JP3583417B1 - 繰り出し装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対象物7を介して繰り出しローラ19へ所定の負荷Fを伝達することにより前記繰り出しローラ19を対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な負荷式繰り出し制御操作機構32と、携帯式の送信機14により前記繰り出しローラ19を対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な送信式繰り出し制御操作機構31と、を設け、前記負荷式繰り出し制御操作機構32と前記送信式繰り出し制御操作機構31のいずれでも、前記対象物7の繰り出し制御操作ができるようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ホースやロープ等の対象物を繰り出すための繰り出し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、農業用等の液体散布用ホースを繰り出すための装置として、本体に回転可能に設けられたホースリールと、前記本体に対して非作動位置から作動位置まで移動可能に且つ回転可能に設けられて前記ホースリールからホースを繰り出し得るローラと、該ローラを回転駆動するモータと、前記ローラの作動位置を検出して前記モータをホース繰り出し方向に回転させる検出器と、を備えたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−60407号公報
前記特許文献1のものによれば、作業者が前記ホースの引き出し端側を引張ると、該ホースが緊張して、前記ローラが前記非作動位置から前記作動位置へと移動する。この移動を前記検出器が検出して前記モータが駆動され、前記ローラがホース繰り出し方向へと回転駆動されて、前記作業者の人力による前記ホースの繰り出しがアシストされる。前記作業者が前記ホースの引き出しを停止するべく立ち止まると、前記ホースの緊張が解かれるので、前記ローラが前記作動位置から前記非作動位置へと戻り、前記検出器により前記モータの回転が停止される。
【0004】
このように、前記従来の構成では、前記作業者が前記ホースに緊張を与え続けて、前記ローラを前記作動位置に維持させることが、動力繰り出し継続の要件とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記作業者が、前記ホースを引きながら前記本体から離れるにつれて、前記ホースの引き出された部分の自重が増大し、且つ、前記ホースがより長い範囲で地面と接触するようになる。このため、前記作業者にとって、前記本体から遠く離れれば離れるほど、前記ホースを介して前記ローラに十分な変位力を付与することが、労力的に難しくなる。特に、気温が高い夏場には、前記作業者が引張ることでゴム製等の前記ホースが伸びやすいので、該ホースを介して遠くから前記ローラに十分な変位力を伝達することが、一層難しい等の問題もある。また、前記ホースの緊張に一時的な緩みが生ずると、前記ローラの回転開始直後に前記モータが停止して、前記ホースの円滑な繰り出しが阻害される等の問題もある。
【0006】
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、使用環境等の変化にかかわらず、前記対象物を常に容易、確実且つ円滑に引き出すことができる繰り出し装置を提供しようとするものである。
