JP3586086B2 - ディスク駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、ビデオ再生機、及びネットワークや衛星放送などからの情報を活用する装置(セットトップボックス)などに装備され、記録媒体であるディスクを高速回転させてデータの記録、再生、又は記録再生を行うディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、データを記録再生するディスク駆動装置においては、データの転送速度を向上させるために、記録媒体であるディスクの回転速度の高速化が進んできた。しかし、ディスクの回転速度を上げることに伴い、ディスクの振動は急激に大きくなっていく。
データの記録再生において、ディスクの振動はスピンドルモータ、シャーシ、及びトラバース用のレールやアーム等に伝わり、最終的にディスク上の信号を読み書きするピックアップが振動する。このため、従来の構造と同様のディスク駆動装置では安定した記録再生が困難であった。換言すれば、安定した記録再生を行うためには、ディスクの振動を抑制するため、ディスクの回転速度を理論的に必要な値より低く選ばなければならなかった。このため、従来のディスク駆動装置は、実質的なデータの転送速度が十分でなく、記録再生の速度が不十分であるという問題があった。
【0003】
一方、パーソナルコンピュータなどにおいて、ディスク装置から発生する振動が、一つのディスク装置の外部の他のディスク装置の誤動作を誘発する可能性もあった。また、ディスク装置の振動により発生する騒音は、オフィスにおける業務の妨げや、家庭におけるエンタティンメントのソフトの価値を低下などの結果にもなっていた。
加えて、ディスクの振動によって、スピンドルモータの軸受け、及びスピンドル軸の摩耗、劣化が加速され、より一層ディスクの振動を大きくすることにもなっていた。従って、ディスクの回転速度の高速化によるデータ転送速度の向上を図るためには、ディスクの振動を抑制することが重要な課題であった。
【0004】
以下、図面を参照しながら、従来のディスク駆動装置の一例について説明する。
図21は従来のディスク駆動装置を示す分解斜視図である。図21において、ディスク1は、ターンテーブル82の上に載置され、クランパ81により固定された後に、スピンドルモータ2により回転駆動される。ピックアップ3はディスク1に記録されているデータの読みとり、又はディスク1に対するデータの書き込みを行う。トラバース機構5はラック6とピニオン7などで構成され、トラバースモータ4の回転運動を直線運動に変換してピックアップ3に伝達する。このトラバース機構5によりピックアップ3はディスク1の半径方向に移動する。サブベース8にはスピンドルモータ2、トラバースモータ4、及びトラバース機構5が取り付けられている。装置外部からサブベース8に伝わる振動や衝撃は、インシュレータ9(弾性体)により減衰されており、サブベース8は、このインシュレータ9を介してメインベース10に取り付けられている。
【0005】
上記ディスク駆動装置は、メインベース10に取り付けられたフレーム(図示しない)を介して、コンピュータ装置などに組み込まれるよう構成されている。図22は従来のディスク駆動装置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。ターンテーブル82はスピンドルモータ軸28に固定され、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテーブル82には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1のクランプ穴12とボス22が嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。
【0006】
ボス22のクランパ81に対向する面(図22における上面)には、位置決め穴23が形成されている。また、ボス22の上面にはリング状の対向ヨーク24が埋設され固定されている。
図22に示すように、クランパ81は、装着されたディスク1の上面と当接するディスクホルダー42とマグネットホルダー43を有している。ディスクホルダー42の下面にはディスク1と接触する平坦な面が形成されている。マグネットホルダー43にはターンテーブル82のボス22に設けられた位置決め穴23と係合し、ターンテーブル81とクランパ81と同じ中心位置を確保するための中心突起46が固着されている。また、マグネットホルダー43の内部には、マグネット44とバックヨーク45が固定されている。
【0007】
以上のように構成された従来のディスク駆動装置において、ディスク1がクランプされた状態のとき、ディスク1はクランプ穴12とボス22が嵌合してターンテーブル21上に装着される。このとき、ディスク1は、クランパ81に内包されているマグネット44と、ターンテーブル82のボス22に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。このように、クランパ81とターンテーブル82とにより挟着されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転により、ターンテーブル82及びクランパ81と一体的に回転する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成された従来のディスク駆動装置においては、ディスク1の厚みムラや、ターンテーブル82の面振れなどによるアンバランスによってディスク1を高速に回転させると、ディスク1は激しく振動する。
図23は従来のディスク駆動装置のターンテーブル82上にディスク1を装着し、ディスク1を回転させた場合のディスク1の振動状態を示す側面断面図である。
図23に示した従来のディスク駆動装置におけるターンテーブル82は、スピンドル軸28に対して傾いて取り付けられている。このようなターンテーブル82にディスク1を載置して高速に回転させた場合、ディスク1において、スピンドル軸28と直交する面においてスピンドル軸28を中心とした放射状の方向に遠心力Xが働く。この遠心力Xによって、ディスク1にはディスク1の半径方向の引張り力Aと、ディスク1の記録面と直交する方向にディスク1を曲げようとする曲げ力Bが発生する。これらの引張り力Aと曲げ力Bはディスク1の回転周波数(Hz)(ここで回転周波数とはディスク1の単位時間当たりの回転数(回転/秒)をいう)の自乗にほぼ比例して増加する。
【0009】
遠心力Xによって発生する力の中で、ディスク1の記録面に対してほぼ垂直に働く、曲げ力Bによって、ディスク1は弾性変形を起こす。このような状態において、ディスク1を回転させた場合、ディスク1の振動が急激に大きくなる回転周波数が存在する。
これは、ディスク1の回転周波数の整数倍の周波数と、ディスク1の共振周波数が一致したときに発生する共振の現象である。通常、あらゆる固体にはそれぞれの材質、形状に依存する共振周波数があり、これらの固体を回転、振動させる場合には、先の共振周波数を、回転周波数や振動周波数の整数倍と一致しないように設計していた。
【0010】
しかし、ディスク駆動装置のように、高速でディスク1を回転させながら、ピックアップ3を所定の位置に正確に位置決めを行う場合や、ディスクの回転周波数に一定範囲の幅を持たせる場合には、共振の現象を避けられないことがあった。
また、従来のディスク駆動装置においては、ディスク1の回転周波数が低かったため、ディスク1において発生する遠心力Xが小さく、その遠心力Xの分力であるディスクを曲げようとする力Bが小さかった。このため、従来のディスク駆動装置においても、ディスク1は共振していたが、振幅が小さかったため、問題が顕在化していなかった。しかし、近年のディスク1の回転速度の高速化により、ディスク1の振動による問題が解決すべき問題として顕在化してきた。
【0011】
ディスク1は、その材料の弾性係数、及び厚さや直径などの形状による固有の振動のモード(形態)を有している。振動のモードとしては、例えば、「2分割モード」、「4分割モード」、「6分割モード」、「8分割モード」である。以下、これらの振動のモードについて説明する。
図24はディスク1が共振周波数の中で1番低い場合の、1番単純な振動モードである「2分割モード」で振動する場合を説明するディスク1の平面図である。図24に示すように、ディスク1の回転において、ディスク1には「2分割モード」の振動が表れる。図24において、(a)に示すディスク1に記入した1点鎖線は振動の山の位置を示し、(b)に示すディスク1に記入した破線は振動の谷の位置を示す。このように、「2分割モード」の振動とは、図24の(a)と(b)に示す状態が交互に発生しながらディスク1が振動することである。
【0012】
図25は、ディスク1が「4分割モード」で振動する場合を説明するディスク1の平面図である。図25に示すように、前述の図24と同様に、ディスク1は図25の(a)と(b)に示す状態が交互に発生して「4分割モード」で振動する。同様に、図26はディスク1が「6分割モード」で振動している状態を示し、図27はディスク1が「8分割モード」で振動している状態を示すディスク1の平面図である。
ディスク1が回転し、ディスク1が振動して半径方向に振動の山と谷が交互に発生する場合、図24から図27に示した「2分割モード」、「4分割モード」、「6分割モード」、及び「8分割モード」等の振動モードでディスク1が振動する。ディスク1が振動するとき、そのディスク1に固有の共振周波数に応じて特定の振動モードで振動する。実際には、ディスク1の共振周波数が高く、もっと複雑な振動モードも存在するが、振幅も小さいので、本発明の説明からは割愛する。
【0013】
図28は、従来のディスク駆動装置のディスクの振動解析結果を示すグラフである。この振動解析において、ディスク1は100Hzの回転周波数で回転させた。振動解析結果は、例えば、ディスク1を「2分割モード」の共振周波数と一致する回転周波数で回転させた場合のディスク1の振動をフーリエ変換して、周波数別のディスク1の振動に分割したものである。図28において、縦軸がディスク振幅(dB)を示し、横軸がディスク1の振動周波数(Hz)を示す。
図28に示すように、従来のディスク駆動装置におけるディスク1の振動状態は、特定の振動周波数において離散的な極値を有している。図28示したグラフにおいて、横軸の振動周波数の小さい方の離散的な極値から順に、「2分割モード」、「4分割モード」、「6分割モード」、「8分割モード」の振動モードの共振周波数ごとに振動のピークが存在する。
【0014】
図28に示すように、共振周波数が低いほど振幅が大きいが、従来のディスク駆動装置においては、ピックアップ3がディスク1の振動に追従するように設計されていた。このように、ディスク駆動装置はピックアップ3の追従によってディスク1の振動をキャンセルするよう制御されているので、ディスク1の共振周波数が低い場合ならば、ピックアップ3がディスク1の振幅を100%近くキャンセルすることが可能であった。しかし、「4分割モード」、「6分割モード」、「8分割モード」と共振周波数が高くなるに従い、ピックアップ3はディスク1の振動に対して追従することが困難となり、データの記録再生に悪影響を及ぼしていた。
【0015】
また、ピックアップ3がディスク1の振動に追従できたとしても、ディスク1の振動は、前述の従来の技術の欄においても記載したとおり、他のディスク駆動装置の誤動作の誘発、騒音の発生、軸受け寿命の短縮の原因となるため、ディスク1の振動そのものをできる限り低減させることが必要がであった。
ディスク1の振動は先に述べたターンテーブル82の傾きだけが原因ではなく。ディスク1の面振れ、ディスク1の最外周とクランプ穴12のズレによる偏心などによっても発生する。
【0016】
発明者は、ディスク1の振動を詳細に観察することにより、これまで検討されていた問題とは別に、ディスク1の振動を支配する新たな要因を発見した。新たな要因とは、ディスク1のクランプエリア11を押さえるクランパ81におけるディスク押さえ面47の平面度である。
クランパ81のディスク押さえ面47は一見平面に見えるが、一般的に用いられる樹脂の成型品では微小な凹凸が存在している。この凹凸のあるクランパ81のディスク押さえ面47を平面上に設けたサンドペーパーで少しだけ研磨すると、図29の(b)に示すような3点の摩耗部分を検証できた。図29の(a)は従来のディスク駆動装置におけるクランパ81の側面断面図であり、図29の(b)は図29の(a)のクランパ81のディスク押さえ面47を示す裏面図である。この図29の(b)で斜線にて示す摩耗部分は、ディスク押さえ面47に成型時の歪みで3箇所の凸部分が形成され、ディスク1をターンテーブル82で挟持した際に、ディスク1のクランプエリア11の全面ではなく、その3箇所だけでディスク1を押さえていたことを示している。
【0017】
図30はクランパ81とターンテーブル82によりディスク1を確実に挟持できた場合と、できなかった場合のディスク1の上下方向への自由度を模式的に表した断面図である。
図30の(a)はディスク1のクランプエリア11をクランパ81のディスク押さえ面47で押さえていないため、ディスク1はディスク1における最外周からボス22と接する位置まで上方向に変形可能な状態である。
図30の(b)はディスク1のクランプエリア11をクランパ81のディスク押さえ面47が押さえているため、ディスク1はディスク1における最外周からディスク押さえ面47の最外周の位置までが上方向へ変形可能な状態である。
両者を比較すれば、図30の(a)に示すディスク1の方が図30の(b)に示すディスク1よりも変形可能範囲が広く、ディスク1の上下方向への振幅量が大きくなっている。
【0018】
上記クランパ81の場合と同様に考えると、ターンテーブル82のディスク1を支持する面の平面度も、ディスク1の振動を支配する大きな要因であることが想像できる。
クランパ81の成形時の歪みにより生じる凹凸と同様な状態は、クランパ81とディスク1の間にゴミやチリが入り込んだ場合にも発生する。ターンテーブル82にディスク1を載置後、例えば髪の毛等の異物がディスク1の上に偶然落下し、その上からクランパ81でディスク1を挟持して、ディスク1を高速で回転させた場合、凹凸のあるクランパ81でディスク1を挟持した場合と同様に、ディスク1は激しく振動する。これは、クランパ81とディスク1の間だけに発生する問題ではなく、ターンテーブル82とディスク1の間に、ゴミやチリ等の異物が入り込んだ場合にも発生する問題でもある。
【0019】
