JP3586110B2 - 軌跡制御装置 - Google Patents
軌跡制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3586110B2 JP3586110B2 JP22912298A JP22912298A JP3586110B2 JP 3586110 B2 JP3586110 B2 JP 3586110B2 JP 22912298 A JP22912298 A JP 22912298A JP 22912298 A JP22912298 A JP 22912298A JP 3586110 B2 JP3586110 B2 JP 3586110B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polynomial
- curve
- control device
- trajectory
- converted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Numerical Control (AREA)
- Complex Calculations (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、数値制御装置や自動搬送機、自動組立機などの自動機械、また産業用ロボットなどの産業用機器の運転軌跡を制御するための軌跡制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業用機器としてのNC工作機械や産業用ロボットの運転軌跡の軌跡制御装置には、直線・円弧のほかに、自由曲線であるBezier曲線やB−Spline曲線、NURBS曲線を補間する機能が望まれている。
例えば、NURBS曲線補間手段を備えた数値制御装置は、特開平4−175905号公報によって公知のものとなっている。
【0003】
図11は、自由曲線の補間を行う従来の軌跡制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。
ここで説明する例は、NURBS曲線の補間である。
図11において、1は曲面を定義するパラメータに基づいて、再帰計算によって自由曲線を演算し、スプライン法等を用いて補間点を計算する補間手段、2は軌跡制御装置である。
【0004】
次に動作を説明する。
NURBS曲線P(u)は次式により表現される。
【0005】
【数1】・・・(式1)
【0006】
ただし、0/0=0とする。ここでPiは制御点座標、uは与えられたノットパラメータから決まる所定の範囲uk≦u≦uk+1を定義域とする媒介変数、n+1は制御点数、pは次数、wiは各制御点に付加された重みである。なお、次数pと階数の間には、(次数)=(階数−1)の関係がある。
【0007】
Np i(u)はBスプライン基底関数であり、媒介変数およびノットベクトルから次のように再帰的に定義される。
【0008】
【数2】・・・(式2)
【0009】
補間手段1は、式2による再帰計算を行って補間点を算出する。
補間手段1は、NC工作機械や産業用ロボットなどの産業用機器の移動速度に基づいて補間点を算出する。この移動速度とは、軌跡制御装置の制御プログラムで指定される指令速度と、移動体の各軸の速度や加速度の変化などを考慮して、産業用機器の運転軌跡となる自由曲線の形状に応じて決定されるクランプ速度とのうちのいずれか低い方である。
【0010】
自由曲線のクランプ速度を求めるには、自由曲線の微分値P´(u)などを算出する必要がある。NURBS曲線の微分値N´p i(u)を求めるには、Bスプライン基底関数の微分値を算出しなければならず、N´p i(u)も同様の再帰計算により算出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、Bezier曲線、B−Spline曲線、NURBS曲線の各自由曲線を補間するためには、上述のように再帰計算を行う必要があるが、再帰計算は膨大な計算量を必要とするため、リアルタイム処理に向かず、産業機器の運転軌跡を制御する軌跡制御装置に自由曲線補間機能を付加することが容易でないという課題があった。
【0012】
従って、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、自由曲線の補間のための計算量の減少を図り、リアルタイム処理を容易に行うことができる自由曲線補間機能を備えた軌跡制御装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式に変換する多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、多項式に変換された自由曲線を補間する多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0014】
また、上記自由曲線はBezier(ベジェ)曲線であり、Bezier曲線を定義するのに必要なパラメータとしての制御点数および制御点座標に基づいて、Bezier曲線を多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0015】
また、上記自由曲線はB−Spline(Bスプライン)曲線であり、B−Spline曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータとしての次数、制御点座標およびノットベクトルに基づいて、B−Spline曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0016】
また、この発明の他の形態による軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の有理多項式に変換する有理多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、上記有理多項式に変換された自由曲線を補間する有理多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0017】
