JP3590368B2 - 適応直交振幅変調復号システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的に電子復号システムおよび特に適応直交振幅変調(QAM)復号システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
効率的で確実なデータの高速送信および受信方法の必要性は以前から知られている。特に、許容可能なビットエラ−率より大きいあるいはヘルツ当り毎秒3ビットの帯域幅効率で第2の衛星リンクにつきマルチギガビットを開発する必要性があると知られている。直交振幅変調(“QAM”)は高伝送速度において確実な転送データを可能にする最も適当な変調技術である。簡単なQAM複合回路の潜在的な応用は、高(あるいはより低)伝送速度において、例えば高解像度テレビジョン信号あるいは(例えば圧縮)デジタルテレビ信号の高処理量UHF分配リンクおよび地球放送を含んでいる。
【0003】
QAMは技術的によく知られている。通常、ビットは“コンステレ−ション”の異なった部分に入る個々の“記号”を生成するために使用される。信号をアナログからデジタルへ変換する場合の最小精度あるいはビット幅は変調の大きさ、すなわちビット/記号数によって決定される。例えば、16QAM(4ビット/記号)は各軸上(IおよびQ軸)の4つの電圧レベルを有し、各IおよびQ成分を復号するために2ビット(あるいは4レベル)アナログ−デジタル変換器を必要とする。16QAMにおいて、A/D変換器の2ビット出力はコンステレ−ションの記号位置を決定するために解析される。このように16QAMにおいて、アナログデジタル(A/D)変換器からの最大桁ビットは問題の記号位置が0より大きいか0より小さいかを示す。1の値は記号が0より大きいことを示し、0の値は記号が0より小さいと示す。第2桁のビットは、上部および下部の閾値間の中間点の上あるいは下であるかどうかを示す。第2桁のビットが上部および下部の閾値の間の中間点上である場合、第2桁のビット値は1であり、0の値は記号が上部と下部の閾値の間の中間点より小さいことを示す。
【0004】
16QAMのコンステレ−ションは利用可能なデジタル空間(虚および実空間両方)は16領域に分けられることを示す図5に示されている。知られているように、記号はIおよびQ成分が含まれる領域に基づいてビットを復号される。
【0005】
あいにく、非常に速い伝送速度でQAMの発達を妨げる重要な問題があり、それには電圧バイアスエラ−、利得エラ−およびチャンネルのひずみが含まれている。特に、高スピードQAM回路は電圧バイアスエラ−および利得エラ−に悩まされる。制御電圧バイアスおよび利得エラ−の従来方法は、補償回路の設計、特に、これらの回路温度補償を非常に注意を必要とした。さらに、電圧バイアスエラ−および利得エラ−を補償するために使用される決定の従来の方法はしばしば比較的効率の悪いサブサンプル(高解像度)アナログデジタル変換器あるいは多重比較器を使用した。さらに、従来の電圧バイアスおよび利得補償回路は等化器回路で集積されることができず、組立てるのに難しい不必要な複雑な補償回路を生じることになる。
【0006】
等化は符号間干渉を生じる、大気のひずみおよび一般的な理想的ではないフィルタ処理を制限する帯域によって導入されたチャンネルのひずみを補償するために一般に必要である。トランスバ−サル(例えばタップ遅延線あるいは再帰性ではない)等化器は速い伝送速度のシステムにおいて等化するのに使用される普通の装置である。トランスバ−サル等化器は各タップ出力が調整可能な利得および位相シフトを通り、別のタップ出力と合計されるタップ遅延線として説明される。各タップ出力の利得および位相シフトは例えば0強制アルゴリズムによって決定される。このようなシステムにおいて、受信された信号の現在および過去の値は等化器係数(タップ利得)によって線形に重くされ、出力を生成するために合計される。0強制等化器(“ZFE”)において等化器係数は等化器中の間隔を有する瞬間のセットの1つ(すなわち主パス)を除いて0に応答して結合されたチャンネルおよび等化器衝撃の0を強制するよう選択される。
