JP3586482B2 - 電子写真用転写用紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、間接乾式電子写真方式のフルカラー又はモノクローム複写機、並びにプリンターに用いる時に、特に、中間調画像領域の粒状性に優れ、高密度画像領域の濃度むらやグロスむらのない、優れた高画質な画像を提供できる転写用紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式の複写機やプリンターのカラー化、デジタル化に伴い電子写真方式の高画質化が検討されてきた。特に、電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターにおいては、高画質画像を得るために、画像の入出力のデジタル化が進み、画像入力方法、入力した画像の処理方法、現像法、転写法、定着法等が大きく改善された。また、現像剤や感光体の画像形成材料もデジタル高精細、高発色カラー記録に対応して改善されてきた。
【0003】
しかし、電子写真方式のモノクローム複写機、プリンターに使用されてきた、従来の電子写真用転写用紙を、上記の改善された電子写真方式のフルカラー複写機、プリンターに使用すると、写真画像等に多く存在する中間調領域において粒状性が悪く(画像のざらつき感)、高画像密度領域では、微細なグロスむらや濃度のむらが目立つという欠点があった。
【0004】
従来、塗工紙タイプの転写用紙において、間接乾式電子写真方式記録の画質及び画像欠陥を改善するために、平滑な塗工紙で透気度を一定値以下に抑えたり、非造膜性樹脂を加えることにより、ブリスター等の画像欠陥の発生を抑制する方法が提案された(特開昭62─198876号公報、特開平3─294600号公報参照)。また、高湿時の表面電気抵抗値を一定値以上とすることにより、高湿時の転写不良を改善したり(特開昭62─198877号公報参照)、特殊エマルジョン系接着剤を用いることにより、高湿時の転写不良を改善すること(特開平3─242654号公報参照)が提案された。さらに、特定の炭酸カルシウムを顔料として用い、3.5g/m以下という微量塗工により、一定以上の平滑化を施すことにより、高画質と光沢性を持たせること(特開平4─291351号公報参照)が提案された。
【0005】
しかしながら、上記公報には、いずれも中間調部の粒状性を改善することについて何も触れられておらず、これらの塗工紙では、転写されたトナー像が熱定着ロールで押し広げられたり、極微量塗工の場合にも、同様にトナー像が熱定着ロールで押し広げられて、露出した繊維により画像が乱れ、粒状性を悪化させていた。
【0006】
また、非塗工紙タイプにおいても、高画質化を達成するために、転写用紙の平滑性を向上させたり(特開平3─161760号公報参照)、画質、寸法安定性等を向上させるために、表層のパルプのカナダ標準濾水度(CSF)を低くしたり (特開平3─180599号公報参照)、高湿転写性を向上させるために、ある種のポリエステル粒子を含有させること(特開平3─186855号公報参照)が提案された。
しかし、いずれも紙表面の繊維による影響を受け、中間調領域の粒状性や、高画像密度領域における濃度むらや微細なグロスむらに対して十分な効果はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の電子写真用転写用紙の欠点を解消し、間接乾式電子写真方式のデジタルフルカラー複写機やプリンターで記録する場合においても、中間調領域の粒状性が良好で、高画像密度領域の微細なグロス差によるグロスむらの少ない電子写真用転写用紙、及び、その製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材の少なくとも片面に固形分量で2〜10g/mの塗工層を設け、塗工層平面全域に形成される空隙部(円相当直径が1μmを下回る空隙は非空隙部とみなす)と非空隙部を塗工層表面に交互に存在させ、表面から観察される空隙部及び非空隙部の円相当直径、若しくは、トナー体積平均粒子直径に対する該円相当直径の比を調整することにより、上記の課題の解決に成功したものであり、具体的な構成は以下のとおりである。
【0009】
(1) 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記塗工層が空隙部及び非空隙部を交互に有し、塗工層表面から観察される空隙部及び非空隙部の円相当平均直径が前記トナーの体積平均粒子直径の0.2〜1.5倍で、かつ、円相当直径が20μmを越える空隙部の割合が2%以下であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
【0010】
(2) 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記塗工層が空隙部及び非空隙部を交互に有し、塗工層表面から観察される空隙部の円相当平均直径が1.0〜10.0μmで、かつ、非空隙部の円相当平均直径が1.5〜10μmで、かつ、円相当直径が20μmを越える空隙部の割合が2%以下であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
【0011】
(3) 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記顔料の粒子の平均直径が1.5〜10μmで、該顔料の粒子間に平均空隙直径が1.0〜10μmの空隙部を有し、かつ、前記塗工層のJISP8142による75度鏡面光沢度が1〜15%であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
【0012】
(4) 平板状の結晶形状又は平板状の結晶が複層された形状を有する顔料が、塗工層に含有される顔料の70重量%以下であることを特徴とする上記(3) 記載の電子写真用転写用紙。
【0013】
(5) 顔料の粒子間に形成される空隙部の平均空隙直径が顔料粒子の平均粒子直径の±2μmの範囲にあることを特徴とする上記(3) 又は(4) 記載の電子写真用転写用紙。
【0014】
(6) JISK6911による表面電気抵抗率が1×10〜5×1011Ωであることを特徴とする上記(1) 〜(5) のいずれか1つに記載の電子写真用転写用紙

【0015】
(7) 平均粒子直径が1.5〜10μmの顔料と接着剤を主成分とする塗被液を、固形分量で片面当たり2〜10g/mの範囲で基材に塗布、乾燥して塗工層を設け、この塗工層に含有された顔料粒子間の空隙部の平均空隙直径が1.0〜10μmで、かつ、該塗工層のJISP8142による75度鏡面光沢度が1〜15%となるように平滑化処理することを特徴とする電子写真用転写用紙の製造方法。
【0016】
【作用】
