JP3585367B2 - 自動吻合器挿入具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動吻合器挿入具、詳しくは、自動吻合器を肛門に挿入する時に使用される、自動吻合器挿入具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動吻合器を使用した直腸の低位前方切除術が広く実施されている。この手術は、まず、図6に示すように、大腸1の腫瘍2がある部位を切除(点線で切除部分を示す)し、次に、図7に示すように、切除された肛門20側の腸管の端部3をステープルによって閉じるとともに、もう一方の腸管の端部4を巾着縫合し、次いで、自動吻合器を用いてこの両端部3および4を接合するものである。
【0003】
図8に示すように、この自動吻合器14は、本体部分5とアンビル部分6とから構成され、本体部分5は、ハンドルなどを備えた操作部7と、この操作部7から略弓形に延びる挿入筒部8と、この挿入筒部8の先端部9内に進退自在に設けられるセンターシャフト10と、このセンターシャフト10の先端に着脱自在に取り付けられる、先端が鋭利に尖ったトロカーチップ11とを備えている。また、アンビル部分6は、円傘状のアンビル12と、このアンビル12の中心部分から延び、センターシャフト10に接続可能なアンビルシャフト13とを備えている。そして、挿入筒部8の先端部9は、挿入筒部8よりもやや大径の、アンビル12と略同径に形成されており、センターシャフト10とアンビルシャフト13とが接続された状態で、先端部9とアンビル12とが近づき合って互いに押圧することにより、アンビル12と先端部9との間に介在するものにステープルを円周状に打ち込むことができるようにされている。
【0004】
そして、この自動吻合器14は、次にようにして用いる。すなわち、図9に示すように、トロカーチップ11が装着されたセンターシャフト10を挿入筒部8の先端部9内に退避させた状態(仮想線で示す状態)で、自動吻合器14の挿入筒部8を、肛門20からステープルによって閉じられた腸管の端部3まで挿入した後、センターシャフト10を進出させて、トロカーチップ11で腸管の端部3を突き破る。一方、巾着縫合した他方の腸管の端部4には、アンビル12を一旦巾着縫合を解いて挿入する。次に、図10に示すように、センターシャフト10からトロカーチップ11を取り外した後に、センターシャフト10とアンビルシャフト13とを接続し、図11に示すように、センターシャフト10を退避させて、先端部9とアンビル12とを近づけて互いに押圧する。これによって、切除された大腸1の両端部3および4にまたがって円周状にステープルが打ち込まれ、切除された大腸1の両端部3および4が接合される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、肛門20に自動吻合器14の挿入筒部8を挿入するときには、その先端部9をアンビル12と略同径としておく必要があることなどから、挿入しにくく、肛門20を手で開けたり、あるいは多少強引に挿入せざるを得ない場合が少なくない。
【0006】
このような場合には、術後に便の漏れを生じたり、あるいは、便の切れが悪くなったりすることがある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、自動吻合器を円滑に肛門に挿入することができる、自動吻合器挿入具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、自動吻合器挿入具であって、自動吻合器を肛門に挿入する時に漏斗状に巻いて使用され、漏斗状に巻いた状態において、肛門に挿入する小径の第1口部と、前記自動吻合器が挿入される大径の第2口部とがその両端に形成される可撓性シートからなり、前記可撓性シートは、使用前の形状が、前記第1口部が大径となり、前記第2口部が小径となるように漏斗状に巻かれた形状である、ことを特徴としている。
【0008】
このような構成によると、自動吻合器を肛門に挿入する時には、漏斗状に巻かれた小径の第1口部を肛門に挿入するとともに、大径の第2口部に自動吻合器を挿入すれば、自動吻合器の自動吻合器挿入具内への挿入が進むにつれて、自動吻合器の先端部が、次第に小径となっていく自動吻合器挿入具の内側面を均等に押し広げ、それにつれて、小径の第1口部が次第に広がって肛門を等方向において徐々に押し広げる。そして、自動吻合器の先端部が小径の第1口部に到達したときには、肛門は、自動吻合器の先端部が挿入可能な程度にまで広がっており、そのため、手で肛門を開けたり、あるいは強引に挿入することなく、円滑に自動吻合器を肛門内へ挿入できる。
