JP3589500B2 - プラズマディスプレイパネルパネルのセル障壁製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、セル障壁により形成された複数の放電用空間を備えてなるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す。)のセル障壁製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PDPのセル障壁製造方法としては、ガラス基板上にガラスペーストをスクリーン印刷法によりパターニングした後、焼成する方法が利用されているが、セル障壁に必要な高さを得るため、印刷と乾燥を例えば数十回繰り返すことによって積層することが行われている。また、その障壁形状の精度を向上させるために、ガラス基板上のセル障壁を設ける部分に親油性高分子層を設けておく方法(特開平5−166460号公報)等も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の製造方法では、製造装置が特殊ではなく工程が容易である反面、工程数が多くなる点、また、スクリーン印刷によるセル障壁の形状が焼成前に崩れ、しかも印刷の繰り返し回数が増えるにつれ形状精度が悪化する傾向があり、精巧さに劣る点などに問題がある。その結果、ディスプレイパネルの性能として、高精細な画像を得にくいという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の欠点を解消し、さらに精度の良いセル障壁を、簡便で迅速に且つ安定して製造し得る、新たな製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプラズマディスプレイパネルのセル障壁製造方法は、前面板と、複数の放電用空間を構成するセル障壁を備えた背面板とを互いに平行に対向するように配設してなるプラズマディスプレイパネルのセル障壁を製造する方法において、次の(A) 〜(D) よりなることを特徴とする。
(A) 断面が台形形状の多数のセル障壁からなるセル障壁部の形状とは逆凹凸形状のシート凹部が形成された樹脂層を基材上に有する型シートを得る型シート製造工程。
(B) 型シートのシート凹部にガラスペーストを充填する充填工程。
(C) 充填されたガラスペーストのビヒクルの溶剤が乾かないうちに、型シートをその凹部側をガラス基板面側に向けて当接して、シート凹部内に充填されたガラスペーストを、ビヒクルの溶剤の湿りによるぬれにより、ガラス基板に湿着させた後、型シートを剥離して、ガラス基板の表面にガラスペーストを転写する転写工程。
(D) 転写されたガラスペーストを焼成する焼成工程。
そして、上記のプラズマディスプレイパネルのセル障壁製造方法において、断面が台形形状の多数のセル障壁からなるセル障壁部以外の部分の形状に対応した版凹部を有するロール凹版を使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に電離放射線硬化性樹脂を充填すると共に、フィルム基材をロール凹版に接触させ、接触している間に電離放射線を照射してフィルム基材とロール凹版間に介在する電離放射線硬化性樹脂を硬化させて電離放射線硬化性樹脂層とした後、フィルム基材に固着した電離放射線硬化性樹脂層をフィルム基材と共に版凹部から剥離して、セル障壁部と逆凹凸形状のシート凹部が形成された電離放射線硬化性樹脂層をフィルム基材上に有する型シートを得るようにして型シート製造工程を行うことが好ましいものである。
【0006】
以下、本発明について図面を参照しながら詳述する。
【0007】
本発明では、先ず最初に、PDPセル障壁部の形状とは逆凹凸形状の型シートを製造する。型シートはフィルム基材上に、シート凹部を形成した電離放射線硬化性樹脂層を有し、このシート凹部がPDPセル障壁部形状と逆形状をなす鋳型である。
【0008】
図3は、この型シートの製造装置の一例を示す概念図である。ロール凹版4は多数のセル障壁からなるセル障壁部以外の部分の形状に対応した版凹部41を有し、矢印方向に回転している。そこに、フィルム基材21が適宜移送手段により供給され押し圧ロール51でロール凹版に圧接され、ロール凹版に接触した状態で同期して搬送されて、剥離ロール52によりロール凹版から剥離されて搬送される。なお、押し圧ロール及び剥離ロールともロール凹版とのクリアランス調整等が可能となっている。
【0009】
