JP3587484B2 - 光ビーム走査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置(カラー画像形成装置を含む)に用いる光ビーム走査装置に係り、詳しくは複数の回転多面鏡を備えた光ビーム走査装置における各回転多面鏡間の回転位相の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置に用いる光ビーム走査装置として、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記回転多面鏡が等速回転するように前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段とを複数組備え、且つ、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段を備えたものが知られている。
【0003】
上記構成の光ビーム走査装置においては、回転基準信号発生手段で発生した各回転基準信号及び各回転位置検出手段の出力信号に基づいて、各回転多面鏡が等速回転するように各駆動手段を制御する。そして、この光ビーム走査装置を備えた画像形成装置においては、各回転多面鏡で偏向走査された光ビームによってそれぞれ対応する像担持体上に独立した潜像を形成し、この潜像を現像した各画像を記録媒体上に重ね合わせて転写する。ここで、各画像を記録媒体上の正確な位置に重ね合わせるためには、像担持体上の各画像の主走査方向(光ビームの走査方向)及び副走査方向(像担持体表面の移動方向)における画像形成開始位置が正確に調整されていなければならない。
【0004】
上記主走査方向については、例えば、光ビームを走査経路上の所定位置で検出し、その検出結果に基づいて画像の各走査ラインの書き込みタイミングを調整することにより、各光ビーム走査装置における回転多面鏡の像担持体に対する初期取付角度、すなわち各回転多面鏡の面位相が互いに完全に一致していなくても、主走査方向の画像ずれの発生を防止することができる。
【0005】
一方、上記副走査方向については、例えば複数の回転多面鏡に対応させて複数の像担持体が設けられている場合、像担持体の間隔(ピッチ)を走査ピッチの整数倍に設定し、画像の書き込み開始のタイミングを一回の光ビーム走査に要する時間単位で調整するとともに、同一周波数の回転基準信号に基づいて回転多面鏡を回転駆動して画像書き込みを行うことにより、画像全体にわたって1走査ピッチ単位で副走査方向の画像ずれの発生を防止できる。
【0006】
ところが、前記一回の光ビーム走査に要する時間単位での画像の書き込み開始タイミングの調整を行った場合でも、各回転多面鏡間の面位相が互いに完全に一致していないと、1走査ピッチ以下(画像分解能300dpiの場合で84.67μm以下)の副走査方向の画像ずれが発生してしまうという不具合があった。この画像ずれは、カラー画像を形成する場合に色ずれという不具合となる。
【0007】
そこで、従来、上記1走査ピッチ以下の副走査方向の画像ずれを防止するために、次のように各回転多面鏡間の回転位相を制御するものが知られている。
【0008】
例えば、特開昭64−73369号公報では、前記回転駆動制御手段としてのPLL制御手段のそれぞれに対して、前記回転基準信号としての基準周波数信号を発生する前記回転基準信号発生手段としての基準周波数信号発生手段と、前記光ビーム検出手段としての一つの同期センサから出力される前記出力信号としての水平同期信号の出力に同期して残る各同期センサから出力される水平同期信号出力タイミング差を前記基準周波数信号に基づいて計測するタイミング計測手段と、このタイミング計測手段により計測された各水平同期信号出力タイミング差に基づいて、前記PLL制御手段に供給する基準周波数信号の位相を調整する位相調整手段とを備えた装置が開示されている。
【0009】
この装置によれば、基準周波数信号発生手段から発生された基準周波数信号に基づいて、1つのPLL制御手段が回転多面体(回転多面鏡)の回転速度制御を開始する。一定速度で回転する回転多面体により偏向されるレーザビームを受光して、同期センサが水平同期信号を発生すると、タイミング計測手段が1つの同期センサから出力される水平同期信号の出力に同期して残る各同期センサから出力される水平同期信号出力タイミング差を基準周波数信号に基づいて計測する。そして、この計測された各水平同期信号出力タイミング差に基づいて、位相調整手段がPLL制御手段に供給する基準周波数信号の位相を調整する。これにより、位相ずれを画素単位距離間内で微細に調整でき、レーザビームの各感光ドラム(像担持体)上のトップ走査ラインずれを最小に設定することができる。
【0010】
また例えば、特開平2−170110号公報では、各回転多面鏡に偏向される各光ビームをそれぞれ受光して各ビームの位相差を検知する検知手段と、この検知手段により検知される位相差に基づいて、少なくとも1つの回転多面鏡と残る各回転多面鏡との位相角差を相殺するように、各回転多面鏡を等速回転させる駆動手段の回転位相角を前記1つの回転多面鏡に従属して個別に制御する位相制御手段とを備えた光ビーム走査装置が開示されている。
【0011】
この装置によれば、各駆動手段により各回転多面鏡が始動されて定速回転に到達したら、検知手段が各回転多面鏡により偏向される各光ビームをそれぞれ受光して各光ビームの位相差を検知し、この位相差情報が位相制御手段に送出される。この位相制御手段は検知された位相差に基づいて少なくとも1つの回転多面鏡と残る各回転多面鏡との位相差が相殺されるように各駆動手段の回転位相角を個別、かつ1つの回転多面鏡に従属させて制御し、各回転多面鏡から像担持体に偏向走査される各光ビームの書き出し位置を一致させることができる。
【0012】
また、上記特開平2−170110号公報には、次のような2ビーム方式の実施例が開示されている。前記検出手段及び前記位相制御手段を兼ねた回転位相同期制御装置は、前記光ビーム検出手段としての第1レーザピーム検知器からの出力信号である第1のビームデイテクトパルス信号と、同じく光ビーム検出手段としての第2レーザビーム検知器からの出力信号である第2のビームデイテクトパルス信号とが位相差をもって送出されてくると、その位相差を内部カウンタ回路などの計時手段により測定し、回転基準信号発生手段としての基準信号発生器から出力されている複数の基準信号のうち、前記測定された位相差に近い位相を発生させる基準信号を選択スイッチで選択して第2の回転多面鏡の回転駆動を制御する回転駆動制御手段としての第2位相同期制御部に送出する。これにより、前記駆動手段としての第1及び第2モータは、前記測定された位相差を発生させる基準信号を用いて前記第2位相同期制御部及び第1の回転多面鏡の回転駆動を制御する第1位相同期制御部で位相同期制御が行われ、以後の第1及び第2のビームディテクトパルス信号の位相はほぼ同位相となり、第1及び第2の回転多面鏡のビーム反射面が同位相となる。従って、第1及び第2の回転多面鏡から像担持体としての感光体ドラムに偏向走査される各光ビームによる画像書き出し位置が一致するようになる。
【0013】
また例えば、特開平5−227383号公報では、基準となる回転多面鏡の駆動手段であるスキャナーモータからの基準書き出し位置検知信号及び残りの回転多面鏡のスキャナーモータからの書き出し位置検知信号を、判断手段としてのマイクロプロセッサに取り込み、前記基準書き出し位置検知信号に対する他の書き出し位置検知信号の時間ずれを判断し、その判断結果に基づいて前記残りの回転多面鏡のスキャナーモータに対して、そのモータの回転速度を増減させる位相制御信号を供給するものが開示されている。この構成により、前記基準となる回転多面鏡による書き出し位置に対して前記残りの回転多面鏡による書き出し位置を一致させ、副走査方向の位置ずれを補正している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記各回転多面鏡の回転位相を制御する位相制御を行う従来の装置で用いられる回転多面鏡は、その駆動手段の駆動ムラによって微小ながら回転ムラが発生している。この回転ムラは、前記駆動手段及びそれを制御する回転駆動制御手段等における温度上昇、経時劣化によって大きくなっていく傾向にある。また、前記回転多面鏡に形成されている光反射面の回転方向の長さも、微小ながらばらついている。このような回転多面鏡の回転ムラや光反射面の長さのばらつきがあると、基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と残りの回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との時間差もばらついてしまうと考えられる。
