JP3584151B2 - 面形状測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、面形状測定装置及びこれに好適な干渉測定装置に関し、例えば、カメラ、ビデオ、半導体素子製造装置などに用いられる比較的大口径のレンズ、ミラー、金型などの滑らかに連続した物体の面形状を計測する装置において、特に通常の干渉計では測定困難な、非球面形状等を高精度に計測するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より非球面形状等の物体の面形状を測定する装置として光の干渉現象を利用した干渉装置が多く利用されている。図8は光学第12巻第6号(1983年12月)p450−454に開示された面形状測定装置の要部概略図である。
【0003】
同図において901は光源ゼーマンレーザー、902はビームスプリッタ、903、904は各々第1、第2の偏光ビームスプリッタ、905a、bはλ/4板、906は対物レンズ、907は参照面、908はワーク(被測定物)、909はワークステージ、910はフォーカス検出器、911a、911bはビート信号検出器である。
【0004】
同図においては光源であるところのゼーマンレーザー901から射出された偏光方位が直交する周波数f1、f2のわずかに周波数の異なる2つの光をf1、f2とすると、これらの光はビームスプリッタ902で2分され、このうちビームスプリッタ902を通過した光は第1の偏光ビームスプリッタ903にて空間的に分離される。
このうち光f1の光は直進して第2の偏光ビームスプリッタ904を通過してλ/4板905aで円偏光に変換され対物レンズ906にて被測定物(ワーク)908の表面に焦点を結ぶように照射され、いわゆるCat’s Eye反射で対物レンズ906にもどり、λ/4板905aを再び通過して直線偏光に変換されるが、反射前の直線偏光とは90°方位が回転した状態で第2の偏光ビームスプリッタ904に入射する。
【0005】
この第2の偏光ビームスプリッタ904は、特殊なコーティングが施されており、戻ってきた光を2分割して一方は透過させて第1の偏光ビームスプリッタ903へ、もう一方は反射させてフォーカス検出器910へと導く。
【0006】
フォーカス検出器910からの信号を用いて前記対物レンズ906を矢印で示す光軸方向にサーボしワークが光軸と直交方向に移動しても常にワーク表面上に焦点を結ぶようにしている。
【0007】
一方第1の偏光ビームスプリッタ903で反射された光f2の光はλ/4板905bにて円偏光に変換され、レンズ、ミラーを介してワークステージ上に配置された参照面907で反射されて第1の偏光ビームスプリッタ903に戻るが、λ/4板905bをもう一度通るため、偏光方位が90°回転した直線偏光となっており、第1の偏光ビームスプリッタ903を透過してビート信号検出器911bへ向かう。
【0008】
ワーク908で反射して第1の偏光ビームスプリッタ903に戻ってきた光もビート信号検出器911bへ向かうため、参照面907で反射した光と干渉し、測定ビート信号(F1−F2)がビート信号検出器911bにて検出される。
【0009】
光源901から射出直後の光f1、f2をビームスプリッタ902で反射させて、干渉させて、ビート信号検出器911aで参照ヒント信号を得ている。ヒント信号検出器911bで得られる測定ヒント信号と、ビート信号検出器911aにて得られる参照ビート信号との位相差を測定し、ワーク908を光軸に直交する方向に走査させたときの位相差を積分することでワーク908の面形状を測定している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示す面形状測定装置では、被測定物908の表面上に光をフォーカスさせて反射してきた反射光の波面情報を取得している。この方法では、被測定面908上に小さなゴミやキズ等があると、反射光が散乱するため、検出器911bに戻る光量、位相が極端に変化し測定困難となるという問題があり、積算カウンタエラーによりその地点で測定が中断してしまうという問題点があった。
【0011】
本発明は、被測定面上に小さなゴミやキズ等があっても測定されるビート信号が途切れることなく、常に高精度に面形状を測定することができる面形状測定装置の提供を目的とする。
【0012】
