JP3586077B2 - 車両の座席装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は車両の座席装置に関し、特に、表皮を吊り込むための吊り込み部を有する車両の座席装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のシートバックフレームは、表皮で覆われ、シートバックフレームと表皮との間にはサポートと座り心地を良くするためのパッドとしてクッション材、例えば発泡ウレタン等のバッドが内包され、パッドに対する表皮のしわやずれは表皮の吊り込みにより修正されている。この表皮の吊り込みは、表皮に布地を介してフックを取付け、このフックをシートバックフレーム前面側に設けられたフック係合部に係止することにより行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、シートバックフレームの前面側にフレーム幅方向に沿わせてワイヤを張設する一方、シートバックの背面を覆う表皮下部に布地を介してフックを取付け、このフックをシートバックフレーム内を通して上記フックに引掛ける構造とすると、フックからワイヤまでが離れすぎているためシートバックフレーム背面側から前面側内に手を入れ手探り状態でワイヤにフックを引掛けざるを得ず、煩わしく必要以上に多くの時間を費やさざるを得ないという不具合があった。
【0004】
この発明は上記事情に鑑みて案出されたもので、その目的はシートバックフレームの背面パネルを利用してシートバックフレームの背面側から表皮の吊り込みを行えるようにした車両の座席装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明では、シートバックフレーム背面とこれを覆う表皮との間にパッドを内包した車両の座席装置において、前記表皮下端にフックを連接する一方、シートバックフレームの背面パネルに前記フックを係合させる第1の係合部、更にその上方の背面パネル部に第2の係合部を設け、前記パッドの弾性力に抗して前記フックを前記第1の係合部内に押し込みながら両者を係合させるとともに、上記パッドの引戻し力により上記フックが第1の係合部回りに回動するよう構成し、該パッドの引き戻し力により前記第2の係合部にフックを係合可能に構成したことを特徴とする。これにより、前記第1の係合部にフックを押し込んで適宜確認するだけでシートバック背面側から表皮の吊り込みを行うことができ、パッドの弾性を利用して第1及び第2の係合部に対するフックの係止を保持することができる。従って、吊り込みに、従来、必要と考えられていたワイヤ等を廃止することができ、材料的にも時間的にもコストダウンを達成することができる。
また、請求項2記載の発明のように、前記第1の係合部及び第2の係合部がいずれもスリットであるのがよく、この場合に前記背面パネルのスリット下方を前記フックの押し込み方向前方に窪ませると、係合部に対して簡単に且つ確実に係合部にフックを引掛けることが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を添付図面を参照して例示的に詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る車両座席のシートバックを示す構成図、図2は前部座席と後部座席との位置関係を示す図である。
【0007】
図2に示されるように、前部座席装置のシート1は、そのシートフレーム2が車床に固定された左右一対のレール部(図示せず)に係合されていてシート1と係脱する爪機構により前後方向において自由に位置を変更できるようになっており、また、シートバック3のシートバックフレーム4は、その基端部が上記シートフレーム2に取付けられたリクライニング機構に爪機構(図示せず)を介して取付られ、この爪機構によりシートバック角を自由に変更できるようになっている。
【0008】
図1に示すように、シートバックフレーム4はプレス成形により門型またはコ字形に成形され、また、その左右の縦フレームの4a,4a背面部側において背面パネル6により一体に連結され、これにより、所定の剛性を発揮するよう構成されている。この背面パネル6は、左右の縦フレーム4a,4aの上端部同士を連結する横フレーム4bの下方でこれとほぼ平行に左右の縦フレーム4a,4a同士を連結する上部パネル部6aと、シートバックフレーム4の背面側において左右の縦フレーム4a,4a下部同士を上下方向に沿って連結する下部パネル部6bとを互いに断面ほぼL字形に連結してなり、上記横フレーム部4b及び上記上部パネル部6aにヘッドレスト8のロッド部8aを上下に差し込むロッド差し込み孔9a,9bを形成し、これら上下の差し込み孔9a,9bでヘッドレスト8のロッド部8a前後左右の荷重を支持するようになっている。
【0009】
さて、上記シートバックフレーム4において、表皮10をシートバックフレーム4の背面側で吊り込むためには、左右の縦フレーム4a,4aの背面側にワイヤ(図示せず)を掛け渡し、これに表皮10に連接したフックを引掛けるという構造も考えられるが、係る構造とすると、ワイヤとその取付工程分、コストアップを余儀なくされてしまう問題がある。
そこで本実施形態にあっては、シートバックの後部側を覆う表皮10と最も近い上記背面パネル6の下部パネル部6bに係合部たるスリット11aを形成する一方、表皮10下端に上記スリット11aに引掛けて係止するフック12を連接することにより、シートバックフレーム4の背面側からの吊り込みを行えるよう構成し、その作業性の改善とコストダウンとを達成する。
【0010】
すなわち、上記表皮10のシートバックフレーム4の頭部側にパッド13を内包する袋部14が形成される一方、袋部14下端部に車幅方向に沿って延びるフック12が連接され、このフック12の基端部12aを連結点として、上部と下部の表皮10,10が連接されるようになっている。