【0015】
また、上記従来の装置では、上記各回転多面鏡の回転位相を制御する位相制御とともに、複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応した光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、残りの各回転多面鏡による画像書込位置を制御するように光ビーム発生手段を制御することにより、前記基準となる回転多面鏡による画像書込位置に対して前記残りの各回転多面鏡による画像書込位置を一致させるように制御している。この制御例として、基準回転多面鏡に対応した光ビーム検出信号からの出力信号をそれぞれ所定回数検知したところで、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号をそれぞれONし、この副走査同期信号がONになった後、上記位相制御後の各回転多面鏡に対応した光ビーム検出信号から出力信号が出力されるタイミングで、すなわち副走査同期信号と光ビーム検出信号からの出力信号が同期したタイミングで、各回転多面鏡による画像の書き込みを開始するように光ビーム発生手段を制御するものが考えられる。このような制御を行う場合、前述のように光ビーム検出手段の出力信号の時間差がばらつくと、上記副走査同期信号をONした後、各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるタイミングが、この出力信号の周期に近い時間分だけ突然変化し、1走査ピッチに近い副走査方向の画像ずれが突然発生するおそれがある。
【0016】
この副走査方向の画像ずれを、図15(a)及び(b)に示した位相制御前及び位相制御後における光ビーム検出手段の出力信号、画像書込開始信号等のタイムチャートの具体例で説明する。この具体例に係る光ビーム走査装置は、光ビーム発生手段としてのレーザや回転多面鏡等からなるレーザ走査ユニットを2組備えており、一方のレーザ走査ユニットを基準として位相制御を行い、各々のレーザピームに対応する画像の書き出しタイミングを決める副走査同期信号/FSYNC1、2を、位相制御後の各々のボリゴンミラーで偏向されたレーザビームの位置を検出するセンサの出力信号/DP1、/DP2に同期した信号/FGATE1、2に変換して、その信号を用いて画像の書き出しを開始するように構成されている。この光ビーム走査装置では、レーザが点灯し、回転多面鏡が等速回転することにより、図15(a)のように各回転多面鏡に対応した光ビーム検出手段から出力信号(前述の従来例では、書き出し位置検知信号、水平同期信号又はディテクタパルス信号と呼ばれている。)/DP1,/DP2が出力される。
【0017】
ここで、一方の出力信号/DP1を基準とし、それに対する他の出力信号/DP2の時間差(タイミング差)を計測するわけであるが、基準の出力信号/DP1に対して他の出力信号/DP2が図中の点線で示すようにT4+T5の幅だけ時間差が変動するとし、仮に計測した時間差を図15(a)のようにT1とする。このような条件下で時間差T1に基づく従来の位相制御を行うと、各出力信号は図15(b)のタイムチャートのようになる。この位相制御後において、基準の出力信号/DP1に対して他の出力信号/DP2がT4+T5の幅で時間差が変動する。例えば、出力信号/DP2が図15(b)のbの位置にあるとすると、2組のレーザ走査ユニットの回転多面鏡の光反射面の向き(面位相)が合っていて、画像ずれのない画像が得られる。また、出力信号/DP2が図15(b)のaの位置に変動したときは、基準の出力信号/DP1に対する他の出力信号/DP2の時間差がT4分だけずれる。また、出力信号/DP2がcの位置に変動したときは、基準の出力信号/DP1に対する他の出力信号/DP2の時間差がT5分だけずれる。
【0018】
上記基準のレーザ走査ユニットによる画像の書き出しタイミングを決める副走査同期信号/FSYNC1は、上記基準の出力信号/DP1に基づいて出力されるが、制御フロー、ハード構成上の制約によって基準の出力信号/DP1に対してある一定の時間(図15の具体例ではT6)だけ遅れてONされ、最低1ライン分の走査時間(/DP1の間隔)以上にわたって継続して出力される。他のレーザ走査ユニットによる画像の書き出しタイミングを決める副走査同期信号/FSYNC2も同様に上記基準の出力信号/DP1に基づいて出力され、出力信号/DP1に対する遅れ時間は同じT6であるが、上記副走査同期信号/FSYNC1に対して感光体ドラム間のピッチL分のライン数の走査時間だけ遅れてONされる。図15(b)においては、他のレーザ走査ユニットに対する副走査同期信号/FSYNC2が基準の副走査同期信号/FSYNC1と同じタイミングで出力されているように示されているが、実際は、感光体ドラム間ピッチL分のライン数の走査時間(/DP1の出力回数)分遅れている。各副走査同期信号/FSYNC1,2の出力タイミングは1ライン単位で調整できるので、1ラインの整数倍の色ずれの調整は可能となる。
【0019】
そして、本具体例に係る光ビーム走査装置において、図15(b)に示すようなタイミングで上記基準の副走査同期信号/FSYNC1が出力されたとすると、次に出力される基準の出力信号/DP1によって画像書き込み開始信号/FGATE1が生成され、この生成時点から基準のレーザ走査ユニットによる画像の書込が開始される。一方、他の副走査同期信号/FSYNC2も何ラインか後ではあるが、基準の副走査同期信号/FSYNC1と同じように基準の出力信号/DP1に対してT6だけ遅れて出力が開始され、次に出力される出力信号/DP2によって画像書き込み開始信号/FGATE2が生成されする。
【0020】
ここで、例えば出力信号/DP2が図15(b)のaの位置にあるとすると、他のレーザ走査ユニット2の画像書込開始信号は/FGATE2(a)のようになり、基準のレーザ走査ユニット1に対して他のレーザ走査ユニット2はT4分だけ色ずれが生じることになる。また例えば、出力信号/DP2が図15(b)のbの位置にあるとすると、他のレーザ走査ユニット2の画像書込開始信号は/FGATE2(b)のようになり、基準のレーザ走査ユニット1に対して他のレーザ走査ユニット2は色ずれが生じない。
【0021】
ところが、出力信号/DP2が図15(b)のcの位置にあるとすると、他のレーザ走査ユニット2の画像書込開始信号は/FGATE2(c)のようになり、基準のレーザ走査ユニット1に対して他のレーザ走査ユニット2は(1ライン分の走査時間−T5)分の色ずれが生じることになる。この図15(b)のcに示すような出力信号/DP2の変動がー定の周期で起こり、あらかじめその変動発生のタイミングが分かっていれば、/DP2の変動に対する補正も可能であるが、基準の出力信号/DP1に対する出力信号/DP2の時間差の変動は不規則であるので、画像書込中に急激に1ライン近く色ずれが生じることになる。
(以下、余白)