本発明者等は、前記の課題を解決するために、デジタル方式フルカラー/モノクローム間接乾式電子写真用記録方式における中間調領域の粒状性や高画像密度部のグロスむらや濃度むらの発生原因について鋭意検討した結果、非塗工紙では、用紙表面層に不規則に存在する粗大な空隙や露出した繊維により、基本画像構造である万線像や網点像の途切れや繊維に沿った流れが転写時や定着時に発生し、その結果、万線像や網点像が不規則になり、特に、中間調領域の粒状性(ざらつき)が悪化することを見出した。
【0017】
また、上記の用紙表面層に不規則に存在する露出した繊維上に転写されたトナーと繊維間の凹部に転写されたトナーでは、定着時の加熱の効果が違ってくる。即ち、繊維上のトナーは、十分に加熱され、溶融されるので、グロスが高くなるが、凹部のトナーは、定着時の定着ロールが十分に接触できず、加熱が不十分になり、グロスが低くなる。また、定着時に溶融したトナーが繊維間の凹部に流れ込むため、紙表面層でのトナーの不均一な分布が発生する。このため、定着後に、特に中間調領域から高画像密度部において、微細なグロスのむらや濃度むらが生ずることを確認した。
【0018】
さらに、市販の印刷用塗工紙や電子写真用塗工紙では、転写時に形成された万線トナー像や網点トナー像は、溶融定着時に、塗工層中にほとんど浸透されず、塗工表面上を水平方向に拡がり、隣接する万線や網点が部分的に接合して、中間調領域でノイズとなり、粒状性を悪化させていることを突き止めた。
【0019】
従来の印刷用塗工紙や電子写真用塗工紙の表面及び断面の顕微鏡観察すると、塗工層表面及び内部の平均空隙直径は0.1μmオーダー或いはそれ以下であった。即ち、塗工層表面及び内部の平均空隙直径が微細であるため、定着時の溶融トナーが塗工層内に浸透できず、塗工表面上を水平方向に拡がり、粒状性を悪化させていた。
【0020】
また、JISK6911による表面電気抵抗率が5×1011Ωを上回る転写用紙は、トナーの転写時に低湿環境下において、感光体から紙が剥離される際にトナーが飛び散り、万線や網点の乱れが発生し、粒状性が悪化することが確認された。他方、1×10Ωを下回る転写用紙は、高湿環境下においてトナーの転写が十分でなく、やはり万線や網点の乱れ、粒状性や濃度むらの悪化につながることが確認された。
【0021】
そこで、本発明者等は、上記の画像不良を改善するために鋭意検討した結果、本発明では、万線や網点の途切れに関しては、紙表面にある繊維同士で形成される粗大な空隙を防ぎ、さらに、定着像の拡がりを抑えるために、定着時の溶融トナーが塗工層内に適度に浸透しうる大きさの空隙を塗工層表面に極力均一に形成した。その結果、上記の中間調領域の粒状性の悪化及び高画像密度領域のグロスむらや濃度むらが、驚くべきことに、格段に改善された。
【0022】
ここで、塗工層に設ける空隙は、溶融したトナーが適度に浸透することが重要であり、浸透しすぎも良くない。そこで、本発明者等は、画質の改善に必要なトナー粒子の大きさとそのトナーの浸透に必要な塗工層表面の空隙の大きさとの関係について鋭意検討した。
トナー粒子の大きさと空隙の大きさがいろいろの比率となる試作塗工紙を作製し、その粒状性のレベルを目視で下記の5段階に評価した結果、図1に示すように、円相当空隙直径(Pd)とトナー体積平均直径(Td)との関係を得た。
粒状性レベル
◎:非常に良い
○:良い(許容レベル)
△:少し悪い
×:悪い
××:非常に悪い
【0023】
図1より明らかなように、円相当空隙直径がトナー体積平均直径の0.2〜1.5倍の範囲のものが、優れた粒状性を示し、特に0.6〜1.2倍のものが一層優れていることが分かる。さらに、塗工層表面の空隙の大きさが20μmを越える空隙部の割合が2%を越えると、円相当空隙直径とトナー体積平均直径との比率の関係が適当であっても、良い粒状性を示さないことが分かる。
【0024】
このことより、塗工層表面から見た空隙部(円相当直径が1μmを下回る空隙は非空隙部とみなす)及び非空隙部の円相当平均直径が、トナーの体積平均直径に対して、0.2〜1.5倍、好ましくは0.6〜1.2倍の範囲とし、空隙部と非空隙部が塗工層平面に交互に存在するように調整することにより、上記所望の効果を奏することが判明した。
【0025】
また、空隙部の円相当平均直径が1.0〜10.0μmで、かつ、非空隙部の円相当平均直径が、1.5〜10μm、好ましくは空隙部、非空隙部ともに2〜8μmの範囲において、より優れた画質が得られることも見出した。
さらに、円相当平均直径が20μmを越える空隙部の割合を2%以下にすることにより、より均一な空隙構造を形成することができ、粒状性の悪化、濃度むら、グロスむらの発生をより確実に防止できることを見出した。
【0026】
上記のように繊維同士の凹凸を塞ぐように塗工紙を形成するためには、片面当たりの塗工量が固形分量で2g/m以上、好ましくは3.5〜10g/mの範囲で塗布する必要がある。
また、塗工紙の表面電気抵抗率を1×10〜5×1011Ω、より好ましくは2×10〜1×1011Ωの範囲に調整することにより、より優れた画質が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
なお、本発明におけるトナーの体積平均直径の測定は、コールターカウンター法を用い、粒子体積による粒子分布を得て平均直径(d50)を求めた。
【0027】
また、本発明者等は、上記の画像不良の改善について、顔料粒子に着目し、非塗工紙に見られる繊維により形成される粗大で不規則な表面空隙を無くし、従来の塗工紙のような非常に微細な空隙しか存在しない塗工層に対して、定着時に溶融したトナーが適度な浸透性を有し、塗工層表面に過度に広がることがない塗工層構造を工夫して本発明を完成するに至った。
【0028】
まず、坪量82.0g/mで見かけ密度0.83g/cmの市販中性紙にNaClを0.1g/m塗布して基紙とした。水100重量部に分散剤としてポリ燐酸ソーダ0.05重量部を溶解した後、平均粒子直径の異なる炭酸カルシウムとシリカ顔料を100重量部添加し、各種の顔料分散液を作成した。これらの顔料分散液にバインダーとしてSBRを15重量部、PVAを5重量部混合して塗料とした。これらの塗料を片面当たり塗工量が固形分量で4〜8g/mであり、顔料粒子間の空隙の平均直径が顔料平均粒子直径に対して0〜−1μmとなるようにして塗工紙を製造し、富士ゼロックス社製Aカラー635を用いて、グリーンの50%画像面積率の3×3cmのバッチを印字し、2名で目視評価を行いグレードを付けて平均値を求め、中間調画像の粒状性を調べたところ、図2の結果を得た。なお、顔料粒子とは、顔料の一次粒子、その一次粒子が凝集した二次粒子、一次粒子と二次粒子が接着剤等を介して生成した凝集体を含む。なお、図2の●は炭酸カルシウム顔料粒子を示し、◎はシリカ顔料粒子を示す。
【0029】
図2から明らかなように、所望の粒状性を確保するためには、塗工層を構成する顔料粒子は、平均粒子直径が1.5〜10μm、好ましくは2.0〜8.0μmの範囲のものを使用する必要がある。そして、これらの顔料粒子により形成される空隙は、平均直径が1.0〜10.0μm、好ましくは1.5〜10μmの範囲でかつ顔料粒子の平均粒子直径に対し±2.0μmの範囲である。