また、上記自由曲線としてNURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線を用い、NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである次数、制御点座標、重みデータおよびノットベクトルに基づいて、NURBS曲線のある区間を有理多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0018】
また、この発明のさらに他の形態による軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式および有理多項式にそれぞれ変換する多項式変換手段および有理多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、多項式および有理多項式に変換された自由曲線をそれぞれ補間する多項式補間手段および有理多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0019】
さらに、上記自由曲線としてNURBS曲線を用い、該NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである重みデータがすべて1である場合には、前記NURBS曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の各実施の形態について添付図面を参照して説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置は、自由曲線としてのBezier(ベジェ)曲線を定義するのに必要なパラメータである制御点数および制御点座標に基づいて、Bezier曲線を多項式に変換し、この多項式に変換された曲線を補間することにより、Bezier曲線の補間の計算量を少なくし、Bezier曲線をリアルタイムで処理することを可能にしたものである。
【0021】
図1はこの発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、2は軌跡制御装置、3は多項式変換手段としてのBezier多項式変換手段、4は多項式補間手段である。
【0022】
図2は、この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置において、Bezier多項式の係数の演算の様子を概略的に示す図である。
図3は、この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置において、Bezier曲線を多項式に変換する様子を概略的に示す図である。
ここで、図2は、制御点数が3個の場合に行列Aを求める様子を示す概念図であり、図3は、行列AによりBezier曲線を多項式に変換する過程を段階的に示す概念図である。
【0023】
次に動作について説明する。
Bezier曲線P(u)は次式により表現される。
【0024】
【数3】・・・(式3)
【0025】
ここで、Piは制御点座標、uは0≦u≦1を定義域とする媒介変数、n+1は制御点数である。
また、Bn i(u)はBernstein多項式と呼ばれる媒介変数uのn次多項式であり、Bn i(u)=n!/{i!(n−i)!}×ui(1−u)n‐iで表される。
この多項式の再帰定義式は、Bn i(u)=(1−u)Bn‐1 i(u)+uBn‐1 i‐1(u)、
但し、i<0またはi>nのときはBn i(u)=0と定義される。
結果的には、Bezier曲線P(u)は媒介変数uのn次多項式となる。すなわち、このn次多項式を使って補間の計算を行えば、再帰計算を行う必要がなくなるので、計算量が少なくなる。
【0026】
次に、図2に示すように、Bezier多項式変換手段3は、次数pに応じて、式3を多項式に変換するための演算処理を行う(ステップ1〜3)。なお、次数pは、Bernstein多項式の次数nに対応する値である。
具体的には、(n+1)行(n+1)列の行列Aを求め、この(n+1)次の正方行列Aの各要素を係数とするn次の多項式(後述する式5)を求める。
【0027】
ステップ1
行列の要素A[0][0]を1、その他の要素を0に設定し、これをBernstein多項式の次数が0(0次)のときに対応する行列Aとする。
【0028】
ステップ2
次数がk (k次:0<k<n)のときは、(k−1)次のときの行列Aの0でない全ての要素A[i][j]に対して
A[i+1][j]=A[i+1][j]‐A[i][j] (図2中矢印a参照)
A[i+1][j+1]=A[i+1][j+1]+A[i][j] (図2中矢印b参照)
の2つの演算処理を行った要素(A[i+1][j]、A[i+1][j+1])を含む(n+1)次の正方行列を次数がk(k次)のときの行列Aとする。
【0029】
ステップ3
次数がnになるまで、次数を1ずつ増やしながら、ステップ2の演算処理を繰り返し行う。
【0030】
以上の演算処理(ステップ1〜3)の結果として最終的に得られる行列Aの要素A[i][j]は、Bernstein多項式Bn i(u)が表す多項式のj次の係数であり、図3にその一例(α0、α1、α2)を示すように、Bezier曲線を表す多項式P(u)のj次の係数は、次の式で表すことができる。
【0031】
【数4】・・・(式4)
【0032】
従って、式4に示すαjを係数とするBezier曲線P(u)は、次式5の多項式に変換できる。
【数5】・・・(式5)
【0033】
上述のような多項式変換がBezier多項式変換手段3によって行われた後、多項式補間手段4は、多項式に変換された曲線について補間を行い、軌跡指令値を生成する。そして、この軌跡指令値に基づいて、NC工作機械などの産業用機器が駆動される。