【0007】
図1は従来のQAM復号システムを示している。このシステムにおいて、送信機1 はデジタル信号を記号に変換し、記号をキャリア信号に変調し、チャンネル2 を通って変調されたキャリア信号を受信機/タップ遅延等化器3 に伝送する。タップ遅延等化器3 は信号を等化するためにZFE4 から受信されたタップ加重を使用する。等化信号は信号復調器5 に伝達され、この復調器5 は信号をベースバンドに変換し、そのベースバンド信号をアナログデジタル(A/D)変換器6 に伝達する。A/D変換器6 の出力は例えば図5のコンステレ−ションを使用して受信された記号を復号する決定装置7 に伝達される。さらに、復調器5 からのベースバンド信号は高分解能エラ−信号を生じる高分解能A/D変換器8 に伝達される。高分解能A/D変換器8 の出力はエラ−情報としてZFE4 に伝達され、ZFE4 はこの高分解能エラ−信号をタップ遅延等化器3 に伝達したタップ加重計算に使用する。タップ遅延等化器3 は既知の方法で回路を等化するためにタップ加重を調整するために使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
線形ひずみによって生じた記号間干渉は等化を通過して補正されるが、等化の現在の方法は、比較的遅く、効率が悪く、大量の電力を消費する。さらに既知の等化の方法は利得エラ−および電圧バイアス補償方法と一体化され、結果としてこれら既知の等化方法は一般に選択されたフィードバック点を越えたエラ−を考慮にいれることができない。特に、図1のシステムにおいて、決定装置7 はZFE4 がA/D変換器8 の出力に基づいた等化器決定をする間に、A/D変換器6 に基づいた記号復号決定をする。結果として、A/D変換器6 の伝達関数はZFE4 を考慮にいれず、同様にA/D変換器8 の伝達関数は決定装置7 によって考慮にいれられないので記号復号と等化機能の間のミスマッチが生じる。この結果、記号復号におけるエラ−を生じる。
【0009】
適合直交振幅変調(“QAM”)復号システムは例えば高速度で、バンド幅効率のよいQAM通信システムを使用すると、利得および電圧バイアスを適応調整する回路を含み、QAM記号を復号するために使用される同じ信号に基づいた適応等化フィードバックを提供する。1つの実施例として、QAM復号システムは利得エラ−、電圧バイアスエラ−を最小にし、0強制等化器(“ZFE”)のような等化器を使用するための適応等化フィードバックパラメータを提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
利得エラ−を最小にするために、システムは復号機能を実行するために使用されたアナログデジタル変換器によって提供された出力ビットのシ−ケンスの特定の有効ビットを解析し、特定の有効ビットの新しい長期平均を計算し(アナログデジタル変換器によって最近の最上桁ビット出力を含む)、および特定の有効ビットの新しい長期平均が、例えば可能な値の中間値である所望の値より大きいか否かを決定する。システムは特定の有効ビットの長期平均が望ましい値(あるいは値の範囲)より大きい場合には、利得を下げるように調整し、特定の有効ビットの長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より小さい場合には、利得を上昇させるように調整する。
【0011】
正確に電圧バイアスを設定するために、システムは記号復号機能を実行するために使用されたアナログデジタル(A/D)変換器によって生成された2つの特定ビットについて比較機能を実行し、比較機能結果(比較機能の最も最近の結果を含む)の新しい長期平均を計算し、および比較機能の結果の長期平均が特定値あるいは値の範囲より大きいか否かを決定する。この方法は比較機能の長期平均が特定の値(あるいは範囲)より小さい場合には、電圧バイアスを増加させ、比較機能の結果が特定の値(あるいは範囲)より大きい場合には、バイアスを減少させる。この方法は電圧バイアスを適応できるよう設定するためにステップを繰り返す。
