JP2009125548A - クリップ、クリップユニット及びクリップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体内留置部品の全長を短くしたクリップ及びクリップユニットを提供することにあり、また、生体組織の掴み直し機能を有するクリップ装置を提供すること。
【解決手段】生体組織を結紮する先端の爪部11と、所定の最大幅部12を有する板状の本体部と、クリップ基端部の先端が挿入される係合基部14を備える、生体組織結紮後に体内に留置される一対の部材のクリップ留置部1と、クリップ留置部1の係合基部14に係合する係合先端部21と、係合先端部21の基端側に近接する外側に突出する突起部22と、操作ワイヤの先端突部が嵌合する嵌合基部23を備える弓なり形状のバネ弾性体である生体組織結紮後は体外に回収される一対の部材のクリップ基端部2と、クリップ留置部2に嵌合することによりクリップ留置部1を閉成する締付けリングとからなるクリップ10。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡を介して生体組織の出血部位の結紮、裂創の縫縮及び粘膜組織切除の際のマーキング等を行う内視鏡用処置具として用いるクリップ、クリップユニット及びクリップ装置に関するものである。
生体組織のクリップ装置としては、種々のものが提案されている。特開2002−191609号公報には、クリップと、このクリップに嵌着して装着することにより該クリップを閉成する締付リングと、この締付リング内に挿入可能で、前記クリップと係合する連結部材と、前記クリップと締付リングとを収納可能な導入管と、この導入管内に進退自在に挿通された操作部材と、前記締付リングもしくは導入管の少なくとも一方に設けられ、前記クリップ及び締付リングが前記導入管の前方に突出した際に前記導入管と前記締付リングとを係合させ、該締付リングが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段と、を具備する生体組織のクリップ装置が開示されている(請求項1)。この生体組織のクリップ装置によれば、操作部材の進退操作だけで、クリップを導入管内に収納してクリップを生体腔内に挿入でき、更に、操作部材の進退操作だけで収納したクリップを導入管から開放すると同時に係合し、クリップを結紮することができ取り扱いが簡単な生体組織のクリップ装置を提供できる。
WO2004/082488 A1には、先端に挟持部を有し基端部より延出する両腕部を備える自己拡開性クリップ本体と、締付リングとからなり、該自己拡開性クリップ本体はクリップ基端部に第一凹部、及び該第一凹部とクリップ先端部との間に第二凹部をそれぞれ有し、該締付リングは該第一凹部に装着されると共に、第一凹部の装着位置から外力によりスライド移動して該第二凹部に装着されて該クリップ本体の先端の挟持部を閉成する内視鏡用処置具として用いるクリップが開示されている。
特開2002−191609号公報(請求項1) WO2004/082488 A1(請求項1)
これら従来のクリップ装置で使用されるクリップは、板状の長尺体を屈曲して成形される一体もので、基端側がα字形状あるいはU字形状であった。このため、クリップ基端部と操作ワイヤの連結は連結部材で行うか、クリップと同様の機能を有する把持部材で行なう必要があった。また、従来のクリップはクリップ長さを短くするには限度があった。また、体内に留置されるクリップの長さが長いと生体組織を傷つけることがある。このため、極力、体内留置部品の全長が短いクリップの登場が望まれていた。
一方、生体組織をクリップで結紮する際、生体組織の結紮に失敗した場合や、結紮位置は正しいものの、不十分な結紮であるなど処置過程において結紮不良に気づくことがある。しかしながら、従来のクリップ装置では、生体組織の掴み直し機能はないため、処置過程においてこのような結紮不良の問題を解決することができなかった。
従って、本発明の目的は、体内留置部品の全長を極力短くしたクリップ及びクリップユニットを提供することにあり、また、生体組織の掴み直し機能を有するクリップ装置を提供することにある。
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、クリップ本体を2つの片手部材を合わせる構成とし、更に片手部材を先端部(体内留置部品)と基端部(体外回収部品)の2部材とする都合4部材の構成とし、先端部を体内留置部品となるような構成を更に付加すれば、体内留置部品の全長を極力短くできること、対向する2つの片手部材を略Y字形状とし、締付けリングを設けることで、生体組織の掴み直しが可能となり、更にクリップ基端部の所定位置に突起を設ければ、クリップ装置の使用者に、掴み直し可能な範囲と掴み直し不能となり体内組織の結紮状態を維持する範囲を明確に判断させることができること等を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、生体組織を結紮する先端の爪部と、所定の最大幅部(W)を有する板状の本体部と、クリップ基端部の先端と連結される係合基部を備える、体内組織結紮後は体内に留置される一対の部材のクリップ留置部と、該クリップ留置部の係合基部と連結される係合先端部と、操作ワイヤの先端突部が嵌合する嵌合基部を備える弓なり形状のバネ弾性体であって、体内組織結紮後は該クリップ留置部との連結状態を解除することにより体外に回収される一対の部材のクリップ基端部と、該クリップ基端部に被装され該クリップ留置部及び該クリップ基端部の外面をスライド移動して該クリップ留置部を開閉自在とし、体内組織体結紮後は体内に留置される締付けリングとからなることを特徴とするクリップを提供するものである。
