JP3586407B2 - Pll回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データパケットに含められて伝送されるタイムスタンプを用いて、システムクロックを生成するPLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像機器や音響機器に例示される電気機器のデジタル化に伴って、映像情報または音声情報の非圧縮データや圧縮データあるいは制御データを含む各種データを上記のようなデジタル機器間で伝送する要望が高まってきた。このため、例えばIEEE−1394規格のように、各種データをパケット形式で伝送するための伝送制御規格が規格化されつつある。このような伝送制御規格では、送信側の機器と受信側の機器との同期をとるために、伝送路のクロックを基準としたタイムスタンプを用いて、例えば映像情報でのフレーム同期信号や音声情報での標本化周波数をそれらの情報の各々のデータパケットとともに伝送することが一般的に行われている。
【0003】
具体的にいえば、上記のような伝送制御規格では、音声データを伝送する場合、音声データとその音声データの標本化クロックとを伝送することを規定している。それゆえ、送信側の機器は、上記標本化クロックの周波数である標本化周波数の周期またはその整数倍の周期(例えば8倍の周期)毎にタイムスタンプを音声データに逐次付加して、受信側の機器に伝送する。これにより、付加されたタイムスタンプが、データパケットの所定の位置(例えばパケットヘッダ)に配置され伝送路を介して受信側の機器に伝送される。受信側の機器では、伝送されてきたタイムスタンプにPLL処理を行って標本化クロックを再生し、この標本化クロックに同期して音声データを処理する。このように、タイムスタンプを用いることにより、標本化クロックは送信側の機器から受信側の機器に伝送され、送信側の機器と同期したシステムクロックとして受信側の機器で用いられる。
【0004】
ここで、図9を参照して、上記タイムスタンプによるシステムクロックの生成方法について、具体的に説明する。尚、以下の説明では、標本化周波数の整数倍、例えば8倍の周期のタイムスタンプを音声データとともに送信側の機器から受信側の機器に伝送する場合について説明する。
図9は、タイムスタンプによるシステムクロックの生成方法を示す説明図である。
図9において、クロックS901は、送信側の機器での標本化周波数の8倍の周期のクロックである。送信側の機器は、伝送路上で共通の時刻基準であるタイムレジスタS902の値(タイムスタンプ)T1,T2,T3,T4,T5をクロックS901の立ち上がりでサンプリングする。送信側の機器は、次に伝送する音声データのデータパケットS903にサンプリングしたタイムスタンプT1〜T5を逐次含めて受信側の機器に伝送する。このとき、各タイムスタンプT1〜T5は、図9の斜線部に示すように、対応するデータパケットS903の所定の位置に配置される。また、データパケットS903の伝送周期はクロックS901と必ずしも同期していないので、同図の”no info”で示すデータパケットS903のように、タイムスタンプが不要なため送られない場合もある。
【0005】
受信側の機器は、入力したデータパケットS903からタイムスタンプT1,T2,…を取得する。受信側の機器は、これらの各タイムスタンプT1,T2,…とタイムレジスタの値をもとにPLL処理によってクロックS904を再生し生成する。この生成されたクロックS904は、標本化周波数の8倍の周期のクロックであり、図9に示す伝送による伝送遅延を考慮して送信側の機器より遅らせて生成する。詳細には、送信側の機器で伝送による必要量(遅延量)を予め計算しタイムレジスタの値に加算して、タイムスタンプT1,T2,…を生成することにより、伝送遅延に対処したクロックS904が受信側の機器で生成される。これにより、同じ遅延量を複数の受信側の機器、例えば再生装置で共通化することができ、複数の再生装置が同時刻に同期して音声データを再生することができる。
上記のようなタイムスタンプを含んだデータパケットを受信して、システムクロックを再生する従来のPLL回路には、例えば特開平10−173522号公報に開示されたものがある。
【0006】
以下、従来のPLL回路について、図10を用いて具体的に説明する。
図10は、従来のPLL回路の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、従来のPLL回路には、タイムスタンプ抽出回路101と、前記タイムスタンプ抽出回路101に順次接続された位相比較器103、デジタルフィルタ104、デジタルアナログコンバータ(以下、”DAC”(Digital Analog Converter)という)105、ローパスフィルタ(以下、”LPF”(Low Pass Filter)という)106、及びボルテージコントロールドオシレータ(以下、”VCO”(Voltage Controlled Oscillator)という)107と、上記位相比較器103及びVCO107に接続された分周器102とを備えている。
タイムスタンプ抽出回路101は、入力したデータパケットS1001の所定の位置に格納されているタイムスタンプS1002を抽出して、位相比較器103に出力する。
分周器102は、タイムスタンプS1002の周期までVCO107からのシステムクロックS1003を分周して、分周値S1004を求めて位相比較器103に出力する。
【0007】
位相比較器103は、タイムスタンプ抽出回路101からのタイムスタンプS1002と分周器102からの分周値S1004との差を求めて、位相差S1005としてデジタルフィルタ104に出力する。位相比較器103には、出力する位相差S1005のデジタル出力範囲が予め設定されている。分周器103からの分周値S1004がタイムスタンプS1002の周期の間に2回以上入力される場合、すなわちシステムクロックS1003の周波数がタイムスタンプS1002によるものより2倍以上高い場合、位相比較器103は上記デジタル出力範囲の最大値を位相差S1005としてデジタルフィルタ104に出力する。上述の分周値S1004がタイムスタンプS1002の周期の間に全く入力されない場合、すなわちシステムクロックS1003の周波数がタイムスタンプS1002によるものの1/2未満である場合、位相比較器103は上記デジタル出力範囲の最小値を位相差S1005としてデジタルフィルタ104に出力する。この位相差S1005を求めることにより、後に詳述するように、当該PLL回路が出力するシステムクロックS1003の周波数をタイムスタンプS1002によるものに一致させるための周波数引き込み処理を行うことができる。
【0008】
デジタルフィルタ104は、位相比較器103から入力した位相差S1005に所定のフィルタ演算を行い、下記の制御値S1006を求めてDAC105に出力する。具体的には、デジタルフィルタ104は、ループフィルタと呼ばれるフィルタであり、当該PLL回路全体のループゲインを考慮して、入力した位相差S1005を積分するフィルタ演算を行う。これにより、システムクロックS1003の周波数を増減して、上記位相差S1005が”0”の値で安定するようにフィードバックをかけるための制御値S1006が演算され、DAC105に出力される。
DAC105は、デジタルフィルタ104からの制御値S1006をアナログ電圧S1007に変換してLPF106に出力する。
LPF106は、DAC105からのアナログ電圧S1007に含まれるエリアシングノイズを除去して、制御電圧S1008としてVCO107に出力する。