本発明は上記の知見とこれに関する考察に鑑み、ディスクを高速に回転させた場合に、ディスクから発生する振動を低減することにより、安定して記録再生を行うことができるとともに、高いデータ転送速度を維持しつつ、ディスク駆動装置外部への振動や騒音の排出を低減し、スピンドルモータの軸受け寿命の長いディスク駆動装置を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクの両面を挟持し、前記ディスクの少なくとも片面を4個以上の突起で支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるディスク支持手段と、
前記ディスク支持手段を回転させることにより、前記ディスクを回転させるためのモータと、を具備し、
前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ディスクの挟持を確実なものとし、ディスクを高速で回転させる場合に、ディスクの面振れなどによるアンバランスによって発生する振動、騒音を低減し、かつ安定した記録再生を確保し、データの高速転送可能なディスク駆動装置を実現することができる。
【0021】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクを載置するターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
4個以上の突起を有し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、クランパを用いたディスクの挟持を確実なものとし、ディスクを高速で回転させる場合に、ディスクの面振れなどによるアンバランスによって発生する振動、騒音を低減し、かつ安定した記録再生を確保し、データの高速転送可能なディスク駆動装置を実現することができる。
【0022】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクを4個以上の突起により支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
前記ディスクを前記ターンテーブルとにより挟持するクランパと、を具備し、
前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ターンテーブルを用いたディスクの挟持を確実なものとし、ディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を低減することができる。
【0023】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクを4個以上のターンテーブル突起により支持し、前記ターンテーブル突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
4個以上のクランパ突起を有し、前記クランパ突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記クランパ突起前記ターンテーブル突起により前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
前記ターンテーブル突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設され、
前記クランパ突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ターンテーブルとクランパによるディスクの挟持を確実なものとし、ディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を低減することができる。
【0024】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、上記ディスク駆動装置の手段に加えて、
前記ターンテーブルと前記クランパを所定の回転角度で位置決めする位置合わせ機構を有している。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ターンテーブルとクランパによるディスクの挟持を一層確実にし、ディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を低減することができる。
【0025】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、上記ディスク駆動装置の手段に加えて、
ディスク回転駆動用のモータが固定されるサブベースと、
前記サブベースが弾性体を介して取り付けられるメインベースと、
内部に複数個の球体が収納された環状軌道部を有し、ディスクと一体的に回転可能に設けられたバランサーと、を具備する。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、バランサーのボールの転動を安定させ、ディスクの偏心による回転時のアンバランスを確実に低減することができる。
【0026】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、上記ディスク駆動装置の手段に加えて、
クランパのディスク押さえ面と同一中心を持つ内周円上と外周円上の位置に複数の突起が形成され、前記クランパの突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するよう構成した。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ターンテーブルとクランパによりディスクを挟持することにより、挟持されディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を低減することができる。
【0027】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクを載置する面にゴムシートが設けられたターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
4個以上の突起を有し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、ターンテーブルのディスク載置面における凹凸を容易に改善し、ディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を削減することができる。
【0028】
他の観点による発明のディスク駆動装置は、記録媒体であるディスクを4個以上の突起により支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
前記ディスクを押さえる面にゴムシートが設けられ、前記ゴムシートと前記ターンテーブルとにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されている。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、クランパのディスク押さえ面における凹凸を容易に改善し、ディスクを高速で回転させる場合の振動、騒音を削減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
《第1の実施例》
以下、本発明の第1の実施例のディスク駆動装置について、添付の図1から図7を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施例のディスク駆動装置にディスク1を載置し、クランパ41により挟着する状態を示す斜視図である。図2は第1の実施例のディスク駆動装置におけるスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。図3は第1の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。図3の(b)に示すようにクランパ41の裏面には複数のクランパ突起51が配置されている。
【0031】
図1において、ディスク1は、ターンテーブル21の上に載置され、クランパ41により固定された後に、スピンドルモータ2により回転駆動される。ピックアップ3はディスク1に記録されているデータの読みとり、又はディスク1に対するデータの書き込みを行う。トラバース機構5はラック6とピニオン7などで構成され、トラバースモータ4の回転運動を直線運動に変換してピックアップ3に伝達する。このトラバース機構5によりピックアップ3はディスク1の半径方向に移動する。サブベース8にはスピンドルモータ2、トラバースモータ4、及びトラバース機構5が取り付けられている。装置外部からサブベース8に伝わる振動や衝撃は、インシュレータ9(弾性体)により減衰されており、サブベース8は、このインシュレータ9を介してメインベース10に取り付けられている。第1の実施例のディスク駆動装置は、メインベース10に取り付けられたフレーム(図示しない)を介して、コンピュータ装置などに組み込まれるよう構成されている。
【0032】
図2は第1の実施例のディスク駆動装置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。スピンドルモータ2は、スピンドル軸28を一体に固定されたロータ25と、そのロータ25の内側に配設されたロータ用マグネット26を有しており、そのロータ用マグネット26と対向するようにコイル27が設けられている。スピンドル軸28はラジアル軸受け29とスラスト軸受け30により回転可能に支持されている。スピンドルモータ2の固定部はサブベース8に固定されている。
金属製のターンテーブル21はスピンドルモータ軸28に固定され、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテーブル21には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1のクランプ穴12とボス22が嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。
【0033】
ボス22のクランパ41に対向する面(図2における上面)には、位置決め穴23が形成されている。また、ボス22の上面にはリング状の対向ヨーク24が埋設され固定されている。
図2に示すように、樹脂製のクランパ41は、装着されたディスク1の上面と対向するディスクホルダー42とマグネットホルダー43を有している。ディスクホルダー42の裏面には平坦な面が形成されている。マグネットホルダー43にはターンテーブル21のボス22に設けられた位置決め穴23と嵌合し、ターンテーブル21とクランパ41と同じ中心位置に確保するための中心突起46が固着されている。また、マグネットホルダー43の内部には、マグネット44とバックヨーク45が固定されている。
【0034】
以上のように構成された第1の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1がクランパ41とターンテーブル21との間で挟持された状態のとき、クランプ穴12とボス22が嵌合して、ディスク1はターンテーブル21上に装着される。また、このときディスク1は、クランパ41に内包されているマグネット44と、ターンテーブル21に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。このように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転動作により、ターンテーブル21及びクランパ41と一体的に回転する。
【0035】
第1の実施例のディスク駆動装置は、図3の(a)及び(b)に示すように、クランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42の裏面には、円柱状の4つのクランパ突起51が形成されている。クランパ突起51は、マグネットホルダー43の中心突起46の中心軸を中心とする円上に配置されており、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置に配設されている。第1の実施例において、クランパ突起51は回転中心から15mmの位置に形成されている。また、図3の(b)に示すように、4つのクランパ突起51は、円周を等分に4分割した位置、すなわちそれぞれが円周を90度毎に分割した位置に配設されている。各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は、40μmの範囲内に作られている。ターンテーブル21のディスク載置面における凹凸の高さの差(平面度)が40μm(クランパ突起51における平面度)に比べて十分に小さい場合、ディスク1は4つのクランパ突起51とターンテーブル21とにより確実に挟持される。
【0036】
上記のようにディスク1を4つのクランパ突起51とターンテーブル21で挟持した場合、前述の図26に示したディスク1の「6分割モード」の振動はほとんど検出不可能な状態にまで低減されている。もし、ディスク1が120度で分割された位置で3つのクランパ突起とターンテーブル21で挟着されていたならば、ディスク1のクランプエリア11における変形可能範囲が拡大し、「6分割モード」の振動が急激に発生しやすい状況となる。
【0037】
通常、クランパ41を量産対応で加工する場合、樹脂の射出成形品を使用している。その場合、ディスク1のクランプエリア11の半径が中心から15mm程度とすれば、クランパ41のディスク押さえ面47における平面度は100μm程度になってしまう。見かけ上のクランパ41のディスク押さえ面47は平滑に見えるため、ディスク1をターンテーブル21とクランパ41で完全な平面で挟持していると誤解してしまう。しかし、成型時に歪みの発生したクランパ41ではディスク押さえ面47に凹凸が発生しており、従来技術で述べたように、必然的に3箇所でディスク1を押さえることになる。図29に示したように、この3箇所がそれぞれ120度ごとに分割された均等な間隔を有して配置されていないことは好ましくない。何故なら、ディスク1とターンテーブル21との間で120度以上の非固定区間が一つでも存在すれば、図26に示した「6分割モード」の振動がディスク1に部分的に発生し、ディスク駆動装置の振動及び騒音は激しくなる。
また、上記ようにディスク1を押さえる3箇所は、非常に不均等な配置となっており、1区間が180度以上の間隔で、ディスク1とターンテーブル21との間で固定されていなければ、図25に示した4分割モードの振動がディスク1に部分的に発生する。
