JP3585957B2 - 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法 - Google Patents

樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3585957B2
JP3585957B2 JP22024594A JP22024594A JP3585957B2 JP 3585957 B2 JP3585957 B2 JP 3585957B2 JP 22024594 A JP22024594 A JP 22024594A JP 22024594 A JP22024594 A JP 22024594A JP 3585957 B2 JP3585957 B2 JP 3585957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
air
cleaning
mold
resin molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22024594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0880533A (ja
Inventor
俊治 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP22024594A priority Critical patent/JP3585957B2/ja
Publication of JPH0880533A publication Critical patent/JPH0880533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3585957B2 publication Critical patent/JP3585957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法に関し、特に半導体製造用の樹脂封止装置、およびこの樹脂封止装置における金型のクリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の樹脂封止装置の全体構成を示している。図において、1は下面側に成形面1aを有した上金型(以下上型という)、2は上面側に成形面2aを有し、上型1と対をなす下金型(以下下型という)、3は上型1内に埋設されて、この上型1を所定温度に加熱するための上型ヒータ、4は下型2内に埋設されて、この下型2を所定温度に加熱するための下型ヒータ、5および6は上型1および下型2に取り付けられた温度測定用の熱電対、7は上型1が固定される上部プラテン、8は下型2が固定される移動プラテン、9は設置面上に固定される下部プラテン、10は上部プラテン7と下部プラテン9とをナット10aを介して連結固定するとともに、移動プラテン8の上下方向の移動を案内する一対のタイバーである。
【0003】
11はクリーニングエアとなる加圧エアを発生させる圧縮空気源としてのエアコンプレッサ、12は加圧エア中の塵埃や水分を除去するエアフィルタ、13は加圧エアの圧力を所定値に設定するためのレギュレータ、14は開閉バルブ、15は型開きした上型1および下型2の成形面1a,2aに加圧エアを噴射して、成形面1a,2aをクリーニングするノズル、16はエアコンプレッサ11からノズル15までを連結するエア配管である。
【0004】
図5は上型1と下型2とを型閉めした状態の成形面1a,2a周りの詳細を示している。図において、20は上型1の成形面1aに形成された上キャビティー、21は下型2の成形面2aに、上キャビティー20に対向するように形成された下キャビティー、22は上型1の成形面1aに形成されたカル、23は同じく上型1の成形面1aに形成されたカル22から上キャビティー20までを連通させるゲート、24は上型のカル22に対向するように下型2に形成されたポット、25はポット24内に上下動可能に配置されるプランジャ、Lは上および下キャビティ20,21内に位置決めされるリードフレームであり、このリードフレームLはICチップが載置され、電気的接続がなされている。Tはポット24内に挿入される樹脂タブレットであり、この樹脂タブレットTには例えばエポキシ樹脂が用いられる。
【0005】
つぎに、この樹脂封止装置の動作について説明する。図4で示されるように、上型1および下型2は、型開きした状態で上型および下型ヒータ3,4により加熱される。そして、上型1および下型2の温度は、熱電対5,6の出力に基づいて制御装置(図示せず)により上型ヒータ3および下型ヒータ4の駆動電圧が制御されて、所定温度に維持される。この場合、これらの成形面1a,2aの温度が180℃となるように制御されている。
つづいて、リードフレーム供給装置(図示せず)により下型2の下キャビティー21上にリードフレームLが載置され、同時にポット24内に樹脂タブレットTが挿入される。その後、移動プラテン8を上昇させ、上型1の成形面1aに下型2の成形面2aを当接させて、型締めを行なう。そして、図5で示されるように、プランジャ25を上昇させる。このプランジャ25の圧力および上型1と下型2とからの熱によって樹脂タブレットTが溶融された状態でカル22内に押し出される。さらに、溶融された樹脂がカル22からゲート23を介して上キャビティー20と下キャビティー21とで形成される空間内に注入される。そして、型締めの状態で、樹脂を硬化させて、リードフレームLの樹脂成形、すなわちICチップの樹脂封止が完了する。
【0006】