【0030】
顔料粒子の平均粒子直径が1.5μmを下回ると、顔料粒子間に空隙の生成が困難になるばかりでなく、溶融したトナーが顔料粒子に沿って浸透することが困難になり、画質を悪化させる。また、顔料粒子の平均粒子直径が10μmを越えると、顔料粒子に沿ったトナーの浸透が大きくなりすぎ、かつ、顔料粒子間の空隙も大きくなりすぎて、画像グロスの低下や粒状性の悪化につながる。
【0031】
顔料粒子により形成される空隙の平均直径が1.0μmを下回ると、たとえ大きな顔料粒子を用いても、溶融トナーを適度に浸透させることができない。また、10μmを越えると、画像グロスの低下や粒状性の悪化につながる。また、前記空隙の平均直径が1.5〜10.0μmの範囲で、かつ、顔料粒子の平均粒子直径に対し±2.0μmの範囲にすると、トナーの浸透が最適であり、塗工層表面における浸透のバラツキも少なく、最も優れた粒状性を提供できる。
【0032】
上記の顔料粒子と空隙により形成される塗工層を、繊維間の凹凸を塞ぐように形成するためには、片面あたり2g/m以上の固形分量であることが必要である。好ましくは3.5g/m以上で10g/m以下であることが望ましい。2g/mを下回ると、中間調部の粒状性が悪化し、高画像密度領域の微細なグロスむらや濃度むらを生ずる。10g/mを越える固形分塗工量では、粉落ちが生じやすくなったり、トナーの転写時に転写むらを生じやすくなる。
【0033】
また、顔料粒子の平均粒子直径や、これによる空隙の平均直径、空隙の平均量は、JISP8142に規定される75度鏡面光沢度に比例し、また、粒状性や、微細なグロスむら、濃度むらにも比例することを見出した。即ち、好ましい塗工層表面構造は、75度鏡面光沢度が1〜15%、好ましくは1〜12%の範囲にすることが望ましい。15%を越えるように仕上げると、顔料粒子のつぶれが生じ、空隙径、空隙量が減少して、粒状性や、微細なグロスむら、濃度むらを悪化することが確認された。また、1%を下回ると、表面のざらつき感が強すぎるとともに、画質も低下する。
【0034】
このような空隙を形成する顔料粒子の形状は、球形、紡錘形が好ましいが、これに限定されない。ただし、カオリン、タルクのような平板状の結晶形状や平板状の結晶が積層した形状を有する顔料は、塗工層を形成するときに空隙を形成しにくく、他の顔料粒子により形成された空隙を封鎖しやすいので、全塗工顔料中70重量%以下、好ましくは60重量%以下にする。
また、この塗工紙は、表面電気抵抗値を、特に2×10〜5×1011Ωの範囲に調製することにより、より優れた画質を得ることができる。
【0035】
本発明における塗工層の空隙部及び非空隙部並びに顔料粒子直径の測定には、表面構造を忠実に観察できるように、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いた。また、表面構造をより立体的に観察できるように、試料に45の角度で電子線を照射できるように固定し、1000倍に拡大して電子顕微鏡像を観察し、撮影した。そして、塗工層の空隙部及び非空隙部並びに顔料粒子をデジタイザーによりトレースし、イメージアナライザーで画像処理を行い、塗工層の空隙部及び非空隙部の円相当直径並びに顔料粒子の円相当直径を求めた。さらに、この測定の偏りを防ぐために、任意の塗工層表面について50回繰り返し、合計0.5mm当たりの塗工層の空隙部及び非空隙部の円相当直径の平均値を求めた。
【0036】
本発明で使用する基材は、特に限定されるものではないが、従来知られている酸性又は中性の上質紙や中質紙、更紙、再生紙、合成紙等をはじめ、耐熱温度が100℃以上のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリフェニレンオキサイドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、セルロースエステルフィルム等を使用することができる。
【0037】
また、電気抵抗率を調整するために、基材に塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩などの有機系材料を単独又は混合して使用することができる。
【0038】
これらに適用する填料は、特に限定されるものではないが、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク等の炭酸カルシウムや、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等のケイ酸類や、二酸化チタン等の無機填料、及び、尿素樹脂、スチレン等の有機填料を使用することができる。電子写真方式における画質維持性及び白色度向上の観点から、炭酸カルシウムの配合が好ましい。
【0039】
サイズ剤も特に限定されるものではない。ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を使用することができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等を使用することができる。この他に、紙力増強剤、塗料、pH調整剤等を添加してもかまわない。
【0040】
空隙部を有する塗工層を形成する方法は、例えば、有機、無機の一次粒子又は凝集体や乾燥時に発泡する顔料をバインダーで塗工する方法や、塗工の乾燥中や乾燥後に塗工表面に鋭利な突起物などで微小な凹部を造る方法などがあるが、これらに限定されない。
【0041】
塗工層の顔料としては、通常の一般塗工紙に用いる各種の顔料、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料やポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子やその他の有機系顔料等を単独若しくは複数組み合わせて使用できるが、平板状の結晶形状ないしは平板状の結晶が積層された形状を持つ顔料は全塗工顔料中70重量%以下、好ましくは60重量%以下とする。
【0042】
接着剤としては、水溶性接着剤、エマルジョン、ラテックス等を単独、又は、混合して使用することができる。例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、澱粉類、ゼラチン、カゼイン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・アクリル酸・メタクリル酸3元共重合体、スチレン・アクリル系樹脂、イソブチレン・無水マレイン酸樹脂、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、塩化ビニリデンエマルジョン、ポリエステル系エマルジョン、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリルニトリル−ブタジエンラテックス等が使用されるが、これらに限定されるものでなはい。これらの接着剤量は、顔料粒子及び空隙の形成並びに塗工層の強度を考慮して、顔料に対し、固形分量で10〜60重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲で調整する。