VCO107は、電圧制御型の可変周波数発振器であり、LPF106から入力した制御電圧S1008に基づいて、システムクロックS1003の周波数を決定する。VCO107は、決定した周波数でシステムクロックS1003を発振し出力する。
【0009】
以下、従来のPLL回路の動作について、図10と図11を参照して具体的に説明する。尚、以下の説明では、説明の簡略化のために、デジタルフィルタ104は、当該回路全体のループゲインを考慮せずに、入力した位相差S1005にのみ基づき制御値S1006を演算するものとする。また、DAC105のデジタル入力レベルは、例えば全体で16レベルのものが用いられているとする。
図11は、図10に示した従来のPLL回路の動作を示すタイミングチャートである。
図11において、従来のPLL回路では、タイムスタンプ抽出回路101がデータパケットS1001を入力すると、タイムスタンプ抽出回路101はタイムスタンプS1002 T1,T2,…,Tn(nは自然数)を逐次抽出して、位相比較器103に出力する。
分周器102は、VCO107から出力されたシステムクロックS1003をタイムスタンプS1002の周期まで分周して、分周値S1004 C1,C2,…,Cnを位相比較器103に順次出力する。
位相比較器103は、タイムスタンプS1002 Tnと分周値S1004 Cnとの差(Tn−Cn)を演算し、位相差S1005としてデジタルフィルタ104に順次出力する。具体的には、位相比較器103は、図11に示すように、例えば−15,−9,−5,−2,0,+1,0を位相差S1005として求めて順次出力する。
【0010】
続いて、デジタルフィルタ104は、位相比較器103からの位相差S1005に所定のフィルタ演算を施し、制御値S1006を順次求めてDAC105に出力する。
具体的には、図11に示すように、最初の位相差S1005の値が”−15”である場合、デジタルフィルタ104はフィルタ演算で制御値S1006の値”10”を求めて、DAC105に出力する。これにより、システムクロックS1003の周波数が高いものとなり、分周値S1004 C2がタイムスタンプS1002 T2に近づいて、2番目の位相差S1005の値”−9”がデジタルフィルタ104に位相比較器103から入力される。以降、デジタルフィルタ104は、順次入力する位相差S1005の値”−5”、”−2”、及び”0”から制御値S1006の値”9”、”8”及び”7”をそれぞれ求めて出力する。これにより、システムクロックS1003の周波数は少しずつ高められて、分周値S1004 C5がタイムスタンプS1002 T5に一致する。その結果、5番目の位相差S1005の値”0”がデジタルフィルタ104に位相比較器103から入力される。続いて、デジタルフィルタ104は、フィルタ演算で制御値S1006の値”7”を求めて、DAC105に出力する。これにより、システムクロックS1003の周波数がごく僅かに高いものとなり、分周値S1004C6がタイムスタンプS1002 T6から行き過ぎて、6番目の位相差S1005の値”+1”がデジタルフィルタ104に位相比較器103から入力される。そして、デジタルフィルタ104は、フィルタ演算で制御値S1006の値”6”を求めて、DAC105に出力する。これにより、システムクロックS1003の周波数がごく僅かに下げられて、分周値S1004 C7がタイムスタンプS1002 T7に一致する。
【0011】
次に、DAC105は、デジタルフィルタ104から順次入力した制御値S1006をアナログ電圧S1007に変換して、LPF106に出力する。アナログ電圧S1007は、図11に示すように、制御値S1006毎に変化した階段状の波形となる。
続いて、LPF106は、DAC105からのアナログ電圧S1007のエリアシングノイズを除去し平滑化して、滑らかな波形をもつ制御電圧S1008をVCO107に出力する。
次に、VCO107は、LPF106からの制御電圧S1008に基づいて、システムクロックS1003の周波数を決定して出力する。
以上のように、従来のPLL回路では、タイムスタンプS1002を抽出してPLLを行うことによりシステムクロックS1003を生成していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のPLL回路では、VCO107が制御電圧S1008に基づいて、その発振周波数、すなわちシステムクロックS1003の周波数を変更していた。このため、従来のPLL回路では、制御電圧S1008を得るためにDAC105を設ける必要があり、当該PLL回路をLSI化したときに小型化することが難しいものであった。従って、この従来のPLL回路では、再生装置などの受信側の機器内に配置するときに、その設置スペースが大きくなるという問題点を生じた。
さらに、システムクロックS1003の周波数の安定性を確保するためには、LPF106やVOC107のアナログ回路もある程度の性能を有するものが要求されるため、コストの低減を図ることは困難なものであった。
【0013】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができるPLL回路を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のPLL回路は、データパケットに含められて伝送されるタイムスタンプを用いて、システムクロックを生成するPLL回路であって、
前記データパケットを入力し、その入力したデータパケットからタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出手段、
前記システムクロックを前記タイムスタンプの周期まで分周して、その分周した分周値を出力する分周手段、
前記タイムスタンプ抽出手段からのタイムスタンプと前記分周手段からの分周値との比較を行い、その比較結果に基づき所定の周波数引き込み処理と所定の位相引き込み処理を行ってアップ信号またはダウン信号を出力する位相比較手段、Nビット(Nは2以上の整数)のカウンタにより構成され、そのNビットのカウント値を前記位相比較手段から入力したアップ信号及びダウン信号に基づいて、それぞれカウントアップ及びカウントダウンし出力するアップダウンカウンタ、及び
前記アップダウンカウンタからのNビットのカウント値と前回の加算結果の値である(N+1)ビットの加算出力値とを所定の演算周期で加算して、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックとして出力する加算手段を備えている。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。
【0015】
別の観点による発明のPLL回路は、上述の発明に加えて、前記アップダウンカウンタからのカウント値を入力して、そのカウント値がL(Lは1以上の整数)未満の値である場合、そのカウント値を下限値Lで置き換え、上記カウント値がM(Mは2のN乗未満の整数)以上の値である場合、そのカウント値を上限値Mで置き換え、さらに上記カウント値がL以上M未満の値である場合、そのカウント値をリミット値として前記加算手段に出力するリミット手段を備え、
前記加算手段が、前記リミット手段からの下限値L及び上限値Mを含むリミット値を用いて、システムクロックを出力するよう構成している。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、周波数の範囲が既知の範囲となる安定なシステムクロックを生成し出力することができる。
【0016】