【0038】
図4は第1の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41の別の具体例を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
図4において、クランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42に、円柱状のクランパ突起51が6個形成されている。クランパ突起51が形成されている位置は、マグネットホルダー43の中心突起46の中心軸を中心とする円上であり、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置である。また、図4の(b)に示すように、6つのクランパ突起51は、同一円周において、等分に6分割した位置、すなわちそれぞれが円周を60度毎に分割した位置に配設されている。
【0039】
各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は、40μmの範囲内である。ターンテーブル21のディスク載置面における凹凸の高さの差(平面度)がクランパ突起51における平面度に比べて十分に小さい場合、ディスク1は6箇所のクランパ突起51によりターンテーブル21上に確実に固定される。
このように、ディスク1を6箇所のクランパ突起51でターンテーブル21上に固定することにより、4つのクランパ突起51の場合より一層、ディスク1の振動を低減することが可能となる。
クランパ突起51が4つの場合、ディスク1はそれぞれの間隔が90度である4箇所で押さえられているため、ディスク1の変形可能な区間は90度である。このため、図27に示した「8分割モード」のディスク1の振動が急激に発生しやすい状況となる。しかし、クランパ突起51が6個の場合には、ディスク1のクランプエリア11における変形可能な区間が60度となる。このために、ディスク1の「8分割モード」の振動をほとんど検出不可能な状態にまで低減する。
【0040】
図5は第1の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41の別の具体例を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
図5において、クランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42に、円柱状のクランパ突起51が9個形成されている。クランパ突起51が形成されている位置は、マグネットホルダー43の中心突起46の中心軸を中心とする円上である。この位置はディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置である。また、図5の(b)に示すように、9つのクランパ突起51は、同一円周において、等分に9分割した位置、すなわち、それぞれが円周を40度毎に分割した位置に配設されている。
【0041】
各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は、40μmの範囲内である。ターンテーブル21のディスク載置面における凹凸の高さの差がクランパ突起51における平面度に比べて十分に小さい場合、ディスク1は9箇所のクランパ突起51とターンテーブル21とにより確実に挟持される。
このように、ディスク1を9箇所のクランパ突起51でターンテーブル21上に固定することにより、6つのクランパ突起51の場合より一層ディスク1の振動を低減することが可能となる。これは、より一層高次の振動モードのディスク1の振動の低減が可能となるからである。
【0042】
また、ディスクホルダー42の成形不良によって、クランパ突起51が1個でも欠けた場合、例えばクランパ突起51が6個のとき、ディスク1のクランプエリア11における変形可能範囲の区間が60度から120度に拡大する。この場合前述のように、「6分割モード」のディスク1の振動が発生することになる。しかし、クランパ突起51が9個あれば、ディスクホルダー42の成形不良によって、クランパ突起51が1個が欠けた場合でも、ディスク1のクランプエリア11における変形可能範囲の区間が80度にしかならない。このため、クランパ突起51が6個の場合と同様、ディスク1の「8分割モード」の振動はほとんど検出不可能な状態にまで低減することができる。
【0043】
従来のディスク駆動装置において、クランパのディスク押さえ面にクランパ突起がない場合、ターンテーブルにディスク1を載置したときに、クランプエリア11に付着した微小なゴミやチリ等の異物がディスク1とクランパの間に噛み込まれ、クランパが実質傾いた状態でディスク1を固定してしまう場合があった。そのような場合、ディスク1のクランプエリア11において、クランパとターンテーブルで挟持されていない変形可能範囲の区間が広くなり、ディスク1が「4分割モード」、「6分割モード」、及び「8分割モード」で振動する可能性が高くなる。
【0044】
しかし、本発明の第1の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ突起51の直径がφ1〜φ2mm程度であれば、十分にディスク1を固定可能なため、クランプエリア11に付着した微小なゴミやチリなどは、クランパ突起51がディスク1を押さえる場所と重複する可能性が低く、ゴミやチリなどの影響を受けにくい。
もし、クランパ突起51の先端に偶然ゴミが付着した場合でも、クランパ突起51の先端の表面積が小さいため、ディスク1の方にゴミが付着し、ディスク1を取り除いたとき、ディスク1とともにゴミが排除される可能性が高く、第1の実施例のディスク駆動装置は受動的なセルフクリーニング機能を有することになる。
また、各クランパ突起51が一定の高さ(例えば、100μm)を有しているため、ディスクホルダー42の裏面や、そこに当接されるディスク1のクランプエリア11の表面に付着した、クランパ突起51の高さ(h1)以内のほこり等の異物によりディスクの保持が不安定になることを防ぐ効果がある。
【0045】
図6は第1の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ突起51の形状を示した図である。図6における(a)は円柱状のクランパ突起51の形状を示す側面断面図である。前述のような効果を一層高めるためには、図6の(b)、(c)、及び(d)に示すようなクランパ突起51の先端を細める形状にすれば、クランパ突起51の先端の表面積が減少し、一層ゴミの付着の確率は低下する。
【0046】
図7は第1の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41の別の具体例を示す裏面図である。
図7に示したクランパ41の複数のクランパ突起51は、その配置が均等な中心角ではなく、例えば図7の(a)に示したクランパ41は、6個のクランパ突起51が不均一に配置されている場合である。図7の(a)に示すように、隣り合うクランパ突起51間の最大角θ1’が90度より小さければ、「8分割モード」のディスク1の振動はほとんど検出不可能な状態にまで低減することができる。
図7の(b)に示したクランパ41は、9個のクランパ突起51が不均一な中心角に配置されている場合である。もし隣り合うクランパ突起51間の最大角θ2’が120度以上ある場合には、「6分割モード」のディスク1の振動が発生してしまう。あえて不均一にクランパ突起51を設ける必要は全くないが、クランパ41を射出成形で成形する場合、射出成形のためのピンゲートとクランパ突起51の位置が干渉する場合のようなとき、上記の考え方に沿ってクランパ突起51の位置を最適な位置にずらすことが好ましい。それにより、均等にクランパ突起51を配置した場合とほぼ同等の効果を得ることができる。
【0047】
第1の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51は円周上に配置したが、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が、確実に押さえることのできる位置に配置することが可能であれば、マグネットホルダー43の中心に固定される中心突起46からの半径は多少異なっていても、ディスク1の振動を低減する効果に大きな差異はない。
第1の実施例のディスク駆動装置において、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は、40μmの範囲内にあれば、クランパ突起51はディスク1のクランプエリア11を確実に挟持する。望ましくは、クランパ突起51の平面度を20μmの範囲内にできれば、ディスク1はクランパ41とターンテーブル21との間で一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
【0048】
従来のディスク駆動装置において、クランパのディスク押さえ面47は平面となるように成形されている。そのため、ディスク押さえ面47における凹凸の高さの差(平面度)を40μmの範囲内となるように金型を修正しようとしても、凸部を削除するのではなく、凸部の高さに合わせるように、他の部分を研削することにより平面度を確保することになる。これでは、ディスク押さえ面47の全面を再度研削することになり、研削に用いる工具の刃先の移動を考えると、金型の研削で平面度を40μmの範囲内にすることは、非常に困難である。加えて、成形条件の変動、成形後の熱膨張などを考えると、金型だけで、クランパのディスク押さえ面47の平面度を40μmの範囲内に成形加工するのは事実上不可能となる。
【0049】
それに対して、第1の実施例のディスク駆動装置は、多少点数が多くても、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)を40μmの範囲内に確保することは非常に容易である。クランパ突起51の高さ(h1)をそれぞれ測定し、クランパ突起51の高さ(h1)の高い順に3個のクランパ突起51を選択する。そして、その3個のクランパ突起51で形成される平面に対して、残りのクランパ突起51の高さ(h1)を合わせるように、金型に変更を加えるだけで十分だからである。平面の場合に課題となった成形条件の変動、成形後の熱膨張で変形する範囲は、おおよその予測が可能である。このため、クランパ突起51はその変形する範囲以外の影響の少ない場所に配置することも可能である。
【0050】
第1の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の数が4個、6個、9個の場合について順次説明してきた。しかし、本発明のディスク駆動装置は、クランパ突起51の数が4個、6個、9個に限られるわけではなく、5個、7個、8個、もしくは10個以上であっても、ディスク1の振動を低減する効果についてはなんら問題とはならない。ディスク1をターンテーブル21とクランパ41との間で挟持する意味おいては、クランパ突起51の数は多い程、ディスク1の変形可能範囲を制限させることができるため、ディスク1の振動の低減の効果は高い。しかし、平面度確保のための金型の加工精度の管理を考慮すると、最適なクランパ突起51の数は、ディスク駆動装置の企画台数及びコストのを考慮すると、自然に決定されるものと考えられる。
【0051】
第1の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の形状を円柱又は、先端を細くした水平断面形状が円形の突起として実施例の説明を行ってきた。しかし、本発明のディスク駆動装置は、クランパ突起51の水平断面形状が円形である必要はなく、三角形、四角形、楕円形など、自由な断面形状を設定することができる。しかし、金型の加工を考えれば、円柱形状であることが一番単純であり、クランパ突起51の高さ(h1)変更を行う際に便利である。
第1の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の高さ(h1)は自由である。しかし、樹脂の射出成形時に歪みの影響を受けない形状にするには、クランパ突起51の高さ(h1)は、その太さの1/10〜1/20程度の高さに設定することが好ましい。例えば、クランパ突起51の直径がφ2mmとするならば1/20で100μmの高さとなり、直径がφ1mmとするならば1/10で100μmの高さとなる。このような高さであれば、毛髪の太さ程度の異物による挟持時の以上はクランパ突起51で十分に回避することが可能となる。
【0052】
第1の実施例のディスク駆動装置は、クランパ41にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル21のボス22に対向ヨーク24を埋設する構成とした。しかし、本発明のディスク駆動装置は、ターンテーブル21のボス22にマグネット44とバックヨーク45を内包し、クランパ41に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果に違いはない。
【0053】
以上のように、第1の実施例のディスク駆動装置の構成により、クランパ41のディスク押さえ面に4個以上のクランパ突起51を配置することにより、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第1の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブル21にディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがありバランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転した場合も、ディスク1の振動は低減することができる。そのため、データの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第1の実施例のディスク駆動装置によれば、ディスク駆動装置の外部に対する振動、騒音を低減することができ、その上、スピンドルモータ2の寿命の長いディスク駆動装置を実現することができる。
【0054】
《第2の実施例》
次に、本発明の第2の実施例のディスク駆動装置について、添付の図8を参照しながら説明する。