なお、補間は、産業用機器の移動速度に基づいて、従来と同様の方法によって行われるものであり、微小線分による近似で、運転軌跡としての曲線を補間することができる。
【0034】
また、この移動速度とは、軌跡制御装置の制御プログラムで指定される指令速度と、移動体の各軸の速度や加速度の変化などを考慮して、産業用機器の運転軌跡となる自由曲線の形状に応じて決定されるクランプ速度とのうちのいずれか低い方の速度である。
【0035】
以上のように、この発明の軌跡制御装置によれば、複雑な再帰計算を行うことなく、瞬時的な演算に対応可能にするための多項式変換を行った後に、多項式に変換されたBezier曲線を補間するので、計算量を減少させ、Bezier曲線をリアルタイムで処理することを可能とすることができる。そして、この結果、様々な軌跡に対応可能で高性能な軌跡制御装置を提供することができる。
【0036】
また、この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置によれば、Bezier曲線のクランプ速度を求める際の微分値の算出も、再帰計算によることなく多項式を使うことで計算量を減少させることができる。
【0037】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置は、自由曲線としてのB−Spline(Bスプライン)曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータである次数、制御点座標およびノットベクトルに基づいて、B−Spline曲線のある区間を多項式に変換し、この多項式を用いて補間することで、B−Spline曲線の補間の計算量を少なくし、B−Spline曲線をリアルタイムで処理することを可能にしたものである。
【0038】
図4はこの発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
図4において、2は軌跡制御装置、4は多項式補間手段、5は多項式変換手段としてのB−Spline多項式変換手段である。
図5は、この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置において、B−Spline基底関数の係数の演算の様子を概略的に示す図である。
図5は、次数が2の場合に、行列Aを求める様子を表している。
図6は、この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置において、B−Spline曲線を多項式に変換する様子を概略的に示す図である。
【0039】
次にB−Spline曲線のある区間kを多項式に変換する動作について説明する。
B−Spline曲線P(u)は次式6により表現される。
【0040】
【数6】・・・(式6)
【0041】
ここで、Piは制御点座標、uは与えられたノットパラメータから決まる所定の範囲uk≦u≦uk+1を定義域とする媒介変数、n+1は制御点数、pは次数である。Np i(u)は、式2で示されるBスプライン基底関数であり、uを媒介変数とするn次多項式である。
結果的には、ある区間のB−Spline曲線P(u)は媒介変数uのp次多項式となる。すなわち、このp次多項式を使って補間の計算を行えば、再帰計算を行う必要がなくなるので、計算量を少なくすることができる。
【0042】
B−Spline多項式変換手段5において、(p+1)行(p+1)列の行列Aを用意し、この行列Aについて以下の演算処理(ステップ10〜12)を行う。
ステップ10
行列の要素A[0][0]を1、その他の要素を0に設定し、これをB−Spline多項式の次数が0のときに対応する行列Aする。
【0043】
ステップ11
次数がr(r次:0<r<p)のとき、(p+1)行(p+1)列の行列Bの全ての要素を0にしておき、次数が(r−1)のときの行列Aの0でない全ての要素に関して(このとき、0でない要素は、(r−1)行(r−1)列の行列の要素で与えられる:図5参照)、
B[i][j]=B[i][j]+(−uk‐1)/(uk‐i+r−uk‐i)A[i][j] (矢印c)
B[i][j+1]=B[i][j+1]+1/(uk‐i+r−uk‐i)A[i][j] (矢印d)
B[i+1][j]=B[i+1][j]+uk‐i+r/(uk‐i+r−uk‐i)A[i][j] (矢印e)
B[i+1][j+1]=B[i+1][j+1]+(−1)/(uk‐i+r−uk‐i)A[i][j] (矢印f)
の4つの処理を行った行列Bを、次数がrのときの行列Aとする。
【0044】
ステップ12
r=pになるまでrを1ずつ増やしながら、ステップ11の演算を繰り返し行う。
【0045】
以上の計算の結果得られる行列の要素A[i][j]は、多項式Np k‐i(u)のj次の係数であり、B−Spline曲線を表す多項式のj次の係数は次式7で表すことができる。
【0046】
【数7】・・・(式7)
【0047】
以上の演算処理(ステップ10〜12)の結果として最終的に得られる行列Aの要素A[i][j]は、B−Spline多項式Nn i(u)が表す多項式のj次の係数であり、図6にその一例(α0、α1、α2)を示すように、B−Spline曲線を表す多項式P(u)のj次の係数は、次の式で表すことができる。
このようにして、B−Spline曲線は、式7に示すαjを係数とする多項式に変換される。
上述のような多項式変換がB−Spline多項式変換手段3によって行われた後、多項式補間手段4は、多項式に変換された曲線について補間を行い、軌跡指令値を生成する。そして、この軌跡指令値に基づいて、NC工作機械などの産業用機器が駆動される。
【0048】
このようにB−Spline曲線を多項式に変換することで、多項式補間手段4は再帰計算によることなく、多項式によりB−Spline曲線の補間を行うことができるので、計算量を減少させ、様々な軌跡に対応可能で高性能な軌跡制御装置を提供することができる。