別の観点による発明のPLL回路は、上述の発明に加えて、前記データパケットが伝送されてこない場合、前記加算手段が予め設定された設定値を入力し、その設定値を用いてシステムクロックを出力するよう構成している。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、データパケットが伝送されて来ない場合でも、システムクロックが発散してシステムが破綻してしまうなどの問題が生じることを防止することができる。
【0017】
別の観点による発明のPLL回路は、上述の発明に加えて、前記データパケットが伝送されてこない場合に、前記加算手段に出力するための設定値を予め記憶する設定値メモリと、
前記加算手段と前記アップダウンカウンタ及び前記設定値メモリとの間に接続され、前記タイムスタンプ抽出手段から入力するタイムスタンプ無効信号に基づき前記アップダウンカウンタからのカウント値と前記設定値メモリからの設定値とを切り替えて前記加算手段にセレクト値として出力するセレクタとを備え、
前記加算手段が、前記セレクタからのセレクト値を用いて、システムクロックを出力するよう構成している。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、データパケットが伝送されて来ない場合でも、システムクロックが発散してシステムが破綻してしまうなどの問題が生じることを防止することができる。
【0018】
別の観点による発明のPLL回路は、上述の発明に加えて、アナログ方式の同期位相ループを行うアナログPLL手段を前記加算手段に接続して、その加算手段からのシステムクロックを時間的に均等化し出力するよう構成している。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、デジタルPLL回路が有する周波数安定性などの性能を損なうことなく、デューティーがほぼ50%のシステムクロックを生成することができる。
【0019】
別の観点による発明のPLL回路は、上述の発明に加えて、前記加算手段での演算周期が、前記アップダウンカウンタでカウント値が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期に設定されている。
このように構成することにより、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPLL回路を示す好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、従来例との比較を容易なものとするために、所定のパケット形式で伝送されるデジタルデータ(以下、”データパケット”とという)にPLL(位相同期ループ)を施して、伝送路の受信側の機器で送信側の機器と同期したシステムクロックを生成するPLL回路を例示して説明する。また、上述のパケット形式の具体例には、IEEE−1394規格のIEC61883で規定された形式またはMPEG規格に規定されているものがある。
【0021】
《実施例1》
[PLL回路の構成]
図1は、本発明の実施例1であるPLL回路の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例1のPLL回路は、図示を省略した送信側の機器に接続されたタイムスタンプ抽出回路1と、前記タイムスタンプ抽出回路1に順次接続された位相比較器3、アップダウンカウンタ4、及び加算器5と、上記位相比較器3と加算器5との間に接続された分周器2とを備えている。
タイムスタンプ抽出回路1は、入力したデータパケットS101からタイムスタンプS102を抽出して、その抽出したタイムスタンプS102を位相比較器3に出力する。このタイムスタンプS102は、上記送信側の機器と当該PLL回路を含む受信側の機器とを接続した伝送路のクロックを基準とした時刻情報であり、伝送路上の共通の時間軸における時刻を示している。具体的なタイムスタンプS102には、MPEG規格に規定されたシステム時刻基準参照情報であるSCR(System Clock Refernce)やプログラム時刻基準参照情報であるPCR(Program Clock Refernce)がある。また、タイムスタンプS102は、送信側の機器でデータパケットの所定の位置(例えばパケットヘッダ)に配置、格納され、映像情報や音声情報等のデータとともに伝送路を経て伝送される。
【0022】
分周器2は、加算器5からのシステムクロックS103をタイムスタンプS102の周期まで分周して、その分周値S104を位相比較器3に出力する。このタイムスタンプS102の周期は、例えばIEEE−1394規格のIEC61883で規定されるタイムスタンプの周期に従って、予め分周器2に設定されたものである。
尚、上述の説明以外に、分周器2がタイムスタンプ抽出回路1で抽出されたタイムスタンプS102を入力して、そのタイムスタンプS102の周期を求めて、システムクロックS103を分周する構成でもよい。例えば、MPEG規格に規定された基準時刻であるSTC(System Time Clock)を分周する構成でもよい。
【0023】
位相比較器3は、タイムスタンプ抽出回路1からのタイムスタンプS102と分周器2からの分周値S104との比較を行う。位相比較器3は、その比較結果に基づき所定の周波数引き込み処理と所定の位相引き込み処理を行って、後続のアップダウンカウンタ4のカウント値をカウントアップするアップ信号S105またはカウントダウンするダウン信号S106を出力する。具体的には、位相比較器3は、タイムスタンプS102から分周値S104を差し引いた差の値を位相差(比較結果)として求める。分周値S104の位相がタイムスタンプS102のものより遅れている場合、位相比較器3はアップ信号S105をアップダウンカウンタ4に出力する。これにより、加算器5から出力されるシステムクロックS103の周波数を高くして、分周値S104の位相を進めることができる。
一方、分周値S104の位相がタイムスタンプS102のものより進んでいる場合、位相比較器3はダウン信号S106をアップダウンカウンタ4に出力する。これにより、加算器5から出力されるシステムクロックS103の周波数を低くして、分周値S104の位相を遅らせることができる。
位相比較器3は、後に詳述するように、まず所定の周波数引き込み処理を行って位相差を所定の範囲内の値に収めた後、所定の位相引き込み処理を行う。
【0024】
アップダウンカウンタ4は、Nビット(Nは2以上の整数)のカウンタにより構成され、位相比較器3からアップ信号S105とダウン信号S106とを入力する。アップダウンカウンタ4は、入力した信号に従って上述のカウンタをカウントアップまたはカウントダウンして、Nビットのカウント値S107を加算器5に出力する。
加算器5は、アップダウンカウンタ4からのカウント値S107を入力して、その入力したNビットのカウント値S107と(N+1)ビットの加算出力値S108とを所定の演算周期で加算する。加算器5は、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。詳細には、加算器5は、カウント値S107が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期でアップダウンカウンタ4からのNビットのカウント値S107と前回の加算結果の値である(N+1)ビットの加算出力値S108とを加算する。加算器5は、その加算結果において最上位のビットにキャリー(桁上げ)が生じたとき、キャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。これにより、加算器5は、カウント値S107に比例した周波数のシステムクロックS103を出力する発振器として機能することができる。
