JP3583993B2 - チャネル推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話装置等のデジタル信号の伝送方式として直接拡散CDMA(DS−CDMA)方式を用いるシステムにおける受信装置に用いるチャネル推定装置に関するものであり、さらに、該チャネル推定装置を用いたRAKE受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
次世代の移動体通信における有力な無線アクセス方式として、CDMA、特に、直接拡散CDMA方式の研究、開発が行われている。この直接拡散CDMA方式においては、同一周波数帯域で通信を行なう等の点から、受信信号に対して高効率の同期検波を行うことが要求される。
【0003】
ここで、直接拡散CDMA方式における同期検波においては、チャネル推定が行われる。つまり、受信データを復号する際には、受信データの位相は回転しているため、データを復号するための基準となる値が必要となる。そこで、予め決められたデータ、つまり、パイロットシンボルのデータを受信して、そのデータの復号値の位相値から受信時の位相を予測する。これをチャネル推定と呼ぶ。そして、受信信号におけるデータチャネルとの相関値に対して、チャネル推定により算出されたチャネル推定値により補正を行った後に、RAKE合成を行なう。
【0004】
上記チャネル推定においては、チャネル推定値が算出されるが、該チャネル推定値の算出においては、パイロットシンボルの逆拡散データを加算平均している。そして、その加算平均における加算平均期間は、従来では一定としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、受信装置を搭載した移動端末が移動している場合には、基地局と移動端末間の通信伝搬環境は逐次変化し、ドップラー周波数、すなわち、移動端末が受信する受信データにおける見かけ上の周波数も変動する。特に、移動端末が高速で移動する場合と低速で移動する場合とでは、該ドップラー周波数の変動量は異なり、上記従来のように加算平均期間を一定とした場合には、高速移動や低速移動など異なる移動速度において良好な通信品質を保つのは困難である。特に、高速移動時には、ドップラー周波数は大きく変動するので、通信品質の劣化が大きい。
【0006】
そこで、本発明は、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができるチャネル推定装置及びこれを使用した受信装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、請求項1に係る発明は、拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差を検出する偏差検出手段と、該偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、を有し、上記チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差が、上記チャネル推定値算出手段により算出されたチャネル推定値の分散であることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差を検出する偏差検出手段と、該偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、を有し、上記チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差が、受信信号におけるパイロットシンボルの逆拡散データにおける位相の分散であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、を有し、上記加算平均期間制御手段が、予め定められた切替順序に従い、加算平均期間を切り替えることを特徴とする
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置において、上記偏差検出手段が、受信信号の周波数と、該受信装置の基準クロックの周波数との誤差である周波数誤差の分散を検出することを特徴とする
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置において、上記偏差検出手段が、上記チャネル推定値算出手段により算出されたチャネル推定値の分散を検出することを特徴とする
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置において、上記偏差検出手段が、パイロットシンボルの逆拡散データにおける位相の分散を検出することを特徴とする
請求項7に係る発明は、請求項1から6のうちいずれかに記載のチャネル推定装置において、上記チャネル推定装置が、さらに、復号された受信信号について誤り検出を行い、所定の誤りがあるか否かを判定する誤り検出手段と、該誤り検出手段により所定の誤りがあると判定された場合に、上記加算平均期間制御手段による制御を行ない、一方、該誤り検出手段により所定の誤りがないと判定された場合には、上記加算平均期間制御による制御を停止することを特徴とする
【0013】
請求項8に係る発明は、請求項1から7のうちいずれかに記載のチャネル推定装置において、上記チャネル推定装置が、さらに、ユーザーの音声を入力する音声入力手段と、該音声入力手段に予め定められた音声である特定音声が入力されたことを検出する特定音声検出手段と、該特定音声検出手段により特定音声が検出された場合に、上記加算平均期間制御手段による制御を行ない、一方、該特定音声検出手段により特定音声が検出されない場合には、上記加算平均期間制御による制御を停止することを特徴とする
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を図面を利用して説明する。
【0042】
本発明に基づく受信装置A1は、直接拡散CDMAに使用するRAKE受信装置であり、アンテナ10と、フィンガ12と、位相制御部14と、RAKE合成部16と、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC(Automatic Frequency Control)用レジスタ24と、DSP(Digital Signal Processor)30と、デコーダ40と、CRC部42と、D/A変換部44と、VCTCXO(Voltage Temperature Compensated Crystal Oscillators、電圧制御・温度補償水晶発振器)46とを有している。
【0043】
ここで、フィンガ12は、主として相関器により構成され、アンテナ10を介して受信された受信信号におけるデータチャネル(DPCH)との相関値を算出する。この相関器は、チャネル用の相関器であり、受信信号に対して、データチャネル用の逆拡散符号により逆拡散を行なうものである。
【0044】
また、位相制御部14は、フィンガ12から出力された相関値に対して、DSP30から送られるチャネル推定値に基づいて補正を行なうものであり、主として、フィンガ12から送られる相関値の位相を補正する。
【0045】
なお、上記フィンガ12及び位相制御部14は、複数のパスに対応するために、図1に示すようにそれぞれ複数設けられている。複数のフィンガにおける各フィンガにおいては、それぞれ異なるタイミングで、逆拡散が行われる。
【0046】
また、RAKE合成部16は、RAKE合成回路であり、各位相制御部14から送られたデータをRAKE(レイク)合成して加算処理し、後段の復号処理に送るものである。
【0047】
また、相関器20は、チャネル推定用の相関器であり、受信信号に対して、チャネル推定用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値、つまり、パイロットシンボルの逆拡散データを出力する。このパイロットシンボルとは、パイロットチャネル(CPICH)の予め決められたシンボルである。
【0048】
また、チャネル推定用レジスタ22は、シフトレジスタであり、相関器20から出力されるパイロットシンボルの逆拡散データを各シンボルごとに順次シフトしながら格納していく。なお、このチャネル推定用レジスタ22は、複数スロット(例えば、3スロット)分の逆拡散データを格納できる格納領域を有している。なお、図6に示すように、1スロットは10シンボルにより構成され、15スロットで1フレームが構成されるものとする。なお、1スロットは10シンボルではなくjシンボル(jは整数)により構成してもよく、また、1フレームは15スロットではなくkスロット(kは整数)により構成してもよい。
【0049】
また、AFC用レジスタ24は、シフトレジスタであり、相関器20から出力されるパイロットシンボルの逆拡散データを順次シフトしながら格納する。このAFC用レジスタ24は、1スロット分の逆拡散データを格納できる格納領域を有している。
【0050】
なお、あるスロットについて所定のシンボルについての逆拡散データのみをAFC用レジスタ24に格納するようにしてもよい。つまり、AFC用レジスタ24に対しては、AFC用のデータ、つまり、アンテナ分離したデータが格納される。つまり、基地局には、送信用のアンテナとして2本のアンテナが設けられていて、各アンテナからの受信信号が受信されるので、各アンテナごとに分離したデータについての逆拡散データが格納される。さらに、各スロットにおいて、周波数誤差の算出に使用するシンボルは、アンテナ1からのデータ及びアンテナ2からのデータそれぞれについて予め決まっているので、所定のシンボルについての逆拡散データがAFC用レジスタ24に格納される。
【0051】
また、DSP30は、図1に示すように、AFC制御部32と、加算期間切替部34と、チャネル推定値算出部36とを有している。
【0052】
ここで、AFC制御部32は、AFC用レジスタ24に格納されているデータに基づいて周波数誤差を検出する。ここでいう周波数誤差とは、受信信号の周波数と受信装置A1における基準クロックの周波数との誤差を意味する。具体的には、AFC制御部32は、2つのシンボル間の位相差を算出する。この位相差の算出は、各スロットごとに行なう。なお、上記2つのシンボルとしては、基本的には、あるスロット内における隣接するシンボルとするが、あるスロット内におけるシンボルで隣接しないシンボルとしてもよく、また、異なるスロットにおける2つのシンボルとしてもよい。具体的には、AFC制御部32には、図2(a)に示すように、周波数誤差検出部(周波数誤差検出手段)32aが設けられていて、この周波数誤差検出部32aが、周波数誤差を検出する。
【0053】
また、このAFC制御部32は、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう。つまり、算出された位相差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう。具体的には、算出された位相差の絶対値が45°より小さいか否かを判定する。この判定は、各スロットごとに行われ、1フレームを15スロットとすると、1フレームにおいて15回該判定が行われることになる。そして、該AFC制御部32は、1フレームにおいて、算出された位相差の絶対値が45°より小さいと判定された回数をカウントし、その回数のデータを加算期間切替部34に送る。具体的には、AFC制御部32には、図2(a)に示すように、周波数誤差判定部(誤差判定手段)32bと、回数カウント部(計数手段)32cが設けられていて、この周波数誤差判定部32bが、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行ない、回数カウント部32cが、上記の回数をカウントする。
【0054】
また、AFC制御部32は、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力する。つまり、算出された周波数誤差を補正するために変化させる電圧値のデータを出力する。つまり、電圧変化量のデータを出力する。具体的には、図3に示すように、算出された位相差が6つの象限のいずれに属するかを判定し、その位相差の値が属する象限に応じて電圧変化量のデータを出力する。
【0055】