図8は本発明の第2の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41の近傍を示す側面断面図(a)とそのクランパ41の裏面図である。図8の(b)におけるクランパ41の裏面図にはターンテーブル212に形成されているターンテーブル突起52の位置を斜線にて図示している。なお、第2の実施例において、前述の図1〜図7に示した第1の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的に同一な機能、構成を有する要素には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0055】
図8の(a)に示すように、ディスク1が載置されるターンテーブル212はスピンドルモータ軸28に固定され、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテーブル212には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1がボス22と嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。また、ボス22のクランパ41と対向する面の中央には位置決め穴23が形成されており、リング状の対向ヨーク24はボス22に埋設され固定されている。
図8の(a)に示すように、樹脂製のクランパ41は、装着されたディスク1の上面と対向するディスクホルダー42とマグネットホルダー43を有している。ディスクホルダー42の裏面には平坦な面が形成されている。マグネットホルダー43にはターンテーブル212のボス22に設けられた位置決め穴23と嵌合し、ターンテーブル212と、クランパ41の同じ中心位置(同心度)を確保するための中心突起46が固着されている。また、マグネットホルダー43の内部には、マグネット44とバックヨーク45が固定されている。
【0056】
以上のように構成された第2の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1がクランパ41とターンテーブル212との間で挟持された状態のとき、ディスク1のクランプ穴12とターンテーブル212のボス22が嵌合して、ディスク1はターンテーブル212上に装着される。このときディスク1は、クランパ41に内包されているマグネット44と、ボス22に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。
このように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転動作により、ターンテーブル212及びクランパ41と一体的に回転する。
【0057】
第2の実施例のディスク駆動装置は、図8の(b)に示すように、樹脂製のクランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42には、円柱状のクランパ突起51が4個形成されている。クランパ突起51は、マグネットホルダー43の中心突起46の中心軸を中心とする円上に配置されており、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置に形成されている。また、図8の(b)に示すように、4つのクランパ突起51は、同一円周において、等分に4分割した位置、すなわちそれぞれが円周を90度毎に分割した位置に配設されている。各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内である。
【0058】
図8の(a)に示すように、第2の実施例のディスク駆動装置における樹脂製のターンテーブル212の上面には、円柱状のターンテーブル突起52が形成されている。図8の(b)においては、クランパ41の裏面にターンテーブル212に形成されているターンテーブル突起52の位置を斜線にて示している。すなわち、ターンテーブル212には4つのターンテーブル突起52がスピンドルモータ2の位置決め穴23を中心とする同一円上に形成されている。ターンテーブル突起52が形成されている位置は、ディスク1のクランプエリア11をターンテーブル突起52が確実に押さえることのできる位置である。図8の(b)に示すように、4つのターンテーブル突起52は、同一円周において、等分に4分割した位置、すなわちそれぞれが円周を90度毎に分割した位置に配設されている。各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)は40μmの範囲内である。
第2の実施例において、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内にあり、各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)が40μmの範囲内にあれば、ディスク1はその上面と下面において合計8箇所でクランパ41とターンテーブル212に確実に挟持される。
【0059】
第2の実施例のディスク駆動装置において、ターンテーブル212にディスク1を載置すると、ディスク1はスピンドルモータ2が固定されているサブベース8とともにクランパ41の方向へ押し上げられる。その結果、ディスク1はクランパ41とターンテーブル212とにより挟持される。このとき、クランパ41とディスク1とターンテーブル212との間の位置決めにおいては、これらの中心とスピンドルモータ軸28の中心とを合わせる以外は、回転方向の位置に関する規制がなく、任意の場所に位置決めされる。このような場合においても、クランパ41はディスク1の「6分割モード」における上方へのディスク1の変形を防止している。また、ターンテーブル212はディスク1の「6分割モード」における下方へのディスクの1の変形を防止している。
従って、第2の実施例のディスク駆動装置においては、ディスク1の「6分割モード」での上下方向の変形を防止しており、ディスク1を高速で回転した場合、ディスク1の「6分割モード」での振動をほとんど検出不可能な状態にまで低減することができる。
【0060】
また、第2の実施例のディスク駆動装置は、ディスク1を挟持するために、手動でクランパ41をターンテーブル212に固定することができるディスク駆動装置の場合であれば、クランパ突起51とターンテーブル突起52の回転方向の位置を合わせて、ターンテーブル突起52の上に正確にクランパ突起51を配置して、クランパ41をターンテーブル21に固定することにより、ディスク1を高速で回転させた場合の振動をより一層低減することができる。
第2の実施例のディスク駆動装置においては、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内にあれば、4個以上のクランパ突起51によりディスク1のクランプエリア11を確実に挟持することができる。望ましくは、クランパ突起51における平面度を20μmの範囲内にできれば、ターンテーブル212との間で一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動は一層低減することができる。
第2の実施例のディスク駆動装置において、各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)が40μmの範囲内にあれば、ターンテーブル突起52はディスク1のクランプエリア11を確実に挟持すると先に記述した。しかし、望ましくは、ターンテーブル突起52における平面度を20μmの範囲内に形成すれば、ディスク1はクランパ41との間で一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
【0061】
第2の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ突起51とターンテーブル突起52のそれぞれの直径がφ1〜φ2mm程度であれば、十分にディスク1を固定可能なため、クランプエリア11における微小なゴミやチリなどの異物が付着した位置と、クランパ突起51やターンテーブル突起52がディスク1を押さえる位置が重複する可能性は低く、ゴミ、チリなどの影響を受けにくい構成である。クランパ突起51やターンテーブル突起52の先端に偶然ゴミが付着した場合でも、これらの先端の表面積が小さいため、ゴミがディスク1の方に付着し、ディスク1を取り除いた場合に、ディスク1とともにゴミが排除され、受動的なセルフクリーニング機能を有することになる。
上記のような効果を一層高めるために、前述の図6の(b)、(c)、及び(d)に示したようなクランパ突起51とターンテーブル突起52の先端を細める形状にすれば、クランパ突起51とターンテーブル突起52の先端の表面積は減少し、一層ゴミの付着の確率は低下する。
【0062】
第2の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51とターンテーブル突起52の形状を円柱又は、先端を細くした水平断面形状が円形の突起として実施例の説明を行ってきた。しかし、本発明におけるクランパ突起51とターンテーブル突起52は水平断面形状が円形である必要はなく、三角形、四角形、楕円形など、自由な断面形状を設定することができる。
しかし、金型の加工を考慮すれば、円柱形状であることが一番単純であり、クランパ突起51やターンテーブル突起52の高さ(h2)の変更を行う際に便利である。
【0063】
第2の実施例のディスク駆動装置では、クランパ突起51とターンテーブル突起52の個数をそれぞれ4個として説明した。しかし、本発明は、前述の第1の実施例のディスク駆動装置の場合と同様に、6個、9個又はそれ以上となるに従い一層、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減することができる。
また、第2の実施例のディスク駆動装置は、クランパ突起51とターンテーブル突起52の個数をそれぞれ同数の4個として説明した。しかし、クランパ突起51とターンテーブル突起52は同一の数にする必要はなく、それぞれ独立の数にしても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果を得ることができる。
【0064】
第2の実施例のディスク駆動装置は、ターンテーブル212を樹脂製として説明したが、金属製のターンテーブルに、樹脂製のターンテーブル突起を一体的に成形(例えば、アウトサート成形)したものでも同様の効果を得ることができる。
第2の実施例のディスク駆動装置は、クランパ41にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル212のボス22に対向ヨーク24を内包する構成とした。しかし、ターンテーブル212のボス22にマグネット44とバックヨーク45を内包し、クランパ41に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を削減する効果に違いはない。また、各ターンテーブル突起52が一定の高さ(例えば、100μm)を有しているため、ターンテーブル212のディスク載置面や、そこに当接されるディスク1のクランプエリア11の表面に付着した、ターンテーブル突起52の高さ(h2)以内のほこり等の異物によりディスクの保持が不安定になることを防ぐ効果がある。
【0065】
以上のように、第2の実施例のディスク駆動装置の構成により、クランパ41のディスク押さえ面に4個以上のクランパ突起51を配置し、ターンテーブル212のディスク載置面にターンテーブル突起52を4個以上配置することにより、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第2の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブル212にディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがありバランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転させても、ディスク1の振動は低減することができる。その結果、第2の実施例のディスク駆動装置によれば、データの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第2の実施例によれば、ディスク駆動装置の外部に対して、振動や騒音の排出を低減することができるとともに、スピンドルモータ2の寿命の長いディスク駆動装置を実現することができる。
【0066】
《第3の実施例》
次に、本発明の第3の実施例のディスク駆動装置について、添付の図9と図10を参照しながら説明する。
図9は本発明の第3の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ413の近傍を示す側面断面図(a)とクランパ413の裏面図(b)である。図9の(b)におけるクランパ413の裏面図にはターンテーブル213に形成されているターンテーブル突起52の位置を斜線にて図示しており、クランパ突起51とターンテーブル突起52はスピンドル軸と平行な方向において同じ位置に形成されている。図10は第3の実施例のディスク駆動装置における位置合わせ機構を示す斜視図である。図10において、(a)はクランパ413の裏面を上向きに示した斜視図であり、(b)はターンテーブル213を示す斜視図である。
なお、第3の実施例において、前述の図1〜図8に示した第1の実施例及び第2の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的に同一機能、構造を有する要素には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0067】
図9の(a)に示すように、ディスク1が載置されるターンテーブル213はスピンドルモータ軸28に固定され、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテーブル213には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1がボス22と嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。また、ボス22のクランパ413と対向する面の中央には位置決め穴23が形成されており、リング状の対向ヨーク24はボス22に埋設され固定されている。
【0068】
図9の(a)に示すように、樹脂製のクランパ413は、装着されたディスク1の上面と対向するディスクホルダー42とマグネットホルダー43を有している。ディスクホルダー42の裏面には平坦な面が形成されている。マグネットホルダー43にはターンテーブル213のボス22に設けられた位置決め穴23と嵌合し、ターンテーブル213と、クランパ41の同心度を確保するための中心突起46が固着されている。また、マグネットホルダー43の内部には、マグネット44とバックヨーク45が固定されている。