【0012】
適応できるよう等化するために、システムは記号復号決定をするために使用されたアナログデジタル変換器から情報を引き出し、等化器内の主伝送パス内のエラ−と等化器内の時間遅延パスの数に関連した信号との間の相関を決定するためにこの情報を使用する。相関値はその後等化器内のタップ加重のオフセットとして使用される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に従って構成された直交振幅変調(“QAM”)復号回路9 は図2に示されている。16QAM復号回路は以下説明され、当業者達は、本発明が16QAM復号装置に限定されないことを認識するであろう。反対に、ここに記載されたQAM復号回路はいかなるビットレベル(例えば4、8、32など)でも本発明の範囲から逸脱せずに使用する。
【0014】
一般に、QAM復号回路9 は図1のアナログデジタル(A/D)変換器6 およびフィードバックループ(すなわちA/D変換器8 およびZFE4 )を置換する。さらにQAM復号回路9 は同じデータ(すなわち同じA/D変換器による信号出力)に基いた等化ならびに同利得および電圧バイアス補償を行う。この方法において、補償決定は、記号復合と補償の間により良い配位である記号復合決定をするために同じ信号を用いられた。通常、QAM復号回路9 は記号デマップ回路11と等化器加重計算回路15とに結合された2つの利得/バイアス補償回路10を含む。2つの利得/バイアス補償回路10はIおよびQチャンネル内の利得エラ−およびバイアスエラ−を制御し、等化器加重計算回路15は図1の等化器3 の適応的な更新を計算して記号間干渉(“ISI”)を補償する。
【0015】
図2に示されたように、復調器5 (図1)からの信号の同位相(I)部分および直角位相(Q)部分はさらに詳細に図3に示されるように利得/バイアス補償回路10を分離するために伝達される。各利得/バイアス補償回路10は簡単なA/D変換器を使用して入来信号をデジタル化し、記号利得補償および電圧バイアス補償を実行し、記号デマップ回路11に第1および第2の有効なビットを出力する。各利得/バイアス補償回路10は等化器加重計算回路15にエラ−信号(エラ−iおよびエラ−q)およびデータ信号(データiおよびデータq)を出力する。
【0016】
一般に、等化器加重計算回路15は復合信号(すなわち等化器3 の主パス信号)内のエラ−とタップ遅延線3 のタップ加重を決定するために等化器3 中の主信号パス以外の多数の信号路(時間遅延)から復号された信号間との相関を決定する。この結果、遅延回路25は利得/バイアス補償回路10からのエラ−信号(エラ−iおよびエラ−q)を遅延し、一連の複素数乗算ユニット27に得られた遅延エラ−信号を伝達する。1つの実施例において、遅延回路25によって生じた遅延係数と、記号復号が実行された等化器3 内の主信号パスに関連した遅延を表す選択された遅延係数Nと、1つの記号(TSYM )を受信する時間との積として決定される。しかしながら、別の遅延がその代わりに使用される。もちろん所望ならば、信号遅延係数Nは使用され、変化可能である予想された主パスを考慮して選択される。
【0017】
加えて、一連の複素数乗算ユニット27のそれぞれは利得/バイアス補償回路10あるいは1以上の遅延ユニット30によって遅延された遅延バージョンによって生じたデータiおよびデータq信号を受信する。特に、第1の複素数乗算ユニット27a は遅延せずにデータiおよびデータq信号を受信し、それに続く複素数乗算ユニット27b および27c は遅延回路30によって生じた増加する遅延を受けたデータiおよびデータqを信号受信する。各遅延ユニット30の出力は主信号パスとは別の信号パスを通って送られる伝達信号を表す。したがって、図2に示されたように、第2の複素数乗算ユニット27b はTSYM の第1の遅延後、データiおよびデータq信号を受信する。その遅延は1つの実施例では(別の遅延時間も使用できるが、)1つの記号を受信するための時間である。同様に第3の複素数乗算ユニット27c は記号時間(TSYM )の2倍の遅延時間後、データiおよびデータq信号を受信する。付加複素数乗算ユニット27は記号時間TSYM の付加的な遅延時間後、データiおよびデータq信号を受信するために付加されることができる。