また、加算期間切替部(切替手段)34は、AFC制御部32からのデータに基づいて、加算期間、つまり、加算平均期間(平均加算期間)を制御するためのデータを出力する。具体的には、AFC制御部32からの回数のデータが5回(第1しきい値)よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する旨のデータを出力し、一方、10回(第2しきい値)よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する旨のデータを出力する。なお、ここでは、第1しきい値として5とし、第2しきい値として10としたが、第1しきい値<第2しきい値であれば、他の数でもよい。つまり、この加算期間切替部34は、加算平均期間を切り替える加算平均期間切替部であるといえる。
【0056】
また、チャネル推定値算出部(チャネル推定値算出手段)36は、チャネル推定値を算出するものであり、チャネル推定用レジスタ22に格納されているデータについて所定期間分加算平均を行ってチャネル推定値を算出する。加算平均を行なう際の所定期間は、加算期間切替部34からのデータに従い決定される。例えば、加算平均期間を短縮する旨のデータが送られた場合には、前回の加算平均期間よりもpシンボル分加算平均期間を短縮し、一方、加算平均期間を延長する旨のデータが送られた場合には、前回の加算平均期間よりもpシンボル分加算平均期間を延長する。つまり、図4に示すように、前回のチャネル推定値の算出における加算平均期間がrシンボル分であった場合(図4(a)参照)に、加算平均期間を短縮する場合には、加算平均期間をr−pシンボル分の期間とし(図4(b)参照)、一方、加算平均期間を延長する場合には、加算平均期間をr+pシンボル分の期間とする(図4(c)参照)。
【0057】
なお、チャネル推定用レジスタ22において、加算平均を行なう際に使用するシンボルとしては、図4に示すように、位相補正する復調シンボル(復号対象シンボル)の前後にわたって連続する個数分のシンボルである。つまり、図1のチャネル推定用レジスタ22においては、左端のシンボルから所定個数分のシンボルと、いくらか遅延してチャネル推定用レジスタ22に入力される所定個数分のシンボルをあわせたものが、該当するシンボルとなる。また、上記pの値については、実際には、4n+2(nは整数)の値となる。これは通信ダイバーシティが加味されており、2n+1でも、2nでも構わない。また、加算平均期間の初期値は、当然定められている。さらに、図4において、DPCHのシンボル‘0’と‘1’については、チャネル推定に際して同じシンボルを使用し、‘2’と‘3’、‘4’と‘5’においても同様に同じシンボルを使用する。例えば、図4において、シンボル‘0’については、チャネル推定に際して、ハッチングされた個数分のシンボルを使用するが、シンボル‘1’についても同じハッチングされたシンボルを使用する。また、シンボル‘2’については、2シンボルずれたシンボルからの加算平均期間分のシンボルとなる。
【0058】
なお、チャネル推定用レジスタ22内のデータが1シンボル期間ごとに逐次シフトしていくので、チャネル推定値算出部36がシンボル期間ごとにチャネル推定値を算出するのが最も精度のよいチャネル推定値の算出となるが、ここでは、チャネル推定値算出の負荷を大きくしないために、スロット期間ごとにチャネル推定値を算出するものとしても構わない。なお、スロット期間ごとでなくても、シンボル期間ごととしてもよいし、シンボル期間よりも長い他の周期ごとに算出してもよい。その場合には、シンボル期間よりも長い周期ごとに算出する場合には、新たなチャネル推定値が算出されるまでは、同じチャネル推定値を位相制御部14に送られ、位相制御部14は、同じチャネル推定値に基づき補正を行なうことになる。
【0059】
また、デコーダ40は、RAKE合成部16で合成されたデータを復号するものであり、ビタビ復号等の処理を行なう。また、CRC部42は、デコーダ40により復号されたデータに対して誤り検出を行なう回路である。
【0060】
また、D/A変換部44は、AFC制御部32から送られる電圧値のデータをD/A変換する。また、VCTCXO46は、アナログデータとしての電圧値に基づいて動作する。
【0061】
なお、本実施例においては、周波数誤差検出部32aと、周波数誤差判定部32bと、回数カウント部32cと、加算期間切替部34とで、上記加算平均期間制御手段、特に、「周波数誤差検出手段により検出された周波数誤差に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段」が構成される。また、この第1実施例では、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30とで、チャネル推定装置B1を構成する。
【0062】
上記第1実施例の構成の受信装置A1の動作を図5のフローチャート等を使用して説明する。この図5は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。
【0063】
まず、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、データチャネル用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。この相関値は、大きさと方向を持つベクトルとしての性質を有する。
【0064】
一方、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、チャネル推定用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。この相関値も、大きさと方向を持つベクトルとしての性質を有する。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0065】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。なお、相関器20が、あるスロットについて所定のシンボルについての逆拡散データのみをAFC用レジスタ24に出力する場合には、それらのシンボルの逆拡散データのみが格納されることになる。
【0066】
次には、DSP30において、周波数誤差の算出が行われ、算出された周波数誤差に基づく加算平均期間の制御が行われる。
【0067】
すなわち、n(AFCの処理回数)=0とし(S10)、さらに、i(スロットカウンタの値)=0、m(1フレーム内での位相差が45°より小さい回数)=0とする(S11)。ここで、スロットカウンタはDSP30内に設けられ、上記n、mの値はAFC制御部32によりカウントされて管理されるものとする。
【0068】
次に、2つのシンボル間の位相差が算出される(S12)。つまり、AFC制御部32における周波数誤差検出部32aは、AFC用レジスタ24に格納されたデータに基づき、2つのシンボル間の位相差を算出する。なお、この位相差を算出する際の2つのシンボルは、基本的にはあるスロット内のシンボルで隣接するシンボルであるが(例えば、図6において、シンボルsb1とシンボルsb2とが隣接するシンボルとなる)、あるスロット内のシンボルで隣接しないシンボルでもよく、また、異なるスロットにおける2つのシンボルであってもよい。以上のようにして周波数誤差を算出する。また、同時に、スロットカウンタの値を1カウントアップする(S12)。
【0069】
そして、算出された位相差の絶対値が45°よりも小さいか否かが判定される(S13)。この判定は、AFC制御部32における周波数誤差判定部32bにより行われる。つまり、周波数誤差検出部32aから位相差の情報を受け取り、上記の判定を行なう。
【0070】
このステップS13の判定において、位相差の絶対値が45°よりも小さい場合には、mの値を1カウントアップして(S14)、ステップS15に移行する。カウントアップされたmの値はAFC制御部32により保持される。mの値のカウント及び保持は、AFC制御部32における回数カウント部32cにより行われる。つまり、回数カウント部32cは、周波数誤差判定部32bからの判定結果を受け取り、カウントしていく。また、位相差の絶対値が45°以上の場合には、そのままステップS15に移行する。
【0071】
ステップS15においては、iの値が15よりも小さいか否かが判定される(S15)。そして、iの値が15よりも小さい場合には、ステップS12に戻り、iの値が15以上の場合には、ステップS16に移行する。つまり、15個分のスロットについて、位相差の算出と算出された位相の判定が終わるまでは、ステップS12〜S14の処理を繰り返す。
【0072】
ステップS16においては、nの値を1カウントアップし、nの値が5よりも小さいか否かを判定する(S17)。nの値が5よりも小さい場合には、ステップS11に戻り、次のスロットについて同様の処理を繰り返す。つまり、AFC処理回数が5回以上になるまで、ステップS18以降の加算平均期間の制御は行わない。これは、加算平均期間の制御は、初期補足を行ってある程度周波数誤差を調整した後に行なうのが好ましいからである。つまり、初期補足時には、本実施例における加算平均期間の制御は行わない。これにより、少なくとも、AFC処理回数nが5回までの期間、つまり、第5フレーム目までの期間は、チャネル推定値算出部36は、予め定められた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出して、位相制御部14に送る。つまり、第5フレームにおいては、以下に説明するような加算平均期間の制御を行なうが、更新された加算平均期間は次のスロットにおけるチャネル推定値に用いられるので、第5フレームの期間においては、予め定められた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出することになる。また、チャネル推定値算出部36は、上記のようにスロット期間ごとにチャネル推定値を算出し、位相制御部14は、チャネル推定値算出部36から送られるチャネル推定値に従い、シンボル期間ごとに補正を行なう。
【0073】
なお、各スロットごとにVCTCXO制御が行われる。つまり、あるスロットにおいて位相差が算出されたら、AFC制御部32は、その位相差に基づいてVCTCXO46についての電圧値を算出し、電圧値のデータをD/A変換部44を介してVCTCXO46に送ってVCTCXO制御を行なう。つまり、AFC処理回数nが5回までの期間においても、VCTCXO制御は行われる。
【0074】
そして、ステップS17において、nの値が5以上となった場合には、ステップS18に移行する。なお、ステップS18に移行する際には、事前にmの最終的な値を加算期間切替部34に送っておく。例えば、ステップS17で、nの値が5以上の場合には、AFC制御部32の回数カウント部32cは、mの最終的な値を加算期間切替部34に送る。
【0075】
ステップS18においては、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての5の値と比較して、mの値が5よりも小さいか否かを判定する。そして、mの値が5よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する(S19)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0076】
一方、ステップS18において、mの値が5以上の場合には、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての10の値と比較して、mの値が10よりも大きいか否かを判定する(S20)。そして、mの値が10よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する(S21)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0077】
この延長又は短縮されて更新された加算平均期間のデータは、チャネル推定値算出部36に保持されて、少なくとも次のフレームにおけるチャネル推定値の算出に用いられる。上記のように加算平均期間の制御は、1フレーム期間ごとに行われるので、1フレーム期間は少なくとも同じ加算平均期間に基づいてチャネル推定値が算出されることになる。なお、mの値の判定を1フレーム期間ごとではなく、複数フレーム期間ごとに行って、加算平均期間の制御を複数フレーム期間ごとに行なうようにしてもよい。