【0043】
この他、塗料には、色調を調整するための染料や有色顔料を添加したり、視感的白さを向上させるため、蛍光染料を添加することもできる。また、表面電気抵抗値の調整剤として、基材に使用する公知の材料を使用することもできる。さらに、塗料調整を容易にするために、分散剤、消泡剤、可塑剤、pH調整剤、滑剤、流動変性剤、固化促進剤、耐水化剤、サイズ剤等の各種助剤を必要に応じて添加することができる。
【0044】
また、片面当たりの塗工量は、固形分量で2〜10g/m、好ましくは3.5〜10g/mの範囲で塗工する必要がある。固形分量が2g/mを下回ると、塗工量が少なすぎて用紙表面全域の繊維を塗工することができず、転写用紙の表面に繊維同士の凹凸が残り、粒状性や高画像密度領域のグロスむらや濃度むらの改善効果が少なくなる。また、固形分量が10g/mを越えると、塗工量が多すぎて、紙の腰が強くなりすぎ、走行不良を発生させる原因となったり、塗工不良を発生しやすくなる。また、塗工表面に適した大きさの空隙及び非空隙直径の制御が難しくなり、粒状性やグロスむら等の画質を改善することはできない。
【0045】
塗工方法としては、例えば、ブレード塗工、エアナイフ塗工、ロール塗工、バー塗工、リバースロール塗工、グラビア塗工、カーテン塗工等のオフマシンコーターや、ゲートロール塗工、サイズプレス塗工等の塗被装置を設けたオンマシンコーターのいずれも使用することができる。
【0046】
塗工後の平滑化処理は、塗被、乾燥後の転写層が王研式平滑度で20〜300秒となるように、マシンカレンダー、スーパーカレンダー等により行うことができる。好ましくは、30〜150秒に仕上げることが望ましい。平滑度が20秒に満たない低平滑のものは、良好な転写を行うことができない。一方、300秒を越える高平滑表面にすると、塗工表面上に形成された空隙を潰しすぎて、画質改善の効果が発揮できなくなるばかりでなく、高湿時にブロッキングを発生しやすくなる。
【0047】
本発明の転写用紙の坪量は、特に限定するものではないが、64〜110g/mの範囲が好ましい。坪量が110g/mを上回ると、定着時に熱伝導性が悪化するため、トナーを均一に十分に溶融することができず、溶融むらが発生して高画像密度領域のグロスむらや濃度むら、定着不良を発生させたり、紙のこしが強くなりすぎて、走行不良を来す原因となる。また、64g/m未満では、定着時にトナーが溶融しすぎるため、塗工層構造を工夫してもトナーの浸透むらを完全に回避することはできず、粒状性を悪化させ、画像グロスむらが高くなりすぎる場合がある。
【0048】
本発明の転写用紙は、白色度を特定するものではないが、フルカラー複写機やプリンターに使用するときには、ハンター白色度で80%以上、好ましくは82%以上にすることが望ましい。ハンター白色度が80%を下回ると、カラー記録時に彩度、明度が低下して鮮やかな記録の再現が困難になる。
【0049】
また、転写用紙の梱包を開封した直後の製品水分は、波打ちやコピー後のカールの発生を抑えるために、適正水分の4.0〜6.5%になるように、抄紙機及び/又はコーターのドライヤー、カレンダー工程等で調整する。また、保管時に吸脱湿が発生しないように、ポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等で包装することが望ましい。
【0050】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
〔実施例1〕
坪量81.4g/mで、見かけ密度0.83g/cmの市販の中性紙に、NaClを0.1g/m塗工して基材とした。水100重量部に分散剤としてポリ燐酸ナトリウム0.05重量部を溶解した後、平均粒径3.0μmの立方体の軽質炭酸カルシウムを80重量部、及びカオリンを20重量部分散させた。この顔料分散液にバインダーとしてSBRを15重量部、PVAを5重量部混合し、順次添加して混合した。この塗料をバーコーターで片面当たり固形分量4.5g/mとなるように、基材の両面に塗工し、カレンダー処理を行い、塗工面王研式平滑度(以下、単に平滑度という)を70秒とした。この転写紙の特性は第1表に示した。
【0051】
画質評価に用いたトナーは、ポリエステル系の樹脂にイエロ、マゼンタ、シアンの顔料をそれぞれ混合し、エクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分散して、体積平均直径(d50)7μmのイエロー、マゼンタ、シアンのトナー粒子を得た。さらに、これらのトナー粒子に荷電制御剤を混合してトナー組成物を作製した。そして、メチルメタクリレート・スチレン共重合体で被覆した粒径50μmのフエライトよりなるキャリアを用い、キャリア100重量部に対して、各色のトナー組成物を5重量部添加し、タンブラーシェーカーミキサーで混合して評価用の現像剤とした。
【0052】
画質試験は、富士ゼロックス社製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機Aカラー635を用い、上記の現像剤により、イエロ、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー、及び、イエロ、マゼンタ、シアンの混色ブラックについて、各画像面積率10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%の2cm×2cmのパッチを、上記の転写用紙に転写、定着した。中間調領域の粒状性については、各色の画像面積率20、30、40%のパッチを目視で評価した。また、高画像密度領域のグロスむら及び濃度むらは、各色の画像面積率90、100%のパッチを目視で評価した。
【0053】
デジタルカラー複写機における画質評価及び総合評価の尺度は次のとおりである。
中間調領域の粒状性
A:問題とならない
B:僅かにざらつき感があるが許容できる
C:ざらつき感が少しある
D:ざらつき感が目立つ
高画像密度部のグロスむら
A:問題とならない
B:僅かにグロスむらがあるが許容できる
C:グロスむらが少しある
D:グロスむらが目立つ
高画像密度部の濃度むら
A:問題とならない
B:僅かに濃度むらがあるが許容できる
C:濃度むらが少しある
D:濃度むらが目立つ
総合評価
○:問題とならない
△:僅かに問題があるが許容できる
×:許容できない
【0054】
実施例1では、第1表から明らかなように、特に、粒状性が良好で、微細なグロスむら、濃度むらのない、優れた転写紙が得られた。
【0055】
〔実施例2〜5〕