つぎに、移動プラテン8を下降させて、図4で示される状態に型開きした後、リードフレーム排出装置(図示せず)により樹脂封止の終了したリードフレームLが取り出され、次工程に搬送される。つづいて、成形時に上型1および下型2の成形面1a,2aに発生する樹脂バリがクリーナ(図示せず)でブラッシング、集塵される。その後、開閉バルブ14を開けて、エアコンプレッサ11からの加圧エアを(7Kgf/cm 、25℃)を、エアフィルタ12、レギュレータ13、エア配管16、ノズル15を通して、上型1と下型2との成形面1a,2aに噴射する。そして、この加圧エアにより、上型1と下型2との成形面1a,2a上に残存する微細な樹脂バリを吹き飛ばして、上型1と下型2とのクリーニングを行った後、再び下キャビティー21上にリードフレームLを載置して、同様な作業を繰り返す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の樹脂封止装置では、型開きした上型1と下型2との成形面1a,2aを加圧エアでクリーニングする場合、常温(25℃)の加圧エアによって、上型1および下型2の成形面1a,2aが一時的に温度低下してしまう。上型1および下型2の成形面1a,2aの温度が下がったままの状態で次の樹脂封止を行うと成形不良を生じてしまう。このため、上型1および下型2の成形面1a,2aの温度が、上型および下型ヒータ3,4による加熱によって、樹脂成形できる温度に回復するまで待って次の樹脂封止を行う必要があり、1サイクルの成形時間が長くなり、生産効率が低下するとともに、電力消費量が増大してしまうという問題があった。
【0008】
この場合、エア配管16中に電気ヒータ等の加熱手段を設けて、加圧エアを加熱することも考えられるが、その分、加熱手段の設置エリアが必要となり、装置の複雑化を招いてしまうという課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、別途特別な加熱手段を設けなくても、クリーニング時の金型の温度低下が防止できる樹脂成形装置および金型のクリーニング方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の発明は、ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、成形面のクリーニングがなされる樹脂成形装置において、クリーニングを供給する圧縮空気源と、樹脂成形用金型に形成された加熱用通路と、圧縮空気源と加熱用通路の入口側とを接続する第1の配管と、加熱用通路の出口側とノズルとを接続する第2の配管とを備えたものである。
【0011】
また、この発明の第2の発明は、上記第1の発明において、第2の配管に開閉バルブを設けるとともに、加熱用通路内のエア保有量を、ノズルからの1サイクルのエア噴射量より大きくしたものである。
【0012】
また、この発明の第3の発明は、上記第1および第2の発明のいずれかの発明において、ノズルの噴射向きを変えるノズル噴射向き可変手段を備え、クリーニングエアのノズルからの初期ブロー時に、ノズルの噴射向きを樹脂成形用金型の成形面から外れるようにしたものである。
【0013】
また、この発明の第4の発明は、ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、この成形面に付着している付着物のクリーニングを行なう金型のクリーニング方法において、クリーニングエアを、樹脂成形用金型に形成された加熱用通路中を通して加熱した後、ノズルから樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしたものである。
【0014】
また、この発明の第5の発明は、上記第4の発明において、ノズルから噴射される1サイクルのクリーニングエアの噴射量が、加熱用通路内のクリーニングエア保存量より少なくなるように制御されているものである。
【0015】
また、この発明の第6の発明は、上記第4および第5の発明のいずれかの発明において、ノズルからクリーニングエアを樹脂成形用金型の成形面から外れるように所定量噴射した後、樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしたものである。
【0016】
【作用】
この発明の第1の発明では、クリーニングエアは圧縮空気源から第1の配管を介して加熱用通路に供給される。そこで、クリーニングエアはヒータで所定温度に加熱制御されている樹脂成形用金型の熱によって加熱される。そして、加熱されたクリーニングエアは第2の配管を介してノズルから成形面に噴射される。このため、クリーニングエアの噴射による成形面の温度低下が抑えられる。
【0017】
この発明の第2の発明では、第2の配管に設けられた開閉バルブを閉じることにより、圧縮空気源から供給されたクリーニングエアは加熱用通路内に保持される。そこで、加熱用通路内に保持されたクリーニングエアは樹脂成形用金型の熱により充分に加熱される。そして、開閉バルブを開けることにより、充分に加熱されたクリーニングエアがノズルから噴射される。この時、加熱用通路内のエア保有量がノズルからの1サイクルのエア噴射量より大きくなっているため、成形面に噴射されるクリーニングエアは加熱用通路内に保持されて充分加熱されたクリーニングエアで賄える。
【0018】
この発明の第3の発明では、ノズル噴射向き可変手段により、ノズルからの初期ブロー時に、ノズルの向きを樹脂成形用金型の成形面から外れるようにしている。そこで、加熱用通路出口とノズルまでの第2の配管中に満たされている加熱されていないクリーニングエアは初期ブローで排出され、成形面に噴射されることはない。
【0019】
なお、この発明の第4乃至第6の発明の作用は、それぞれ上記第1乃至第3の発明の作用と同一である。
【0020】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図について説明する。
実施例1.