【0078】
位相制御部14では、フィンガ12からの相関値をチャネル推定値算出部36からのチャネル推定値に従って補正し、RAKE合成部16に送る。RAKE合成部16は、各位相制御部14からのデータをRAKE合成して、DSP30に送る。
【0079】
DSP30は、RAKE合成部16からのデータから復号に必要なデータを抽出して、デコーダ40に送る。デコーダ40は、データに対して復号処理を行い、CRC部42に送る。CRC部42では、CRCビットの確認を行なう。
【0080】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、周波数誤差が大きい場合には、加算平均期間を短縮するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができる。一方、周波数誤差が小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。
【0081】
なお、上記の例では、周波数誤差が±45°未満にある回数をカウントし、その回数を判定して加算平均期間を制御するものとして説明したが、周波数誤差が±45°以上である回数をカウントとし、その回数を判定して加算平均期間を制御してもよい。つまり、図5のフローチャートのステップS13において、位相差の絶対値が±45°以上であるか否かを判定してもよい。つまり、この場合には、位相差の絶対値が45°以上180°以下の範囲内であるか否かを判定していることになる。その場合には、ステップS19では、加算平均期間を延長し、ステップS21では、加算平均期間を短縮することになる。この点は、以下の実施例においても適用可能である。
【0082】
なお、上記の説明では、位相差を判定する際のしきい値を45°としたが、他の角度であってもよい。また、上記では、45°未満であるか否かを判定するものとしたが、45°以下であるか否かを判定するようにしてもよい。これらの点も以下の実施例においても適用可能である。
【0083】
次に、第2実施例について説明する。この第2実施例は、加算平均期間の制御の前に、周波数誤差の分散による事前チェックを行なうものである。第2実施例における受信装置と、受信装置におけるチャネル推定装置の構成は、図1に示す受信装置A1とチャネル推定装置B1と同様の構成であるが、AFC制御部32と加算期間切替部34の構成が異なる。
【0084】
つまり、本実施例におけるAFC制御部32は、上記第1実施例におけるAFC制御部32の機能に加えて、周波数誤差の分散を算出する機能を有している。
【0085】
すなわち、AFC制御部32は、上記第1実施例と同様に、AFC用レジスタ24に格納されているデータに基づいて周波数誤差を算出する。具体的には、AFC制御部32は、2つのシンボル間の位相差を算出する。つまり、AFC制御部32には、図2(b)に示すように、周波数誤差検出部32aが設けられているので、この周波数誤差検出部32aが、周波数誤差を検出する。
【0086】
さらに、AFC制御部32は、算出した周波数誤差の分散を算出する。具体的には、1フレームにおいて、2つのシンボル間の位相差が15回算出されるので、この15個の位相差の値について分散を算出する。分散の算出に当たっては、既知の以下の数1に示す数式に従う。
【0087】
【数1】
Figure 0003583993
【0088】
つまり、各位相差の値における平均値との差の二乗和をサンプル数で割って分散を算出する。上記の数式において、Xには位相差の値を入力する。具体的には、AFC制御部32には、図2(b)に示すように、分散算出部(偏差検出手段)32dが設けられているので、この分散算出部32dが、周波数誤差の分散を算出する。この周波数誤差の分散は、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差の一種であるといえる。
【0089】
また、AFC制御部32は、上記第1実施例と同様に、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう。つまり、算出された位相差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう。具体的には、算出された位相差の絶対値が45°より小さいか否かを判定する。この判定は、各スロットごとに行われ、1フレームを15スロットとすると、1フレームにおいて15回該判定が行われることになる。そして、該AFC制御部32は、1フレームにおいて算出された位相差の絶対値が45°より小さいと判定された回数をカウントし、その回数のデータを加算期間切替部34に送る。具体的には、AFC制御部32には、図2(b)に示すように、周波数誤差判定部(誤差判定手段)32bと、回数カウント部(計数手段)32cが設けられていて、この周波数誤差判定部32bが、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行ない、回数カウント部32cが、上記の回数をカウントする。
【0090】
また、AFC制御部32は、上記第1実施例と同様に、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力する。
【0091】
また、加算期間切替部34は、AFC制御部32からのデータに基づいて加算期間を制御するためのデータを出力する。具体的には、算出された分散が所定のしきい値よりも大きいか否かを判定し、該分散が該しきい値よりも大きい場合には、AFC制御部32によりカウントされた回数についての判定を行なう。つまり、周波数誤差のばらつきがあるしきい値よりも大きい、つまり、周波数誤差の分散の程度が大きい場合には、加算平均期間を制御する必要があるので、AFC制御部32によりカウントされた回数、つまり、mの値についての判定を行なう。
【0092】
なお、カウントされた回数についての判定においては、上記第1実施例と同様に、AFC制御部32からの回数のデータが5回よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する旨のデータを出力し、一方、10回よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する旨のデータを出力する。
【0093】
その他の構成は、上記第1実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0094】
上記第2実施例の構成の受信装置の動作を図7のフローチャート等を使用して説明する。この図7は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。また、図1の構成においてDSP30以外の各部の動作は基本的に上記第1実施例の場合と同様である。
【0095】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、データチャネル用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。
【0096】
また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、チャネル推定用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0097】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0098】
次には、DSP30において、周波数誤差の算出と、周波数誤差の分散の算出が行われ、算出された周波数誤差と周波数誤差の分散とに基づく加算平均期間の制御が行われる。
【0099】
すなわち、図7を用いて説明すると、図7において、ステップS30からステップS37までは、図5におけるステップS10からステップS17までと同様である。
【0100】
つまり、n(AFCの処理回数)=0とし(S30)、さらに、i(スロットカウンタの値)=0、m(1フレーム内での位相差が45°より小さい回数)=0とする(S31)。
【0101】
次に、2つのシンボル間の位相差が算出される(S32)。つまり、AFC制御部32は、AFC用レジスタ24に格納されたデータに基づき、2つのシンボル間の位相差を算出する。なお、この位相差を算出する際の2つのシンボルは、基本的にはあるスロット内のシンボルで隣接するシンボルであるが、それ以外の2つのシンボルでもよい。また、同時に、スロットカウンタの値を1カウントアップする(S32)。
【0102】
そして、算出された位相差の絶対値が45°よりも小さいか否かが判定される(S33)。この判定は、AFC制御部32により行われる。
【0103】
このステップS33の判定において、位相差の絶対値が45°よりも小さい場合には、mの値を1カウントアップして(S34)、ステップS35に移行する。また、位相差の絶対値が45°以上の場合には、そのままステップS35に移行する。
【0104】
ステップS35においては、iの値が15よりも小さいか否かが判定される(S35)。そして、iの値が15よりも小さい場合には、ステップS32に戻り、iの値が15以上の場合には、ステップS36に移行する。
【0105】
ステップS36においては、nの値を1カウントアップし、nの値が5よりも小さいか否かを判定する(S37)。nの値が5よりも小さい場合には、ステップS31に戻り、次のスロットについて同様の処理を繰り返す。つまり、AFC処理回数が5回以上になるまで、ステップS40以降の加算平均期間の制御は行わない。これにより、AFC処理回数nが5回までの期間においては、チャネル推定値算出部36は、予め定められた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出して、位相制御部14に送る。位相制御部14は、チャネル推定値算出部36から送られるチャネル推定値に従い、各シンボルごとに補正を行なう。また、各スロットごとにVCTCXO制御が行われる。
【0106】
そして、ステップS37において、nの値が5以上となった場合には、AFC制御部32における分散算出部32dは、ステップS32で算出した周波数誤差の分散を算出する(S38)。具体的には、1スロットにおいて、2つのシンボル間の位相差が15回算出されるので、分散算出部32dが、この15個の位相差の値について分散を算出する。算出された分散の値は、加算期間切替部34に送られる。
【0107】
すると、加算期間切替部34では、算出された分散が所定のしきい値よりも大きいか否かが判定され(S39)、該分散が所定のしきい値よりも大きい場合には、ステップS40に移行し、そうでない場合には、ステップS31に戻る。この場合、該加算期間切替部34は、「偏差検出手段により検出された偏差を所定のしきい値と比較する比較手段」として機能する。
【0108】
ステップS40に移行する際には、AFC制御部32は、事前にmの最終的な値を加算期間切替部34に送っておく。例えば、ステップS39で分散がしきい値よりも大きいと判定された場合に、その判定結果を加算期間切替部34から受けてAFC制御部32が加算期間切替部34にmの最終値を送ってもよいし、また、ステップS37でnの値が5以上と判定した場合に、mの最終値を加算期間切替部34に送るようにしてもよい。
【0109】
ステップS40においては、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての5の値と比較して、mの値が5よりも小さいか否かを判定する。そして、mの値が5よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する(S41)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0110】
一方、ステップS40において、mの値が5以上の場合には、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての10の値と比較して、mの値が10よりも大きいか否かを判定する(S42)。そして、mの値が10よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する(S43)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0111】