【0069】
以上のように構成されたの第3の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1がクランパ413とターンテーブル213との間で挟持された状態のとき、ディスク1はクランプ穴12とボス22が嵌合してターンテーブル213上に装着される。このときディスク1は、クランパ413に内包されているマグネット44とボス22に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。このように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転動作により、ターンテーブル213及びクランパ413と一体的に回転する。
【0070】
図9の(b)のクランパ413の裏面図にはターンテーブル213に形成されているターンテーブル突起52の位置をクランパ突起51とともに示している。図9の(b)に示すように、第3の実施例のディスク駆動装置は、樹脂製のクランパ413の裏面を構成するディスクホルダー42の裏面に円柱状のクランパ突起51が4個形成されている。クランパ突起51が形成されている位置は、マグネットホルダー43の中心突起46の中心軸を中心とする円上であり、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置である。そして、クランパ突起51はその円の円周を4分割した位置、すなわち90度毎に分割した位置に配置されている。各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内である。
【0071】
図9の(b)に示すように、第3の実施例のディスク駆動装置は、樹脂製のターンテーブル213のディスク載置面213aには、円柱状のターンテーブル突起52が4個形成されている。ターンテーブル突起52が形成されている位置は、スピンドルモータ2の位置決め穴23を中心とする円上であり、ディスク1のクランプエリア11をターンテーブル突起52が確実に押さえることのできる位置である。そして、ターンテーブル突起52はその円の円周を4分割した位置、すなわち90度毎に分割した位置に配置されている。各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)は40μmの範囲内である。
上記のように、各クランパ突起51の高さ(h1)差が40μmの範囲内にあり、各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差が40μmの範囲内にあれば、ディスク1は上面と下面において合計8箇所で、クランパ413とターンテーブル213に確実に挟持される。
【0072】
第3の実施例のディスク駆動装置は、ターンテーブル213にディスク1を載置すると、ディスク1はスピンドルモータ2が固定されているサブベース8とともにクランパ413のある方向へ押し上げられる。その結果、ディスク1はクランパ413とターンテーブル213により挟持される。
図10の(b)に示すように、第3の実施例のディスク駆動装置において、ボス22の上面にはターンテーブル突起52の回転方向の位置と対応する角度に、ターンテーブル突起52と同数の段差を有する係合部22aが形成されている。
一方、図10の(a)に示すように、クランパ413のディスクホルダー42には、ボス22の係合部22aと対応する位置に段差を有する係合部42aが形成されている。ディスクホルダー42の係合部42aの回転方向の位置と対応する角度にターンテーブル突起52と同数のクランパ突起51が設けられている。なお、図10の(a)のクランパ413は、説明の都合上、クランパ413の裏面を上向きに示している。
【0073】
このように形成された、ボス22の係合部22aの段差とクランパ413の係合部42aの段差が、ディスク1を挟持するとき係合して、クランパ突起51とターンテーブル突起52が常に回転方向において同一の角度で、かつ、同一円上に配置される。このため、クランパ突起51とターンテーブル突起52は、常に同一位置でディスク1の上面と下面を確実に挟持する。この結果、第3の実施例のディスク駆動装置においては、ディスク1を高速で回転させた場合、ディスク1の「6分割モード」での振動は、クランパ突起51とターンテーブル突起52がずれている場合より、より一層低減することができる。
第3の実施例のディスク駆動装置においては、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内にあれば、クランパ突起51はディスク1のクランプエリア11を確実に挟持することができる。望ましくは、クランパ突起51における平面度を20μmの範囲内に形成できれば、ディスク1はクランパ413とターンテーブル213との間において、より一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
【0074】
第3の実施例のディスク駆動装置において、各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)は40μmの範囲内にあれば、4個以上のターンテーブル突起52でディスク1のクランプエリア11を確実に挟持することができる。望ましくは、ターンテーブル突起52における平面度を20μmの範囲内に形成できれば、ディスク1はクランパ413とターンテーブル213の間において、より一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
【0075】
第3の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51とターンテーブル突起52の直径がφ1〜φ2mm程度であれば、十分にディスク1を固定可能なため、クランプエリア11において、微小なゴミやチリなどの異物が付着した位置とクランパ突起51やターンテーブル突起52がディスク1を押さえる位置が重複する可能性は低く、ゴミやチリなど異物の影響を受けにくい構成である。
クランパ突起51やターンテーブル突起52の先端に偶然ゴミが付着した場合でも、これらの先端の表面積が小さいため、ゴミがディスク1の方に付着し、ディスク1を取り除いた場合に、ディスク1とともにゴミが排除され、受動的なセルフクリーニング機能を有することになる。
上記のような効果を一層高めるために、前述の図6の(b)、(c)、及び(d)に示したようなクランパ突起51とターンテーブル突起52の先端を細める形状にすれば、クランパ突起51とターンテーブル突起52の先端の表面積は減少し、一層ゴミの付着の確率は低下する。
【0076】
第3の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51とターンテーブル突起52の形状を円柱又は、先端を細くした水平断面形状が円形の突起として実施例の説明を行ってきた。しかし、本発明におけるクランパ突起51とターンテーブル突起52の水平断面形状は円形である必要はなく、三角形、四角形、楕円形など、自由な断面形状を設定することができる。
しかし、金型の加工を考慮すれば、円柱形状であることが一番単純であり、クランパ突起51やターンテーブル突起52の高さ(h2)の変更を行う際に便利である。
第3の実施例のディスク駆動装置は、クランパ突起51とターンテーブル突起52の個数をそれぞれ4個として説明した。しかし、本発明は、前述の第1の実施例のディスク駆動装置の場合と同様に、6個、9個又はそれ以上となるに従い、より一層ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減することができる。
【0077】
第3の実施例のディスク駆動装置は、ターンテーブル213を樹脂製として説明したが、金属製のターンテーブルに、樹脂製のターンテーブル突起を一体的に成形(例えば、アウトサート成形)したものでも同様の効果を得ることができる。
第3の実施例のディスク駆動装置は、クランパ413にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル213のボス22に対向ヨーク24を内包する構成とした。しかし、ターンテーブル213のボス22にマグネット44と、バックヨーク45を内包し、クランパ413に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果に違いはない。
【0078】
また、第3の実施例のディスク駆動装置において、クランパ413の係合部42aとターンテーブル213の係合部22aをクランパ突起51とターンテーブル突起52の個数と同数の4個として説明した。しかし、クランパ413の係合部42aとクランパ突起51、及びターンテーブル213の係合部22aとターンテーブル突起52のそれぞれの数は同一とする必要はない。クランパ413の係合部42aとターンテーブル213の係合部22aによって、クランパ突起51とターンテーブル突起52の位置が最低4個以上合致していれば、クランパ突起51又はターンテーブル突起52の何れかが余分に突起を有していても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果を得ることができる。
【0079】
以上のように、第3の実施例のディスク駆動装置の構成により、クランパ413のディスク押さえ面に4個以上のクランパ突起51を配置し、ターンテーブル213のディスク載置面にターンテーブル突起52を4個以上配置するとともに、クランパ突起51とターンテーブル突起52が実質的に同じ位置でディスク1の上面と下面を挟持することにより、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第3の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブル213にディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがありバランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転させても、ディスク1の振動は低減することができる。そのため、第3の実施例のディスク駆動装置は、データの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第3の実施例によれば、ディスク駆動装置の外部に対する振動、騒音を低減することができるとともに、スピンドルモータ2の寿命の長いディスク駆動装置を実現することができる。
【0080】
《第4の実施例》
次に、本発明の第4の実施例のディスク駆動装置について、添付の図11から図13を参照しながら説明する。
図11は本発明の第4の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ414の近傍を示す側面断面図である。図12は第4の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ414における動作を示す平面断面図である。図13は第3の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ414の近傍を示す側面断面図である。なお、図1〜図10に示した第1〜3の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的に同一の機能及び構成を有する要素には同一符号を付して、それらの説明は省略する。
【0081】
クランパ414には、ターンテーブル214のボス22に形成された位置決め穴23と嵌合し、ディスク1の芯出しをする中心突起46が設けられており、その周辺にリング状のマグネット44及びバックヨーク45が固定されている。クランパ414の裏面(図11における下面)にはディスク1と接触する4個のクランパ突起51が形成されている。
第4の実施例のディスク駆動装置は、クランパ414の内部には環状の空間を持つ環状軌道部62が形成されている。この環状軌道部62には複数個(例えば6個)の磁性のボール63が移動可能に収納されている。図11及び図12に示されているように、環状軌道部62は、クランパ414の中心の中心突起46の周囲に固定されたリング状のマグネット44とバックヨーク45のさらに外側に形成された中空の空間であり、中心突起46と同軸に設けられている。上記のように構成された環状軌道部62とこの環状軌道部62に収納された複数個のボール63より球体バランサー61が構成されており、球体バランサー61はクランパ414と一体的に形成されている。
【0082】
ディスク1の停止時には磁性体のボール63はマグネット44に吸着されている(図11の(a))。ディスク1が回転すると、ディスク1と一体的に回転するクランパ414の環状軌道部62に収納されたボール63は、遠心力によりマグネット44から離脱し、環状軌道部62の外周側壁に沿って転動する(図11の(b))。
第4の実施例のディスク駆動装置には、前述の図1に示したサブベース8をメインベース10に連結するために剛性の低いインシュレータ(弾性体)9が用いられている。このインシュレータ9の変形によるサブベース8の機械的振動(ディスク1の記録面と平行な方向の1次共振周波数)をディスク1の回転周波数より低く設定している。具体的にはディスク1の回転周波数が約100Hz、ピックアップ3(図1)の移動方向のサブベース8の振動と、それと直交する方向のサブベース8の振動の1次共振周波数をインシュレータ9によって約60Hzに設定している。
【0083】
以上のように構成された第4の実施例のディスク駆動装置において、球体バランサー61は、ディスク1のアンバランスを改善し、ディスク1の高速な回転を安定にするために搭載されている。
ディスク1のアンバランスとは、ディスク1のクランプ穴12の偏心、ディスク1の厚さのムラなど、成形時に発生する不均一さを原因として発生する。本発明では、これらのディスク1の不均一さをまとめてアンバランス量と定義すると、このディスク1のアンバランス量が大きい程、ディスク1を回転させたときのディスクの振動量は大きくなる。
【0084】
第4の実施例のディスク駆動装置において、ターンテーブル214に載置されたディスク1を回転する場合、例えば、アンバランス量が大きいディスク1を100Hzで回転させた場合、遠心力でサブベース8が、インシュレータ9を変形させながら、ディスク1の回転周波数で振れ回る。この時、回転周波数より、サブベース8の共振周波数の方が小さいのでディスク1の遠心力の方向と、サブベース8の変位方向はほぼ逆方向となる。
