JP3585991B2 - シリンジ及びそのシリンジに用いられるピストンの製造方法 - Google Patents

シリンジ及びそのシリンジに用いられるピストンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シリンジ及びそのシリンジに用いられるピストンの製造方法に関し、さらに詳しくはその改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンジは、シリンダとこのシリンダ内に往復動自在に装填されるピストンからなるが、現在では概ね次の3種;▲1▼シリンダ及びピストン共にガラス製のもの、▲2▼シリンダ及びピストン共に樹脂製のもの、▲3▼ガラス製シリンダ及び樹脂製ピストンからなるもの;が知られている。
【0003】
上記▲1▼のものは滅菌消毒できるので採血用や注射用のいずれにも用いることができる点で好ましいが、取り扱いの不注意から簡単に破損してしまうことも多く、またその廃棄物を処理する場合にも危険が伴うものである。
これに対し上記▲2▼のものは破損し難い利点は有するが、現在のところ蒸気による滅菌消毒に耐え得る耐熱性を有する樹脂製シリンダがなく、採血等の分野でしか用いられていない。
従って、上記▲1▼と▲2▼の両方の利点を有するものとして上記▲3▼のものが汎用されている。
【0004】
ところで、最近は感染防止等の衛生面を考慮して使い捨てできるシリンジが好まれおり、量産性及び経済性の観点から上記▲2▼又は▲3▼の構成が適しているが、上記▲2▼及び▲3▼のいずれの構成においても、樹脂製ピストンは、樹脂製ピストン本体と、この先端に螺着又は挿着されたシリンダとの気密性を保持するゴム製の密封活栓とで構成されている。
【0005】
上記樹脂製ピストンでは、樹脂製ピストン本体と密封活栓とはそれぞれ別工程で作製されており、これらを互いに取付ける作業が必要となる。
また、螺着の場合は、締めすぎると密封活栓の径が拡大されてシリンダへ装填し難くなり、螺着が緩いとシリンダ内でシール部材がピストン本体から外れてしまうという問題があり、一方、挿着の場合は、ピストン本体と密封活栓との間に遊びが生じるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ピストン本体への密封活栓の取付作業が不要なシリンジ用ピストン及びこれを備えたシリンジ並びにそのピストンの製造方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かくして本願『請求項』にかかる発明によれば、『シリンダ(1)及び該シリンダ内に装填されるピストン(2)からなるシリンジ(A2)であって、上記ピストン(2)が、樹脂製ピストン本体(212)と、該ピストン本体(212)に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材(222)とからなり、上記ピストン本体(212)が、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部(212f)、本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝(212a)及び上記中空部(212f)と上記各環状溝(212a)とを連通する連通路(212g)を有し、上記弾性シール材(222)が、少なくとも上記各環状溝(212a)及び連通路(212g)内に充填硬化又は固化されてなることを特徴とするシリンジ(A2)』が提供される。
【0013】
この発明のシリンジ(A2)において、シリンダ (1) は従来と同様にガラス製のものであってもよく、また樹脂製のものであってもよい。なお、樹脂にて構成する場合は、蒸気滅菌等の点から耐熱性樹脂を用いる必要があるが、さらに本願『請求項2』に示すように射出成形可能な熱可塑性樹脂が好ましい。
また、上記シリンジ (A) において、ピストン (2) は樹脂製ピストン本体 (212) と弾性シール材 (222) とから構成される。この発明に用いられるピストン(2)において、ピストン本体(212)には中空部(212f)が設けられる。そしてこの中空部(212f)はピストン本体(212)の外面に少なくとも一つの開口部が設けられる。この開口部はピストン本体外面のいずれに設けられるものであってもよいが、本体軸方向の端面に設けられることが弾性シール材(222)を形成する際の簡便性の点から好ましい。
さらにまた、上記シリンジ (A) において、弾性シール材 (222) は、本願『請求項2』に示すように、射出成形又は注入成形可能なエラストマが好ましく、これらの点でウレタンゴム、シリコーンゴム、熱可塑性ゴム等が好適に用いられる。
【0014】