位相制御部14では、フィンガ12からの相関値をチャネル推定値算出部36からのチャネル推定値に従って補正し、RAKE合成部16に送る。RAKE合成部16は、各位相制御部14からのデータをRAKE合成して、DSP30に送る。
【0112】
DSP30は、RAKE合成部16からのデータから復号に必要なデータを抽出して、デコーダ40に送る。デコーダ40は、データに対して復号処理を行い、CRC部42に送る。CRC部42では、CRCビット確認を行なう。
【0113】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、事前に周波数誤差の分散を検出することにより、周波数誤差のばらつきを検出し、周波数誤差のばらつきが大きい場合には、mの値の判定を行う。そして、周波数誤差が大きい場合には、加算平均期間を短縮するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができる。一方、周波数誤差が小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。また、事前に周波数誤差の分散をチェックした上で、mの値を判定するか否かを決定するので、加算平均期間を必要以上に変化させることがない。
【0114】
なお、第2実施例の変形例として、以下のようにしてもよい。つまり、上記の説明では、周波数誤差の分散を検出して、その分散を所定のしきい値と比較した上で、mの値の判定を行なうものとして説明したが、mの値の判定を行わずに、分散の値のみで加算平均期間を制御するようにしてもよい。つまり、上記のように、周波数誤差の分散を事前チェックに用いるのではなく、周波数誤差の分散を加算平均期間の制御それ自体に利用するものである。
【0115】
すなわち、受信装置の構成は図1に示す構成と同様であるが、AFC制御部32における周波数誤差検出部32aが周波数誤差を算出した後、分散算出部32dが周波数誤差の分散を算出し、該分散の値を加算期間切替部34に送る。加算期間切替部34は、その分散の値を2つのしきい値と比較して、加算平均期間の制御を行なう。この場合には、加算期間切替部34が、加算平均期間制御手段、特に、「偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段」として機能することになる。
【0116】
なお、AFC制御部32は、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力するが、周波数誤差が所定の範囲内である回数をカウントすることは行わない。よって、加算期間切替部34は、周波数誤差が所定の範囲内である回数に基づいて加算平均期間を制御することは行わない。
【0117】
この第2実施例の変形例の動作について、図8のフローチャート等を使用して説明する。この図8は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。また、図1の構成においてDSP30以外の各部の動作は基本的に上記第1実施例の場合と同様である。
【0118】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、データチャネル用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。
【0119】
また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、チャネル推定用の逆拡散符号により逆拡散を行なって、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0120】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0121】
次には、DSP30において、周波数誤差の分散の算出と、算出された分散に基づく加算平均期間の制御が行われる。つまり、図8を用いて説明すると、まず、AFC制御部32がフレーム数が5より小さいか否かを判定する(S50)。これは、上記と同様に、初期補足時には、加算平均期間の制御を行わないようにするためである。これにより、少なくとも、第5フレーム目までの期間は、チャネル推定値算出部36は、予め定められた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出することになる。
【0122】
そして、フレーム数が5、すなわち、第5フレームになると、AFC制御部32は、周波数誤差の分散を算出する(S51)。つまり、上記第2実施例と同様に、各スロットごとに周波数誤差、つまり、シンボル間の位相差を算出し、15個分の周波数誤差の値の分散を算出する。そして、AFC制御部32は、算出された分散の値を加算期間切替部34に送る。
【0123】
すると、加算期間切替部34は、分散の値と所定の第1しきい値との比較を行い、該第1しきい値よりも小さいか否かを判定する(S52)。そして、該分散の値の方が小さい場合には、加算平均期間を延長する(S53)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。つまり、周波数誤差の分散が小さいということは、それだけ周波数誤差のばらつきが小さいことになるので、加算平均期間を延長する。
【0124】
一方、該分散の値が該第1しきい値よりも小さくない場合には、分散の値を所定の第2しきい値(第1しきい値<第2しきい値)との比較を行い、該第2しきい値よりも大きいか否かを判定する(S54)。そして、該分散の値の方が大きい場合には、加算平均期間を短縮する(S55)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。つまり、周波数誤差の分散が大きいということは、それだけ周波数誤差のばらつきが大きいことになるので、加算平均期間を短縮する。なお、上記第1しきい値、第2しきい値は、当選、周波数誤差の分散に用いるものが設定される。
【0125】
なお、当然、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより別途行われる。
【0126】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、周波数誤差の分散を検出することにより、周波数誤差のばらつきを検出し、周波数誤差のばらつきが大きい場合には、加算平均期間を短縮し、一方、周波数誤差のばらつきが小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができ、また、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。
【0127】
なお、周波数誤差の分散の検出においては、周波数誤差の値を上記の数式に当てはめて算出するとして説明したが、階級として360°の角度を複数に区画し、周波数誤差がそのいずれに入るのかを検出することにより、分散を算出してもよい。つまり、この場合には、度数分布表により分散を求めることになる。
【0128】
例えば、0°以上45°未満、45°以上90°未満、90°以上135°未満、135°以上180°未満、180°以上225°未満、225°以上270°未満、270°以上315°未満、315°以上360°未満の8つの階級を設ける場合が考えられる。そして、位相差の値が各階級のいずれに属するかを検出して分散を算出する。
【0129】
この場合の分散の算出には、以下の数2に示す数式が用いられる。
【0130】
【数2】
Figure 0003583993
【0131】
この数2の数式において、fには、各階級の度数が入力される。つまり、各階級に属する位相差の値の個数を入力する。Xには、各階級の中心点を入力する。例えば、0°以上45°未満の階級では、22.5となる。また、算術平均値としては、各中心点の値に度数を乗算したものを各階級ごとに算出して、積算したものとする。nは有効ケース数であり、15個の位相差の値から分散を算出する場合には、このnは15となる。
【0132】
なお、このような度数分布表から分散を求める方法は、以下のチャネル推定値の分散の算出や、パイロットシンボルの逆拡散データの分散の算出にも適用可能である。
【0133】
次に、第3実施例について説明する。この第3実施例は、上記第2実施例が周波数誤差の分散を利用するものであるのに対して、チャネル推定値の分散を利用するものである。つまり、この第3実施例は、加算平均期間の制御の前に、チャネル推定値の分散による事前チェックを行なうものである。
【0134】
つまり、第3実施例における受信装置A2の構成は、図9に示すように構成され、図1に示す構成とほぼ同様であるが、DSP30の構成が異なる。なお、上記第1実施例、第2実施例と同様に、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30とで、チャネル推定装置B2を構成する。
【0135】
つまり、本実施例におけるDSP30は、AFC制御部32と、加算期間切替部34と、チャネル推定値算出部36と、分散算出部38とを有する。この分散算出部38が、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差を検出する偏差検出手段として機能する。
【0136】
ここで、本実施例におけるAFC制御部32は、上記第1実施例におけるAFC制御部32と同様の機能を有し、AFC用レジスタ24に格納されているデータに基づいて周波数誤差を算出する機能や、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう機能や、1フレームにおいて算出された位相差の絶対値が45°より小さいと判定された回数をカウントする機能や、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力する機能等を有する。
【0137】
また、加算期間切替部34は、AFC制御部32からのデータと、分散算出部38からのデータとに基づいて加算期間を制御するためのデータを出力する。具体的には、分散算出部38により算出された分散が所定のしきい値よりも大きいか否かを判定し、該分散が該しきい値よりも大きい場合には、AFC制御部32によりカウントされた回数についての判定を行なう。つまり、チャネル推定値のばらつきがあるしきい値よりも大きい、つまり、チャネル推定値の分散の程度が大きい場合には、加算平均期間を制御する必要があるので、AFC制御部32によりカウントされた回数、つまり、mの値についての判定を行なう。
【0138】
なお、カウントされた回数についての判定においては、上記第1実施例と同様に、AFC制御部32からの回数のデータが5回よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する旨のデータを出力し、一方、10回よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する旨のデータを出力する。
【0139】
また、チャネル推定値算出部36は、チャネル推定値を算出するものであり、チャネル推定用レジスタ22に格納されているデータについて所定期間分加算平均を行ってチャネル推定値を算出する。加算平均を行なう際の所定期間は、加算期間切替部32からのデータに従い決定される。このチャネル推定値算出部36による算出は、スロット期間ごとに行ってもよいし、シンボル期間ごとに行ってもよく、少なくとも、1フレームごとにチャネル推定値の分散を算出できるように、1フレーム期間において複数のチャネル推定値を算出するようにすればよい。
【0140】
また、分散算出部38は、チャネル推定値算出部36により算出されるチャネル推定値の分散を算出するものであり、具体的には、1フレームにおいて、チャネル推定値の算出が15回行われる場合には、この15個のチャネル推定値の値について分散を算出する。分散の算出に当たっては、上記の既知の数式に従う。つまり、例えば、各チャネル推定値の値における平均値との差の二乗和をサンプル数で割って分散を算出する。算出された分散の値は、加算期間切替部34に送られる。このチャネル推定値の分散は、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差の一種であるといえる。