また、本発明は、前記クリップと、該締付けリングと該クリップ基端部の嵌合基部間に被装され、軸芯を通り径方向に2つの部材に分断する割り溝を軸方向に所定の長さで形成し、径方向に作用する外力で縮径すると共に、先端部の外周面に第1拡径部を、該第1拡径部とやや離間した外周面に第2拡径部をそれぞれ設けた縮径チューブと、を備えるクリップユニットを提供するものである。
また、本発明は、前記クリップユニットと、生体腔内に挿入されるシースと、該シース内の進退自在に挿通される先端にクリップ基端部の嵌合基部に嵌合する先端嵌合部を有する操作ワイヤとを備えるクリップ装置を提供するものである。
本発明のクリップ及びクリップユニットによれば、体内組織結紮後はクリップ本体を構成するクリップ留置部と該クリップ留置部を閉成する締付けリングのみが体内に留置されるため、体内留置部品の全長を短くできる。このため、体内留置部品周りに存在する他の生体組織を傷つけることがなくなる。また、本発明のクリップ装置によれば、生体組織の結紮を試みようとして失敗しても、操作ワイヤの再度の前進後退操作のみで生体組織の掴み直しができるため、術者に安心感を与えることができる。
(クリップの説明)
次ぎに、本発明の実施の形態におけるクリップを図1〜図8を参照して説明する。図1はクリップの正面図、図2はクリップを分解した一部の部品の斜視図、図3(A)はクリップを構成するクリップ留置部の平面図、(B)は(A)のクリップ留置部の底面図、(C)は(B)のZ−Z線に沿って見た端面図、図4は図3のクリップ留置部の正面図、図5はクリップ基端部の平面図、図6は図5のクリップ基端部の正面図、図7は図6のクリップ基端部の基部を固定し先端に矢印Xの方向へ外力を作用させた場合の図、図8は締付けリングの斜視図をそれぞれ示す。
クリップ10は、一対の部材のクリップ留置部1、1と一対のクリップ基端部2、2の4部材からなるクリップ本体部1aと、締付けリング3からなる。4つの部材はそれぞれ独立の部材である。従って、クリップ留置部1及びクリップ基端部2の説明はそれぞれひとつの部材について説明する。
クリップ留置部1は、生体組織を結紮する先端の爪部11と、所定の最大幅部(W)12を有する板状の本体部13と、クリップ基端部2の先端と連結される係合基部14を備え、体内組織結紮後は体内に留置されるものである。先端の爪部11は一対のクリップ留置部1、1が締付けリング3により閉じた際に先端が重なり閉じる形状である。これにより、生体組織の結紮力が向上する。クリップ留置部1は例えばSUS304のステンレス製のものが使用できる。符号19は補強用のリブ部材である。
所定の最大幅部(W)12は円筒形状の締付けリング3の内径Wより大きい寸法である。板状の本体部13に最大幅部12を設けることにより、締付けリング3が最大幅部12に止まり、先端側に脱落することを防止している。また、係合基部14は本例では平ケース状の孔部141cであり、クリップ基端部の平板部(係合先端部)21が平ケース状の孔部に嵌り接触摩擦により係合する。これによりクリップ留置部1及びクリップ基端部2の両者に接触摩擦以上の引き抜き力が作用すると、互いの係合が外れるようになっている。平ケース状は平板部が嵌る溝孔を有する平たい筒状のもの、該平たい筒状の裏面が切り欠かれ該溝孔への平板部を挿入し易くした割状の平たい筒状のものなどが挙げられる。該平たい筒状の裏面の切り欠きは平板部の挿入方向に沿って一部又は全部に形成されていてもよい。
クリップ留置部1とクリップ基端部2の好適な係合形態を図27〜図29を参照して説明する。図27はクリップ留置部1とクリップ基端部2の係合部の内側が見える角度で見た斜視図、図28は図27のクリップ留置部1とクリップ基端部2の係合部分の拡大図、図29は図28のZ−Z線に沿って見た図である。平ケース状の係合基部14は、略板状物の両側を折り曲げ角度αで折り曲げられたバネ性を有する一対の屈曲片141を有する(図3(c)参照)。屈曲片141は幅寸法が小の先端側にある第1片部141aと幅寸法が第1片部141aより大の基端側にある第2片部141bとからなる段差15を有する屈曲片である。図19のクリップ装置20の仮締め状態(無負荷)における2つの第1片部141aで形成される最大幅寸法は、締付けリング3の内径より小である。また、図19のクリップ装置20の仮締め状態(無負荷)における2つの第2片部141bで形成される最大幅寸法(W)は、締付けリング3の内径より大であり、図22の体内留置部品Zを構成する負荷状態における2つの第2片部141bで形成される最大幅寸法は、締付けリング3の内径より小である。係合基部14をこのような形状とすることにより、本締め工程において、締付けリング3が係合基部14を通ることが可能となり、締付けリング3がクリップ留置部1の最大幅部12に到達するまでに係合基部14と平板部21の係合が外れることを防止し、確実な結紮ができるようにしている。
