JP2005509543A - 容器を形成するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
容器(C)の成形方法であって、薄板材料(2)を進行方向(F)に沿って、前記薄板材料(2)から帯状に連なった容器(C)を形成する少なくとも1つの処理設備(4、5、6、7)へと前進させること、前記少なくとも1つの処理設備(4、5、6)にて、少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)により前記薄板材料(2)を加熱すること、および、前記薄板材料(2)と前記加熱要素(41、51、61)との間に構成される少なくとも1つの空間を通過するよう冷却用気体を注入することからなる方法。容器(C)を成形するための装置であって、薄板材料(2)を進行方向(F)に沿って前進させるための供給ライン、前記薄板材料から帯状に連なった容器(C)を形成するため、前記供給ラインに沿って配置された少なくとも1つの処理設備(4、5、6、7)、前記薄板材料(2)を加熱するための少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)、および、前記薄板材料(2)と前記少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)との間に構成される少なくとも1つの空間を通過する少なくとも1つの冷却用気体を注入する注入手段(9)からなる装置。
Description
本発明は、帯状に連なった容器を形成するための方法および装置に関する。
具体的には、本発明は、熱密封および熱成形が可能なプラスチック材料で、1本または複数本の帯状に連なった容器を形成するために用いることができるが、これに限られるわけではない。
とくに、本発明は、請求項1および13の前段部分にそれぞれ記載の方法および装置に関する。
従来の技術によれば、熱密封および熱成形が可能なプラスチック材料による帯状に連なった容器は、1本または複数本の連続する帯状のものを、通常は1つまたは複数の予備加熱設備、密封設備および成形設備であるが、順に並んだ種々の処理設備を通過して前進させることによって形成される。帯状のものがこれらの処理設備を通過するよう誘導され、誘導の静止期間のそれぞれにおいて、予備加熱用、密封用および成形用の半型が帯に処理を加えるべく閉じられ、前記処理の後、帯を再び誘導することができるよう半型が開かれる。
従来技術の欠点は、帯状のものが熱の発生する処理設備(例えば予備加熱設備や密封設備)を通過して前進する際、とくに短時間または長時間の休止の間その設備において静止したままとなった場合に、熱によって損傷を受ける可能性があるという点である。この場合、休止の後に処理が再開されるとき、初期の過渡期間において最初の容器の成形が不完全になり、製造不良につながる。
本発明の目的は、公知の容器成形用装置を改良することにある。
本発明の利点は、作業工程が中断された場合であっても、容器の通常の成形を保証でき、不良品の形成を最小にできる点にある。
本発明の他の利点は、構造が簡潔であって経済的であり、信頼性の高い装置を提供できる点にある。
本発明のさらなる利点は、処理工程が長い間中断された後であっても、再開の直後から完全かつ効率的な立ち上げを実現できる方法および装置が利用可能になるという点にある。
これらの目的および利点は、下記の特許請求の範囲に記載のとおり、本発明によって実現される。
本発明のさらなる特徴および利点は、本発明の好ましい実施の形態に関する以下の詳細な説明によって明らかになるであろう。これら本発明の好ましい実施の形態が添付の図面に示されているが、これらはあくまで例示であって本発明を限定するものではない。
図1〜8を参照すると、帯状に連なった容器Cを形成するため、装置1が示されている。
装置1は、それぞれが比較的薄いフィルム状の形態であって、互いに対向しつつ前進する少なくとも2枚の長い薄板材料2を、進行方向Fに従って供給するための供給ラインを備えている。薄板2の材料は、熱密封および熱成形が可能なプラスチック材料であると好ましい。薄板2はそれぞれ、対応するリール(図示されていない)から引き出される。薄板2は、駆動手段によって引っ張られて方向Fへと誘導される。前記駆動手段は、例えば、前方および後方へと動くことができ、前方へと動く際に薄板2を把持し、戻りの動きの際に薄板2を解放するように構成された一対の把持具3によって構成できる。