サブベース8上で回転しているディスク1の振れ回りの中心軸は、ディスク1の重心とスピンドルモータ2の回転中心軸の間に配置される。つまり、球体バランサー61を中心に考えると、球体バランサー61の中のボール63に対する遠心力は、ディスク1の遠心力とほぼ逆方向に働くのである。これによって、ディスク1の偏心によるアンバランスはボール63の重量分だけキャンセルされる。従って、球体バランサー61のない場合と比較すると、ターンテーブル214に載置されたディスク1とクランパ414のアンバランス量は低減される。ディスク1のアンバランス量と球体バランサー61のアンバランス量が釣り合った時、見かけ上、ターンテーブル214の上には、アンバランスのないディスク1が載置されて回転しているのと同様な状態になる。
従って、第4の実施例のディスク駆動装置によれば、ディスク1、スピンドルモータ2、及びサブベース8の振動がなくなり、安定したデータ記録再生を行うことができる。また、ディスク駆動装置の外部に対しても、振動、騒音を低減でき、スピンドルモータ2の長寿命を確保できる。
【0085】
第4の実施例のディスク駆動装置の球体バランサー61には、複数個のボール63がクランパ414の内部に収納されている。図12に示すように、アンバランス量の大きいディスク1の場合には、ボール63はディスク1のアンバランスと反対側に集中的に集まる(図12の(b))。一方、アンバランスのないディスク1の場合には、ボール63は環状軌道部62の外周で等間隔で並び、ボール63自身でアンバランスを作らない(図12の(c))。また、ディスク1のアンバランス量がこの中間の場合にはボール63もこの中間の配置となる。このため、球体バランサー61は様々なディスク1のアンバランス量にも対応が可能である。
【0086】
図13は、クランパ414のディスク押さえ面に凹凸がある場合を示すクランパ414の近傍を示す側面断面図である。図13に示すような場合には、ディスク1とクランパ414の間にガタツキが発生する。そして、球体バランサー61のボール63の動きは不規則となり、ボール63は環状軌道部62の外周で跳ねるように上下動を伴う転動を行う。ボール63の上下動による振動のため、ボール63は環状軌道部62の外周側壁に沿って円滑な転動が行えなくなる。従って、上記のような状態において、ディスク1を高速で回転させた場合には球体バランサー61だけではアンバランスのキャンセルを十分に行うことが不可能となる。その結果、球体バランサー61だけを設けてもディスク1のアンバランスによる振動は十分に低減できないということがある。一方、アンバランスのないディスク1を高速で回転させた場合には、球体バランサー61のボール63が環状軌道部62の外周側壁に沿って円滑な転動を行わないため、スピンドルモータ2に対して逆にアンバランスを発生させることになり、ディスク1及びディスク駆動装置全体の振動を増加させる結果となる。
【0087】
また、従来のディスク駆動装置において、クランパ突起のないクランパでは、ディスク1との間にガタツキがない場合でも、ディスク1を3箇所で挟持するため、ディスク1に「6分割モード」の振動が発生しやすい。このような従来のディスク駆動装置に上記球体バランサー61を設けても、「6分割モード」の振動によって球体バランサー61のボール63の動きが不規則となり、ボール63は環状軌道部62の外周で跳ねるように上下動を伴う転動を行うことになる。従って、従来のディスク駆動装置において、ディスク1との間にガタツキがない場合でも、ボール63は環状軌道部62の外周における円滑な転動が行えないために、ディスク1及びディスク駆動装置全体の振動を増加させていた。
【0088】
このような課題に対して、本発明の第4の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ4のディスク押さえ面47にクランパ突起51を4個設けることにより、ディスク1とクランパ414との間のガタツキが解消される。そのため、環状軌道部62内でボール63は外周側壁に沿って円滑に転動し、ディスク1のアンバランスのキャンセルの効果を十分に引き出すことが可能となる。
また、第4の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ突起51を4個以上設けているため、「6分割モード」、「8分割モード」の振動を低減することができるとともに、環状軌道部62内でボール63は円滑に転動し、ディスク1のアンバランスのキャンセルの効果を十分に引き出すことができる。
【0089】
第4の実施例のディスク駆動装置においては、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内にある。この範囲内にあれば、ディスク1は4個のクランパ突起51とターンテーブル214とにより確実に挟持される。望ましくは、クランパ突起51における平面度を20μmの範囲内に形成できれば、ディスク1はターンテーブル214との間でより一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転した場合、振動を低減することができる。その上、第4の実施例のディスク駆動装置においては、球体バランサー61の効果が重畳され、ディスク1のアンバランスが解消されるため、ディスク1の振動をさらに一層低減することができる。
【0090】
第4の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の形状を円柱として説明を行ってきたが、本発明におけるクランパ突起51の水平断面形状は円形である必要はなく三角形、四角形、楕円形など自由な断面形状を設定することが可能である。また、クランパ突起51の先端も前述の第1の実施例と同様に、先を細くしても同様の効果を得ることができる。
第4の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ414側にだけクランパ突起51を設けた例で説明したが、ターンテーブル214にターンテーブル突起52を4個以上設けてディスク1を安定した平面に確保することによっても、球体バランサー61の効果を十分に引き出すことができる。
【0091】
第4の実施例のディスク駆動装置は、球体バランサー61にボール63を使用したが、ボール63は必ずしも磁性体である必要はなく、ディスク1の偏心のアンバランスのキャンセルが可能な重量を有する材質の品であれば、非磁性の金属、樹脂のボール63や、比重の重い流体であっても同様な効果を得ることができる。
第4の実施例のディスク駆動装置は、クランパ414にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル214のボス22に対向ヨーク24を内包する構成とした。しかし、ターンテーブル214のボス22にマグネット44とバックヨーク45を内包させ、クランパ414に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を削減する効果に違いはない。
【0092】
以上のように、第4の実施例のディスク駆動装置の構成により、クランパ414のディスク押さえ面に4個以上のクランパ突起51を配置し、クランパ414の内部の環状軌道部62に、複数個(例えば6個)のボール63を移動可能に収納することにより、ディスク1の偏心や厚さムラなどによるアンバランスをキャンセルし、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第4の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブル214にディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがあり、バランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転した場合にディスク1の振動を低減することができる。その上、第4の実施例のディスク駆動装置によれば、アンバランス量の大きいディスク1を載置して高速で回転させても、ディスク1の振動を低減することができる。そのため、第4の実施例のディスク駆動装置はデータの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第4の実施例のディスク駆動装置によれば、ディスク駆動装置の外部に対する振動、騒音を低減することができるとともに、スピンドルモータ2の長寿命を実現することができる。
【0093】
《第5の実施例》
次に、本発明の第5の実施例のディスク駆動装置について、添付の図14〜図17を参照しながら説明する。
図14は本発明の第5の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ415の近傍を示す側面断面図(a)とクランパ415の裏面図(b)である。図15はクランパ突起51を設けることによるディスク1の振動状態を説明するためのクランパ近傍の側面断面図である。図16及び図17は本発明の第5の実施例のディスク駆動装置における別の例のクランパの近傍を示す側面断面図(a)とそのクランパの裏面図(b)である。なお、前述の図1〜図13に示した第1〜第4の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的に同一の機能、構造を有する要素には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0094】
図14において、ターンテーブル21はスピンドルモータ軸28に固定され、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテーブル21には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1がボス22と嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。また、ボス22のクランパ415と対向する面(図14の(a)における上面)の中央には、位置決め穴23が形成されている。さらにボス22には対向ヨーク24が埋設され固定されている。
【0095】
クランパ415には、ターンテーブル21に設けられた位置決め穴23と嵌合し、ターンテーブル21とクランパ415を同じ中心位置に確保するための中心突起46がマグネットホルダー43に固着されている。この中心突起46の周辺にはマグネット44とバックヨーク45が固定されている。クランパ415の裏面を構成するディスクホルダー42の裏面には、平坦な面が形成されている。
【0096】
以上のように構成された第5の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1がクランパ415とターンテーブル21との間で挟持された状態のとき、ディスク1はクランプ穴12とボス22が嵌合してターンテーブル21上に装着される。また、このとき、ディスク1は、クランパ415に内包されているマグネット44と、ターンテーブル21に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。このように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転動作により、ターンテーブル21及びクランパ415と一体的に回転する。
【0097】
図14の(a)と(b)に示すように、第5の実施例のディスク駆動装置は、樹脂製のクランパ415の裏面のディスクホルダー42に、円柱状のクランパ突起51が8個形成されている。クランパ突起51が形成されている位置は、マグネットホルダー43の中心突起46を中心とする2つの同心円上にあり、それぞれの円上に4個形成されている。内周円上にあるクランパ突起51は、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置に形成されている。クランパ突起51が配置されている外周円はクランプエリア11よりも外側の位置であり、ディスク1の外周より内側の範囲に配置されている。
【0098】
また、内周円と外周円上にそれぞれあるクランパ突起51は、各円周を4分割した位置、すなわち90度毎に分割した位置に配置されている。各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内である。このように、各クランパ突起51の高さ(h1)の差が40μmの範囲内にあり、ターンテーブル21のディスク載置面における凹凸の高さの差(平面度)がクランパ突起51における平面度より十分に小さければ、ディスク1は4個のクランパ突起51とターンテーブル21とにより確実に挟持される。
【0099】
第5の実施例のディスク駆動装置において、ターンテーブル21にディスク1を載置すると、ディスク1はスピンドルモータ2に固定されるサブベース8とともにクランパ415のある方向へ押し上げられる。その結果、ディスク1は、クランパ415とターンテーブル21とにより挟持される。このとき、クランパ415とディスク1とターンテーブル21との間の位置決めにおいては、これらの中心とスピンドルモータ軸28の中心とを合わせる以外は、回転方向の位置に関する規制がなく、任意の場所に位置決めされる。このような場合においても、クランパ415はディスク1の「6分割モード」における上方へのディスク1の変形を防止している。また、ターンテーブル21はディスク1の「6分割モード」における下方へのディスクの1の変形を防止している。
【0100】
従って、第5の実施例のディスク駆動装置においては、ディスク1の「6分割モード」での上下方向の変形を防止しており、ディスク1を高速で回転した場合、ディスク1の「6分割モード」での振動をほとんど検出不可能な状態にまで低減することができる。
第5の実施例のディスク駆動装置において、各ターンテーブル突起52の高さ(h2)の差(平面度)は40μmの範囲内にあれば、ディスク1のクランプエリア11を確実に挟持することができる。望ましくは、ターンテーブル突起52における平面度を20μmの範囲内に形成すれば、ディスク1はクランパ415との間で、より一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
【0101】
従来の技術におけるディスク駆動装置においては、図15の(a)に示すように、従来のクランパ81ではディスク1のクランプエリア11を挟持できない場合、ディスク1の最外周からクランプ穴12の位置まで、ディスク1の上方向に変形可能な状態となっている。そのため、ディスク1を高速に回転させた場合、ディスク1の上下方向の変形可能な範囲が広いので、ディスク1の振動の振幅量は大きくなっている。