【0022】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、各回転多面鏡間の回転位相をほぼ一致させるように調整する位相制御を所定のタイミングで行う光ビーム走査装置であって、各回転多面鏡の回転位相差による画像ずれ量をできる限り少なくするとともに、前記位相制御を行っていない期間に回転多面鏡の回転ムラ等による副走査方向の画像ずれが突然発生するのを防止することができる光ビーム走査装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記回転多面鏡が等速回転するように前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を位相制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段から出力信号が出力された後、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号を所定時間ONし、この副走査同期信号のON状態で出力される前記位相制御後の各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、前記副走査同期信号をONするタイミングが前記出力信号の時間差の変動範囲に入らないように前記位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1の光ビーム走査装置において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記副走査同期信号をONするまでの遅れ時間を規定値として記憶する記憶手段を設け、前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0025】
請求項3の発明は、請求項2の光ビーム走査装置において、画像書込待機時に、前記出力信号の時間差をある周期で算出し、その時間差が前記規定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1の光ビーム走査装置において、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定するとともに、前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記遅れ時間の測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0027】
請求項5の発明は、請求項4の光ビーム走査装置において、画像書込待機時にある周期で、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定するとともに、前記出力信号の時間差を算出し、その時間差が前記遅れ時間の測定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0028】
請求項6の発明は、請求項4又は5の光ビーム走査装置において、前記ダミー信号を、実際の画像書き込み動作時における副走査同期信号と同じタイミングで出力することを特徴とするものである。
【0029】
請求項7の発明は、請求項2乃至5の光ビーム走査装置において、前記平均値の代わりに前記複数の時間差の中心値を用いることを特徴とするものである。
【0030】
請求項8の発明は、請求項2乃至5の光ビーム走査装置において、前記位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることを特徴とするものである。
【0031】
請求項1乃至8の発明においては、各駆動手段で回転駆動された各回転多面鏡により、各光ビーム発生手段で発生した光ビームをそれぞれ対応する像担持体に偏向走査する。
また、各回転位置検出手段により、前記各回転多面鏡の回転位置を検出し、回転駆動制御手段により、回転基準信号発生手段で発生した回転基準信号及び前記各回転位置検出手段の出力信号に基づいて、前記出力信号の周波数及び位相が前記回転基準信号の周波数及び位相に一致して前記各回転多面鏡が等速回転するように前記各駆動手段を制御する。
更に、各光ビーム検出手段により、前記各回転多面鏡により走査偏向された光ビームを各走査経路上の所定位置で検出し、光ビーム発生制御手段で光ビーム発生手段を制御し、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始することにより、主走査方向の画像の書き込み開始位置を所定位置に合わせるとともに、副走査方向の画像の書き込み開始位置を1走査ピッチの精度で所定位置に合わせる。
また更に、位相制御手段により所定のタイミングで前記回転基準信号発生手段を制御して、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相をほぼ一致させることにより、副走査方向の画像の書き込み開始位置を1走査ピッチ以下の精度で所定位置に合わせる。
また更に、光ビーム発生制御手段で前記光ビーム発生手段を制御することにより、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段から出力信号が出力された後、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号を所定時間ONし、この副走査同期信号のON状態で出力される前記位相制御後の各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始する。ここで、前記副走査同期信号をONする時間は前記光ビーム検出手段からの出力信号の1周期よりも長く設定する。
【0032】
そして、前記副走査同期信号をONするタイミングが、前記出力信号の時間差の変動範囲に入らないように前記位相制御を行うことにより、次の位相制御までの期間内において、前記出力信号の時間差が変動した場合でも、前記副走査同期信号のON開始からその後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力される画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにする。
【0033】
特に、請求項2の発明では、請求項1の光ビーム走査装置において、記憶手段で前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記副走査同期信号をONするまでの遅れ時間を予め規定値として記憶しておく。
そして、前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて、この平均値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。一方、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて、この加算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。この位相制御により、次の位相制御までの期間内において、前記出力信号の時間差が変動した場合でも、前記副走査同期信号のON開始からその後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力される画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにする。
【0034】
また特に、請求項3の発明では、請求項2の光ビーム走査装置において、画像書込待機時に、前記出力信号の時間差をある周期で算出する。そして、その時間差が前記規定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて、この平均値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。一方、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて、この加算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。この位相制御により、前記出力信号の時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記前記画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにする。
【0035】