図1はこの発明の実施例1に係る樹脂封止装置の全体構成図である。なお、図4および図5で示した樹脂封止装置と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0021】
図において、30は上型1の上型ヒータ3に対して成形面1aの逆側に形成された空洞(直方体)で構成された加圧エアの加熱用通路、31は下型2の下型ヒータ4に対して成形面2aの逆側に形成された空洞(直方体)加圧エアの加熱用通路である。32はレギュレータ13出口側と加熱用通路30,31の入口側とを連結する第1の配管、33はノズル15と加熱用通路30,31の出口側とを連結する第2の配管、34はノズル噴射向き可変手段としての首振り装置であり、この首振り装置34は、ノズル15の噴射向きを、上型1および下型2の成形面1a,2aの方向と上型1および下型2の成形面1a,2aから外れる方向とに切り換える機能を有している。ここで、開閉バルブ14はノズル15側の第2の配管33経路中に設置されている。
【0022】
なお、第1および第2の配管32、33は、シリコン系チューブ、鋼管または銅管等から構成されているものとする。また、この樹脂封止装置は、制御装置(図示せず)によって全自動運転されるものとする。
【0023】
つぎに、制御装置のコントロール動作を示す図2のフローチャートに従って、樹脂封止装置の動作を説明する。
まず、上型ヒータ3と下型ヒータ4とを作動させて、上型1および下型2を加熱し(ステップ101)、上型1および下型2の温度が所定の温度(例えば180℃)に達したか否かを判断する(ステップ102)。この時、上型1および下型2の温度は熱電対5,6を介して検出され、上型1および下型2の温度が所定温度に達したと判断されると、YESとなって首振り装置34を作動し、ノズル15の噴射向きを上型1および下型2の成形面1a,2aから外れた方向に向ける(ステップ103)。そして、開閉バルブ14を開けて、ノズル15からの加圧エアのプリブローを開始する(ステップ104)。なお、上型1および下型2の温度が例えば180℃に温度制御された状態で、加熱用通路30,31内に満たされている加圧エアは100秒の間に上型1および下型2の熱により加熱されて、80℃まで昇温する。
【0024】
プリブローは、加熱用通路30,31の出口側と開閉バルブ14との間の第2の配管33に満たされている充分に加熱されていない加圧エアを上型1および下型2の成形面1a,2aに当てないようにして、上型1および下型2の成形面1a,2aの温度低下を防止するために行われるものである。したがって、プリブローは、加熱用通路30,31の出口側と開閉バルブ14との間の第2の配管33に満たされている加圧エアが充分にブローされた時点で停止される。すなわち、プリブローに対して所定時間が経過したか否かを判断し(ステップ105)、所定時間が経過しておれば、YESとなって、ノズル15が上型1および下型2の成形面1a,2a側に向くように、ノズル15の首振りを行なう(ステップ106)。
【0025】
このことにより、ノズル15から噴射された加圧エアは、上型1および下型2の成形面1a,2aに当てられ、この加圧エアによって成形面1a,2a上の微細な樹脂バリを吹き飛ばすエアブロー(クリーニング)が行われる(ステップ107)。この場合、ノズル15から噴射される加圧エアは、上型1および下型2の加熱用通路30,31内で例えば80℃程度に加熱されているため、この加圧エアを上型1および下型2の成形面1a,2aに噴射しても、上型1および下型2に温度低下はほとんど生じない。したがって、クリーニング時の上型1および下型2の温度低下が抑えられ、樹脂封止したリードフレームLに品質不良や品質のばらつきが生じることはなくなり、かつ、上型1や下型2が所定温度に回復するまで樹脂成形作業を停止する必要もなくなる。
【0026】
ここで、加熱用通路30,31は、少なくとも、1サイクルのエアブローに必要な加圧エアを保持できる大きさに形成されている。すなわち、1サイクルのエアブローに必要な加圧エアの量をQ1(Kg)、加熱用通路30,31の各々の体積をV1,V2(m )、レギュレータ13出口の7.5Kg/cm の加圧エアの比重量をγ(Kg/m )、とした場合、
(V1+V2)× γ > Q1
となっている。
【0027】
したがって、エアブローにおいては、原則として、加熱用通路30,31内に満たされて充分に加熱された加圧エアが噴射され、エアブローの最初から最後まで上型1や下型2に温度低下が生じることはほとんどない。なお、エアブローの後半においては、エアコンプレッサ11から供給される新たな加圧エアが加熱用通路30,31内で混合されるため、加圧エアに若干の温度低下が生じる。ただし、この場合でも、加熱用通路30,31の大きさを充分に大きくしておけば、上型1および下型2に温度低下はほとんど生じない。