このようなロール凹版4、フィルム基材21に対して、電離放射線硬化性樹脂3をロール凹版の少なくとも版凹部41に充填すべく適宜手段により供給する。同図では、電離放射線硬化性樹脂はロール凹版の下方から塗工装置6によりロール凹版に直接供給する。そして、フィルム基材をロール凹版に接触させるようにして、フィルム基材とロール凹版上の電離放射線硬化性樹脂をフィルム基材とロール凹版とで挟みながら、電離放射線照射装置7によってフィルム基材側から電離放射線を照射して、フィルム基材とロール凹版との間に介在している電離放射線硬化性樹脂を硬化させる。電離放射線硬化性樹脂は硬化することによって、フィルム基材に固着した状態の電離放射線硬化性樹脂層22となる。次に、剥離ロールによって、フィルム基材をロール凹版から剥離すると、電離放射線硬化性樹脂層はフィルム基材と共に剥離され、電離放射線硬化性樹脂層がセル障壁部以外の部分(放電空間)の形状を成し、電離放射線硬化性樹脂層によって形成されるシート凹部23がセル障壁部の形状を成す型シート2が得られる。
【0010】
ここで、目的とするセル障壁形状と、型シートのシート凹部、ロール凹版の版凹部の形状の関係を説明しておく。図2で(a)はロール凹版4とその版凹部41を、(b)は(a)のロール凹版から得られる型シート2とそのシート凹部23を、(c)は(b)の型シートから得られるセル障壁1を示す。そしてロール凹版はセル障壁部以外の部分の形状に対応した版凹部を有する。すなわち、ロール凹版4の版凹部41とは直観的には凹んだ部分であり凹部空間とすれば、版凹部がセル障壁部以外の部分(放電空間)と同一形状であり、逆に言えば、版凹部以外の部分(凸部)がセル障壁部と同一形状である。一方、型シート2ではシート凹部23の凹部空間が、セル障壁部と同一形状となる。なお、平凹版から型シートを枚葉で作ることも可能であるが、説明の便宜上、図2(a)ではロール凹版の版面は平面化してある。
【0011】
上記したフィルム基材2としては、可撓性及び電離放射線透過性があるフィルムであれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、エチレン−酢酸エチレン共重合体、ポリビニルアルコール、等の樹脂からなるフィルムが挙げられる。中でも、加工適性、強度、コスト等の点を考慮した場合、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが良い。
【0012】
なお、電離放射線硬化性樹脂の供給充填は、図3に示す如くロール凹版にロールコート法にて直接供給して行える他、Tダイ等のダイからロール凹版に直接供給したり、あるいは、フィルム基材がロール凹版に当接する前に、該フィルム基材上に予めロールコート法等にて塗布形成して供給してもよい。
【0013】
また、本発明で使用する電離放射線硬化性樹脂としては、電離放射線により架橋重合反応を起こし固体化するポリマー、プレポリマー、あるいはモノマーが用いられる。
具体的には、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等の(メタ)アクリロイル基を有する化合物からなるラジカル重合系(ここで、(メタ)アクリロイルとはアクリロイル又はメタクリロイルを意味する。以下同様。)、エポキシ、環状エーテル、環状アセタール、ラクトン、ビニルモノマー、環状シロキサンとアリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩等との組み合わせからなるカチオン重合系、チオール基を有する化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコールとポリエン化合物とからなる、ポリエン/チオール系等が使用できる。
【0014】
ラジカル重合系の(メタ)アクリレート化合物の単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソホニル(メタ)アクリレート、エチルカルビトルール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロキシフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート等が挙げられる。
【0015】
また、ラジカル重合系の多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキシルジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等で挙げられる。
【0016】
また、ラジカル重合系のプレポリマー、としては、例えば、アルキッド(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、不飽和ポリエステル等がある。
【0017】
これら(メタ)アクリロイル基を含む化合物の中でも特にアクリロイル基を含む化合物、すなわちアクリレートの方が重合反応速度が速い。そのため、電離放射線硬化性樹脂層を塗工形成する生産速度を重視する場合は、アクリレートの方がメタクリレートより好ましい。
【0018】
そして、ラジカル重合系の電離放射線硬化性樹脂としては、以上の化合物を必要に応じて、1種もしくは2種以上混合して用いる。
【0019】