また、一対の屈曲片141の端部間は離間してスリット18を形成している。スリット18は、一対のクリップ留置部1が互いの内側で当接して負荷Fが作用した際(クリップ装置20の本締め工程)、折り曲げ角度αが小さくなっても互いの屈曲片141が干渉しない幅を有している。また、係合基部14の内側、すなわち、一対の第1片部141aには貫通孔17が形成されている。貫通孔17はクリップ基端部2の平板部21に形成された内側突起25と係合するものであり、クリップ留置部1の中心線X上に形成されている。貫通孔17は図3(B)で示す中心線X−X上であればどの位置であってもよいが、先端側にあるほうが、本締め工程において締付けリング3が先端側まで押し込まれるまで外れることがなく、確実な結紮ができる点で好ましい。貫通孔17と平板部21に形成された内側突起25とは図19の仮締め状態において、X軸方向に対して弱い係合力である。従って、貫通孔17の大きさは内側突起25の突起高さ等により適宜決定される。貫通孔17と平板部21に形成された内側突起25とはX軸方向に対して弱い係合力あるいは干渉なしの状態であっても、平板部21の板部の側面と係合基部14の内壁の摩擦抵抗があるため係合が外れる等の問題はない。
段差15と所定の最大幅部12間(寸法l)には、生体組織結紮の際、長さlの締付けリング3が嵌合する嵌合凹部16を形成している。l≧lであれば、締付リングの基端が確実に段差15を越えて先端側へ移動でき、嵌合凹部16と嵌合する。これにより、締付リング3が段差15を乗り越えて基端側へ戻ることが無くなり、生体組織を結紮したクリップ留置部1が外れることがない。クリップ留置部1の係合基部14は上記平ケース状の孔部に限定されず、板状体であってもよい。この場合、クリップ基端部2の係合先端部は平ケース状の孔部にすればよい。
クリップ基端部2は、操作ワイヤ35の先端の先端突部(トルクチップ)31が嵌合する嵌合基部23を基部とする弓なり形状のバネ弾性体24であって、クリップ留置部1の平ケース状の孔部141cに係合する平板部(係合凸部)21と、平板部21の基端側で隣接する外側面に半球状の突起部22と、平板部21の内側面で突起部22より先端側に半球状の内側突起25とを有する一対の部材である。この一対のクリップ基端部2の内側を互いに対向させ嵌合基部23で当接又は近接させると略Y字形状となる。クリップ基端部2は弓なり形状のバネ弾性体であるため、略Y字形状の嵌合基部23を固定して先端を狭めるように外力を負荷すると略I字形状となり(図7参照)、外力を除くとバネ弾性により元の状態に戻る。また、クリップ基端部2は、体内組織結紮後はクリップ留置部1との連結状態を解除することにより体外へ回収される。
突起部22は、締付けリング3の先端側への移動を規制するものであり、組織の掴み直しを確実なものとする。先端の爪部11が閉じた状態における締付けリング3の位置は、平板部21より基端側となるようにクリップ基端部1の板幅、およびクリップ基端部1、1間の幅を調節しているが、わずかな手元側操作力の差で締付リング3が先端側へ移動し、クリップ留置部1に被嵌して開き直しが不能となる恐れがあるため、突起部22、22を設けると共に、突起部22、22間の幅を締付けリング3の内径よりも僅かに大とすることで、先端の爪部11が閉じた状態になるために必要な手元側操作力と、締付リング3が突起部22を乗り越えて先端側へ移動させるために必要な操作力に差を持たせ、掴み直しの限界を手元操作側で使用者が判断できるようにしている。締付けリング3が突起部22を乗り越える前に手元側操作力を解除すると締付リング3が基端側へ後退し、クリップの先端が開くため組織の掴み直しができる。なお、本発明において、突起部22は任意の構成要素である。突起部22がなくとも、内視鏡画像やクリップ装置の手元スライダーの位置などでクリップユニットYにおける締付けリング3の位置は確認できる。
内側突起25は、クリップ基端部2のX軸上であって、貫通孔17に係合する位置に形成されるもので、クリップ留置部1とクリップ基端部2の係合を補助する部材である。内側突起25の大きさは貫通孔17の大きさの記載と同様の理由で、貫通孔17の大きさ等により適宜決定される。貫通孔17と内側突起25の作用は後述のクリップ装置の本締め工程において説明する。なお、図6の符号hは内側突起25の高さを示す。
嵌合基部23は平面視が矩形状窓枠状となる枠部231と、枠部231のクリップ留置部1側の一辺の中央から上方及びそれから後方に延びる略板状の係止片234とからなり、一対の嵌合基部23により空間235を形成する(図1)。また、枠部231の基部側の一辺232は中央が上方へ屈曲して開口を形成している。なお、クリップ基端部2の基部を構成する上部側の嵌合基部23と下部側の嵌合基部23は、単に近接又は当接しているだけであり、例えばクリップ留置部1の先端を狭めるように外力が作用すると、上部側の嵌合基部23と下部側の嵌合基部23のそれぞれの後端は互いに離間する。
クリップ基端部2の嵌合基部23の内側を互いに当接させた略Y字形状のクリップ本体において、クリップ留置部1の最大開腕時の爪部11、11先端間の距離(A)とクリップ留置部1の長さ(B)との比(A):(B)が、1:0.5〜1.2、好適には1:0.6〜1.0である。(A)と(B)がこのような寸法を採ることにより、従来のクリップと同様に体内組織を安定して結紮できると共に、従来にはない体内留置長さの短いクリップを実現でき、これにより留置したクリップが、後手技の視野・術野の妨げになりにくくて良い。また体内に留置される異物(クリップ)を極力小さくすることができ、結紮組織の壊死などにより脱落したクリップが排出される際、他の消化管に引掛かるなどの悪影響が起こりにくくて良い。また、結紮留置後に他の生体組織を傷つけることがない。(A):(B)における(B)の範囲が0.5未満であると、組織を引き寄せた際、組織をリングにより押し戻すことがあり好ましくない。