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係る繰り出し装置は、回転により対象物を繰り出し得る繰り出しローラと、前記対象物を介して前記繰り出しローラへ所定の負荷を伝達することにより前記繰り出しローラを対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な負荷式繰り出し制御操作機構と、携帯式の送信機により前記繰り出しローラを対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な送信式繰り出し制御操作機構と、を備え、前記負荷式繰り出し制御操作機構と前記送信式繰り出し制御操作機構のいずれでも前記対象物の繰り出し制御操作が可能とされている繰り出し装置であって、前記繰り出しローラへの前記所定の負荷を一旦検出した後には、その所定の負荷の解除にかかわらず前記繰り出しローラを所定時間回転駆動せしめ続けるタイマを設け、一時的な負荷変動による前記繰り出しローラの不規則な回転を排除することを特徴としている(請求項1)。
【0008】
前記繰り出し装置によれば、操作者が、前記対象物を介して前記繰り出しローラへと所定の負荷を伝達すると、前記繰り出しローラが回転駆動され、前記対象物が動力によって強制的に繰り出される。また、前記操作者は、前記送信機を操作することによっても、前記繰り出しローラを回転駆動せしめて、前記対象物を動力によって強制的に繰り出すことができる。このように、前記操作者は、前記負荷式繰り出し制御操作機構と前記送信式繰り出し制御操作機構から、使用環境に応じた繰り出し制御操作機構を選択して、前記対象物を繰り出すことができる。
【0009】
また、外的要因により前記繰り出しローラへの負荷が一時的に解除されても、前記タイマを設けたことで前記繰り出しローラを回転駆動し続けることができるので、前記対象物の繰り出しが円滑に行われて、好適である。
【0010】
好適な実施の一形態として、繰り出された前記対象物の回収制御操作が前記送信機で可能とされ、前記繰り出しローラに前記所定の負荷が作用している状態で行われる前記送信機による前記対象物の回収制御操作により、前記対象物の回収作用が前記対象物の繰り出し作用に優先して実行されるように制御回路が構成されたものとすることもできる(請求項2)。このようにすれば、前記繰り出しローラに作用している前記所定の負荷の解除が何らかの要因で不能となり、前記対象物の強制的な繰り出し作用を停止せしめることができなくなった場合でも、前記送信機で前記対象物の回収制御操作を行うことにより、前記対象物の無用な繰り出しを防止することができる。
【0011】
本発明の他の実施の形態として、回転により対象物を繰り出し得る繰り出しローラと、前記対象物を介して前記繰り出しローラへ所定の負荷を伝達することにより前記繰り出しローラを対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な負荷式繰り出し制御操作機構と、を備えている繰り出し装置において、前記繰り出しローラへの前記所定の負荷を一旦検出した後には、その所定の負荷の解除にかかわらず前記繰り出しローラを所定時間回転駆動せしめ続けるタイマを設け、一時的な負荷変動による前記繰り出しローラの不規則な回転を排除せしめるようにすることもできる(請求項3)。この場合にも、外的要因により前記繰り出しローラへの負荷が一時的に解除されても、前記タイマを設けたことで前記繰り出しローラを回転駆動し続けることができるので、前記対象物の繰り出しが円滑に行われて、好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る繰り出し装置を有する機械の一例としての、農薬散布作業等に用いられるセット動噴の概略構成を示す側面図、図2は、図1の繰り出し装置の駆動制御回路図である。
【0013】
図1において、セット動噴1の機体フレーム2は、前後左右四つの車輪3,3,4,4で移動自在に支持されている。前記機体フレーム2上には、モーター又は内燃エンジン等の原動機5と、該原動機5によって駆動される高圧プランジャ式等のポンプ6と、繰り出し及び巻き取りの対象物としての、例えば、外径10mm程度の耐圧ホース7が巻き付けられた、回転自在なホースリール8と、が搭載されている。図示しない噴霧液タンク内に貯留された防除液等の噴霧液は、前記ポンプ6の作動によって圧送され、前記ホースリール8から繰り出されて作業者によって圃場に沿って、例えば、100m程度引き延ばされた前記ホース7を通して、該ホース7の先端部に接続された図示しない噴霧ノズルから噴射される。