【0018】
一般に、複素数乗算ユニット27はフィードバックパラメータあるいは既知の等化器によって使用されているタップ加重を計算する。したがって、図2の実施例において3つの複素数乗算ユニット27が使用されているが、それより多い、あるいは少ない数の複素数乗算ユニット27は等化器3 のタップ加重数に依存して使用される。特に複素数乗算ユニット27は信号間の瞬間的相関を決定するために主パス信号のエラ−iおよびエラ−q信号と遅延データiおよびデータq信号とを乗算するための複素数乗算操作を実行する。ロ−パスフィルタ35は主信号パスのエラ−を非主信号パス内の各信号の長期平均相関を決定するために瞬間相関値を平均する。長期平均相関は既知の方法の等化器3 のタップ加重を変化するために使用される。
【0019】
図3を参照すると、図2の利得/バイアス補償回路10の1実施例がさらに詳細に描写される。利得/バイアス補償回路10は利得補償回路100 および電圧バイアス補償回路105 を含んでおり、その両者は同じ電圧制御された差動増幅器107 およびアナログデジタル変換器109 を使用する。好ましくは、利得補償回路100 は電圧バイアス補償回路105 を有する埋込み回路および単一の適応QAM復号回路中の埋込まれた等化器加重計算回路15(図2)として集積される。
【0020】
動作中において、復調器5 あるいは別の検出フィルタからのIあるいはQ信号は電圧制御された差動増幅器107 のプラス入力を伝達される。差動増幅器107 は線110 上のフィードバック信号あるいは電圧バイアス信号とこの信号を比較し、線111 上の利得制御信号上に基づいた2つの信号の差を増幅する。電圧制御差動増幅器107 の出力はA/D変換器109 に伝達され、16QAM記号復号回路の場合(16QAM)の、通常の2ビット信号の代わりに3ビットのデジタル信号を生ずる。A/D変換器109 は通常の記号復号に必要な少なくとも1つの追加のビット分解能を有する必要があることが理解されなければならない。A/D変換器109 からの最上桁のビット(MSB)および第2の桁のビット(SSB)は線112aおよび112bを通って記号デマップ回路11に伝達される。さらに、A/D変換器109 のMSBはデータiあるいはデータq信号として等化器加重計算回路15(図2)に伝達される。MSBはまたA/D変換器109 の最下桁ビット(LSB)と共にXORユニット113 に伝達される。エラ−信号(すなわちエラ−iあるいはエラ−q信号)として等化器加重計算回路15に伝達されるXOR出力を生成するためにXORユニット 113 はLSBとMSBとを排他的オアする。さらに、XORユニット113 の出力はレベルシフタ114 に伝達され、それは電圧バイアス補償回路105 の一部分である。
【0021】
一般に、電圧バイアス補償回路105 は特定点を中心とする周囲のQAM信号コンステレ−ション(図5のように)の個々のセクションを維持するよう提供される。特に、電圧バイアス補償回路105 は図5のコンステレ−ションの何等かの特別なセクション内の同数点がそのセクションの中心より下と同様にそのセクション中心の上に入ることを保証するように試みる。1実施例において、レベルシフタ114 はXORユニット113 の出力(デジタル0あるいは1)を電圧の中点が例えば0になるように+10ボルトあるいは−10ボルト(例えば2進の1は+10ボルトに変換され、2進の0は−10ボルトに変換される)のような一致するプラスあるいはマイナス電圧に変換する。レベルシフタ114 の出力はループフィルタ115 に伝達される。ループフィルタ115 はレベルシフタ114 の出力の長期平均を作成し、レベルシフタ114 の出力の新しい長期平均が所望の値または範囲より大きいか小さいかを決定する。レベルシフタ114 の出力の長期平均が予め決定された値(あるいは範囲)より少なければ、ループフィルタ115 は差動増幅器107 の線110 上の電圧バイアスを増加する。逆に言えば、レベルシフタ114 の出力の長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より大きい場合、ループフィルタは電圧バイアスを減少する。ループフィルタ115 はもちろん望ましい分解能も可能である。