また特に、請求項4の発明では、請求項1の光ビーム走査装置において、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定する。そして、前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記遅れ時間の測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて、この平均値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。一方、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて、この加算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。この位相制御により、次の位相制御までの期間内において、前記出力信号の時間差が変動した場合でも、前記副走査同期信号のON開始からその後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力される画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにする。
【0036】
また特に、請求項5の発明では、請求項4の光ビーム走査装置において、画像書込待機時にある周期で、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定するとともに、前記出力信号の時間差を算出する。この時間差が前記遅れ時間の測定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて、この平均値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。一方、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて、この加算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を位相制御する。この位相制御により、前記出力信号の時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記前記画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにする。
【0037】
請求項6の発明では、請求項4又は5の光ビーム走査装置において、前記ダミー信号を、実際の画像書き込み動作時における副走査同期信号と同じタイミングで出力することにより、実際の画像書き込み動作時における前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記副走査同期信号をONするまでの遅れ時間に対応するように、前記位相制御に用いる遅れ時間を精度良く測定できるようにする。
【0038】
請求項7の発明では、請求項2乃至5の光ビーム走査装置において、前記平均値の代わりに前記複数の時間差の中心値を用いることにより、前記出力信号の時間差が急激に変動したり、突発的に変動したときに、前記平均値を用いる場合に比して前記前記画像書き込み開始までの時間のばらつきをより小さくする。
【0039】
請求項8の発明では、請求項1の光ビーム走査装置において、前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることにより、画像書込動作中に、前記前記画像書き込み開始までの時間が突然変化しないようにする。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置としての4ドラム方式のカラーレーザビームプリンタ(以下「カラープリンタ」という)に用いる光ビーム走査装置に適用した実施形態について説明する。
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す斜視図である。このカラープリンタは4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像を重ね合わせたカラー画像を形成するために4組の画像形成部等を備えている。各画像形成部は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電チャージャ2、光ビーム走査ユニット3、現像ユニット4、転写チャージャ5とを備え、通常の電子写真プロセスである帯電、露光、現像、転写プロセスを行い、転写ベルト6で矢印A方向に搬送されている記録紙7に1色目の画像を転写し、次に2色目、3色目、4色目の順に画像を転写することにより、4色の画像が重ね合わさったカラー画像を記録紙7上に形成することができる。
【0041】
図2は上記レーザビーム走査ユニット3の光学系の説明図であり、図3は上記レーザビーム走査ユニット3を4組備えた光ビーム走査装置の制御系のブロック図である。ここで、図3中の符号のかっこ内の数値は、その構成要素が属するレーザー走査ユニットの組数を示している。
本カラープリンタの光ビーム走査装置の各レーザ走査ユニット3は、光ビーム発生手段としてのレーザ光源(LD)8と、レーザ光源8からのレーザビームを感光体ドラム1に偏向走査する回転多面鏡としてのポリゴンミラー9と、ポリゴンミラー9を矢印B方向に回転駆動する駆動手段としてのポリゴンモータ10と、ポリゴンミラー9の回転位置を検出する回転位置検出手段としてのホール素子11と、後述の回転基準信号発生手段で発生した回転基準信号及びホール素子11の出力信号に基づいてポリゴンミラー9が等速回転するようにポリゴンモータ10を制御する回転駆動制御手段としてのモータドライバ(PLL制御部)12と、ポリゴンミラー9で走査偏向されたレーザビームを走査開始位置で検出する光ビーム検出手段としてのレーザビーム検知器13と、レーザビーム検知器13の出力信号に基づいてレーザ光源8を制御する光ビーム発生制御手段としてのコントローラ14等を備えている。
【0042】
上記各レーザ光源8からのレーザビームは、色分解された画像情報に基づいて作動するレーザドライバ(不図示)によりON/OFF制御されながら、ポリゴンモータ10で回転駆動されたポリゴンミラー9で偏向走査され、レンズを通って感光体ドラム1表面に照射される。また、レーザ光源8からのレーザビームの走査範囲(図2中のLD走査範囲)の端(走査開始位置)にはビーム検知用ミラー13aが設けてあり、そのミラー13aで反射されたレーザービームが上記レーザビーム検知器13で検知され、ビームディテクトパルス信号としてコントローラ14に出力される。また、上記ホール素子11からはポリゴンミラー9の回転に応じた周波数でON/OFFする繰り返しパルス信号が上記モータドライバ(PLL制御部)12に出力される。
【0043】
また、上記光ビーム走査装置は各ポリゴンミラー9(1)〜9(4)に対応した複数の回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段及びその制御手段を備えている。この回転基準信号発生手段は、図3に示すように基準信号発生器15と4組の回転基準信号発生部16(1)〜16(4)と、3組のセレクタ17(2)〜17(3)とにより構成され、また、その位相制御手段としては上記コントローラ14を用いている。このコントローラ14はレーザ光源8及び上記セレクタ17の制御の他、上記ポリゴンモータ10の等速回転のチェックや後述のディテクタパルス信号の時間差の測定等にも用いている。
【0044】
