JP3589584B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関等に設置されるATM(自動預金支払機)や窓口機等に用いられるプリンタに関する。更に詳細には、搬送ローラで搬送中の帳票(通帳や伝票等)に対して、印字ヘッドを搬送方向と直交する方向に移動させながら印字を行うプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のプリンタの構成を図10を用いて説明する。図10において、第1搬送ローラ1は、第1シャフト2に同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票3をその回転により搬送する。このため、第1搬送ローラ1には、従動ローラ4が図10の下方から押接されている。
【0003】
第2搬送ローラ5は、第1シャフト2と平行に配置された第2シャフト6に同軸的に取り付けられ、外周面に接触する帳票3をその回転により搬送する。この第2搬送ローラ5にも、図10の下方から従動ローラ7が押接されている。図10の構成では、第1搬送ローラ1及び第2搬送ローラ5が反時計方向に回転し、帳票3が右方向に送られる場合を示している。
【0004】
印字ヘッド8は、第1シャフト2と第2シャフト6との間に設けられているスリット(空間)10内を、搬送方向と直交する方向に移動しながら、スリット10近傍の搬送路を通過中の帳票3に対して印字を行う。尚、印字中の印字ヘッド8と対向する位置には、帳票3の裏面が摺接するプラテン11が配置されている。図10中に2点鎖線で示した印字ヘッド8は、印字中の印字ヘッド8の位置を示している。待機中の印字ヘッド8はホームポジションに戻っており、帳票3の搬送路から退避し、プラテン11とも対向していない。
【0005】
上記構成において、帳票3は、第1搬送ローラ1によりスリット10近傍の搬送路に送り込まれ、その後、進行側端部が第2搬送ローラ5に到達する。帳票3の進行側端部が第2搬送ローラ5に到達した後は、帳票3は第1搬送ローラ1及び第2搬送ローラ5の双方によって搬送される。
【0006】
印字ヘッド8は、帳票3の進行側端部が第1搬送ローラ1に到達した時点では、ホームポジション(帳票3の搬送路上の印字位置から搬送方向と直交する方向に退避した位置)にいる。そして、制御部から印字動作開始の指示を受けると、ホームポジションから、スリット10内を搬送方向と直交する方向に移動を開始し、帳票3の搬送路上の印字開始位置に向かう。印字開始位置到達後、印字ヘッド8は、スリット10内を、印字エリア内で搬送方向と直交する方向に往復移動しながら、スリット10近傍の搬送路を通過中の帳票3に対して印字を行う。印字終了後、印字ヘッド8はホームポジションに戻る。
【0007】
尚、帳票3は、スリット10付近の搬送路を通過する際、必ずしも印字されるわけではない。例えば、ATMでは、プリンタの前後に他のユニットが存在しており、帳票3はプリンタを単に通過するだけの場合がある。又、帳票3に印字を行う場合でも、例えば、往動時にのみ印字を行い、復動時には行わない場合がある。このように、プリンタ内の搬送路を帳票3が単に通過する場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のプリンタでは、帳票3がスリット10付近の搬送路を通る際、スリット10が大きく開口している。このため、帳票3の進行側端部が、第1搬送ローラ1により、図10の2点鎖線に示すように湾曲して送られた場合、帳票3はスリット10から外方に飛び出し、ジャムが発生し、装置の休止を強いることになる。
【0009】
この印字部でのジャム発生を無くすには、スライド式のガイドを設け、帳票の進行側端部がスリット近傍の搬送路を通過する際には、このガイドスリットを塞ぎ帳票が飛び出すことを防止し、印字ヘッドによる印字中は、ガイドを退避させてスリットを開き印字ヘッドの走行を可能にすることが考えられるが、スライド式のガイドでは、ガイドの収納スペースが大きくなり、又、その構成も複雑で、プリンタが大型化するという別の問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、その目的は、印字部でのジャム発生が無く、且つ、ジャム発生の防止構造が簡単で小型化に対応できるプリンタを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明は、第1シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第1搬送ローラと、前記第1シャフトに沿って設けられているスリット内を、搬送