締付けリング3は長さl、内径Wの円筒形状であり、クリップ10においては、クリップ基端部2に被装されクリップ留置部1及びクリップ基端部2の外面をスライド移動してクリップ留置部1を開閉自在とし、体内組織結紮後は体内に留置される部材である。すなわち、生体組織を結紮する際、前進してクリップ留置部1を閉成させると共に、クリップ基端部2の突起部22よりやや基端側を被装する場合、クリップ留置部1が開腕すると基端側へ移動する部材である。なお、締付けリング3は縮径チューブ4より基端側にくることはない。クリップ10は、クリップ装置本体に組み込まれることで、クリップ機能を奏することになる。また、本例のクリップ10は、クリップユニットの部品(中間体)として有効である。
(クリップユニットの説明)
次ぎに、本発明の実施の形態におけるクリップユニットを図9及び図10を参照して説明する。図9は本例のクリップユニットの正面図、図10はクリップユニットで使用する縮径チューブの斜視図である。図9及び図10において、図1と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。図9のクリップユニットにおいて、図1のクリップと異なる点は締付けリング3とクリップ基端部の嵌合基部23の間に縮径チューブ4を被装させた点にある。
縮径チューブ4は、締付けリング3が基端側から脱落しないようにすると共に、体内組織結紮の際、シース7の先端リング9に嵌合して締付けリング3によるクリップ留置部1の閉成を可能としている。縮径チューブ4は図10に示すように、先端から軸芯を通り径方向に2つの羽根部材41、42に分断する先端割り溝48を軸方向に所定の長さで形成したものであり、更に先端部の外周面に第1拡径部44を、第1拡径部44とやや離間した後端側の外周面に第2拡径部45をそれぞれ設けたものである。なお、縮径チューブ4は、先端割り溝48と90度反転した位置に後端割り溝47を有している。なお、図10中の右側が先端側である。なお、軸芯は縮径チューブ4を軸と仮定した場合の軸中心を言う。符号46は第1拡径部44と第2拡径部45間に形成される先端リング9の先端部が嵌る凹部である。
縮径チューブ4は、例えばポリエーテルスルホンなどの樹脂製であり、先端割り溝48を狭めるように外力が作用すると、2つの羽根部材41、42を含む先端部分が撓み縮径する。一方、この外力を除くと2つの羽根部材41、42のバネ弾性で拡径する。縮径チューブ4は、例えば本体の外径が2.0mm、第1拡径部44及び第2拡径部45の外径が2.20〜2.50mmである。
クリップユニットYを構成する部材を組み付けるには次のようにすればよい。先ず、縮径チューブ4の基端側から一対の中の1つのクリップ基端部2の先端を挿入し、装着する。次いで、クリップ基端部2の先端から締付けリング3を装着する。締付けリング3の装着時期がクリップ基端部2にクリップ留置部1を装着した後では、クリップ留置部1の最大幅で規制され締付けリング3が装着できなくなる。次いで、クリップ基端部2の先端部にクリップ留置部1を装着する。次いで、もう一方のクリップ基端部2の先端を縮径チューブ4の基端側から縮径チューブ4及び締付けリング3内に挿入して装着する。次いで、このクリップ基端部2の先端部にもう一方のクリップ留置部1を装着する。これにより得られたクリップユニットYが図9に示すものである。なお、クリップユニットYを構成する部材を組み付けるには上記方法に限定されず、例えばクリップ基端部2を2部品とも縮径チューブ4と締付けリング3に挿通した後に、クリップ留置部1を装着してもよい。クリップユニットYは、装着用カートリッジ50を使用する場合、予め装着用カートリッジ50のクリップユニット収納部54に収納させて用いる。本例のクリップユニットYはクリップ装置20の構成部品として有用である。
(クリップ装置の説明)
次ぎに、本発明の実施の形態におけるクリップ装置を図11、12及び図26を参照して説明する。図11及び図12は本例のクリップ装置の使用方法を説明する概略図、図26はクリップ装置本体部の斜視図である。クリップ装置20は、クリップユニットY、クリップ装置本体10a、装着用カートリッジ50を備える。クリップ装置本体10aは、指掛けリング38を基端に有する操作部本体部37と、操作部本体部37に外嵌され操作部本体部37の軸方向に沿ってスライド自在であって、前後の鍔部を有する筒状体からなる手元スライダ36と、操作部本体部37の先端に接続される生体腔内に挿入されるシース7の折れを防止する折れ止め管39と、シース7内に進退自在に挿通される先端にクリップ基端部2の嵌合基部23に嵌合する先端突部31を有する操作ワイヤ35とを備える。シース7の基端部は操作部本体部37に接続されており、また、操作ワイヤ35の基端部は手元スライダ36に接続されている。従って、操作部本体部37に対して手元スライダ36を前後にスライドさせると、シース7に対して、操作ワイヤ35が前進後退自在となる。