また、B−Spline曲線のクランプ速度を求める際の微分値の算出も、再帰計算によることなく多項式を使うことで計算量を減少させることができる。
【0049】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る軌跡制御装置は、自由曲線としてのNURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータである次数、制御点座標、重みデータおよびノットベクトルに基づいて、NURBS曲線のある区間を有理多項式に変換し、この有理多項式を用いて補間することで、NURBS曲線の補間の計算量を少なくし、NURBS曲線をリアルタイムで処理することを可能にしたものである。
【0050】
図7は、この発明の実施の形態3による軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
図7において、2は軌跡制御装置、6は多項式変換手段としてのNURBS有理多項式変換手段、7は有理多項式補間手段である。
図8は、この発明の実施の形態3に係る軌跡制御装置において、NURBS曲線を有理多項式に変換する過程を概略的に示す図である。
図8は、行列Aの次数が2の場合における変換過程を段階的に示している。
【0051】
次にNURBS曲線のある区間kを有理多項式に変換する動作について説明する。
NURBS曲線P(u)は、式1により表現される。
結果的には、ある区間のNURBS曲線P(u)は、媒介変数uのp次有理多項式となる。すなわち、このp次有理多項式を使って補間の計算を行えば、再帰計算を行う必要がなくなるので、計算量が少なくなる。
【0052】
有理多項式変換手段6において、(p+1)行(p+1)列の行列Aを用意し、この行列Aについて、図8に示すように、実施の形態2の場合と同様のステップ10〜12の演算を行う。
【0053】
以上の計算の結果得られる行列Aより、NURBS曲線を表す有理多項式の分子のj次の係数αjと分母のj次の係数βjを、図8に一例(α0、α1、α2、β0、β1、β2)として示すように、次式8、9のようにそれぞれ表すことができる。
【0054】
【数8】・・・(式8)
【0055】
【数9】・・・(式9)
【0056】
以上より、NURBS曲線は、有理多項式の分子のj次の係数αjと分母のj次の係数βjを有する次式10で表される有理多項式に変換される。
上述のような多項式変換がNURBS有理多項式変換手段6によって行われた後、有理多項式補間手段7は、有理多項式に変換された曲線について補間を行い、軌跡指令値を生成する。そして、この軌跡指令値に基づいて、NC工作機械などの産業用機器が駆動される。
【0057】
【数10】・・・(式10)
【0058】
このように、NURBS曲線を有理多項式に変換することで、有理多項式補間手段7は再帰計算によることなく、有理多項式に基づいてNURBS曲線の補間を行うことができるので、実施の形態1の場合と同様に、計算量を減少させることができ、様々な軌跡に対応可能で高性能な軌跡制御装置を提供することができる。
また、NURBS曲線のクランプ速度を求める際の微分値の算出も、再帰計算によることなく有理多項式を使うことで計算量を減少させることができる。
【0059】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る軌跡制御装置は、NURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータである重みデータがすべて1である場合には、NURBS曲線のある区間を多項式に変換し、この多項式を用いて補間することで、NURBS曲線の補間の計算量を少なくすると共に、補間の計算精度を失わないようにしたものである。
【0060】
図9は、この発明の実施の形態4に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
図9において、2は軌跡制御装置、4は多項式補間手段、5はB−Spline多項式変換手段、6はNURBS有理多項式変換手段、7は有理多項式補間手段、8は重み判定部である。
【0061】
次にNURBS曲線のある区間kを多項式に変換する動作について説明する。NURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータである重みデータがすべて1である場合には、B−Spline曲線と同じであるから、実施の形態2で示した方法により多項式に変換し、そうでない場合には、実施の形態3で示した方法により有理多項式に変換する。
【0062】
このように多項式に変換することで、多項式によりNURBS曲線を補間して軌跡指令値を生成する。そして、この軌跡指令値に基づいて、NC工作機械などの産業用機器が駆動される。
以上より、有理多項式の場合に比べて、計算量を減少させると共に、数値計算における丸め誤差などを減らし、補間の計算精度を失わないようにすることができる。
【0063】
また、NURBS曲線のクランプ速度を求める際の微分値の算出も、多項式を使うことで、有理多項式の場合に比べて、計算量を減少させると共に、数値計算における丸め誤差などを減らし、微分値算出時の計算精度を失わないようにすることができる。
【0064】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る軌跡制御装置は、多項式補間手段と有理多項式補間手段の両方を有することで、入力される自由曲線の形態に応じて多項式または有理多項式に変換することで、任意の自由曲線を処理することを可能にしたものである。
【0065】
図10は、この発明の実施の形態5に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
図10において、2は軌跡制御装置、3はBezier多項式変換手段、4は多項式補間手段、5はB−Spline多項式変換手段、6はNURBS有理多項式変換手段、7は有理多項式補間手段、8は重み判定部である。