【0028】
つぎに、開閉バルブ14を閉じてエアブローを終えた後、下型2の下キャビティー21内にリードフレームLを載置する(ステップ108)。そして、移動プラテン8を上昇させて型締めを行った後、ポット24内に樹脂タブレットTを挿入し、プランジャ25を上昇させて溶融状態となった樹脂を上および下キャビティー20,21内に注入して成形作業を行う(ステップ109)。つづいて、リードフレームL上の樹脂が硬化した時点で、移動プラテン8を下降させて型開きを行い、樹脂封止されたリードフレームLを排出する(ステップ110)。その後、上型1と下型2の成形面1a,2aをクリーナによってブラッシング、集塵してクリーニングする(ステップ111)。つぎに、成形作業を続行するか否かの判断を行ない(ステップ112)、続行する場合はYESとなってステップ103に戻るとともに、続行しない場合は、NOとなって、これでリードフレームLの樹脂加工(ICの樹脂封止加工)を終了する。
【0029】
以上のように、この樹脂封止装置によれば、加圧エアを加熱用通路30,31中に通して加熱するようにしているため、エアブロー時に、上型1や下型2に温度低下が生じることはない。
この場合、加熱用通路30,31は上型1および下型2内に形成されているとともに、加圧エアは上型1および下型2の熱により加熱されるため、加圧エアを加熱する別途特別な加熱手段は不要であり、装置の小型化や低コスト化等を図ることができる。
また、この場合、加熱用通路30,31は上型1および下型2のそれぞれ上部プラテン7および移動プラテン8側に形成されているため、この加熱用通路30,31によって、上型1から上部プラテン7側および下型2から移動プラテン8側への熱伝導を減少できるようになり、上型ヒータ3や下型ヒータ4による加熱効率の向上を図ることができる。
【0030】
また、この樹脂封止装置によれば、加熱用通路30,31が、加圧エアの1サイクルのエアブローに充分なだけの容量を有し、かつ、第2の配管33に開閉バルブ14を設けているので、エアブロー開始前に加熱用通路30、31内で充分に加熱された加圧エアがエアブローされる。そこで、エアブロー後半にエアコンプレッサ11から供給される加熱の不充分な加圧エアがエアブローされることがなく、上型1や下型2の温度低下を防止することができる。
さらに、この樹脂封止装置によれば、ノズル15用の首振り装置34を設けて、加圧エアのプリブローを行うようにしているため、ノズル15側の第2の配管33中の未加熱の加圧エアが、上型1や下型2の成形面1a,2aに向かって噴射されることはなく、エアブロー初期の上型1や下型2の温度低下を防止することができる。
【0031】
さらには、エアブローにともなう上型1および下型2の温度低下が防止されるので、上型1および下型2の温度変動が少なく、上型ヒータ3および下型ヒータ4による温度制御が簡易となり、かつ、電力消費量も少なくすることができる。そして、安定した金型温度が得られ、成形品の品質を向上させることができ、1サイクルの成形時間が短縮されて生産効率を向上させることができる。
【0032】
なお、上記実施例1では、加熱用通路30,31を上型1と下型2とに設けるものとして説明しているが、加熱用通路を上型1または下型2のいずれかに設けるようにしても、同様な効果を得ることができる。
また、上記実施例1では、加熱用通路30、31内に満たされている加圧エアを80℃まで昇音して噴射するものとしているが、加圧エアの温度は80℃に限定されるものではない。この場合、加圧エアの温度は加熱用通路30、31内に保持されている時間を制御することにより任意に設定することができる。
また、上記実施例1では、成形面1a,2aのクリーニングの際に、加圧エアをプリブローするものとして説明しているが、加熱用通路30、31内に満たされている加圧エアが充分に加熱されていれば、加圧エアのプリブローを省略することができる。
また、上記実施例1では、加熱用通路30、31を直方体の空洞で構成するものとしているが、加熱用通路30、31はこれに限定されるものではなく、例えば蛇行した孔で構成してもよい。この場合、加熱用通路と上型1および下型2との接触面積が増大し、加熱用通路内に満たされている加圧エアを均一に、効率良く加熱することができる。
さらに、上記実施例1では、開閉バルブ14の開閉動作やノズル15の首振り動作を制御装置により自動動作させるようにしているが、これらの動作を手動で行なうようにしても、同様な効果を得ることができる。
【0033】
実施例2.