そして下部パネル部6bのフック12とほぼ対峙する部分にスリット11aが形成されていて、下部と上部の表皮10,10との張力バランスにより上記袋部14内に内包されたパッド13の弾性力に抗してフック12がスリット11aに臨ませられ、フック12をそのままスリット12側に押し込むだけで、スリット11aにフック12が係合され、このスリット11aにフック12が引掛かるように構成されている。
従って、従来困難であったシートバックフレーム4背面側で作業性よく表皮10の吊り込みを行うことができ、短時間で作業を終了することができる。
そしてこの場合、例えば図1の部分拡大図に示したように、下部パネル部6bのスリット11a回り下部をフック形状に沿わせてシートバックフレーム4前面側へ所定深さ陥没させることにより、下部パネル部6bにフック12の押し込みを許容する凹部15を形成し、この凹部15にフック12が押し込まれることにより上記スリット11aに対してフック12が自然に引掛けられるようになっている。
【0011】
また、図1に示すように、上記下部パネル部6bに上記スリット11aより上方に所定距離離間させて第二のスリット11bを設けて、上記フック12の基部側12aと作用する上記パッド13の引戻し力により上記フック12が下位のスリット11a回りに回動するよう、上記フック12の基部側12aを折り曲げておくかまたはフック12の回動中心に対して基部側12aを扁芯させておけば、下位のスリット11aにフック12を引掛けて係止して手を離すだけで、パッド13の引き戻し力により上位のスリット11bにもフック12を引掛けることが可能となり、これによりフック12のスリット11aからの離脱を防止することが可能となる。
【0012】
なお、上記フック12は、引掛けを容易にするため、ポリプロピレン等のすべりの良い樹脂で形成するのが望ましい。
【0013】
【発明の効果】
以上、詳述したことから明らかなように、本発明によれば、シートバック背面での吊り込みの作業性を飛躍的に改善でき、且つ安価に提供することができるという優れた効果を発揮する。また、前記背面パネルのスリット下方を前記フックの押し込み方向前方に窪ませることにより、係合部に対してフックを簡単に且つ確実に引掛けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両座席のシートバックを示す構成図である。
【図2】図2は前部座席と後部座席との位置関係を示す図である。
【符号の説明】
4 シートバックフレーム
6 背面パネル
10 表皮
11a スリット(係合部)
12 フック
13 パッド
15 凹部
Claims (2)
- シートバックフレーム背面とこれを覆う表皮との間にパッドを内包した車両の座席装置において、
前記表皮下端にフックを連接する一方、シートバックフレームの背面パネルに前記フックを係合させる第1の係合部、更にその上方の背面パネル部に第2の係合部を設け、
前記パッドの弾性力に抗して前記フックを前記第1の係合部内に押し込みながら両者を係合させるとともに、上記パッドの引戻し力により上記フックが第1の係合部回りに回動するよう構成し、該パッドの引き戻し力により前記第2の係合部にフックを係合可能に構成したことを特徴とする車両の座席装置。 - 前記第1の係合部及び第2の係合部がいずれもスリットである請求項1記載の車両の座席装置。
Priority Applications (1)
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JP23024297A JP3586077B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | 車両の座席装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23024297A JP3586077B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | 車両の座席装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1157251A JPH1157251A (ja) | 1999-03-02 |
JP3586077B2 true JP3586077B2 (ja) | 2004-11-10 |
Family
ID=16904759
Family Applications (1)
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JP23024297A Expired - Lifetime JP3586077B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | 車両の座席装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3586077B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP6433022B2 (ja) * | 2015-02-23 | 2018-12-05 | 株式会社タチエス | 車両用シートの表皮固定構造、車両用シートの操作レバー装置及び車両用シート |
-
1997
- 1997-08-12 JP JP23024297A patent/JP3586077B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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