方向と直交する方向に移動しながら、前記スリット近傍の搬送路を通過中の前記帳票に対して印字を行う印字ヘッドと、前記第1シャフトに回転可能に嵌合され、前記スリットを塞ぐ位置まで回転変位し前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第1ガイドと、搬送中の前記帳票の進行側端部が前記スリット近傍の搬送路を通過する際には、前記第1ガイドを前記閉位置に移動させ、前記印字ヘッドによる印字中は、前記第1ガイドを前記開位置に移動させる駆動部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、搬送中の帳票の進行側端部がスリット近傍の搬送路を通過する際には、第1ガイドがスリットを塞ぐ位置まで回転変位しスリットからの帳票の飛び出しを規制する。又、印字ヘッドによる印字中は、スリットから退避した開位置をとり、印字ヘッドの走行を可能にする。
【0013】
本発明では、第1ガイドとして回転タイプのものを用いているので、第1ガイドを一本の第1シャフトだけで支持でき、構成が簡単になる。しかも、この第1シャフトには第1搬送ローラも取り付けられているので、部品点数も減少する。
【0014】
更に、第1ガイドと第1搬送ローラとが同一の回転中心軸を有することから、第1ガイドと第1搬送ローラとの干渉を容易に回避でき、複雑な機構を採用する必要がなくなる。又、第1ガイドと第1搬送ローラとが第1シャフトによって同軸的に支持されるので、第1ガイドが第1搬送ローラ周辺のスペースに納まり、プリンタの小型化に対応できる。
【0015】
請求項2記載の発明は、第1シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第1搬送ローラと、前記第1シャフトと平行に配置された第2シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第2搬送ローラと、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられているスリット内を、搬送方向と直交する方向に移動しながら、前記スリット近傍の搬送路を通過中の前記帳票に対して印字を行う印字ヘッドと、前記第1シャフトに回転可能に嵌合され、前記スリットを塞ぐ位置まで回転変位し前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第1ガイドと、前記第2シャフトに回転可能に嵌合され、前記第1ガイドと協働して前記スリットを塞ぎ前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第2ガイドと、搬送中の前記帳票の進行側端部が前記スリット近傍の搬送路を通過する際には、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを前記閉位置に移動させ、前記印字ヘッドによる印字中は、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを前記開位置に移動させる駆動部と、を備えたものである。
【0016】
本発明においては、搬送中の帳票の進行側端部がスリット近傍の搬送路を通過する際には、第1ガイドだけでなく第2ガイドもスリットを塞ぐ位置まで回転変位しスリットからの帳票の飛び出しを規制する。
【0017】
本発明では、第2ガイドが第1ガイドと同様に設置されており、請求項1に記載の発明と同様に、印字部でのジャム発生が無く、且つ、ジャム発生の防止構造が簡単で小型化に対応できる。
【0018】
請求項3記載の発明は、搬送方向と直交する方向の移動を規制された前記第1ガイドと、この第1ガイドの搬送方向と直交する方向の端部に形成され、前記第1シャフトに回転可能に嵌合する筒状嵌合部と、回転は規制された状態で前記筒状嵌合部に軸方向から遊嵌する直進ブロックと、前記筒状嵌合部と前記直進ブロックとの嵌合面の何れか一方に形成された螺旋状のカム溝と、前記筒状嵌合部と前記直進ブロックとの嵌合面の他方に形成され、前記カム溝に係合する凸部と、前記直進ブロックに一端が連結されたリンクと、このリンクの他端に腕部が連結され、前記駆動部に回転駆動されることにより、前記リンクを介して前記直進ブロックを前記第1シャフトの軸方向に移動させ、前記第1ガイドを前記閉位置又は前記開位置に移動させる揺動アームと、この揺動アームの腕部に回転可能に取り付けられ、前記第1ガイドが開位置でない時には、前記印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際の移動空間内に突出し、前記印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する印字ヘッドに押されて、前記第1ガイドを開位置に移すように前記揺動アームを移動させる復帰レバーと、を備えていることを特徴とするものである。