前述の第1の実施例のディスク駆動装置において、図15の(b)に示すように、クランプエリア11を確実に挟持できるため、ディスク1の最外周からクランプエリア11までの区間で、ディスク1の上下方向に変形可能な状態となっている。従って、ディスク1を高速に回転させた場合、従来のクランパ81で挟持した場合に比べて、ディスク1の上下方向の変形可能な範囲は狭められており、ディスク1の振動量を従来のディスク駆動装置に比べて低減することができる。
【0102】
それに加えて、第5の実施例のディスク駆動装置においては、図15の(c)に示すように、ディスク1のクランプエリア11を確実に挟持するのに加えて、外周円に配置されたクランパ突起51がディスク1の上方向への変形を制限している。このため、ディスク1の最外周からクランプ突起51の外周円までの区間でしか、ディスク1の上下方向の変形はできなくなっている。従って、第1の実施例のディスク駆動装置のクランパ41よりも、さらにディスク1の上下方向の変形可能な範囲は狭められており、ディスク1を高速で回転させた場合の振動の振幅量を一層低減することができる。
【0103】
図16及び図17は本発明の第5の実施例のディスク駆動装置における別のクランパの近傍を示す側面断面図(a)とそのクランパの裏面図(b)である。
図16の(b)に示すディスク駆動装置においては、クランパ突起51の円周上における配置に関して、内周円の4個と外周円の4個の配置を45度回転させて、ずらして配置している。このように、クランパ突起51を配置しても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果に大きな差異はない。
また、図17の(b)に示すディスク駆動装置においては、クランパ突起51の配置を内周円上に等間隔で4個形成し、外周円上に等間隔で8個形成している。このように、クランパ突起51を配置すれば、ディスク1を高速で回転させた場合の振動をより一層低減することができる。
このように、クランパ突起51はディスク1のクランプエリア11においてディスク1を挟持する内周円上と、その外側でディスク1の上方向への変形を規制する外周円上とで、ディスク1の回転方向の位置をずらして配置しても、またクランパ突起51の数を増加させても、ディスク1の振動は内周円のみにクランパ突起51を配置した場合よりも、ディスク1を高速で回転させた場合の振動をより一層低減することができる。
【0104】
第5の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の形状を円柱として説明したが、本発明におけるクランパ突起51の水平断面形状は円形である必要はなく三角形、四角形、楕円形など自由な断面形状を設定することができる。
また、第5の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の先端は、前述の第1の実施例と同様に、先を細くしても前述の第1の実施例と同様の効果が得られる。例えば、内周円のクランパ突起51と、外周円のクランパ突起51が、ディスク1の回転方向に関して回転方向の同じ位置にあれば、クランパ突起51間を一体化した長円や、長方形にすることにより、クランパ突起51の形状を簡略化することも可能である。
【0105】
第5の実施例のディスク駆動装置においては、クランパ415側にだけクランパ突起51を設けたが、ターンテーブル21にターンテーブル突起52を4個以上設けて、ディスク1の安定した平面を確保することによって、より一層のディスク1を高速で回転させた場合の振動の低減効果を得ることができる。
第5の実施例のディスク駆動装置は、クランパ415にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル21のボス22に対向ヨーク24を内包する構成とした。しかし、ターンテーブル21のボス22にマグネット44とバックヨーク45を内包し、クランパ415に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果に違いはない。
【0106】
以上のように、第5の実施例のディスク駆動装置の構成により、クランパ415のディスク押さえ面に4個以上のクランパ突起51を配置し、それに加えて、ディスク1のクランプエリアの外側にも4個以上のクランパ突起51を配置することにより、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第5の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブル21にディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがありバランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転させても、ディスク1の振動は低減することができる。そのため、第5の実施例のディスク駆動装置によれば、データの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第5の実施例のディスク駆動装置は、ディスク駆動装置の外部に対して、振動や騒音の排出を低減することができるとともに、スピンドルモータ2の長寿命を実現することができる。
【0107】
《第6の実施例》
次に、本発明の第6の実施例のディスク駆動装置について、添付の図18〜図20を参照しながら説明する。
図18は、本発明の第6の実施例のディスク駆動装置におけるクランパ41の近傍を示す側面断面図(a)とクランパ41の裏面図(b)である。なお、図18の(b)において、クランパ41の裏面に設けたクランパ突起51とともに、ターンテーブル216に貼り付けたターンテーブル用ゴムシート71を斜線にて図示して、それぞれの位置関係を示す。
図19及び図20は本発明の第6の実施例のディスク駆動装置における別の例のクランパの近傍を示す側面断面図(a)とそのクランパの裏面図(b)である。なお、前述の図1〜図17に示した第1〜第5の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的に同一の機能、構造を有する要素には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0108】
図18の(a)において、ターンテーブル216はスピンドルモータ軸28に固定されており、ディスク1のクランプエリア11と対向するターンテーブル216のディスク載置面216aには、環状のターンテーブル用ゴムシート71が貼り付けられている。このため、ターンテーブル216はターンテーブル用ゴムシート71を介してディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持するよう構成されている。
【0109】
ターンテーブル216には、ディスク1のクランプ穴12と嵌合するボス22が一体的に形成されている。ディスク1のクランプ孔2がボス22と嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行われる。また、ボス22のクランパ41と対向する面(図18の(a)における上面)の中央には、位置決め穴23が形成されている。さらに、ボス22には対向ヨーク24が埋設され固定されている。
クランパ41には、ターンテーブル216に設けられた位置決め穴23と嵌合し、ターンテーブル216とクランパ41を同じ中心位置に確保するための中心突起46がマグネットホルダー43に固着されている。この中心突起46の周辺にはマグネット44とバックヨーク45が固定されている。クランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42の下面には、平坦な面が形成されている。
【0110】
以上のように構成された第6の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1がクランパ41とターンテーブル21とによりターンテーブル用ゴムシート71を介して挟持された状態のとき、ディスク1はクランプ穴12とボス22が嵌合してターンテーブル216上に装着される。このときディスク1は、クランパ41に内包されるマグネット44と、ターンテーブル216に固定されている対向ヨーク24との間に作用する吸引力により保持される。このように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2の回転動作により、ターンテーブル216及びクランパ41と一体的に回転する。
【0111】
図18の(b)に示すように、第6の実施例のディスク駆動装置は、樹脂製のクランパ41の裏面を構成するディスクホルダー42の裏面に円柱状のクランパ突起51が4個形成されている。クランパ突起51は、マグネットホルダー43の中心突起46を中心とする円上に配置されており、ディスク1のクランプエリア11をクランパ突起51が確実に押さえることのできる位置に設けられている。クランパ突起51は、中心突起46を中心とする円の円周を4分割した位置に配置されており、すなわち90度毎に分割した位置に等間隔に配置されている。
各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内である。この範囲内にあれば、ディスク1は4個のクランパ突起51とターンテーブル用ゴムシート71を介してターンテーブル216とにより確実に挟持される。
【0112】
第6の実施例のディスク駆動装置において、ディスク1は金属製のターンテーブル216のターンテーブル用ゴムシート71を介して、ターンテーブル21上に載置されている。ディスク載置面216aにおける凹凸の高さの差(平面度)は、ターンテーブル21の加工法に依存している。例えば、棒状のアルミや真ちゅうから切削によって形成されたターンテーブル216ならば、20μm以内の平面度は容易に実現できるが、加工時間が長くなりコスト高となる。それに対して、板金を打ち抜いて作成したターンテーブル216は低コストで実現できるが、ディスク載置面216aの平面度を100μm以下にすることは困難である。このように、ディスク載置面216aの平面度の悪いターンテーブル216では、結果的にディスク1を3点で挟持することになる。
【0113】
ターンテーブル216の平面度が100μm以上では、クランパ突起51を4個設けて、ディスク1のクランパ41側への変形可能範囲を制限しても、ターンテーブル216側への変形可能範囲が大きい。そのため、ディスク1を高速で回転させた場合に、前述の図26に示したようなディスク1において「6分割モード」の大きな振動が発生し、ディスク駆動装置の振動、騒音が激しくなる。
そこで、第6の実施例のディスク駆動装置においては、ターンテーブル216にターンテーブル用ゴムシート71を貼り付けることにより、板金製のターンテーブル216の凹凸を吸収することができる。
例えば、20度から80度のゴム硬度のターンテーブル用ゴムシート71をゴム硬度に合わせて、厚さ0.1〜1.0mmの厚さに成形する。直径30mm程度のディスク1のクランプエリア11ならば、1枚のターンテーブル用ゴムシート71の厚さのムラは、100μm以下に成型するのは容易である。このターンテーブル用ゴムシート71をターンテーブル216に接着剤又は両面テープで貼り付ける。ターンテーブル用ゴムシート71はゴムの弾性を有するので、ターンテーブル216の100μm程度の凹凸は、ターンテーブル用ゴムシート71の変形により、容易に吸収することができる。
【0114】
このようなターンテーブル用ゴムシート71を貼り付けたターンテーブル216にディスク1を載置した場合、ディスク1がターンテーブル216側への変形が制限される。ターンテーブル用ゴムシート71はゴム弾性を有するので、ターンテーブル用ゴムシート71の最外周では多少変形する。しかし、ゴムの圧縮応力が急上昇するため、ターンテーブル用ゴムシート71の内周側では、全く変形しない。従って、ディスク1はクランプエリア11の内側を360度全周に渡り、完全に拘束される。そのため、ディスク1を高速に回転させても、ディスク1は「6分割モード」、「8分割モード」等の振動が発生することはない。
【0115】
以上のように、第6の実施例のディスク駆動装置は、ターンテーブル用ゴムシート71をターンテーブル216に貼り付けることにより、板金製のターンテーブル216の大きな凹凸を吸収することができる。また、第6の実施例のディスク駆動装置において、アルミや真ちゅうを切削して作成したターンテーブル216にターンテーブル用ゴムシート71を貼り付け多場合には、板金製のターンテーブル216の場合より一層ターンテーブル216の凹凸は吸収される。従って、第6の実施例のディスク駆動装置によれば、ディスク1を高速で回転させた場合のディスク1の振動を大幅に低減することができる。
【0116】
第6の実施例のディスク駆動装置において、各クランパ突起51の高さ(h1)の差(平面度)は40μmの範囲内にあれば、4個以上のクランパ突起51によりディスク1のクランプエリア11を確実に挟持することができる。望ましくは、クランパ突起51における平面度を20μmの範囲内に形成できれば、ディスク1はターンテーブル216とクランパ41により、一層確実に挟持され、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を一層低減することができる。
第6の実施例のディスク駆動装置において、クランパ突起51の形状を円柱として説明したが、本発明はクランパ突起51の水平断面形状が円形である必要はなく、三角形、四角形、楕円形など自由な断面形状を設定することができる。また、クランパ突起51の先端は、前述の第1の実施例と同様に、先を細くして第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0117】
第6の実施例のディスク駆動装置は、クランパ41側に4個のクランパ突起51を設け、ターンテーブル216にターンテーブル用ゴムシート71を貼り付け、ディスク1のクランプエリア11の内側を360度全周に渡り、完全に拘束するよう構成した。しかし、図19の(a)と(b)に示すように、ターンテーブル212に4個のターンテーブル突起52を形成し、クランパ416にクランパ用ゴムシート72を貼り付ける構成によっても、ディスク1を確実に挟持することができる。このように構成することにより、ディスク1を高速で回転させた場合におけるディスク1の振動を低減することができる。