この実施例2では、加熱用通路30,31を上型1の上面および下型2の下面にそれぞれ密接して設けるものとしている。なお、他の構成は、上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例2によれば、加熱用通路30、31を上型1および下型2内に形成する上記実施例1に比べて加熱用通路30、31の設置が簡易となり、その分低コスト化が図られる。
【0034】
実施例3.
この実施例3では、開閉バルブ14を上型1および下型2内に設け、ノズル15までの第2の配管33をできるだけ短くしている。なお、他の構成は、上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例3によれば、第2の配管33の長さを短くできることから、第2の配管33内に満たされている未加熱の加圧エア量が少なく、上型1および下型2の成形面1a,2aのクリーニングの際に、プリブローをなくすことができる。さらに、加熱用通路30、31内で加熱された加圧エアは、第2の配管33を通過する際に第2の配管33による吸熱量が少なく、温度が低下することなくノズル15から噴射され、成形面1a,2aの温度低下を抑えることができる。
【0035】
実施例4.
この実施例4では、図3で示されるように、上型1および下型2に新たにヒータ35,36を設け、加熱用通路30,31をこのヒータ35,36と上型ヒータ3および下型ヒータ4で挟みつけるように構成するものとしている。なお、他の構成は、上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例4によれば、上型および下型ヒータ3、4に加えてヒータ35、36を設置しているので、加熱用通路30、31内に満たされている加圧エアは、上型1および下型2の成形面1a,2a側の温度以上に加熱され、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
この場合、加圧エアは、第2の配管33中を通過する際に第2の配管33に吸熱されて冷却されても充分高温に維持されて、上型1や下型2の成形面1a,2aに噴射できるというメリットがある。
【0036】
なお、上記各実施例では、加熱用通路30,31に満たされている加圧エアの加熱温度を80℃、あるいは成形面1a,2aの温度以上に加熱するものとしているが、加圧エアの温度は30〜300℃の温度であればよい。
また、上記各実施例では、半導体製造用の樹脂封止装置を例にして説明しているが、この発明はこれに限らず、射出成形装置や他の樹脂封止装置の金型に加熱用通路を設けたものであっても、同様な効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】
この発明の第1の発明においては、ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、成形面のクリーニングがなされる樹脂成形装置において、クリーニングを供給する圧縮空気源と、樹脂成形用金型に形成された加熱用通路と、圧縮空気源と加熱用通路の入口側とを接続する第1の配管と、加熱用通路の出口側とノズルとを接続する第2の配管とを備えているので、別途特別な加熱手段を設けることなくクリーニングエアを加熱でき、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。さらに、クリーニングの際に、加熱されたクリーニングエアがノズルから噴射され、金型温度の低下が抑えられ、金型の温度制御が簡易となるとともに、電力消費量を少なくすることができる。
【0039】
また、この発明の第2の発明においては、上記第1の発明において、第2の配管に開閉バルブを設けるとともに、加熱用通路内のエア保有量を、ノズルからの1サイクルのエア噴射量より大きくしているので、ノズルから噴射前に開閉バルブを閉じて加熱用通路内に満たされているクリーニングエアを充分加熱でき、充分加熱されたクリーニングエアのみが1サイクルのクリーニングにおけるエア噴射に供される。そこで、クリーニングの際に、クリーニングエアの噴射にともなう金型温度の低下をより抑えることができる。
【0040】
また、この発明の第3の発明は、上記第1および第2の発明のいずれかの発明において、ノズルの噴射向きを変えるノズル噴射向き可変手段を備え、クリーニングエアのノズルからの初期ブロー時に、ノズルの噴射向きを樹脂成形用金型の成形面から外れるようにしているので、第2の配管内に満たされている未加熱のクリーニングエアを初期ブローで排除できる。そこで、クリーニングの際に、加熱用通路内で加熱されたクリーニングエアのみを金型に噴射でき、金型温度の低下を一層抑えることができる。