【0009】
また、このように、使用前の可撓性シートの形状を、使用時における第1口部および第2口部の径の大小関係が逆となるような形状としておくことで、使用時において、可撓性シートには、元の形状に戻そうとする復元力が作用するので、第1口部は、自動吻合器によって押し広げられる力に加えて、この復元力が作用して、さらに肛門を強く押し広げようとする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記可撓性シートが樹脂からなり、その厚みが0.2〜0.6mmであることを特徴としている。
可撓性シートを樹脂で構成すれば、低コストで自動吻合器挿入具を製作することができる。また、その厚みを0.2〜0.6mmとすることで、漏斗状に巻いた状態を良好に保持でき、かつ、自動吻合器の当接によって良好に広がるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の自動吻合器挿入具の一実施形態を示す斜視図である。図1において、自動吻合器挿入具15は、矩形状の可撓性シート18を漏斗状に巻いたものであって、その両端部には、大径の第1口部16と小径の第2口部17とが形成されている。この可撓性シート18は樹脂から構成され、本実施形態においては、厚さ0.4mmの透明なポリプロピレンシートが使用されている。このような漏斗状に形成するには、たとえば、矩形状の可撓性シート18を漏斗状に巻き、粘着テープなどで仮止めを行なった後、大径の第1口部16を下にして、その下方からスチームなどを吹き付ければよい。
【0012】
そして、この自動吻合器挿入具15は、従来の技術で述べたような直腸の低位前方切除術などにおいて使用される。なお、この直腸の低位前方切除術の説明は、自動吻合器挿入具15を使用すること以外は従来の技術に示した内容と同じであるため省略する。また、以下の説明のために用いる図2ないし図5において、従来の技術を説明するために用いた図6ないし図11で現われているものと同じものが現われる場合には、同じ符号を用いて表わすことにする。
【0013】
次に、自動吻合器挿入具15を使用して、自動吻合器14の挿入筒部8を肛門20に挿入する方法について説明する。
まず、図2に示すように、自動吻合器挿入具15を、第1口部16が小径となり、第2口部17が大径となるような漏斗状に巻き直した上で、第1口部16を肛門20に挿入する。このとき、肛門20の挿入部位には、ゼリーなどを塗布しておくのがよい。
【0014】
このように、あらかじめ、可撓性シート18を、使用時における第1口部16および第2口部17の径の大小関係が逆となるような形状としておくことで、可撓性シート18には、使用時において元の形状に戻ろうとする復元力が作用するので、第2口部17には、挿入筒部8によって押し広げられる力に加えて、この復元力が作用するため、さらに肛門20を押し広げる力が強く加わり、そのため、肛門20をより良好に広げることができ、一層円滑に挿入筒部8を肛門20内へ挿入することができる。
【0015】
次に、図3に示すように、大径とされた第2口部17から、自動吻合器14の挿入筒部8を自動吻合器挿入具15内に挿入する。このとき、挿入筒部8の自動吻合器挿入具15内への挿入が進むにつれて、挿入筒部8の先端部9が、次第に小径となっていく自動吻合器挿入具15の内側面を均等に押し広げ、それにつれて、第1口部16が次第に広がって肛門20を等方向において徐々に押し広げるようになる。そして、図4に示すように、先端部9が第1口部16に到達したときには、肛門20は、その先端部9が挿入可能な程度にまで広がっており、先端部9は、そのまま肛門20内へ円滑に進入することができる。
【0016】
そして、挿入筒部8を肛門20内に挿入した後は、自動吻合器挿入具15は、図5に示すように、第1口部16を肛門20から引き抜いた後に、挿入筒部8から除去すればよい。
このような自動吻合器挿入具15を使用して、自動吻合器14の挿入筒部8を肛門20に挿入すれば、肛門20を手で開けたり、あるいは強引に挿入するようなことをしなくても、挿入筒部8を円滑に肛門20内に挿入することができる。そのため、肛門を傷つけず、術後に便の漏れを生じたり、あるいは、便の切れが悪くなるということも少なくでき、手術の信頼性を向上させることができる。