上記ピストン(2)において、弾性シール材(222)は、ピストン本体(212)の少なくとも上記各環状溝(212a)及び連通路(212g)内に充填硬化又は固化されるが、中空部(212f)の一部又は全部に充填硬化又は固化されるものであってもよい。
【0015】
本発明はまた上記ピストン(2)を製造する方法として、以下に示す2つの方法を好ましいものとして提供することができる。
1つの方法は、本願『請求項』に示すように、『シリンジ(A2)のシリンダ(1)内に装填されるピストン本体(212)と、該ピストン本体(212)に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材(222)とからなるシリンジ用ピストンを製造する方法であって、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部(212f)、本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝(212a)及び上記中空部(212f)と上記各環状溝(212a)とを連通する連通路(212g)を有するピストン本体(212)を成形するキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出して硬化させるピストン本体製造工程と、シリンダ(1)の内径と同等かもしくはそれより若干大きい径を有するキャビティ内に上記工程で得られるピストン本体を保持し、このキャビティ内に硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入して、上記ピストン本体外面の開口を通じて少なくとも連通路(212g)及び各環状溝(212a)に充填して硬化又は固化させる弾性シール材製造工程とからなるシリンジ用ピストンの製造方法』である。
【0016】
他の方法は、本願『請求項』に示すように、『シリンジ(A2)のシリンダ(1)内に装填されるピストン本体(212)と、該ピストン本体(212)に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材(222)とからなるシリンジ用ピストンを製造する方法であって、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部(212f)及び本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝(212a)を有するピストン本体(212)を成形するキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出して硬化させるピストン本体製造工程と、上記工程で得られるピストン本体(212)に、中空部(212f)と各環状溝(212a)とを連通する連通路(212g)を穿設する穿孔工程と、シリンダ(1)の内径と同等かもしくはそれより若干大きい径を有するキャビティ内に上記穿孔工程で得られるピストン本体(212)を保持し、このキャビティ内に硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入して、上記ピストン本体外面の開口を通じて少なくとも連通路(212g)及び各環状溝(212a)に充填して硬化又は固化させる弾性シール材製造工程とからなるシリンジ用ピストンの製造方法』である。
【0018】
【作用】
本願『請求項』にかかる発明によれば、弾性シール材(222)がピストン本体(212)の各環状溝(212a)及び連通路(212f)内に充填硬化又は固化されて形成されているので、弾性シール材(222)とピストン本体(212)とは確実に連結されており、シリンダ(1)内での往復動やその他の取り扱い動作によりこれらは互いに外れることはない。
【0019】
本願『請求項』にかかる発明によれば、ピストン本体(21)も弾性シール材(22)も射出成形又は注入成形により作製することができ、製造工程が簡略化されることとなる。
【0021】
本願『請求項』にかかる発明によれば、熱可塑性樹脂を射出して、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部(212f)、本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝(212a)及び上記中空部(212f)と上記各環状溝(212a)とを連通する連通路(212g)を有するピストン本体(212)を成形し、次いでこのピストン本体外面の開口を通じて硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入により充填して硬化又は固化すれば、少なくとも連通路(212g)及び各環状溝(212a)に弾性シール材(222)が充填成形されることとなる。
【0022】