【0025】
ここで、加算器5の具体的な構成例について、図2を用いて説明する。尚、以下の説明では、4ビット(N=4)のカウント値S107を入力して加算する構成を例示して説明する。
図2は、図1に示した加算器の具体例の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、加算器5は、2つの半加算器HA1,HA2、3つの全加算器FA1,FA2,FA3、及び5つのDフリップフロップD1,D2,D3,D4,D5を備えている。加算器5は、アップダウンカウンタ4(図1)からカウント値S107のビット単位の値A1,A2,A3,A4を入力する。DフリップフロップD1〜D5は、当該加算器5が前回求めた加算結果の値Y1,Y2,Y3,Y4,Y5をそれぞれ入力して、1演算周期の間保持し5ビットの加算出力値S108のビット単位の値B1,B2,B3,B4,B5としてそれぞれ出力する。半加算器HA1は、2ビットの入力(A1,B1)を加算して、1ビットの加算結果(Y1)と1ビットのキャリー(C1)を出力する。全加算器FA1は、3ビットの入力(A2,B2,C1)を加算して、1ビットの加算結果(Y2)と1ビットのキャリー(C2)を出力する。同様に、全加算器FA2は3ビットの入力(A3,B3,C2)を加算して1ビットの加算結果(Y3)と1ビットのキャリー(C3)を出力し、全加算器FA3は3ビットの入力(A4,B4,C3)を加算して1ビットの加算結果(Y4)とキャリー(C4)を出力する。半加算器HA2は、2ビットの入力(B5,C4)を加算して、1ビットの加算結果(Y5)と1ビットのキャリー(C5)を出力する。
以上の構成により、加算器5は、4ビットの入力値(カウント値S107)と5ビットの直前の出力値(加算出力値S108)とを加算して、最上位の5ビット目のキャリー(C5)をシステムクロックS103として出力する。
【0026】
尚、加算器5での演算周期は、上述したように、カウント値S107が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期に設定されているが、この演算周期はDフリップフロップD1〜D5を駆動するためのクロックによって規定される。また、このように演算周期を設定することにより、加算器5は最上位のキャリー出力パルスによってカウント値S107に比例した周波数をもつシステムクロックS103を上述の一定周期で定まる一定時間あたりに出力することができる。さらに、加算器5が発振できるキャリー出力パルス(システムクロックS103)の周波数範囲は、0から加算器5の演算周波数の1/2までである。それゆえ、加算器5の演算周波数はシステムクロックS103に必要な周波数の2倍を越えた値に設定すればよい。しかしながら、システムクロックS103の周波数制御に必要な領域を確保する必要があるため、上記必要な周波数の2倍ぎりぎりの値を加算器5の演算周波数として設定しないほうが好ましい。
また、加算器5の加算出力値S108のビット数(N+1)はシステムクロックS103の周波数制御の分解能(制御可能な最小の周波数のきざみ)に影響する。このため、位相比較の最大周期(タイムスタンプS102の抽出間隔の最大周期)と加算器5の演算ブロックの周期(加算器5の演算周期の2の(N+1)乗倍の周期)とが同程度になるようなできるだけ大きなビット数に設定することが好ましい。
【0027】
[PLL回路の動作]
以下、本実施例1のPLL回路の動作について、図1と図3を用いて説明する。
図3は、図1に示したPLL回路の動作を示すタイミングチャートである。
図3において、本実施例1のPLL回路では、タイムスタンプ抽出回路1がデータパケットS101を入力すると、タイムスタンプ抽出回路1はタイムスタンプS102 T1,T2,…,Tn(nは自然数)を逐次抽出して、位相比較器3に出力する。
分周器2は、加算器5から出力されたシステムクロックS103をタイムスタンプS102の周期まで分周して、分周値S104 C1,C2,…,Cnを位相比較器3に順次出力する。
位相比較器3は、タイムスタンプS102 Tnと分周値S104 Cnとの差(Tn−Cn)を演算して、位相差を順次求める。具体的には、位相比較器3は、図3に示すように、例えば位相差−15,−9,−5,−2,0,+1,0を順次求める。この位相比較器3は、上述したように、まず所定の周波数引き込み処理を行って位相差を所定の範囲内の値に収めた後、所定の位相引き込み処理を行う。
【0028】
具体的にいえば、周波数引き込み処理では、図3に示した”−15,−9,−5,−2”のように、位相差が負の値でその絶対値が減少していく方向である場合、システムクロックS103の周波数を下げる必要があり、位相比較器3はダウン信号S106を出力する。これにより、アップダウンカウンタ4でのカウント値S107は、”11”から”10,9,8,7”と順次カウントダウンされる。また、位相差が正の値でその絶対値が減少していく方向である場合、システムクロックS103の周波数を上げる必要があり、位相比較器3はアップ信号S105を出力する。
上記のような周波数引き込み処理を行った後、位相差が所定の範囲内、例えば”−2”よりも大きく”+2”よりも小さい範囲の値となれば、システムクロックS103の周波数がタイムスタンプS102によるものにほぼ一致したと判断できる。それゆえ、位相比較器3は、下記の位相引き込み処理を行う。
位相差の符号が正である場合、例えば同図に示す位相差が”+1”である場合、位相比較器3はダウン信号S106を出力する。これにより、カウント値S107はカウントダウンされて”7”から”6”となる。また、位相差の符号が負である場合、位相比較器3はアップ信号S105を出力して、カウント値S107をカウントアップする。また、位相差が”0”の値である場合、すなわち周波数及び位相が引き込まれて一致している場合、位相比較器3はアップ信号S105もダウン信号S106も出力しない。これにより、カウント値S107は、例えば図11のタイムスタンプS102 T5の時点で示すように、カウントアップもカウントダウンされずに前回と同じ値”7”となる。
【0029】
アップダウンカウンタ4は、位相比較器3からのアップ信号S105またはダウン信号S106にしたがって、カウントアップまたはカウントダウンを行い、Nビットのカウント値S107を加算器5に出力する。具体的にいえば、図11に示したように、アップダウンカウンタ4でのカウント値S107は、その初期値が”11”でシステムクロックS103の周波数は目標値よりも高めの値である。このため、位相比較器3が上述したようにダウン信号S106を出力し、カウント値S107が”10,9,…”とカウントダウンして、周波数は目標値に近づいていき、以後は位相引き込み処理によってカウント値S107の制御が続けられる。
加算器5はカウント値S107と加算出力値S108とを加算して、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。
【0030】
ここで、図4を参照して、加算器5の具体的な動作について説明する。
図4は、図2に示した加算器の動作を示すタイミングチャートである。尚、以下の説明では、4ビットのカウント値S107に対応した加算器5の動作を例示して説明する。また、図4では、図面の簡略化のために、カウント値S107が1〜6、14、及び15である場合の加算器5の動作を示し、カウント値S107が0及び7〜13である場合の動作は省略する。