【0141】
その他の構成は、上記第1実施例、第2実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0142】
上記第3実施例の構成の受信装置A2の動作は、上記第2実施例の場合の動作とほぼ同じであるが、図10のフローチャートに示されるように動作し、図7と比較すると、ステップS68とステップS69の動作が異なる。なお、この図10は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。また、図9の構成においてDSP30以外の各部の動作は基本的に上記第2実施例の場合と同様である。
【0143】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例や第2実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0144】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0145】
次には、DSP30において、周波数誤差の算出と、周波数誤差の分散の算出が行われ、算出された周波数誤差とチャネル推定値の分散とに基づく加算平均期間の制御が行われる。
【0146】
すなわち、図10を用いて説明すると、図10において、ステップS60からステップS67までは、図7におけるステップS30からステップS37までと同様であるので、その説明を省略する。なお、1フレームは15スロット、1スロットは10シンボルから構成されるが、各2シンボルごとにチャネル推定値がチャネル推定値算出部36により算出されていることになる。
【0147】
そして、ステップS67において、nの値が5以上となった場合には、分散算出部38は、チャネル推定値の分散を算出する(S68)。具体的には、1フレームにおいて、チャネル推定値が75回算出される場合には、75個のチャネル推定値の値について分散を算出する。算出された分散の値は、加算期間切替部34に送られる。加算期間切替部34では、算出された分散が所定のしきい値よりも大きいか否かが判定され(S69)、該分散が所定のしきい値よりも大きい場合には、ステップS70に移行し、そうでない場合には、ステップS61に戻る。
【0148】
ステップS70に移行する際には、AFC制御部32は、事前にmの最終的な値を加算期間切替部34に送っておく。例えば、ステップS69で分散がしきい値よりも小さいと判定された場合に、その判定結果を加算期間切替部34から受けてAFC制御部32が加算期間切替部34にmの最終値を送ってもよいし、また、ステップS67でnの値が5以上と判定した場合に、mの最終値を加算期間切替部34に送るようにしてもよい。
【0149】
ステップS70以降は上記第2実施例と同様である。つまり、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての5の値と比較して、mの値が5よりも小さいか否かを判定する。そして、mの値が5よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する(S71)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0150】
一方、ステップS70において、mの値が5以上の場合には、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての10の値と比較して、mの値が10よりも大きいか否かを判定する(S72)。そして、mの値が10よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する(S73)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0151】
そして、位相制御部14では、フィンガ12からの相関値をチャネル推定値算出部36からのチャネル推定値に従って補正し、RAKE合成部16に送る。RAKE合成部16は、各位相制御部14からのデータをRAKE合成して、DSP30に送る。
【0152】
DSP30は、RAKE合成部16からのデータから復号に必要なデータを抽出して、デコーダ40に送る。デコーダ40は、データに対して復号処理を行い、CRC部42に送る。CRC部42では、CRCビット確認を行なう。
【0153】
なお、当然、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより行われる。
【0154】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、事前にチャネル推定値の分散を検出することにより、チャネル推定値のばらつきを検出し、チャネル推定値のばらつきが大きい場合には、mの値の判定を行う。そして、周波数誤差が大きい場合には、加算平均期間を短縮するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができる。一方、周波数誤差が小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。また、事前にチャネル推定値の分散をチェックした上で、mの値を判定するか否かを決定するので、加算平均期間を必要以上に変化させることがない。
【0155】
なお、第3実施例の変形例として、以下のようにしてもよい。つまり、上記の説明では、チャネル推定値の分散を検出して、その分散を所定のしきい値と比較した上で、mの値の判定を行なうものとして説明したが、mの値の判定を行わずに、分散の値のみで加算平均期間を制御するようにしてもよい。つまり、上記のように、チャネル推定値の分散を事前チェックに用いるのではなく、チャネル推定値の分散を加算平均期間の制御それ自体に利用するものである。
【0156】
すなわち、受信装置の構成は図9に示す構成と同様であるが、分散算出部38は、チャネル推定値の分散を算出し、該分散の値を加算期間切替部34に送る。加算期間切替部34は、その分散の値を2つのしきい値と比較して、加算平均期間の制御を行なう。この場合には、加算期間切替部34が、加算平均期間制御手段、特に、「偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段」として機能することになる。
【0157】
なお、AFC制御部32は、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力するが、周波数誤差が所定の範囲内である回数をカウントすることは行わない。よって、加算期間切替部34は、AFC制御部32からの情報に基づくことなく、分散算出部38からの情報に基づいて加算平均期間の制御を行なうことになる。
【0158】
この第3実施例の変形例の動作について、図11のフローチャート等を使用して説明する。図11は、図9とほぼ同じ内容であるが、ステップS81がステップS51とは異なる。この図11は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。また、図9の構成においてDSP30以外の各部の動作は基本的に上記第3実施例の場合と同様である。
【0159】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例〜第3実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0160】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0161】
次には、DSP30において、チャネル推定値の分散の算出と、算出された分散に基づく加算平均期間の制御が行われる。つまり、図11を用いて説明すると、まず、AFC制御部32がフレーム数が5より小さいか否かを判定する(S80)。これは、上記と同様に、初期補足時には、加算平均期間の制御を行わないようにするためである。これにより、少なくとも、第5フレーム目までの期間は、チャネル推定値算出部36は、予め定められた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出することになる。なお、ステップS80における判定結果は、分散算出部38に送っておく。
【0162】
そして、フレーム数が5、すなわち、第5フレームになると、分散算出部38は、チャネル推定値の分散を算出する(S81)。つまり、上記第3実施例と同様に、チャネル推定値算出部38で算出されたチャネル推定値で、分散の算出に用いるチャネル推定値のデータ、つまり、75個分のチャネル推定値のデータを保持しておき、チャネル推定値の分散を算出する。そして、分散算出部38は、算出された分散の値を加算期間切替部34に送る。
【0163】
すると、加算期間切替部34は、分散の値と所定の第1しきい値との比較を行い、該第1しきい値よりも小さいか否かを判定する(S82)。そして、該分散の値の方が小さい場合には、加算平均期間を延長する(S83)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。つまり、チャネル推定値の分散が小さいということは、それだけ周波数誤差のばらつきが小さいことになるので、加算平均期間を延長する。
【0164】
一方、該分散の値が該第1しきい値よりも小さくない場合には、分散の値を所定の第2しきい値(第1しきい値<第2しきい値)との比較を行い、該第2しきい値よりも大きいか否かを判定する(S84)。そして、該分散の値の方が大きい場合には、加算平均期間を短縮する(S85)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。つまり、チャネル推定値の分散が大きいということは、それだけ周波数誤差のばらつきが大きいことになるので、加算平均期間を短縮する。なお、上記第1しきい値、第2しきい値は、当然、チャネル推定値の分散に用いるものが設定される。
【0165】
なお、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより別途行われる。
【0166】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、チャネル推定値の分散を検出することにより、チャネル推定値のばらつきを検出し、チャネル推定値のばらつきが大きい場合には、加算平均期間を短縮し、一方、チャネル推定値のばらつきが小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができ、また、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。
【0167】
なお、上記第3実施例においては、分散算出部がチャネル推定値の分散を算出して、加算平均期間の制御に用いるものとしたが、チャネル推定値ではなく、チャネル推定用レジスタ22に格納されている逆拡散データの分散を用いるようにしてもよい。つまり、パイロットシンボルの逆拡散データを用いる。
【0168】
例えば、1フレームは15スロットで構成され、1スロットは10シンボルで構成されるので、1フレームは合計150シンボルにより構成される。そこで、図10のステップS68で、この150個分のシンボルについての逆拡散データにおける位相について、分散を算出して、これをステップS69において判定することが考えられる。また、図11のステップS81で、この150個分のシンボルについての逆拡散データにおける位相について、分散を算出して、これをステップS82において判定することが考えられる。なお、その場合のステップS69や、ステップS82、S84におけるしきい値は、パイロットシンボルの逆拡散データの分散に用いるものとする。
【0169】
また、1フレームにおける全てのシンボルではなく、所定の数のシンボルの逆拡散データを用いるようにしてもよい。例えば、あるフレームの先頭から所定数のシンボル分のデータとすることが考えられる。
【0170】
また、上記第2実施例や第3実施例では、周波数誤差の分散、チャネル推定値の分散、パイロットシンボルの逆拡散の分散を利用するものとして説明したが、他の指標の分散を利用してもよい。また、分散に限らず、標準偏差等他の偏差を利用してもよい。つまり、チャネル推定に関する間隔尺度変数等の他の指標の偏差であればよい。つまり、該指標の偏差を用いて事前チェックを行った後に、加算平均期間の制御を行なう。また、該指標の偏差自体を利用して加算平均期間の制御を行なう。