ここで、紫外線による硬化の場合の光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイド、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の1種もしくは2種以上を該電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で混合して用いることができる。
【0020】
ここで、該電離放射線硬化性樹脂を含む組成物中に、該電離放射線硬化性樹脂を溶解しその粘度等を調整し塗工適性を持たせるための溶剤として、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の1種又は2種以上を任意に混合して使用することもできる。
【0021】
電離放射線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線等の電磁波又は粒子線が用いられる。実用上主に使用されるのは、紫外線又は電子線である。
紫外線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用される。
【0022】
電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用できる。
照射線量は、通常0.5〜30Mradである。
【0023】
なお、電離放射線の照射方法として、まず、紫外線を照射して電離放射線硬化性樹脂層を少なくとも表面が指触乾燥する程度以上に硬化させ、しかる後、電子線で完全硬化させることも可能である。
【0024】
以上のようにして得られた型シートを鋳型として、PbO等からなるガラスフリット、耐熱顔料等を有機ビヒクルに分散してなるガラスペーストを鋳型に充填後、ガラスペーストをガラス基板に転写することとなる。
【0025】
ガラスペーストの充填は、図1(a)に示すように、ガラスペースト8をブレード9によるブレードコート法等の適宜手段で型シート2のシート凹部23に供給してシート凹部23内部を充填する。なお、シート凹部の周期的な凹凸による波うちがブレードをスクイズする際に発生する場合は、スクイズ方向をセル障壁のパターンに対して斜め方向にすればよい。あるいは、ブレードの代わりにロールを使えば良い。
【0026】
次に、図1(b)に示すように、充填されたガラスペーストのビヒクルの溶剤が乾かないうちに、型シート2を、そのシート凹部側をガラス基板10面側に向けて当接して、シート凹部内に充填されたガラスペーストを、ビヒクルの溶剤の湿りによるねれにより、ガラス基板に湿着させた後、型シートを剥離すると、ガラス基板側にガラスペーストが転写される。そして、図4に示すように、型シート2により、セル障壁1がガラス基板10上に得られる。なお、シート凹部の内面は電離放射線硬化性樹脂層等の材料を適宜調整してガラス基板表面よりガラスペーストに対するぬれを少なくしているので、剥離時にガラスペーストはガラス基板側に転写されることとなる。
【0027】
かくして、一回の操作でガラス基板上に所望の高さで所望のセル障壁形状となり得るガラスペーストが施され、これを所定の焼成条件で焼成すれば、目的とする形状のセル障壁が得られる。そして、セル障壁が形成された背面板と前面板とを封着して図5に示すようなセル障壁構造のPDPが得られる。
【0028】
本発明は、ガラス基板への一回のパターニング処理で、所望の高さで所望の形状のセル障壁を形成できる点が特徴の一つであり、図4に示したような断面が台形形状は、前面板と接合される部分のセル障壁前面の面積を小さくできるので、画素面積を広くとれPDPの開口率向上による輝度の向上が得られる利点がある。
【0030】
【作用】
本発明によれば、ロール凹版に充填された電離放射線硬化性樹脂により、ガラスペーストの鋳型となる型シートが高精度で得られる。そして、この型シートのシート凹部にガラスペーストを充填して、未乾燥の湿潤状態のうちにガラス基板に型シートを当接した後、型シートを剥離すれば、ガラスペーストは、シート凹部とガラス基板とのぬれの差によりガラス基板側に転写される。転写されたガラスペーストの形状は、シート凹部の形状に対応して形成されるので、シート凹部の形状を目的とするセル障壁部の形状とすることで、ガラス基板に対する一回の処理で目的とする形状を持ったガラスペーストがガラス基板上に形成される。そして、焼成することで、目的とするセル障壁が得られる。
【0031】
【実施例】
次に、具体的な実施例により本発明を更に詳述する。
【0032】
《実施例1》
型シートの製造
フィルム基材として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製:T−60)の片面に、図3に示す型シート製造装置と、下記のようなロール凹版及び電離放射線硬化性樹脂組成物を使用して、且つ下記条件にてセル障壁と逆凹凸形状のセル障壁部の雌型がフィルム基材の片面に設けられた型シートを得た。
【0033】
ロール凹版
版面の断面形状:縦断面は分離した台形
〔図6参照〕 水平断面はストライプ状
セルピッチP :200μm
セル溝幅W :上底180μm、下底150μm