図8に示すように、ただ1枚の薄板2を、対向する一対の部位を形成すべく長手軸に沿って折り返し、装置1に供給してもよい。
装置1は、2枚の薄板2を連続した帯状に連なった容器Cへと加工するため、供給ラインに沿って配置された複数の処理設備を備えている。ここに示した場合では、処理設備は順に、薄板を予備加熱するための2つの予備加熱設備4および5、密封設備6、ならびに成形設備7である。
少なくとも1つの処理設備は、少なくとも1枚の薄板に対して作用するように設けられた少なくとも1つの加熱要素を備えている。ここに示した具体例では、2つの予備加熱設備4および5、ならびに密封設備6がそれぞれ、薄板2に対して処理(詳細には、予備加熱および熱密封)を加える対向する一対の加熱要素を備えており、これら加熱要素によって薄板が加熱される。ここに示した例では、これら加熱要素がそれぞれ、所定の領域が薄板2に接触することによって機能する半型(予備加熱用半型41および51、または密封用半型61)から構成されている。図3において、予備加熱用半型41の加熱領域は、網点印で満たされている。
同様に、成形設備7も、対向する2つの半型71を備えており、前記2つの半型71が一体に合わされたとき、容器が熱成形される1つまたは複数の成形用空洞72(ここに示した例では、成形用の空洞が2列に並んで配置されている)が形成される。成形用空洞72はそれぞれ、成形用流体を吹き込むための注入口73を備えている。
密封設備6において、薄板2の所与の密封領域が熱密封され、それぞれが開口を少なくとも1つ有しているポケットが形成される。一例として、図4には、半型61において薄板2の密封を生じさせる処理領域が、網点印で満たされ参照番号62で示されており、ポケットの開口が形成される領域が、参照番号63で示されている。成形設備7において、前記成形用空洞内でポケットを膨張させるべく、成形用流体が前記開口を通して(前記開口に挿入されたノズルによって)ポケット内に注入される。成形用流体(一般には圧縮空気)を吹き込むための吹き込み手段は、公知であり図示されていない。
半型41、51、61、71の対はそれぞれ、各処理設備において、半型が薄板2に対して作用する(好ましくは、薄板と接している)第1の閉鎖位置と、薄板から離れている第2の開放位置との間で移動可能である。薄板への接近および退去の動きは、参照符号Hによって示されている方向であり、薄板2の進行方向Fおよび冷却用流体の流出方向Gに対して直角である。例として、図1では、成形設備7が半型71が閉じた状態、すなわち半型71が成形用空洞72を規定すべく薄板2の近傍で薄板2に対して作用している状態で示されており、一方、予備加熱設備4および5ならびに密封設備6は、半型4、5および6が開いた状態、すなわち薄板2から離れた状態で示されている。
予備加熱設備4および5はそれぞれ、薄板2が互いに接触することがないようにし、予備加熱において薄板と薄板との間での熱の直接の伝播がないようにするため、薄板2の間に配置された分離壁8を備えている。
装置1は、各薄板2と前記薄板に面しており第2の開放位置すなわち作用していない位置にある加熱要素(この場合、予備加熱用半型41および51、ならびに密封用型61)との間の空間を通過する冷却気体の流れを注入するため、注入手段を備えている。
前記注入手段は、薄板2のそれぞれについて、薄板と平行に配置された加圧冷却用気体の放出口を1つまたは複数備えている。この場合には、図1の拡大図に示されているように、冷却用気体(例えば、常温の圧縮空気)の放出口は、一列に並んだ独立した複数の放出口9からなる。図示していないが他の実施の形態では、細長い形状の放出口を1つまたは複数設けることができる。薄板2を保護する「気体壁」を生み出すべく長さ方向に分布配置されている冷却用気体の放出口は、薄板2の側端の直近に位置している。図2に示した好ましい実施の形態では、放出口が薄板の下端の下方に位置しており、冷却用気体の2つの流れ(各薄板にそれぞれ1つ)は、進行方向Fに対して直交する吹き抜け方向Gへと上方に導かれる。冷却用の流れのそれぞれは、処理設備(予備加熱設備4および5、ならびに密封設備6)の全体を上方向に横断し、薄板の流れが出発した側の端部と反対側の端部において、前記設備の上方領域の上部から出る。
前記注入手段は、図7に示すように、薄板2の上方に配置することもできる。
気体放出口9はそれぞれ、集合部10へと接続されたノズルの端部に配置されており、前記集合部10は、両方の列の放出口9のすべてに共通であり、薄板と長さ方向に平行に延びており、分離壁8がしっかりと取り付けられている。