【0041】
また、この発明の第4の発明は、ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、この成形面に付着している付着物のクリーニングを行なう金型のクリーニング方法において、クリーニングエアを、樹脂成形用金型に形成された加熱用通路中を通して加熱した後、ノズルから樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしているので、クリーニングの際の金型の成形面の温度低下が抑えられ、1サイクルの成形時間が短縮できる。そこで、樹脂成形品の品質を安定して、かつ、高生産効率で樹脂成形することができる。
【0042】
また、この発明の第5の発明は、上記第4の発明において、ノズルから噴射される1サイクルのクリーニングエアの噴射量が、加熱用通路内のクリーニングエア保存量より少なくなるように制御されているので、クリーニングの際の金型の成形面の温度低下がより抑えられ、樹脂成形品の品質をより安定して、かつ、より高生産効率で樹脂成形することができる。
【0043】
また、この発明の第6の発明は、上記第4および第5の発明のいずれかの発明において、ノズルからクリーニングエアを樹脂成形用金型の成形面から外れるように所定量噴射した後、樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしているので、クリーニングの際の金型の成形面の温度低下が一層抑えられ、樹脂成形品の品質を一層安定して、かつ、一層高生産効率で樹脂成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る樹脂封止装置の全体構成を示す図である。
【図2】この発明の実施例1に係る樹脂封止装置における制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施例4に係る樹脂封止装置の全体構成を示す図である。
【図4】従来の樹脂封止装置の全体構成を示す図である。
【図5】従来の樹脂封止装置の型絞め時における上型および下型の成形面周りの断面図である。
【符号の説明】
1 上型(金型)、1a 成形面、2 下型(金型)、2a 成形面、3 上型ヒータ(ヒータ)、4 下型ヒータ(ヒータ)、11 エアコンプレッサ(圧縮空気源)、14 開閉バルブ、15 ノズル、30 加熱用通路、31 加熱用通路、32 第1の配管、33 第2の配管、34 首振り装置(ノズル噴射向き可変手段)。

Claims (6)

  1. ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、前記成形面のクリーニングがなされる樹脂成形装置において、
    前記クリーニングを供給する圧縮空気源と、前記樹脂成形用金型に形成された加熱用通路と、前記圧縮空気源と前記加熱用通路の入口側とを接続する第1の配管と、前記加熱用通路の出口側と前記ノズルとを接続する第2の配管とを備えたことを特徴とする樹脂成形装置。
  2. 第2の配管に開閉バルブを設けるとともに、加熱用通路内のエア保有量を、ノズルからの1サイクルのエア噴射量より大きくしていることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形装置。
  3. ノズルの噴射向きを変えるノズル噴射向き可変手段を備え、クリーニングエアの前記ノズルからの初期ブロー時に、前記ノズルの噴射向きを樹脂成形用金型の成形面から外れるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の樹脂成形装置。
  4. ヒータで所定温度に加熱制御される樹脂成形用金型の成形面にノズルからクリーニングエアを噴射して、この成形面に付着している付着物のクリーニングを行なう金型のクリーニング方法において、
    前記クリーニングエアを、前記樹脂成形用金型に形成された加熱用通路中を通して加熱した後、前記ノズルから前記樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしたことを特徴とする金型のクリーニング方法。
  5. ノズルから噴射される1サイクルのクリーニングエアの噴射量が、加熱用通路内のクリーニングエア保存量より少なくなるように制御されていることを特徴とする請求項4記載の金型のクリーニング方法。
  6. ノズルからクリーニングエアを樹脂成形用金型の成形面から外れるように所定量噴射した後、前記樹脂成形用金型の成形面に噴射するようにしたことを特徴とする請求項4または5記載の金型のクリーニング方法。