【0022】
電圧バイアスはソフトウエア方法によっても制御される。サンプル電圧バイアス補償方法は図7に示される。ステップ405 は記号復号が実行されたA/D変換器の2つの出力デジットの比較機能を実行する。16QAMにおいて、例えば使用される比較機能はXORであり、第1の桁のビットおよび最小桁のビットはエラ−信号を提供するために‘排他的オア’される。しかし別の比較機能が使用可能であることは、当業者には理解されるであろう。また、別のビットは当業者によって理解されるようにQAMコンステレ−ションを調整できる。ステップ410 は最も最近のXORの結果を含めて新しい長期平均の比較結果と前の比較結果を計算する。ステップ415 は長期平均値は望ましい値(あるいは範囲)より大きいと決定するために、新しい長期平均値を解析する。長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より大きい場合、ステップ420 は電圧バイアスを減少する。長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より少ない場合、ステップ425 は電圧バイアスを増加する。方法は新しい電圧バイアスを計算するためにステップ405 −425 を繰り返す。
【0023】
再び図3を参照すると、利得補償回路100 はQAM信号コンステレ−ションの上部と下部の間にできるだけ中心に、あるいは特定値間の中心に復号記号を維持し、適応等化の目的のためのフィードバックを提供される。特に利得補償回路100 は外側の2つのセクション(SSBが1である)として図5の(各軸上の)コンステレ−ションの中間の2つの断面(SSBが0である)内に入る復号された記号を同数に維持しようとする。A/D変換器109 の3ビット出力は適切な記号およびエラ−復号を示すために図5のコンステレ−ションのエッジに沿って示されていることを理解すべきである。利得補正回路100 において、A/D変換器109 からのSSBはインバータ119 に伝達される。インバータ119 はこの信号を反転し、および119 の出力はレベルシフタ116 に伝達される。レベルシフタ116 はインバータ119 からの信号を2つの電圧の間の中間点が例えば0である場合、+10ボルトあるいは−10ボルトのような不変の正あるいは負電圧に変換する。レベルシフタ116 の出力は最も最近のレベルシフタの結果を含んだSSBの新しい長期平均を計算するループフィルタ121 に伝達される。ループフィルタ121 によって決定された新しい長期平均が望ましい値(あるいは望ましい範囲より上の)より大きい場合、ループフィルタ121 は線111に提供される利得信号を下げるように調整する。しかし、SSBの新しい長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より小さい場合、ループフィルタ121 は利得信号を上げるように調整する。
【0024】
利得エラ−は、またソフトウエアによって制御される。図6は適応利得補正方法の1つの実施例によって行われるステップのフローチャート例を提供する。利得エラ−を補正するために、方法はA/D変換器の特定な有効ビット(MSBあるいはLSBのような)が上部と下部の閾値の間の望ましい値の方へ記号復号平均を実行するために使用されることを確実にする。特定のビットは方法を通して各パスの同じ有効レベルである。例えば、16QAMにおいて、第2の上位桁ビットは方法を通して各パスに解析される。好ましくは、方法がほぼ平均する特定の値が上部と下部の閾値の間の平均であり、上部と下部の閾値の間に中心があるQAMコンステレ−ションになる。