【0014】
前記ホースリール8は、電磁クラッチ9を介して、前記原動機5に駆動上連結されている。また、前記ホースリール8は、前記ホース7の巻き取り時及び繰り出し時以外の時における遊転を防止するため、電磁式等の適用な形式のブレーキ装置10も備えている。前記機体フレーム2には、操作盤11が取り付けられていて、前記原動機5を作動せしめた状態で、前記操作盤11上の操作部材である巻き取り開始スイッチ12がONにされると、前記ブレーキ装置10が解除されるとともに前記電磁クラッチ9がつながって、前記ホースリール8が、ホース巻き取り方向Aへと回転駆動される。一方、前記操作盤11上の操作部材である巻き取り停止スイッチ13がONにされると、前記電磁クラッチ9が切れるとともに前記ブレーキ装置10が作動して、前記ホースリール8が停止状態に保持される。
【0015】
なお、前記ホースリール8の動作の制御は、前記操作盤11上の前記スイッチ12,13によって行う場合と同様に、携帯式のラジコン送信機14に操作部材として配設された巻き取り開始ボタン15及び巻き取り停止ボタン16を操作することによっても、行うことができる。すなわち、前記機体フレーム2には、前記送信機14からの信号を受信して前記電磁クラッチ9及び前記ブレーキ装置10の電気回路の接点を開閉制御する受信機17が取り付けられていて、前記送信機14上の前記巻き取り開始ボタン15が押されると、前記ブレーキ装置10が解除されるとともに前記電磁クラッチ9がつながって、前記ホースリール8が、前記原動機5によってホース巻き取り方向Aへと回転駆動される。一方、前記送信機14上の前記巻き取り停止ボタン16が押されると、前記電磁クラッチ9が切れるとともに前記ブレーキ装置10が作動して、前記ホースリール8が停止状態に保持される。
【0016】
なお、図1中の14a及び17aは、それぞれ、送信用アンテナ及び受信用アンテナである。
【0017】
前記ホース7の繰り出しは、本実施の形態に係る繰り出し装置18によって行われる。該ホース繰り出し装置18は、前記ホース7を繰り出し可能に挟持して回転する、一対のホース繰り出しローラ19,20を備えている。前記ホース7に下側から当接するホース繰り出し用の第一のローラとしての前記駆動ローラ19は、その外周にV字状等の図示しないホース嵌合溝を有し、前記ホース7に上側から当接するホース繰り出し用の第二のローラとしての前記従動ローラ20は、前記駆動ローラ19との間で前記ホース7を軽く押圧するように挟持している。前記従動ローラ20は、正逆両方向へ遊転自在であり、前記ホース7の長さ方向への移動にしたがって、前記駆動ローラ19とは逆方向に遊転して、前記ホース7の繰り出し及び巻き取りを円滑かつ確実に案内する。なお、前記駆動ローラ19及び前記従動ローラ20間の間隔を調整自在にせしめておけば、異なる外径を有する複数種類のホースに対応することができて、好適である。
【0018】
前記駆動ローラ19は、ホース繰り出し用原動機としての正逆回転自在な直流モータ21に、駆動上連結されている。該ホース繰り出しモータ21は、前記機体フレーム2に支持されたバッテリー22を電源として作動する。ホース繰り出し時には、前記ホース繰り出しモータ21の正転方向への回転により、前記駆動ローラ19がホース繰り出し方向(図1において反時計回り)に回転駆動され、遊転する前記ホースリール8から前記ホース7が動力によって強制的に繰り出される。よって、作業者による前記ホース7の引き出しがアシストされ、前記作業者は、前記ホース7を目的地へと比較的小さな力で引き出していくことができる。
【0019】
前記ホース繰り出しモータ21の回転制御は、前記操作盤11上に操作部材として配設されたホース繰り出し制御スイッチ23の操作によって行うことができるほか、前記送信機14上に操作部材として配設されたホース繰り出し開始ボタン24及びホース繰り出し停止ボタン34の操作によっても、行うことができる。
【0020】