また、図20の(a)と(b)に示すように、ターンテーブル216にターンテーブル用ゴムシート71を貼り付け、クランパ416にクランパ用ゴムシート72を貼り付ける構成によっても、ディスク1を確実に挟持することができる。このように構成することにより、ディスク1を高速で回転させた場合におけるディスク1の振動を低減することができる。
【0118】
第6の実施例のディスク駆動装置は、図18におけるクランパ突起51と、図19におけるターンテーブル突起52をそれぞれ4個として説明した。しかし、本発明はこの数量に限定されるものではなく、前述の第1の実施例のディスク駆動装置の場合と同様に、6個、9個又はそれ以上となるに従い、より一層ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減することができる。
第6の実施例のディスク駆動装置においては、図11に示した第4の実施例における球体バランサー61を搭載していないが、図18、図19、及び図20に示したクランパ41、416に球体バランサー61を搭載することにより、ディスク1の偏心による回転時のアンバランスをキャンセルすることが可能である。また、クランパ41、416に球体バランサー61を搭載することによって、ディスク1を高速で回転した場合の「6分割モード」、「8分割モード」等の振動を低減する効果を妨げることはない。
第6の実施例のディスク駆動装置においては、図18、図19、及びず20において、ターンテーブル用ゴムシート71、クランパ用ゴムシート72を円環状のシート形状としたが、同一の厚さのゴムシートであれば、複数枚に分割されたゴムシートであっても同様の効果を得ることができる。
【0119】
第6の実施例のディスク駆動装置は、クランパ41、416にマグネット44とバックヨーク45を内包し、ターンテーブル21、216のボス22に対向ヨーク24を内包する構成とした。しかし、ターンテーブル21、216のボス22にマグネット44とバックヨーク45を内包し、クランパ41、416に対向ヨーク24を内包する構成としても、ディスク1を高速で回転させた場合の振動を低減する効果に違いはない。
【0120】
以上のように、第6の実施例のディスク駆動装置において、ターンテーブル216のディスク載置面にターンテーブル用ゴムシート71を貼り付ける構成や、クランパ416のディスク押さえ面にクランパ用ゴムシート72を貼り付ける構成によって、ディスク1の振動を確実に低減することができる。このため、第6の実施例のディスク駆動装置は、面振れのあるターンテーブルにディスク1を載置して高速で回転した場合や、ディスク1に面振れがありバランスが大きく崩れているディスク1を高速で回転させても、ディスク1の振動を低減することができる。そのため、第6の実施例のディスク駆動装置によれば、データの転送レートを低下させることなく、安定した記録再生が可能である。また、第6の実施例のディスク駆動装置は、ディスク駆動装置の外部に対する振動、騒音を低減することができるとともに、スピンドルモータ2の長寿命を実現することができる。
【0121】
【発明の効果】
以上のように本発明のディスク駆動装置によれば、ディスクのクランランプエリアを挟持するために、4個以上の突起をクランパのディスク押さえ面やターンテーブルのディスク載置面に形成することによって、回転時の面ぶれ、アンバランスを有するディスクを高速で回転させた場合の、ディスクの振動を低減することができる。
この効果によって、本発明によれば、ディスクを高速に回転させても、安定したデータの記録再生が可能で、高速なデータ転送を可能とするディスク駆動装置を実現することができる。
また、本発明によれば、ディスク駆動装置の外部に対するディスクの振動やその振動による騒音の排出を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置にディスク1を載置して、クランパ41により固定する状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ41を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図4】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ41を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図5】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ41を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図6】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ41に設けたクランパ突起51の形状を示す部分拡大図である。
【図7】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ41に設けたクランパ突起51の配置を示す裏面図である。
【図8】本発明の第2の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ41の近傍を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図9】本発明の第3の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ413の近傍を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図10】本発明の第3の実施例におけるディスク駆動装置の位置合わせ機構を示す斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ414の近傍を示す側面断面図であり、停止時(a)と回転時(b)の状態を示している。
【図12】本発明の第4の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ41の平面断面図であり、停止時(a)と回転時(b)、(c)の状態を示している。
【図13】本発明の第4の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ414の近傍を示す側面断面図である。
【図14】本発明の第5の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ415の近傍を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図15】ディスク駆動装置におけるクランパのディスク固定方法の違いによるディスク変形振動の大小を示す側面断面図である。
【図16】本発明の第5の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ415の近傍を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図17】本発明の第5の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ415の近傍を示す側面断面図(a)と裏面図(b)である。
【図18】本発明の第6の実施例におけるディスク駆動装置のクランパ41に設けたクランパ突起51の配置とターンテーブル216に貼り付けたターンテーブル用ゴムシート71との位置関係を示すクランパ41近傍の側面断面図(a)とクランパ41の裏面図(b)である。
【図19】本発明の第6の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ416に貼り付けたクランパ用ゴムシート72とターンテーブル212に設けたターンテーブル突起52の配置との位置関係を示すクランパ416近傍の側面断面図(a)とクランパ416の裏面図(b)である。
【図20】本発明の第6の実施例におけるディスク駆動装置の別のクランパ416に貼り付けたクランパ用ゴムシート72とターンテーブル216に貼り付けたターンテーブル用ゴムシート71の位置関係を示すクランパ416近傍の側面断面図(a)とクランパ416の裏面図である。
【図21】従来のディスク駆動装置にディスク1を載置して、クランパ81により固定する状態を示す斜視図である。
【図22】従来のディスク駆動装置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。
【図23】従来のディスク駆動装置のターンテーブル82にディスク1を載置し回転させた場合のディスク1の振動を示す側面断面図である。
【図24】従来のディスク駆動装置のディスク1の振動の2分割モードを示す平面図である。
【図25】従来のディスク駆動装置のディスク1の振動の4分割モードを示す平面図である。
【図26】従来のディスク駆動装置のディスク1の振動の6分割モードを示す平面図である。
【図27】従来のディスク駆動装置のディスク1の振動の8分割モードを示す平面図である。
【図28】従来のディスク駆動装置のディスク1の振動解析結果を示すグラフである。
【図29】従来のディスク駆動装置のクランパ81の側面断面図(a)と、クランパ81におけるディスク1との接触面を示すクランパ81の裏面図である。
【図30】従来のディスク駆動装置のクランパ81のディスク1との接触面の違いによるディスク1の振動の違いを示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 スピンドルモータ
8 サブベース
9 インシュレータ
10 メインベース
11 クランプエリア
12 クランプ穴
21 ターンテーブル
22 ボス
23 位置決め穴
24 対向ヨーク
41 クランパ
42 ディスクホルダー
43 マグネットホルダー
44 マグネット
45 バックヨーク
46 中心突起
47 ディスク押さえ面
51 クランパ突起
52 ターンテーブル突起
61 球体バランサー
62 環状軌道部
63 ボール
71 ターンテーブル用ゴムシート
72 クランパ用ゴムシート

Claims (9)

  1. 記録媒体であるディスクの両面を挟持し、前記ディスクの少なくとも片面を4個以上の突起で支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるディスク支持手段と、
    前記ディスク支持手段を回転させることにより、前記ディスクを回転させるためのモータと、を具備し、
    前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
  2. 記録媒体であるディスクを載置するターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
    4個以上の突起を有し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
    前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
  3. 記録媒体であるディスクを4個以上の突起により支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
    前記ディスクを前記ターンテーブルとにより挟持するクランパと、を具備し、
    前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
  4. 記録媒体であるディスクを4個以上のターンテーブル突起により支持し、前記ターンテーブル突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
    4個以上のクランパ突起を有し、前記クランパ突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記クランパ突起前記ターンテーブル突起により前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
    前記ターンテーブル突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設され、
    前記クランパ突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
  5. 前記ターンテーブルと前記クランパを所定の回転角度で位置決めする位置合わせ機構を有する請求項4記載のディスク駆動装置。
  6. ディスク回転駆動用のモータが固定されるサブベースと、
    前記サブベースが弾性体を介して取り付けられるメインベースと、
    内部に複数個の球体が収納された環状軌道部を有し、ディスクと一体的に回転可能に設けられたバランサーと、
    を具備する請求項1、2、3、4、又は5記載のディスク駆動装置。
  7. クランパのディスク押さえ面と同一中心を持つ内周円上と外周円上の位置に複数の突起が形成され、前記クランパの突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するよう構成された請求項1、2、3、4、又は5記載のディスク駆動装置。
  8. 記録媒体であるディスクを載置する面にゴムシートが設けられたターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
    4個以上の突起を有し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であり、前記突起と前記ターンテーブルにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
    前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
  9. 記録媒体であるディスクを4個以上の突起により支持し、前記突起のそれぞれの高さの差(平面度)が40μmの範囲内であるターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動するモータと、
    前記ディスクを押さえる面にゴムシートが設けられ、前記ゴムシートと前記ターンテーブルとにより前記ディスクを挟持するクランパと、を具備し、
    前記突起が前記ディスクの回転中心軸を中心とした同一円周上に中心角が90度以内の間隔で配設されたディスク駆動装置。
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