【0025】
図6に示されたように、方法はステップ300 で解析を始める。ステップ305 は記号の復号を実行するためにA/D変換器の出力の特定有効ビットを獲得し、ステップ310 は特定有効ビット(最近の最上桁のビットを含めて)新しい長期平均を計算する。ステップ315 は特定有効ビットの新しい長期平均を解析し、新しい長期平均が望ましい値(あるいは範囲)の上である場合、ステップ302 は利得を下方へ調整する。新しい長期平均が望ましい値(あるいは範囲)より下である場合には、ステップ325 で利得をより高く調整する。ステップ305,310,315 および325 は利得エラ−を妨げることによって利得許容レベルを維持するために繰り返される。
【0026】
図2を再び参照すると、等化器加重計算回路15は記号間干渉(“ISI”)のようなエラ−が存在するか否かを決定する。ISI信号は例えば上記に示されたようにチャンネルを通った主信号の遅延バージョンによって生じる可能性がある。等化器加重計算回路15は主パスを通る信号の遅延バージョンと主パスからエラ−を相関することによって存在する場合、エラ−を最小にしようとする。相関は各場合において、主パス信号の遅延バージョンと主パス信号に関連したエラ−との平均複素数乗算値を計算する。
【0027】
図4は図2の回路27の複素数乗算を実行する1つの方法を示している。相関の同位相構成成分を決定するために、複素数乗算回路27は同位相のデータiおよび同位相のエラ−i信号を受信し、それらの信号をNXOR(‘非排他的オア’)ユニット50に送る。NXORユニット50の出力は+10ボルトあるいは−10ボルトのような一定のプラスあるいはマイナス電圧にNXORユニット50の出力(0あるいは1)を変換するレベルシフタ55に転送される。レベルシフタ55の出力は第1の加算装置60に伝達される。さらに、データqおよびエラ−q信号はNXORユニット65に伝達され、NXORユニット65の出力はNXORユニット50の出力(0あるいは1)を一定のプラスあるいはマイナス電圧に変換するレベルシフタ70に伝達される。レベルシフタ70出力は第1の加算装置60に伝達され、および第1の加算装置60の出力(複素数積の瞬間実数部を表す)はループフィルタ97(図2のラベルされた35に)に伝達される。ループフィルタ97は等化器3 のトランスバ−サルフィルタに1つのタップ(あるいは遅延パス)を更新するために使用された複素数相関値の実数部を生成することによって第1の加算装置60の出力の長期平均を計算する。
【0028】
相関の直角位相構成成分を決定するために、複素数乗算回路27は直角位相データqおよび同位相エラ−i信号を受信し、NXORユニット75にこれらの信号を転送する。NXORユニット75の出力はNXORユニット75の出力(0あるいは1)を+10ボルトあるいは−10ボルトのような一定のプラスあるいはマイナス電圧に変換するレベルシフタ80に転送される。レベルシフタ80の出力は第2の加算装置85に伝達される。さらにデータiおよびエラ−q信号はNXORユニット90に転送され、NXORユニット90の出力はNXORユニット90の出力(0あるいは1)を+10ボルトあるいは−10ボルトのような一定のプラスあるいはマイナス電圧に変換するレベルシフタ95に伝達される。レベルシフタ95の出力は第2の加算装置85に伝達され、加算装置85の出力(複素数乗算の瞬間虚数部を表す)はループフィルタ99(図2の符号35)に伝達される。ループフィルタ99は等化器3 のトランスバ−サルフィルタに1つのタップ(あるいは遅延パス)を更新するために使用された複素数相関値の虚数部を生成することによって第2の加算装置85の出力の長期平均を計算する。
【0029】
特に、複素数相関値(ループフィルタ99およびループフィルタ97からの出力)は等化器3 、例えばZFEによって使用された対応するタップの利得および位相シフトを調整するために使用される。利得および位相シフトを調整するための1つのアルゴリズムは現在の利得および位相シフトに相関値の振幅および位相の小数部を加えることである。
