができる。
【0057】
実施の形態8.
図11は第8の実施の形態による制御装置を示す平面模式図である。尚、図11では、説明の便宜のため、ファン3a、3b及びモータ2a、2bを取り外した状態で描いている。
【0058】
本実施の形態においては、冷却部の隣接した辺に、図11に示すように冷却部間に整流フィン10を立設することによって、湾曲したフィンからでてきた気流が、この整流フィンに衝突する。特に、この整流フィンをヒートシンクベースと同様の熱伝導の良好な材料で構成することによって、効率の良い熱伝達が可能となる。これによって、パワーモジュールをより均熱化することが可能となる。なお、駆動モータが同一の回転方向においても、この整流フィンは気流の衝突による放熱効果を同様に有することは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
本発明に係る制御装置は、パワーモジュールと、該パワーモジュールと裏面において近接するヒートシンクベースと、上記ヒートシンクベースの表面に対向して設置された複数のファンと、上記ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置から湾曲しながら延在するように、上記ヒートシンクベース表面に立設された複数のフィンとを備え、隣り合うフィン間に形成された風路はフィン下部からフィン上部に向かって幅が広くなり、かつフィン側面の流体抵抗がフィン下部でフィン上部より大きいので、気流がフィン高さ方向に拡散して風速分布が均一化しパワーモジュール内の温度分布がわずかとなり、該パワーモジュールを良好に冷却でき、パワーモジュールの性能を十分に発揮できるという効果を奏する。
【0060】
又、ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置が、上記ヒートシンクベース表面のパワーモジュールを単体で動作させた場合に最大温度となる領域から外れているので、パワーモジュールを良好に冷却できるという効果を奏する。
【0061】
又、風路は、当該風路の上流側または下流側においてフィン最上部の幅がフィン最下部の幅の1.5倍を上回るので、フィンの高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保されるので実質的な冷却性能が向上し同一体積のヒートシンクでの冷却性能が著しく向上するという効果を奏する。
【0062】
又、風路は、フィン最下部とフィン最上部の幅の比率が当該風路の上流側に比し下流側で大きいので、粉塵などの堆積による風路閉塞に対しても迂回する風路を確保することができる。
【0063】
又、風路は、高さの異なる2種類のフィンを交互に立設して形成され、背の低いフィンの内周側端部は背の高いフィンの内周側端部よりも下流側であるので、ヒートシンクベースに近い位置では流体抵抗が大きく背の高いフィンの上部ではフィン間風路幅が広いためにフィン間の風速分布が均一化し、フィンの高さ方向全体にわたって伝熱面積が有効に確保され、高い冷却性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1を表す模式図である。
【図2】実施の形態1の効果を表す模式図である。
【図3】実施の形態1を表す別の模式図である。
【図4】実施の形態1を表す別の断面模式図である。
【図5】実施の形態2を表すフィンの断面模式図である。
【図6】実施の形態3を表す模式図である。
【図7】実施の形態4を表す断面模式図である。
【図8】実施の形態5を表す模式図である。
【図9】実施の形態6を表す模式図である。
【図10】実施の形態7を表す模式図である。
【図11】実施の形態8を表す模式図である。
【図12】従来例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 ヒートシンクベース、 2a、2b モータ、
3、3a、3b、3c ファン、 4、4a、4b、4c、4d フィン、
5a、5b、5c、5d 空間、 6 ヒートシンク装置、
7 パワーモジュール、 8a、8b、8c、8d 冷却部、
9a、9b、9c 隔壁板、 21 ヒートシンクベース、
22 モータ、 23 ファン、
24 フィン、 40 背の高いフィン、
41 背の低いフィン、 90、91、92 突起。

Claims (5)

  1. パワーモジュールと、
    該パワーモジュールと裏面において近接するヒートシンクベースと、
    上記ヒートシンクベースの表面に対向して設置された複数のファンと、
    上記ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置から湾曲しながら延在するように、上記ヒートシンクベース表面に立設された複数のフィンとを備え、隣り合うフィン間に形成された風路はフィン下部からフィン上部に向かって幅が広くなり、かつフィン側面の流体抵抗がフィン下部でフィン上部より大きい制御装置。
  2. ヒートシンクベース表面の複数のファンがそれぞれ対向する位置が、上記ヒートシンクベース表面のパワーモジュールを単体で動作させた場合に最大温度となる領域から外れていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  3. 上記風路は、当該風路の上流側または下流側においてフィン最上部の幅がフィン最下部の幅の1.5倍を上回ることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  4. 上記風路は、フィン最下部とフィン最上部の幅の比率が当該風路の上流側に比し下流側で大きいことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  5. 上記風路は、高さの異なる2種類のフィンを交互に立設して形成され、背の低いフィンの内周側端部は背の高いフィンの内周側端部よりも下流側であることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
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