実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の塗料をバーコーターにより片面当たりの塗工量が、固形分量で2.0g/m、3.6g/m、10.0g/mとなるように、基材の両面に塗工し、カレンダー処理して平滑度を70秒とし、実施例2〜4の転写紙を得た。
【0056】
また、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の塗料をバーコーターにより片面当たりの塗工量が固形分量で6.0g/mとなるように、基材の片面に塗工し、カレンダー処理して平滑度を70秒とし、実施例5の転写紙を得た。
【0057】
実施例1と同じ現像剤を用い、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第1表に示した。実施例2では、高画像密度領域でのグロスむらの優れた転写紙が得られた。また、実施例3、5では、中間調領域の粒状性も良好で、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらの優れた転写紙が得られた。実施例4では、中間調領域の粒状性及び高画像密度領域でのグロスむらの優れた転写紙が得られた。
【0058】
〔実施例6〜8〕
実施例1と同じ基材を用い、実施例1の平均粒径3.0μmの立方体の軟質炭酸カルシウムの代わりに、実施例6では、平均粒径5.0μmの無定形シリカを80重量部用いた以外は、実施例1と同様の顔料分散液に同様のバインダーを混合した塗料をバーコーターにより片面あたりの塗工量が実施例1と同量になるように基材の両面に塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を50秒とした実施例6の転写紙を得た。
【0059】
また、実施例1と同じ基材を用い、実施例1の平均粒径3.0μmの立方体の軟質炭酸カルシウムの代わりに、実施例7では、平均粒径6.0μmの球状の炭酸マグネシウムを80重量部用いた以外は実施例6と同様の塗料を用い、バーコーターにより片面あたりの塗工量が実施例1と同量になるように基材の両面に塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を50秒とした実施例7の転写紙を得た。
【0060】
さらに、実施例1と同じ基材を用い、実施例1の平均粒径3.0μmの立方体の軽質炭酸カルシウムの代わりに、実施例8では、平均粒径1.5μmの球状の軽質炭酸カルシウムを80重量部用いた以外は、実施例6と同様の塗料を用い、バーコーターにより片面あたりの塗工量が実施例1と同量になるように基材の両面に塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を100秒とした実施例8の転写紙を得た。実施例6〜8の転写紙の特性は第1表に示した。
【0061】
実施例1で製造したトナーにおいて、ジェットミルで粉砕する時の粉砕圧、供給量、風力式分級機の回転数を制御して、体積平均直径5、9、11μmのトナーを作製し、実施例6の転写紙には体積平均直径5μmのトナーを用いた現像剤を、実施例7の転写紙には体積平均直径9μmのトナーを用いた現像剤を、実施例8の転写紙には体積平均直径11μmのトナーを用いた現像剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第1表に示した。
【0062】
実施例6では、中間調領域の粒状性も良好で、高画像密度領域でのグロスむらや濃度むらがなく、優れた転写紙が得られた。また、実施例7では、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらの優れた転写紙が得られた。さらに、実施例8では、高画像密度領域での濃度むらの優れた、実用上満足できる転写紙が得られた。
【0063】
〔実施例9、10〕
実施例1と同じ基材を用い、実施例1のNaClの塗工量0.10g/mを実施例9では0.2g/m、実施例10では0.03g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9、10の転写紙を得た。なお、これらの転写紙の平滑度はいずれも70秒に調整した。実施例9、10の転写紙の特性は第1表に示した。
そして、実施例7で使用した体積平均直径9μmのトナーを用いた以外、実施例1と同様の方法で画質を評価した。実施例9、10では、高画像密度領域でのグロスむらや濃度むらの優れた転写紙が得られた。
【0064】
〔実施例11、12〕
実施例1の基材の坪量81.4g/mを、実施例11では64.0g/mに、実施例12では100g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例11、12の転写用紙を得た。なお、これらの転写紙の平滑度はいずれも90秒に調整した。実施例11、12の転写用紙の特性は第1表に示した。
そして、実施例1と同様の方法で画質を評価した。実施例11では、中間調領域の粒状性に優れた転写紙が得られた。また、実施例12では、高画像密度領域でのグロスむらの優れた実用上満足できる転写紙が得られた。
【0065】
〔比較例1、2〕
転写用紙の塗工量の影響を確認するために、実施例1に対して塗工量を増減させ、実施例1の片面当たりの塗工量の固形分量4.5g/mを、比較例1では1.0g/mに、比較例2では14.0g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1、2の転写紙を得た。なお、平滑度はいずれも70秒に調整した。これらの転写紙の特性は第2表に示した。
【0066】
そして、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第2表に示した。比較例1の転写紙は、表面層が十分に塗料で覆われていないために、粗大な空隙や非空隙が不均一に存在し、中間調領域でのざらつきが目立ち、実用に供することができないものであった。また、比較例2の転写紙は、塗工層が厚すぎるため、定着時の熱の伝導が不十分になり、また、空隙部や非空隙部の大きさも不均一になりやすく、高画像密度領域のグロスむらや濃度むらも悪かった。
【0067】
〔比較例3〜5〕
転写紙の空隙部平均直径及び非空隙部平均直径の影響を確認するために、実施例1に対して空隙部平均直径及び非空隙部平均直径を増大するように、顔料として平均粒子径12μmの球状の炭酸マグネシウムを80重量部使用した以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を70秒にした比較例3の転写紙を得た。
【0068】
また、実施例1に対して空隙部平均直径及び非空隙部平均直径を減少するように、顔料として平均粒子径1.0μmの球状の軽質炭酸カルシウムを80重量部使用した以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を500秒にした比較例4の転写紙を得た。