本願『請求項』にかかる発明によれば、熱可塑性樹脂を射出して、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部(212f)及び本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝(212a)を有するピストン本体(212)を成形し、次いでこのピストン本体(212)に、中空部(212f)と各環状溝(212a)とを連通する連通路(212g)を穿設し、次いでこのピストン本体外面の開口を通じて硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入により充填して硬化又は固化すれば、少なくとも連通路(212g)及び各環状溝(212a)に弾性シール材(222)が充填成形されることとなる。
【0034】
実施例
以下、本発明を図示実施例に従って説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
は本発明のシリンジの例の縦断面図、図2は図1のシリンジの側面図である。
本例のシリンジ(A2)は、混注用のもので、ポリカーボネート製のシリンダ及びキャップと、ポリカーボネート製本体及びシリコーンゴム製シール材からなるピストンとから構成されるものである
なお、 (Y) は薬液を示す。
シリンダ (1) は、先端に針装着部 (11) 、後端に指掛け部 (12) 、この間にピストン装填部 (13) がそれぞれ構成された通常の形状のものである。上記シリンダ (1) は、上記形状のキャビティを構成する金型を 90 ℃に調節し、これに粘度平均分子量が 20,000 のポリカーボネートを原料として高圧・高速(例えば 1000 2000kgf/cm 2 ,射出率 50 150ml/sec )にて射出成形することにより製造することができる。
【0035】
ピストン(2)は、ピストン本体(212)と弾性シール材(222)とから構成されている。
ピストン本体(212)は同図に示すように、後端(212d)が開口した中空体からなり、その外周面には3つの環状溝(212a)が凹設されている。そして各環状溝(212a)と中空部(212f)とは連通孔(212g)により連通されている。
上記ピストン本体(212)は、上記形状のキャビティを構成する金型を90℃に調節し、これに粘度平均分子量が20,000のポリカーボネートを原料として高圧・高速にて射出成形することにより製造することができる。このとき上記連通孔(212g)は、上記成形金型に中子を設けておくことにより形成できる。
【0036】
なお、上記ピストン本体(212)の他の製造法として、中子を用いずに成形する方法があるが、それは上記中空部(212f)及び各環状溝(212a)を与えるキャビティを構成する金型を90℃に調節し、これに粘度平均分子量が20,000のポリカーボネートを原料として高圧・高速にて射出成形し、得られる成形品を取り出し、この成形品に設けられた各環状溝(212a)に穿孔工具により穿孔して各連通孔(212g)を形成する方法である。
【0037】
弾性シール材(222)は、上記ピストン本体(212)の中空部(212f)、連通孔(212g)及び各環状溝(212a)に充填され硬化(又は固化)されているもので、各環状溝(212a)に充填され硬化(又は固化)された部分は前記シリンダ(1)の内径と略同等もしくはそれより若干大きい径を有するリブ(222a)に形成されている。
上記弾性シール材(222)は以下のようにして形成することができる。すなわち、例えば図3に示すように、上記した大きさのリブ形状を与え得るキャビティを構成する金型(D)(同図において、Pはパーティング面、Sはスプルを示す)内に、前記ピストン本体(212)を、キャビティの中心軸とピストン本体(212)の中心軸とが一致するように保持し、この金型を120℃に調節して、スプル(S)を通じて上記ピストン本体(212)の後端(212d)の開口からシリコーンゴムを射出(又は注入)すれば、図4又は5に示すように、上記中空部(212f)から連通孔(212g)を経て各環状溝(212a)に充填される。充填完了後、硬化(又は固化)させる。
【0038】
ここで、弾性シール材(222)は金型内で充填・硬化(又は固化)して形成できることから、そのリブ(222a)の断面形状については、シール性の点から種々の形状を選択することができる。図3に示す以外の好ましいものとして図6〜8に例示するものが挙げられる。
キャップ (3) は、図1及び2に示すような形状のもので、前記シリンダ (1) の先端の針装着部 (11) を圧入できかつこの針装着部 (11) に嵌着して密閉できる装着孔 (31) を有している。