集合部10を、図7および8に示すように、分離壁8から離して設けることもできる。
冷却用気体の放出口9は、2つの予備加熱設備4および5、ならびに密封設備6の両者において機能するよう、方向Fに長く分布している。冷却用の流れが流れ出るこれら放出口が、予備加熱領域のみ、あるいは密封領域のみに配置されている他の実施の形態も可能である。
冷却用気体の流れは、圧縮空気または他の加圧不活性ガスで形成されると好ましい。
予備加熱設備4および5において、放出口9は、薄板2が分離壁8によって互いに分け隔てられた状態のもと、互いに平行であって、それぞれが一方の薄板2と開放状態にある予備加熱用半型41との間を通過する方向Gの2つの流れ(実質的に、薄板2を保護する2つの流体壁となるよう構成されている)を生み出すように位置している。密封設備6においては、放出口は、好ましくは密封処理によって接合され1枚の薄板を形成している薄板2と、開放状態にある各密封用半型61との間をそれぞれ通過する2つの流れ(やはり実質的に、一体に密封された薄板2の両面を保護する2つの流体壁となるよう構成されている)を生み出すように配置されている。
動作時、上述の装置1は、連続して帯状に連なった容器Cを成形するための方法を実行する。すなわち、フィルム状の形態である2枚の長い薄板材料2が、一方が他方に向き合った状態で誘導され、まず予備加熱設備4および5を通過し、次いで密封設備6を通過し、最後に成形設備7を通過して、成形済み容器Cからなる1本の帯が出現する。これら容器に、引き続く処理(通常、帯状に連なった容器Cへの注入および密封、ならびに前記帯状のものの、いくつかの容器Cからなる切片への最終的切断、あるいは単一の容器Cへの最終的切断が少なくとも含まれる)が行なわれることになっている。
何らかの理由によって装置1の処理工程が中断(わずか数秒であっても、あるいは、さらにもっと長い期間であっても)されたとき、主に加熱要素の前面に静止している薄板が加熱要素による熱に長時間さらされすぎて過熱することがないようにするため、冷却用気体を注入するための注入手段が(好ましくは、例えばセンサによって製造工程の中断が検出されるとすぐに自動的に)起動し、少なくとも1枚の薄板2と前記薄板2へと作用する加熱要素(この場合、予備加熱用半型41および51、または密封用半型61)との間に、流体による保護壁として機能する少なくとも1つの気体の流れを作り出す。前記注入工程は、容器Cの成形および薄板2の誘導が中断している期間に行なわれ、この場合には薄板を保護する2つの流体壁(それぞれが、空気の流れによって作り出された一種の壁の形態である)が形成される。冷却用気体の流れは、薄板の進行方向Fと直角な方向Gに注入されると好ましい。
冷却用気体によって薄板2が、長時間にわたって通常の処理状態と同じ熱−物理状態に保たれる。すなわち、中断後の手順の再開をうけて即座に、通常の動作状況へと戻るまでの移行期間を必要とすることなく、通常通りの成形工程を続けることができる状態に保たれる。
再開において、最初の作業は、中断の間対応する加熱要素(予備加熱および密封用の半型)に面していた部分の薄板の予備加熱および密封であると好ましく、その後、薄板が一工程前進させられ、通常どおり正規の処理工程が行なわれる。実質的には、中断が、薄板を一工程前進させた直後(薄板の前進中ではなく)に開始されると好ましく、再開は、薄板を加熱する作業(前述の場合には、予備加熱および密封)で開始されると好ましい。
構造の詳細について、実地への応用に関する多数の改変を、以下の特許請求の範囲に記載する本発明の技術的範囲を外れることなく本装置に加えることができる。
Claims (22)
- 薄板材料(2)を進行方向(F)に沿って、加熱手段(41、51、61)を備えた少なくとも1つの加熱設備(4、5、6)および前記薄板材料(2)から容器(C)を形成する成形設備(7)を横切るように前進させることからなる容器(C)の成形方法であって、前記薄板材料(2)と前記加熱手段(41、51、61)との間に冷却用流動可能手段を注入することを特徴とする方法。
- 前記注入が、気体を注入することからなる請求項1に記載の方法。
- 前記注入が、前記薄板材料(2)のための断熱壁を形成することからなる請求項1または2に記載の方法。