【0030】
等化はまたソフトウエアを使用して実行されることができる。等化パラメータを調整するサンプル方法のステップは図8に示されている。この方法は信号が受信機に伝送されるステップ500 で開始する。ステップ505 は入来信号を等化するために受信機のタップ遅延アルゴリズムを使用する。ステップ510 は等化器からの信号を受信し、信号を復調する。ステップ520 はアナログからデジタルに復調された信号を変換する。ステップ525 はステップ520 から受信された信号に基づいた符号復号決定をする。ステップ530 はステップ520 の信号を受信し、信号のIおよびQ成分の複素数乗算値を計算することによって信号の時間遅延バージョンとステップ520 からの信号内のエラ−とを相関する。ステップ535 は等化器タップ加重のオフセットを生成するために複素数乗算の結果を使用し、ステップ500 および505 の受信機のZFEにタップ加重オフセットを伝達する。方法は入来信号を継続的に等化するためにステップ500−535 を繰り返す。フィードバック信号を使用する多数の他の等化方法が当業者には知られており、本発明において使用可能である。当然図6、7および8に示されたソフトウエアはROMあるいはRAM、ASICあるいは別のメモリのような任意の望ましい方法によって記憶され、デジタル信号プロセッサ、マイクロ制御装置、ASIC等のような任意の所望のプロセッサを使用して実行される。
【0031】
本発明の多数の修正および変形の実施形態は前述に説明によって当業者には明らかである。したがって、この記載は単なる例示として構成されたものである。構造および方法の詳細は本発明の技術的範囲を逸脱することなく変化されることが可能であり、添付された特許請求の範囲の技術的範囲内の全ての変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のQAM復号システムのブロック図。
【図2】本発明に従って構成されたQAM復号システムのブロック図。
【図3】図2のQAM復号システムの利得/バイアス補償回路のブロック図。
【図4】図2の複素数乗算回路のブロック図。
【図5】16QAMコンステレ−ションの例である図解。
【図6】利得補償方法を示すフローチャート。
【図7】電圧バイアス補償を示すフローチャート。
【図8】等化器タップ加重調整方法の示すフローチャート。
Claims (16)
- 複数のタップ加重を用いてQAM信号を等化して等化信号を生成する等化器と、
等化器に結合され、等化された信号を復調して復調された信号を生成する復調器と、
復調器に結合され、電圧バイアスおよび利得係数に基づいて復調された信号を増幅する増幅器と、
増幅器に結合され、複数のビットを含むデジタル信号を生成するように適用されたアナログデジタル変換器と、
アナログデジタル変換器に結合され、デジタル信号を復号するように適用された記号復号装置と、
アナログデジタル変換器および増幅器に結合され、デジタル信号を使用して増幅器の利得係数を設定する利得補償回路と、
アナログデジタル変換器および増幅器に結合され、デジタル信号を使用して増幅器の電圧バイアスを設定する電圧バイアス補償回路と、
アナログデジタル変換器および等化器に結合され、デジタル信号に基づいてタップ加重の更新を計算する等化器加重計算回路とを具備し、
前記利得補償回路が、
デジタル信号のビットの1つと結合されたインバータと、
インバータに結合され、レベルシフタ出力を生ずるよう適用されたレベルシフタと、
レベルシフタに結合され、レベルシフタ出力の長期平均を生成するよう適用されたフィルタとを含んでいるQAM信号の復号に使用するための直交振幅変調(QAM)復号装置。 - フィルタは長期平均が第1の閾値より下である場合利得係数を増加させ、長期平均が第2の閾値より上である場合利得係数を減少させる請求項1記載の装置。
- インバータはデジタル信号の第2の桁のビットに結合される請求項1記載の装置。
- 電圧バイアス補償回路はさらに、
アナログデジタル変換器に結合された排他的オア(XOR)ユニットと、