図4に示すように、カウント値S107が1である場合、加算出力値S108は演算周期毎に1ずつ増加する。加算出力値S108のビット数は5であるので、加算出力値S108は”31”の次が”0”となり、システムクロックS103が出力される。
カウント値S107が2である場合、加算出力値S108は演算周期毎に2づつ増加する。加算出力値S108が”30”までくると次は”0”となり、システムクロックS103が出力される。この場合、システムクロックS103は、同図に示す32回の演算ブロックの間に2回出力される。
同様に、カウント値S107が3である場合、システムクロックS103は上述の演算ブロックの間に3回出力される。このように、この加算器5では、入力値(カウント値S107)と同じ数のシステムクロックS103が同一時間内に出力される。また、加算器5では、入力値が一定であれば2の(N+1)乗、すなわち32回の演算ブロックが以後永遠に繰り返される。
以上のようにして、加算器5は、カウント値S107に比例した周波数のシステムクロックS103を出力する。
尚、カウント値S107が0である場合、加算器5はシステムクロックS103を出力しない。
【0031】
以上のように、本実施例1のPLL回路では、タイムスタンプ抽出回路1がデータパケットS101からタイムスタンプS102を抽出し、分周器2が出力したシステムクロックS103をタイムスタンプS102の周期まで分周して、その分周値S104を求めている。位相比較器3は、タイムスタンプS102と分周値S104とを比較して、その比較結果に基づきアップ信号S105またはダウン信号S106をアップダウンカウンタ4に出力している。アップダウンカウンタ4は、入力したアップ信号S105とダウン信号S106に従って、そのNビットのカウント値S107を増減して、加算器5に出力している。加算器5は、入力したカウント値S107と前回の加算結果の値である(N+1)ビットの加算出力値S108とを加算して、その加算結果での最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力している。これにより、本実施例1のPLL回路では、例えば図10に示した従来のPLL回路でのVCOやLPFのアナログ回路やDACを設けることなく、簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックS103を生成することができる。その結果、本実施例1のPLL回路では、LSI化を行う場合に小型化を容易に行うことができ、例えば再生装置などの受信側の機器に内蔵する場合でも、その設置スペースを小さくして機器が大型化することを防止できる。また、上記従来のPLL回路のように、安定性の高いシステムクロックを得るために、高性能、高価格のVCO及びLPFを設ける必要がないので、本実施例1のPLL回路では、コストダウンを行うことができる。
【0032】
《実施例2》
[PLL回路の構成]
図5は、本発明の実施例2であるPLL回路の構成を示すブロック図である。この実施例では、PLL回路の構成において、アップダウンカウンタからのカウント値がL(Lは1以上の整数)未満の値である場合、そのカウント値を下限値Lで置き換え、上記カウント値がM(Mは2のN乗未満の整数)以上の値である場合、そのカウント値を上限値Mで置き換え、さらに上記カウント値がL以上M未満の値である場合、そのカウント値をリミット値として加算器に出力するリミッタを設けた。それ以外の各部は、実施例1のものと同様であるのでそれらの重複した説明は省略する。
図5に示すように、本実施例2のPLL回路には、リミッタ6がアップダウンカウンタ4と加算器5との間に接続されている。このリミッタ6は、アップダウンカウンタ4からのカウント値S107を入力して、そのカウント値S107が所定の制限範囲外の値である場合に予め設定されたリミット値S109を上記カウント値S107の代わりに加算器5に出力する。これにより、本実施例2のPLL回路では、加算器5から出力するシステムクロックS103の周波数を所定の範囲内の値とすることができる。
【0033】
詳細にいえば、リミッタ6には、下限値L(Lは1以上の整数)及び上限値M(Mは2のN乗未満の整数)で規定される所定の制限範囲が設定されている。入力したカウント値S107が下限値L未満の値である場合、リミッタ6はカウント値S107を下限値Lで置き換えてリミット値S109として加算器5に出力する。また、カウント値S107が下限値L以上上限値M未満の値である場合、リミッタ6はその入力したカウント値S107をそのままリミット値S109として加算器5に出力する。また、カウント値S107が上限値M以上の値である場合、リミッタ6はカウント値S107を上限値Mで置き換えてリミット値S109として加算器5に出力する。尚、上限値M及び下限値Lは、カウント値S107と同一のNビットでリミッタ6に設定されている。
加算器5は、リミッタ6からのリミット値S109を入力して、その入力したNビットのリミット値S109と(N+1)ビットの加算出力値S108とを所定の演算周期で加算する。加算器5は、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。詳細には、加算器5は、リミット値S109(カウント値S107)が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期でリミッタ6からのNビットのリミット値S109と(N+1)ビットの加算出力値S108とを加算する。加算器5は、その加算結果において最上位のビットにキャリー(桁上げ)が生じたとき、キャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。これにより、加算器5は、リミット値S109に比例した周波数のシステムクロックS103を出力する発振器として機能することができる。
【0034】
[PLL回路の動作]
以下、本実施例2のPLL回路の動作について、具体的に説明する。尚、以下の説明では、説明の簡略化のために、実施例1のものと異なる動作について主に説明する。また、カウント値S107及びリミット値S109のビット数Nは、実施例1のものと同様に4ビットとする。
カウント値S107のビット数Nが4である場合、そのカウント値S107は0から15までのいずれかの値となる。このとき、例えばリミッタ6での下限値L及び上限値Mをそれぞれ5及び10に設定した場合、0から4までのカウント値S107はリミッタ6によって下限値5に置き換えられて、その下限値5がリミッタ値S109として加算器5に出力される。また、11から15までのカウント値S107はリミッタ6によって上限値10に置き換えられて、その上限値10がリミッタ値S109として加算器5に出力される。また、5から10までのいずれかの値のカウント値S107は、そのいずれかの値のままリミッタ値S109として加算器5に出力される。これにより、加算器5から出力するシステムクロックS103の周波数を所定の範囲内の値に限定することができる。
また、別の例として、下限値Lを1に設定し、上限値Mを15に設定することによって1から15までの値がリミット値S109として加算器5に入力される。このように設定することにより、例えば入力のデータパケットのタイムスタンプが一時的に乱れることによってアップダウンカウンタ4の出力が短時間”0”に固定されることがあっても、システムクロックS103が停止してしまうことを防止することができる。これにより、本実施例2のPLL回路では、例えば当該PLL回路によるループのロックが外れた状態でも、システムクロックS103を出力することができる。