ところで、上記構成の光ビーム走査装置を備えたカラープリンタでカラー画像を形成する際、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色毎に独立に作成した画像を記録紙上の正確な位置に重ね合わせる必要がある。各色の画像を記録紙上の正確な位置に重ね合わせるためには、感光体ドラム1上の各色に対応したレーザビームによる主走査方向及び副走査方向の書き込み開始位置が正確に調整されていなければならない。主走査方向の調整については、レーザビームの走査開始位置を常に上記レーザビーム検知器13で検出して、記録画像データの書き込みタイミングを各色で調整することにより、プリンタ内の光ビーム走査装置と感光体ドラム1との相対的な位置関係が各色で完全に一致していなくても、各色の画像を重ね合わせた場合に色ずれを起こさないようにしている。一方、上記副走査方向の調整については、感光体ピッチ(図1のL)を走査ピッチの整数倍に保ち、レーザ走査開始位置を常にレーザビーム検知器13で検出して、記録画像データの書き込みタイミングを上記コントローラ14で制御することにより、各ポリゴンミラーを同一の走査周波数の回転基準信号に基づいて駆動して各色の画像形成を行い、各色の画像を重ね合わせた場合に色ずれを起こさないようにしている。
【0045】
しかし、上記レーザビーム走査の制御を行う場合に同一位相を有する回転基準信号を各ポリゴンミラー9の回転駆動に用いると、副走査方向の1走査ピッチ以下(画像分解能300dpiの場合で84.67μm以下)の色ずれが発生するおそれがあるので、本実施形態の光ビーム走査装置では、各ポリゴンミラー9を回転駆動するポリゴンモータ10の回転位相を制御して、各ポリゴンミラー9の面位相を一致させて、上記色ずれを補正している。
【0046】
図4は上記ポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートであり、図5(a)及び(b)はそれぞれ位相制御前の各回転基準信号/PCLK1,/PCLK2及び各レーザビーム検知器13の出力信号としてのビームディテクトパルス信号/DP1,/DP2等のタイムチャートであり、図6(a)及び(b)はそれぞれ位相制御後の各回転基準信号/PCLK1,/PCLK2及び各レーザビーム検知器13のビームディテクトパルス信号/DP1,/DP2等のタイムチャートである。
カラープリンタの電源スイッチをONすると、ポリゴンモータ10に電力が供給され、回転基準信号発生部16(1)から出力された所定周波数の回転基準信号/PCLK1(図5(a)参照)がモータドライバ(PLL制御部)12(1)に供給されるとともに、回転基準信号発生部16(1)からの回転基準信号/PCLK1を選択するようにセレクタ17(2)〜17(4)がコントローラ14で制御され、この回転基準信号/PCLK1が回転基準信号/PCLK2〜/PCLK4(図5(a)参照。/PCLK3,/PCLK4は図示していないが/PCLK2と同様である。)として残りの各モータドライバ(PLL制御部)12(2)〜12(4)に供給される(ステップ1)。そして、コントローラ14から各モータドライバ(PLL制御部)12(1)〜12(4)にON信号が送出されると、各ポリゴンモータ10(1)〜10(4)が回転し、ポリゴンモータ10が等速回転すると、各モータドライバ(PLL制御部)12(1)〜12(4)からコントローラ14にモータロック信号が送出される(ステップ2〜4)。
【0047】
次に、上記各ポリゴンモータ10が等速回転すると、各レーザ光源8が点灯する(ステップ5)。この場合、図2のビーム検知用ミラー13aの部分をレーザビームが通過するときだけ各レーザ光源8を点灯させれば良い。このレーザ光源8の点灯により、各レーザビーム検知器13(1)〜13(4)からコントローラ14にビームディテクトパルス信号/DP1〜/DP4が送出される(ステップ6)。例えば、図5(b)に示すように、レーザビーム検知器13(1)から信号/DP1、レーザビーム検知器13(2)から信号/DP2が出力される。以下、残りのビームディテクトパルス信号/DP3,/DP4については、/DP2と同様に考えることができるので省略する。また、ビームディテクトパルス信号/DP1に対する/DP2の時間差がT4+T5の幅で変動している場合を想定する。
(以下、余白)
【0048】
本実施形態では、ポリゴンミラー9(1)及びポリゴンモータ10(1)を基準にして上記位相制御を行うので、コントローラ14において、各ビームディテクトパルス信号/DP1,/DP2のパルスの立ち下がりを検出し、上記信号/DP1のパルス立ち下がりから残りの信号/DP2のパルス立ち下がりまでの時間差T1を算出し、その算出した時間差を記憶する(ステップ7,8)。このようなビームディテクトパルス信号の検出、時間差の算出及び記憶をある決められた回数(n回)だけ繰り返して行う(ステップ6〜9)。そして、上記記憶した複数の時間差の平均値T1及び最大値T3を算出する(ステップ10)。ここで、基準のディテクトパルス信号/DP1に対する画像の書き込み開始タイミングを決める副走査同期信号/FSYNC1(/FSYNC2,3,4)をONするタイミングまでの遅れ時間を予め規定値T6としてコントローラ14の記憶部に記憶している。
【0049】
次に、上記最大値T3から平均値T1を引いた値(T5)と上記規定値T6とを比較して、T5≦T6であれば、上記平均値T1を回転基準信号発生部16(2)に入力するためのデータに変換して回転基準信号発生部16(2)に送出する(ステップ11〜13)。回転基準信号発生部16(2)では、コントローラ14から送られてきたデータ及び上記基準信号発生器15から送出されてきた基準信号に基づいて、図6(a)に示すように上記平均値T1だけ位相がずれた新たな回転基準信号/PCLK2が出力される(ステップ14)。この回転基準信号/PCLK2はセレクタ17(2)に送出され、コントローラ14からの切替信号により、セレクタ17(2)では信号/PCLK1から信号/PCLK2へ切り替わり、モータドライバ(PLL制御部)12(2)に送出される(ステップ15,16)。
【0050】
そして、モータドライバ(PLL制御部)12(2)では、回転位置検出用のホール素子11から出力された回転位置検知信号と回転基準信号発生部16(2)から出力された回転基準信号/PCLK2とに基づいてPLL制御が行われ、ポリゴンモータの位相制御が行われて再度各ポリゴンモータが等速回転するようになる。ポリゴンモータが等速回転するとモータロック信号が検出される(ステップ17)。
【0051】
図6(b)は上記位相制御後のディテクタパルス信号/DP1,/DP2を示している。図5(b)に示す位相制御前ではT2以上、最大T3分のずれ量があったのに対し、図6(b)に示す位相制御後では最大T4もしくはT5分のずれ量に減少していることが分かる。
【0052】
一方、上記位相制御のフローチャートのステップ11での比較において、T5>T6であれば、上記平均値T1にその大きい分(T5−T6)を足したものを回転基準信号発生部16(2)に入力するためのデータに変換して回転基準信号発生部16(2)に送出する(ステップ12−1,12−2、13)。回転基準周波数発生部16(2)では、コントローラ14から送られてきたデータ及び上記基準信号発生器15から送出されてきた基準信号に基づいて、図7(a)に示すようにT1+(T5−T6)だけ位相がずれた新たな回転基準信号/PCLK2が出力される(ステップ14)。以下、ステップ17までの動作は、前述と同様である。その結果、図5(b)に示す位相制御前ではT2以上、最大T3分のずれ量があったのに対し、図7(b)に示す位相制御後では最大T4+T5−T6分のずれだけになることが分かる。
【0053】
なお、上記位相制御では、ディテクトパルス信号/DP1に対する/DP2の時間差に基づいてポリゴンミラー9(2)の回転位相を制御する場合について説明したが、残りのポリゴンミラー9(3),9(4)の回転位相についても、ディテクトパルス信号/DP1に対する/DP3,4の時間差に基づいて同様に制御することができる。また、上記ディテクトパルス信号の検出及びその時間差の算出の回数nは、できるだけ多い方が良い。
【0054】