【0066】
次に動作について説明する。
3次スプラインはそのまま多項式で表現される。Bezier曲線はBezier多項式変換手段3により多項式に変換される。B−Spline曲線はB−Spline多項式変換手段5により多項式に変換される。NURBS曲線は、重みがすべて1の場合には多項式に、そうでない場合はNURBS有理多項式変換手段6にて有理多項式に変換される。
多項式補間手段4は、入力される多項式を補間して軌跡指令値を生成する。有理多項式補間手段8は入力される有理多項式を補間して軌跡指令値を生成する。これらの軌跡指令値に基づいて、NC工作機械などの産業用機器は駆動される。
【0067】
このように多項式補間手段と有理多項式補間手段の両方を有することで、入力される自由曲線の形態に応じて多項式または有理多項式に変換することで、任意の自由曲線をそれぞれ最適な方法で処理することが可能である。
【0068】
【発明の効果】
この発明の軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式に変換する多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、多項式に変換された自由曲線を補間する多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、自由曲線を多項式または有理多項式に変換し、この多項式または有理多項式を用いて補間することで、任意の自由曲線の補間の計算量を少なくし、自由曲線をリアルタイムで処理することを容易にすることで、軌跡制御装置の性能を向上させることができると共に、軌跡制御装置に任意の自由曲線補間機能を問題なく付加することができる。
【0069】
また、上記自由曲線はBezier(ベジェ)曲線であり、Bezier曲線を定義するのに必要なパラメータとしての制御点数および制御点座標に基づいて、Bezier曲線を多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、Bezier曲線の補間の計算量を少なくし、Bezier曲線をリアルタイムで処理することを容易にすることで、軌跡制御装置の性能を向上させることができると共に、軌跡制御装置にBezier曲線補間機能を問題なく付加することができる。
【0070】
また、上記自由曲線はB−Spline(Bスプライン)曲線であり、B−Spline曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータとしての次数、制御点座標およびノットベクトルに基づいて、B−Spline曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、B−Spline曲線の補間の計算量を少なくし、B−Spline曲線をリアルタイムで処理することを容易にすることで、軌跡制御装置の性能を向上させることができると共に、軌跡制御装置にB−Spline曲線補間機能を問題なく付加することができる。
【0071】
また、この発明の他の形態による軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の有理多項式に変換する有理多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、上記有理多項式に変換された自由曲線を補間する有理多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、入力される自由曲線の形態に応じて、自由曲線を多項式または有理多項式に変換し、任意の自由曲線を処理することができ、軌跡制御装置の性能を向上させることができる。
【0072】
また、上記自由曲線としてNURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線を用い、NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである次数、制御点座標、重みデータおよびノットベクトルに基づいて、NURBS曲線のある区間を有理多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、NURBS曲線の補間の計算量を少なくし、NURBS曲線をリアルタイムで処理することを容易にすることで、軌跡制御装置の性能を向上させることができると共に、軌跡制御装置にNURBS曲線補間機能を問題なく付加することができる
【0073】
また、この発明のさらに他の形態による軌跡制御装置は、再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式および有理多項式にそれぞれ変換する多項式変換手段および有理多項式変換手段と、制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、多項式および有理多項式に変換された自由曲線をそれぞれ補間する多項式補間手段および有理多項式補間手段とを備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、任意の自由曲線をリアルタイムに処理して、軌跡制御装置の性能を向上させることができる。
【0074】