【0035】
以上のように、本実施例2のPLL回路では、リミッタ6がアップダウンカウンタ4からのカウント値S107を所定の制限範囲内の値に制限して、リミッタ値S109として加算器5に出力している。これにより、本実施例2のPLL回路では、上記実施例1での効果に加えて、周波数の範囲が既知の範囲となる安定なシステムクロックS103を生成し出力することができる。従って、本実施例2のPLL回路では、たとえPLLのロックが外れている状態でも、システムクロックS103の周波数が発散したり、システムクロックS103が停止してシステム全体の停止を招くなどの問題の発生を防止することができる。その結果、本実施例2のPLL回路では、実施例1のものに比べて信頼性の高いPLL回路を実現することができる。
【0036】
《実施例3》
[PLL回路の構成]
図6は、本発明の実施例3であるPLL回路の構成を示すブロック図である。この実施例では、PLL回路の構成において、データパケットが伝送されてこない場合、加算器が予め設定された設定値を入力し、その設定値を用いてシステムクロックを出力するよう構成した。それ以外の各部は、実施例1のものと同様であるのでそれらの重複した説明は省略する。
図6に示すように、本実施例3のPLL回路は、設定値メモリ7と、加算器5とアップダウンカウンタ4及び設定値メモリ7との間に接続され、タイムスタンプ抽出回路1’からのタイムスタンプ無効信号S110に基づきアップダウンカウンタ4からのカウント値S107と設定値メモリ7からの設定値S111とを切り替えて加算器5にセレクト値S112として出力するセレクタ8とを備えている。
タイムスタンプ抽出回路1’は、実施例1のものと同様に、入力したデータパケットS101からタイムスタンプS102を抽出する。データパケットS101が伝送されて来ない場合、タイムスタンプ抽出回路1’はタイムスタンプ無効信号S110をセレクタ8に出力する。
【0037】
設定値メモリ7は、データパケットS101が伝送されて来ない場合に、カウント値S107に代えて加算器5に出力し設定するための設定値S111を予め記憶している。尚、この設定値S111は、カウンタ値S107と同一のNビットで設定値メモリ7に格納されている。また、この設定値S111に対して、システムクロックS103の周波数は、加算器5の演算周波数から一意的に決まる。例えばカウント値S107のビット数Nが4であり、かつ加算器5に設定可能な範囲の中央の値”8”が設定値S111として設定値メモリ7に設定された場合、システムクロックS103の周波数は加算器5の演算周波数のちょうど1/4の周波数となる。上記以外の値を設定値S111として設定した場合も、システムクロックS103の周波数は設定値S111の値に完全に比例したものとなる。
尚、上述の実施例の説明では、設定値メモリ7に設定値S111を予め記憶させる構成について説明したが、実施例はこれに限定されるものではなく、外部機器、例えばシステムをコントロールするためのマイコンから互いに異なる複数の値を設定値として設定することもできる。このように構成することにより、システムクロックの周波数のデフォルト(規定値)を容易に変更することができ、例えば受信するデータパケットS101の内容毎にシステムクロックS103の周波数を変更することを容易に行うことができる。
【0038】
タイムスタンプ抽出回路1’からタイムスタンプ無効信号S110を入力したとき、セレクタ8は設定値メモリ7を加算器5に接続して、設定値S111をセレクト値S112として加算器5に出力する。また、タイムスタンプ無効信号S110を入力していないとき、つまりタイムスタンプS102が有効であるとき、セレクタ8はアップダウンカウンタ4を加算器5に接続して、カウント値S107をセレクト値S112として加算器5に出力する。これにより、本実施例3のPLL回路では、データパケットS101が伝送されて来ない場合でも、加算器5は設定値メモリ7に予め記憶した設定値S111を用いて、システムクロックS103を生成することができる。
【0039】
加算器5は、セレクタ8からのセレクト値S112を入力して、その入力したNビットのセレクト値S112と(N+1)ビットの加算出力値S108とを所定の演算周期で加算する。加算器5は、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。詳細には、加算器5は、セレクト値S112(カウント値S107)が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期でセレクタ8からのNビットのセレクト値S112と(N+1)ビットの加算出力値S108とを加算する。加算器5は、その加算結果において最上位のビットにキャリー(桁上げ)が生じたとき、キャリー出力パルスをシステムクロックS103として出力する。これにより、加算器5は、セレクト値S112に比例した周波数のシステムクロックS103を出力する発振器として機能することができる。
【0040】
以上のように、本実施例3のPLL回路では、設定値メモリ7がデータパケットS101が伝送されて来ない場合に、カウント値S107に代えて加算器5に出力し設定するための設定値S111を予め記憶している。データパケットS101が伝送されて来ない場合、タイムスタンプ抽出回路1’がタイムスタンプ無効信号S110をセレクタ8に出力して、セレクタ8は設定値メモリ7と加算器5とを接続する。これにより、本実施例3のPLL回路では、加算器5は設定値メモリ7からの設定値S111を用いて、システムクロックS103を生成することができる。その結果、本実施例3のPLL回路では、上記実施例1での効果に加えて、データパケットS101が伝送されて来ない場合、例えば初期状態やパケット伝送が途中で途絶えた様な場合でも、システムクロックS103が発散してシステムが破綻してしまうなどの問題が生じることを防止することができる。従って、本実施例3のPLL回路は、簡単な構成で信頼性の高いPLL回路を実現することができる。また、本実施例3のPLL回路では、設定値メモリ7に設定する設定値S111により、データパケットS101が伝送されて来ない場合でのシステムクロックS103の周波数を正確に、かつ予め決定することができ、さらにその周波数設定範囲の自由度も容易に大きくすることができる。それゆえ、本実施例3のPLL回路は、システムクロックS103が異なる種々のシステムに容易に対応することができるものであり、当該回路を含む装置またはシステムの構築を容易に行うことができる。
【0041】
《実施例4》
[PLL回路の構成]
図7は、本発明の実施例4であるPLL回路の構成を示すブロック図である。この実施例では、PLL回路の構成において、アナログ方式の同期位相ループを行うアナログPLL部を加算器に接続して、加算器からのシステムクロックを時間的に均等化し出力するよう構成した。それ以外の各部は、実施例1のものと同様であるのでそれらの重複した説明は省略する。
図7に示すように、本実施例4のPLL回路では、アナログPLL部9が加算器5と分周器2との間に接続されている。このアナログPLL部9は、加算器5から入力したシステムクロックS103を時間的に均等化したシステムクロックS116を出力する。具体的には、アナログPLL部9は、加算器5に順次接続された位相比較部10、LPF(Low Pass Filter:ローパスフィルタ)12、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator:ボルテージコントロールドオシレータ)13と、上記位相比較部10とVCO13との間に接続された第2の分周器11とを備えている。