【0019】
本発明では、揺動アームの回転変位をリンクを介して直進ブロックの直線変位に変換し、更に、筒状嵌合部の回転変位に変換して、第1ガイドを開位置や閉位置に移動させている。印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際には、第1ガイドが開位置になければならないが、何らかの原因で第1ガイドが開位置に移動してない時には、復帰レバーが印字ヘッドの移動空間内に突出していることになる。よって、印字ヘッドは印字位置への移動の際に復帰レバーを押し、揺動アームを回転させることになり、第1ガイドが強制的に開位置に戻される。このため、印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際に、第1ガイドと衝突することはない。
【0020】
【実施の形態】
本発明の実施の形態例を図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態例を示す側面構成図、図2は図1中の第1搬送ローラ及びその周辺を示す平面構成図である。図1において、搬送路21の入口側には、図示しないモータによって回転駆動される中継搬送ローラ22が設けられており、この中継搬送ローラ22の入口側に帳票23の到達を検知するセンサ30が配置されている。上記中継搬送ローラ22には、従動ローラ24が図1の下方から押接されている。
【0021】
第1搬送ローラ31は、図示しないモータによって回転駆動される第1シャフト32に同軸的に取り付けられ、外周面に接触する帳票23をその回転により搬送するものである。この第1搬送ローラ31には、従動ローラ34が図1の下方から押接されている。第1搬送ローラ31は、図2に示すように、第1シャフト32に複数設けられている。
【0022】
第2搬送ローラ35は、第1シャフト32と平行に配置された第2シャフト36に同軸的に取り付けられている。第2シャフト36も図示しないモータによって回転駆動される。第2搬送ローラ35も、外周面に接触する帳票23をその回転により搬送するもので、この図1の下方から従動ローラ37が押接されている。図1には、中継搬送ローラ22,第1搬送ローラ31及び第2搬送ローラ35が反時計方向に回転し、帳票23が右方向に送られる場合を示している。
【0023】
印字ヘッド38は、第1シャフト32と第2シャフト36との間に設けられているスリット(空間)40内を、搬送方向(F)と直交する方向に移動しながら、スリット40近傍の搬送路を通過中の帳票23に対して印字を行うものである。尚、印字中の印字ヘッド38と対向する位置には、帳票23の裏面側と摺接するプラテン41が配置されている。図1中に2点鎖線で示した印字ヘッド38は、印字中の印字ヘッド38の位置を示している。待機中の印字ヘッド38はホームポジションに戻っており、帳票23の搬送路からこれに直交する方向に退避し、プラテン41とも対向していない。
【0024】
第1ガイド43は、第1シャフト32に回転可能に嵌着する基部43aと、この基部43aに接着された合成樹脂製の薄板部43bとから構成されている。このため、第1ガイド43は第1シャフト32に対して回転可能であり、図示しない駆動部に回転駆動され、スリット40を塞ぐ閉位置と、スリット40から退避した開位置とをとることができる。ここで、開位置を図で示せば、図1及び図2に示す位置であり、閉位置は、図3及び図4が示すように、スリット40を塞ぎスリット40からの帳票23の飛び出しを規制する位置である。
【0025】
第2ガイド45は、第2シャフト36に回転可能に嵌合する基部45aと、この基部45aに接着された合成樹脂製の薄板部45bとから構成されている。このため、第2シャフト36に回転可能であり、第1ガイド43と協働してスリット40を塞ぎスリット40からの帳票23の飛び出しを規制する閉位置(図3及び図4参照)と、スリット40から退避した開位置(図1及び図2参照)とをとることができる。
【0026】
本形態例では、図示していないが、第2ガイド45は、トーションスプリングにより開位置方向に常時付勢されている。しかし、その回動が図1に示す位置で規制されているため、図1に示す位置に停止している。そして、第1ガイド43が閉位置に移る時に、第1ガイド43に押動されて閉位置まで回転変位するように構成されている。
【0027】