図8は画像書込の制御系のブロック図であり、図9はその画像書き込み制御のフローチャートである。上記位相制御が終了すると、画像書込待機状態となり、プリント開始命令があると、記録紙が給紙され、基準のレーザ走査ユニット3(1)より前(給紙装置側)に設置されているレジストセンサ18が記録紙を検知すると、レジストセンサ18からの信号がコントローラ14に送られる(ステップ1〜3)。コントローラ14では、レジストセンサ18から基準のレーザ走査ユニット3(1)までの距離に相当する分(m回)だけディテクトパルス信号/DP1をカウントし、カウント終了後、副走査同期信号/FSYNC1を出力し、すぐ次のディテクトパルス信号/DP1によって1色目の画像書き込み開始信号/FGATE1が生成される(ステップ4〜7)。この画像書き込み開始信号/FGATE1は画像書込制御部19に送られ、送られてきた画像データを画像書き込み開始信号/FGATE1のタイミングでレーザビームによる書き込みを開始する(ステップ8)。同時に、コントローラ14では、さらにディテクトパルス信号/DP1のカウントが続けられ、レジストセンサ18から次のレーザ走査ユニット3(2)までの距離に相当する分(n回)だけディテクトパルス信号/DP1をカウントし、カウント終了後、副走査同期信号/FSYNC2を出力し、すぐ次のディテクトパルス信号/DP2によって2色目の画像書き込み開始信号/FGATE2が生成される(ステップ9〜11)。この画像書き込み開始信号/FGATE2は画像書込制御部19に送られ、送られてきた画像データを画像書き込み開始信号/FGATE2のタイミングでレーザビームによる書き込みを開始する(ステップ12)そして、1色目、2色目とも規定ライン数書き込んだら画像の書込を終了する(ステップ13〜16)。なお、3色目及び4色目のレーザ走査ユニット3(3),3(4)についても同様に画像書き込みが行われる。
【0055】
以上、本実施形態においては、基準となる1色目の画像に対応したビームディテクトパルス信号/DP1がそれぞれ所定回(n,・・・)検出された後に副走査同期信号/FSYNC2〜4を所定時間ONし、その副走査同期信号/FSYNC2〜4のON直後に検出されるビームディテクトパルス信号/DP2,/DP3,/DP4により、2色目〜4色目の画像書込を開始するように画像書き込み開始信号/FGATE2〜4を生成している。ここで、前述の位相制御により、各ポリゴンミラー9の回転ムラ等によって上記信号/DP1に対する残りの信号/DP2,/DP3,/DP4の時間差が変動しても、前記副走査同期信号/FSYNC2〜4をONするタイミングが、前記基準のディテクトパルス信号/DP1に対する他のディテクトパルス信号/DP2〜4の時間ずれの変動範囲に入らないようにしているので、画像書込動作中に1走査ピッチに近い色ずれが突然発生するのを防止できる。
【0056】
また、前述の位相制御により、1走査ピッチ以下の色ずれは、上記ビームディテクトパルス信号/DP1に対する信号/DP2〜4の時間ずれの変動幅T4又はT5、若しくは上記T4+T5−T6に相当する分だけしか発生しない。
【0057】
〔実施形態2〕
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系及び画像書き込み制御は、上記図2、図3及び図9と同様であり、位相制御前後の各信号例も上記図5〜図7と同様なものを適用している。
図10は本実施形態に係るポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートである。上記実施形態1と異なる点は、電源〇Nして位相制御を行うとともに、位相制御後の画像書込待機時にも引き続き同じように位相制御を行う点である。図10のフローチャートは、上記図4の位相制御後におけるモータロック信号が検出されてからの制御フローである。上記図4の位相制御が終了し、モータロック信号が検出されると、画像書込待機時にディテクトパルス信号/DP1〜4の検出を行う(ステップ18)。そして、基準のディテクトパルス信号/DP1に対する他のディテクトパルス信号/DP2,3,4の時間差Tをそれぞれ算出し、記憶し、それぞれの時間差と上記遅れ時間の規定値T6とを比較し、時間差が規定値T6より大きくなるまで/DP1〜4の検出、時間差の算出、記憶動作を繰り返す(ステップ19〜21)。
【0058】
上記時間差TがT6より大きくなったところで、画像書込中であれば再度、ディテクトパルス信号/DP1〜4の検出、時間差Tの算出、記憶動作を繰り返し、画像書込中でなければ記憶したデータから平均値T1、最大値T3を算出し、最大値T3から平均値T1を引いた値(T5)とT6を比較する(ステップ23,24)。
【0059】
次のステップ25から29までの制御動作は上記実施形態1の図4の制御フローと同様である。位相制御が終了して、モータロック信号が検出されると再び、ディテクトパルス信号/DP1〜4の検出、時間差の算出、記憶動作を行う(ステップ30,18・・・)。
【0060】
なお、図10に示した本実施形態の制御フローでは、ディテクトパルス信号DP1に対する信号DP2,DP3,DP4の時間差に基づく位相制御(ポリゴンミラー9(2)〜(4)の位相制御)が同時に行われるように示されているが、すべてパラレルで処理されている。よって、ディテクトパルス信号DP1とDP2,DP3,DP4との時間差のひとつでも規定値T6より大きくなったら、画像書込中でなければその該当するレーザ走査ユニット(ポリゴンミラー)についてだけ位相制御を行い、上記時間差がT6以下のその他レーザ走査ユニット(ポリゴンミラー)については、再度、時間差の算出を行うことになる。
【0061】
また、上記実施形態1及び2において、上記平均値T1の代わりに、変動幅からその中心値を算出して、その中心値を用いても良い。変動幅が小さく、その変動の仕方がー定であれば平均値T1の場合とほぼ同じであるが、急激な変動、突発的な変動がある場合は、中心値を用いる方が基準色に対する色ずれ量の幅が小さくなり、最大色ずれ量が小さくなる。次に説明する実施形態3以降においても同様である。
【0062】
〔実施形態3〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系及び画像書き込み制御は、上記図2、図3及び図9と同様であり、位相制御前後の各信号例も上記図5〜図7と同様なものを適用している。
図11は本実施形態に係るポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートである。上記実施形態1では、ディテクトパルス信号/DP1と副走査同期信号/FSYNC1との時間差T6を規定値としてあらかじめコントローラ14の記憶部に記憶させていたが、本実施形態3では、図9に示した実際の画像書込動作時と同じように、ディテクトパルス信号/DP1をx回カウントした後、副走査同期信号/FSYNC1を出力するが、そのx回のカウント後のディテクトパルス/DP1と副走査同期信号/FSYNC1との時間差T6を算出し、その算出値を用いて位相制御している(ステップ18〜21)。よって、ディテクトパルス信号/DP1〜4を検出した後に、基準のディテクトパルス信号/DP1と他のディテクトパルス信号/DP2、3、4の時間差を算出すると同時に、T6の算出を行う。その他の制御フローは上記実施形態1と同様である。
なお、本実施形態3におけるディテクトパルス信号/DP1のカウントの基準値xは特定の値に限定されるものではない。
【0063】
本実施形態によれば、前記副走査同期信号/FSYNC1のダミー信号を出力して上記基準のディテクトパルス信号DP1から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定し、その測定値を位相制御に用いるので、遅れ時間T6を予め算出して規定値として記憶しておく必要がない。
【0064】
〔実施形態4〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系及び画像書き込み制御は、上記図2、図3及び図9と同様であり、位相制御前後の各信号例も上記図5〜図7と同様なものを適用している。