【0069】
さらに、実施例1に対して空隙部平均直径が非空隙部平均直径より小さくなるように、顔料として平均粒子径1.0μmの立方体の軽質炭酸カルシウムを50重量部、及び、カオリンを50重量部使用した以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を70秒にした比較例5の転写紙を得た。これらの転写紙の特性は第2表に示した。
【0070】
実施例1で製造したトナーにおいて、ジェットミルで粉砕する時の粉砕圧、供給量、風力式分級機の回転数を制御して、体積平均直径5、7、9μmのトナーを作製し、比較例3の転写紙には体積平均直径7μmのトナーを用いた現像剤を、比較例4の転写紙には体積平均直径5μmのトナーを用いた現像剤を、比較例5の転写紙には体積平均直径9μmのトナーを用いた現像剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第2表に示した。
【0071】
比較例3は、トナー粒径に対して空隙部及び非空隙部の円相当平均直径が大きすぎるため、溶融トナーの浸透むらが生じ、高画像密度領域での濃度むらやグロスむらが悪く、実用に供することができないものであった。また、比較例4、5は、トナー粒径に対して空隙部及び非空隙部の円相当平均直径が小さすぎるため、溶融トナーが空隙に浸透しにくいため、万線構造に乱れが生じ、特に、中間調領域でのざらつきが悪かった。
【0072】
〔比較例6〕
実施例1に対して塗工層表面から観察される円相当空隙直径が20μm以上の粗大な空隙が多く存在するように、実施例1と同様の中性紙にNaClを片面当たり固形分量で0.1g/m、両面で計0.2g/m塗工しただけで、顔料等の塗工による表面層の空隙の制御を行わず、カレンダー処理して平滑度を70秒とした比較例6の転写紙を得た。比較例6の転写紙の特性は第2表に示した。
【0073】
この転写紙の表面層の円相当直径20μm以上の粗大な空隙の影響を確認するために、実施例8で用いた体積平均直径11μmのトナーを用いた現像剤を使用し、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第2表に示した。
比較例6は、中間調領域でのざらつきがあり、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらも悪く、実用に供することができない転写紙であった。
【0074】
〔比較例7、8〕
実施例1に対して表面電気抵抗率を低くするために、基材へのNaClの塗工量を0.4g/cmとした以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を70秒にした比較例7の転写紙を得た。この転写紙は、表面電気抵抗率が2.0×10Ωと低いものであった。
【0075】
実施例1に対して表面電気抵抗率を高くするために、基材に実施例1のNaClの塗工を省略した以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を70秒にした比較例8の転写紙を得た。この転写紙は、表面電気抵抗率が9×1011Ωと高いものであった。比較例7、8の転写紙の特性は第2表に示した。
【0076】
これらの転写紙の表面電気抵抗率の影響を確認するために、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第2表に示した。
比較例7、8ともに、特に中間調領域でのざらつきや、高画像濃度領域から中間調領域の画像のぬけや濃度むらが目立ち、実用に供することができないものであった。
【0077】
〔比較例9、10〕
実施例1に対して坪量を低くするために、坪量52.3g/mの市販の中性紙を用いた以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を100秒にした比較例9の転写紙を得た。この転写紙は、塗工後の全体の坪量が61.3g/mと低いものであった。
【0078】
また、実施例1に対して坪量を高くするために、坪量127.9g/mの市販の中性紙を用いた以外は、実施例1と同じ基材を用い、実施例1と同様の処方の塗料をバーコーターで片面当たりの塗工量も実施例1と同量となるように両面を塗工し、カレンダー処理を行って平滑度を50秒にした比較例10の転写用紙を得た。この転写紙は、塗工後の全体の坪量が136.9g/mと高いものであった。比較例9、10の転写紙の特性を第2表に示した。
【0079】
これらの転写紙の坪量の影響を確認するために、実施例1と同様の方法で画質を評価し、その結果を第2表に示した。
比較例9は、坪量が低すぎるために、定着時にトナーが溶けすぎ、特に高画像密度領域の濃度むらが非常に悪かった。また、比較例10は、坪量が高すぎるために、トナー量の多い部分は定着時にトナーを十分に溶かすことができず、特に、高画像密度領域のグロスむらが悪く、実用に供することができないものであった。
【0080】
【表1】
Figure 0003586482
【0081】
【表2】
Figure 0003586482
【0082】
【表3】
Figure 0003586482
【0083】
【表4】
Figure 0003586482
【0084】
〔実施例13〕
坪量82.0g/mで、見かけ密度0.83g/cmの市販の中性紙に、NaClを0.1g/m塗工して基材とした。水100重量部に分散剤としてポリ燐酸ソーダ0.05重量部を溶解した後、平均粒径1.5μmの軽質炭酸カルシウムを80重量部、及びカオリンを20重量部分散させた。この顔料分散液にバインダーとしてSBRを15重量部、PVAを5重量部混合し、順次添加して混合した。この塗料をバーコーターで片面当たり固形分量4g/mとなるように、基材の片面に塗工し、カレンダー処理を行い、第3表に示す特性を有する実施例13の転写紙を得た。
【0085】
第3表に示す転写紙表面の顔料粒子及び空隙の平均直径は、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用い、イメージアナライザーで測定した。平板状顔料は、平板状の結晶形状を有するか、平板状結晶の積層された形状を有する顔料であり、その含有量は、全塗工顔料中の重量%で、製造時の配合%で示した。塗工紙からの含有量の測定は、塗工層を掻きとり、塗料成分に対して灰化処理等の適当な処理を行い、又は、そのままの状態での電子顕微鏡観察と、元素分析により、平板状顔料の含有量を算出した。
【0086】