XORユニットに結合され、レベルシフタ出力を生成するよう構成されたレベルシフタと、
レベルシフタに結合され、レベルシフタ出力の長期平均を生成するよう適応されたフィルタとを含んでいる請求項1記載の装置。 - フィルタは長期平均が第1の閾値より下である場合には電圧バイアスを増加させ、長期平均が第2の閾値より上である場合には電圧バイアスを減少する請求項4記載の装置。
- デジタル信号からの最上桁のビットおよびデジタル信号からの最下桁のビットが、XORユニットに結合される請求項4記載の装置。
- XORユニットはXOR出力を生成するように構成され、等化器加重計算回路はXORユニットおよびデジタル信号の最上桁ビットに結合され、さらにXOR出力とデジタル信号の最上桁ビットとの間の相関を決定するよう構成された複素数乗算回路を含んでいる請求項6記載の装置。
- さらに、XORユニットに結合されている第1の遅延ユニットと、デジタル信号の最上桁ビットに結合されている直列の第2の遅延ユニットと、および複数組の乗算回路を具備し、各組の乗算回路はそれぞれ第1の遅延ユニットおよび直列の第2の遅延ユニットの異なるユニットに結合されている請求項6記載の装置。
- 複数のタップ加重を使用してQAM信号を等化し、
等化された信号を復調して復調信号を生成し、
電圧バイアスおよび利得係数に基づいて復調された信号を増幅して増幅された信号を生成し、
増幅された信号を複数のビットを有するデジタル信号に変換し、
デジタル信号を復号し、
デジタル信号を使用して利得係数を設定し、
デジタル信号を使用して電圧バイアスを設定し、
デジタル信号を使用してタップ加重の更新を決定するステップを含み、
前記利得係数を設定するステップが、
デジタル信号のビットの1つを反転してインバータ出力を生成し、
インバータ出力をレベルシフトしてレベルシフタ出力を生成し、
レベルシフタ出力をフィルタ処理してレベルシフタ出力の長期平均を生成することを含んでいる直交振幅変調(QAM)信号を復号する方法。 - デジタル信号を使用して利得係数を設定するステップはさらに、第2の上位桁ビットを反転するステップを含んでいる請求項9記載の方法。
- レベルシフタ出力をフィルタ処理するステップは、レベルシフタ出力の長期平均が第1の閾値より減少した場合には利得係数を増加させ、レベルシフタ出力の長期平均が第2の閾値より増加した場合には利得係数を減少させる請求項9記載の方法。
- デジタル信号は複数ビットを含んでおり、デジタル信号を使用して電圧バイアスを設定するステップは、さらにデジタル信号の第1のビットおよびデジタル信号の第2のビットの排他的オア(XOR)を決定してXOR出力を生成し、XOR出力をレベルシフトしてレベルシフタ出力を生成し、レベルシフタ出力をフィルタ処理してレベルシフタ出力の長期平均を生成する請求項9記載の方法。
- デジタル信号を使用した電圧バイアスを設定するステップはさらに、最上桁ビットおよび最下桁ビットのXORの出力を決定するステップを含んでいる請求項12記載の方法。
- レベルシフタ出力の長期平均を生ずるためにレベルシフタ出力をフィルタ処理するステップは、レベルシフタ出力の長期平均が第1の閾値より低い場合には電圧バイアスを増加させ、レベルシフタ出力の長期平均が第2の閾値より高い場合には電圧バイアスを減少させるステップを含んでいる請求項12記載の方法。
- デジタル信号を使用してタップ加重の更新を決定するステップはさらに、XOR出力とデジタル信号の最上桁ビットとの間の相関を決定するステップを含んでいる請求項12記載の方法。
- デジタル信号を使用してタップ加重の更新を決定するステップはさらに、遅延XOR出力を生成するために第1の遅延によってXOR出力を遅延し、第2の遅延ユニットの直列によってデジタル信号の最上桁ビットを遅延して一連の遅延された最上位のビットを生成し、一連の遅延された最上桁ビットと遅延されたXOR出力とを乗算するステップを含んでいる請求項12記載の方法。
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