装着用カートリッジ50は、先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35を収容するシース7が挿入される装着用挿入口59と、装着用挿入口59と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路52と、クリップ留置部1、クリップ基端部2、縮径チューブ4及び締付けリング3からなるクリップユニットYを収納するクリップユニット収納部54と、を有し、クリップユニット収納部54の装着用挿入口側は、装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部53を有し、テーパー部53とシース挿入通路52の接続部は、テーパー部53の最小内径よりシース挿入通路52の内径が大きいため段差56を形成している。テーパー部53は縮径チューブ4が装着用挿入口側に引き出される際、縮径チューブ4の羽根部材41、42を縮径させる機能を奏するものである。本例のテーパー部53は、カートリッジの深さ方向において基端側に向けて縮径となるテーパー状が形成されたものである。なお、テーパー部53は、当該形状に限定されず、カートリッジの幅方向において基端側に向けて縮径となるテーパー状に形成されたものであってもよい。また、テーパー部53の装着用挿入口側にテーパー部53の最小内径と同一で且つ均一内径の通路がテーパー部53に連通して形成されていてもよい。
クリップユニット収納部54は、クリップ10が収納される平面視で三角形状の第1収納部54aと、クリップ収納部54aと挿入口側で連続するクリップユニットYの縮径チューブ4とクリップ基端部2が収納される第2収納部54bからなる。なお、テーパー部53の内径の最小内径は先端リング9の内径と同じか又はやや小さい寸法、好ましくは先端リング9の内径と同じである。すなわち、テーパー部53から先端側(装着挿入口とは反対側)にはシース7は通らないものの、先端突部31は通る。また、クリップユニット収納部54はクリップユニットYが収納できる大きさがあれば上記形状に限定されない。
シース7は長尺状の可撓性平研コイル71と平研コイル71の先端に固設された先端リング9からなる管部材である。平研コイル71は長手方向に均一の内径を有し、先端リング9は同じ内径を有すると共に、先端寄りの内周面に切り欠き状の係合溝91を有する(図23参照)。係合溝91は縮径チューブ6の第2拡径部と係合してシース7の先端に縮径チューブ4を固定可能にしている。
本発明のクリップ装置20において、クリップユニットYをシース7内に収納する際、装着用カートリッジ50を用いれば容易に行えるが、これに限定されず、装着用カートリッジ50を使用せず、縮径チューブ4を手で縮径させてクリップユニットYをシース7内に収納することもできる。
(クリップ装置の使用方法)
次ぎに、クリップ装置20の使用方法を図11〜図24を参照して説明する。図11はカートリッジに収納されたクリップユニットをクリップ装置本体に装着するI工程を説明する図、図12はI工程に続いて実施するII工程を説明する図、図13は先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図、図14は先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図、図15は先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図、図16はII工程に続いて実施するIII工程を説明する図、図17はIII工程後のシースを説明する図、図18は生体組織の結紮方法を説明する図、図19は図18に続く工程を説明する図、図20は図19に続く工程を説明する図、図21は図20に続く工程を説明する図、図22は体内留置部品の正面図、図23は図21の先端部分の拡大断面図、図24は図23を上から見た先端部分の拡大断面図である。
(クリップユニットYをクリップ装置本体に装着する方法)
クリップ装置本体は平研コイル71と先端リング9からなるシース7と、シース7の内腔にその軸方向に沿って進退自在な操作ワイヤ35と、操作ワイヤ35の先端に付設される先端突部31と、シース7に対して操作ワイヤ35を進退自在に操作する手元スライダー36からなる。当該装着方法は、シース7を装着用カートリッジ50の装着用挿入口59から前進操作するI工程と、操作ワイヤ35を前進操作するII工程と、操作ワイヤ35を後退操作するIII工程とからなる。
I工程は、シース7を装着用カートリッジ50の装着用挿入口59から挿入してシース挿入通路52内を段差56に当たるまで前進させる。このI工程においては、先端突部31はシース7内に収納され外からは見えない状態にある。
II工程は図12に示すように、操作ワイヤ35をシース7に対して前進させる。クリップユニットYは先端が開腕している場合、クリップ基端部2の基部である向かい合う嵌合基部23は閉じた状態にある(図9)。その嵌合基部23に先端突部31を基端側から押し込む。先端突部31は基端側の円柱状基部312と先端側の半円錐状部311からなる形状のものである。クリップ基端部2の本体部は薄肉の板バネであるため、先端突部31の挿入外力を受けると外方向に撓み、先端突部31が嵌合基部23の空間235に容易に入り込む(図14)。嵌合基部23の広がりはカートリッジの内径で規制されているため、先端突部31の外力が除かれると元の形状に戻り、嵌合基部23と先端突部31の係合が維持される(図15)。なお、符号32はセンタリングパイプであり、先端突部31の軸中心位置の保持機能などを有する。
III工程において、操作ワイヤ35を基端側へ引き込むとクリップ基端部2はカートリッジ50とシース7の内径によって開腕を規制されているため、先端突部31とクリップ基端部2の嵌合基部23が係合したままシース7内に引き込まれる。一方、クリップユニット収納部54の基端側には縮径チューブ4が縮径するテーパー部53が存在する。このため、テーパー部53で縮径チューブ4が縮径されて、縮径チューブ4の外径がシース7の内径よりも小さくなり、縮径チューブ4がシース7内へ収納可能となる(図16)。
締付けリング3の外径はシース7の内径よりも小さく、締付けリング3がシース7内へ収納される。クリップ10の開腕部はカートリッジ50のテーパー部53とシース7の内径によって開腕が閉じられシース7内へ収納可能となる(図17)。上記I工程からIII工程によって、クリップユニットYは完全にシース7内に収容され、この状態で内視鏡鉗子孔に挿入され、目的とする消化管内部に誘導される。
(生体組織の結紮方法)
消化管内部に誘導されたシース7は内視鏡鉗子孔から突出され、目的の生体組織に近接する。この状態で、操作ワイヤ35を前進させる。これによりクリップ10がシース7から突出し、クリップ10は自己弾性により開腕する(図18)。次いで、締付けリング3がシース7から突出する。縮径チューブ4は先端部がシース7から突出すると、バネ弾性により拡径し先端リング9に係合する。すなわち、縮径チューブ4の第1拡径部44が先端リング9の先端面に、第2拡径部45が先端リング9の係合溝91に係合する(図23及び図24参照)。この状態では、縮径チューブ4はシース7の先端に対して突出及び収納共にできない。
この状態から操作ワイヤ35を引き込むと、締付けリング3内にクリップ10が引き込まれて閉腕し生体組織を結紮する(図19)。生体組織の結紮を試みようとして失敗した場合、再度の操作ワイヤ35の前進によりクリップ10を開腕させることができ、掴み直し(再結紮)を行うことができる。掴み直しは締付けリング3がクリップ基端部2の突起22を超えて先端側に位置しない限り行なうことができる(仮締め工程)。
次に本締め工程に入る。本締め工程におけるクリップ留置部1の係合基部14、クリップ基端部2の平板部21及び締付けリング3の3部材の作用を図20〜図22及び図30〜図33を参照して説明する。図30は突起22が締付けリング3内に入った状態を一部を破断して示した図、図31は締付けリング3が嵌合凹部16に嵌合した状態を一部を破断して示した図、図32は図31のZ−Z線に沿って見た断面図、図33は図30のZ−Z線に沿って見た断面図である。
本締め工程において、仮締め工程の状態から、更に操作ワイヤ35を引き込むと、締付けリング3内にクリップ基端部2の突起22が引き込まれ(図30)、一対の係合基部14の内側には負荷F(図3(C)参照)が作用し屈曲片14の折れ曲がり角度αは小さくなる。このため、一対の係合基部14における最大幅Wの寸法が締付けリング3の内径よりも小となり、締付けリング3内に一対の係合基部14は通過可能となる(図33)。クリップ基端部2が締付けリング3が突起22を乗り越えて、先端側へ移動し締付けリング3の先端がクリップ留置部1の基端に入ると、係合基部14の外周と締付けリング3の内壁に摺動抵抗Rが発生する。この状態において、屈曲片14の折れ曲がり角度αは小さくなっているため、X軸方向における屈曲片14と内側突起25の摩擦抵抗Rが強くなり(図33)、R<Rの関係となる。このため、締付けリング3が最大幅部12まで移動する途中において、クリップ留置部1がクリップ基端部2から脱落することがなく、締付けリング3は嵌合凹部16に確実に嵌合できる。R<Rの関係であれば、締付けリング3が最大幅部12まで移動する途中において、クリップ留置部1がクリップ基端部2から脱落することになり、不十分な結紮を招来することになる。
本締め工程において、締付けリング3はクリップ留置部1の最大幅部(W)12に当接した位置で停止する(図20及び図31)。クリップ留置部1の最大幅部の幅(W)は締付けリング3の内径より大きいため、締付けリング3がクリップ10の先端に抜けることはない。この状態において、締付けリング3は嵌合凹部16に嵌合しているため、負荷Fのない無負荷の状態となり、屈曲片141は障害物がなくなり、バネ性により折り曲げ角度αが元の状態に回復する(図32)。この状態において、係合基部14と内側突起25とはX軸方向において弱い係合力で係合している。
この状態から更に操作ワイヤ35を牽引し、該牽引力がクリップ基端部2とクリップ留置部1の係合摩擦に打ち勝つと当該係合が外れる(図21)。これにより、クリップ留置部1は生体組織を結紮した状態で体内に留置される(図22)。すなわち、クリップ留置部1と締付けリング3が体内に留置され、縮径チューブ4とクリップ基端部2がシース7内に残る。体内留置部品Zは全長が短く、体内留置部品周りに存在する他の生体組織を傷つけることがなくなる。また、後手技の視野・術野の妨げになりにくくて良い。また、結紮組織の壊死などにより脱落したクリップが排出される際、他の消化管に引掛かるなどの悪影響が起こりにくくて良い。
縮径チューブ4は先端リング9に係合しているため、内視鏡鉗子孔から抜去する際、シース7から抜け落ちることがない。また、クリップ基端部2はバネ弾性により径方向の外側へ広がろうとする力が作用している。そして、縮径チューブ4の内径はクリップ基端部2が径方向の内側に撓んだ状態でしか挿通できない形状に成形されているため、操作ワイヤ35を押し出しても、クリップ基端部2が縮径チューブ4内に挿通されることはなく、クリップ装置先端から突出することもない。
シース7において、クリップ基端部2の嵌合基部23の空間235に操作ワイヤ35の先端部品である先端突部31が嵌り込んでいる。また、クリップ基端部2は平研シース71の内腔の壁に規制されて折り畳み状態となっている。シース7内に回収した縮径チューブ4とクリップ基端部2を除去しない限りは、新しいクリップを装着することはできない。
(感染性廃棄部品の回収及び廃棄方法)
縮径チューブ4及びクリップ基端部2は感染性廃棄部品であるため手に触れることなく、廃棄することが好ましい。シース7内の縮径チューブ4とクリップ基端部2を廃棄する方法を図25を参照して説明する。図25は離脱用カートリッジ内の一部を拡大した部分断面図である。
離脱用カートリッジ30は、生体組織をクリップ留置部にて結紮した後、クリップ装置のシース7内に回収されたクリップ基端部8と、シース7の先端に嵌合する縮径チューブ6とを廃棄する治具である。
離脱用カートリッジ30は、シース7が通る内径dを有する円形断面の第2シース挿入通路72と、第2シース挿入通路72の内径より小さい内径dを有し、第2シース挿入通路72との接続部が縮径チューブ4を縮径させるテーパー状である出口通路73を備えるものである。
接続部のテーパー部79は、処置済みのシース7が第2シース挿入通路72に挿入され、当該部分に当接した際、テーパー部が縮径チューブ4の先端に当接することにより、縮径チューブ4を縮径させ、縮径チューブ4の出口通路73への挿入を可能とさせるものである。このため、テーパー部79の長手方向の寸法はそれほど採る必要はなく、具体的には第2シース挿入通路72の径2.65mm、出口通路73の径2.0mmのもので0.1mmである。
離脱用カートリッジ30において、出口通路73の先端部には、回収部品収納部を形成してもよい。これにより、回収部品は回収部品収納部に収納されるため、離脱用カートリッジ毎、廃棄できるため衛生的である。
クリップ装置外に体外回収部品を回収するには、シース7を前進操作するI工程と、操作ワイヤ35を前進操作するII工程とからなる。I工程はクリップ基端部2を収納したシース7の先端を離脱用カートリッジ30の挿入口から挿入し、第2シース挿入通路72を通して、シース7の先端にある縮径チューブ4がテーパー部71に当接するまで挿入する工程である。シース7の先端にある縮径チューブ4がテーパー部79に当接する際、シース7の先端は第2シース挿入通路72が出口通路73に変わる段差面76に当るため、それ以上の挿入はできない。なお、シース7や操作ワイヤ35の進退操作は、基部のハンドル操作やスライダー操作など公知の方法で行われる。
II工程はI工程後、操作ワイヤ35を前進させる工程である。この際、クリップ基端部2は折り畳まれた状態でその先端が縮径チューブ4の内側に入り込み、突起22とクリップ基端部2の拡幅部12が縮径チューブ4の端部を押す。これにより、シース7の先端にある縮径チューブ4がテーパー部79に強く当接する。これにより、縮径チューブ4の2つの羽根部材41、42には、先端割り溝48の隙間を狭めるよう径方向の内側に分力が作用し、縮径チューブ4が出口通路73を通る形状に縮径する。この状態で、シース7の先端リング9の係合溝91と縮径チューブ4の第2拡径部45の係合が解かれ、縮径チューブ4は出口通路73内に移動可能となる。
更に操作ワイヤ35を前進させ、クリップ基端部2の嵌合基部23が例えば回収部品収納部へ達すると、これまで出口通路73の内壁にて縮径されていたものが拡径となる。すなわち、クリップ基端部2の先端が縮径チューブ4で閉じられているため、クリップ基端部2のバネ弾性により嵌合基部23の上下部材は互いに離間して、先端突部31の外径よりも大きな口を開けることになる。この時、操作ワイヤ35を少し前後方向に動かすことにより、先端突部31とクリップ基端部2の嵌合基部23との係合は解かれる。このような操作をごみ箱の上で行なうと、縮径チューブ4とクリップ基端部2はごみ箱内に脱落する。このように、離脱用カートリッジ30は手で触れたとしても、縮径チューブ4とクリップ基端部2は手に触れることなく廃棄できる。
本例のクリップ装置によれば、生体組織の結紮に失敗しても、操作ワイヤの再度の前進操作のみで生体組織の掴み直しができるため、術者に安心感を与えることができる。また、離脱用カートリッジを使用すれば、感染性廃棄部品を手に触れることなく、簡易な方法で離脱させることができる。このため、内視鏡を介して生体組織の出血部位の結紮、裂創の縫縮及び粘膜組織切除の際のマーキング等を行う内視鏡用処置具として好適である。
本例のクリップの正面図である。 クリップを分解した一部の部品の斜視図である。 (A)はクリップを構成するクリップ留置部の平面図、(B)は(A)のクリップ留置部の底面図、(C)は(B)のZ1−Z1線に沿って見た端面図である。 図3のクリップ留置部の正面図である。 クリップ基端部の平面図である。 図5のクリップ基端部の正面図である。 図6のクリップ基端部の基部を固定し先端に矢印Aの方向へ外力を作用させた場合の図である。 締付けリングの斜視図である。 本例のクリップユニットの正面図である。 クリップユニットで使用する縮径チューブの斜視図である。 カートリッジに収納されたクリップユニットをクリップ装置に装着するI工程を説明する図である。 図11のI工程に続いて実施するII工程を説明する図である。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 II工程に続いて実施するIII工程を説明する図である。 III工程後のシースを説明する図である。 生体組織の結紮方法を説明する図である。 図18に続く工程を説明する図である。 図19に続く工程を説明する図である。 図20に続く工程を説明する図である。 体内留置部品の正面図である。 図21の先端部分の拡大断面図である。 図23を上から見た先端部分の拡大断面図である。 離脱用カートリッジ内の一部を拡大した部分断面図である。 クリップ装置本体部の斜視図である。 クリップ留置部1とクリップ基端部2の係合部の内側が見える角度で見た斜視図である。 クリップ留置部1とクリップ基端部2の係合部分の拡大図である。 図28のZ−Z線に沿って見た図である。 突起が締付けリング内に入った状態を一部を破断して示した図である。 締付けリングが嵌合凹部に嵌合した状態を一部を破断して示した図である。 図31のZ−Z線に沿って見た断面図である。 図30のZ−Z線に沿って見た断面図である。
符号の説明
1 クリップ留置部
2 クリップ基端部
3 締付けリング
4 縮径チューブ
7 シース
9 先端リング
10 クリップ
20 クリップ装置
30 離脱用カートリッジ
31 先端突部
35 操作ワイヤ
36 手元スライダー
41、42 羽根部材
50 装着用カートリッジ
71 平研コイル
71 接続部(テーパー部)

Claims (9)

  1. 生体組織を結紮する先端の爪部と、所定の最大幅部(W)を有する板状の本体部と、クリップ基端部の先端と連結される係合基部を備える、体内組織結紮後は体内に留置される一対の部材のクリップ留置部と、
    該クリップ留置部の係合基部と連結される係合先端部と、操作ワイヤの先端突部が嵌合する嵌合基部を備える弓なり形状のバネ弾性体であって、体内組織結紮後は該クリップ留置部との連結状態を解除することにより体外に回収される一対の部材のクリップ基端部と、
    該クリップ基端部に被装され該クリップ留置部及び該クリップ基端部の外面をスライド移動して該クリップ留置部を開閉自在とし、体内組織体結紮後は体内に留置される締付けリングとからなることを特徴とするクリップ。
  2. 該クリップ基端部の嵌合基部の内側を互いに当接させた略Y字形状において、該クリップ留置部の最大開腕時の爪部先端間の距離(A)と該クリップ留置部の長さ(B)との比(A):(B)が、1:0.5〜1.2であることを特徴とする請求項1記載のクリップ。
  3. 該クリップ基端部には、該係合先端部の基端側に近接する外側に突出する突起部を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載のクリップ。
  4. 該クリップ留置部の係合基部は平ケース状の孔部であり、該クリップ基端部の係合先端部は該孔部に摩擦接触により係合する平板部であるか、又は該クリップ基端部の係合先端部は平ケース状の孔部であり、該クリップ留置部の係合基部は該孔部に摩擦接触により係合する平板部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリップ。
  5. 該クリップ留置部の板状の本体部には更に段差が形成され、該最大幅部と該段差間に、生体組織結紮の際、締付けリングが嵌合する嵌合凹部を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリップ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のクリップと、
    該締付けリングと該クリップ基端部の嵌合基部間に被装され、軸芯を通り径方向に分断する割り溝を軸方向に所定の長さで形成し、径方向に作用する外力で縮径すると共に、先端部の外周面に第1拡径部を、該第1拡径部とやや離間した外周面に第2拡径部をそれぞれ設けた縮径チューブと、を備えることを特徴とするクリップユニット。
  7. 請求項6記載のクリップユニットと、
    生体腔内に挿入されるシースと、
    該シース内に進退自在に挿通される先端にクリップ基端部の嵌合基部に嵌合する先端嵌合部を有する操作ワイヤとを備えることを特徴とするクリップ装置。
  8. シースが挿入される装着用挿入口と、
    該装着用挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、
    該クリップユニットを収納するクリップユニット収納部と、を有し、
    該クリップユニット収納部の該装着用挿入口側は、該装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該シース挿入通路の接続部は段差を形成しているクリップ装着用カートリッジを、更に有することを特徴とする請求項7記載のクリップ装置。
  9. 該シースの先端よりやや基端側の内周には、縮径チューブの第2拡径部が係合する溝が形成されることを特徴とする請求項8記載のクリップ装置。
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