本発明は干渉状態に応じて常に適切に干渉信号を得ることができる干渉測定装置の提供を他の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の面形状測定装置は、周波数の異なる2つの光と、該2つの光より得られる参照ビート信号を形成し、該2つの光のうち一方の光は参照面にて反射させ、他方の光は被測定面上に被測定物の最大面傾斜角度以上の半開角を有するレンズ系を介して被測定面にて反射させ、双方の反射光を干渉させて、複数の素子を有する光検出器で検出して測定ビート信号を得、該参照ビート信号と該測定ビート信号との位相差を測定する事により被測定面の面形状を測定する面形状測定装置において、
該レンズ系と光検出器は筐体内に収納しており、該測定ビート信号は、マルチプレクサによって該光検出器の素子の中から被測定面により正反射する光束を受光する素子とこの素子の近傍の素子とを選択することにより得られたビート信号を加算する事により得られ、該参照ビート信号と該測定ビート信号の位相差が一定となるように該筐体と被測定面の間隔を光軸方向に制御し、該筐体と被測定面を光軸直交方向に相対位置変化させたときの該筐体の位置情報を測長手段にて読みとることにより被測定面の面形状を測定することを特徴としている。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記測定ビート信号は、前記被測定物の測定位置の移動に伴う面傾斜の変化に対して、選択すべき光検出器の素子の切り替えを行うことにより得られ、該切り替えにより選択される光検出器の素子は、切り替えを行う前に選択されていた素子と、その一部が重複していることを特徴としている。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記光検出器より測定ビート信号は、複数のマルチプレクサを用いて受光素子を選択し、アナログ加算器を用いて加算演算することにより得られることを特徴としている。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記他方の光は、前記被測定面上においてdefocusする様に入射させていることを特徴としている。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記他方の光を前記被測定面上において同心円又はスパイラル状にスキャンすることにより該被測定面の3次元形状を求めていることを特徴としている。
【0018】
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記光検出器は2次元のエリアセンサであることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
図1 は本発明の実施形態1の要部概略図、図2は図1の測定光学ヘッド(測定ヘッド)の部分説明図である。
【0024】
同図において、1は光源であり、レーザーより成っている。2はAOM周波数シフターであり、レーザ1からのレーザ光を周波数の異なる2つの波長に変換している。3は偏波面保存作用のある光ファイバーであり、AOM周波数シフター2からのレーザ光を測定光学ヘッド7に導光している。測定光学ヘッド7は図2に示す構成より成り、被測定物としての8の面形状を後述する方法で測定している。
【0025】
101はベース定盤であり、各部材を載置している。102はコラム、103はr移動テーブルであり、図中r方向へ移動している。104はZ移動テーブルであり、図中Z方向(光軸方向)に移動している。105はワークホルダ、106はθ回転テーブルであり、図中θ方向に回転している。、107a、107bはボールねじ、108a、108b、はテーブル駆動モーターであり、これらによってr移動テーブル103、Z移動テーブル104を所定方向に駆動させている。
【0026】
201はレーザー測長器ヘッド、202a、202b、202cはレーザー測長用干渉計(測長手段)、203はレーザー測長器用の光ファイバー、204、205は位置測定用の基準平面ミラーであり、これらの各要素でr移動テーブル103、Z移動テーブル104の移動情報(位置情報)を検出している。
【0027】
本実施形態では図1に示すように、測定機上にr、θ、Zの円筒座標系を想定したとき、測定光学ヘッド7はr移動テーブル103上に配置されたZ移動テーブル104上に配置されており、測定光学ヘッド7の測定光軸がZ軸に平行となっている。ワーク8はθ回転テーブル106上に配置されたワークホルダ105上に載置されている。
【0028】
このうちr移動テーブル103とZ移動テーブル104の位置はレーザー測長器ヘッド201から射出した光を、光ファイバー203にて、レーザー測長器用干渉計202a、202b、202c等に導くことにより、それぞれ位置測定用基準ミラー204、205との相対位置が精密に測定されている。