位相比較部10は、加算器5からのシステムクロックS103と第2の分周器11からの分周クロックS113とを位相比較して、位相制御信号S114を出力する。
【0042】
LPF12は、そのアナログフィルタにより位相制御信号S114の高域成分を除去した電圧である制御電圧S115を出力する。
VCO13は、電圧制御型の可変周波数発振器であり、入力した制御電圧S115に基づきシステムクロックS116の周波数を決定し出力する。
第2の分周器11は、入力したシステムクロックS116を所定の分周値Kで分周して、その分周クロックS113を位相比較部10に出力する。
このように構成することにより、本実施例4のPLL回路では、アナログ方式の可変周波数発振器(VCO13)による時間的に均等なクロックを出力することができ、デジタルPLL回路が有する周波数安定性などの性能を損なうことなく、システムクロックS116を生成し出力することができる。また、第2の分周器11の分周値Kによって、分周クロックS113の周波数のK倍のシステムクロックS116を得ることができる。それゆえ、分周器2での分周値Jと分周値Kとを組み合わせることにより、本実施例4のPLL回路では広い周波数範囲のシステムクロックS116を得ることができる。
【0043】
[PLL回路の動作]
以下、本実施例4のPLL回路の動作について、図7と図8を用いて具体的に説明する。
図8は、図7に示したアナログPLL部の動作を示すタイミングチャートである。尚、以下の説明では、説明の簡略化のために、実施例1のものと異なる動作について主に説明する。また、第2の分周器11は、1分周、すなわち分周しないように設定した場合を例示して説明する。さらに、以下の説明では、システムクロックS103が図8に示すように間欠的なクロックパルスとして入力され、分周クロックS113が同図に示すものになっている場合について説明する。尚、分周クロックS113は分周していないので、時間的に均等化したシステムクロックS116と同じものである。また、システムクロックS103及び分周クロックS113は、実際には周波数引き込み処理及び位相引き込み処理などの過渡的な状態を経たあと図8に示すものになるが、その説明は割愛する。
図7及び図8において、位相比較部10はシステムクロックS103の立ち上がりエッジと、分周クロックS113の立ち上がりエッジとを比較する。そして、位相比較部10は、システムクロックS103が分周クロックS113よりも早ければシステムクロックS103の立ち上がりから分周クロックS113の立ち上がりまでの期間、制御電圧S115を上げるための”H”信号を位相制御信号S114としてLPF12に出力する。
【0044】
また、位相比較部10は、分周クロックS113がシステムクロックS103よりも早ければ分周クロックS113の立ち上がりからシステムクロックS103の立ち上がりまでの期間、制御電圧S115を下げるための”L”信号を位相制御信号S114としてLPF12に出力する。
また、位相比較部10は、システムクロックS103と分周クロックS113とを同じタイミングで入力すればHi−Z(ハイ・インピーダンス)になるような位相制御信号S114をLPF12に出力する。
次に、LPF12では、上述のシステムクロックS103及び分周クロックS113より十分低いカットオフ周波数のフィルタによって、位相制御信号S114の”H”信号と”L”信号の平均の電圧を制御電圧S115として出力する。尚、図8に示す制御電圧S115は理解しやすいように多少誇張して不安定な電圧のように描いているが、位相制御信号S114のクロックパルスの周波数成分を十分除去できるようなフィルタを用いることで、安定な制御電圧S115を得ることができる。これにより、システムクロックS103と同じ周波数でかつ、時間的に均等化したシステムクロックS116を得ることができる。
【0045】
以上のように、本実施例4のPLL回路では、アナログPLL部9が加算器5からのシステムクロックS103にアナログ方式のPLLを施して、アナログ方式の可変周波数発振器(VCO13)による時間的に均等化したシステムクロックS116を出力している。これにより、本実施例4のPLL回路では、上述の各実施例1〜3のものと同様に、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、上述の各実施例1〜3のようなデジタルPLL回路が有する周波数安定性などの性能を損なうことなく、デューティーがほぼ50%のシステムクロックを生成することができる。また、本実施例4のPLL回路では、分周器2と第2の分周器11の分周値の比によって、デジタルPLL回路だけで実現できる周波数以上の広範囲の周波数をもつシステムクロックを生成することができる。
尚、上記実施例2〜4の何れかまたは全てを組み合わせた構成とすることにより、それぞれの効果を有するPLL回路を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明のPLL回路では、タイムスタンプ抽出手段が入力したデータパケットからタイムスタンプを抽出し、分周手段が出力したシステムクロックをタイムスタンプの周期まで分周して、その分周値を求めている。位相比較手段は、タイムスタンプと分周値とを比較して、その比較結果に基づきアップ信号またはダウン信号をアップダウンカウンタに出力している。アップダウンカウンタは、入力したアップ信号とダウン信号に従って、そのNビットのカウント値を増減して、加算手段に出力している。加算手段は、入力したカウント値と前回の加算結果の値である(N+1)ビットの加算出力値とを加算して、その加算結果での最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックとして出力している。これにより、この発明のPLL回路では、従来例でのVCOやLPFのアナログ回路やDACを設けることなく、簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。その結果、この発明のPLL回路では、LSI化を行う場合に小型化を容易に行うことができ、例えば再生装置などの受信側の機器に内蔵する場合でも、その設置スペースを小さくして機器が大型化することを防止できる。また、上述の従来例のように、安定性の高いシステムクロックを得るために、高性能、高価格のVCO及びLPFを設ける必要がないので、この発明のPLL回路では、コストダウンを行うことができる。
【0047】
また、別の観点の発明のPLL回路は、上述の発明のものに加えて、リミット手段がアップダウンカウンタからのカウント値を所定の制限範囲内の値に制限して、リミッタ値として加算手段に出力している。これにより、この発明のPLL回路では、上記発明の効果に加えて、周波数の範囲が既知の範囲となる安定なシステムクロックを生成し出力することができる。従って、この発明のPLL回路では、たとえPLLのロックが外れている状態でも、システムクロックの周波数が発散したり、システムクロックが停止してシステム全体の停止を招くなどの問題の発生を防止することができる。その結果、この発明のPLL回路では、上記発明のものに比べて信頼性の高いPLL回路を実現することができる。
【0048】
また、別の観点の発明のPLL回路は、上述の発明のものに加えて、前記データパケットが伝送されてこない場合、前記加算手段が予め設定された設定値を入力し、その設定値を用いてシステムクロックを出力するよう構成している。これにより、この発明のPLL回路では、上記発明の効果に加えて、データパケットが伝送されて来ない場合、例えば初期状態やパケット伝送が途中で途絶えた様な場合でも、システムクロックが発散してシステムが破綻してしまうなどの問題が生じることを防止することができる。