【0171】
次に、第4実施例について説明する。第4実施例では、上記第2実施例、第3実施例が、分散の値を判定した後に、mの値、すなわち、1フレーム内での位相差が45°より小さい回数の判定を行なうものであるが、本実施例は、分散の値の代わりに、CRCビット確認の結果を利用するものである。つまり、加算平均期間の制御の前の事前チェックにCRCビット確認を用いるものである。
【0172】
つまり、第4実施例における受信装置A3の構成は、図12に示すように構成され、図1に示す構成とほぼ同様であるが、CRC部42(誤り検出手段)からCRCビット確認の結果が加算期間切替部34に送られ、加算期間切替部34が、該CRCビット確認の結果を加算平均期間の制御に用いる点が異なる。なお、本実施例では、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30と、CRC部42とで、チャネル推定装置B3を構成する。
【0173】
ここで、本実施例におけるAFC制御部32は、上記第1実施例におけるAFC制御部32と同様の機能を有し、AFC用レジスタ24に格納されているデータに基づいて周波数誤差を算出する機能や、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう機能や、1フレームにおいて算出された位相差の絶対値が45°より小さいと判定された回数をカウントする機能や、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力する機能等を有する。
【0174】
また、加算期間切替部34は、AFC制御部32からの情報と、CRC部42からの情報とに基づいて加算期間を制御するためのデータを出力する。具体的には、CRC部42からエラー検出信号が送られたか否かを判定し、エラー検出信号が送られた場合には、AFC制御部32によりカウントされた回数についての判定を行なう。つまり、上記第1実施例〜第3実施例と同様に、AFC制御部32からの回数のデータが5回よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する旨のデータを出力し、一方、10回よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する旨のデータを出力する。
【0175】
また、CRC部42は、デコーダ40から送られた復号データについてCRCビット確認を行い、BLER(Block Error Rate)等の誤り率が所定の値よりも大きいか否かを判定し、大きい場合には、エラー検出信号を加算期間切替部34に送る。
【0176】
その他の構成は、上記第1実施例〜第3実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0177】
上記第4実施例の構成の受信装置A3の動作は、上記第2実施例、第3実施例の場合の動作とほぼ同じであるが、図13のフローチャートに示されるように動作し、ステップS98のように動作する点で、図7、図10とは異なる。なお、この図13は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。
【0178】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例〜第3実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0179】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0180】
次には、DSP30において、周波数誤差の算出と、周波数誤差の分散の算出が行われ、算出された周波数誤差と、CRC部42からの信号とに基づく加算平均期間の制御が行われる。
【0181】
すなわち、図13を用いて説明すると、図13において、ステップS90からステップS97までは、図7におけるステップS30からステップS37や、図10におけるステップS60からステップS67までと同様であるので、その説明を省略する。
【0182】
そして、ステップS97において、nの値が5以上となった場合には、加算期間切替部34は、CRC部42からエラー検出信号が送られているか否かを判定する(S98)。なお、CRC部42では、CRCビット確認を行い、誤り率が大きい場合には、エラー検出信号を加算期間切替部34に送る。エラー検出信号が送られている場合には、ステップS99に移行し、送られていない場合には、ステップS91に戻る。
【0183】
ステップS99に移行する際には、AFC制御部32は、事前にmの最終的な値を加算期間切替部34に送っておく。例えば、ステップS98でエラー検出信号が送られたと判定された場合に、その判定結果を加算期間切替部34から受けてAFC制御部32が加算期間切替部34にmの最終値を送ってもよいし、また、ステップS97でnの値が5以上と判定した場合に、mの最終値を加算期間切替部34に送るようにしてもよい。
【0184】
ステップS99以降は上記第2実施例や第3実施例と同様である。つまり、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての5の値と比較して、mの値が5よりも小さいか否かを判定する。そして、mの値が5よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する(S100)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0185】
一方、ステップS99において、mの値が5以上の場合には、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての10の値と比較して、mの値が10よりも大きいか否かを判定する(S101)。そして、mの値が10よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する(S102)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0186】
そして、位相制御部14では、フィンガ12からの相関値をチャネル推定値算出部36からのチャネル推定値に従って補正し、RAKE合成部16に送る。RAKE合成部16は、各位相制御部14からのデータをRAKE合成して、DSP30に送る。
【0187】
DSP30は、RAKE合成部16からのデータから復号に必要なデータを抽出して、デコーダ40に送る。デコーダ40は、データに対して復号処理を行い、CRC部42に送る。CRC部42では、CRCビット確認を行なう。
【0188】
また、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより行われる。
【0189】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、CRCビット確認の結果を見て、エラーがある場合には、mの値の判定を行う。そして、周波数誤差が大きい場合には、加算平均期間を短縮するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができる。一方、周波数誤差が小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。また、事前にCRCビット確認の結果に従い、mの値を判定するか否かを決定するので、加算平均期間を必要以上に変化させることがない。
【0190】
なお、第4実施例の変形例として、以下のようにしてもよい。つまり、上記の説明では、エラー検出信号が送られたか否かを判定した上で、mの値の判定を行なうものとして説明したが、mの値の判定を行わずに、CRC部42から送られるデータのみで加算平均期間を制御するようにしてもよい。つまり、CRCビット確認の結果を事前チェックに利用するのではなく、CRCビット確認の結果を加算平均期間自体に用いるものである。
【0191】
つまり、CRC部42は、BLER(Block Error Rate)等の誤り率を算出すると、その値を加算期間切替部34に送る。すると、加算期間切替部34は、その誤り率を2つのしきい値と比較して、加算平均期間を制御するのである。つまり、図8のフローチャートにおいて、ステップS51で、誤り率を算出し、ステップS52で、該誤り率が第1しきい値よりも小さいか否かを判定し、ステップS54で、該誤り率が第2しきい値よりも大きいか否かを判定することになる。なお、この場合の第1しきい値や第2しきい値は、当然誤り率についてのしきい値である。
【0192】
また、上記第4実施例では、CRCビット確認の結果によりエラーがあると判定された場合には、mの値の判定を行なうものとして説明したが、CRCビット確認の結果によりエラーがある判定された場合に、他の方法で加算平均期間の制御を行ってもよい。例えば、分散による加算平均期間の制御を行なうようにしてもよい。分散による加算平均期間の制御としては、上記のように、周波数誤差の分散による加算平均期間の制御(図8参照)、チャネル推定値の分散による加算平均期間の制御(図11参照)、パイロットシンボルの逆拡散データの分散による加算平均期間の制御等が考えられる。
【0193】
つまり、例えば、図8のフローチャートにおいて、ステップS50とステップS51の間に、CRCビット確認の判定を行なうようにして、CRC部42よりエラー検出信号が送られている場合には、周波数誤差の分散を算出して、その分散の値により加算平均期間を制御するようにする。
【0194】
また、例えば、図11のフローチャートにおいて、ステップS80とステップS81の間に、CRCビット確認の判定を行なうようにして、CRC部42よりエラー検出信号が送られている場合には、チャネル推定値の分散を算出して、その分散の値により加算平均期間を制御するようにする。
【0195】
また、周波数誤差の分散やチャネル推定値の分散の代わりに、パイロットシンボルの逆拡散データの分散としてもよい。
【0196】
次に、第5実施例について説明する。第5実施例では、上記第4実施例が、CRCビット確認の結果がエラーありとされた場合には、mの値、すなわち、1フレーム内での位相差が45°より小さい回数の判定を行なって加算平均期間の制御を行なうものであるが、本実施例は、特定の音声が検出された場合に、加算平均期間の制御を行なうものである。つまり、加算平均期間の制御の前の事前チェックに、特定音声の検出を用いる。
【0197】
つまり、第5実施例における受信装置A4の構成は、図14に示すように構成され、図1に示す構成とほぼ同様であるが、図1の構成にさらに、マイク(音声入力手段)50と、音声認識部(特定音声検出手段)52とを有している。なお、本実施例では、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30と、マイク50と、音声認識部52とで、チャネル推定装置B4を構成する。
【0198】
ここで、音声認識部52は、該マイク50に接続され、マイク50に予め定められた特定音声が入力された場合に、該特定音声が入力されたことを検知し、特定音声が検知されたことを示す特定音声検知信号を加算期間切替部34に送る。ここで、特定音声とは、通信状態が悪化した場合に、通話者が通常使用する用語が挙げられる。具体的には、日本語では「もしもし」が挙げられ、また、英語では「ハロー(hallo)」が挙げられる。
【0199】
また、AFC制御部32は、上記第1実施例や第4実施例におけるAFC制御部32と同様の機能を有し、AFC用レジスタ24に格納されているデータに基づいて周波数誤差を算出する機能や、周波数誤差が所定の範囲内であるか否かの判定を行なう機能や、1フレームにおいて算出された位相差の絶対値が45°より小さいと判定された回数をカウントする機能や、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力する機能等を有する。
【0200】