上記キャップ (3) は、同図の形状のキャビティを構成する金型を 90 ℃に調節し、これに粘度平均分子量が 20,000 のポリカーボネートを原料として高圧・高速(例えば 500 1000kgf/cm 2 ,射出率 50 100ml/sec )にて射出成形することにより製造することができる。
【0039】
以上のように構成されたシリンジ(A2)において、ピストン(2)は、ピストン本体(212)と弾性シール材(222)とが射出成形工程で一体化されており、ピストン本体(212)への弾性シール材(222)の装着に手作業が介入せず、成形ラインでスムースに製造することができる。
またこのように製造されるピストン(2)では、各環状溝(212a)には弾性シール材(222)が充填されて硬化されているので、環状溝(212a)と弾性シール材(222)との間には間隙が生じない。従って、環状溝(212a)への薬液の滲み込みという問題は無い。
しかも、シール機能を発揮するリブ部(222a)は、連通孔(212g)を介して中空体(212f)内に充填・硬化された弾性シール材(222)と連結されているので、リブ部がピストン本体(212)から離脱することは無い。
【0040】
実施例
図9は、本発明のシリンジのさらに他の例の縦断面図である。本例のシリンジ(A3)は、弾性シール材(223)の充填部分を若干変更する以外は実施例と同様である。
すなわち、ピストン本体(213)に対してシリコーンを充填する際に、ピストン本体(213)の中空部(213f)にシリコーンを少量射出(又は注入)した後、これを中空部(213f)の内径と略同等の大きさの径を有する棒体により奥のほう押し込んで、各連通孔(213g)から各環状溝(213a)に押出し、各連通孔(213g)及び各環状溝(213a)に充填しかつリブ部(223a)を同様に形成しただけのものである。
従って、このシリンジ(A3)も実施例と同様な効果を奏する事ができる。
なお、この例における弾性シール材(223)のリブ(223a)の断面形状についても、実施例と同様に各種形状に構成することができる。
【0041】
実施例
図10は、本発明のシリンジのまた更に他の例の縦断面図である。
本例のシリンジ(A4)は、ピストンを下記するごとく変更しかつこれに伴ってピストンの製造工程を若干変更する以外は、実施例と同様である。
従って、ピストンについて説明し、それ以外の部材については実施例と同一番号で示し説明は省略する。
【0042】
ピストン(2)は、ピストン本体(214)と弾性シール材(224)とから構成されている。
ピストン本体(214)は同図に示すように、前端(214h)が開口した中空体からなり、その外周面には3つの環状溝(214a)が凹設されている。そして各環状溝(214a)と中空部(214f)とは連通孔(214g)により連通されている。
上記ピストン本体(214)は、上記実施例に記載したように、中子を用いる射出成形でもまた中子を用いず射出と穿孔を組合せた工程からでも作製することができる。
【0043】
弾性シール材(224)は、上記ピストン本体(214)の中空部(214f)、連通孔段(214g)及び各環状溝(214a)に充填されかつ硬化(又は固化)されているもので、各環状溝(214a)に硬化(又は固化)された部分は前記シリンダ(1)の内径と略同等もしくはそれより若干大きい径を有するリブ(224a)に形成されている。
上記弾性シール材(224)は、例えば図11に示すように、上記した大きさのリブ形状を与え得るキャビティを構成する金型(D)(同図において、Pはパーティング面、Sはスプルを示す)内に、前記ピストン本体(214)を、キャビティの中心軸とピストン本体(214)の中心軸とが一致するように保持し、この金型を120℃に調節して、スプル(S)を通じて上記ピストン本体(214)の前端(214h)の開口からシリコーンゴムを射出(又は注入)して、上記中空部(214f)、連通孔(214g)及び各環状溝(214a)までを充填し、これを硬化(又は固化)させることにより、形成することができる。
なお、この例における弾性シール材(224)のリブ(224a)の断面形状についても、実施例と同様に各種形状に構成することができる。
【0044】
以上のように構成されたシリンジ(A4)も実施例と同様な効果を奏する事ができる。
なお、図示及び記載は省略するが、実施例と同様、上記ピストン本体(214)の中空部(214f)に弾性シール材(224)を充填しない構成例についても本発明の範囲内であることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、ピストン本体の段から先端までの先端部全体に弾性シール材が嵌着されて、ピストン本体と弾性シール材とは一体的に連結されているので、シリンダ内での往復動やその他の取り扱い動作によりこれらは互いに外れることはない。