【0029】
また、これらの移動テーブル103、104はボールねじ107a、107bやテーブル駆動モーター108a、108b、108cの作用により、自在に移動可能となっている。
【0030】
またθ回転テーブル106には不図示の回転角検出エンコーダが具備されている。
【0031】
このような構成により測定光学ヘッド7と、ワーク8は、それらの相対位置関係がこのr、θ、Z円筒座標系において任意に変化可能となっており、かつその位置関係が精密に測定可能となっている。
【0032】
次に図2を用いて、測定光学ヘッド7とその周辺部の構成とその動作を説明する。
【0033】
光源1から射出したレーザー光は、AOMシフタ2の作用で偏光方位が直交する2つのわずかに周波数が異なる光(2周波光)Laに変換され、偏波面保存光作用のある光ファイバー3に入射し、ファイバー線を伝送して測定光学ヘッド7へ導かれ、末端部より偏光方位を維持した状態で2周波光Laを射出する。
【0034】
光ファイバー3から射出された光は発散光であるため、コリメータレンズ71で平行光として偏光ビームスプリッタ72に入射し、2周波光のうち一方の光La1は反射されて参照平面74側へ、もう一方の光La2は透過してワーク8側へ進む。
【0035】
参照平面74側へ進んだ光La1はλ/4板73aで円偏光に変換されて参照平面74で正反射され、再びλ/4板73aを通って直線偏光に変換されて偏光ビームスプリッタ72に戻るが、偏光方位が90°回転しているために、今度は透過して一次元アレイから成る光検出器9側へ進む。
【0036】
ワーク8側へ進んだ光La2は同様にλ/4板73bで円偏光に変換されて対物レンズ75で収斂光となってワーク8表面で焦点を結び、いわゆるCat’s Eye(キャッツアイ)反射されて対物レンズ75、λ/4板73b、と戻り、直線偏光に変換されて光ビームスプリッタ72に戻るが、偏光方位が90°回転しているために、今度は反射して光検出器9側へ進む。
【0037】
このとき、対物レンズ75はワークの最大面傾斜角よりも大きな半開角を有し、また対物レンズ75に入射させる光も、この半開角いっぱいに入れている。
【0038】
参照平面74と、ワーク8で反射されたそれぞれの光を偏光板76を介して円偏光とし、この作用で干渉させ、拡散レンズ78を通して1次元アレイより成る光検出器(センサ)9の幅いっぱいに入射させる。この1次元アレイより成るセンサ9の各素子からは、2つの周波数の差に相当する周波数のいわゆるビート信号が観測されるが、ワーク8の面傾斜に対応するために被測定面8から正反射してくる光束に相当する素子からの信号をマルチプレクサ80で高速に切り替えて、あたかも連続したデータのように取り出している。
【0039】
なお、ここで言うマルチプレクサとは多数の入力信号の中からアドレスされた信号のみを出力線に導く高速なスイッチ機能を有する素子を意味するものである。
【0040】
この測定されたビート信号(以下測定ビート信号)と基準となるビート信号(以下基準ビート信号)との位相差を測定することにより、参照平面74側に向かった光とワーク8側に向かった光の光路長差の変化を求めている。このとき逆に位相が一定になるように測定光学ヘッド7を光軸方向にサーボしておき(位相ロックサーボ)、ワーク8と測定光学ヘッド7の相対位置を光軸に直交する面内で変化させながら、その移動量を別の直交座標測定系で読むことによりワーク8の表面の3次元形状を原理的に測定している。例えば各要素を収納した筐体TSの面TSaからワーク8の表面までの距離情報を得ている。
【0041】
本実施形態では参照ビート信号はAOMドライバ4からミキサ回路を通して2つのドライブ周波数の差(f1−f2)を得ている。この参照ビート信号を位相計5に入力している。尚、従来例のように干渉計に入射する直前の光を干渉させて基準ビート信号としても良い。
【0042】
図1の構成で示したように、ワーク8と測定光学ヘッド7(筐体TSの面TSa)の相対位置は装置上の円筒座標系内で任意に移動かつ測定可能となっている。例えばZステージ104を測定光学ヘッド7からの信号によりサーボしながらθ移動ステージ106を回転させるとともに、r移動ステージ103にてワーク半径方向rに移動させて、ワーク8の表面を同心円またはスパイラル状にスキャンして、各移動ステージの位置を読み取ることにより3次元形状を測定している。
【0043】