さらに、上記自由曲線としてNURBS曲線を用い、該NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである重みデータがすべて1である場合には、前記NURBS曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とするので、さらに軌跡制御装置の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置において、Bezier多項式の係数の演算の様子を概略的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る軌跡制御装置において、Bezier曲線を多項式に変換する様子を概略的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置において、B−Spline基底関数の係数の演算の様子を概略的に示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る軌跡制御装置において、B−Spline曲線を多項式に変換する様子を概略的に示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3による軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】NURBS曲線を有理多項式に変換する図である。
【図9】この発明の実施の形態4に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態5に係る軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。
【図11】従来の自由曲線の補間を行う軌跡制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【符号の説明】
3 Bezier多項式変換手段(多項式変換手段)、4 多項式補間手段、5 B−Spline多項式変換手段(多項式変換手段)、6 NURBS有理多項式変換手段(有理多項式変換手段)、7 有理多項式補間手段。
Claims (7)
- 再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式に変換する多項式変換手段と、
制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、上記多項式に変換された自由曲線を補間する多項式補間手段と
を備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする軌跡制御装置。 - 上記自由曲線はBezier(ベジェ)曲線であり、該Bezier曲線を定義するのに必要なパラメータとしての制御点数および制御点座標に基づいて、前記Bezier曲線を多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする請求項1に記載の軌跡制御装置。
- 上記自由曲線はB−Spline(Bスプライン)曲線であり、該B−Spline曲線のある区間を定義するのに必要なパラメータとしての次数、制御点座標およびノットベクトルに基づいて、前記B−Spline曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする請求項1に記載の軌跡制御装置。
- 再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の有理多項式に変換する有理多項式変換手段と、
制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、上記有理多項式に変換された自由曲線を補間する有理多項式補間手段と
を備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする軌跡制御装置。 - 上記自由曲線としてNURBS(非一様有理化Bスプライン)曲線を用い、該NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである次数、制御点座標、重みデータおよびノットベクトルに基づいて、前記NURBS曲線のある区間を有理多項式に変換して産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする請求項4に記載の軌跡制御装置。
- 再帰的な関数によって定義される自由曲線を定義するのに必要なパラメータに基づいて、n次の関数で再帰的に表される自由曲線をn次の多項式および有理多項式にそれぞれ変換する多項式変換手段および有理多項式変換手段と、
制御対象となる産業用機器の移動速度に基づいて、上記多項式および上記有理多項式に変換された自由曲線をそれぞれ補間する多項式補間手段および有理多項式補間手段と
を備え、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする軌跡制御装置。 - 上記自由曲線としてNURBS曲線を用い、該NURBS曲線のある区間を定義するために必要なパラメータである重みデータがすべて1である場合には、前記NURBS曲線のある区間を多項式に変換して、産業用機器の運転軌跡を制御することを特徴とする請求項1または請求項6に記載の軌跡制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22912298A JP3586110B2 (ja) | 1998-08-13 | 1998-08-13 | 軌跡制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22912298A JP3586110B2 (ja) | 1998-08-13 | 1998-08-13 | 軌跡制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000056822A JP2000056822A (ja) | 2000-02-25 |
JP3586110B2 true JP3586110B2 (ja) | 2004-11-10 |
Family