図12は本実施形態に係るポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートである。上記実施形態3と異なる点は、電源〇Nして位相制御を行うとともに、位相制御後の画像書込待機時にも引き続き同じように位相制御を行う点である。よって、図12は、上記図11の位相制御後におけるモータロツク信号が検出されてからのフローである。上記図11の位相制御が終了し、モータロック信号が検出されると、画像書込待機時にディテクトパルス信号/DP1〜4の検出を行う(ステップ22)。そして、基準のディテクトパルス信号/DP1に対する他のディテクトパルス信号/DP2,3,4の時間差Tをそれぞれ算出し、記憶動作を行うが、それと同時に上記実施形態3と同様にT6の算出を行う(ステップ23〜28)。そして、それぞれの時間差TとT6とを比較し、時間差TがT6より大きくなるまでディテクトパルス信号/DP1〜4の検出、時間差Tの算出、記憶動作、そしてT6の算出を繰り返す(ステップ22〜29)。
【0065】
上記時間差TがT6より大きくなったところで、画像書込中であれば再度、ディテクトパルス信号/DP1〜4の検出、時間差Tの算出、記億動作、T6の算出を繰り返し、画像書込中でなければ記憶したデータから平均値T1、最大値T3を算出し、最大値T3から平均値T1を引いた値(T5)とT6を比較する(ステップ30〜32)。
【0066】
次のステップ33から37までの制御動作は上記実施形態3(実施形態1)と同様である。位相制御が終了して、モータロック信号が検出されると再び、ディテクトパルス信号/DP1〜4の検出、時間差Tの算出、記憶動作、T6の算出を行う(ステップ38,22,・・・)。
【0067】
なお、図12に示した本実施形態の制御フローでは、ディテクトパルス信号DP1に対する信号DP2,DP3,DP4の時間差に基づく位相制御(ポリゴンミラー9(2)〜(4)の位相制御)が同時に行われるように示されているが、すべてパラレルで処理されている。よって、ディテクトパルス信号DP1とDP2,DP3,DP4との時間差のひとつでも規定値T6より大きくなったら、画像書込中でなければその該当するレーザ走査ユニット(ポリゴンミラー)についてだけ位相制御を行い、上記時間差がT6以下のその他レーザ走査ユニット(ポリゴンミラー)については、再度、時間差の算出を行うことになる。
【0068】
〔実施形態5〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系及び画像書き込み制御は、上記図2、図3及び図9と同様であり、位相制御前後の各信号例も上記図5〜図7と同様なものを適用している。また、位相制御についても上記実施形態3及び4の制御フローチャートと同様である。
【0069】
図13(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態で用いるレジストセンサ信号切替制御部及び副走査同期信号切替制御部の回路図である。上記実施形態1において図8及び図9を用いて説明した画像書込制御において、プリント開始すると、実際は、記録紙がレジストセンサ18を通る時、レジストセンサ18の出力信号を検知するが、プリントしないときにT6(基準のディテクトパルス信号/DP1に対する画像の書き出しタイミングを決める副走査同期信号/FSYNC1のONするタイミングの遅れ)を測定する場合は、図13(a)のように、セレクタ20にレジストセンサ18の出力と副走査同期信号のダミー信号とを入力できるようにし、上記T6を測定する際は、ダミー信号をセレクタ20に送り、例えば切替制御信号/CONTがHIGHの時にダミー信号を選択するようにしておく。そして、セレクタ20の出力を副走査同期信号/FSYNCの発生部に送ることにより、実際のプリント時と同じタイミング(レジストセンサ18の出力から副走査同期信号/FSYNCの発生部への時間的デイレイ)となる。
【0070】
また、図13(b)に示すように、副走査同期信号/FSYNCを発生し、その後、実際のプリント時には/FGATE発生部に送られるが、T6を測定する場合は、ダミー信号で作られた副走査同期信号/FSYNCを画像書き込み開始信号/FGATEの発生部ではなく、時間差測定部に送る必要がある。よって、図13(b)のような回路構成にして、切替制御信号/CONTがHIGHの時に副走査同期信号/FSYNCが時間差測定部に送られるようにし、その時は画像書き込み開始信号/FGATEの発生部にはHIGH信号が常に送られるようにすれば、画像書き込み開始信号/FGATEが作られて書込動作しないようにできる。
【0071】
この図13(a)及び(b)に示すように、レジストセンサ信号切替制御部及び副走査同期信号切替制御部を構成すれば、ゲート回路と制御信号のみで、ダミー信号を使ってT6が測定でき、しかも通常の書込動作も可能となる。
【0072】
また、本実施形態によれば、実際の画像書き込み動作時における基準のディテクトパルス信号から前記副走査同期信号/FSYNCのONまでの遅れ時間に対応するように、前記位相制御に用いる遅れ時間T6を精度良く測定できるので、更に確実に画像ずれ量を少なくすることができる。
【0073】
〔実施形態6〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系及び画像書き込み制御は、上記図2、図3及び図9と同様であり、位相制御前後の各信号例も上記図5〜図7と同様なものを適用している。また、位相制御についても上記実施形態2の制御フローチャートとほとんど同じである。
【0074】
図14は、本実施形態に係るポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートであり、図4のステップ17以降の制御フローを示している。本実施形態の位相制御では、モータロツク信号が検出されると画像書込可状態であることをコントローラ14の画像書込コントロール部に知らせる(ステップ17,18)。さらに、上記時間差TがT6より大きい場合、再度、位相制御を行う際に、画像書込不可状態を同じく画像書込コントロール部に知らせ、画像書込待機状態とし、書込開始信号がきても待機していてもらう(ステップ19〜24)。そして、位相制御後、モータロック信号が検出されたら、画像書込を開始する(ステップ25〜33)。
本実施形態に係る位相制御によれば、位相制御中に画像書込を行うことによる画像の乱れを防止できる。
【0075】
なお、上記各実施形態においては、本発明に係る光ビーム走査装置をレーザ走査ユニット及び感光体ドラムを4組備えた4ドラム方式のカラープリンターに適用した例について示したが、本発明は、4ドラム方式に限定されることなく、2ドラム、3ドラム、若しくは5ドラム方式にも適用できるものである。更に、感光体ドラム1に対して複数のレーザ走査ユニットを備えたものにも適用できるものである。
【0076】
また、上記各実施形態においては、本発明に係る光ビーム走査装置をカラープリンターに適用した例について示したが、本発明は、複写機、ファクシミリ等の他の画像形成装置に用いる光ビーム走査装置にも適用できるものである。
(以下、余白)
【0077】
【発明の効果】
請求項1乃至8の発明によれば、次の位相制御までの期間内において、前記出力信号の時間差が変動した場合でも、前記副走査同期信号のON開始からその後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力される画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにしている。従って、各回転多面鏡の回転位相差による画像ずれ量をできる限り少なくするとともに、回転多面鏡の回転ムラ等による副走査方向の画像ずれが突然発生するのを防止することができるという効果がある。
【0078】
特に、請求項3又は5の発明によれば、前記出力信号の時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記前記画像書き込み開始までの時間のばらつきをできるだけ小さくするとともに、前記画像書き込み開始までの時間が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然変化しないようにしているので、経時的な変化による画像ずれも防止できるという効果がある。
【0079】