第1ガイド43及び第2ガイド45は、搬送中の帳票23の進行側端部23aがスリット40近傍の搬送路を通る際には、閉位置に移動されており、印字ヘッド38による印字中は、開位置に移動されている。この駆動部の構成を示したのが図5である。
【0028】
図5において、第1ガイド43は、第1シャフト32に対して搬送方向と直交する方向の移動が規制されており、又、搬送方向と直交する方向における第1ガイド43の端部には、第1シャフト32に回転可能に嵌合する筒状嵌合部43cが設けられている。そして、この筒状嵌合部43cには、軸方向から直進ブロック(図5では、一部破断状態で示した)51が回転規制された状態で遊嵌されている。筒状嵌合部43cの直進ブロック51との嵌合面には、右ねじ方向に切られた螺旋状(端部は直線状に形成されている)のカム溝43dが形成され、直進ブロック51の嵌合面には、カム溝43dに係合する凸部51aが突設されている。
【0029】
ベースプレート52はプリンタ本体側に固定されており、ベースプレート52上に、スライドプレート53がピン54でもって図5の上下方向に移動可能に設けられている。そして、ベースプレート52に固定したソレノイド等のアクチュエータを駆動することで、スライドプレート53を図5の上下方向に移動できるようになっている。
【0030】
図6に示す形状をした揺動アーム55は、図5に示すように、ピン56を用いてベースプレート52に回動可能に枢着されており、その第1腕部55aとベースプレート52との間には、揺動アーム55を図5において反時計方向に付勢するテンションスプリング57が掛止されている。又、第2腕部55bに切欠形成された長溝55cには、スライドプレート53に植設されたピン58が係合している。更に、第3腕部55dは、図7に示す形状をしたリンク60を介して、直進ブロック51に連結されている。これにより、揺動アーム55は、リンク60を介して直進ブロック51を第1シャフト32の軸方向に移動させ、第1ガイド43を閉位置又は開位置に移動させることができる。
【0031】
図8に示す形状をした復帰レバー61は、図5に示すように、中間部61cがピン62を用いて揺動アーム55の第3腕部55dに回動可能に枢着されており、一端側の干渉腕部61aが、第1ガイド43が開位置でない時には、印字ヘッド38がホームポジションから印字位置に移動する際の移動空間内に突出するものである。この復帰レバー61の中間部61cには、リンク60が遊嵌するための長穴61dが形成され、復帰レバー61の端部61bには、ベースプレート52に植設されたピン63が嵌合するカム穴61eが形成されている。
【0032】
印字ヘッド38がホームポジションにある時、アクチュエータが作動していない限り、テンションスプリング57の付勢力により揺動アーム55は反時計方向に回転し、直進ブロック51が図5の左方に移動し、図5に示すように、第1ガイド43が開位置に移動していることになる。しかし、摺動摩擦等が原因で第1ガイド43が開位置に戻っていない場合も起こり得る。このような場合、本構成では、復帰レバー61の干渉腕部61aが印字ヘッド38の移動空間内に突出するため(図9参照)、印字ヘッド38がホームポジションから印字位置に移動する際に、復帰レバー61の干渉腕部61aを印字ヘッド38が図9における左方に押動し、揺動アーム55を反時計方向に回転させるため、第1ガイド43は強制的に開位置に戻される。
【0033】
この復帰レバー61のカム穴61eは、図8に示したように、復帰レバー61の回転中心と反対側に中心がある円弧状部分L1と、これに連続した直線状部分L2とからなる。円弧状部分L1は、印字ヘッド38が復帰レバー61の干渉腕部61aを図9における左方に押動させ続けた場合、その押動量が第1ガイド43を開位置に戻すのに足りる値に到達した時、印字ヘッド38と干渉腕部61aとの掛合を解除するもので、干渉腕部61aを図9における下方に移動させる部分である。直線状部分L2は、干渉腕部61aを図5に示した位置に保つ部分である。
【0034】
次に、上記形態例の作動を説明する。図1に示す状態では、印字ヘッド38はホームポジションにあり、アクチュエータも作動していない。このため、テンションスプリング57の付勢力により、揺動アーム55は反時計方向に回転し、直進ブロック51が図5の左方に移動し、図1,図2及び図5に示すように、第1ガイド43及び第2ガイド45が開位置に移動している。
【0035】
図1において、プリンタ内を移動中の帳票23は、まずセンサ30で進行側端部23aが検出され、その後、中継搬送ローラ22に到達し、引き続き搬送される。本形態例では、センサ30での検出後、進行側端部23aがセンサ30から所定距離だけ移動したところで、第1ガイド43及び第2ガイド45を閉位置に移動させる動作に入る。