本実施形態において、ワーク8の表面に小さなゴミやキズがあった場合、対物レンズ75で完全にフォーカスした状態だと光のスポット径は、波長NAに依存するが、スポット径が数μmとゴミ、キズと同レベルとなるとワーク8の表面からの信号を失い、データ飛びを起こすことになる。
【0044】
そこで、本実施形態では、ワーク8と測定光学ヘッド7の間隔をわずかに移動させ、いわゆるdefocusを故意に与え、光のスポット径を拡大している。
【0045】
今、対物レンズ75の半開角をPとするとき、光軸方向にdefocus量dを与えると、スポット径uは
φu=2f・tanP
で表される。このとき図3に示すように反射光波面は湾曲し、干渉縞にしてW(本)の同心円状縞を生じることになる。
【0046】
【数1】
例えば、半開角30°の対物レンズ75を用いるとき、光の波長をλ=633とすればdefocus=0.1mmを与えるとスポット径は115μmとなり、この時の波面湾曲は干渉縞約42本相当を生じる。defocusによる波面変化はほぼ2次式で近似できるから同心円の中心部10%の波面変化は約0.4本となる。すなわち、スポットの中心11μmの波面変化は0.4本と小さく、対応するアレイセンサ9からの信号を加算してもビート信号の強度低下はさほど起きない。
【0047】
このように本実施形態においては、キズの大きさとdefocus量とは所定の関係にあり、例えば想定されるゴミ、キズの大きさ2倍以上のエリアから信号をとれば信号とびは回避されるとすれば、1〜2μmのゴミ、キズに対してφ5μm程度のエリアから信号をとれば良く、defocus=0.05mmを与えればスポット径はφ58μmとなり、その約10%であるφ5μm内での波面変化は0.2本となり、十分なビート信号が得られる。
【0048】
従って、測定初期位置に於いて、故意に0.05mmのdefocusを与え、そのときの位相を保持するようにサーボをかけると良いことになる。
【0049】
アレイセンサの結線は、例えば図4に示すように48素子より成るアレイセンサ(光検出器)9からの出力信号を3個の16chマルチプレクサ80(MPX1〜3)の入力チャンネルに端から順番に1、2、3、1、2、3…と結線しておき、出力線をアナログ加算器89に結線しておく。各マルチプレクサの出力信号はアドレス信号(DA1〜DA4、DB1〜DB4、DC1〜DC4)により任意に選択できるから、不図示のコンピュータからの指令でアレイセンサ9の内の任意の連続する3素子からの出力の加算信号を得ることができる。
【0050】
加算する素子数を増加したいときはマルチプレクサ80の数を増やせば良いことは明らかである。
【0051】
またアレイセンサ9の素子数が多い場合は入力チャンネル数の多いマルチプレクサ80を用いるか、マルチプレクサ80を多段に接続し、1段目で選択した出力からさらに2段目で選択するといった方法で対応が可能である。
【0052】
本実施例で示したようにアレイセンサ9とマルチプレクサ80を接続しておき、連続する素子からの出力を加算して出力とする場合、滑らかに連続した面を測定する場合、測定面傾斜に応じて中心とする素子を切り替えるときに測定信号が失われないという利点がある。例えば図4の例だと連続する3素子の加算を行う場合、ある測定位置の面傾斜に対応する素子が5番目の素子であったとし、その前後の素子を加算する信号とすれば、4、5、6番目の素子を加算して出力とするが、次の測定位置で面傾斜に対応する素子が6番目となったときは、素子5、6、7を用いており、このとき4番目の信号を7番目の信号に切り替えるだけでよく、この切り替えの間も5、6番目の信号は出力されている。
【0053】
このように、本実施形態では、複数の素子5、6、7の一部5が前回用いた複数の素子4、5、6の一部5と重複するようにしている。これにより測定する面が滑らかに連続した面であれば面傾斜に対応する素子も滑らかに変化するはずだから、測定領域全体において、このような切り替えを可能としている。
【0054】
尚、本測定は位相測定なので、瞬間的にビート信号の振幅が変化しても位相の変化への影響は小さい。
【0055】
図5は本発明の実施形態2の測定光学ヘッドとその周辺の説明図である。
【0056】
本実施形態は、図1、図2の実施形態1に比べて、測定座標系が直交座標系に変わるとともに、面傾斜に対応する素子配置が2次元状になり、したがって測定ビート信号を検出する手段が1次元のアレイセンサ9から2次元のエリアセンサ91に置き換わった点が異なっており、その他の構成は同じである。
【0057】
このような配置を取ることにより、軸対称でない任意の形状に対しても良好に形状を測定することができるようにしている。
【0058】