また、上記ピストン本体と弾性シール材とは射出成形により一体的に製造することができ、これによって弾性シール材の装着に手作業が介入せず、製造工程が簡略化されると共に成形ライン上で製品が出来上がるので、製品管理が簡便にできることとなる。
さらに、本発明によればピストン本体の環状溝内にピッタリ嵌合する大きさの弾性シール材を形成できるので、薬剤の滲み込みを防止する事ができる。
その上、適性なシール効果を有する様に弾性シール材のシール部(リブや環状凹溝)の形状を任意に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願『請求項1』及び『請求項』並びに『請求項』にかかるシリンジの一例の縦断面図
【図2】図1のシリンジの側面図
【図3】図1のシリンジにおけるピストン本体への弾性シール材の成形工程を説明する要部断面図
【図4】中空部から環状溝への弾性シール材の充填の一例を示す要部断面図
【図5】中空部から環状溝への弾性シール材の充填の他の例を示す要部断面図
【図6】弾性シール材のリブ形状の一例の断面図
【図7】弾性シール材のリブ形状の他の例の断面図
【図8】弾性シール材のリブ形状の更に他の例の断面図
【図9】本願『請求項1』及び『請求項2』並びに『請求項3』にかかるシリンジの他の例の縦断面図
【図10】本願『請求項1』及び『請求項2』並びに『請求項3』にかかるシリンジの更に他の例の縦断面図
【図11】図10のシリンジにおけるピストン本体への弾性シール材の成形工程を説明する要部断面図

Claims (4)

  1. シリンダ及び該シリンダ内に装填されるピストンからなるシリンジであって、
    上記ピストンが、樹脂製ピストン本体と、該ピストン本体に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材とからなり、
    上記ピストン本体が、本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部、本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝及び上記中空部と上記各環状溝とを連通する連通路を有し、
    上記弾性シール材が、少なくとも上記各環状溝及び連通路内に充填硬化又は固化されてなることを特徴とするシリンジ。
  2. ピストン本体が射出成形可能な熱可塑性樹脂からなり、弾性シール材が射出成形又は注入成形可能なエラストマからなる請求項1に記載のシリンジ。
  3. シリンジのシリンダ内に装填されるピストン本体と、該ピストン本体に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材とからなるシリンジ用ピストンを製造する方法であって、
    本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部、本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝及び上記中空部と上記各環状溝とを連通する連通路を有するピストン本体を成形するキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出して硬化させるピストン本体製造工程と、シリンダの内径と同等かもしくはそれより若干大きい径を有するキャビティ内に上記工程で得られるピストン本体を保持し、このキャビティ内に硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入して、上記ピストン本体外面の開口を通じて少なくとも連通路及び各環状溝に充填して硬化又は固化させる弾性シール材製造工程とからなるシリンジ用ピストンの製造方法。
  4. シリンジのシリンダ内に装填されるピストン本体と、該ピストン本体に装着され、シリンダ壁との気密性を保持する弾性シール材とからなるシリンジ用ピストンを製造する方法であって、
    本体外面の少なくとも一か所に開口される中空部及び本体外周面に凹設される1つ又はそれ以上の環状溝を有するピストン本体を成形するキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出して硬化させるピストン本体製造工程と、上記工程で得られるピストン本体に、中空部と各環状溝とを連通する連通路を穿設する穿孔工程と、シリンダの内径と同等かもしくはそれより若干大きい径を有するキャビティ内に上記穿孔工程で得られるピストン本体を保持し、このキャビティ内に硬化又は固化時に弾性を有する流動性樹脂を射出又は注入して、上記ピストン本体外面の開口を通じて少なくとも連通路及び各環状溝に充填して硬化又は固化させる弾性シール材製造工程とからなるシリンジ用ピストンの製造方法。
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