この転写紙の画質試験は、富士ゼロックス社製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機Aカラー635を用い、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー、及び、イエロ、マゼンタ、シアンの混色ブラックについて、各画像面積率10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%の2cm×2cmのパッチを、上記の転写用紙に転写、定着した。この時のイエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナーの体積平均直径は7μmであった。中間調領域の粒状性については、各色の画像面積率20、30、40%のパッチを目視で評価した。また、中〜高画像密度領域のグロスむら及び濃度むらは、各色の画像面積率50、60、70、80、90、100%のパッチを目視で評価した。その結果を第3表に示した。第3表から明らかなように、粒状性は僅かにざらつきがあるものの、特に微細なグロスむら、濃度むらのない優れた転写紙であることが分かる。
上記のデジタルカラー複写機における画質評価及び総合評価の尺度は実施例1と同様である。
【0087】
〔実施例14〕
実施例13と同じ基材を用い、平均粒径が2μmの軽質炭酸カルシウムを用いた以外、実施例13と同様の塗料材料及び配合量で、片面当たりの塗工量が固形分量で4.0g/mとなるように、基材の両面に塗工し、平滑処理を行い、顔料粒子平均直径が2.0μmで、空隙平均直径が1.5μmである実施例14の転写紙を得た。その特性は第3表に示した。また、実施例13と同様にして画質を評価して第3表に示した。実施例14の転写紙は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらはともに良好であった。
【0088】
〔実施例15〕
実施例13と同じ基材を用い、平均粒径が3μmの軽質炭酸カルシウムを用いた以外、実施例13と同様の塗料材料及び配合量で、片面当たりの塗工量が固形分量で4.0g/mとなるように、基材の片面に塗工し、平滑処理を行い、顔料粒子平均直径が3.0μmで、空隙平均直径が2.5μmである実施例15の転写紙を得た。その特性は第3表に示した。また、実施例13と同様に画質を評価して結果を第3表に示した。実施例15の転写紙は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらはともに良好であった。
【0089】
〔実施例16〕
市販の坪量64.0g/mで、見かけ密度0.78g/cmの中性紙にNaClを0.1g/m塗工し、基材とした。水100重量部にポリ燐酸ソーダ0.05重量部を溶解した後、平均粒径7μmのシリカを95重量部、カオリン5重量部分散した。この顔料分散液にバインダーとしてSBRを15重量部、PVAを5重量部混合し、塗料を調整した。この塗料をバーコーターにより片面当たり固形分量5g/mとなるように基材の両面に塗工し、カレンダー処理を行い、第3表に示すような特性の実施例16の転写紙を得た。実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例16の転写紙は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらはともに良好であった。
【0090】
〔実施例17〜19〕
実施例16と同じ基材を用い、実施例17、18では平均粒径が8μm、実施例19では平均粒径が10μmのシリカを用い、実施例18ではカオリンを省略した以外、実施例16と同様の塗料材料及び配合量を用いた。塗工は、バーコーターを用いて、実施例17が片面当たり固形分量5.0g/mで両面塗工し、実施例18が片面当たり固形分量7.0g/mで片面塗工し、実施例19が片面当たり固形分量8.0g/mで両面塗工し、全て平滑処理を行って第3表の特性を有する実施例17、18、19の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例17、18は中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらはともに良好であり、実施例19は中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが若干劣るものの優れた画質を提供できた。
【0091】
〔実施例20〕
市販の坪量82.0g/mで、見かけ密度0.75g/cmの中性紙にNaClを0.1g/m塗工し、基材とした。水100重量部にポリ燐酸ソーダ0.05重量部を溶解した後、平均粒径3μmの球形アルミナを90重量部、カオリン10重量部分散した。この顔料分散液にバインダーとしてSBRを15重量部、PVAを5重量部混合し、塗料を調整した。この塗料をバーコーターにより片面あたり固形分量4g/mとなるように基材の片面に塗工し、カレンダー処理を行い、第3表に示すような特性の実施例20の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例20の転写紙は中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらはともに良好であった。
【0092】
〔実施例21〜24〕
実施例15と同じ基材を用い、実施例15と同じ塗料材料及び配合量を用い、片面当たりの塗工量を、固形分量で実施例21が2.0g/m、実施例22が3.0g/m、実施例23が3.6g/m、実施例24が8.0g/mとなるように片面塗工し、平滑処理を行って第3表の特性を有する実施例21〜24の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例21、22は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが若干劣るものの優れた画質を提供でき、また、実施例23、24は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらがともに良好であった。
【0093】
〔実施例25〜27〕
実施例15と同じ基材を用い、実施例15に対し、軽質炭酸カルシウム/カオリンの配合量比を、実施例25が40/60重量部、実施例26が30/70重量部に変えた以外、実施例15と同じ塗料材料、配合量、塗工方法、平滑処理により、第3表の特性を有する実施例25、26の転写紙を得た。
また、実施例16と同じ基材を用い、実施例16に対し、シリカ/カオリンの配合量比を30/70重量部に変えた以外、実施例16と同じ塗料材料、配合量、塗工方法、平滑処理により第3表の特性を有する実施例27の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例25は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらがともに良好であった。また、実施例26、27は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域での濃度むらが僅かに劣るものの、実用に供しうる優れた画質を有していた。