実施形態1で説明したのと同様に、ワーク8上のゴミ、キズによる影響を避けるために、測定光学ヘッド7と、ワーク8間の距離をCat’s Eye位置よりわずかにずらし、ワーク8上のスポット径を大きくするとともに、測定信号センサであるところの2次元エリアセンサ91の面傾斜に対応する素子近傍の信号を加算している。
【0059】
エリアセンサのうち図6に示すような対応素子を中心とする9素子を加算する場合、後段のマルチプレクサの配線は図7のようなものが適用可能である。
【0060】
すなわち、エリアセンサ91の行番号をA、B、C…、列番号を1、2、3…をしたとき、A行のセンサ出力を3つのマルチプレクサの入力端子に列番号順に結線しておき、この3つのマルチプレクサの出力を3チャンネルの加算器の入力端子に結線しておく。このようにしておくことで、一つの行について見たとき、連続する3つの素子の加算結果が得られる。
【0061】
同様に、B、C…行についても配線し、それぞれの加算器出力を後段の3つのマルチプレクサ入力に行番号順に結線しておき、この3つの後段マルチプレクサの出力を3チャンネルの後段加算器の入力端子に結線しておく。このようにすることで連続する3行の加算結果をさらに加算する事ができる。
【0062】
したがって、これらマルチプレクサ群のアドレスを適切に指定することで面傾斜に対応する素子とその近傍素子9個の出力の加算結果を得ることができる。
【0063】
もちろん、4×4の16素子の加算やそれ以上の素子の加算も同様の考え方で対応可能である。
【0064】
エリアセンサ91の場合もアレイセンサ9と同様に面傾斜に対応する中心素子を切り替えるとき、加算する全素子を切り替える必要は無いため、切り替え時に信号が途絶えることが無いという効果を生じる。
【0065】
当然のことながら、多くの素子信号を加算することで、受光量は増えるため信号強度の増大も期待できる。又、干渉状態に応じて常に適切に干渉信号を得ることができる干渉測定装置を達成することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、以上のように各要素を設定することにより
被測定面上に小さなゴミやキズ等があっても測定されるビート信号が途切れることなく、常に高精度に面形状を測定することができる面形状測定装置を達成することができる。又、干渉状態に応じて常に適切に干渉信号を得ることができる干渉測定装置を達成することができる。
【0067】
この他、本発明では、
(A1)わずかに周波数の異なる2つの光(ヘテロダイン光)を測定光学ヘッドへ導く。
(A2)ヘテロダイン光の一方の光は参照面にて正反射させ、他方の光は被測定面上に被測定物の最大面傾斜角度以上の開口数(NA)を有するレンズを用いてフォーカスさせ、Cat’s Eye反射で戻ってきた両方の光を干渉させてビート信号が検出できる1次元または2次元アレイ光検出器に入射させる。
(A3)このとき、測定光学ヘッドと被測定物間距離を調整して被測定面上で光束をわずかにdefocusさせ、広い面積の情報を拾えるようにしておく。
(A4)前記ビート信号は被測定面上で垂直反射して帰ってきた光束に対応する光検出器画素を中心とする近傍画素によって得られるビート信号を加算して得るものとし、測定位置の変化に伴って垂直反射光束に対応する光検出器画素を高速に切り替える。
(A5)参照信号と測定信号の位相差が一定となるように該測定光学ヘッドと被測定物の間隔を光軸方向に制御する。
(A6)該測定光学ヘッドもしくは被測定物に移動装置を設けておき、直交座標系において相対位置が変化可能とし、該直交座標系の一つの軸(例えばZ軸)を該ヘテロダイン干渉計の測定光軸と一致させ、被測定物の存在範囲をX、Yに走査して移動させたときの移動物体のX、Y、Z位置を別に設けた測長装置にて正確に読み取ることにより被測定物の3次元形状を測定する。
等の構成をとることにより
(B1)被測定面に小さなゴミ、キズがあっても測定されるビート信号が完全に途切れることが少なくなり、安定した測定が可能となった。
(B2)連続する素子の加算結果を使用するので、素子の切り替え時に加算している全素子を切り替える必要がなく、素子切り替え時の信号途切れが無くなった。
(B3)多くの素子信号を加算するため多くの光量が集められ、信号強度が向上した。
等の効果を得ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の全体構成をあらわす正面図
【図2】本発明の実施形態1の光学ヘッド部分を表す詳細図
【図3】本発明の実施形態1のdefocusに対する動作説明図