【0036】
即ち、駆動部において、アクチュエータがスライドプレート53を図5の下方に移動させて、揺動アーム55を時計方向に回転させる。これにより、直進ブロック51が図5の右方に移動し、直進ブロック51の凸部51aに嵌合するカム溝43dを有する筒状嵌合部43cが回転し、第1ガイド43全体も同方向に回転する。この第1ガイド43の回転により、第2ガイド45も第1ガイド43に押されて回転を始め、第1ガイド43及び第2ガイド45は、その先端部が重なった状態で更に回転し、図3,図4及び図9に示すように、閉位置に到達する。
【0037】
第1ガイド43及び第2ガイド45が閉位置になったところで、帳票23が第1搬送ローラ31によりスリット10近傍の搬送路に送り込まれ、その後、進行側端部23aが第2搬送ローラ35に到達する。進行側端部23aが第2搬送ローラ35に到達すると、ジャム発生の恐れが無くなるため、アクチュエータの作動を停止する。このため、テンションスプリング57の付勢力により、揺動アーム55は反時計方向に回転し、直進ブロック51が図9の左方に移動し、図1,図2及び図5に示すように、第1ガイド43及び第2ガイド45が開位置に移動する。
【0038】
その後、制御部から印字動作開始の指示を受け印字ヘッド38が、ホームポジションから、スリット40内を搬送方向と直交する方向に移動を開始し、帳票23の搬送路上の印字開始位置に向かう。印字開始位置到達後、印字ヘッド38は、スリット40内を、印字エリア内で搬送方向と直交する方向に往復移動しながら、スリット40近傍の搬送路を通過中の帳票23に対して印字を行う。印字終了後、印字ヘッド38はホームポジションに戻る。
【0039】
印字終了後の印字ヘッド38がホームポジションにある時、第1ガイド43及び第2ガイド45が開位置に移動していることになる。しかし、印字ヘッド38がこのホームポジションにある間に、印字不要な帳票23がスリット10近傍の搬送路を通過することがある。この場合には、その通過の都度、第1ガイド43及び第2ガイド45が閉位置に移動することになる。
【0040】
このような第1ガイド43及び第2ガイド45の開閉動作を行っている間に、摺動摩擦等が原因で第1ガイド43が開位置に戻らない場合もあり得る。このような場合、本構成では、前述の通り、復帰レバー61の干渉腕部61aが印字ヘッド38の移動空間内に突出する。
【0041】
よって、印字動作開始の指示を受けた印字ヘッド38が再度ホームポジションから印字位置に移動する場合、印字ヘッド38が復帰レバー61の干渉腕部61aを図9における左方に押し、揺動アーム55を反時計方向に回転させ、第1ガイド43及び第2ガイド45を強制的に開位置に戻すことになる。このため、印字ヘッド38が第1ガイド43及び第2ガイド45に衝突することはない。
【0042】
ATMでは、印字終了後の帳票23を、第2搬送ローラ35の右方に送り、隣接ユニットで次の処理をした後、第2搬送ローラ35に戻す場合がある。この場合、帳票23は、第2搬送ローラ35によって、再度スリット40近傍の搬送路に送り込まれ、その後、搬送路21上を逆方向に搬送されることになる。この逆方向の搬送の場合でも、ジャム発生を回避するため、帳票23が第2搬送ローラ35によりスリット40近傍の搬送路に送り込まれる前に、第1ガイド43及び第2ガイド45を閉位置に移動させることになる。
【0043】
尚、本発明は上記形態例の構成に限られるものではない。例えば、金融機関等に設置されるATM等に用いられるプリンタを例にとって説明したが、このプリンタに限らないことは言うまでもない。
【0044】
又、第1ガイド43と第2ガイド45の二つのガイドを用いる形態例を示したが、何れか一方のガイドだけを設けるようにしてもよい。更に、第1ガイド43及び第2ガイド45をスプリングで開位置方向に付勢する構成を示したが、開位置・閉位置間の双方向の移動を、アクチュエータの力を用いて行うように構成にすることも可能である。
【0045】
又、第1ガイド43及び第2ガイド45として、基部とこの基部に接着された合成樹脂製の薄板部とから構成されたものを示したが、単一の部材で形成したものを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、搬送中の帳票の進行側端部がスリット近傍の搬送路を通過する際には、第1ガイドがスリットを塞ぐ閉位置まで回転変位しスリットからの帳票の飛び出しを規制するので、印字部でのジャム発生が無くなる。
【0047】