【0017】
また、可撓性シート18は、樹脂で構成されているので、低コストで自動吻合器挿入具15を製作することができる。そのため、1回限りの使い捨て使用が可能となり、肛門20において使用される自動吻合器挿入具15の衛生性を向上させることができる。また、本実施形態では、この可撓性シート18の厚みが0.4mmのものを使用しているが、特に厚みについては制限はない。ただし、0.2〜0.6mmの厚みを有するものが好ましい。0.2〜0.6mmの厚みを有するものでれば、漏斗状に巻いた状態を良好に保持でき、かつ、挿入筒部8の先端部9の当接によって良好に広がることができる。そのため、挿入筒部8の円滑な挿入を確保することができる。一方、0.2mmより薄いと、巻いたときに漏斗状の形状を保つことが困難となる場合があり、また、0.6mmより厚いと、漏斗状に巻きにくい場合がある。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、肛門を手で開けたり、あるいは強引に挿入するようなことをしなくても、自動吻合器を円滑に肛門内に挿入することができる。そのため、肛門を傷つけず、術後に便の漏れを生じたり、あるいは、便の切れが悪くなるということも少なくでき、手術の信頼性を向上させることができる。
【0019】
また、この発明によれば、第1口部は、自動吻合器によって押し広げられる力に加えて復元力が作用するため、さらに肛門を強く押し広げようとする。
そのため、肛門をより良好に広げることができ、一層円滑に自動吻合器を肛門内へ挿入することができる。
請求項2に記載の発明によれば、可撓性シートを低コストで製作することができる。そのため、1回限りの使い捨て使用が可能となり、肛門において使用される自動吻合器挿入具の衛生性を向上させることができる。また、漏斗状に巻いた状態を良好に保持でき、かつ、自動吻合器の当接によって良好に広がるような厚みであるため、自動吻合器の円滑な挿入を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動吻合器挿入具の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】自動吻合器挿入具の第1口部を肛門に挿入した状態を示す説明図である。
【図3】自動吻合器挿入具の第2口部に自動吻合器の挿入筒部を挿入した状態を示す説明図である。
【図4】自動吻合器挿入具の第2口部に挿入した自動吻合器の挿入筒部が、第1口部に到達した状態を示す説明図である。
【図5】自動吻合器挿入具を肛門から引き抜いた状態を示す説明図である。
【図6】低位前方切除術において、直腸の腫瘍および切除部分を示す説明図である。
【図7】低位前方切除術において、切除された直腸の両端部を閉じる状態を示す説明図である。
【図8】自動吻合器の全体構成を示す外観図である。
【図9】低位前方切除術において、自動吻合器を直腸に挿入した状態を示す説明図である。
【図10】自動吻合器のセンターシャフトとトロカーチップとを接続する状態を示す説明図である。
【図11】自動吻合器の挿入筒部の先端部と、アンビルとを接合した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
14 自動吻合器
15 自動吻合器挿入具
16 第1口部
17 第2口部
18 可撓性シート
20 肛門
Claims (2)
- 自動吻合器を肛門に挿入する時に漏斗状に巻いて使用され、漏斗状に巻いた状態において、肛門に挿入する小径の第1口部と、前記自動吻合器が挿入される大径の第2口部とがその両端に形成される可撓性シートからなり、
前記可撓性シートは、使用前の形状が、前記第1口部が大径となり、前記第2口部が小径となるように漏斗状に巻かれた形状である、自動吻合器挿入具。 - 前記可撓性シートが樹脂からなり、その厚みが、0.2〜0.6mmである、請求項1に記載の自動吻合器挿入具。
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- 1998-04-14 JP JP10225098A patent/JP3585367B2/ja not_active Expired - Fee Related
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