また、前記ホース繰り出しモータ21と、前記駆動ローラ19と、の間の動力伝達系には、前記ホース繰り出しモータ21に対して前記駆動ローラ19のホース繰り出し方向への回転のみを許容する、一方向クラッチ25が介装されている。このため、作業者によるホース引き出し速度が、前記駆動ローラ19によるホース繰り出し速度よりも速い場合には、前記一方向クラッチ25により、前記駆動ローラ19のホース引き出し方向への自由な回転が許容される。よって、作業者は、必要に応じて、前記ホース繰り出しモータ21による前記ホース7の強制的な繰り出し速度を超える好みの速度で、前記ホース7を引き出すことができる。
【0021】
一方、前記ホースリール8による前記ホース7の巻き取り時には、前記ホース繰り出しモータ21が前記とは逆方向へ回転し、前記駆動ローラ19が、前記ホースリール8と同期してホース巻き取り方向へと逆回転する。したがって、前記ホース7に摩擦等の余計な負荷は掛からない。
【0022】
前記ホース繰り出し装置18は、整列巻き取りができるように、それ自体周知の構成のトラバース装置26を備えている。該トラバース装置26は、前記ホース7の繰り出し時および巻き取り時に、前記駆動ローラ19及び前記従動ローラ20を、それらの相対位置を一定に保ったままで、前記ホースリール8の回転速度に同期して、その巻き幅に沿って前記機体フレーム2の左右方向へと往復移動せしめる。したがって、前記トラバース装置26の作用によって、ホース巻き取り時には、前記ホース7を、前記ホースリール8の巻き幅内に整列せしめて巻き取ることができ、ホース繰り出し時には、前記ホース7を円滑に繰り出すことができる。
【0023】
本実施の形態では、前記トラバース装置26を構成する往復移動体27上に、縦軸Xを中心として旋回自在な旋回体28が設けられ、該旋回体28上に、ローラ支持部材29を介して、前記一対のローラ19,20が支持されている。このため、前記ホース7を、前記セット動噴1からどの方向へも引き出すことができる。前記ローラ支持部材29には、ホース案内筒30が取り付けられている。
【0024】
前記ホース繰り出し装置18は、使用環境の変化等に適切に対応した操作ができるように、前記機体フレーム2側に配設された前記操作盤11による繰り出し制御操作機構に加えて、形式の異なる二種類の遠隔式の繰り出し制御操作機構、すなわち、ラジコン等の送信式繰り出し制御操作機構31と、負荷式繰り出し制御操作機構32と、を備えている。そして、そのいずれの繰り出し制御操作機構31,32によっても、前記ホース7の動力による強制的な繰り出しの制御操作、すなわち、前記ホース繰り出しモータ21の制御操作が可能とされている。このため、作業者は、前記二つの繰り出し制御操作機構31,32の内から、その時々の使用環境に応じて、前記ホース7をより確実に、又は、より省力的に繰り出し得る機構を選択して、前記ホース繰り出しモータ21の始動操作及び停止操作を、遠隔的に行うことができる。
【0025】
前記送信式繰り出し制御操作機構31は、作業者が、前記送信機14を用い、前記ホース繰り出しモータ21の始動操作及び停止操作を、無線で遠隔的に行えるようにしたものである。前記機体フレーム2に取り付けられた前記受信機17は、前記送信機14の前記送信アンテナ14aからの信号を前記受信アンテナ17aで受信して、前記ホース繰り出しモータ21の電気回路の第一の接点33を開閉する(図2参照)。作業者が、前記送信機14上の操作部材である前記ホース繰り出し開始ボタン24を押すと、図2の前記第一の接点33が閉じて、前記ホース繰り出しモータ21がホース繰り出し方向へと回転し、前記駆動ローラ19による前記ホース7の強制繰り出しが開始される。一方、作業者が、前記送信機14上の操作部材である前記ホース繰り出し停止ボタン34を押すと、図2の前記第一の接点33が開いて、前記ホース繰り出しモータ21が停止し、前記駆動ローラ19による前記ホース7の強制繰り出しが停止する。
【0026】
なお、前記送信機14の前記ホース繰り出し開始ボタン24が押されると、前記ホースリール8の前記ブレーキ装置10が解除され、前記ホース繰り出し停止ボタン34が押されると、前記ホースリール8の前記ブレーキ装置10が作動するようになっている。