- 前記前進が、前記薄板材料(2)を連続フィルム(2)の形態で前進させることからなる請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記加熱が、前記加熱手段の加熱要素(41、51、61)の少なくとも1つを、前記少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)が前記薄板材料(2)に接触またはきわめて近接している第1の位置と、前記少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)が前記薄板材料(2)から離れている第2の位置との間で移動させることからなる前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記前進が、前記薄板材料(2)を誘導することからなる前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記注入が、前記誘導が停止している間に行なわれる請求項6に記載の方法。
- 前記前進の際、前記薄板材料(2)の或る部位の間に分離手段(8)が介装される前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記前進の前に、前記部位をもたらすため、前記薄板材料(2)が長手方向に沿って折り返される請求項8に記載の方法。
- 前記注入が、前記冷却用気体を前記進行方向(F)に対して横方向を向いた方向(G)に沿って注入することからなる前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記注入が、前記冷却用流動可能手段を前記薄板材料(2)の上方から注入することからなる前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記注入が、前記冷却用流動可能手段を前記薄板材料(2)の下方から注入することからなる前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 薄板材料(2)を進行方向(F)に沿って、加熱手段を備えた少なくとも1つの加熱設備(4、5、6)および前記薄板材料から容器(C)を形成する成形設備(7)を横切るように前進させるための前進手段からなる容器(C)の成形のための装置であって、さらに前記薄板材料(2)と前記加熱手段(41、51、61)との間に冷却用流動可能手段を注入するための注入手段(9)を備えていることを特徴とする装置。
- 前記注入手段(9)が、前記注入手段(9)から出た前記冷却用流動可能手段が前記薄板材料(2)のための断熱壁を形成するような形状とされている請求項13に記載の装置。
- 前記加熱手段に、前記少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)が前記薄板材料(2)に接触またはきわめて近接している第1の位置と、前記少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)が前記薄板材料(2)から離れている第2の位置との間で移動可能な少なくとも1つの加熱要素(41、51、61)が設けられている請求項13または14に記載の装置。
- 前記注入手段(9)が、前記薄板材料(2)の下方に配置されている請求項13〜15のいずれか一項に記載の装置。
- 前記注入手段(9)が、前記薄板材料(2)の上方に配置されている請求項13〜16のいずれか一項に記載の装置。
- 前記注入手段が、前記薄板材料(2)と平行に配置された前記冷却用気体のための1つまたは複数の放出口(9)からなる請求項13〜17のいずれか一項に記載の装置。
- さらに、前記薄板材料(2)の対向する部位を分離するよう配置された分離手段(8)を備える請求項13〜18のいずれか一項に記載の装置。
- さらに、前記対向する部位を得るべく前記薄板材料(2)を折り返すために配置された折り返し手段を備える請求項19に記載の装置。
- 前記分離手段(8)が、前記少なくとも1つの加熱要素(4、5)に面するように配置される請求項18または19に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの加熱要素が、前記薄板材料(2)を熱密封すべく構成された熱密封手段(61)からなる請求項13〜21のいずれか一項に記載の装置。
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