また、加算期間切替部34は、AFC制御部32からの情報と、音声認識部52からの情報とに基づいて加算期間を制御するためのデータを出力する。具体的には、音声認識部52から特定音声検出信号が送られたか否かを判定し、該信号が送られた場合には、AFC制御部32によりカウントされた回数についての判定を行なう。つまり、上記第1実施例〜第4実施例と同様に、AFC制御部32からの回数のデータが10回よりも大きい場合には、加算平均期間を短縮する旨のデータを出力し、一方、5回よりも小さい場合には、加算平均期間を延長する旨のデータを出力する。
【0201】
その他の構成は、上記第1実施例〜第3実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0202】
上記第5実施例の構成の受信装置A4の動作は、上記第4実施例の場合の動作とほぼ同じであるが、図15のフローチャートに示されるように動作し、図13のフローチャートと比較すると、ステップS118の動作を行なう点で異なる。なお、この図15は、主としてDSP30の動作を示すものといえる。
【0203】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例〜第4実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0204】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0205】
次には、DSP30において、周波数誤差の算出と、周波数誤差の分散の算出が行われ、算出された周波数誤差と、音声認識部52からの信号とに基づく加算平均期間の制御が行われる。なお、マイク50を通して音声が入力されると、音声認識部52は、特定音声が検出された場合には、特定音声検出信号を加算期間切替部34に出力する。この特定音声としては、複数種類の特定音声を登録しておき、そのうちのいずれかが検出された場合には、特定音声検出信号を出力するようにしてもよい。
【0206】
すなわち、図15を用いて説明すると、図15において、ステップS110からステップS117までは、図13におけるステップS90からステップS97までと同様であるので、その説明を省略する。
【0207】
そして、ステップS117において、nの値が5以上となった場合には、加算期間切替部34は、音声認識部52から特定音声検出信号が送られているか否かを判定する(S118)。特定音声検出信号が送られている場合には、ステップS119に移行し、送られていない場合には、ステップS121に戻る。
【0208】
ステップS119に移行する際には、AFC制御部32は、事前にmの最終的な値を加算期間切替部34に送っておく。例えば、ステップS118で特定音声検出信号が送られたと判定された場合に、その判定結果を加算期間切替部34から受けてAFC制御部32が加算期間切替部34にmの最終値を送ってもよいし、また、ステップS117でnの値が5以上と判定した場合に、mの最終値を加算期間切替部34に送るようにしてもよい。
【0209】
ステップS119以降は上記第2実施例〜第4実施例と同様である。つまり、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての5の値と比較して、mの値が5よりも小さいか否かを判定する。そして、mの値が5よりも小さい場合には、加算平均期間を短縮する(S120)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を短縮する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を短縮してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0210】
一方、ステップS119において、mの値が5以上の場合には、加算期間切替部34は、mの値としきい値としての10の値と比較して、mの値が10よりも大きいか否かを判定する(S121)。そして、mの値が10よりも大きい場合には、加算平均期間を延長する(S122)。つまり、加算期間切替部34は加算期間を延長する旨のデータをチャネル推定値算出部36に送り、チャネル推定値算出部36は、加算平均期間を延長してチャネル推定値を算出し、算出されたチャネル推定値を位相制御部14に送る。
【0211】
よって、通話中に通信状態が悪化した場合には、通話者は通常「もしもし」等の音声を発するが、本実施例ではこれを検知して、加算平均期間についての制御を行なうので、通信状態の改善に役立つ。
【0212】
そして、位相制御部14では、フィンガ12からの相関値をチャネル推定値算出部36からのチャネル推定値に従って補正し、RAKE合成部16に送る。RAKE合成部16は、各位相制御部14からのデータをRAKE合成して、DSP30に送る。
【0213】
DSP30は、RAKE合成部16からのデータから復号に必要なデータを抽出して、デコーダ40に送る。デコーダ40は、データに対して復号処理を行い、CRC部42に送る。CRC部42では、CRCビット確認を行なう。
【0214】
また、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより行われる。
【0215】
以上のように、本実施例の受信装置によれば、事前に特定音声が検出されたかを判定し、特定音声が検出された場合には、mの値の判定を行う。そして、周波数誤差が大きい場合には、加算平均期間を短縮するので、移動速度が大きい場合には、加算平均期間を短縮でき、適切なチャネル推定値とすることができる。一方、周波数誤差が小さい場合には、加算平均期間を延長するので、移動速度が小さい場合には、加算平均期間を長くでき、適切なチャネル推定値とすることができる。よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。また、事前に特定音声が検出されたか否かを見て、mの値を判定するか否かを決定するので、加算平均期間を必要以上に変化させることがない。
【0216】
なお、上記の第5実施例においては、特定音声が検出された場合に、mの値の判定を行なって加算平均期間の制御を行なうが、特定音声の検出の代わりに、通話者により所定の操作があった場合に、加算平均期間の制御を行なうようにしてもよい。
【0217】
この第5実施例の変形例の場合には、受信装置の構成は、図16の受信装置A5に示すようになり、図14に示す受信装置A4におけるマイク50と音声認識部52の代わりに、操作部(操作手段)60と、操作検出部(特定操作検出手段)62が設けられる。なお、この場合には、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30と、操作部60と、操作検出部62とで、チャネル推定装置B5を構成する。
【0218】
ここで、操作部60は、具体的には、操作ボタンであり、加算平均期間の制御を行なうための所定の操作(これを「特定操作」とする)ができるようになっている。つまり、該特定操作を行なうと、上記mの値の判定を行って加算平均期間の制御を行なう。
【0219】
また、操作検出部62は、操作部60における操作を検出する回路であり、特に、操作部60において特定操作が行われたことを検出し、特定操作が行われたことを検出すると、特定操作検出信号を加算期間切替部34に送る。
【0220】
加算期間切替部34は、特定操作検出信号を受信すると、mの値の判定を行って、加算平均期間の制御を行なうのである。
【0221】
つまり、図16に示す例の動作としては、図15のフローチャートにおいて、ステップS118では、特定操作が検出されたか否かを判定することになる。
【0222】
また、この第5実施例においては、特定音声や所定の操作があった場合に、mの値の判定を行って、加算平均期間の制御を行なうものとして説明したが、他の方法で、加算平均期間の制御を行ってもよい。例えば、周波数誤差の分散や、チャネル推定値の分散等、分散の値自体により加算平均期間を制御してもよい(第2実施例の変形例、第3実施例の変形例を参照)。また、CRCビット確認による結果により加算平均期間を制御してもよい(第4実施例の変形例を参照)。
【0223】
続いて、第6実施例について説明する。第6実施例における受信装置は、図16に示す構成と同様の構成であるが、操作部60においては、複数種類のモードが選択できるようになっていて、この選択されたモードに従って、加算平均期間を制御するものである。なお、本実施例では、相関器20と、チャネル推定用レジスタ22と、AFC用レジスタ24と、DSP30と、操作部60と、操作検出部62とで、チャネル推定装置B5を構成する。
【0224】
つまり、図16の構成を用いて説明すると、操作部60は、操作ボタンであり、複数種類のモードを選択できるようになっている。例えば、複数のモードとしては、第1モードと第2モードと第3モードとが設けられていて、第1モードは、高速移動時のモードであり、第2モードは、中速移動時のモードであり、第3モードは、低速移動時のモードとする。ここで、第1モードにおける加算平均期間をX1とし、第2モードにおける加算平均期間をX2とし、第3モードにおける加算平均期間をX3とすると、X1<X2<X3とする。この第6実施例における操作部60が、上記設定手段として機能する。
【0225】
また、操作検出部62は、操作部60において選択されたモードを検出し、検出されたモードの情報を加算期間切替部34に送る。
【0226】
また、加算期間切替部34は、操作検出部62から送られたモードについての情報に基づいて、加算平均期間を制御する旨の信号をチャネル推定値算出部36に送る。つまり、加算期間切替部34は、モードと、そのモードについての加算平均期間の情報の対応を示すテーブルを保持していて、検出されたモードについての加算平均期間の情報をチャネル推定値算出部36に送る。
【0227】
また、チャネル推定値算出部36は、加算期間切替部34からの信号が示す加算平均期間によりチャネル推定値を算出する。
【0228】
なお、AFC制御部32は、算出された周波数誤差に基づいてVCTCXO46を制御するための制御データを出力するが、周波数誤差が所定の範囲内である回数をカウントすることは行わない。よって、加算期間切替部34は、AFC制御部32からの情報に基づくことなく、操作検出部62からの情報に基づいて加算平均期間の制御を行なうことになる。この第6実施例において、加算期間切替部34が、加算平均期間制御手段、特に、「設定手段により設定されたモードに基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段」として機能する。
【0229】
この第6実施例の動作について、図17のフローチャート等を使用して説明する。
【0230】
まず、フィンガ12や相関器20が上記第1実施例〜第5実施例と同様に動作する。つまり、アンテナ10を介して受信された受信信号は、フィンガ12に送られ、フィンガ12は、受信された受信信号におけるデータチャネルとの相関値を算出し、位相制御部14に出力する。また、アンテナ10を介して受信された受信信号は、相関器20にも送られ、受信された受信信号におけるパイロットシンボルとの相関値を算出して、チャネル推定用レジスタ22に送る。そして、チャネル推定用レジスタ22では、パイロットシンボルとの相関値のデータが各シンボルごとに順次格納されていく。
【0231】
一方、パイロットシンボルとの相関値のデータは、AFC用レジスタ24にも送られ、各シンボルごとに順次格納されていく。
【0232】
次に、DSP30においては、AFC制御部32がフレーム数が5より小さいか否かを判定する(S130)。これは、上記と同様に、初期補足時には、加算平均期間の制御を行わないようにするためである。
【0233】
なお、操作検出部62における検出結果、つまり、検出されたモードについての情報は、加算期間切替部34に送られ、加算期間切替部34に保持される。なお、初期状態、つまり、操作部60によりモードを切り替える旨の操作があるまでは、操作検出部62は、予め決められたモード(例えば、上記の例では、第2モード)を検出モードとして加算期間切替部34に送るものとする。
【0234】
そして、フレーム数が5、すなわち、第5フレームになると、加算期間切替部34は、選択モードを判定する(S131)。つまり、加算期間切替部34は、操作検出部62から検出モードの情報を取得する。
【0235】
そして、検出されたモードに基づいて、加算平均期間を制御する(S132)。つまり、加算期間切替部34は、取得したモードに対応した加算平均期間を上記テーブルから割り出し、その加算平均期間の情報をチャネル推定値算出部36に送る。