JP22024594A 1994-09-14 1994-09-14 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法 Expired - Fee Related JP3585957B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22024594A JP3585957B2 (ja) 1994-09-14 1994-09-14 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22024594A JP3585957B2 (ja) 1994-09-14 1994-09-14 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0880533A JPH0880533A (ja) 1996-03-26
JP3585957B2 true JP3585957B2 (ja) 2004-11-10

Family

ID=16748172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22024594A Expired - Fee Related JP3585957B2 (ja) 1994-09-14 1994-09-14 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3585957B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100448558B1 (ko) * 2001-12-28 2004-09-13 주식회사 우연 복합재료 자전거림의 금형장치 및 이를 이용한 제조기계
CN102205605B (zh) * 2011-05-11 2013-03-27 慈溪市盛艺模具有限公司 一种模具成型零部件的自动清洁装置及其使用方法
CN110281502A (zh) * 2019-08-06 2019-09-27 巢湖学院 小型塑料挤出模具清理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0880533A (ja) 1996-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100445072C (zh) 射出成型系统
CN101992542B (zh) 带清洗吹塑模具的装置的吹塑机
CN101444952A (zh) 快速控制注塑模具温度变化的装置及控制方法
KR101423130B1 (ko) 진공 사출성형장치
JP2007083502A5 (ja)
JP3585957B2 (ja) 樹脂成形装置およびその金型のクリーニング方法
JP2006213041A (ja) 金型の加熱冷却システム及び中空射出成形品用の金型装置
KR20080104595A (ko) 급속 가열 및 급속 냉각 금형 장치 및 그 제어방법
JP2005509543A (ja) 容器を形成するための方法および装置
JPS59101322A (ja) 熱可塑性樹脂のプレス成形方法
DE50100886D1 (de) Verfahren zum Spritzgiessen von mindestens einen Hohlraum aufweisenden Formteilen
KR101030595B1 (ko) 웰드레스 방식의 사출금형 장치
US20040020628A1 (en) Mold and method of molding metallic product
JP3490404B2 (ja) 射出成形金型および射出成形装置
CN109591256A (zh) 一种用于传感器外壳生产的注塑模具
CN101264656B (zh) 射出成形方法及其系统
JP2002059468A (ja) プラスチック射出成形方法及びその装置
JP3817864B2 (ja) 射出成形方法および装置
KR101001910B1 (ko) 금형 가열 및 저온 유지장치
JP3519521B2 (ja) 半導体封入モールド装置
JP2010083078A (ja) 射出成形機における型開き制御方法
JP3198935B2 (ja) 表皮一体成形品の製造方法および製造装置
JPS63126714A (ja) モ−ルドプレス装置
KR100436797B1 (ko) 블로우 몰딩의 배관 시스템
JPH09290443A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees