JP3584649B2 - 呼出表示灯、発光呼出チャイム及び発光呼出システム。 - Google Patents

呼出表示灯、発光呼出チャイム及び発光呼出システム。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体部に高輝度の発光源を収容し、その発光源の照射光を、本体部に形成した光透孔部より放出させて透光カバーを発光させるようにした呼出表示灯、発光呼出チャイム及び発光呼出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発光呼出チャイムは、耳の不自由な人、騒音が多くて呼出音の聞きにくい現場、呼出音を出力させない静粛な環境条件下で使用されており、呼釦を押すことによって、発光源からフラッシュ光が放射されて、来訪者があることを知らせるようになっている。
【0003】
このような発光呼出チャイムとして、例えば、本出願人が先に出願した特願平8−253516号に記載されたものがある。この発光呼出チャイムは、図23と図24に示すように、後側ハウジングaと、前側ハウジングbと、後側ハウジングaの前面に配設され、光源cからの光を前方に向けて透光する透孔部dを有する内カバーeと、この透孔部dを開閉する遮光板fと、後側ハウジングaの両側部に設けられた透光部gと、前側ハウジングbの前面に設けられた透光部hとを備えている。
【0004】
この発光呼出チャイムは、内カバーeの透孔部dを、遮光板fを左右にスライドすることによって開閉して、光源cからの光を前方に照射したり、前方への照射を遮断して両側部の透光部gからのみ光源cからの光を両側方に向けて照射するようにしている。尚、符号iは、光源cを立設したプリント基板である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図23と図24に示すように、上記発光呼出チャイムにおいては、遮光板fを左右にスライドして透孔部dを開閉する構造であったために、遮光板fを左右にスライドするスペースを確保しなければならないので、チャイム全体が厚い構造となるという問題があった。
【0006】
更に、構造が複雑であり、デザインの自由度が少ないなどの問題があった。本発明は、上記問題を解消し、構造が簡単で薄型化を図ることができ、本体部の前側に形成された光透孔部から透過される光の照射光量を自由に調整することができる呼出表示灯、発光呼出チャイム及び発光呼出システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、請求項1の呼出表示灯は、本体部に発光源を収容し、その発光源の照射光を、本体部の前側の内カバー部に形成した光透孔部より放出させて透光カバーを発光させるようにした呼出表示灯において、上記発光源は、上記内カバー部の後側に設置され、上記光透孔部の前部には、上記内カバーの表面上を開閉するように軸支して傾動位置可変調整可能な1枚の遮光フラップ板を付設して、上記光透孔部より放出される照射光の投射領域を、全開から全閉に至るまでの範囲で調整できるようにしている。
【0008】
請求項2の呼出表示灯は、上記遮光フラップ板が、光透孔部を開閉する板部と、上記本体部に回動可能に枢支された軸部とから構成され、上記遮光フラップ板は、軸部の回動位置を調整することによって、上記光透孔部から放出される照射光の照射領域を調整可能にしている。
【0009】
請求項3の呼出表示灯は、上記遮光フラップ板の軸部は、光透孔部から放出される照射光が、透光カバーの一部に影を生じさせないように切欠部を形成している。請求項4の呼出表示灯は、上記遮光フラップ板の先縁部が、透光カバー内面に沿った湾曲した形状に形成されている。
【0010】
請求項5の呼出表示灯は、上記遮光フラップ板が、半透明の素材で形成され、遮光フラップ板で上記光透孔部を閉じたときには、上記透光カバーの発光輝度を弱める構成にしている。請求項6の呼出表示灯は、上記透光カバーの内面には、略半球状の小さな凸部を多数形成して光拡散面を形成している。
【0011】
請求項7の呼出表示灯は、上記透光カバーの内面には、不揃いの小さな凹部を多数形成して光拡散面を形成している。請求項8の呼出表示灯は、上記透光カバーの内面には、略三角錐形状の凹凸部を多数形成して光拡散面を形成している。請求項9の呼出表示灯は、上記透光カバーの内面が、滑らかな球面形状に形成されている。
【0012】
請求項10の発光呼出チャイムは、上記請求項1〜9の呼出表示灯に、呼出音鳴動装置を内蔵させて構成されている。請求項11の発光呼出チャイムは、上記発光源がキセノンランプで構成されている。請求項12の発光呼出システムは、呼出スイッチと、請求項11または12に記載の発光呼出チャイムとを信号線で接続し、呼出スイッチの操作時には、上記呼出発光チャイムを所定の発光呼出パターンで駆動する構成としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る呼出表示灯、発光呼出チャイム及び発光呼出システムの実施の形態について、図とともに説明する。図1〜図6は、第1例の呼出表示灯1を示しており、この呼出表示灯1は、高輝度のキセノンランプからなる発光源2をプリント基板2aに立設した状態で収容した後側本体3Aと内カバー部3aに水平向きに長方形の光透孔部3bを形成した前側本体3Bとからなる正面視円形の本体部3と、この本体部3の前側本体3Bの光透孔部3bを開閉する板部4aと前側本体3Bに回動可能に枢支される軸部4bとこの軸部4bを前側本体3Bの外周面側で回動操作するためのハンドル4cとからなる遮光フラップ板4と、前側本体3Bの前面に装着される半球形状の透光カバー5とで構成されている。
【0014】
本体部3の前側本体3Bの外周壁と内カバー部3aの内側面とには、遮光フラップ板4の軸部4bを枢支するための孔部3c、3dが形成されており、これらの孔部3c、3dに、遮光フラップ板4の軸部4bが挿通され、外周壁の孔部3cから突出した軸部4bの先端に、ハンドル4cが取着されるようになっている。
【0015】
遮光フラップ板4の板部4aは、正面視半円弧状に形成されており、ハンドル4cを回動操作することによって、光透孔部3bを開閉して、光透孔部3bより放出される発光源2からの照射光の投射領域を、全開から全閉に至るまでの範囲で調整できるようになっている。すなわち、遮光フラップ板4の傾斜角度位置を調整することによって、光透孔部3bから放出される照射光の照射量と照射領域を同時に規定でき、全閉状態では遮光フラップ板4は、光透孔部3bの前部を塞ぐので、照射光量はゼロとなり、全開の状態では遮光フラップ板4は、全閉の状態から180度回転して、光透孔部3bの前部を完全に開放するので、光透孔部3bより照射された照射光量はそのまま前方に放出される。
【0016】
そして、全閉全開の中間位置では、光透孔部3bから放出される照射光量は変化しないが、遮光フラップ板4の存在する方への照射は遮光されるので、照射領域を任意の方向に向けられる。したがって、呼出表示灯1を壁に取り付ける場合の高さ、取付け位置に応じて、必要な方向に照射光を向けることが可能となる。また、図7〜図8に示すように、遮光フラップ板4の軸部4bには、斜めに削除した切欠部4dを形成し、光透孔部3bから放出される照射光が、透光カバー5の一部に影部Kを生じさせないようにしている。
【0017】
また、図10,図11に示すように、遮光フラップ板4の板部4aの先縁部4eは、半球形状の透光カバー5の内面に沿った湾曲した形状に形成されており、板部4aを最大限大きく形成できるので、本体部3の前側本体3Bの内カバー部3aに形成された光透孔部3bも最大限に大きく形成することができる。尚、遮光フラップ板4を、着色された半透明性材料で形成することによって、光透孔部3bを板部4aで塞いだときに、発光源2を点灯あるいは点滅することによって、透光カバー5に遮光フラップ板4の色が浮き上がるようにすることもできる。
【0018】
また、遮光フラップ板4を、半透明の素材で形成することによって、遮光フラップ板4の板部4aで光透孔部3bを閉じたときに、透光カバー5の発光輝度を弱めるようにすることもできる。図12は、本体部3の後側本体3Aと前側本体3Bとの間に、側面発光リング6を配設した呼出表示灯1を示している。
【0019】
このように構成すれば、発光源2からの照射光でこの側面発光リング6が発光して、外周面からも発光させることができる。図13〜図16は、第2例の呼出表示灯1Aを示すものである。尚、上記第1例の呼出表示灯1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。この第2例の呼出表示灯1Aでは、遮光フラップ板4の板部4aを、正面視長方形に形成してあり、更に正面視円形状の透光カバー5Aを、本体部3の前側本体3Bに装着するように構成されている。
【0020】
図17,図18に示す透光カバー5Aの内面には、図19に示すように、略半球状の小さな凸部5aが多数形成されて光拡散面5bを形成している。このように、光拡散面5bを形成することによって、透光カバー5Aが照射されて発光したときに、その光が透光カバー5Aから外部に向けて拡散されて放出される。
【0021】
尚、この透光カバー5Aの拡散面5bは、図20に示すように、不揃いの小さな凹部5cを多数形成して形成することもでき、また、図21に示すように、略三角錐形状の凹凸部5d,5eを多数形成して形成することもできる。図22は、呼出表示灯1に呼出音鳴動装置を内蔵して構成した発光呼出チャイム10と、呼出スイッチ20とを接続ボックス30を介して信号線Lで接続した発光呼出システムのブロック図である。
【0022】
この発光呼出システムでは、呼出スイッチ20の操作時には、発光呼出チャイム10を所定の発光呼出パターンで駆動するようにしている。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の呼出表示灯によれば、光透光部の前部に、傾動位置の可変調整可能な1枚の遮光フラップ板を付設したので、この遮光フラップ板によって、光透光部を開閉することによって、光透光部から放出される照射光の照射量と照射領域を同時に規定できる。
【0024】
したがって、壁に取付ける場合の高さ、取付け位置に応じて、必要な方向に照射光を向けることができる。請求項2の呼出表示灯によれば、遮光フラップ板は、光透孔部を開閉する板部と、上記本体部に回動可能に枢支された軸部とから構成されているので、構造が簡単であり、呼出表示灯全体の薄型化を図ることができる。
【0025】
請求項3の呼出表示灯によれば、遮光フラップ板の軸部に、切欠部を形成しているので、光透孔部から放出される照射光が、透光カバーの一部に影を生じさせないようにすることができる。
【0026】
請求項4の呼出表示灯によれば、遮光フラップ板の先縁部は、透光カバーの内面に沿った湾曲した形状に形成しているので、遮光フラップ板を大きく形成することができ、この遮光フラップ板で開閉される光透孔部も大きく形成することができて、光透孔部から照射される光量を大きくすることができる。請求項5の呼出表示灯によれば、遮光フラップ板は、半透明の素材で形成されているので、遮光フラップ板で光透孔部を閉じたときに、透光カバーの発光輝度を弱めることができる。
【0027】
請求項6〜8の呼出表示灯によれば、透光カバーの内面に、略半球状の小さな凸部あるいは不揃いの小さな凹部または略三角錐形状の凹凸部を多数形成して光拡散面を形成しているので、透光カバーに発光源からの光が照射されたときに、透光カバーから外部に向けて拡散された光を発光でき、光が直進しないため、光が照らす範囲が広くなり、かつ光の眩しさを押さえることができる。
【0028】
請求項9の呼出表示灯によれば、透光カバーの内面は、滑らかな球面けいじいうに形成されているので、光の照射角をより広くすることができる。請求項10の発光呼出チャイムによれば、内蔵された呼出音鳴動装置によって、呼出音を出すことができるので、来訪者があることを呼出音でも確認することができる。
【0029】
請求項11の発光呼出チャイムによれば、発光源がキセノンランプで構成されているので、キセノンランプからフラッシュ光を照射することができて、来訪者のあることをより分かり易くできる。請求項12の発光呼出システムによれば、呼出スイッチの操作時に、発光呼出チャイムを所定の発光呼出パターンで駆動することができ、来訪者のあることを容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼出表示灯の第1例を示す分解斜視図である。
【図2】第1例の呼出表示灯の透光カバーを組み付ける直前の全閉じ状態を示す分解斜視図である。
【図3】第1例の呼出表示灯の全閉状態の縦断面図である。
【図4】第1例の呼出表示灯の透光カバーを組み付ける直前の全開状態を示す分解斜視図である。
【図5】第1例の呼出表示灯の全開状態の縦断面図である。
【図6】第1例の呼出表示灯の組付け後の状態を示す斜視図である。
【図7】遮光フラップ板の軸部に切欠部を形成した呼出表示灯の断面図である。
【図8】図7に示す呼出表示灯の光の照射状態を示す説明図である。
【図9】軸部に切欠部を形成した遮光フラップ板の斜視図である。
【図10】遮光フラップ板の先縁部を透光カバーの内面に沿った形状に形成した呼出表示灯の断面図である。
【図11】図10に示す呼出表示灯の遮光フラップ板を全閉した状態の内部構造図であく。
【図12】第2例の呼出表示灯に、側面発光リングを配設する状態を示す分解斜視図である。
【図13】第2例の呼出表示灯の透光カバーを取り付けする直前の分解斜視図である。
【図14】第2例の呼出表示灯の遮光フラップ板の正面図である。
【図15】第2例の呼出表示灯の全閉じ状態の縦断面図である。
【図16】第2例の呼出表示灯の外観を示す斜視図である。
【図17】第2例の呼出表示灯の透光カバーの斜視図である。
【図18】第2例の呼出表示灯の透光カバーの縦断面図である。
【図19】略半球状の小さな凸部を多数形成して光拡散面を形成した透光カバーの部分拡大断面図である。
【図20】不揃いの小さな凹部を多数形成して光拡散面を形成した透光カバーの部分拡大断面図である。
【図21】略三角錐形状の凹凸部を多数形成して光拡散面を形成した透光カバーの部分拡大断面図である。
【図22】本発明に係る発光呼出システムの構造を示すブロック図である。
【図23】従来の発光呼出チャイムにおける遮光板を閉じた状態を示し、(A)は、その分解斜視図、(B)はその横断面図である。
【図24】従来の発光呼出チャイムにおける遮光板をスライドして開いた状態を示し、(A)は、その分解斜視図、(B)はその横断面図である。
【符号の説明】
1,1A 呼出表示灯
2 発光源
3 本体部
3b 光透孔部
4 遮光フラップ板
4a 板部
4b 軸部
4d 切欠部
5,5A 透光カバー
5a 凸部
5b 光拡散面
5c 凹部
5d,5e 凹凸部
10 発光呼出チャイム
20 呼出スイッチ
L 信号線

Claims (12)

  1. 本体部に発光源を収容し、その発光源の照射光を、本体部の前側の内カバー部に形成した光透孔部より放出させて透光カバーを発光させるようにした呼出表示灯において、上記発光源は、上記内カバー部の後側に設置され、上記光透孔部の前部には、上記内カバーの表面上を開閉するように軸支して傾動位置可変調整可能な1枚の遮光フラップ板を付設して、上記光透孔部より放出される照射光の投射領域を、全開から全閉に至るまでの範囲で調整できるようにした呼出表示灯。
  2. 上記遮光フラップ板は、光透孔部を開閉する板部と、上記本体部に回動可能に枢支された軸部とから構成され、上記遮光フラップ板は、軸部の回動位置を調整することによって、上記光透孔部から放出される照射光の照射領域を調整可能にしている請求項1に記載の呼出表示灯。
  3. 上記遮光フラップ板の軸部は、光透孔部から放出される照射光が、透光カバーの一部に影を生じさせないように切欠部を形成している請求項1又は2のいずれかに記載の呼出表示灯。
  4. 上記遮光フラップ板の先縁部は、透光カバー内面に沿った湾曲した形状に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の呼出表示灯。
  5. 上記遮光フラップ板は、半透明の素材で形成され、遮光フラップ板で上記光透孔部を閉じたときには、上記透光カバーの発光輝度を弱める構成にしている請求項1〜4のいずれかに記載の呼出表示灯。
  6. 上記透光カバーの内面には、略半球状の小さな凸部を多数形成して光拡散面を形成している請求項1〜5のいずれかに記載の呼出表示灯。
  7. 上記透光カバーの内面には、不揃いの小さな凹部を多数形成して光拡散面を形成している請求項1〜5のいずれかに記載の呼出表示灯。
  8. 上記透光カバーの内面には、略三角錐形状の凹凸部を多数形成して光拡散面を形成している請求項1〜5のいずれかに記載の呼出表示灯。
  9. 上記透光カバーの内面は、滑らかな球面形状に形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の呼出表示灯。
  10. 上記請求項1〜9の呼出表示灯に、呼出音鳴動装置を内蔵させて構成された発光呼出チャイム。
  11. 上記発光源がキセノンランプで構成された請求項10に記載の発光呼出チャイム。
  12. 呼出スイッチと、請求項10または11に記載の発光呼出チャイムとを信号線で接続し、呼出スイッチの操作時には、上記発光呼出チャイムを所定の発光呼出パターンで駆動する構成としている発光呼出システム。
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