【図4】本発明の実施形態1の信号処理系の説明図
【図5】本発明の実施形態2の光学ヘッド部分を表す詳細図
【図6】本発明の実施形態2の信号処理系の説明図
【図7】本発明の実施形態2の信号処理系の説明図
【図8】従来の面形状測定装置の要部概略図
【符号の説明】
1 レーザーヘッド
2 AOM周波数シフター
3 偏波面保存光ファイバー
4 AOMドライバー
5 位相計
6 サーボドライバー
7 測定光学ヘッド
8 ワーク
9 1次元アレイセンサ
11 コンピュータ
71 コリメータレンズ
72 偏光ビームスプリッタ
73a、73b
λ/4板
74 参照平面版
75 対物レンズ
76 偏光板
78 拡散レンズ
80 マルチプレクサ
89 加算演算器
91 2次元エリアセンサ
101 ベース定盤
102 コラム
103 r移動テーブル
104 Z移動テーブル
105 ワークホルダー
106 θ移動ホルダー
107a、107b
ボールねじ
108a、108b、108c、108d
モーター
109 エンコーダ
201 レーザ測長器ヘッド
202a、202b、202c
レーザー測長器用干渉計
203 レーザー測長器用光ファイバー
204、205
位置測定基準ミラー
Claims (6)
- 周波数の異なる2つの光と、該2つの光より得られる参照ビート信号を形成し、該2つの光のうち一方の光は参照面にて反射させ、他方の光は被測定面上に被測定物の最大面傾斜角度以上の半開角を有するレンズ系を介して被測定面にて反射させ、双方の反射光を干渉させて、複数の素子を有する光検出器で検出して測定ビート信号を得、該参照ビート信号と該測定ビート信号との位相差を測定する事により被測定面の面形状を測定する面形状測定装置において、
該レンズ系と光検出器は筐体内に収納しており、該測定ビート信号は、マルチプレクサによって該光検出器の素子の中から被測定面により正反射する光束を受光する素子とこの素子の近傍の素子とを選択することにより得られたビート信号を加算する事により得られ、該参照ビート信号と該測定ビート信号の位相差が一定となるように該筐体と被測定面の間隔を光軸方向に制御し、該筐体と被測定面を光軸直交方向に相対位置変化させたときの該筐体の位置情報を測長手段にて読みとることにより被測定面の面形状を測定することを特徴とする面形状測定装置。 - 前記測定ビート信号は、前記被測定物の測定位置の移動に伴う面傾斜の変化に対して、選択すべき光検出器の素子の切り替えを行うことにより得られ、該切り替えにより選択される光検出器の素子は、切り替えを行う前に選択されていた素子と、その一部が重複していることを特徴とする請求項1の面形状測定装置。
- 前記光検出器より測定ビート信号は、複数のマルチプレクサを用いて受光素子を選択し、アナログ加算器を用いて加算演算することにより得られることを特徴とする請求項1の面形状測定装置。
- 前記他方の光は、前記被測定面上においてdefocusする様に入射させていることを特徴とする請求項1の面形状測定装置。
- 前記他方の光を前記被測定面上において同心円又はスパイラル状にスキャンすることにより該被測定面の3次元形状を求めていることを特徴とする請求項1の面形状測定装置。
- 前記光検出器は2次元のエリアセンサであることを特徴とする請求項4に記載の面形状測定装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24221197A JP3584151B2 (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 面形状測定装置 |
US09/132,772 US6008901A (en) | 1997-08-22 | 1998-08-12 | Shape measuring heterodyne interferometer with multiplexed photodetector aaray or inclined probe head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24221197A JP3584151B2 (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 面形状測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1163945A JPH1163945A (ja) | 1999-03-05 |
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