【0027】
一方、前記負荷式繰り出し制御操作機構32は、作業者が、前記ホース7を引っ張ることによって前記駆動ローラ19へと所定の負荷Fを伝達することにより、前記ホース繰り出しモータ21の作動を制御できるようにしたものである。本実施の形態では、図1に示すように、前記負荷式繰り出し制御操作機構32の一例として、作業者が前記ホース7を繰り出し方向へと引張ることにより、そのホース7の緊張による負荷Fで、前記駆動ローラ19が非作動位置P1から作動位置P2へと変位し得るように構成し、前記駆動ローラ19の変位を、前記ホース繰り出しモータ21の始動及び停止制御に利用したものを採用している。したがって、前記負荷式繰り出し制御操作機構32においては、前記ホース7にテンションが掛かり、前記駆動ローラ19の前記作動位置P2への変位が持続している間は、前記ホース繰り出しモータ21が、ホース繰り出し方向へと回転作動し続ける。しかし、作業者が前記ホース7を引張るのを止めると、該ホース7のテンションがなくなり、前記駆動ローラ19へと伝達されていた前記所定の負荷Fが消滅するので、前記駆動ローラ19が後述する付勢手段36の付勢力で自動的に元の前記非作動位置P1へと戻り、前記ホース繰り出しモータ21が停止する。
【0028】
前記負荷式繰り出し制御操作機構32において、前記駆動ローラ19は、前記機体フレーム2に対して、前記非作動位置P1と前記作動位置P2とに変位可能に支持されている。具体的には、前記ローラ支持部材29が、前記旋回体28に対して枢支軸35で俯仰自在に支持され、前記旋回体28と前記ローラ支持部材29との間に、該ローラ支持部材29を仰起せしめるように常時付勢する前記付勢手段として、引張りコイルばね36が架設されている。
【0029】
前記負荷式繰り出し制御操作機構32は、前記駆動ローラ19の前記作動位置P2への変位を検出して前記ホース繰り出しモータ21をホース繰り出し方向へと回転せしめる検出器として、リミットスイッチ37を備えている。具体的には、前記旋回体28に、前記ローラ支持部材29の俯仰動作により昇降せしめられる昇降体38が、昇降自在に支持されている。該昇降体38は、前記旋回体28とともに旋回するとともに、前記往復移動体27とともに左右方向へ往復移動する。また、前記機体フレーム2には、前記昇降体38の旋回及び左右方向への往復移動に関係なく、該昇降体38の昇降により揺動する揺動体39が、揺動自在に設けられている。該揺動体39は、前記昇降体38の昇降により揺動して、前記リミットスイッチ37を作動せしめる。
【0030】
前記構成において、作業者が前記ホース7を引っ張ると、該ホース7のテンションによる負荷Fで、前記ローラ支持部材29が、前記駆動ローラ19の前記非作動位置P1に対応する仰起姿勢から、前記駆動ローラ19の前記作動位置P2に対応する俯伏姿勢へと変位する。これにより、前記昇降体38が上昇し、前記揺動体39が図1で見て時計回り方向へと揺動駆動され、前記リミットスイッチ37がONになって、図2の電気回路の第二の接点40が閉じ、前記ホース繰り出しモータ21がホース繰り出し方向へと回転し始め、前記駆動ローラ19による前記ホース7の動力による強制繰り出しが開始される。
【0031】
一方、作業者が、前記ホース7の引き出しを停止すると、該ホース7のテンションによる負荷Fがなくなるので、前記引張りコイルばね36の付勢力によって、前記ローラ支持部材29が、前記俯伏姿勢から前記仰起姿勢へと自動復帰する。これにより、前記昇降体38が下降し、前記揺動体39が、図1で見て反時計回り方向へと揺動復帰し、前記リミットスイッチ37がOFFになって、図2の前記第二の接点40が開いて、前記ホース繰り出しモータ21が停止し、前記駆動ローラ19による前記ホース7の動力繰り出しが停止する。
【0032】
なお、図2の電気回路において、前記第一及び第二の接点33,40と並列に配設された第三の接点41は、前記操作盤11上に配設された前記ホース繰り出しスイッチ23の操作で開閉する接点である。
【0033】
また、前記駆動ローラ19の変位を検出する検出器としては、前記リミットスイッチ37のほか、光センサ等を用いることもできる。
【0034】
以上のように、本実施の形態に係る前記セット動噴1は、前記機体フレーム2上の前記操作盤11に加え、形式の異なる遠隔式の前記二つの繰り出し制御操作機構31,32を備えている。このため、作業者は、前記送信機14の操作、前記ホース7を介しての前記駆動ローラ19の変位操作、の内から、その時々で最も使い勝手の良い形式を選択して、前記ホース繰り出しモータ21の制御を行うことができる。よって、操作性が良好となり、作業能率も向上するほか、ホース引き出し作業による疲労も少なくなる等の効果がある。
【0035】
具体的には、例えば、前記ホース7の引き出し長さがあまり長くなっていない引き出し初期の段階では、作業者が前記機体フレーム2からまだ比較的近い位置にいるから、前記ホース7を引っ張って前記駆動ローラ19を変位せしめることが容易である。よって、わざわざ前記送信機14を使用するよりも、前記ホース7のテンションで前記ホース繰り出しモータ21の制御操作を行う方が、作業能率が良い。しかし、前記ホース7の引き出し長さが長くなり、作業者が前記機体フレーム2から遠く離れてしまうと、前記ホース7の引き出された部分の自重の増大及び該ホース7と地面との摩擦の増大等により、前記ホース7を介して前記駆動ローラ19の前記作動位置P2への変位状態を維持せしめることが難しくなる。そこで、この場合には、前記作業者は、携行している前記送信機14を使用して、前記ホース繰り出しモータ21をラジコン操作すれば良い。
【0036】
また、前記負荷式繰り出し制御操作機構32によれば、例えば、山の斜面の果樹園等で噴霧作業を行う場合に、作業者が、麓に定置した前記機体フレーム2から前記ホース7を引き出しながら斜面を登ると、該ホース7の引き出し方向が前記駆動ローラ19から上向きとなってしまうので、前記ホース7を介して前記駆動ローラ19に十分な変位力を付与することが難しい。この場合、前記送信機14を使用すれば、前記ホース繰り出しモータ21及び前記駆動ローラ19の動作を確実に制御することができて、好適である。
【0037】
なお、前記ホース7が途中で引っ掛かる等して、前記駆動ローラ19に作用している負荷Fを取り除くことができなくなり、強制繰り出し作用を中止することができなくなる等の不都合が生じた場合に、前記送信機14の前記ホース巻き取り開始ボタン15を押してのホース巻き取り作用が優先して実行されるように制御回路を構成せしめておけば、好適である。
【0038】
ところで、前記負荷式繰り出し制御操作機構32によれば、前記ホース繰り出しモータ21の始動時には、前記駆動ローラ19による前記ホース7の強制繰り出し開始により、それまで作業者の引張り操作で前記ホース7に与えられていたテンションが一時的に緩む場合がある。このため、前記駆動ローラ19が一時的に前記非作動位置P1方向へと戻ってしまい、前記リミットスイッチ37が切れて、前記駆動ローラ19の回転開始直後に前記ホース繰り出しモータ22が停止して、前記ホースリール8上で前記ホース7が巻き乱れる等の不都合が発生することも予想される。
【0039】
そこで、この問題を回避するため、図3に示すように、前記リミットスイッチ37が、前記駆動ローラ19への前記所定の負荷Fを一旦検出した後には、その所定の負荷Fの一時的な解除にかかわらず、前記駆動ローラ19を所定時間回転駆動せしめ続けるタイマ42を、前記繰り出し装置18の電気回路上に設けることもできる。この場合、前記タイマ42は、前記ホース繰り出しモータ21と同様に、前記バッテリー22を電源として作動する。そして、前記タイマ42は、設定された、例えば、一秒程度の前記所定時間中は、一旦入った前記リミットスイッチ37が切れても、前記第二の接点40と並列に配設された第四の接点43を閉じた状態に維持せしめ、前記ホース繰り出しモータ21の回転を維持せしめる。遅くとも前記タイマ42による設定時間内には、前記作業者の引き操作により前記ホース7にテンションが戻るので、該ホース7のテンションに一時的な変動があっても、前記ホース繰り出しモータ21が短時間の間に停止したり動き始めたりすることはなく、前記駆動ローラ19による前記ホース7の動力による強制繰り出しが円滑に行われて、好適である。
【0040】
前記タイマ42で設定する前記ホース繰り出しモータ21の作動継続時間は、前記リミットスイッチ37の動作の固有振動数に対応する時間より長い時間とするのが望ましい。
【0041】
なお、図3の電気回路の例では、前記送信機14上の前記ホース繰り出し開始ボタン24や、前記機体フレーム2の前記操作盤11上に配設された前記ホース繰り出しスイッチ23の操作により、前記第一の接点33又は前記第三の接点41が閉じた時には、前記タイマ42が作動することがないように、前記第二の接点40及び前記第四の接点43のそれぞれに連動する第五の接点40a及び第六の接点43aを設けている。このため、前記操作盤11や前記送信機14で操作する場合には、前記ホース繰り出しモータ21を始動直後に停止せしめることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る繰り出し装置を有する機械の一例としての、農薬散布作業等に用いられるセット動噴の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1の繰り出し装置の電気回路図の一例である。
【図3】タイマを備えた繰り出し装置の電気回路図の一例である。
【符号の説明】
7 対象物(ホース)
14 送信機
18 繰り出し装置
19 繰り出しローラ
31 送信式繰り出し制御操作機構
32 負荷式繰り出し制御操作機構
42 タイマ
F 所定の負荷
Claims (3)
- 回転により対象物(7)を繰り出し得る繰り出しローラ(19)と、前記対象物(7)を介して前記繰り出しローラ(19)へ所定の負荷(F)を伝達することにより前記繰り出しローラ(19)を対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な負荷式繰り出し制御操作機構(32)と、携帯式の送信機(14)により前記繰り出しローラ(19)を対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な送信式繰り出し制御操作機構(31)と、を備え、前記負荷式繰り出し制御操作機構(32)と前記送信式繰り出し制御操作機構(31)のいずれでも前記対象物(7)の繰り出し制御操作が可能とされている繰り出し装置(18)であって、前記繰り出しローラ(19)への前記所定の負荷(F)を一旦検出した後には、その所定の負荷(F)の解除にかかわらず前記繰り出しローラ(19)を所定時間回転駆動せしめ続けるタイマ(42)を設け、一時的な負荷変動による前記繰り出しローラ(19)の不規則な回転を排除することを特徴とする、繰り出し装置。
- 繰り出された前記対象物(7)の回収制御操作が前記送信機(14)で可能とされ、前記繰り出しローラ(19)に前記所定の負荷(F)が作用している状態で行われる前記送信機(14)による前記対象物(7)の回収制御操作により、前記対象物(7)の回収作用が前記対象物(7)の繰り出し作用に優先して実行されるように制御回路が構成されている、請求項1に記載の繰り出し装置。
- 回転により対象物(7)を繰り出し得る繰り出しローラ(19)と、前記対象物(7)を介して前記繰り出しローラ(19)へ所定の負荷(F)を伝達することにより前記繰り出しローラ(19)を対象物繰り出し方向へと回転駆動可能な負荷式繰り出し制御操作機構(32)と、を備えている繰り出し装置(18)であって、前記繰り出しローラ(19)への前記所定の負荷(F)を一旦検出した後には、その所定の負荷(F)の解除にかかわらず前記繰り出しローラ(19)を所定時間回転駆動せしめ続けるタイマ(42)を設け、一時的な負荷変動による前記繰り出しローラ(19)の不規則な回転を排除することを特徴とする、繰り出し装置。
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