また特に、請求項4又は5の発明によれば、前記副走査同期信号のダミー信号を出力して前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定し、その測定値を前記位相制御に用いるので、前記遅れ時間を予め算出して記憶手段に記憶しておく必要がないという効果がある。
【0080】
また特に、請求項6の発明によれば、前記ダミー信号を、実際の画像書き込み動作時における副走査同期信号と同じタイミングで出力することにより、実際の画像書き込み動作時における前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記副走査同期信号をONするまでの遅れ時間に対応するように、前記位相制御に用いる遅れ時間を精度良く測定できるので、更に確実に画像ずれ量を少なくすることができるという効果がある。
【0081】
また特に、請求項7の発明によれば、前記平均値の代わりに前記複数の時間差の中心値を用いることにより、前記出力信号の時間差が急激に変動したり、突発的に変動したときに、前記平均値を用いる場合に比して前記前記画像書き込み開始までの時間のばらつきをより小さくするので、更に画像ずれ量を少なくすることができるという効果がある。
【0082】
また特に、請求項8の発明によれば、前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることにより、画像書込動作中に、前記画像書き込み開始までの時間が突然変化しないようにしているので、位相制御中に画像書込を行うことによる画像の乱れを防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す斜視図。
【図2】同カラープリンタのレーザビーム走査ユニットの光学系の説明図。
【図3】同カラープリンタの光ビーム走査装置の制御系のブロック図。
【図4】同光ビーム走査装置における位相制御のフローチャート。
【図5】(a)は同位相制御前における回転基準信号のタイムチャート。
(b)は同位相制御前におけるレーザビーム検知器の出力信号、副走査同期信号及び画像書き込み開始信号のタイムチャート。
【図6】(a)は同位相制御後における回転基準信号のタイムチャート。
(b)は同位相制御後におけるレーザビーム検知器の出力信号、副走査同期信号及び画像書き込み開始信号のタイムチャート。
【図7】(a)は同位相制御後における回転基準信号のタイムチャート。
(b)は同位相制御後におけるレーザビーム検知器の出力信号、副走査同期信号及び画像書き込み開始信号のタイムチャート。
【図8】同カラープリンタにおける画像書き込みの制御系のブロック図。
【図9】同カラープリンタにおける画像書き込み制御のフローチャート。
【図10】他の実施形態に係る位相制御の一部のフローチャート。
【図11】更に他の実施形態に係る位相制御のフローチャート。
【図12】更に他の実施形態に係る位相制御の一部のフローチャート。
【図13】(a)及び(b)はそれぞれ、更に他の実施形態に係るカラープリンタのレジストセンサ信号切替制御部及び副走査同期信号切替制御部の回路図。
【図14】更に他の実施形態に係る位相制御のフローチャート。
【図15】(a)は従来例に係る回転位相制御前におけるレーザビーム検知器の出力信号のタイムチャート。
(b)は同回転位相制御後におけるレーザビーム検知器の出力信号、副走査同期信号及び画像書き込み開始信号のタイムチャート。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
3 光ビーム走査ユニット
8 レーザ光源
9 ポリゴンミラー
10 ポリゴンモータ
11 ホール素子
12 モータドライバ
13 レーザビーム検知器
14 コントローラ
15 基準信号発生器
16 回転基準信号発生部
17 セレクタ
18 レジストセンサ
19 画像書き込み制御部
20 セレクタ

Claims (8)

  1. 光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記回転多面鏡が等速回転するように前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、
    前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を位相制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段から出力信号が出力された後、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号を所定時間ONし、この副走査同期信号のON状態で出力される前記位相制御後の各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、
    前記副走査同期信号をONするタイミングが前記出力信号の時間差の変動範囲に入らないように前記位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
  2. 請求項1の光ビーム走査装置において、
    前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記副走査同期信号をONするまでの遅れ時間を規定値として記憶する記憶手段を設け、
    前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
  3. 請求項2の光ビーム走査装置において、
    画像書込待機時に、前記出力信号の時間差をある周期で算出し、その時間差が前記規定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記規定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記規定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
  4. 請求項1の光ビーム走査装置において、
    各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定するとともに、前記出力信号の時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記遅れ時間の測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
  5. 請求項4の光ビーム走査装置において、
    画像書込待機時にある周期で、各回転多面鏡による画像書き込みタイミングを決めるための副走査同期信号のダミー信号を出力し、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号から前記ダミー信号をONするまでの遅れ時間を測定するとともに、前記出力信号の時間差を算出し、その時間差が前記遅れ時間の測定値よりも大きくなった場合に、再度、複数の時間差の最大値及び平均値を算出し、その最大値と平均値との差が前記測定値以下の場合は前記時間差の平均値に基づいて前記位相制御を行い、前記最大値と平均値との差が前記測定値よりも大きい場合はその規定値よりも大きい分を前記平均値に加算した加算値に基づいて前記位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
  6. 請求項4又は5の光ビーム走査装置において、前記ダミー信号を、実際の画像書き込み動作時における副走査同期信号と同じタイミングで出力することを特徴とする光ビーム走査装置。
  7. 請求項2乃至5の光ビーム走査装置において、前記平均値の代わりに前記複数の時間差の中心値を用いることを特徴とする光ビーム走査装置。
  8. 請求項2乃至5の光ビーム走査装置において、前記位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることを特徴とする光ビーム走査装置。
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