又、第1ガイドとして回転タイプのものを用いているので、第1ガイドを一本の第1シャフトだけで支持でき、構成を簡単にできる。しかも、この第1シャフトには第1搬送ローラも取り付けられているので、部品点数も削減できる。更に、第1ガイドと第1搬送ローラとが同一の回転中心軸を有することから、第1ガイドと第1搬送ローラとの干渉を容易に回避でき、複雑な機構を採用する必要がなくなる。
【0048】
又、第1ガイドと第1搬送ローラとが第1シャフトによって同軸的に支持されるので、第1ガイドが第1搬送ローラ周辺のスペースに納まり、プリンタの小型化に対応できる。
【0049】
よって、請求項1記載の発明によれば、印字部でのジャム発生が無く、且つ、ジャム発生の防止構造が簡単で小型化に対応できるプリンタを実現できる。
請求項2記載の発明では、搬送中の帳票の進行側端部がスリット近傍の搬送路を通過する際には、第1ガイドだけでなく第2ガイドもスリットを塞ぐ位置まで回転変位しスリットからの帳票の飛び出しを規制できる。
【0050】
本発明では、第2ガイドが第1ガイドと同様に設置されており、請求項1に記載の発明と同様に、印字部でのジャム発生が無く、且つ、ジャム発生の防止構造が簡単で小型化に対応できるプリンタを実現できる。
【0051】
請求項3記載の発明では、揺動アームの回転変位をリンクを介して直進ブロックの直線変位に変換し、更に、筒状嵌合部の回転変位に変換して、第1ガイドを開位置や閉位置に移動させている。印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際には、第1ガイドが開位置になければならないが、何らかの原因で第1ガイドが開位置でない時には、復帰レバーが印字ヘッドの移動空間内に突出していることになる。よって、印字ヘッドは印字位置への移動の際に復帰レバーを押し、揺動アームを回転させることになり、第1ガイドが開位置に戻される。このため、印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際に、第1ガイドに衝突することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例を示す側面構成図である。
【図2】図1中の第1搬送ローラ及びその周辺構成を示す平面構成図である。
【図3】図1の他の動作位置を示す側面構成図である。
【図4】図2の他の動作位置を示す平面構成図である。
【図5】本発明の実施の形態例における駆動部の平面構成図である。
【図6】揺動アームの形状を示す図である。
【図7】リンクの形状を示す図である。
【図8】復帰レバーの形状を示す図である。
【図9】図5の他の動作位置を示す平面構成図である。
【図10】従来のプリンタの側面構成図である。
【符号の説明】
21 搬送路
23 帳票
23a 進行側端部
31 第1搬送ローラ
32 第1シャフト
35 第2搬送ローラ
36 第2シャフト
38 印字ヘッド
40 スリット
43 第1ガイド
43c 筒状嵌合部
43d カム溝
45 第2ガイド
51 直進ブロック
51a 凸部
55 揺動アーム
55a 第1腕部
55b 第2腕部
55d 第3腕部
60 リンク
61 復帰レバー
61a 干渉腕部
61e カム穴
Claims (3)
- 第1シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第1搬送ローラと、
前記第1シャフトに沿って設けられているスリット内を、搬送方向と直交する方向に移動しながら、前記スリット近傍の搬送路を通過中の前記帳票に対して印字を行う印字ヘッドと、
前記第1シャフトに回転可能に嵌合され、前記スリットを塞ぐ位置まで回転変位し前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第1ガイドと、
搬送中の前記帳票の進行側端部が前記スリット近傍の搬送路を通過する際には、前記第1ガイドを前記閉位置に移動させ、前記印字ヘッドによる印字中は、前記第1ガイドを前記開位置に移動させる駆動部と、
を備えたプリンタ。 - 第1シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第1搬送ローラと、
前記第1シャフトと平行に配置された第2シャフトに同軸的に取り付けられ、外周面に接触した帳票をその回転により搬送する第2搬送ローラと、
前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられているスリット内を、搬送方向と直交する方向に移動しながら、前記スリット近傍の搬送路を通過中の前記帳票に対して印字を行う印字ヘッドと、
前記第1シャフトに回転可能に嵌合され、前記スリットを塞ぐ位置まで回転変位し前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第1ガイドと、