【0094】
〔実施例28〜31〕
実施例14と同じ基材を用い、NaClの塗工量を実施例28〜31でそれぞれ0.2g/m、0.18g/m、0.04g/m、0.02g/mに変えた以外は実施例14と同じ塗料材料、配合量、塗工方法、平滑処理により、第3表の特性を有する実施例28〜31の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第3表に示した。実施例28、31は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが若干劣るが実用上十分な画質品質を有していた。また、実施例29、30は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域での濃度むらが良好であった。
【0095】
〔比較例11、12〕
実施例13と同じ基材を用い、SBRの配合量を40重量部とし、スーパーカレンダーで平滑処理を強化した以外は実施例13と同様の塗料材料、配合量、塗工方法により、比較例11の転写紙を得た。また、実施例13と同じ基材を用い、カレンダーで平滑処理を強化した以外は実施例13と同様の塗料材料、配合量、塗工方法により、比較例12の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第4表に示した。比較例11、12はともに中間調領域の粒状性が劣る画像となった。
【0096】
〔比較例13〕
実施例19と同じ基材を用い、平均粒径11μmのシリカを用いた以外は実施例19と同様の塗料材料、配合量、塗工方法、平滑化処理により、比較例13の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第4表に示した。比較例13は中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが劣る画像となった。
【0097】
〔比較例14、15〕
実施例15と同じ基材を用い、片面当たりの塗工量を1.5g/mで片面塗工した以外は実施例15と同様の塗料材料、配合量、塗工方法、平滑化処理により、比較例14の転写紙を得た。また、実施例15と同じ基材を用い、軽質炭酸カルシウム/カオリンの配合量比を20/80重量部とした以外は実施例15と同様の塗料材料、配合量、塗工方法、平滑化処理により、比較例15の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第4表に示した。比較例14は、中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが劣る画像となった。また、比較例15は、特に中間調領域の粒状性が劣る画像となった。
【0098】
〔比較例16、17〕
実施例14と同じ基材を用い、比較例16のNaCl塗工量を0.3g/m、比較例17はNaClの塗工を省略した以外は実施例14と同じ塗料材料、配合量、塗工方法、平滑処理により、第4表の特性を有する比較例16、17の転写紙を得た。そして、実施例13と同様に画質評価して結果を第4表に示した。比較例16、17は、ともに中間調領域の粒状性、高画像密度領域でのグロスむら及び濃度むらが劣る画像となった。
【0099】
【表5】
Figure 0003586482
【0100】
【表6】
Figure 0003586482
【0101】
【表7】
Figure 0003586482
【0102】
【表8】
Figure 0003586482
【0103】
【表9】
Figure 0003586482
【0104】
【表10】
Figure 0003586482
【0105】
【発明の効果】
本発明は、上記の構成を採用することにより、間接電子写真方式のフルカラー及びモノクローム記録における中間調領域の粒状性に優れ、高画像密度領域の濃度むらやグロスむらを抑制した優れた電子写真用転写用紙の提供を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗工層の(円相当空隙直径Pd)/(トナー体積平均直径Td)比と、中間調画像部の粒状性の関係を示したグラフである。
【図2】塗工層の顔料粒子の平均直径と、中間調画像部の粒状性の関係を示したグラフである。

Claims (7)

  1. 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記塗工層が空隙部及び非空隙部を交互に有し、塗工層表面から観察される空隙部及び非空隙部の円相当平均直径が前記トナーの体積平均粒子直径の0.2〜1.5倍で、かつ、円相当直径が20μmを越える空隙部の割合が2%以下であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
  2. 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記塗工層が空隙部及び非空隙部を交互に有し、塗工層表面から観察される空隙部の円相当平均直径が1.0〜10.0μmで、かつ、非空隙部の円相当平均直径が1.5〜10μmで、かつ、円相当直径が20μmを越える空隙部の割合が2%以下であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
  3. 基材の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする固形分量2〜10g/mの塗工層を設けた電子写真用転写用紙において、前記顔料の粒子の平均直径が1.5〜10μmで、該顔料の粒子間に平均空隙直径が1.0〜10μmの空隙部を有し、かつ、前記塗工層のJISP8142による75度鏡面光沢度が1〜15%であることを特徴とする電子写真用転写用紙。
  4. 平板状の結晶形状又は平板状の結晶が複層された形状を有する顔料が、塗工層に含有される顔料の70重量%以下であることを特徴とする請求項3記載の電子写真用転写用紙。
  5. 顔料の粒子間に形成される空隙部の平均空隙直径が顔料粒子の平均粒子直径の±2μmの範囲にあることを特徴とする請求項3又は4記載の電子写真用転写用紙。
  6. JISK6911による表面電気抵抗率が1×10〜5×1011Ωであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真用転写用紙。
  7. 平均粒子直径が1.5〜10μmの顔料と接着剤を主成分とする塗被液を、固形分量で片面当たり2〜10g/mの範囲で基材に塗布、乾燥して塗工層を設け、この塗工層に含有された顔料の粒子間の空隙部の平均空隙直径が1.0〜10μmで、かつ、該塗工層のJISP8142による75度鏡面光沢度が1〜15%となるように平滑化処理することを特徴とする電子写真用転写用紙の製造方法。
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