【0236】
チャネル推定値算出部36は、加算期間切替部34から送られた加算平均期間に基づいてチャネル推定値を算出して、位相制御部14に送る。
【0237】
また、VCTCXO制御は、AFC制御部32から出力される制御データにより別途行われる。
【0238】
よって、受信装置のユーザーは、新幹線等の高速移動手段を利用する場合には、上記第1モード等の高速移動用のモードとし、高速道路や在来線等の中速移動手段を利用する場合には、上記第2モード等の中速移動用のモードとし、歩行等の低速移動の場合には、上記第3モード等の低速移動用のモードとすることにより、適切な加算平均期間とすることができ、よって、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。
【0239】
なお、上記の説明では、モードとして3つのモードを設定する場合を例に取って説明したが、これには限られず、2つのモードでもよく、4つ以上のモードとしてもよい。
【0240】
以上のように、加算平均期間を制御する手法としては、1フレーム内での位相差が45°より小さい回数、つまり、mの値を判定して加算平均期間を制御する方法を主として説明したが、他にも、第2実施例の変形例や第3実施例の変形例のように、分散の値を複数のしきい値により判定する方法や、第4実施例の変形例のように、CRCにより算出された誤り率を複数のしきい値により判定する方法や、上記第6実施例のように、ユーザーが選択したモードにより制御する方法等が挙げられ、上記方法のいずれかを用いるものとして説明した点は、その方法以外の上記の方法に置き換えて行ってもよい。例えば、上記の説明で、mの値を判定して加算平均期間を制御する方法を用いる代わりに、分散の値を複数のしきい値により判定する方法に置き換えてもよく、また、ユーザーが選択したモードにより制御する方法に置き換えてもよい。
【0241】
なお、上記の方法とは異なり、加算平均期間をサイクリックに順次切り替えて、最も良好な加算平均期間に切り替える方法を用いてもよい。つまり、上記加算平均期間制御手段としての加算期間切替部34が、加算平均期間の切替順序の情報を保持しておき、その予め定められた切替順序に従い、加算平均期間を切り替える。例えば、上記第2実施例(図7参照)を例に取ると、周波数誤差の分散がしきい値よりも小さい場合(ステップS39参照)には、加算平均期間を順次所定の順序で切り替えていき、周波数誤差の分散がしきい値以上のなるまで切り替えていくことが考えられる。切替えの方法としては、最初には、まず加算平均期間を延長し、次には、加算平均期間を短縮する等が考えられる。
【0242】
なお、mの値を判定して加算平均期間を制御する方法や、分散の値を複数のしきい値により判定する方法や、CRCにより算出された誤り率を複数のしきい値により判定する方法では、しきい値として2つのしきい値を用いているが、2つ以外の複数のしきい値を用いてもよく、例えば、4つのしきい値を設けて、加算平均期間の延長幅や短縮幅を2段階としてもよい。
【0243】
また、加算平均期間を制御する前の事前チェックとしては、周波数誤差の分散を判定する方法(第2実施例)、チャネル推定値の分散を判定する方法(第3実施例)、CRCビット確認の結果を判定する方法(第4実施例)、特定音声や特定操作の検出を用いる方法(第5実施例)を挙げたが、これには限られず、分散としては、他の指標の分散を利用してもよい。また、分散に限らず、標準偏差等他の偏差を利用してもよい。つまり、チャネル推定に関する間隔尺度変数等の他の指標の偏差であればよい。
【0244】
また、加算平均期間を制御する前の事前チェックとして、複数種類の事前チェックを行った上で、加算平均期間の制御を行なうようにしてもよい。
【0245】
例えば、上記第2実施例において、加算平均期間の制御を行なう前の事前チェックとして、周波数誤差の分散のしきい値との比較を行なう(図7 S39)が、この周波数誤差の分散のしきい値との比較と、他の事前チェックとを組み合わせてもよい。例えば、CRCビット確認と組み合わせて、周波数誤差の分散がしきい値よりも大きく、かつ、CRCビット確認でエラーありと判定された場合に、mの値の判定による加算平均期間の制御を行なうようにしてもよい。
【0246】
また、例えば、第4実施例においては、加算平均期間の制御を行なう前の事前チェックとして、CRCビット確認を行なうが、事前チェックを、CRCビット確認のみならず他の事前チェックと組み合わせてもよい。例えば、CRCビット確認と第5実施例(後述)の特定音声検出とを組み合わせて、CRCビット確認でエラーありと判定され、かつ、特定音声が検出された場合に、mの値の判定をする。また、CRCビット確認でエラーありと判定され、かつ、特定音声が検出された場合に、分散による加算平均期間の制御を行なうようにすることが考えられる。
【0247】
【発明の効果】
本発明に基づくチャネル推定装置や受信装置によれば、受信信号の周波数と、該受信装置の基準クロックの周波数との誤差である周波数誤差や、該周波数誤差の分散やチャネル推定値の分散等の所定の指標の偏差や、ユーザーにより選択されたモード等により、チャネル推定値に用いる加算平均期間の制御を行なうので、特に移動速度に応じて適切なチャネル推定値を算出することができ、高速移動や低速移動など移動端末の移動速度が異なる場合でも、通信品質を良好に保つことができる。
【0248】
また、チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差や、誤り検出の結果や、特定音声や、特定操作を検出して、所定の場合には、加算平均期間制御手段による制御を停止するので、加算平均期間制御手段による制御を頻繁に行なう必要がなく、加算平均期間制御手段の負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例及び第2実施例の受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】受信装置におけるAFC制御部の構成を示す説明図である。
【図3】受信装置の動作を説明するための説明図である。
【図4】受信装置の動作を説明するための説明図である。
【図5】本発明の第1実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】フレームとスロットとシンボルの関係を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例の変形例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施例の受信装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施例の変形例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第4実施例の受信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第4実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施例の受信装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第5実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第5実施例の変形例及び第6実施例の受信装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第6実施例の受信装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
A1、A2、A3、A4、A5 受信装置
B1、B2、B3、B4、B5 チャネル推定装置
10 アンテナ
12 フィンガ
14 位相制御部
16 RAKE合成部
20 相関器
22 チャネル推定用レジスタ
24 AFC用レジスタ
30 DSP
32 AFC制御部
34 加算期間切替部
36 チャネル推定値算出部
38 分散算出部
40 デコーダ
42 CRC部
44 D/A変換部
46 VCTCXO

Claims (8)

  1. 拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、
    チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差を検出する偏差検出手段と、
    該偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、
    該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、
    を有し、
    上記チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差が、上記チャネル推定値算出手段により算出されたチャネル推定値の分散であることを特徴とするチャネル推定装置。
  2. 拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、
    チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差を検出する偏差検出手段と、
    該偏差検出手段の検出結果に基づいて、チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、
    該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、
    を有し、
    上記チャネル推定に関する間隔尺度変数の偏差が、受信信号におけるパイロットシンボルの逆拡散データにおける位相の分散であることを特徴とするチャネル推定装置。
  3. 拡散符号によりスペクトラム拡散された信号である受信信号を受信する受信装置に用いられ、該受信信号の同期検波を行なう際に用いるチャネル推定装置であって、
    チャネル推定に用いる加算平均期間を制御する加算平均期間制御手段と、
    該加算平均期間制御手段により制御された加算平均期間に基づき、チャネル推定値を算出するチャネル推定値算出手段と、
    を有し、
    上記加算平均期間制御手段が、予め定められた切替順序に従い、加算平均期間を切り替えることを特徴とするチャネル推定装置。
  4. 上記偏差検出手段が、受信信号の周波数と、該受信装置の基準クロックの周波数との誤差である周波数誤差の分散を検出することを特徴とする請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置。
  5. 上記偏差検出手段が、上記チャネル推定値算出手段により算出されたチャネル推定値の分散を検出することを特徴とする請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置。
  6. 上記偏差検出手段が、パイロットシンボルの逆拡散データにおける位相の分散を検出することを特徴とする請求項1から2のうちいずれかに記載のチャネル推定装置。
  7. 上記チャネル推定装置が、さらに、復号された受信信号について誤り検出を行い、所定の誤りがあるか否かを判定する誤り検出手段と、
    該誤り検出手段により所定の誤りがあると判定された場合に、上記加算平均期間制御手段による制御を行ない、一方、該誤り検出手段により所定の誤りがないと判定された場合には、上記加算平均期間制御による制御を停止することを特徴とする請求項1から6のうちいずれかに記載のチャネル推定装置。
  8. 上記チャネル推定装置が、さらに、ユーザーの音声を入力する音声入力手段と、
    該音声入力手段に予め定められた音声である特定音声が入力されたことを検出する特定 音声検出手段と、
    該特定音声検出手段により特定音声が検出された場合に、上記加算平均期間制御手段による制御を行ない、一方、該特定音声検出手段により特定音声が検出されない場合には、上記加算平均期間制御による制御を停止することを特徴とする請求項1から7のうちいずれかに記載のチャネル推定装置。
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