セル深さD :150μm
【0034】
電離放射線硬化性樹脂組成物
ペンタエリスリトールトリアクリレート 90重量部
ウレタンアクリレートオリゴマー 10重量部
【0035】
照射条件
カーテンビーム型電子線照射装置にて10Mradの電子線を照射
【0036】
上記の型シートの雌型部に、低融点ガラスフリット、耐熱顔料等を有機バインダー中に分散させたガラスペーストをブレードにより充填した後、型シートの雌型に充填されたガラスペースト面をPDP用のガラス基板表面に当接した後、型シートをガラス基板から剥離して、ガラスペーストをガラス基板に転写した。次いで、セル障壁形状で転写されたガラスペーストが施されたガラス基板を、ピーク温度585℃、加熱時間15分の条件で焼成し、PDPガラス基板にセル障壁を形成した。
【0037】
《実施例2》
実施例1において、型シートの製造に関する、ロール凹版、電離放射線硬化性樹脂組成物、照射条件を下記とした以外は、実施例1と同様にして、セル障壁をガラス基板上に形成した。
【0038】
ロール凹版
版面の断面形状:縦断面は分離した台形
〔図7参照〕 水平断面は正方形
セルピッチP :500μm
セル溝幅W :上底450μm、下底100μm
セル深さD :150μm
【0039】
電離放射線硬化性樹脂組成物
ペンタエリスリトールトリアクリレート 90重量部
ウレタンアクリレートオリゴマー 10重量部
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製、ダロキュア1173) 0.7重量部
【0040】
照射条件
オゾン有りの高圧水銀灯、160W/cm×2灯
【0041】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、精度が良く、任意の形状のセル障壁を、一回のパターニング処理により、簡便、迅速に且つ安定して製造できる。しかも、セル障壁の形状を台形形状とすることにより、PDPの前面板側のセル障壁面の面積を小さくでき、PDPの高精細化も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は充填工程、(b)は剥離工程を示す概念図。
【図2】ロール凹版、型シート、得られるセル障壁形状の一例との関係を示す断面図。
【図3】型シート製造工程で使用する製造装置の一例を示す概念図。
【図4】型シートとそれに対応するセル障壁の形状の一例を示す断面図。
【図5】セル障壁を持つ背面板と前面板とを封着してパネルとした断面の概念図。
【図6】ロール凹版の版凹部形状の一例を示す破断斜視図。
【図7】ロール凹版の版凹部形状の他の一例を示す破断斜視図。
【符号の説明】
1 セル障壁
2 型シート
21 フィルム基材
22 電離放射線硬化性樹脂層
23 シート凹部
3 電離放射線硬化性樹脂
4 ロール凹部
41 版凹部
51 押し圧ロール
52 剥離ロール
6 塗工装置
7 電離放射線照射装置
8 ガラスペースト
9 ブレード
10 ガラス基板
Claims (2)
- 前面板と、複数の放電用空間を構成するセル障壁を備えた背面板とを互いに平行に対向するように配設してなるプラズマディスプレイパネルのセル障壁を製造する方法において、次の(A) 〜(D) よりなることを特徴とするプラズマディスプレイパネルのセル障壁製造方法。
(A) 断面が台形形状の多数のセル障壁からなるセル障壁部の形状とは逆凹凸形状のシート凹部が形成された樹脂層を基材上に有する型シートを得る型シート製造工程。
(B) 型シートのシート凹部にガラスペーストを充填する充填工程。
(C) 充填されたガラスペーストのビヒクルの溶剤が乾かないうちに、型シートをその凹部側をガラス基板面側に向けて当接して、シート凹部内に充填されたガラスペーストを、ビヒクルの溶剤の湿りによるぬれにより、ガラス基板に湿着させた後、型シートを剥離して、ガラス基板の表面にガラスペーストを転写する転写工程。
(D) 転写されたガラスペーストを焼成する焼成工程。 - 断面が台形形状の多数のセル障壁からなるセル障壁部以外の部分の形状に対応した版凹部を有するロール凹版を使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に電離放射線硬化性樹脂を充填すると共に、フィルム基材をロール凹版に接触させ、接触している間に電離放射線を照射してフィルム基材とロール凹版間に介在する電離放射線硬化性樹脂を硬化させて電離放射線硬化性樹脂層とした後、フィルム基材に固着した電離放射線硬化性樹脂層をフィルム基材と共に版凹部から剥離して、セル障壁部と逆凹凸形状のシート凹部が形成された電離放射線硬化性樹脂層をフィルム基材上に有する型シートを得るようにして型シート製造工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルのセル障壁製造方法。
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