【0049】
また、別の観点の発明のPLL回路は、上述の発明のものに加えて、設定値メモリがデータパケットが伝送されて来ない場合に、カウント値に代えて加算手段に出力し設定するための設定値を予め記憶している。データパケットが伝送されて来ない場合、タイムスタンプ抽出手段はタイムスタンプ無効信号をセレクタに出力して、セレクタは設定値メモリと加算手段とを接続する。これにより、この発明のPLL回路では、加算手段は設定値メモリからの設定値を用いて、システムクロックを生成することができる。その結果、この発明のPLL回路では、上記発明の効果に加えて、データパケットが伝送されて来ない場合、例えば初期状態やパケット伝送が途中で途絶えた様な場合でも、システムクロックが発散してシステムが破綻してしまうなどの問題が生じることを防止することができる。従って、この発明のPLL回路は、簡単な構成で信頼性の高いPLL回路を実現することができる。また、この発明のPLL回路では、設定値メモリに設定する設定値により、データパケットが伝送されて来ない場合でのシステムクロックの周波数を正確に、かつ予め決定することができ、さらにその周波数設定範囲の自由度も容易に大きくすることができる。それゆえ、この発明のPLL回路は、システムクロックが異なる種々のシステムに容易に対応することができるものであり、当該回路を含む装置またはシステムの構築を容易に行うことができる。
【0050】
また、別の観点の発明のPLL回路は、上述の発明のものに加えて、アナログPLL手段が加算手段からのシステムクロックにアナログ方式のPLLを施して、アナログ方式の可変周波数発振器による時間的に均等化したシステムクロックを出力している。これにより、この発明のPLL回路では、上述の発明のものと同様に、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。さらに、上述の発明でのデジタルPLL回路が有する周波数安定性などの性能を損なうことなく、デューティーがほぼ50%のシステムクロックを生成することができる。
【0051】
また、別の観点の発明のPLL回路は、上述の発明のものに加えて、前記加算手段での演算周期が、前記アップダウンカウンタでカウント値が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期に設定されている。これにより、この発明のPLL回路では、DACを設けることなく簡単な回路構成で安定性の高いシステムクロックを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1であるPLL回路の構成を示すブロック図
【図2】図1に示した加算器の具体例の詳細な構成を示すブロック図
【図3】図1に示したPLL回路の動作を示すタイミングチャート
【図4】図2に示した加算器の動作を示すタイミングチャート
【図5】本発明の実施例2であるPLL回路の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施例3であるPLL回路の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施例4であるPLL回路の構成を示すブロック図
【図8】図7に示したアナログPLL部の動作を示すタイミングチャート
【図9】タイムスタンプによるシステムクロックの生成方法を示す説明図
【図10】従来のPLL回路の構成を示すブロック図
【図11】図10に示した従来のPLL回路の動作を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1,1’ タイムスタンプ抽出回路
2 分周器
3 位相比較器
4 アップダウンカウンタ
5 加算器
6 リミッタ
7 設定値メモリ
8 セレクタ
9 アナログPLL部
Claims (6)
- データパケットに含められて伝送されるタイムスタンプを用いて、システムクロックを生成するPLL回路であって、
前記データパケットを入力し、その入力したデータパケットからタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出手段、
前記システムクロックを前記タイムスタンプの周期まで分周して、その分周した分周値を出力する分周手段、
前記タイムスタンプ抽出手段からのタイムスタンプと前記分周手段からの分周値との比較を行い、その比較結果に基づき所定の周波数引き込み処理と所定の位相引き込み処理を行ってアップ信号またはダウン信号を出力する位相比較手段、
Nビット(Nは2以上の整数)のカウンタにより構成され、そのNビットのカウント値を前記位相比較手段から入力したアップ信号及びダウン信号に基づいて、それぞれカウントアップ及びカウントダウンし出力するアップダウンカウンタ、及び
前記アップダウンカウンタからのNビットのカウント値と前回の加算結果の値である(N+1)ビットの加算出力値とを所定の演算周期で加算して、その加算結果の最上位のキャリー出力パルスをシステムクロックとして出力する加算手段、
を備えたことを特徴とするPLL回路。 - 前記アップダウンカウンタからのカウント値を入力して、そのカウント値がL(Lは1以上の整数)未満の値である場合、そのカウント値を下限値Lで置き換え、上記カウント値がM(Mは2のN乗未満の整数)以上の値である場合、そのカウント値を上限値Mで置き換え、さらに上記カウント値がL以上M未満の値である場合、そのカウント値をリミット値として前記加算手段に出力するリミット手段を備え、
前記加算手段が、前記リミット手段からの下限値L及び上限値Mを含むリミット値を用いて、システムクロックを出力するよう構成した、
ことを特徴とする請求項1に記載のPLL回路。 - 前記データパケットが伝送されてこない場合、前記加算手段が予め設定された設定値を入力し、その設定値を用いてシステムクロックを出力するよう構成した、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のPLL回路。 - 前記データパケットが伝送されてこない場合に、前記加算手段に出力するための設定値を予め記憶する設定値メモリと、
前記加算手段と前記アップダウンカウンタ及び前記設定値メモリとの間に接続され、前記タイムスタンプ抽出手段から入力するタイムスタンプ無効信号に基づき前記アップダウンカウンタからのカウント値と前記設定値メモリからの設定値とを切り替えて前記加算手段にセレクト値として出力するセレクタとを備え、
前記加算手段が、前記セレクタからのセレクト値を用いて、システムクロックを出力するよう構成した、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のPLL回路。 - アナログ方式の同期位相ループを行うアナログPLL手段を前記加算手段に接続して、その加算手段からのシステムクロックを時間的に均等化し出力するよう構成した、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のPLL回路。 - 前記加算手段での演算周期が、前記アップダウンカウンタでカウント値が更新される周期の2の(N+1)乗分の1以下の一定周期に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のPLL回路。
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