前記第2シャフトに回転可能に嵌合され、前記第1ガイドと協働して前記スリットを塞ぎ前記スリットからの帳票の飛び出しを規制する閉位置と前記スリットから退避した開位置とをとれる第2ガイドと、
搬送中の前記帳票の進行側端部が前記スリット近傍の搬送路を通過する際には、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを前記閉位置に移動させ、前記印字ヘッドによる印字中は、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを前記開位置に移動させる駆動部と、
を備えたプリンタ。 - 搬送方向と直交する方向の移動を規制された前記第1ガイドと、
この第1ガイドの搬送方向と直交する方向の端部に形成され、前記第1シャフトに回転可能に嵌合する筒状嵌合部と、
回転は規制された状態で前記筒状嵌合部に軸方向から遊嵌する直進ブロックと、
前記筒状嵌合部と前記直進ブロックとの嵌合面の何れか一方に形成された螺旋状のカム溝と、
前記筒状嵌合部と前記直進ブロックとの嵌合面の他方に形成され、前記カム溝に係合する凸部と、
前記直進ブロックに一端が連結されたリンクと、
このリンクの他端に腕部が連結され、前記駆動部に回転駆動されることにより、前記リンクを介して前記直進ブロックを前記第1シャフトの軸方向に移動させ、前記第1ガイドを前記閉位置又は前記開位置に移動させる揺動アームと、
この揺動アームの腕部に回転可能に取り付けられ、前記第1ガイドが開位置でない時には、前記印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する際の移動空間内に突出し、前記印字ヘッドがホームポジションから印字位置に移動する印字ヘッドに押されて、前記第1ガイドを開位置に移すように前記揺動アームを移動させる復帰レバーと、
を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11341799A JP3589584B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | プリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11341799A JP3589584B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | プリンタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000302288A JP2000302288A (ja) | 2000-10-31 |
JP3589584B2 true JP3589584B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=14611739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11341799A Expired - Fee Related JP3589584B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | プリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3589584B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220288937A1 (en) * | 2021-03-15 | 2022-09-15 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
-
1999
- 1999-04-21 JP JP11341799A patent/JP3589584B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220288937A1 (en) * | 2021-03-15 | 2022-09-15 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
US11872816B2 (en) * | 2021-03-15 | 2024-01-16 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000302288A (ja) | 2000-10-31 |
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