ID=16887100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22912298A Expired - Fee Related JP3586110B2 (ja) | 1998-08-13 | 1998-08-13 | 軌跡制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3586110B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019041657A1 (zh) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 南京埃斯顿机器人工程有限公司 | 一种工业机器人轨迹五次多项式规划方法 |
CN109991915A (zh) * | 2017-12-29 | 2019-07-09 | 深圳市优必选科技有限公司 | 一种机器人的运动控制方法、装置及机器人 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7930902B2 (en) * | 2006-06-26 | 2011-04-26 | Emhart Glass S.A. | Mechanism for conveying an article |
JP5343285B2 (ja) * | 2009-03-10 | 2013-11-13 | 台達電子工業股▲ふん▼有限公司 | 数値制御システムのリカバリコマンドを計算する方法 |
JP5911941B1 (ja) * | 2014-10-16 | 2016-04-27 | ファナック株式会社 | 点列データを駆動軸の時系列データに変換して表示する時系列データ表示装置 |
CN107980109B (zh) * | 2017-01-04 | 2021-05-07 | 深圳配天智能技术研究院有限公司 | 机器人运动轨迹规划方法及相关装置 |
-
1998
- 1998-08-13 JP JP22912298A patent/JP3586110B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019041657A1 (zh) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 南京埃斯顿机器人工程有限公司 | 一种工业机器人轨迹五次多项式规划方法 |
CN109991915A (zh) * | 2017-12-29 | 2019-07-09 | 深圳市优必选科技有限公司 | 一种机器人的运动控制方法、装置及机器人 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000056822A (ja) | 2000-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3485639B2 (ja) | 直角座標空間における経路プランニング方法及びシステム | |
Weck et al. | Sharp corner tracking using the IKF control strategy | |
Torfs et al. | Comparison of two feedforward design methods aiming at accurate trajectory tracking of the end point of a flexible robot arm | |
KR100217524B1 (ko) | 자유 곡선 보간 방법 | |
US6046564A (en) | Path planning apparatus and method for robots | |
JP3586110B2 (ja) | 軌跡制御装置 | |
JP3879056B2 (ja) | 数値制御曲面加工装置 | |
JPH0969006A (ja) | ロボットの接続動作時に速度制御を行なうための曲線補間方法 | |
WO2020179798A1 (ja) | 加工プログラム変換装置、数値制御装置、加工プログラム変換方法および機械学習装置 | |
EP0490431A1 (en) | Machining apparatus | |
JPH04111006A (ja) | ロボットの経路補間方法 | |
JP2003241811A (ja) | 産業用ロボットの経路計画方法及び経路計画装置 | |
US20030173928A1 (en) | Servo control method | |
JP2790643B2 (ja) | 数値制御装置 | |
JP2023159641A (ja) | 外部機器からの指令を用いてロボットの経路を生成する経路生成方法、及び、ロボット制御システム | |
JPS6333167B2 (ja) | ||
JP2737725B2 (ja) | ロボット制御装置及び方法 | |
JP2002366208A (ja) | 工作機械の自由曲線補間方法及び数値制御装置 | |
JPH0695294B2 (ja) | 産業用ロボットの軌跡補間方法 | |
JPH0658603B2 (ja) | 自動機械における軌道の補間方法 | |
JPH0557644A (ja) | ロボツトの制御方法 | |
JP7444588B2 (ja) | 軌道生成装置、自動位置制御装置および軌道生成方法 | |
JPH09244725A (ja) | 軌道補間装置及びその方法並びに制御装置 | |
JPH0522921B2 (ja) | ||
KR20040034167A (ko) | 6축 수직다관절 매니퓰레이터의 직선이동 제어방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040511 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040805 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070813 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |